仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2023.01.04
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カテゴリ: 仙台
正月の仙台市内で「仙台門松」を見かけた。かつて仙台城下で正月の風景だった門松を復元するというムーブメントがあるのだ。そして、よく見かける竹を三本斜めに切ったものとはかなり異なるものだ。



(以下は手にしたパンフレットの記載から。)
正月を代表する風景として門松があります。かつて仙台城下で飾られた門松は、現在よく知られている門松の形(斜めに切った三本の竹を藁で巻く)とは全く異なるものでした。それは、二本の柱に大きな松と笹竹を取りつけて、門のように造り上げ、しめ縄を巻き付けて、中央にケンダイと呼ばれるしめ飾りを取りつけ、鬼打木(おにうちぎ)という割り木を根本に添えるものでした。

地域や家によって形や材料に少しずつ違いはありますが、このような門松はほぼ旧仙台藩領全域で飾られていたようです。しかし、明治時代以降、少しずつその数を減らし、特に第二次世界大戦中や高度経済成長期に激減し、個人宅でこのような門松を飾ることはほとんどなくなりました。

◆仙台城の門松
仙台城で飾られた門松は、五階松や七階松を使い、約4mの高さになる豪壮なものでした。寛文10年(1670)の古文書によると、そのころ仙台城と藩の施設で42組の門松が設置されていました。城下にある藩の関連施設の分も相当あったようです。
こうした仙台城で飾られる門松の材料は、宮城郡根白石村(現在の泉区)から献納されるのが恒例となっていました。門松の材料を納める家は御門松上げ人(おんかどまつあげにん)と呼ばれる8軒に限られていました。

◆仙台門松の復元
旧仙台藩領で飾られていたこのような門松=仙台門松は、近代以降急速にその数を減らしました。しかし、仙台市博物館が調査を重ね、さらに仙台市泉区根白石で伝統的な門松を今も飾っている旧家の協力を得て、復元することができ、仙台市内の歴史系ミュージアムで復元・展示活動が行われています。
このたび、一般社団法人心のふるさと創生会議では、仙台の歴史と文化を継承することを目的に、この仙台門松を多くの方に知っていただきたく、賛同いただいた企業・団体で展示を行っています。仙台藩で飾られた仙台門松をご覧いただき、仙台の歴史と文化の一端に触れていただければ幸いです。



心のふるさと創生会議では、2019年に設置運動を始め、4年目の令和5年には17基の仙台門松が飾られている。そして、古文書に従い42基の設置を目指して活動をするのだそうだ。





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最終更新日  2023.01.04 22:22:21
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