星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2024.09.24
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カテゴリ: 本帰国で再発見!


 北海道立近代美術館での一昨日の学芸員によるミュージアム・トークのテーマは「歌川国芳・渓斎英泉ー組物と続き絵を読み解く」でした。英泉の浮世絵で一番興味があるのはゴッホが模写した「雲竜打掛の花魁」ですが、今回スポットライトを当てたのは「雲竜~」の絵に似た実際に展示されている
「花魁道中 花鳥図」と右の「花魁道中 鯉の滝登り」でした。

 解説の中で贅を尽くした華美な着物の色に使われた「ベロ藍」について説明がありました。ベロ藍というのは初めて聞いたのでミュージーアム・トークが終了してから質問するとドイツ・ベルリンの染料業者が18世紀初頭に偶然発見した化学的な合成顔料で、日本へは当時貿易があったオランダから18世紀中頃に輸入され、北斎、東海道五十三次の広重や天才絵師と言われる若冲がその藍色を使い日本美術に革新をもたらした事、特筆すべきは変色する事がない永遠のプルシオンブルーであると丁寧に説明してくれました。英泉もこのベロ藍に魅せられた絵師の1人だそうで、確かに美術館に展示された多くの浮世絵の中でもこの色は異彩を放っていました。

 余談ですが江戸時代、浮世絵の版画が何枚くらい刷られていたのが気になっていたのでこれも学芸員さんに聞くと「勿論人気によって枚数は違うけれども多くても5~6百枚ぐらいで千枚を超える事は無かったのでは・・」という事でした。1枚が当時のかけそば一杯程度の値段(現在で4~5百円ほど)と言われる浮世絵が海を渡り多くの画家たちに多大な影響を与えた事を思うと浮世絵についてもっと知りたいという気持ちになります。





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最終更新日  2024.09.24 16:59:58
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