仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2008.02.02
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カテゴリ: 東北
我が家にも電波時計があるが、何年ぶりかで何故か出てきたその説明書に、受信する標準電波は情報通信研究機構により福島長波局(40khz)と九州長波局(60kHz)の2カ所から出ている、と列島の地図を示して説明されている。

たしかにこの2地点を中心とすると上手に列島をカバーできるような図になっている。ところで、何で東は福島と県名で呼び、西は福岡と称しないのか。そんな素朴な疑問もあって、電波時計や標準時について調べてみた。

そもそも時間や時刻はどう定義されているのか。一秒の長さは1967年からセシウム原子の量子力学的な定義となった。この原子時計に基づく時系(原子時)により、国際原子時(TAI)が1958年からスタート。しかし日常生活のために、地球の自転に基づく天文時系に合わせた世界時(UT)に準拠するように調整が図られる。これが協定世界時(UTC)である。

地球の自転速度は潮汐摩擦などで変化するため、世界時と協定世界時の間にズレが生じる。そこで世界時との差が0.9秒以上生じないように、協定世界時に1秒を追加又は削除するのである。これがうるう秒で、1972年以来行われている。この結果、協定世界時(UTC)は国際原子時(TAI)に対して33秒遅れている。

日本標準時(JST)は機構の原子時計によって生成され、協定世界時を9時間進めた時刻として配信される。標準電波(JJY)を送信する国内初の長波帯標準電波送信実用局が、福島県の「おおたかどや山標準電波送信所」で、99年6月に送信を開始。01年にはバックアップと西日本への供給として「はがね山標準電波送信所」が開設。
(以上は機構サイトの 説明 説明  から)

同サイトの 日本標準時 をみると、確かにTAIとJSTの差が33秒あって、おもしろい。ついでに私のパソコンの内蔵時計が何秒ずれているかも教えてくれる。

さて、福島長波局と九州長波局の話に戻ると、福島局は福島県・田村市都路町/双葉郡川内村で、九州局は佐賀県佐賀市富士町/福岡県前原市に位置するそうだ。県をまたがる後者は、その理由で九州局を名乗っているだろう。と勝手に推測。(機構サイトから 局の写真

地図を開いてみると、田村市(都路)と川内村の境界線上に、大鷹鳥谷(794.0m)がある。しかし長波局の表示などは一切ない。一応川内村側から頂上に通じる道路があり、さらに尾根(市村境)沿いにも道の表示があるから、ここに施設があるのだろう。「おおたかどや」で山全体を示す名前だろうから、本当は更に「山」と付けるのは変な気もするが、まあ良いだろう。

この付近だと、阿武隈山地の大滝根山(1192.5m)が高くて自衛隊レーダー基地もあるのだが、施設共用はできなかったのだろうか。川内村 ホームページ を見たが、大滝根山の航空自衛隊レーダー基地は紹介していたが、こちらの紹介がないのが、残念。

という訳で、堂々東北は福島から、IT最先端、そして日本のスタンダードを発信! ということでした。

■関連する過去の記事(川内村)
川内村「村営塾」を考える (07年4月17日)





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最終更新日  2008.02.02 11:45:37
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