愛し愛されて生きるのさ。

愛し愛されて生きるのさ。

2004.01.30
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2002年制作のイギリス映画。
監督はリン・ラムジー。主演は『マイノリティ・リポート』にも出演しているサマンサ・モートン。

スコットランドの港町でスーパーの店員として働いている21歳の女性・モーヴァン。クリスマスの朝、彼女の恋人が自殺した。ミュージックテープとパソコンに小説を残して。
モーヴァンはその小説の作者名を自分の名前に書き換えて出版社に送る。そして彼女は親友とともに旅に出る…。


何とも理解しがたい映画である。90分強の短い映画ではあるが、かなり退屈した。
スタイリッシュな映像とオシャレな音楽が売りであるとは聞いていたが、いかんせんストーリーに起伏が無い。そのため音楽も宙ぶらりんな印象だし、映像も決してスタイリッシュには見えない。正直、最後まで観られるかどうか不安に感じてしまったほどだ。

この映画の主人公であるモーヴァンは、決して感情を表情に露わにしない。恋人が死んだということで、本当は泣き喚いたりするはずなのに平静な表情である。そこがリアルなのだと言われればそうなのかもしれないが、映画としては面白味に欠ける。

モーヴァンは恋人が自殺した後に、親友とスペインに旅立つ。この旅も彼女にとってどういう意味を持つのかわからない。そもそも恋人が死んだことが彼女にとってどういう意味を持つのかすらも読み解きにくい。

旅先で彼女たちが繰り広げる、行き当たりばったりでモラルに欠ける行動も現代的と言われればそうかもしれないが、観ている者にとっては不愉快でしかない。
彼女たちが得たい「自由」とはこの程度のものなのかと訝しく思ってしまった。

主演のサマンサ・モートンが魅力に乏しい。監督の意図としては、彼女で市井の人間の苦悩を描きたかったのだと思うが、それは成功しているとは言いがたい。「アンチヒロイン」として描こうとしているモーヴァンは、やっぱりどこか悲劇のヒロインぶっているようで共感できない。

この映画は、やけにリアルさを追求していると思われる。しかし映画というのは不思議な媒体で、演劇のような飛躍した設定は忌み嫌われるし、かと言って普段の会話をそのまま映像にしたかのようなリアルさは面白味に欠ける。リアルを追求すればするほど、映画として成り立ちにくくなってしまうのだ。そこのところのさじ加減が監督の手腕だと言えよう。
フィクション映画におけるリアルは、事実をそのまま映像にするのではなく、あくまで計算されつくしたリアルでなければならないということを実感。

あと、女性差別的な発言になってしまうかもしれないが、どうも女性監督の映画は観念的なシーンが多い。この映画にも、主人公の心情と直結しないような観念的なシーンが多く出てくる。このようなシーンを羅列することによって、「スタイリッシュ」とかもっともらしい評価を得ることもあるだろうが、映画としては失格であると私は思う。

ストーリーに起伏が無い、冗漫な映画であった。
期待していただけに、肩透かしを食らった気分である。

★☆☆☆☆





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最終更新日  2004.01.31 01:10:00
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