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「嘘の無い地図」silversheep開かないと あきらめてはいくつもの 扉をたたいて歩いたいつのまにか 夢は カタチを変えて君がくれたものさえ 消えかかってんだ手にいれた宝物を ひとつづつ ならべては自分は良くやってる なんて つぶやいてみるけど心のどこかで 間違ってるって知ってるんだ自分と世界のルールに縛られてたってこと優しい唄だけじゃ 何も救えない日がある僕らに 必要なのは 慰めなんかじゃなく 真実を見つけだす強さなんだそれは 苦しくて めんどくさい道だけど ごまかして生きる 近道の方が つらいんだって気づくそうさ 言い訳や嘘の夢を 今 全部消しさってさ新しい目的地を描こう 真白なその上に悲しみや 憎しみが 行く手を遮ったとしてもその先には なりたい自分がいるから 笑って行ける僕らは 歩いて行くのさその 嘘の無い地図を手に自分と世界をうち破って 見つけた新しい場所へ
February 20, 2006
「ツヨイヒカリ」silversheep路地裏のベンチで 探していたものは何つじつまの合わない世界を つなぐための言葉言いたい言葉 言われたくない言葉でもそんな 不格好な言い訳が 僕らをつくりあげてんだ君がそばに立って フェンスの下を指差して笑った夕闇の中に 小さな 花がゆれてたんだ闇に負けない あざやかなその青さがでもそんな ありふれた景色が 僕らを前に進めてくんだ中傷や蔑みが 夜空を埋め尽くす日だって僕らは 見つけられるのさ 同じ輝きを持つ星をよく似たプライドさそんなものの為に 捨てなくたっていい大切なもの ぎゅっとつかんだら胸をはって 進め涙も笑顔もせつなさも 僕らの中に あるのさ誰かの言葉に 傷つかない 強い光なんだ
February 17, 2006
「新しい風」silversheep僕らは いつの間にか ビルの街に立ち喜びや 悲しみさえ 感じる暇もなく 歩いてんだ持ってきた 夢さえも ちっぽけに見えて夢なんか見たこともないさと 笑って捨てる大切な人が 去ってゆくたびにもう二度と こんなに 想えることはないなってちいさなベットにふさぎ込み 夜をやり過ごしてきたんだだけど 凍てついた この空に 新しい風が吹く見慣れた歩道橋さえも 君らが虹に変えたんだコンクリートの この街に 新しい花が咲くどこからか青空が連れてきた 君が笑ってる自分を全部ふっとばして 僕らが笑ってる喜びや 悲しみも ひとつずつ 感じてゆこう
February 14, 2006
夕立ちがあがったので、信夫は雨宿りをしていた文具店の軒下から出てきた。リコーダーの位置を直すと、ランドセルを背負い、いつもの下校道を歩きだす。舗装されていない道路は、夏の乾いた地面が濡れたせいで、埃っぽい嫌な臭いがした。タバコ屋の角を曲がると、やはり水たまりが出来ていた。ここは、ゆるく窪んでいて、雨が降るといつも大きな水たまりが出来る場所だった。信夫は、それを避けるため右へ廻わろうとして、少し向こうの水面に小さな波紋が細かく揺れているのに気がついた。見ると、一匹の蟻が忙しくもがいていた。信夫は辺りを見回し、軒下から枯れ枝を1本見つけて持ってきた。薄灰色の枯れ枝を蟻の方へ延ばすと、枝は水を吸って黒く濡れる。それでも蟻は気がつかずにもがいているので、信夫は枝を蟻に押し付けてやった。蟻は枝に押され張り付いたが、すぐにしがみついて登ってきた。信夫はその枝ごと、雑草の中へそっと置いた。そして、ランドセルを直すと、また下校道を歩きだした。蟻を一匹救ったからといって、何が変わるわけでもないということは信夫にも解っていた。事実、蟻を助ける前と後とで、自分の人生が変化したようにも思えない。しかしそう考えはじめると、自分が今、こうして歩いていること自体にも果たして何か意味があるのだろうかとも思えてくる。自分がこのまま歩きつづけて、世の中何かが変わるのだろうか? 見渡すと誰も居ない土の道に、太陽の照り返しだけがキラキラと乱反射している。不意に見慣れたはずの下校道が、白く形のないものに見えてきた。と同時に今すぐに誰かが話しかけてくれなければ、これが現実かどうかさえ解らなくなってしまうような気がしてきて、信夫はたまらずに走りだした。走って走って残りの道を一気に走りきりそうして勢い良く玄関の扉を引いた。「なーにが?そんなに勢い良く開けて。走ってきたんか?」奥から祖母がびっくりして出てきた。信夫は、はあはあと息を整えると、なんでもないと言いい、ランドセルを持って奥の間へ入った。そして畳にあぐらをかくと、扇風機のスイッチを入れた。勢い良く回転する羽に向かって大きな声を出してみると、いくつもに割れてかえってきた。自分は確かにここに存在している。信夫は大きなため息をつくと大の字に仰向けになり、窓の外を見た。空には大きな入道雲が高く伸び、その先端を真っ白に光らせていた。信夫はそのとき、その強い光の上に、まったく違う別の世界があるような、そんな気がした。
February 12, 2006
お つ き さ ま。午後、冬晴れの青空にうっすらと見える、白い月を指して母親が言う。しかし、その幼い女の子は、てんで納得がいかない。成る程、その子は夜の月だけを月だと認識していたのだ。星空に明るく光る月を。そういえば、絵本だって映画だって、月といえば夜空に輝くところしか描いていない。なぜだろう? 美しいから?しかし、その輝きは 太陽の光。月自身が発しているものではない。そう考えると、昼間のこの白い月のほうが、本当の姿に近いのだろう。そんなことは誰でも解っているさ。解っていながら人々は、夜の月だけを見つめる。女の子が母親に言う。あれは、お空に映った 地球だよ。それを聞くと母親は、白く消えそうな月をしばらく見つめていた。そう、そうだったかもしれない。そして、悲しそうに笑った。
February 9, 2006
「あの場所」silversheepビルの影を選んで歩いた あの頃悲しいなんて 誰も言わなかった四角い空は 高く晴れ渡り小さな雲が 流れては過ぎた僕らが手を伸ばした その先には いつも希望だとか 夢なんてものさえ無い 自由があったいつの日にか 欠片を全て拾ってもう一度 帰ろうか?あの頃の僕らが 手を振ることしか出来なかった あの場所から 今なら走り出せるさ
February 3, 2006
「ススムチカラ」 silversheep絶望と幻想が混在するこの街で僕らは時代を共有してきたけれど風が北に変わりはじめて暖かい部屋の子供たちを憎んでは自分の悲劇をかき消すように唄ってた他人の語る夢を自分の夢に置き換えて僕たちは明日をごまかしてきたけれど愛しさが胸に解りはじめて少しだけ見えた気がした未来ってのを信じてみようと思うんだ僕をいま 押し進めているこの力が君がくれた ちょっと解りずらい 奇跡なんだだから僕は この両手をふって進むよ君に はずかしくないように
February 1, 2006
「未来の足音」 silversheep少年が夕暮れに見る夢は もう僕たちには見れないけど比較的自由になったこの手足で 現状ってヤツを踏みしめてゆこう懐かしい場所からは今も 同じ景色が見える?青春って時期に築いたものは 何一つ残ってないけど少しだけ広くなったこの心で 自分ってヤツを受け止めてくんだ新しい一日がほら この部屋にもとどくさ朝日がすべてを裁いてゆく ぼくらの道を照らしてく週末の街は静かにその 足音を待ってる朝日がすべてを流してゆく ぼくらの道を描いてくからその小さな窓はきっと 未来の足音を待ってる
February 1, 2006
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