仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.06.06
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カテゴリ: 仙台
市議会開会を前に、奥山氏が一気に前面に出て、支持を広げる作戦に出た。とは言え、今のところは反梅原の構図に頼ったようにも思える。今春に毅然として副市長職を投げ打ったことは、市民の投票意識にも大きく訴えるものとは思うが、半面で、梅原氏と同じ市役所幹部だったことも事実で、このことも市民は割り切れない思いで見ているだろう。

さて、奥山氏は、市民との対話のプロセスを重視すると話しておられるようだ。市民団体との協調や市民の立場での市政のあり方などは、まさしくプロとして信頼もされていると思うし、これから何点か、その分野では将来の仙台を描く公約を出すお考えなのだろう。

願わくば、経済分野、産業振興、まちづくり(ハード面)をどうするか。実は、これが仙台市政が伝統的に弱いところだと私は思っている。健康都市宣言もあって、生活の面では随分と力を入れてきた。教育の面でも、高校や大学、それに特別支援の分野は他の大都市に相当遅れているが、基礎的な部分を怠らずに充実させてきた。

しかしながら、経済産業をどう興すか、まち自体をどうするか、真剣に考えることは少なかった。これは仙台の伝統的な商工界の気風をそのまま反映しているからだ、と率直に思う。副都心構想や東西線事業も、仙台の都市規模や今後の発展可能性を考えると、かなり背伸びしすぎたものだ。見方によっては、だからこそ経済界も賛成したと言える。何となく起爆剤になるだろう、誰も将来の財政負担には責任を感じない。

そのような視点からは、梅原氏の立場や実績も実はよくわからない。少なくとも市役所出身ではないし、一応経済官僚ということで、地元経済界のしがらみをある程度断ち切って、大きな仕事をできるのではないかと、うっすら期待はしたものだ。今朝の河北新報にもあるが、めだった実績はないのは経済情勢で仕方がないとしても、梅原市長には、地元商人中心の経済界の意向に左右されるだけでない、まちづくりのビジョンや進め方が明確ではなかった。

奥山氏には、基盤整備、経済施策、それらを裏付ける市の財政について、どう考え、どれだけ方向を明らかに示していただけるのだろう。今後を期待したい。

選びたい。仙台の近未来を語れる人、課題と目標を示して、ウソや浮ついた雰囲気はやめて、着実に実行できる人、市役所や市民団体や経済界との協調は大事だけれど、時にそれを断ち切ってでも将来を描ける人、を。タクシー券とか、政治の手法とか、そんなことではなく仙台の将来を選択する選挙であって欲しい。

(仙台市政と市長選挙についての当ジャーナルの考えは整理中です。もちろん、特定の候補者や政治勢力を支持したり批判したりする目的ではありません。)





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最終更新日  2009.06.06 07:07:14
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