森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.01.03
XML
カテゴリ: 行動のポイント
喜んでやりたいことばかりならよいのですが、日常生活の中には、やらなければいけないことだけれども、やりたくないこともたくさんあります。どうしてもやるになれない。
自分のミスや失敗などは、できればごまかして責任を免れたい気持ちにもなります。
森田では、イヤイヤ仕方なしにボツボツと手をつけましょうと言います。
どうすればやりたくないという気分本位の気持ちに打ち勝つことができるのでしょうか。

こうしたときの対処方法の一つをご紹介します。
次の2つの方向から検討してみるのです。
一つは ​「やりたくないからやらなかった時のデメリット」​ です。
もう一つは、 ​「やりたくないけれどもやったことによるデメリット」​ を書きだすのです。
2つを見比べて検討するやり方です。実際の例でご説明しましょう。

たとえば、「クレームを言ってきた顧客に折り返し電話をしなければならない」場面があったとします。
電話したくないからしなかったときのデメリットはどんなことが考えられるでしょうか。
・さらに顧客が激高して収拾がつかなくなる。
・会社の信頼を失われる。以後の取引に悪影響があるかもしれない。
・上司や同僚から無責任な人だと叱られて軽蔑される。
・責任のある仕事は任せられなくなる。
・格下げや移動させられるかもしれない。
・損害賠償に追い込まれる場合も発生する可能性がある。

次に電話したくないけれども電話した場合のデメリットも考えてみましょう。
・顧客から辛辣な批判の言葉を聞かなければならない。
・時には人格否定の怒りの言葉があるかもしれない。
・損害賠償やお詫びの言葉を要求されるかもしれない。
・電話が長引くと他の仕事に影響があるかもしれない。
・きっと一日、気分が悪いままになるかもしれない。
・さらに上司などに影響が及ぶかもしれない。
・一回の対応では済まないで、さらなる対応を求められる可能性がある。

この2つを考えていくと、将来に向かって明るい見通しが立つのは、電話したくないけれども電話をしたほうだということが分かります。
電話をする方がよいことが分かれば、あとは戦略を練ることです。
相手を過度に刺激しないこと。
事実関係があいまいなら事実の究明に力を入れること。
自分一人で対応できないなら、同僚や上司に相談して協力を仰ぐことなどです。
気がのらないことに手をつけることは、太い注射針を刺されるようなものです。
痛みは大変なものがあります。
でもその注射を打つことで、激痛が緩和されるのでしたら、グッと我慢して受け入れることが得策となります。​​
(自律神経が整えば休まなくても絶好調 小林弘幸 ベスト新書 148ページより要旨引用)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.03 08:07:40
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: