愛し愛されて生きるのさ。

愛し愛されて生きるのさ。

2003.12.22
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CQ1


『地獄の黙示録』など多くの代表作を持つフランシス・フォード・コッポラの息子であるローマン・コッポラの初監督作品。彼は今まで映画界とは少々離れたCMやMVの分野で活躍しており、満を持しての映画監督デビューとなった。


物語の舞台は1969年のパリ。アメリカ人青年ポール(ジェレミー・デイヴィス)は2001年を舞台にしたB級SFスパイ映画「ドラゴンフライ」の編集をしながら日常生活を追った自主映画製作に愛情を注いでいた。ポールはフランス人の恋人マルレーヌ(エロディ・ブシェーズ)と暮らし、ベッドでくつろいだりおどけたりする彼女や、2人で使う石鹸や部屋に飾ってある植物など、カメラに真実をおさめたいと思っている。しかし、そんなポールにマルレーヌは「あなたは日常のすべてを撮影しても自分のことはわかっていない…自分勝手で空想の世界に生きている」とポールの自主映画への執着ぶりに不満をもち、2人の仲は微妙。

一方、「ドラゴンフライ」のワンマンプロデューサー、エン
ゾ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)と映画にただならぬ愛情を注ぐ監督アンドレイ(ジェラール・ドパルデュー)の間にはエンディングに対する意見のくい違いがあった。ついに2人は衝突し、エンゾはアンドレイを解雇してしまう。ピンチヒッターとして選ばれたのは若手天才監督で気取り屋のフェリックス・デ・マルコ(ジェイソン・シュワルツマン)であった。「ドラゴンフライ」のセクシーなスパイ役を演じるのは、アンドレイが学生運動の喧騒の中から見つけ出した女子大生・ヴァレンタイン(アンジェラ・リンドヴァル)である。

さらに事態は急転し、自動車事故に遭ったフェリックスは映画を降板する。エンゾはこの沈没寸前の「ドラゴンフライ」の監督にポールを抜擢する。ポールは突然舞い込んだビッグチャンスに尻込みするも、監督という大役を引き受ける…。



このようなストーリーを60年代フランスのキッチュでポップな雰囲気と絡めて展開させている。登場人物のファッションや部屋のインテリアなど、この時代の雰囲気が好きという人にはたまらないだろう。

この『CQ』という映画はバックステージものであり、劇中劇として「ドラゴンフライ」という映画を制作している。この映画はSF映画であり、60年代の人々が思い描いていた2001年の世界が展開している。それはまるで私が子供の頃に読んだような「未来の世界はこうなる!」と銘打った図解のような、安っぽくも愛らしい非現実的な世界である。
現実の2001年がこんなに混沌と淀んだ世界であるとは知らずに。

この『CQ』という映画は実に退屈である。むしろ劇中劇である「ドラゴンフライ」の方が面白いのではないかと思うくらい。映画の核の部分というか、芯が見えてこないのだ。
おそらくこの映画では、映画に賭ける青年の苦悩を描きたかったのだと思われるが、映画全体のムードが中途半端にポップでオシャレなのでその苦悩が全く伝わってこない。ポップな映画を作るのであれば徹底的にポップにすればいいのだが、この映画はどこか中途半端な印象で終わってしまっている。

この映画におけるマドンナ・ヴァレンタインを演じているのはアンジェラ・リンドヴァル。『VOGUE』『ELLE』などの誌面を飾ってきたトップモデルであり、この『CQ』が映画初出演となる。劇中劇「ドラゴンフライ」では、その完璧なまでのプロポーションと魅惑的な表情ゆえに偶像的存在感を遺憾なく発揮しており、『CQ』としてはイノセントな女子大生を好演している。
彼女を発掘したことがこの映画の一番の功績かもしれない。

1時間半程度の短い映画ではあるが、こんなに退屈なのも久しぶりだった。やっぱり映画には観客をひっかけるフックが必要であると実感。

DVDだと特典映像が沢山ついてくる。そちらの方が面白いというのも皮肉な話である。

★☆☆☆☆





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最終更新日  2004.01.29 17:27:53
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