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顧客の忍耐力が足りない考え方と、それがファンドマネジャーに与えるプレッシャー(すべての四半期でベンチマークを超えなければならない)は、ポートフォリオ内の過剰な回転売買と摩擦コストにつながる。このことと高い経費率によって、ほとんどのアクティブファンドマネジャーはベンチマークを超えることができない。
「アクティブ投資対パッシブ投資論争における事実上の記録係」になっているS&P500ダウ・ジョーンズ・インデックスのSPIVA・US2018スコアカード(表11.1)が、この事実をよく表している。
表11.1を見ると、15年間でベンチマークの指標を上回ったのは大型株ファンドの12社に1社、中型株の14社に1社、小型株の31社に1社しかなかったことが分かる。
最高の頭脳と才能を擁する会社がこのような平凡なパフォーマンスしか上げられないのは、強迫的と言えるほどボラティリティを避けようとするからである。
表11.1 2018年にベンチマークを下回ったアメリカの株式ファンドの割合(%)
いやあ改めてこれを見ると、アクティブファンドの長期成績は実に悪いですね。15年の単位でみると全体では90%以上がベンチマークに負けています。「最悪」としか言いようのない地獄のような結果ですし、インデックス投資が世界的に全盛時代を迎えている理由が実に良く分かります。
毎年多額の信託報酬を差っ引かれて、我慢した挙句の果てに長期でパッシブにボロ負けと言うのでは、何のためにアクティブファンドを買うのか全く意味が分からないですからね。
ま、アクティブファンドがインデックスファンドに勝てないというのは、今に始まったことではなく、 ジョン・C・ボーグル
、 チャールズ・エリス
、 バートン・マルキール
らの賢人がもうずっと昔から口を酸っぱくして語り続けてくれている「投資業界にとって不都合な真実」ではあるのですが、「それにしても酷いな。」とは思いました。(笑)
またもう1つ、アクティブファンドの主だった特徴である、「インデックスに負けられないという強烈なプレッシャーに伴う短期的思考・集団的意思決定・継続的な高いコスト」が積み重なると、こんなに見事なくらいにレ・ミゼラブルな結果が待っているんだなあ、としみじみと痛感しました。自分だったら、制約だらけのアクティブファンドのマネジャーなんか絶対にやってられないですね。(続く)
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