inti-solのブログ

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2015.03.17
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テーマ: ニュース(96561)
カテゴリ: 戦争と平和
反日映画?捕虜虐待描いたアンジー作品 上映阻止の運動
アンジェリーナ・ジョリー監督の映画「アンブロークン」が、日本公開をめぐり揺れている。米国でヒットし50カ国以上で公開されながら、国内では配給会社すら未定。旧日本軍の捕虜虐待を描いた内容に、ネットなどで「反日映画」とボイコット運動が起きているためだ。
「日本貶め映画」「事実無根」「どんどん抗議の声を上げていくべきだ」――。フェイスブックに不穏な言葉が躍る。「アンジェリーナ・ジョリーの反日映画を阻止しよう!」と名付けられたページには1200人以上が参加し、連日、映画批判が投稿される。
米国で昨年末から3千館以上で上映。興行収入は1億ドルを超えた一方、虐待場面の長さから批判的な評もある。
日本では昨夏頃からネットで批判が始まった。署名サイトでは上映反対キャンペーンに約1万人が賛同。「日本に来るな」などの書き込みが続いた。米軍の日本兵虐待の事例を逆に紹介し「日本軍は世界一人道的だった」「東京裁判史観を変えない限り、第2のアンジェリーナは現れる」などと内容は歴史認識へも波及。捕虜を虐待する伍長を演じたギタリストMIYAVI(石原貴雅)さんに対しても「売国奴」などと匿名の中傷が繰り返された。原作にある「捕虜が生きたまま食べられた」との根拠が不確かな記述も反発の理由になっているが、映画にその場面はなく、誤解に基づいた批判も多い。
配給元のユニバーサル・ピクチャーズの作品を国内で上映してきた東宝東和は公開を検討したが、結論は出ていない。「リスクは小さくない。いざという時に矢面に立つのは劇場。簡単に踏み切れない」と話す。同社にも「公開するな」との電話が数本あったという。
一方、日本公開を求める署名も1200人集まっている。中国や韓国では公開され、日本の動きは海外メディアも注目。日本の歴史修正主義や「右傾化」と絡めて報じられている。
「史実を世界に発信する会」の茂木弘道事務局長は「映画は見ていないが、事実無根の思い込みや決めつけによる作品で、上映の必要はない。この映画こそ日本人性悪説に基づいた人種差別だ」と語る。同会は渡部昇一や長谷川三千子らが顧問に就く。
ジョリー監督は「反日映画ではなく許しの物語だ。映画を見てもらえればわかる」と強調している。(要旨)

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「映画は見ていないが、事実無根の思い込みや決めつけによる作品」という「史実を世界に発信する会」の茂木弘道事務局長の発言が、すべてをあらわしているように思えます。見てもいないのに、どうして「事実無根の思い込みや決めつけによる作品」だと言えるのですか?ということです。それこそ、「事実無根の思い込みや決めつけによる」映画評でしょう。
もちろん、見たい映画を見ることも、見たくない映画を見ないことも個人の権利ですから、見たくないなら見る必要はないでしょう。見もしないで批評というのはいかがなものかとは思うけど、見ていないことを明らかにした上での批評なら、読み手もその点を割り引いて読むでしょうから、
まあいいでしょう。しかし、見たくないから「上映の必要はない」というのは、実に勝手な論理と言うしかありません。見たくない人は見なければよいけれど、見たい人が見る権利まで侵害するな、ということです。

少し前に、「南京!南京!」と「ジョン・ラーベ」の上映会について記事を書きました。いずれも、完成度が高く、非常によい映画だと私は思います。もちろん、日本が犯した戦争犯罪をテーマに取り上げてはいるものの、決して、日本がただ単に悪の権化というような描き方ではなく、日本側将兵の苦悩も、かなり深く描かれています。時代考証的におかしな部分、史実と合致しない部分はありますが、それをいえば日本の時代劇だって失格でしょう。
国際的にも、これらの作品は高く評価されており、ヒットもしています。ところが、日本では、大手配給会社がそっぽを向いたので上映されなかった。国際的な評価の高い映画が、「反日」と日本の右翼にレッテルを張られるだけで、日本国内で上映されないというのは、異常な事態と思わざるを得ません。
ちょうど、先の上映会の際のシンポジウムでヤン・ヨンヒ監督が言っていましたが、「反日(とレッテルを貼られた)映画」を日本で上映しようとすると、警察に逮捕されるわけではありません。だから、上映「できない」わけではありません(現に、史実を守る映画祭実行委員会が上映していて、大きなトラブルは起きていません)。配給会社、映画館が様々なリスクを恐れて上映「しない」ことに問題があるわけです。

事情は分からないわけでもありません。1998年に「南京1937」が上映された際、右翼がステージ上に駆け上がって、スクリーンを切り裂くという事件が起きたことがあります。犯人は逮捕されましたが、映画館から見れば100万円もするスクリーンを交換する費用、その間営業できないことによる損害が、小さな会社では経営に致命的な打撃を与える可能性があります。でも、だから上映できなくても仕方がない、で済ますのは、テロに屈したのと同じことです。

私は、この映画を見たいです。だから、日本で公開されることを望みます。「南京!南京!」と「ジョン・ラーベ」に関しては、「南京・史実を守る映画祭実行委員会」の努力で日本公開(「南京!南京!」は単発的に、「ジョン・ラーベ」は一定期間継続して)に漕ぎ着けましたが、さすがにアンジェリーナ・ジョリーの作品では、かかる費用も桁違いでしょうから、市民団体が出る幕ではないでしょう。東宝東和の公開への努力を期待したいところです。

それにしても、すでに製作されていて、世界中でヒットしている映画を、日本でだけ「公開させない」と妨害行為を働くことに、何の意味があるんでしょうか。
日本でだけ上映させないと、日本の立場がよくなるのでしょうか。
右翼の思っている「正しい歴史」なるものが世界に受け入れられるようになるのでしょうか。
いずれもNoとしか思えません。

世界中の人が鑑賞している映画を、気に入らない内容だからと日本でだけ上映させないという行為は、「頭隠して尻隠さず」以外の何者でもないように私には思います。あとは、例によって例のごとく、ネット右翼の自己満足です。





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最終更新日  2015.03.17 22:17:18
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