(注1)1912年ごろ(1916年という説もあります)に「自閉性(ラテン由来の独語autismus)」という言葉を、早期青年および成人の統合失調症の症状に使ったのはスイスの精神分析医、オイゲン・ブロイラーです。Autósはギリシア語で「自分、自己」という意味で、ブロイラーがこの言葉で表した症状は「外の世界との関係を失って自分の中に閉じこもる」というものでした(語源に関して、いくつかの論文を参照しましたが、特にY. Kita, T. Hosokawa,"History of Autism Spectrum Disorder"東北大学大学院教育学研究科研究年報、59(2)、2011)。