愛し愛されて生きるのさ。

愛し愛されて生きるのさ。

2003.08.04
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巨匠、ロバート・アルトマン監督作品。

この映画、なにしろ登場人物が多い。大きな屋敷で起こる殺人事件が大きな軸になっていて、そこに絡んでくる人物は優に20人を越える。そして時代設定が1930年代のイギリス貴族社会ということで、貴族の女性たちはみな似たような髪形に似たようなドレス。パーティが舞台のため、貴族の男性はみなタキシードである。そのため、映画の最初のほうは名前と顔を見分けるのにかなり苦労する。映画を観る手段としては反則かもしれないが、ホームページの人物相関図と見比べながら鑑賞してしまった。

この映画は「階上」である貴族の人々と「階下」である使用人の人々が様々な形で絡み合う。それぞれ違った思惑を持った人々が、殺人事件をきっかけに同じベクトルを持ち始める。その様が面白く、脚本の勝利だと感じた。2度、3度観たら会話の端々から物語のヒントを見出すことができ、違う楽しみ方ができるだろう。決して難解な映画ではないが、それぞれのキャラクターを分析する楽しみが含まれている、懐の深い映画である。

群像劇というのは描くのがとても難しいと思う。ともすれば話の重心が偏ってしまう可能性がある。しかしこの映画はバランスが絶妙で、その人が映っているときはその人が主役になっている。ちょっとしたシーンで人々が絡み合う様子は観ていても楽しくなってくる。会話の中にその人物の人生を滲み出させ、それを交差させることで絶妙なアンサンブルが生み出されている。

出演している俳優たちも実に豪華で、主役級の俳優が集まっている。若手からベテランまで、数多くの俳優をまとめあげてしまうのは、やはり監督ロバート・アルトマンの手腕であろう。

全体に流れる雰囲気は、アガサ・クリスティの推理小説のようである。殺人事件を題材にしているが、そこに流れている空気は決して重苦しいものではなく、小気味のいいものである。しかし、1930年代のイギリス貴族社会を舞台にしているだけあって格調高く、典雅である。

ハウス・パーティという閉じられた空間が舞台になっていながらも、そこには様々な人生とドラマが生み出されている。スケールが小さいようで、実にスケールが大きい映画である。





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最終更新日  2003.08.05 01:12:59
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