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2021年10月17日
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カテゴリ: クラシック
東京芸術劇場 18:00〜
 3階左手

 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
 <独奏アンコール>
 バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 〜 ルール

 ニールセン:交響曲第5番 op.50

 ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス
 NHK交響楽団
 指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

 N響は、いや、N響に限らず、日本のオケはきちんとした常任と心中するスタイルを嫌っていて、特に在京オケで年の半分くらい振るような人はいません。昔の新日のアルミンクがそれに近かったけど、ねぇ.......アルミンク追い出してからガタガタになったしね。
 まぁ、そんな訳で、N響も常任を置いていると言いながら、基本客演ばかりです。で、口の悪いことを言わせて貰うと、N響で10年5回くらい客演をやると鬼籍に入ってるんじゃないかしらという.....サヴァリッシュとかはいいんですけどね、ホルスト・シュタインとか、ネッロ・サンティとか、アンドレ・プレヴィンとか........つまり、N響って、あの、デスノートなんじゃ............
 まぁ、真面目な話、N響は年寄り指揮者が好きなのよね、ってことだと思うんですけれどね。
 そんなわけで、ちょっと縁起でもないですが、今N響のお気に入り年寄りはブロムシュテットってことなんでしょう。まぁ、こちらもそれ目当てで聞きに行ってるんだから偉そうな事は言えませんが。それにブロムシュテットはもう何年N響に来てるんだというのもあるし。

 いや全くこの環境下でよく来たものです。なんでも感染対策ということで、来日組の指揮者と独奏者は最初に入場。で、演奏後に最後に退場。なるほど.......まぁ、理に適っていると言えば適ってるのか。

 最初はブラームスのヴァイオリン協奏曲なのですが......やはり、私、この曲苦手というか、得てではないのですよね。まぁ、それはこちらの問題でしょうがないんだけれど....
 この間オーチャード定期でも感じたのですが、やはり、N響がいまいちなんですよね。CDで聞いてるみたいというか、響きが平面的なんですよ。冒頭、オケが結構な強奏でガツンと出て来た時は「おおっ」と思ったんだけれど、曲が苦手というのもあるにせよ、なんだかのっぺりとした感じで。非常に感覚的な話ですが、なんというか、電子レンジで温めたピザを食べてるような感じで。オーブンレンジで焼いたんじゃなくて、レンチン。焼けばオーブンレンジでもピザ生地の周りはそれなりにカリッと焼けるし、チーズにも焦げ目が付くし、要はそれなりに味や食感にメリハリは付く。本格石窯焼きの専門店のピザとお家でオーブンレンジで焼くのとではそりゃ違うにしても、違うなりに出せるものがあると思うんですよね。それにあの冷蔵ピザをオーブンレンジで焼くのってお手軽でそれなりに美味しくて私実は好きだったり........いやそうじゃなくて。まぁ、要は、生地にもチーズにも焼け目の付かない、電子レンジ機能で温めただけのメリハリのない感じだなぁと。
 確かにこの曲は、オケとしてはある意味難しい面のある曲かも知れません。交響曲みたいな響きを備えながら、一番美味しいところはあくまで独奏に持って行かれるといったような。でも、だからってこうなるというものでもないと思うんですけれどね。
 独奏ヴァイオリンに罪は無いと思います。なにしろ苦手な曲なのでアレですが、アンコールのバッハはとてもよかったし、ヴァイオリンは良かったんだと思いますよ。

 後半はニールセン。私はこの曲聞いたことなかったと思うのですが、思いの外モダンな曲。標題音楽ではないし、直接何かを描写しているわけでは無いけれど、第一次大戦後に書かれた曲ということを思うと、小太鼓のマーチのようなリズムは、やはり戦争を想起させるものがありますし、そういう面も含めてショスタコーヴィチを思わせるところもあり。でも、ショスタコーヴィチのようなある種の不健全さというものはあまり感じない。これが全体主義を知るものと知らぬものの差なのか、と思わなくもない。
 音楽的には、各声部の対比がはっきりしていて、決して単純明快では無いけれど見通しのいい音楽です。オーケストラとしてはこちらの方が良かったんじゃないかと思います。特に、後半では管楽器がかなり頑張るのだけれど、この管が今日は結構よろしくて、いい出来に仕上がっていたと思います。弦楽器はというと、各声部の対比という面ではそれなりに立ってはいました。これはそこそこ出来ていた。けれど、それでも、やっぱり響きが、ちょっとね。平面的なんですよね。
 オーチャードの時も思ったのだけれど、立体的に響いてこないんですよね。ホールを鳴らせてないというか。勿論ブラームスの冒頭のように、音は出るんですよ。でも、各声部がきちんと対比しているのを聞かせながら、同時にきちんとホールに音が満ちるかというと、全然音が上がってこない感じなんですよね。

 オケが対向配置だったり、ブラームスは1,2ヴァイオリンが6プルトで同数だったり、とか、比較的色々「普段と違う」部分はあったと思うけれど、これはまぁそういう問題じゃないんだと思います。
 ブロムシュテットの問題なのではないと思いますよ。上述の通り、ニールセンはかなり面白い演奏には仕上がっていたし。でも、弦は、どうもねぇ。元々のN響の問題だと思います。NHKホールで一昨年までとか聞いてた時は、ホールが広すぎて響き切らない、という事はあっても、そんなに「平面的」といった印象は持ったことなかったと思います。なんだろう。音は大きくなってるかも知れないけれど、響いてこないというような。
 それとも、今はこういうのがいいのかしら?





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最終更新日  2021年10月17日 02時04分10秒
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