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2008.10.14
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カテゴリ: PC・通信・IT関係
すでに散々問題点が指摘され尽くしていますけれど、改めて簡単に問題点(視聴者にとって)をさらってみました。

地上デジタル放送は、2003年12月に始まり、2011年7月24日にはアナログ放送を全て終了する予定になっています。つまり今までのアナログ対応のテレビはそのままでは2011年7月24日以降映らなくなってしまうわけです。ビデオやハードディスクレコーダーなども同様です。
引き続きテレビを見るためには、新しいテレビを買うか、地上デジタル用の外付けチューナーを買わなければなりません。
しかし、外付けチューナーでは、地上デジタル放送のメリットは一切何もない。地上デジタルの唯一のメリットである画質の良さも、テレビの性能以上に画質がよくなるわけではないので、アナログテレビの画質はアナログのままです。

※地上デジタル放送のメリットとして、他にデータ放送や双方向通信(クイズ番組などに視聴者が参加できる)、マルチ編成(一つのチャンネルで最大3つの番組を同時に送信できる、つまり実質的に3つのチャンネルに分割できる)が挙げられます。それが実際にどの程度のメリットかはともかくとして、双方向通信とマルチ編成は、実際に取り入れられている番組はほとんどないので、あまり意味がありません。

しかも、地上デジタルの推進とともに、家電店での店頭からは安価なブラウン管テレビは姿を消して、高価な液晶テレビばかりになってしまいました。ブラウン管の21インチの地上デジタル対応テレビは3万円台ですが、液晶の20インチデジタル対応テレビは5万円以上します。
テレビの販売台数でデジタルとアナログが逆転したのは、2006年4月のことです。たった2年半前までは、アナログテレビの方がデジタルテレビより売れていたのです。

総務省の調査によると、9月末の地上デジタル対応機器(テレビやチューナー)の世帯普及率は47%だそうです。ただし、全テレビの47%がデジタルに置きかわったという意味ではありません。複数のテレビがある家が多いからです。先の日記に書いたように、日本の全テレビ台数は大雑把に1億台と推計されていますが、そのうちまだ最低でも6000万台以上(実際には、おそらくもっと多い)はアナログテレビです。しかも、2年半前まではアナログテレビの販売台数の方が多かったことから考えても、まだ充分使える、新しいテレビが相当多数に登ることは想像に難くありません。
そのうちの一部は、外付けのチューナーをつけて、アナログ停波後も使われるでしょうが、大部分はアナログ放送が終わればただのゴミになるのです。
6000万台ですよ、6000万台。いや、これまでにもすでに相当数のアナログテレビが、デジタルテレビに置き換えられて捨てられたはずです。
2011年までにそれだけのテレビの需要が見込まれるテレビのメーカーや販売店はいいかも知れませんが、たいへんな資源の無駄遣いという気がしてなりません。

ところで、地上デジタル機器の世帯普及率が47%と言っても、その全てが地上デジタル放送を見ているわけではありません。デジタルテレビだけがあって、しかしデジタル放送が受信できないという世帯が、今年3月の時点で8%もいるのです。高いテレビを買わされて、まさに宝の持ち腐れです。

そして、もう一つの問題が、地上デジタル放送に伴って放送電波が暗号化されているという点です。先の日記に書いた「コピーワンス」だの「ダビング10」だのといったコピー制御信号の問題も、この暗号化というところに行き着きます。この暗号を解除するためのカギが、例のB-CASカードというものです。
暗号化され、一民間企業の発行したB-CASカードを装着した対応機器でなければ視聴できないような放送電波を「公共放送」と呼ぶに足るのかどうか、少々疑問です。諸外国でも放送のデジタルかは進行していますが、日本のように電波を暗号化するようなことをやっている国は他にないと言われます。

こうやってみていくと、何だか地上デジタル放送の導入は、視聴者の利便性などはまったく無視されており、何だか国を挙げて放送局と家電メーカーを儲けさせるための陰謀ではないか、という気がしてしまいます。





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最終更新日  2016.11.19 09:37:48
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