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一部の中国茶ブロガーさんの間で注目を集めている”まうラボ”に初突撃してきました。声をかけていただいたのは、第6回の地球にやさしい中国茶交流会だったのですが、なかなか伺えず、ようやく初潜入であります。こちら、正式名称は craze4"T"Lab.場所や由来などはサイトをご参照下さい。台湾茶を追いかけて早○年のまうぞうさんのお茶の秘密基地です。お茶好きが高じて、自宅とは別にアパートを借り、その一室をコレクションルーム兼研究室にしてしまったのだそうです。そのまうぞうさんですが、別にお茶屋さんではありませんで、生粋の台湾茶好きであります。台湾各地のお茶屋さんを回るだけではなく、実際に現地を見ようということで、台湾各地の茶農家さんのところへ突撃しつづけています。山巡りとなると”現地の足”が問題になるものですが、バイクで走り回っているそうです。こちらでは、主に台湾茶の”品茶”が楽しめます。いわゆる飲み比べですね。といっても、サロンというような営業形式ではなく、お友達の家に上がり込んで、あれこれ飲んでみるという感覚です。伺った時に品茶したのは、まず、今、”来ている”という奇莱山のお茶。霧社あたりと同じで、やや荒っぽい感じのお茶だという印象を持っていましたが、なかなか力があるものでした。次に、今、流行りになっている感のある紅水烏龍。奇莱山で試験的に作られたお茶と凍頂の秋茶で作ったものを比べてみました。うーむ、これが大違いでした。紅水烏龍は流行りになっている感があるのですが、どうも発酵が引っかかっている印象のものが多かったのでした。が、飲ませていただいた凍頂のものは、滑らかな口当たり。茶殻をみても、発酵が均一であることが一目で分かり、「おお、これがホントの紅水」と納得でした。続いて梨山飲み比べ。標高や発酵度だけではなく、ちょっとマニアックな飲み比べでした。#何が違うお茶だったのかは、ここでは内緒にしておきます。続いて、龍眼焙煎のお茶。同じお茶を茶器の違いで飲み比べたり、とこれまた面白い飲み比べ。・・・ということをしていたら、あっという間に5時間あまりが経過。いやー、品茶は時間を忘れますねwそれにしても、これだけのお茶が揃い、なおかつ特徴ごとに色々なお茶を飲ませてもらえるというのは、本当に貴重な場所だと思います。台湾茶は、中国茶と比較すると範囲が狭い分、製法や産地の違いというところを細かく見る傾向があります。台湾茶の専門店ほど、発信されている情報が細やかですよね。その違いというのは頭で理解するだけでは全く不十分で、実際に飲み・比較して”体験”してみないと意味がありません。その経験値を積んでいくと、自分の好きなお茶を選びやすくなると思います。そのために必要なものは、「素性のハッキリしたタイプの違うお茶」「お茶の味の違いの枠組みを知っていてガイドしてくれる人」「一緒に感想を言い合ってくれる人」なのですが、まうラボにはそれらが揃っています。こういうところで舌を鍛えて、良いお茶をしっかりと評価できる飲み手が増えると良いなあと思いました。まうぞうさん、商売ではなく、厚意でやって下さっているラボなので。台湾茶を詳しく知りたい方には、まうラボ。是非行ってみて下さい。 craze4"T"lab. 追伸>私の知っている方で行く勇気が出ない方。ご一緒しますので、ご一報を(笑)
2012.02.28
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先週の土曜日、現代喫茶人の会主催のシンポジウムに行ってきました。現代喫茶人の会は、お茶の世界では歴史ある特定非営利活動法人(NPO法人)さんでありますが、なによりも設立趣意がスバラシイと思います。やはり、組織たるもの明確な”目的”というのがなければなりません。さもないと、長年やっているうちに、何のために活動しているのか分からなくなることがありますから。それはさておき。今回のシンポジウムは「日本紅茶のパイオニア達」。まずゲスト講師に「紅茶が動かした世界の話」の著者の千野境子先生が招かれ、多田元吉と会津のおけいの話を60分ほど。続いて、理事長の角山榮先生による「日本紅茶の歴史-経済学者の立場から-」という講演が50分ほど。そのあと、休憩タイムを兼ねたお茶の時間が30分ほどあり、最後に千野先生と角山先生の対談という構成でした。順に少しずつご紹介をば。<日本紅茶のパイオニア達>まずは、千野先生のお話。長らく産経新聞の記者をされていたそうです。お話をずーっと聞いていると、確かに新聞記者の方ですね。動いてないと気が済まないタイプの方ではないかと思いました(笑)今回の講演の内容は、どちらかというと今回の本ができたきっかけや、その取材活動の中での出来事などが中心でした。多田元吉やおけいについては、産経新聞の連載「日本人の足跡」でとりあげたところがきっかけだそうです。今回の本はその共通点である「紅茶」を切り口にしてみたのだとか。うーん、事前に本を読んでこなくて大失敗。早く読まねばいけませんね。<日本紅茶の歴史>続いて、角山先生の講演。「茶の世界史」はもちろん読んでおりますが、角山先生のお話を聞くのは今回が初めてでした。元々の専門は経済史なのだそうで、その視点も交えて、日本の紅茶の歴史を振り返るというものでした。この講演が非常に中身の詰まった内容で、かなり聞き応えのあるものでした。明治時代に紅茶の生産を開始するも、売れなかった日本の紅茶。その理由はなぜか?ということを、当時の海外情報の収集方法や輸出の仕方の様子などをかみ砕いて解説していただきました。考えてみれば、江戸時代の間、日本は鎖国をしていたわけですから、海外と商売をするというのは、明治の人たちにとっては全く手探りだったんですよね。その際、イギリスがインドで行っていた茶業と日本や中国の茶業が全くスタイルの違うものであったことに言及されていました。収奪型のプランテーション農業と小規模な家族経営の農業では、コストが全然違いますからね。こういう展開は、私的には大ヒットでありました。私、お茶というのは商品作物であり、経済性ということを抜きにしては、正しく認識できないものだと思っています。ところが、日本は茶道の国だからでしょうか。どうも精神性の方向に行きすぎてしまう傾向があり、バランス悪いなと思っていたので、一発で角山先生のファンになりました。お茶への思いもとても熱い方なので、ついていきますw<お茶の時間>聞き応えのあるセミナーのあと、休憩をかねたお茶の時間。講演で話のあった、多田元吉さんが日本に持ち帰った紅茶品種。その中から選抜された「ただにしき」という品種でつくられた丸子の紅茶をいただきました。水色はちょっと黒っぽく出てしまったと、生産者の方のお話。カラメルっぽい自然の甘さが生きている紅茶でした。和紅茶らしく渋みは少ないのですが、かといってピンぼけした感じにもなっておらず、なかなか美味しいと思います。稀少品種だそうなので、おみやげにもらったものも大切に飲みたいと思います。 <対談>最後にお二人の対談。角山先生を前にして、千野先生の記者魂に火が着いたらしく(笑)、千野先生の問いかけに角山先生が答えるという感じで進みました。茶と砂糖の関係について独自の考察をお話しされていたり、これまた色々と面白いお話が盛りだくさん。喫茶文化を取り戻すことの意義といった部分も、熱心にお話しされていました。同感デス。 と、ここまででおよそ3時間。大変聞き応えのある内容でした。現代喫茶人の会の次の大きなイベントは、4月7日・8日に府中市郷土の森博物館内 県木園で開催される、「一人一席 春のティーパーティー」だそうです。園内に設けられた席で、色々なお茶が1席300円で飲めるのだとか。マテ茶&ハーブティーを飲みに来てと誘われたので、行ってみようかと思っていますw【送料無料】茶の世界史【送料無料】紅茶が動かした世界の話
2012.02.23
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2月11日の建国記念の日に開催されたイベント 中国茶研究会「薄茶と濃茶の淹れ方」に雑用係として行って参りました。#最近、お茶業界の”雑用係”になっている気がします(^^;)こちら、地球にやさしい中国茶交流会にも参加いただいた、留香茶芸のみなさんによる講座でした。実はあまり流派の特徴というものが、よく分かっていなかったのですが、今回、その一端が垣間見えた気がしましたので、ちょっとご報告を。中国茶の「流派」というのがどういうものなのか、気になっている方も多いと思うので。まず、前半はタイトルにもなっている”薄茶(うすちゃ)”と”濃茶(こいちゃ)”についての講義でした。ちょっと独特の用語ですが、喉を潤すゴクゴク系のお茶が薄茶香りなどをじっくり楽しみたいお茶が濃茶だそうです。創始者の李先生のルーツは、広東省の潮州にあります。つまり、潮州の濃いエスプレッソのようなお茶が濃い茶の標準になっています。というわけで、薄茶といっても、実はそんなに”薄い”わけではないようです。実際に飲ませていただくと、コーヒーでたとえるならば”エスプレッソ”とドリップコーヒーの”ブレンド”のような関係性でした。決して、”アメリカン”ではありません。薄茶と濃茶をそれぞれどうやって淹れるのか、というのが前半の講義なのですが、色々と面白い発見が。まずは、こちら。お皿に載っている茶葉は全て同じ重さの茶葉なんですが、お茶の種類によって随分かさが違います。これは分かりやすいですね。さて、お茶を淹れる時に、ちょっと迷ってしまうのが、茶葉を入れる量。特に初めてのお茶の場合は、戸惑いますよね。それが留香茶芸のやり方だと、結構明快です。茶葉の形状を6パターン程度で独自に分類しており、形状によって茶壺に対してどのくらいの量を入れればよいか、という目安があるのだそうです。「この形だから、この程度の量」というのを6パターンだけ覚えればOKということですので、シンプルですね。あとは、お湯の温度も、お茶の種類ごとに適温が決められています。これは主に六大分類にいくつかの要素を加えたものなので、それを一通り覚えればOK。お湯の温度は泡の状態で確認するそうです。蒸らし時間に関しては、簡単な計算式で1煎目、2煎目、3煎目と適した時間が求められるようになっています。あとは時間をどう計るかだけです。が、これも、茶杯を温めたり、お湯を捨てたりという動作に要する”標準作業時間”が決まっているので、砂時計を見ながら待ち時間を計る、というようなことをしなくて良くなっているそうです。というわけで、この方式だと、茶葉の形状と茶種ごとの湯温のパターンさえ覚えてしまえば、どんなお茶でも対応できてしまうわけです。変な話ですが、どんなお茶かよく分からないお茶でも、美味しく入れられるというスタイルにしているようです。この点が一番の特徴ではないかしらと思いました。#そういう説明はないのですが、横から聞いているとここが一番のポイントのように思えました。私の場合、どちらかというと、「お茶の製法的にこうだから、大体このようないれ方で」というスタイルで教え込まれた面があるので、これはちょっと新鮮でした。あれやこれや覚える必要がないので、その分、技術を磨くのに専念できる仕組みなんだなぁと思いました。後半は、理論の実践ということで茶芸披露を。まずは、蒙頂黄芽。こちらは薄茶点前で。薄茶という名前に釣られて飲むと、「あれ?」と思うぐらいの、しっかりとした味で出てきました。お茶の特徴がしっかりと分かる濃さです。続いて、福寿山。こちらは茶壺で淹れていただきました。しっかり目に入っています。”濃茶”ですね。香りも強めに出ていますし、味わいも舌にドンっと来る感じの淹れ方です。なるほど。そして、岩茶を蓋碗で。たしか半天妖だったかと。こちらも、ハッキリとした味わい・香りのお茶に入っていました。濃茶の場合は、茶葉もかなり多めの分量で淹れるようです。さて、留香茶芸では、茶道具を洗って元の状態に戻すところまでを1つのプログラムとしています。そんななか、潮州ルーツですよというのがよく分かるのが、こちらの動作。茶杯の洗い方が独特です。2つの茶杯をピンポン玉のようにして持ち、お湯の入ったもう1つの茶杯に入れてカチャカチャ回して洗う技です。私には熱くて絶対無理ですwと、こんな感じの会でありました。全体を通してですが、李先生の経験の中から出てきたものを、きちんとまとめ上げて、かちっと体系的にまとめあげたんだろうな、という印象を持ちました。特に淹れ方の「軸」の部分に相当する、茶葉の分量や時間の決め方が「うちはこういうやり方でいく」と決まっているからなのか、淹れ手の方の動作の安定感はかなりのものでした。迷いがないんですよね。「流派」というと、手の動かし方だとか、レイアウトの仕方とか、そういう点に目が行きがちですが、本質は違うところにあるのではないかと。今回見た限りでは、「お茶の専門家でない人が、生活の中でお茶を楽しむ方法を追求」というのが、流派の根本の考えにあるのかな、と思いました。人は、いつも見慣れたものと違うものを見ると、なんだかムズムズしてきてしまう(笑)傾向があります。が、「その裏にどんな考え方があるんだろうか」と見て行くと「なるほど~」と感心することも、しばしばです。見慣れた世界に止まらず、いろんなスタイルを見て行くことも、やっぱり大事だな~と改めて思いました。
2012.02.20
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メインキャスト変更で、話題になっている某ドラマ。そのコラボ商品を、ようやく発見しました。偶然、1個だけスーパーに残ってました。他にも紅茶のコラボ商品があるそうですね。さて、お味ですが、相当甘いらしいという噂を聞いていましたが、か な り 甘 いです。中の紅茶ジャム&ホイップクリームも甘いのですが、上に乗っかっている紅茶あんが追い打ちをかけています。 あ、ちなみにジャムにもあんにも、あまり紅茶感はありません(^^;) 正直、これは、「コーヒーの方が合うかも・・・」と思いましたが、 ここで書く以上は、お茶でないとマズイという、特殊事情(笑)で、我が家のストックから、こちらを選択しました。 銀駿眉一応、断っておきますと、これは「銀駿眉として販売されていた」お茶です。#ホンモノ・ニセモノ論争は不毛なので。。。まあ、飲む側からしたら、お値段なりに美味しければそれでOKなんですが。割と手頃なお値段でしたし、あまり期待はしていません。見込み通り、しっかりとした角の感じられるお茶でした。おかげで、甘い口の中が一気に落ち着きました。金駿眉のような甘さはありませんが、個人的にはこちらの方が好きですねぇ。名前だけで飛びつくと、ガッカリするのも中国茶の世界なので、あまり、ホンモノだニセモノだという声に惑わされず、選ぶのも悪くないかと思います。・・・というわけで、本日は「紅茶&紅茶」のパンに、紅茶で対抗してみました。紅茶&紅茶&紅茶ですねw
2012.02.16
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さて、今日は個人的なお話。私も台湾に住んでいた頃、トオサン世代の方に、時々道端で捕まることがありました。バス停でバスを待っていたりすると、「日本人ですか?」「はい、そうです。天母の日本人学校に通っています」と。大体、いつもこんな感じで会話が始まります。その際に「必ず言われた」といっても過言ではないのが、「日本教育は素晴らしかった」という一言。「おじいさんに日本語で話しかけられたら、必ず言われるの法則」でもあるのか?というぐらい「鉄板」でした(時には、おばあさんの場合もありました)。声を掛けてくる人は、みな「これだけは絶対伝えたい」と思っていたようです。この言葉には、特に力がこもってました。* * * * *当時の台湾がどういう状況だったかを説明しておかねばなりません。私が住んでいたのは1986年~1989年にかけてです。約「四半世紀前」というやつですね。こんな単位を使う年齢になるとは思わなかったですが(^^;)前半は蒋介石の息子の蒋経国が総統をしていた時代。その後、1988年に蒋経国が亡くなり、本省人初の総統である李登輝が就任したわけですが、実権を完全に掌握する前の段階でした。なので、本格的な民主化の到来はもう少し後のことです。正直、あまり明るい時代ではありませんでしたし、今の台湾の印象とはだいぶ違います。当時は、悪名高き「戒厳令」というのが敷かれていました。簡単に言えば、大陸と”戦争状態”にありました。街の至る所に銃剣を持った憲兵さんが立っていて、そばを通るだけでもドキドキものでした。バスに乗ると「毒ガス爆弾が飛んで来た時の避難法」なんていう紙が貼られてました。・・・平和な日本からすると、全く違う世界でした。また、手紙の検閲もありました。特に宛先に「台湾国」「中国台湾」なんて書かれた手紙が送られてきたら、間違いなく中身を開けられ、手紙の表に警告文が貼られて届きました。いわく、「中華民国あるいは中華民国台湾省と書け」と。日本のお友達から来た手紙に、こういうことをされるとトラウマになりますね。#そもそも、帰国子女は「望んだわけでもないのに、その国に連れて来られる」のです。選んで渡航する留学とは全然違います。言論統制も厳しく、政治の話はタブーとされていました。緑色の帽子は独立派の色だから、かぶるな、と言われていました。今でこそ有名になった二二八事件に始まる白色テロの恐怖がくすぶっていたのです。もっとも、現地にいた頃、この話は最大のタブーでしたので、日本に帰国し、台湾の民主化が実現してから初めて知ったのですが。#なので「二二八和平公園」よりは「新公園」と言われた方がピンと来ます。テレビでは、双十節、光復節など愛国心を煽りたいイベントの前後になると反日・反共番組が延々流されます。日常的にも蒋介石・蒋経国親子の功績を讃える番組が流されていました。どこかの将軍様の国と変わりません。おかげで「プロパガンダというのはこういうものなのか」というのを身をもって体験しました。たとえば、「大陸なんて人間の行く場所じゃない」と本気で思ってました。数年しか住んでいなかったにも関わらず、この呪縛から逃れるのに20年近くかかりました。プロパガンダ、偏向報道というのは、刷り込みですから本当に恐ろしいんです。#台湾の保守的な方が大陸を毛嫌いする理由というのも身に染みて分かる気がします。さすがに今は、アレルギーはなくなりました。大陸の近現代の歴史やら経緯やらを知ることで、「なるほど、それは仕方がなかったね」と納得しています。知ることで、苦手意識を克服したといいますか。それに果たしたお茶の役割・功績は、かなり大きいと思っています。お茶がなかったら、こんなに積極的に知ろうとしてなかっただろうな、と。* * * * *さて、話を元に戻します。当時は、そんな政治的に非常にデリケートな時期だったんです。にも関わらず、毅然とした口調で当時のトオサンたちは「日本教育は素晴らしかった」と話をしてくれました。今になって思えば、その発言をするだけでも、相当の勇気が要ったはずです。でも、言わずには、おられなかったんでしょうね。なにしろ1978年以降、日本政府は台湾にとっては全く頼りにならない存在でしたから、「次の世代の日本の子供たちにしっかり伝えたい」という気持ちがあったのかもしれません。しかし、当時の私は、なにしろ本当の子供でしたので、「やはり日本は先進国だから、科学技術やそういう教育も進んでいたのだろう」と単純に思っていました。しまいには、あんまり繰り返し聞かされたものだから、「ああ、またその話か」と聞き流してしまうようになっていました。・・・が、トオサンたちが伝えたかったことは、全然違っていたんでしょう。教育と言っても、人としてどう生きるかという道徳教育(当時の科目名は「修身」でしたが)だったり、「時間を守る」というような「躾」の部分であったり、熱心で親身な教師の指導といった部分を指していたのですよね。この致命的な勘違いに気づいたのは、ずっとずっと後になってからのこと。もう、反省しきりです。どうにも申し訳なくて、今でも台湾に行くとトオサン世代の方のお話には、真剣に耳を傾けないわけにはいきません。そして、「日本は良かった」ではなく「日本”教育”は良かった」と言っていたことにも、後になって気づかされました。ああ、プラスとマイナスが色々あって、それを整理していくと「教育」の部分だけは評価されるのね、と。そのトオサンたちが絶賛していたはずの日本の「教育」ですが、戦後どう変わりましたっけ・・・と考えると、親日感情というのも全く安泰ではないな、と思うのです。そもそも、「正直」「勤勉」「時間厳守」といった、彼らが評価するいわゆる”日本精神”なるもの。これを”日本人”であるはずの自分が、どれだけ持ち合わせているのだろうかと考えると、「うーむ」と考え込まざるを得ません。ある意味、「日本人以上に理想的な”日本人”になろうとしていた(させられていた)方たち」なので、彼らの前では「国籍が日本で、母語も日本語だから日本人です」というわけには行かないんです。そんなわけでお話をお聞きする時には、いつも、こちらの背筋が伸びる思いです。精進せねばと思います。・・・と、長々と書きましたが、こんな屈折(笑)した少年時代を過ごしているもので、こと台湾と中国に関しては「好き」とか「嫌い」とかで単純に片付けられないんです。プラスとマイナスが相当積み重なっていますから、そうシンプルに整理できません。共通しているのは、いずれも非常に興味深い国、というところでしょうか。これだけは間違いないです。当時、声を掛けて下さったトオサン方には、、「ようやく少しだけ意味が分かってきました。無駄ではありませんでしたよ」 と、ご報告したい今日この頃です。 【送料無料】台湾人と日本精神(リップンチェンシン)
2012.02.14
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というわけで、いまさらの感もありますが、「トオサンの桜」についてご紹介しておきます。「トオサン」(多桑)というのは、いわゆる台湾の日本語世代の方々を指しています。台湾中部の埔里から霧社にかけての道路沿い20kmほどの距離に、桜並木を作った王海清さんという方がいます。えー、この場所を「お茶好き」の観点から説明しますと、台中から梨山へ向かっていく道の途中です。霧社で、清境農場・合歓山を抜けて大禹嶺(梨山)方面に行く道と廬山に行く道に分かれますが、その手前ということですね。梨山へ行く時に通ったので、そういわれてみれば、並木道のようになっていました。しかし、まさかあれが桜だったとは意識していませんでした。桜の咲く時期にもう一度通ってみたいものです。ストーリーは、この方のお話が物語の中心にあり、そこから色々なトオサンたちの話を聞いていくというものです。どの方のエピソードも、それはそれは壮絶なものです。なにしろ、日本の統治時代に少年時代を過ごし、その後、国民党による統治に移ったという激動の時代を生きた方々です。その時代は、映画「悲情城市」などでも描かれていますが、とても過酷な時代だったのです。#「ひじょうじょうし」と入力したら、変換の第一候補が「非情上司」でしたw外省人の優遇、不当な差別、そして白色テロなどなど。。。多難な時代を生きながらも、今の台湾を形作ってきた方々の人生の話ですから、それはもう大変な話です。そんな時代を生き抜いてこれたのは、日本教育の恩恵が大きいとトオサンたちは語ります。興味深いアンケートの結果も載っています。 さて、ここで重要なのが、この本は決して良い話ばかりを採りあげているわけではない ということです。きちんと当時の日本人との差別などにも触れていますし、それによって悲しい思いをしたというところをきちんと聞いています。ここが素晴らしいところで、そもそも、当時の統治が良いことばかりであるはずはないのです。しかし、トオサンたちは、「日本教育は素晴らしかった」ということをよく言います。私も、台湾在住時には、トオサンたちからよく聞かされてきました。#この話は、またのちほど。私の台湾観・中国観に相当な影響を与えている出来事です。が、これを「日本は良いことをしたんだ」と簡単に変換してとらえるのは、どうかと思います。中には、「日本は間違ってなんかいなかったんだ」「良いことばかりをしたんだ」と得意になっているタイプの本やそういう方もいます。が、勘違いもはなはだしいと私は思います。結構、陥りがちな罠なんですけどね。その点、この本はジャーナリスト的というか、バランスを保って書いてあります。なので、その手の礼賛本を読んで、どうも嫌な感じを持った方にも読みやすいと思います。#「桜」というと、パッと咲いてパッと散るという軍国主義的な印象を持ってしまいがちなので、ちょっと損をしている感はありますが。それにしても、この本にまとめるまでの経緯を考えると、聞きにくいことも聞いているので、取材の苦労は相当あったと思います。人間、悪いことは忘れたがる動物ですし、誰だって、悪い話はしゃべりたくないですからね。そこをあえて突っ込んで、話を聞いているのが素晴らしいです。なかなかできることではありません。 ここのところ、「台湾は親日」と言われることが多いです。が、その裏には、とてもとても深い関わりやたくさんの出来事があります。良いことばかりをしているから、日本に好印象なわけではなく、マイナスもプラスもたくさんのことがあったのです。それらを総合して、ギリギリ、プラスの方に傾いてるというのが、正しい見方なんだろうと思います。とすれば、現在とこれからを生きる我々としては、好意に単に甘えることなく、悪いことはきちんと見つめ直し、良いことを積み重ねていかねばなりません。信頼関係って、そういうものですからね。#だから、タクシーで暴れた連中は、まったく許せません。何様のつもりなんでしょうか。というわけで、ちょっと台湾に興味を持った方には、ぜひ読んでいただきたい本だと思います。心揺さぶられるお話が満載です。
2012.02.11
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セミナーのご案内です。「中国茶 風雅の裏側」「中国茶と茶館の旅」(とんぼの本)などでおなじみの平野久美子先生のセミナーが、3月10日(土)の午後に渋谷で開催されます。セミナーの詳細平野先生といえば、今から十数年前の中国茶ブームの頃にも、お茶関連の書籍を出されて活躍された方です。ここ数年は、ノンフィクションの世界にググッと軸足を移して活動されていましたので、お茶関連の本や活動というのは控えめな感じでした。なので、台湾好きの方には「トオサンの桜」の著者といった方が、通りがいいかもしれません。これ、今から5年ほど前に出版された本ですが、本当に良い本だと思います。台湾関連本は一歩間違うと、完全に右寄りの本になるのですが、この本は客観的にプラスとマイナスを書いているので、バランスがいいんですよね。#この本の話は、また明日。で、今回のセミナーのテーマですが・・・「トオサンの桜」を読んでいると、ちょこちょこお茶のシーンが出てきます。それが妙に美味しいお茶が出てきそうな描写で、読んでいると思わずお茶に手が伸びることもありました(笑)現地の人々に取材活動をしていると、生活に密着した「お茶」に出くわすのだそうです。そして、その「お茶」と「人」とのつきあい方が、日本でのそれとは、また違うようです。今回のセミナーは、そんな各地のお茶と人との関わりについて、お話いただけるそうです。題して、「中国茶・風雅の裏側のその向こう」2003年に出版された「中国茶 風雅の裏側」ではスーパーブランドのからくりだとか、産地の事情などをレポートしたものでした。今回はその追究というよりは、ちょっと視点を変えて見たバージョンです。なんでも、先生は現在、お茶関連の新しい本を執筆しておられるのだとか。ということは、今回のセミナーは、その内容の一端をいち早く知ることができるかもしれませんね。誰でも参加できるセミナーなので、ぜひぜひご参加くださいませ(^^♪<開催要項>日 時:2012年3月10日(土) 14:00~16:00会 場:TKP渋谷カンファレンスセンター 10F カンファレンスルーム10B 東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷東宝ビル JR渋谷駅(東口)より 徒歩5分テーマ:「中国茶・風雅の裏側のその向こう」講 師:平野 久美子 先生(ノンフィクション作家) 平野先生のWebサイト定 員:50名受講料:3,000円主 催:特定非営利活動法人中国茶文化協会 Web予 約:こちらからお申込下さい
2012.02.10
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ふと気づけば、いつの間にやら春節も過ぎ、暦の上では春になっていました。。。あるきちです。しばらくぶりに管理画面を見てみたら、楽天ブログのシステムがすっかり変わってました。まず、リンク集の機能が無くなってしまったので移転しておきました。→こちらまた、掲示板機能とメッセージを送る機能が無くなりました。私宛に連絡をとりたい場合は、どこかの記事にコメントを残していただくか、Twitter(←でも、あまりつぶやかない)のダイレクトメッセージなどをご利用下さい。個人的にはアクセスログが全然見られなくなったのと、写真のアップロードのやり方が変わってしまったのが痛いですねぇ。。。さて、久しぶりなので、何を書いたらいいのかすっかりわからなくなってしまい(苦笑)・・・ネタを仕込んでみましたwつい先日、購入したのがこちら。一見、フツーの茶壺のように見えますが、蓋を開けると茶壺型USBメモリになっておりますw中身はフツーの4GBのUSBメモリなのですが、なかなか良くできた造形だと思います。材質はシリコンゴムです。お茶好きさんなら、デスクに1つは置いてみたくなるかも?#色違いで3種類あるそうです。このまま終わると、最近流行の「ステマ」になってしまいますので、苦言を呈しておきましょうwやはり、かの国製ならではの雑な仕事ぶりも沢山あり。たとえば、このような成形の跡(バリ)がバリバリ残っていたりします。まあ、これは削ればキレイになるのですが。さらに、致命的な欠点があります。USBメモリというからには、パソコンに挿して使うのが普通です。ふつう、パソコンのUSBポートに挿すとガチッと固定されますよね。で、データを移し終えて、「さあUSBメモリを引き抜こう」という時に、うっかり蓋の部分を持って引っこ抜こうとすると、このようにスッポリと蓋の部分が抜けます(((((^^;よくよく見れば、接着剤でつけているだけという、この潔さ。強烈な現地クオリティを発揮してくれていますwもちろん、気をつけて金属部分を掴むようにすれば問題ありません。まあ、インテリア小物としてはいいかもしれませんね(^^;)#きっと、お茶好きさんへのネタにはなりますw[送料99~] 急須型 USBメモリ (4GB) USBフラッシュメモリー :お茶好きの方にオススメ!? 急須...価格:999円(税込、送料別)
2012.02.09
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