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夏の思い出。飛行機から。今度飛行機に乗るときは、ヘリスキーしにカナダに行きたい。もう20年以上前のことになるのかぁ。カナダのCMHヘリスキーへ行ったときの話。朝イチ、ヘリポートからヘリに乗り込んで出発する。ヘリポートと言っても雪が積もった空き地だけど。ヘリのローター(プロペラ)は既に回ってる。かっちょいい。いや、かっちょいいって見惚れてる場合じゃない。気を付けなければならないのがそのローターにぶつからないこと。乗り込むとき怖いのでつい腰をかがめてしまうんだけど地面からローターまでの高さは2m以上あるので普通ならぶつかることはない。ただスキーの場合、板が問題。いつものように板を肩に担いじゃうとぶつかってしまう。ヘリに近づくときはトップを持ってテールをズルズル引きずって歩くのだ。やる気のない子供のように。笑ヘリに乗る前に体重計に乗らなければならない。別に貴女の体重を暴露しようということではない。ウェアを着てブーツも履いた状態で計ってヘリの積載制限を超えないかを見るだけだ。ヘリはゲストが11人乗れる。結構ギューギュー詰め。パイロットとガイドは前席に乗る。1日の最後、ヘリポートに帰るとき女性ゲスト一人だけ景色がすごくよく見える前席に乗せてもらえるという特典がある。男子はダメ~。え~ずる~い!ジェンダー差別だー!男女均等雇用法はどーした!な~んてこと言ったってダメなものはダメ。ここはレディファーストの国なのだ。野郎どもは後ろの席でギューギュー詰まってなさい。笑ヘリの中では毎回、水分補給が出来る。200ccぐらいの小さな容器に入れられた水やスポーツドリンクがたくさん用意されている。それをゴキュゴキュ飲んでふぅ~っと一息ついてるともう次の山に到着するって寸法だ。そして、下まで滑って来るとまたヘリが迎えに来て別な山の上に連れて行ってくれる。それを1日に5~8回繰り返す。ちなみに1回に滑る標高差は…あ、ヘリスキーでは滑った長さを距離ではなく標高差で表すんだけど500~1000mぐらいだ。イメージとしては蔵王や八方尾根の頂上までバリバリ~とヘリで上がって麓まで深雪をバッフンバッフンと滑り降りる感じ。ヘリの中は爆音で会話も聞こえない。狭い中に身を寄せ合って窮屈でもある。でも、全然嫌ではない。次はどんな斜面に連れてってくれるのだろうという期待に満ち溢れてるのだ。さぁ、山の上でヘリに降ろされる。ヘリが飛び去りあたりから音が消える。ヒュ~~~っと風の音だけが聞こえてきた。人工物は何一つ見えない。広いカナディアンロッキーの中にぽつんと取り残されたかのよう。太平洋の真ん中に小船で放り出されたみたい。頼れるのは足元の、か細いスキーだけ。いや、ファットスキーだけどこの広い山の中ではとてもか細く感じてしまう。なんか……怖い~!でも、なんか……ワクワクする~!笑次の瞬間、静寂を切り裂くように「ヒャッホ~!」との歓声が上がる。陽気な外国人たちが滑り出したのだ。私も負けてらんない。遮るものが何もない白い斜面に向かってスキーを滑らせる。すぐスピードに乗り浮き沈みを繰り返しながら思い通りのターンを刻む。もう、板がか細いなんて感じない。小船なんかじゃなく、大船に乗ってる気分で突き進む。楽し~~!静寂の世界を歓声を上げて変態軍団が滑って行く。それがヘリスキー。見上げると次のグループを乗せたヘリが頂上へと向かってる。この斜面も面白いぜぃYOU達もせいぜい楽しみな♪心でメッセージを送りつつ私はさらに歓声を上げて滑るのだった。ところで、ヘリのパイロット。サングラスが似合っててあんなにかっちょ良かったのにロッジのレストランで見たらただのおっちゃんだった~。笑ヘリで彼女と夜景遊覧したことある人もヘリで護送されたことある人も(おいっ!)クリックしてチョーダイませ。にほんブログ村スキーランキング
2022.10.18
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納涼写真。これは日本の某所、某林の中。カナダのCMHヘリスキーに行く前日本人スタッフに「とにかく深雪に慣れてから参加してください」と強く言われた。極端に滑れないと他の人の迷惑になるからと。いくらゲレンデで上手でも通用しませんからと。以前、どっかのスキースクールのイントラたちが何人かで参加したことがあったという。滑りには自信があるらしく行きの飛行機の中でスタッフに対してだいぶ大きな口を叩いてたらしい。ヘリスキー初日。彼ら、バタバタ転びまくってまったく通用しなかったそうだ。それ以降、そのCMHスタッフは申込者に「深雪になれてから来るように」と強く言うようになったという。確かに深雪の滑り方にはコツがある。もしそのイントラ達が整地のように雪面から板を離さず円弧を描いて滑ろうとしたのなら板が埋まって転ぶのは必然だ。もし整地のように後傾にならないようにと前加重にしてたのならトップが埋まって前転するのは必然だ。でも、そういうコツは何度か滑って慣れれば掴めるもの。ましてやイントラ程のレベルだったらすぐ慣れて楽しく滑れるようになるのに。彼らの問題はその技術じゃなくて慣れてなかったこと。単なる準備不足なのだ。なんで準備不足になるかというと自分達の滑りがどこでも通用するという過信があったからかもしれない。整地の滑りをそのまんま深雪に持ち込んでもダメよん♪さて、話は変わって。(え? まだ続くの? 長いよ…)久しぶりの記事だから書きたくて書きたくてショーガナイのだ。笑そのCMHヘリスキーに私が2度目に行ったとき某スキースクールのイントラ達も一緒だった。前述のイントラ達とはまったく別のスクール。関東からの客が多い有名スキー場のスクール。校長始め数人で参加していた。シーズン真っ盛りの2月なのにスクールほっぽって大丈夫なのか?と、突っ込みたかったけど、黙っていた。笑彼ら、普段からガンガン林の中に入って深雪を滑っていたそうなのでヘリスキーでも問題なかった。てか、イントラなのに普段から林の中を滑っていいのか?と、突っ込みたかったけど、黙ってた。笑彼ら、さすが慣れてるだけあって調子に乗ってガンガン滑っていた。CMHでは、滑るとき絶対にガイドの先に行ってはいけない。何があるか分からないから。なのに、そのスクールの校長停まってるガイドを追い越して崖から落ちていってしまった…。崖下も深雪だったので大丈夫だったけど。調子に乗りすぎでしょ…。笑ガイドが言った。「私は回り道して行くけど、行きたい人は崖を落ちて行ってもいいよ~」いえいえ結構です。私達も回り道します。笑てか、校長。校長のくせにガイドの言うこと聞かなくていいのか?と、突っ込みたかったけど黙ってた。そしたら他のイントラが「おい校長…」って、ツッコミ入れてた。笑その後も彼らは調子よく時に「小回りし過ぎると疲れるぞ」とかアドバイスし合いながら楽しそうに滑っていたのだった。技術レベルの高いイントラ達でも慣れてるのと慣れてないのではこんなに差が出てしまう。みんなも、初めてヘリスキーやBCに行くときはスキー場の端パウや非圧雪コースで十分に慣れてから行ってね。楽しめる度合いが違ってくるからね。p.s. 後日、そのスクールのイントラから写真と一緒に手紙をもらって「ドジボさんの縦に落ちる滑りが忘れられません」と誉められたことがとっても嬉しかった♪(↑なんだ、これを言いたかったのか…笑)深雪なんか滑らなくたっていいもん、って人も深雪だけ滑ってれば幸せだもん、って人もクリックしてチョーダイませ。にほんブログ村スキーランキング
2020.09.28
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CMHヘリスキーのプロモーションビデオ。2分と短いけどいろんなシーンが盛り込まれててなかなかいい出来だ。掛け値なしに、CMHってこんな感じ。ヘリスキーでは、大きく分けて二つのエリアを滑る。オープンスロープと樹林帯だ。みんな、ヘリスキーと言ったらオープンスロープを気持ち良く滑ってるシーンを想像するだろう。そりゃ気持ちいいよ♪山のてっぺんに降ろされて周りを見れば360度ロッキー山脈。人工物は何一つない。下を見ると、森林限界を超えた真っ白に広がる斜面。ヘリが飛び去った後は風の音しか聞こえなかい。まったくの自然の中にいる実感。怖くさえもある。そんな感慨に浸ってると突然歓声が上がる!「ヒャッホー!」「イエー!」滑り始めた外人、騒ぎまくり(笑)もちろん私も負けずに声を上げる。ってか、自然に上がる。とにかく広いのでスピード感覚がなくなる。怖くないからどんどんスピードを出せてどんどん気持ち良くなる。そんなオープンスロープだけど天候によって雪質がまったく違ってくるのだ。オーバーヘッドの深雪のときもあるけど基本、風が吹き抜けるのでどっちかというとパウダーは浅めだ。状況によってはクラフトになることもある。オープンスロープでの楽しみは景色を観ることとスピードを出すことかな。あ、それと、振り返って自分のシュプールを眺めること(笑)さて樹林帯。実は、ヘリスキーのほんとの楽しみはこのツリースキーなのだ。風がなく雪が飛ばされないので安定してオーバーヘッドを楽しめる。太陽に照らされることも少ないのでフカフカだし。さらに、木が大きく間隔が広いのでそこそこスピードを出せる。スピードが出ると体がより沈み、より浮き上がる。浮遊感覚、半端ない!深雪滑りのビデオを観るとき、ちょっと気をつけてみて。オーバーヘッドなのはたいていがツリースキーだから。雪が降ってたり、視界が悪かったりすると憧れのオープンスロープは滑らずに一日中ツリースキーだったりする。でも残念とは思わずにむしろラッキーだと考えてツリースキーを満喫すればいいのだ。カナダでツリースキーしたくなった人も日本でツリースキーを堪能してる人もクリックしてチョーダイませ。にほんブログ村
2015.08.11
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写真はCMHじゃないよ。ZAOだよ。↑何気に、深雪での裏技っぽい立ち方。テールを深雪にズクズクと突き刺す。するとフォールラインを向いた状態で立てるのだ。で、そのまま体をフォールラインに投げ出せば真っ直ぐスムーズに滑りだせるって寸法だ。CMHで覚えてきた(笑)あ、CMHってのはロッジに1週間泊まってカナディアンロッキーでヘリスキーしまくるってツアーだ。ロッジの朝はこんな風に始まる。起きたらまずはストレッチクラスに出る。音楽に合わせてストレッチしたりエアロビみないなことをするのだ。朝のウォーミングアップってとこだ。これは自由参加なんだけど「参加することを強く勧めます!」と言われたので毎日欠かさず参加した。もちろん参加しない人もいる。外人の若い兄ちゃんとか。ストレッチルームに入ると女性のインストラクターがボン、キュッ、ボ~ンのレオタード姿で待っている。それで目が覚めるって感じかな(笑)で、汗が出るほど運動するのだ。寝起きには結構きつい。でもその後のヘリスキーのハードさを考えるとやっぱり出ておいたほうがいい。そのが終わったら朝食だ。朝食のときにガイドからその日の天候や雪の状況の説明がある。今日はどこのエリアを滑るとか一部クラストがあるから注意するようにとかの説明をしている……のだろう。英語だもの、ほとんど分からない(笑)それでいいのかって?だいじょぶ、だいじょぶ、何とかなるって。朝食が終わったら出かける準備にかかる。CMHのゲストは4班に分けられていてそれぞれ出発時間が違う。前日に貼り出されるタイムテーブルを自分でチェックしてその時間に合わせて玄関前に集合するのだ。ゆっくり出発の人はラウンジや部屋でコーヒーとか飲んで寛いでていい。ラウンジには常にコーヒーとジュースとクッキーが置いてあっていつでも好きなだけ取っていいのだ。さ、出発時間が近づいてきたらウェアに着替えてロッカールームへ。まずはビーコンの装着。自分の名前が書かれた棚からビーコンを取ってウェアの中に装着する。スイッチを入れ、電波発信モードにセット。このビーコンは毎晩ガイドが充電してくれてる。ブーツを履く。ブーツだけは自分のを持って行くんだけど思いっきりマジックで名前を書かれる。ビンディング合わせでブーツを預けるときに書かれるのだ。なぐり書きで「dojibo」って…。日本に帰って来ても消えない…。ま、CMHに行った証だと思えばいいか(笑)板とストックを持ってロッジの玄関へと向かう。板は全員ファットスキーをレンタルする。その頃はファットスキーなんて市販されてなかった。やっとカービング板が出始めた頃だ。板のトップあたりにガムテープが貼ってあってそこに自分の名前が書いてある。え、じゃあブーツもガムテープ貼ってから書いてくれればいいのに…。ストックは、ストラップが外されてる。万が一雪崩れに巻き込まれたときストックと一緒に体が引き込まれないようにだ。ただ、ストラップが無いってことは転んだときにストックを失くしやすいってことでもある。私、実際に失くした…。ヘリに予備が用意されてたから良かったけど。さて、私が泊まったロッジからヘリポートまではちょっと距離があるのででっかいバンに乗って行く。バンのドアの手前に体重計が置いてあって全員乗らなくちゃならない。太ってる女子は、密かに笑われる。←うそ。ブーツごと乗って体重を測る。ヘリの制限重量を超えないようにするためだ。屈辱の体重測定が終わるとガイドがビーコンチェックをする。みんなのビーコンがちゃんと作動してるかどうか一人一人チェックして異常が無ければバンに乗れるのだ。で、ワクワクのヘリポートへいざ出発となる。意外とやることがあるから朝はモタモタしてられないのだ。ま、みんな滑る気満々だから誰もモタモタしてないけどね。CMHについて知りたい人はCMHジャパンのサイトを見るかこのブログのCMHカテゴリーの記事を読んでみてね~。CMHに行ってみたい人も行ったことある人もこの暑さ、どこでもいいから雪の上を滑りたい! って人もクリックしてチョーダイませ。にほんブログ村
2015.08.06
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今日も冬を想って納涼写真。蔵王。ってか、こんな写真じゃ、どこのスキー場か分かんないな…。さてさてここんとこCMHの話題が多かったけど記事を読んで行きたくなった人はいるだろうか?ま、いないだろうな…。だいたいにしてCMHの魅力を紹介せずに余計なネタばっかり書いてるからね。でも中には一人ぐらいその気になった人がいるかもしれないから今日は、CMHに行くときの注意点を書いてみる。CMHに行くとき絶対忘れてならないものはスキーブーツだ。忘れないだけじゃなく機内持ち込みにしなきゃならない。スーツケースに入れて預けると間違って他の場所へ運ばれてしまうことがある。海外の航空会社ではたまにあるからね。パスポートとクレジットカードとブーツは肌身離さず持って歩くこと。最悪、この3点セットがあればなんとかなる。板は基本的にファットスキーのレンタルだ。ゴーグルだの帽子だのグローブだのはショップで売ってる。ウェアも売ってる。セーターやインナーも売ってる。パンツは…、パンツは未確認だ。万が一売ってなくても毎日バスルームで洗濯すればいい。しかし、ブーツだけは置いてないので忘れちゃったら終わりなのだ。1週間、カナディアンロッキーのロッジの中で読書したり、ジャグジーに入ったりビール飲んだり、ビール飲んだり……ビール飲んだりしてるしかない。ま、それはそれで、のんびりして贅沢か。(贅沢過ぎるわ!)ブーツ、ゆめゆめ忘れることなかれ。また、10年物のブーツを履いてる人も要注意。極端な低温下、シェルが割れたらお終いだ…。どうせなら新調して行ったほうがいいかも。って、それは私か。日本で滑ってるにしてももう買い換えた方がいいもんな…。でも、今年も買わないんだろうなぁ。CMHに行くって名目でもあれば買い換えるけどね(笑)蔵王に行ったときブーツを忘れた人も安比に行ったときウェアを忘れた人もあ、どっちも私か…買い物しようと街まで出掛けたのに財布を忘れた愉快な人もクリックしてチョーダイませ。→にほんブログ村→
2014.07.17
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林の中はいいにゃ~。風景からして違う♪カナダのCMHヘリスキーに行く人は深雪好きだ。ま、当たり前だ。そーゆー人は日本でも深雪をよく滑ってる。日本人のAさんとBさん。たまたまCMHのツアーで知り合った。CMHは1週間ロッジで過ごすので日本人同士はすぐに仲良くなる。もち外国人とも仲良くなる。英語しゃべれなくても。一緒に滑って一緒にジャグジーに入って一緒にビールで乾杯すればもう友だちだ。さてAさん、CMHから帰ってきて野沢スキー場で滑っていた。あ、もちろん林の中を(笑)そしたら、向こうからも林の中を滑ってくる人がいた。近づいてきて立ち止まった。お互い、深雪好きがここにもいたか、と思った。次の瞬間、同時に口を開いた。「あ、Aさん!」「あ、Bさん!」……。深雪好きは世界中どこに行っても深雪滑ってるんだね(笑)下のリンクは、数年前のCMHのプロモーション映像。20数年間CMHに参加し続けてるという64歳のおっちゃんが主人公の映像。このおっちゃん、意外とやるぜ。⇒CMH(日本語字幕あり)あ、そっち見る前にこっちクリックしてってね♪→にほんブログ村→
2014.07.15
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いつもの仙台の梅雨って寒くてストーブ焚く日もあるほどなのに今年は暑いので、納涼写真。蔵王の、そこらへん。雪山を登る体力がないからヘリコプターで昇っちゃえとCMHヘリスキーに申し込もうとしたら深雪滑りまくる体力を付けてこい…と言われた私。結局、体力は必要なのか…(笑)ついでに深雪に慣れてから出直して来いとも言われた。…あ、実際はそんなキツイ言い方じゃないよ。やさし~くね。でも、きっぱりとね(笑)それでもドジボ'97シーズン前の秋の日に果敢に申し込んだのだ。と言ってもそのシーズンじゃなくさらに翌年のシーズンのツアーに。つまり、1シーズン日本で深雪の練習をしてその次のシーズンに行くってことだ。まる1年かけて、ジョギングして体力も付ける。なんと気の長い計画だ…。初めてのヘリスキーで気合がバリバリに入ってたし料金が高いってのもあって万全のコンディションで行きたかったのだ。CMHってのは世界中からパウダー好きが集まってくるので思ったより人気があるみたいでそもそも、その年の希望の日程はすでに一杯だったってこともあるけど。あ、ちなみにその3年後2回目に行った時は何気なくCMHジャパンに電話したらちょうど数週間後のツアーにキャンセルが出たと言われたので速攻参加してしまった(笑)そうやって、CMHに向けてのトレーニングが始まった。そしてこの準備期間の1年が私のスキー人生とスポーツ人生の方向性を決めてしまったのだ。早速、ジョギングを始めた。長距離走が何よりも嫌いな私が。高校のマラソン大会で途中の公園にエスケープしてタバコを吸って時間を見計らってショートカットしてコースに戻ってた私が。(なんちゅーやつだ…)初めは数百メートルしか走れない。でも次の日には1本先の電柱まで走れた。その次の日にはもっと先の信号まで何とか走れた。さらに次の日その信号まで走っても苦しくない。もっと走れる。そんな体の変化…っていうか対応力の付いてくる様子が面白くて走るのが楽しくなったのだ。翌年、せっかくこんなに走ってるのだからとランニング大会に出てみた。人がいっぱい集まってる大会の華やかさに気持ちが高揚した。選手として参加するワクワク感。スタート前のドキドキ感。う~ん、高校の部活のとき以来の感覚だ♪車を通行止めにして車道の真ん中を堂々と走れる優越感。沿道の人たちが見も知らない私に声援を送ってくれる。嬉しい。ただただ嬉しい。一発でハマってしまった。私の人生にランニングという軸が組み込まれた瞬間だった。ついでに煙草もきっぱり止めた。ランニングで新鮮な酸素を取り込んできれいになった血液や細胞にタバコの煙なんか入れたくなかったのだ。そうしてどんどん健康になっていく私♪あ、でも先日また痛風の症状が出たけど…。(ぜんぜん健康じゃないやろ!)ま、それは置いといて。(置いとくな!)スキーにしてもそのシーズンから積極的に林の中やゲレ端のモフモフを滑り始めた。そんなとこを滑れば滑るほど整地に魅力を感じなくなっていく私…(笑)ドジボのスキーの方向性が確立されたシーズンだった。初めは遠回りかとも思えたけど振り返ってみるととっても大事な1年になったのだ。何かをマジで目指すと、思わぬ副産物を得るものなのね、と思った人もところで痛風はどうなの? と心配してくれてる人もところで痛風はどうなの? と笑ってる人も…クリックしてチョーダイませ。→にほんブログ村→
2014.07.07
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納涼写真。蔵王の樹氷原コースの滑り出し。滑りに夢中になり過ぎないで、周りの樹氷も眺めてね♪CMHヘリスキーはカナディアンロッキーの山の中のロッジや麓のホテルに泊まって1週間、毎日毎日ヘリスキーをするってものだ。ゲストの定員は44名と決まってる。ヘリに乗れる人数の関係で。11人ずつ4班に分かれてそれぞれのグループにガイドが一人つきグループごとに行動する。ヘリが、まず第1班を山の上まで乗せて行く。戻って来て、次は2班を乗せて行く。で、3班、4班と順番に山の上まで運ぶ。そうしてるうちに1班が滑り降りてくるのでまた別の山まで乗せて行く。そんな風にピストン運転でゲストを運ぶのだ。1本の距離が長く滑って来ると結構疲れるのでみんな、ヘリの中では備え付けの水やスポーツドリンクをむさぼるように飲む。休憩はヘリの中だけ。しかも数分。だって、数分で山の上に着いちゃうから。これを繰り返すと慣れないうちは太ももに乳酸が溜まりまくる。もう限界…って思うこともある。そんなとき、どうすればいいの?カナディアンロッキーのど真ん中で足つって動けなくなったなんて笑い話にもならない(笑)でも大丈夫。疲れたら、ロッジに帰る機会は何度かある。午前中2~3本滑るとランチタイムになる。ランチは山の中で食べる。ヘリがロッジからサンドイッチや紅茶を運んでくるのだ。山の中で食べるサンドイッチ、旨い!ツナサンド、野菜サンド、ローストビーフサンド…具だくさんででかい。全種類食べたくなるけど2個でお腹いっぱいだ。紅茶を注いで熱くなったカップを両手で包んで温まる。猫舌の私は、ふ~ふ~と吹きながらすする。ジャムがたっぷり入ってるようだ。山の中、この熱さと甘さがホッとさせてくれる。ランチが終わってヘリがロッジに戻るとき一緒に乗って帰れるのだ。疲れた人だけじゃなくのんびり楽しみたいという年配のゲストも午前中だけ滑って帰ったりする。CMHには金持ちの年配者が結構来るのだ。午後からはゆったり読書でもするんだろうな~。私のように、せっかく来たんだからとガツガツしてない…(笑)さて、ランチタイムに1人帰るとグループは10人になる。単純な引き算だ。うちの班は2人帰ったので9人になった……はずなのに、ならない。何故か11人いるぞ。代わりに誰か入ってきたようだ。誰だ? どこから来た?(笑)なにやら、見たことのある兄ちゃんと姉ちゃんだな。あ、ロッジのショップの兄ちゃんだ。この姉ちゃんはストレッチのインストラクターだ。あっちの班にはレストランのコックがいる。そう、ゲストに欠員が出るとスタッフが入ってくるのだ。そりゃそうか。彼らはヘリスキーをしたくてここに勤めているのだから。レンタル係の兄ちゃんは年収が大幅に減るのも構わず大手新聞社を辞めてきたと言ってたし。おめ~ら、欠員が出るのを虎視眈々と狙ってるな(笑)スタッフも滑りたがるCMHなのだ。あら、アタシもスタッフになろうかしら、と思った人もアタシはお金かせいで優雅なゲストになりたいわ、と思った人も深雪好きならクリックしてチョーダイませ。→にほんブログ村→一応CMHのリンクも貼っておく。ランキング押してから行ってね♪→CMHジャパン
2014.07.06
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納涼写真。蔵王の、どっか。深雪を、これでもかって位滑りたい。でもハイクアップは嫌。そんな、体力も根性もないあなた。あ、いや、そんな体力も根性もない私。ハイクが嫌ならヘリコプターで山の上まで行っちゃおー!ってことで、カナダのCMHヘリスキーに行ったのだ。もう16年前のことだけど(笑)我慢できなくて、その3年後にもまた行ってしまったし。まだバックカントリーブームじゃない頃ファットスキーなんてどこにも売ってない頃やっとカービング板が出始めた頃だ。その後は行ってないからそろそろまた計画立てっかな。まずはCMH貯金から(笑)CMHって何? って人はCMHジャパンのサイトを見てね。チョー簡単に言うとカナディアンロッキーの山の中のロッジに1週間泊まって毎日毎日ヘリスキーをするってもの。ロッジと言っても山小屋をイメージしちゃだめ。十分立派なホテルだ。で、1日に数本から10本近く滑る。リフトの10本じゃないよ。1本の標高差が500~2000メートル。距離じゃなくて標高差ね。ちなみに蔵王の標高差って880メートルだから地蔵から大森までまるまる深雪滑って、やっと1本だ(笑)滑るだけとは言ってもとんでもなく疲れるよ~。ということで雪山を登る体力と根性のないあなたのための(違うし!)CMHって、こんなんだよ~♪ ってなお話。行くためには、まず申し込みをしなくちゃ。秋とは言えまだまだ暑い日が続いてた頃私は電話を入れた。「はいCMHジャパンです」と女性が出た。「あの、私、これこれこの程度のレベルなんですが参加しても大丈夫でしょうか?」「日本で深雪をたくさん滑って慣れてください。それと、技術よりも体力が必要ですのでランニングなどもしてください。それで自信がついてからでも遅くはありませんよ」「あ、そうですか…」「日本のスキースクールの先生たちが参加してまったく深雪を滑れなかったことがありましたので」ビシッと言われた。結構…気の強そうな女性だな。あ、いや、後で一緒に滑ることになるこの女性実はすごく気さくで明るいな人なんだよ(←フォローか?笑)さてさて、散々ビビらされたので心配になってしまった。CMHのことは前から知っていて漠然と行きたいとは思ってたんだけどこのとき行動を起こしたのはスキージャーナルに載ってた記事がきっかけだった。女性記者の体験記事で彼女の技術が2級程度だと書いてあったからその位でも大丈夫なんだ、と思ったのだ。そうだ。スキージャーナルを読んで行く気になったんだから実際はどの程度の技術が必要なのかスキージャーナルに聞いてみよう。てことで、手紙を書いた。私をその気にさせた貴誌には答える責任があるはずです、と(笑)…まじで。そしたらある日、電話が来た。スキージャーナルから。まじすか…。男性の記者で、その人もCMHには行ったことがあると言う。いろいろ話をしてくれて結論、なんら問題ないってことになった。ひゃっほー♪ ありがとうジャーナル。その人、Tさんは数年後にフリーになったみたいで今でも時々、ジャーナルに特集記事を書いてるようだ。後ろの方の、技術関係じゃないカラー記事。立ち読みだけど今でも見かけると読んだりする。そんなTさんのお陰で不安な気持ちも一掃されて無事、CMHに申し込んだのだった。で、行ってみてどうだったか。結論。まずは、深雪に慣れてること。そしてやっぱ体力。言われた通りじゃん(笑)技術としては急斜面や悪雪をどんな格好でもいいから滑れること。整地をきれいに滑る技術は、いらない。きれいなスキーより、強いスキーだね。おっと、長くなったので今日はここまで。CMHシリーズ、申し込み編ってことで。CMHに行きた~い、って人もあたしゃ自分の足で登るわ、って根性ある人もクリックしてチョーダイませ。→にほんブログ村→CMHカテゴリーにもいろいろ過去記事があるでよ♪
2014.07.03
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土日とも仕事だったので話題がない。ま、昔の話でも。カナディアンロッキーの山の中。赤白ウェアが私。たぶん私、SAJチックに見ると全然なってないんだろうけど深雪や悪雪はそこそこ滑れるほうだと思う。ま、技術がどうのじゃなくて、単に慣れてるってだけのこと。深雪悪雪を滑るコツは、技術以前に慣れだから。深雪滑れる技術を覚えてから深雪に入るんじゃなくて深雪に入って慣れてくうちに技術を覚えるのだ。私たち夫婦の場合、カナダのCMHへリスキーへ行くための練習としてコース脇の深雪や悪雪に入り始めた。ニョーボも散々そんなとこばっかり滑ってるうちに慣れてきて今では平気な顔して滑れるようになった。整地より、悪雪の滑りの方が安定しているほど(笑)CMHとは、約一週間ロッジに泊まってヘリをリフト代わりに、毎日カナディアンロッキーの山の中を滑るツアーだ。12年前に行ったそのCMHヘリスキー、滑る時はレベルごとに班分けされる。レベルによって滑る斜面が違うのだ。それに、レベルの低い人が上級グループに混ざってるとグループ全体のペースが遅くなってしまい、他の上級者が迷惑するのでグループ分けはキッチリと為される。自信がないというニョーボは一番低いレベルの班を希望。ニョーボと一緒に滑りたい私も、同じ班を希望した。ところが二人とも、外人ばっかりのガンガングループに入れられてしまった。私はまだイイ。すぐ深雪に慣れた。ニョーボは、日本でみっちり練習したつもりでもその深雪の深さと、急な斜度と、距離の長さに四苦八苦していた。「今、CMHに行ったら、もっと楽しめるだろうな」と、今では言えるニョーボも、当時はまだまだ慣れが足りなかったみたいだ。2日目、山の中でのランチの後、ガイドが見かねて言ってきた。「ニョーボ、午後からは下のレベルの班に行きなさい」ニョーボは納得顔だったけど、その後のガイドの言葉・・・「ドジボも」「え? えぇ~!!」 なんで私まで?ガイドの言葉は絶対だ。高校部活の3年生の言葉より絶対だ。しかし納得できない私は、ブーたれた態度でモタモタ準備を始めた。体じゅうで不満を表して、モタモタ、モタモタ・・・。と、ガイドが今度はそんな私を見かねたのか(笑)、何やら言ってきた。もちろん英語で。単語はひとつも聞き取れなかったけど、意味は分かった。「ドジボは上級グループに残りたいか?」そんな感じだ。口調と表情で分かった。ってか、その時の私は何を言われても、そう聞こえただろう(笑)「イエ~~ス」嘆願するような表情で答える。すると、私の後ろで様子を見ていた上級グループの外人たちも「ドジボは、エクセレント スキーヤーだよ」「こっちのグループがいいよ」などと言ってくれてる。ガイド、苦笑いしながら・・・「OK!」やった~! ニョーボには悪いけど、私はこっちに残りま~す。ニョーボはもう、一人トボトボと下の班に向かって歩いてる。その背中に向かって、我がグループの外人たち、1日半一緒だった仲間たちが声を揃えて大合唱だ。「せーの。ニョーボォー! Go for it !!」嬉しいじゃないの。ニョーボォ、頑張れよ~。みんなで手を振って見送った。さてと・・・それじゃみんな、遅いヤツもいなくなったことだし、ガンガン滑ろうか!!(笑)(いや、冗談ですよ、ニョーボ殿ぉ)結局ニョーボも、ユックリ班に入って丁度良く楽しめたみたいでめでたし、めでたし。今日の記事のポイントは、ドジボはエクセレントスキーヤーだって言われたところ。気付いた人も、気付かなかった人も、どうでもいい人も・・・クリックしてチョーダイませ。
2009.01.25
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仙台もすっかり秋めいてきた。シーズンも近いか? まだか。蔵王ザンゲ坂。カナダ、CMHヘリスキーのアフタースキーでとんでもないセクシーダイナマイッ! を見に行った。って話題は前に書いた。(驚愕のセクシーダイナマイッの話はこちら)今回は、健康的なセクシーダイナマイッ! だ。CMHヘリスキーは、約1週間ロッジやホテルに泊まりこんで毎日毎日ヘリスキーをするんだけど毎朝ストレッチクラスがある。朝食前、広いストレッチルームに集まってするのだ。朝は眠いし、自由参加なんだけどその後のハードなスキーを考えると、絶対参加したほうがイイ。部屋に入ると、アップテンポな音楽が掛かっていて女性のトレーナーが笑顔で迎えてくれる。「グッモーニンッ!」「あ、どうも。もーにん・・・」爽やかな挨拶を交わしてトレーナーを見ると・・・おっ!背の高い金髪の彼女は、ピッタリしたレオタードを着ている。しかも、存在意義の分からないレースクィーンやグラビアアイドルの締まらない体とは違ってしっかりと鍛えられた、筋肉質の体だ。私だってアスリートの端くれ、鼻の下を伸ばすばっかりではない。普段から水着姿やレオタード姿を見るとまずアスリートとしての目で見てしまう。エスカイヤクラブのバニーガールでさえも(笑)街なかで、カッコイイ足をしたミニスカの娘が歩いてるとつい目で追ってしまうけど、私にとってカッコイイ足ってのは筋肉がちゃんとついてる締まった足のことでこの娘、走らせたら早いだろうなとか、何のスポーツやってんだろって想像しちゃうのだ。いやらしい気持ちなんて、これっぽっちもない。ほんとだ。・・・ほんとにほんとだ。「いい足してますね。一緒に走りませんか」なんて、声かけたくなっちゃう。そんな純粋なスポーツマンの目を持つ私から見てとてもカッコイイ体をしたトレーナーなのだ。しかもグラマラスで、ボン、キュッ、ボン!・・・も・もちろんこれも運動学的な見地からの、ひょ・表現だ。で、ストレッチの後で、エアロビックダンスをするんだけど体が硬くてリズム感がない私にとっては、結構ハードだった。でもおかげで、頭も体もすっかり目覚めて朝食もしっかり食べられて、ハードな一日への準備はバッチグーだ。(バッチグーって、あ~た・・・)そのトレーナー、夜になるとネオン街に出て・・・じゃなくて夜になるとマッサージ担当になる。(もちろん、ちゃんとしたマッサージだよ)オイルマッサージで相当気持ちいいらしい。いつも予約で一杯だ。例の、エッチなセクシーダイナマイッを見に行った人がその直後にマッサージを受けたんだけどなにやら一人で勝手に怪しい気分になってしまった・・・と困ってた(笑)んな話はどうでもよく、今日の教訓はスキーの前には十分ストレッチをしましょうってこと。なのだ。なるほどストレッチは大切だと思った人は、クリックしてチョーダイませ。
2007.09.02
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蔵王ロープウェイ山頂駅から、更に登っていく人も多い。パウダーを楽しむには、それなりの労力も必要か。11人のゲストが1グループとなって行動するCMHヘリスキー。ガイドが先頭になって滑って行って、ゲストが続く。一番最後に滑るのが、本日の主役、パックマンだ。デイパックを背負って滑るから、パックマンだ。デイパックの中には、無線機やら何やら入ってる。ゲスト全員がちゃんとハグレずに滑ってるかどうか確認しながら最後に滑ってくる。転んだゲストがいれば、起き上がって滑り出すまで待ってる。時には、助け起こしたりもする。問題が起きたら、ガイドと無線連絡を取ったりしなければならない。なんせ、ガイドはずっと下まで滑って行っちゃっててお互いの状況が見えないからだ。いわばガイドの補佐役がパックマンだ。で、パックマンって誰だ?実は、ゲストが持ち回りでやるのだ。ヘリスキーは1日に5~8ランする。ゲスト同士で話し合って、1~2ラン毎に交代でパックを背負うのだ。だから滞在中、必ず何回かは、やらなくちゃならない。パックマンは、けっこう気を使う。広い山の中で何かあった時、ガイドと連絡取れるのは自分だけだから他のゲストを追い越して、置いてきぼりを食わしちゃうのは絶対にダメなのだ。周りに目配せをしながらなので、自分のペースでは滑れない。責任を感じるし、思いっきり滑りを楽しむってワケにはいかない。でもショーガナイ。お互い様だから、きちんと役目を果たさなければ。私がパックマンをやった時、林の中で、自分が大転倒しちゃってパックマン自身が、みんなを待たせてしまった事があった。林の中で一人きり。雪まみれ。その時、初めて無線を使った。カタコトとも言えないレベルの英語でだ。(でも、なんかカッコイイぞ)(笑)「ハロー? こちら○グループのパックマンのドジボです。 転んでしまって、ストックを無くしちゃいましたけど このまま急いで下へ向かいます」「ハロー、ドジボ? いいから、ちゃんとストックを探しなさい」「あ、・・・はい」結局ストックは1本しか見つからなかった(笑)笑うけど、パックマンは大変なんだぞ!あと、ドアマンってのもある。その名の通りで、ドア係だ。これも持ち回りで、半日とか1日毎に交代する。私達の待ってる所にヘリが着陸したら、ドアを開ける。みんなを乗り込ませたら、自分が最後に乗ってドアを閉めて、ロックする。そして、パイロットに向かって「OK」と親指を立てて合図する。・・・そこがカッコイイ(笑)一緒にウインクもすれば完璧かも。空高く飛ぶヘリコプタードアをきちんと閉めることは、とても重要なのだ。こんなふうに、ゲストと言えど、色々やることがあって大変だ。でも、とても面白い経験なのだ。ヘリは、こんな感じで着陸する。(写真はCMHのサイトから)
2007.06.23
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仙台は、梅雨が来ないで、もう夏です。蔵王の霧氷(むひょう)でも見て涼んで。アヂィ~。カナダ、CMHヘリスキー。1グループ、11人のゲストにガイドが一人。まずガイドが滑る。で、その後に続いてゲスト達が滑って行く。このガイドってのが、どのガイドも長~い距離を滑って行く。ちょこちょこ止まったりしないのだ。それはそれで楽しめるんだけど、逆にこっちが疲れてもう止まってよ、なんて思っても、まだまだ滑って行く。こりゃガイドが一番楽しんでるのに違いない(ウソです)(でも、半分ホントかも)ヘリスキーでは、ガイドの言うことは絶対だ。それが基本中の基本の、最も基本のルール。言うことを聞かないと、命が危ない。マジだ。まず滑り出す前に、ガイドがコースの注意点を言う。もちろん英語で。左には崖があるとか、右には小川が走ってるとか私のシュプールの右には行くなとか、いろいろ言ってる。・・・・ようだけど、よく分かんない(笑)いや、笑い事じゃないんだけど。ライトサイドとか、クリフ(崖)とか、時々聞き取れるんだけどいったい、右には行くなってのか、右に行けってのか分からないのだ(笑)そんな時は、他のゲスト(ほとんど外人だから)の後をついていけばイイ。それと、ガイドの前に出てはいけない。ガイドが止まってたら、必ずその手前で止まらなければならない。その先にどんな危険があるか分からないからだ。一度、勢い余ったゲストが止まりきれずガイドを通り越したと思ったら、急に姿が消えた事があった。その先の崖から落ちたのだ。結構な高さの崖だったけどブカブカの深雪の上にうまいこと落ちたので、無事だった。ガイドも、彼が無事だったのを見て安心したのか「迂回しないで、彼の後を追ってもいいよ」なんて、笑いながら言ったけど誰も、そんな下らない冗談の相手なんかしてられない。さっさと迂回した(笑)ちなみに、落ちたのは日本人。某スキースクールの校長だ。おいっ!(笑)絶対的な信頼と権限を持つガイドも、たまには間違うことがある。私のグループの、その日のラストラン。ガイドがルートを間違えたのだ。変なとこに出てしまったらしい。で、言った。「間違った場所に下りてしまったので、ここにヘリを呼びます」なるほど、ヘリはどこにでも着陸できるからな。呼べばいいだけの話か。って、タクシーかい(笑)ま、私たちにとっては、間違った場所だろうが、どこだろうが同じような山の中。別に焦りもせず、ぺちゃくちゃお喋りして、のんびりしたものだ。ただ、周りを見ると、細いながらも木がたくさん生えてる。あれ? ヘリ、着陸できるの?するとガイド。ディパックからノコギリを取り出した。そして、いきなり周りの木を切り始めたのだ。・・・だ、大胆すぎる。唖然として、次には大笑いの私たち(笑)しかし、その次には慌てて手伝い始めてた。この、ガイドの大胆な行動。さすがプロだと感服したのだった。でも、やっぱり笑える。
2007.06.20
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ひとりぼっちで雪に埋まってるお地蔵さん。さみしそう・・・(笑)みんなは雪に埋まらないようにね。雪崩とかで。マジに。ビーコンって知ってる?・・・ちょいとアナタ。ベタなこと考えたでしょ。もちろん違います! ベーコンじゃありません。おすぎとビーコンでもありません!これは、電波の発信機なんです。正確に言うと、アバランチ(雪崩)ビーコン。カナダのCMHヘリスキーはゲスト11人に、ガイド1人がついて1グループ。で、グループ毎に行動する。もちろんゲレンデじゃなく山を滑るので、雪崩(アバランチ)の危険がある。林の中よりも、憧れのオープンスロープの方が危ないそうだ。万が一の時のために、全員がビーコンを装着する。携帯電話より一回り大きいくらいのビーコンを紐でグルグル体に巻きつける。(なんか、いい加減な表現だけど、ちゃんとした紐で、ちゃんと装着するのだ)で、その上からウェアを着る。滑る時は、ビーコンは常に電波を発信してる状態だ。誰かが雪崩に巻き込まれたらさぁ、残った人達は、雪に埋まった仲間を探さなくちゃならない。その時に、まず自分のビーコンを発信から受信に切り替える。そして、埋まった人のビーコンが発信している電波を受信して埋まってる位置を探り出すのだ。CMHでは初日に、ビーコンの使い方を練習する。使い方の説明の後、二人一組になって、ひとりが雪の中にビーコンを隠しもうひとりが探し出すという練習をする。なかなか難しいんだけど、出来るまで練習する。全員がちゃんと使えないとダメなのだ。誰かが雪崩に巻き込まれたらガイドと一緒に一刻も早く見つけ出さなきゃならない。ガイドが巻き込まれる事だってある。そしたら、助け出すのは我々ゲストの役目だ。他の人が全員巻き込まれたら、助け出すのは自分しかいない。逆に言えば、自分が巻き込まれた時残った人には、ちゃんとビーコンを使ってもらわないと困る。困るなんてもんじゃない(笑)だから、全員が使えないとダメなのだ。ロッジの廊下に、自分の名前が書いてある棚があってビーコンが毎日充電されて置かれてる。毎朝そのビーコンを手に取り、装着するたびパウダースキーの楽しみとは別のとこできりっと気持ちが引き締まるのだ。
2007.06.09
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写真は冬の思い出。すでに懐かしい。あ、本文とは関係ないよ。カナディアンロッキーの、山の中のロッジに一週間泊り込んで毎日ヘリスキーをしまくるツアーがCMHだ。世界中のパウダーフリークが集まってくるのだ。CMHに申し込むと「ウェーバー」という書類にサインをする。「権利放棄合意書」っていうらしい。万が一、雪崩とかの事故で死んでも、CMHやカナダの州に賠償請求はしません。ってな契約書だ。大雑把に言うと。で、分かりましたってことで、自分でサインをする。昨今の訴訟社会の対策として、こういうのは決して珍しくはない。ただ、驚いたっていうか面白いなと思ったのが間違いなく本人がサインをしたっていう確認のサインを第三者にしてもらわなくちゃならない事だ。たかがスキーに行くのに、やけに念の入った書類が要るんだな・・・ちょっと面倒くさいし、それだけ危険なのかな、っては思ったけど別にイヤではなかった。逆に、自分は凄い所に行こうとしてるんだとワクワクドキドキしてきたのだ(笑)なので、確認のサインを貰うのも、どうせならと「ドジボ、すげ~な」って話が盛り上がりそうな友人に頼んだ。「聞いて驚くなよ~。ニヤニヤ」と笑いをこらえ切れずにそいつの会社まで押しかけて行ったものだ(笑)ただ、こんな契約書があるって言うことは実際に事故が起きてるんだろうか?CMHのウェブサイトにきちんと書いてあった。40年以上の歴史のヘリスキー、参加のべ人数13万8千人。その中で、32人が亡くなってるそうだ。うち23人が雪崩で。0.02%。限りなくゼロに近いと感じるか、されど32人と思うか・・・。で、当の私はどう思ったのか?「山なんだから、そりゃ事故もあるだろうさ」って程度でぜんぜん気にならなかったのだ。ほんとに。なんせ「ただ深雪を滑りまくりたい!」の一心だったから(笑)滑りたい人は、行けばいいし。怖い人は、行かなければいい。私は滑りたいから行く。そんな単純で能天気な思考回路だったのだ。で、行ったらどうだったのか?信頼のおけるガイド達のおかげでなんの問題もなく、たっぷり楽しめたっちゅうワケ。そうそう、そんな能天気な私でも雪崩の本とか読んで、少しは勉強して行ったんだよ。一応。
2007.06.03
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今日の蔵王でガス。ガスでガス。一応クリスマスツリーのつもりなので、メリークリスマスでガス。やっと乗れたカルガリー行きの飛行機の中。まだ夕方なのに、ぐっすり眠ってしまったらしい。時計を見ると、離陸してから40分位たってる。もうそろそろ着く頃だな。窓から外を見る。ん? なにやら海岸線が見えるぞ。海? あぁ、川か。川だ川。でかい川だな。海沿いのバンクーバーから、山の中のカルガリーへと来たんだから海なワケないじゃん。まったく(笑)・・・・・。イヤ~な感触が背中をはしる。そ・そうだ、地図を見れば、でっかい川がちゃんとあるはず。どれどれ・・・・・カルガリー、カルガリ~は、と。う~ん、この地図には載ってないな。ダメな地図だな。・・・・・。・・・・・どう考えても、海だよ。また、窓の外を見る。さっきからずっと、旋回してるような気がする。・・・ありゃ、なんで高度が下がっていくんだ。やめてくれ~っと言ってる間に、着陸してしまった。機内アナウンスが流れてきたトラブルとか、バンクーバーとか、キャンセルドとか聞き取れる。「この機は、故障のためバンクーバー空港に戻りました。 このまま欠航となります」おいっ!同じグループのAさんが、今になってやっと起きだした「おー、やっとカルガリーに着いたかぁ」 なんという笑顔だ・・・誰か現実を話してやってくれ。さて、さんざん見慣れた空港に戻ってみると。この便の代替便はナイ。今日のキャンセル待ちは、とっくに定員オーバーで締め切った。今晩のホテルまでは用意できない。・・・というのが、私達の状況らしい。ブチ切れた私達は、カナディアン航空のカウンターへ殴り込んだ。いや、ホントに殴ったわけじゃなくて。昨日も交渉に当たってくれたBさんが「もどかしい英語でしゃべるのはヤメた。意味が通じなくても、日本語でまくしたててせめて、ホテルだけでも確保させてやる」と、頭から湯気を出して、今日も交渉してくれた。はぁ・・・。でも何で私達がこんな目に遭うんだろ?よりによって、何で私達の便が故障するの?そして、誰もが思い始めたことは・・・私達はスキーが出来るの?そんな、ドン底の雰囲気の中突然、奇跡がおきたのだ! ホテルの手配どころか、今夜のチケットが取れたって言うのだ!Bさんが、しつこく交渉したので係員が、ブーたれながらも、座席チェックしたら深夜1時発の最終便の、ビジネスクラスになぜか、ちょうど17名分の空席があったそうな。こんな状況の中、ポッカリ空いたエアーポケットのような空席。ちょうど人数分・・・。あなたは神を信じますか? ワタァ~シは信じマ~ス。即ゲットだ。キャンセル待ちではなくて、空席なのだ。名前が呼ばれるのを待つことなく、そのまま座れるのだ。最終便の、広い出発ロビーに、あふれんばかりの人達。そのほとんどが乗れないという中私達は、悠々とゲートをくぐって行ったのだ。初めてのビジネスクラスは、広くて余裕のシートだ。あ~、ちょっとした幸せ。後にも先にも、ビジネスクラスに乗ったのは、この時だけだった。しかも差額は、払ってないし。 いまだに(笑)それまでの苦労に、神様がちょっとだけご褒美をくれたのかも。というわけで、やっと、やっと、カルガリーに着いたのだ。パチパチ。カルガリー空港の通路に書いてある「CALGARY」の文字を見て「これって、なんて書いてある? バンクーバー?」「いや、カルガリーだ」「ヤッター」「バンザ~イ」「!!」p.s. カルガリーから、ヘリスキーのベースのホテルまでバスで6時間かかったけど、私達にとっては、なんてことないね。
2006.12.23
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航空会社が用意したホテルに泊まった翌朝。全員が朝6時にロビーに集合だ。昨日欠航したカルガリー行きの飛行機の代替チケットが夜の8時発の便だったので「そんな夜まで待ってられない。朝早く空港に行って少しでも早い便のキャンセル待ちチケットを取ろう」ということになったのだ。で、空港に着いたのが、朝7時前。・・・が、ドッヒャ~!!空港のロビーが、人 人 人・・・・。カナディアン航空のチケットカウンターは、10個くらいあるんだけど全部長蛇の列で、クネクネ入り乱れてどの列がどのカウンターに繋がってるのかも、分からない状態なのだ。どの列が短いかなんて当然分からないし。そこで作戦会議。二手に分かれて並ぶことにした。そして、早くカウンターに辿り着いた方に、全員移動するってことに。さらに2~3人のグループに分かれて交代で朝食を食べようと。逆境に置かれた我々17名。一致団結しての行動だ。頼れるのは自分達だけなのだ。普通は、旅行の終わり頃になって、やっとみんなの名前とか覚えるんだけどもう既に、全員の顔と名前がほとんど一致してたのだ(笑)さて、作戦が功を奏し、午後1時の便のキャンセル待ちがとれた。夜8時の便を取り消して、午後1時の分のチケットをもらう。ちょっと一息ついて(気持的にも)昼12時過ぎには、搭乗口の待合室に行ってみた。そこも、たくさんの人であふれていた。臨時便も含めて、1時間おきに出発してるんだけど私らは当然、午後1時の便にそのまま乗れると思ってた。違うのだ。出発時間が近づくと、係りの人が来て搭乗口のとこの机の前に立つ。(内閣官房長官の記者会見みたいな感じ)マイクに向かう。「次の便に乗れる人の名前を、これから呼びます」私達よりも早い時間のチケットを持ってる人がまだ乗れないで、ここで待っていたのだ。ここにいる沢山の人達が、みんなそうなのか。私達が呼ばれるのは、いつになるのやら・・・。次々と名前が読み上げられ、呼ばれた人は「ワォ!」とか「イエス!」とか言ってコブシを握り残った人に「グッド ラック」なんて言って搭乗口に入って行くのだった。満面の笑顔で。まるで、なんかの当選発表のような雰囲気で搭乗手続きが進められていった。今回、呼ばれなかった人は次回の発表まで、1時間待たなくちゃならないのだ。結局、私達が乗れたのは、午後4時の便だった。名前を呼ばれる時だって「名前は2度だけ繰り返します。その時いなかった人は無効になります」なんて言われたので、こっちも必死に聞き耳を立てていた。ちゃんと分かり易い発音で呼んでくれよ。「ドジボ」を「ドズィ~ボゥ」なんて呼ばれたって、分かんねーぞ。ってな感じで。何はともあれ、旅行日程より丸一日遅れたけど全員、同じ便に乗れて、カルガリーへと向かったのだった。1時間弱のフライト予定。みんな、離陸と同時に爆睡に入り(笑)目が覚めたときには、やっとカルガリーに着いて・・・・・・ない・・・のは、ナンデ?!次回最終回、「ドン底へ、そして奇跡が」 へ続く。頑張って明日アップ予定。
2006.12.22
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相変わらず雪が降らないので、昔の話なんぞを。もう9年前、カナダにヘリスキーに行ったことは、前にも書いた。(CMH1とCMH2)ヘリスキー自体は夢のようで最高だったけどそこに着くまでが大変だった。長くなるので、サッサと話を進める。まず、成田からの飛行機が遅れた。19:00発のバンクーバー行きが、現地の大雪のため遅れてるという。ここで初体験。遅れて申し訳ないってことで、カナディアン航空から¥1,000の食事券が支給されたのだ。遅れたのはイヤだけど、ちょっぴり得した気分だった(笑)さすが航空会社、JRとは違うなと、訳わかんないこと言って能天気に喜んでいたのだ。その頃は。で、結局出発できたのが、AM1:00。やっと機上の人となった、我々日本組10数人は、それでもまだ余裕で異国の白い雪山へと思いを馳せてたのだった。その頃、その異国では、数十年ぶりの大雪で、雪山どころか平地まで、真っ白に塗りつぶされて大騒ぎになっていたのだ。さて、バンクーバー空港。雪原のような滑走路に、雪煙を舞い上げて着陸してから、すでに1時間。まだ動く気配が無い。うちらの飛行機は滑走路上に止まったままだ。なにやら、除雪が追いつかないので、使えるゲート(?)が一つしかなくて各地から到着した飛行機が順番に使ってるそうだ。窓から眺めてみると、確かに飛行機が列をつくって順番待ちしてるように見える。おかしいけど、どっと疲れてきた。結局、2時間近く待たされて、やっと降りれた。バンクーバー空港から、そのままカルガリーへ乗り継ぐ予定だったけど滑走路がこんな状態で、カルガリーへの飛行機が飛べるんだろうか? って思ったけど、航空会社は飛べると言う。 ・ ・ ・ ・あれ? 飛べるって言ったじゃん!結局、数時間も待たされたあげく欠航になってしまったのだ。待たされてる間、空港内をあっちこっち歩き回ってバンクーバー空港のことなら、案内だってできるって位になってそれでも時間をつぶせずに、荷物を枕に、床に寝転んで仮眠とったりまた起き出してウロウロしたり・・・・・・で、今は真夜中。しかし、ガッカリしてる暇はない。まずは、何をさて置きカルガリーへの、代替チケットを取らねば。私達、日本組の中でも英語の得意な人を代表にして航空会社のカウンターに直行した。添乗員は、いないし、現地係員はカルガリーからなのでここは自分達でナントカするしかないのだ。そして取れたチケットは、明日のPM8:00。 明日の夜の8時・・・?今日中にカルガリー入りしてれば、明日はもう滑れてたのに・・・これでスキーが一日つぶれた・・・。ガクッ。・・・なんて、ガッカリしてる暇はやっぱり無く、次の問題だ。今夜のお宿は?それは、航空会社がホテルを手配してくれた。もちろん無料だ。さすが航空会社、JRとは違う・・・なんて、もう思わない。みんなでゴロゴロ荷物を引きずってリムジンバス乗り場へ向かう。まわりには、空港内で寝ようと決め込んだ人達がたくさんいる。成田から同じ飛行機だった、別ツアーの日本人グループも床に座ったままだ。彼らはどうするんだろ?・・・・・。私達は、ホテルが取れただけ、まだマシだと思うことにしよう。ところが、そのホテル。立派なホテルなんだよ。大雪で、エレベーターホールが雨漏りしてる。雨漏りったって、天井から水が滝のように落ちているのだ。バシャバシャ、バシャバシャ。フロアも水浸し。「オー! ナイアガラ!」 なんて冗談言う人もなく最後までこの仕打ちかい・・・と、みんな疲れきっていた。結局、厨房の業務用エレベーターで、部屋へと入ったのだ。しかし、これは最後の仕打ちではなく、悲劇の序章に過ぎなかったとは・・・。長すぎ・・・つづく。
2006.12.20
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写真はCMHヘリスキーの一場面。ヘリコプターが我々をピックアップするために、着地しようとしてるところ。右下に見える黄色いのがガイド。そのすぐ上に、黒く固まってるのが、1グループ11人のゲストだ。ヘリが巻き上げる雪を避けるために下を向いてゴーグルの隙間から雪が入らないように頭を抱えて、うずくまってる。爆音もすごく、ガイドは防音のためのヘッドフォンみたいなのを着けてる。もちろん、そんなの私たちには無いので、うるさい事この上ない。・・・けどその音がまた、気分を高揚させてくれたりして。この写真、何がスゴイかってガイドとゲストとの、こんなに狭い間にヘリが着陸するのだ。だから、頭を抱えつつも横目でヘリが降りてくるのを、しっかりと見てないと自分の足を踏まれそうになる。 ・・・誰にって、ヘリに。ま、実際はそんなこと無いんだけど、マジで心配になるほど私たちの体ギリギリに降りてくるのだ。パイロット、すごい技術だ。そのパイロット、食事をしてる時は、ただの気の良さそうなヒゲオヤジなのにサングラスをしてコクピットに座ると、映画の登場人物みたいに見えちゃう。うん。プロは、こうなのだな。ところで、この写真は、CMHジャパンのサイトから借りてきたものなので他にもいろいろ見たい人は、覗いてみて。自分が行った時は、滑るのに夢中で、写真を撮る余裕が無かったのだ。さて、写真のようにピックアップされて、また山の上から滑るというのを繰り返し昼食も山の中でとるので、一日中、山の中にいることになる。と、心配なのはトイレだ。もちろん、山の中にトイレは無いので、どうするかというとやはり・・・立ちションということになる。ランチを食べてる時は、スキーを外してるんだけどオシッコをしに、すぐそこの木陰に行くにもいちいちスキーを履かなくてはならない。ツボ足では、ヒザや腰までの深雪の中、ちょっとの移動も大変だからだ。女性も、やはり屋外ということになる。でも、むこうの林の奥まで行かなくとも雪の深いところなら、ちょっと離れてしゃがめば頭まですっかり雪に隠れてしまうので、問題ないようだ。・・・たぶん。ただ、それが当たり前なので、誰も他の人のことなんか見てないし、気にもしてないよ。そうそう、こんな事があった。外国人のミセスAが、トイレをしに皆から離れて行った。そしたら、日本人Bさんが、何も分からず、彼女について行ってしまった。「次はこっちに行くんだな」と思ったらしい。ミセスAに「こっちに来るな、あっちに戻れ」と言われて、立ち止まったけど英語が分からないので、また一生懸命ついて行く。それを見ていた我々が「お~い、Bさ~ん」「HEY! B!」と大声で呼んでやっとBさんも気づいて、慌てて戻って来たのだった。当然、みんなに「変態」と大笑いされてました。
2006.09.27
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写真は岩手県某スキー場。林の中。滑っちゃダメなとこじゃないよ。国内では東北のスキー場しか行ったことが無いけど、海外はある。 と言っても、スキー場ではない。CMHヘリスキーだ。知ってる人は知ってるだろうし、知らない人はウェブサイトをどうぞということで詳しい説明はしないけど、すっごく簡単に言うと約1週間、カナディアンロッキーの山の中のロッジに泊まってヘリコプターをリフト代わりに、毎日あちこちの山を滑るのだ。そのCMHでのこと。もう9年前になるけど。一緒に滑っていたA君が、山の中にひとり置き去りにされてしまった。その前に、ちょっとだけ説明するとCMHでは、11人のゲスト + ガイドが、ひとつのグループとなって滑る。それが4グループあって(つまり参加者は全部で44人)1台のヘリコプターで、あちこちの山の上に運び上げる。グループはレベル別に分けられるのでグループによって、違う山、違う斜面を滑ったりする。だいたい1日に6~10本くらい滑る。私たちのグループは日本人が4人。みんな初対面。あとはアメリカ人が多く、カナダ人、ドイツ人もいた。とにかくパウダー好きが、世界中から集まってくるのだ。さて、山の上に降ろされた私達のグループは森林限界を超えたオープンスロープを、バフバフ滑り始め(これぞスキーナウの世界)ヒャッホーとか、異常に陽気な声を出しながら(いやいや、自然に声が出るんです)次第に森の中へと入っていった。森の中と言っても、日本のイメージとは全然違って木がとてつもなく大きいので、木と木の間隔が広くスピード出して滑っても大丈夫なのだ。と、A君(日本人だよ)が突然転んだ。転ぶのは別に問題ないんだけど、スキーのほうに問題が起きた。ビンディングが壊れてしまったのだ。しばらくスキーをいじってたガイドが、こりゃ直らないと判断して、言った。「ヘリコプターに予備のスキーが積んである。 その板を持って、もう一度同じコースを滑って来るから ここで待ってて下さい」もちろん英語でね。さらに「さ、みんな行きましょう」と。あの、僕ひとりでここで待ってるって事ですよね?と、不安気な目でガイドを見つめるA君。しかし、ガイドはニコっと微笑んで、さっさと滑って行ってしまった。「じゃ、頑張って」とA君に声をかけつつ、みんな慌ててついていく。ガイドを見失うと、こっちが迷子になってしまうから。CMHのコースは、1本、標高差で500~2000m。八方尾根やニセコが、標高差1000mくらいなので1本でそれらのスキー場の上から下まで、まるまる滑ることになる。そのど真ん中に一人、置き去られてしまったのだ。みんなが戻ってくるまで、小一時間くらい掛かったのだろうか。その間、A君は木の根元に座って、じっと待っていた。聞こえるのは、ピューーっと風の音だけだったらしい。こんなカナディアンロッキーの、だだっ広い山の中あのガイドは、間違えずにちゃんと戻ってこれるんだろうか?でも、ここで待つことしか出来ない。・・・は・や・く・・・き・て・・・。そんな心境を、みんなでジャグジーに入った時にビールを飲みながら話してくれた。やがて遠くの方から、やけに能天気な「ヒャッホー」って声が聞こえてきた時は涙が出るほど嬉しかったらしい。ジャグジーの中で奥さんに、「大変だったね」とナデナデしてもらってました。ちなみに、その奥さんは別グループだったのでダンナがそんな事になってるとはツユ知らず、楽しくパウダーを堪能してたとさ。
2006.09.20
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