園芸侍の「なんでも植物栽培記」

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テーマ: きのこ栽培(116)
カテゴリ: キノコ
 今年はマイタケの、原木からの栽培に初挑戦した。すでに植菌済みの原木を購入して栽培した話は 昨年の3月28日 に紹介したが、今回は原木を伐採して植菌するところから初挑戦することにした。マイタケはオガクズ栽培が広く普及しているが、原木栽培は非常に難しい。マイタケ菌は雑菌に弱く、シイタケなどのようにそのまま原木に植菌しても、菌糸が雑菌に負けて上手く育たない。そんなわけで、マイタケの原木栽培に当たっては、原木を圧力釜で殺菌してから植菌するという、ちょっと趣味でやるには高度な栽培技術が必要となる。今年の3月に栽培を開始し、成功するかどうかやきもきしていたのだが、このたびめでたく成功したので、その栽培過程を紹介したい。
 こちらが原木。千葉県勤務時代に、職場の敷地内に自生していたクリの枝を切ったもの。直径は10cm前後で長さは約15cmのものを10本ゲット。
 これをフィルター付きのキノコ栽培用耐熱袋に入れる。この袋は、キノコ栽培用の資材を扱っている業者で入手できる。
 次に、その原木を袋ごと圧力鍋で殺菌する。私は、この時のために中古で大きめの圧力鍋を入手しておいた。殺菌時間は、加熱・冷却時間を除いて約1時間。
 今回使用した種菌は、日本農林種菌の「日農A20」という品種。まずは品種にこだわらず、種菌が入手しやすいということでこれを選んだ。
 殺菌が終わった原木を一晩冷まし、いよいよ袋の口を開けて植菌を行う。しかし、雑菌が入らないように速やかに行わなければならないため、残念ながら植菌作業中の画像は撮っていない。植菌が終わった原木は室内で常温で培養するのだが、ここでハプニング発生。千葉県から神奈川県への転勤が決まってしまったのだ。植菌が終わったのが3月31日で、転居日は4月12日。植菌直後のマイタケ菌に刺激を与えたくはなかったのだが、なんとか厳重に梱包して新居に移動し、培養を続けた。
 植菌直後に転居したにもかからわず、10本の原木は雑菌に侵されることなく菌糸の生育が進行し、7月20日に生育の良い5本を庭の片隅に埋めることにした。早ければ今年の秋にマイタケが発生するはずだが、さて結果はいかに?
 と思っていて待つこと2か月余り、なんと5本の原木のうちの2本からマイタケが発生しているのを確認。10月3日のことだ。サイズは小さいが、これぞまさしく原木マイタケ。どうだ、まいったけ(笑)。と、駄洒落はさておき(笑)、早速賞味したいところだが、ここでまたしてもハプニング発生。10月5日に富士山に登ったことが原因なのか、急に風邪で38度以上の熱が出てしまい、身動きが取れなくなってしまった。せっかく発生したマイタケは食べ頃を過ぎてしまった・・・。
 まあ、ともかく、素人に難しいと思われた原木マイタケの栽培には成功したことになる。現在、生育の遅かった原木があと5本培養中だが、現在のところこちらも雑菌が入っていない。ということは、成功率100%というわけだ。やはり、自称(笑)園芸研究家として培ってきたノウハウが生かされたのかもしれない(笑)。来年も原木が生きていればさらに収穫が望めることになるわけで、非常に楽しみにしている。





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最終更新日  2019.10.13 19:49:29
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