仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2013.08.24
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昨日も田中は連勝記録を伸ばすとともに、イーグルスの連敗を阻止。チームの活力を回復してくれたようで、その意味でもエースの真価を発揮してくれた。

さて、何日か前に豊田泰光さんが日本経済新聞のコラムに書いていたことを思い出した。読み返していないので不正確だが、大要こんな記事だった。

田中が記録塗り替えによって、稲尾や豊田さんの時代に光を当ててくれた。記録達成の時の稲尾は、先発もリリーフもありで、チームより個人記録優先の起用。実際に記録を達成した試合でも、味方が初回3点を取った直後に先発投手を下げて稲尾を登板させたのだ。しかし不思議なことに他の選手に大きな違和感もなく、大記録達成という方向に皆が向いていた。今の楽天も、田中というミコシを担いで行ける時だ。

実は私は、毎回先発で連勝する田中の方が、かつての稲尾氏より価値があるのではないか、という感覚的な感想は持っていたが、チームとしてどうなのか、などはあまり深く考えたこともなかった。もし田中で負けたら、最近沈滞のチーム事情に拍車をかけるな、という単純な心配をしていたくらいだ。

豊田さんの記事は大変興味深かった。まず、チームの意識だ。たしかに、個人記録優先の起用だったようだが、ミコシを担げる一体感は、担げるミコシ(個人記録)があってこそだ。特に、優勝をあらそう状況にあっては、支柱がほしい。よもや崩れてしまっては祭そのものが終わるから、ミコシをしっかり支えていかなければならない。

もう一つは、ものの見方の深さと幅広さ。稲尾氏と田中の連勝記録を単純に価値比較して論じることも、それはそれで楽しかろうが、時代や時勢のことなる両記録は、それぞれの価値があるだろう。当時の野武士軍団西鉄で、連投も当然、年間勝利数も30や40という鉄腕が果たした役割は強烈だったはずだ。今や投手分業制が確立し、一定間隔のローテを守りながら確実に役目を果たすこと、これも何物に代え難い球団の宝だ。

プロ野球とは、まことに面白い。個人、チーム、地域、そして時代がどう関わっていたか。豊田さんにとっても、あの熱い時代に光を当ててくれたことへの感謝があったのだと思う。

さて、いずれにしても偉大な記録。そんな記録の更新のまっただ中に、今のイーグルスと東北は、あるのです。幸せなことに。





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最終更新日  2013.08.24 12:20:13
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