仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2005.09.09
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 7日の宮城スタジアム(宮城県総合運動公園、グランディ21)の一戦は、ドイツでの上位進出を狙うジーコジャパンの力を試す重要な試合。私としては、「宮スタ」の初勝利にも大いに感動。試合内容は上々、天候はまずまず、3点目の交通アクセスが心配。どう評価を受けるか。このようなことを、その内容は7日の日記でご紹介しました。
 さて、8日付けの新聞各紙をもとに検証する。まずは、各紙の報道の要旨を。河北新報以外は、スポーツ面や全国面にはなく、県内版だけ。河北新報以外は取材と編集のタイムリミットの関係で、特に東京行き新幹線の状況の把握が間に合わなかったようだ。本日9日付けの新聞には特に関連する記事はない。
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○河北新報
 観客輸送まずは及第点。不安視された試合後の観客輸送に大きな混乱はなかった。首都圏に帰るサポーターは最終新幹線に無事間に合い、関係者は一安心。一方で、試合終了前に会場を出た人も多く、綱渡りの輸送計画に不満の声も。試合が終わった9時10分過ぎ、サポーターはJR利府駅に向かうシャトルバス乗り場に走った。臨時の10時18分仙台発新幹線に乗るため。不便な交通を見越して泊まりがけを決め込んでいた人も。
 地元利府町の鈴木勝雄町長「あの時の借りは返した」と満面の笑み。
○読売新聞
 県サッカー協会と県などは、日本サッカー協会からも釘を刺されたため、首都圏からのサポーターが日帰りできる体制をとった。運営実行委員会を組織し、駅とスタジアムを往復するシャトルバス計80台を用意。また仙台港周辺に設置した2000台収容の臨時駐車場からバスで輸送。ただ、やはり道路は渋滞、バスはなかなか進まなかったとの声も。さいたま市の観客は、最終新幹線に乗るためのバスが9時20分頃出ると聞き、「終了からあまり時間がなく後半は時間を気にして試合に集中できないかも」。
○毎日新聞
 交通が不便と不評だった宮スタだったが、アクセス改善で開催にこぎつけた。JR仙台駅などからのシャトルバス仙台港の駐車場(500台)からのシャトルバスも導入(500円で事前に完売)。渋滞回避策として周辺駐車場利用を約2千台に限定。事前予約制として塩釜署員と警備員計730人で誘導。スタジアムはほぼ満員。
○朝日新聞
 W杯以来3年ぶり3回目の日本代表戦。宮スタはアクセスの悪さから利用率低迷。グランディ21全体で維持費8億4千万に対して収入1億4千万(04年度)。失敗すれば二度と代表は来ないと背水の陣で臨んだ一戦。仙台、泉中央、利府の3駅からシャトルバス約200台が運行、仙台港からのパークアンドライドも実施。JR東日本には電車増発を要請、日帰り新幹線(東京着1159)も実現。県サッカー協会会長「今後も代表戦誘致続けたい」。
○産経新聞
 W杯で日本代表が8強を逃した因縁の地。大会使用10会場で唯一その後の代表戦がなく、2月に知事が川渕三郎会長に直談判して招致。全国からの大観衆が興奮。
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 アクセスの悪さが代名詞の宮スタだが、これまで少し強調されすぎた感もある。
 一般的に言って、スタジアムが交通至便のところにあるのが望ましいのは当然。仙台で言えば、仙台スタジアム(サッカー場)が地下鉄泉中央駅至近、フルキャストスタジアム宮城(楽天ホーム)は宮城野原駅至近、仙台駅からも徒歩20分程度。確かに宮スタは最寄りの利府駅からはバスに頼るしかない。
 しかし、その利府駅までは仙台駅から電車で17分で行ける。あとはシャトルの運行の在り方次第。要は、時間的・心理的な許容範囲の問題であって、もし電車17分とバス10分でスイスイと行けるなら、ほとんど問題はないのだ。乗り降りの際に人混みでボトルネックが生じたり、乗ったバスが渋滞したり、ということが悪評なのだろう。
 だから、シャトルの運行のノウハウを高めることが基本だろう。駅と宮スタの間のシャトル経路は交通規制で一般車を締め出すのが一番だと思う。また、現在シャトルのない岩切駅は、仙台市域部分(岩切駅からラーメン本竈の交差点までの山越えの部分)の道路が本年12月に開通するというから、利府バイパスなどを通行する通常交通動線と分離できるので、是非交通規制の上でシャトルを導入したい。
 また、車で来るという話も良く聞く。幸い宮スタのある利府町の北と西はさほど交通量が多くないから、車で来て(多少)歩く、というのを、もっと売りにしても良い。近隣の団地内の知人宅に車を置かせてもらって歩く人が多いようだ。仙台北部道路のしらかし台ICもあるが、北部道路自体がグランディ21のすぐ下を走っているから、ここから長距離バスが直接敷地内に乗り上げることも考えられないか。逆転の発想で、「バスやマイカーで便利なスタジアム」。
 少々割り切って言えば、スタジアムでのビッグイベントという場合、ある程度待たされたり歩いたりというのは必ずつきもの。許容範囲と感じられる程度に押さえればいいのだ。

 今回は首都圏行き最終新幹線に間に合うか、が1つの焦点とされた。新聞報道では、これはクリアしたが、試合終了前に会場を出た人がいたのが課題という。
 確かに、会場で見ていて、試合終了前に席を立つ観客の姿はあった。けれども、集団でゾロゾロと、という程ではなかった。もっとも、私の周辺が地元客が多いだけだったのかも知れない。

 この問題は、最初から軌道系交通アクセスと一体で整備していれば、というのは簡単だ。しかし、とにもかくにも、宮スタは利府の丘陵に作ったという事実から出発しなければならない。地域の宝を何とか活用する方法を考えなければならない。
 新聞記事だけでは十分な検証とはいえない。県サッカー協会や県の公式な検証も発表されるだろう。それも踏まえて、交通アクセスを今後どう考えるか。提案されている軌道系についてもちょっとアイディアがある。宮城スタジアムを応援する一人として、改めて時間をかけて整理したい。また記述します。





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最終更新日  2005.09.10 05:33:39
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