仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2015.09.07
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カテゴリ: 東北
岩手県の県議選が行われた。各選挙区とも次点との差が僅少のように感じる。48の議席を争ったが、達増知事を支える議席は、無所属を加えて21に対して、反対する路線の自民、公明、諸派と同調する無所属を加えて合計21となり、勢力は拮抗している、と河北新報。

ところで、記事の見出しだが、「岩手県議選/野党、与党上回る」というのだ。

ここでいう野党とは、民主5、共産3、社民2、生活6の16議席をいうようだ。すると与党は、自民13、公明1、諸派(いわて県民クラブ)4を指すことになり、わずかに上回る18議席。冒頭に紹介した記事内容だと、全部で14議席の無所属議員のうち、達増系が5人、反達増が9人ということになるようだ。

つまり、見出しのように、政党でみれば野党が与党を上回っているが、知事との関係で議会の勢力図は、まさに拮抗していることになる。

ここで気になるのは、河北の見出しだ。

第一に、野党が与党を上回ると表現するが、私は県政だから野党は反達増の意味だと思って読んでしまった。河北は、あくまで国政の与野党の構図をそのまま持ち込んで説明している。しかし、それでいいのか。

与野党という呼び方は国政だけの用語だろうか。かりにそうだとしたら、県政の勢力は、県政与(野)党とか達増与党とかいうのがより正しいのかもしれない。しかし、「県議選で野党...」と言われると、国政与野党のことと疑義無く想起する人ばかりではあるまい。

第二に、県政の場に、国の与党野党の構図をそのまま持ち込んで平気な報道姿勢。地方分権をふりかざすつもりはないが、何も、県政の状況を、国政与野党の単一次元で説明しようとするようで、奇異な印象がある。たしかに、今回は安保法案の論議が地方選挙にも影響したという面はあるが(無投票となった知事選)、だからといって、地方の、いや岩手の固有の県政の課題がどう取り扱われたのかこそが大事なのではないか。

みずから地方政治を中央のタームでのみ語ろうとしたようで、まず河北新報らしくない寂しい記事に思った。





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最終更新日  2015.09.07 20:54:57
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