inti-solのブログ

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2010.05.11
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テーマ: ニュース(100306)
カテゴリ: 食の安全
http://mainichi.jp/select/opinion/ushioda/news/20100505ddm003070069000c.html

水説:グリーン化進める米軍=潮田道夫

米統合軍が3月に出した2010年環境報告は驚くべき率直さで「ピークオイル」の到来を語っている。
それによれば、2年以内に石油の需要が供給能力を上回り(つまり、それが「ピークオイル」である)2015年には最大で日量1000万バレルの深刻な石油不足がおきるおそれがある。世界各国とも成長が鈍化せざるをえないが、とりわけ中国とインドへの影響が深刻だろう。
マティス司令官は「これは米国政府の公式見解ではないし、性格上どうしても推測がまじっている」と断っているが、しかし、米軍はこのピークオイル・シナリオに基づいて、再編されていくことになるとしている。
「へー」と言うほかない。米エネルギー省はピークオイルは20年ぐらい先だと示唆していたと思うし、国際エネルギー機関も似たような見通しだったと思う。それに比べて、米軍の切迫感がはるかに強いことに驚く。
そうした折、先月22日の地球の日(アースデー)にあわせて、米海軍が主力戦闘機スーパーホーネットをバイオ燃料50%混合で飛ばすデモ飛行を実施した。日本航空だって昨年、ジャンボ機をバイオ燃料で飛ばしているから、戦闘機がバイオで飛んでもそう驚かない。ただ、「米軍のグリーン化」は想像以上に進んでいて、彼らが「本気」だということが分かる。
ピュー慈善基金の調査によれば、米陸軍は今後3年で4000台の電気自動車を装備する。米空軍は2025年までに使用エネルギーの25%を再生可能エネルギーに切り替える。そして、2016年までに航空機燃料の半分をバイオ混合燃料にするそうである。
今回のスーパーホーネットの燃料同様に、食糧生産と競合しないカメリナというアブラナ科の植物からとる油が主力となるとみられる。
米海軍は原子力船、バイオ燃料によるハイブリッドモーター船、バイオ燃料だけで飛ぶ航空機による「石油ゼロ」の攻撃グループを2016年までに編成するという。
米軍というのはものすごい燃料多消費集団で、石油価格が1ドル上昇すると120億円も経費が上昇するそうだ。ピークオイルによる価格上昇を想定すれば再生可能エネルギーへの切り替えは急務だ。
国防総省のドーリー次官補代理は英ガーディアン紙に、「軍隊というのは100%確実になるまで待つわけにいかない。不確実性への対処はお手のものだし」と言っている。さすが、世界最強の軍隊だね。今回はつべこべ言わずに感心しておく。

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戦争とは壮大なエネルギーの浪費であり、また近代軍隊は石油がなければただの鉄のかたまりにしか過ぎなくなります。
一方、ピークオイル論には、色々な意見がありますが、ただ一つ確実なのは、石油は有限だ、ということです。記事にあるように、2年以内に石油の供給が不足するようになるかどうかは分かりませんが、仮にそれが20年後のことだとしても、多分私が生きている間の出来事になりそうです。
しかし、戦闘機をバイオ燃料で飛ばすとは、戦時中の日本の松根油のような話です。あれだって立派に「代替燃料」ですが、現実には飛行機の燃料にはとても使えないような代物だったようです。他にも、人造石油というものがありました。これは石炭から石油を作り出す技術で、戦前のドイツでは実用化されていましたが、日本では実用化できませんでした。

しかし、そうまでして油を浪費して、兵器を動かすなら、戦争なんか止めて兵器を減らす(軍縮する)方が、よほど理にかなっているように私は思うんですけどね。





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最終更新日  2010.05.12 00:09:46
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