inti-solのブログ

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2015.07.12
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カテゴリ: 政治
新国立競技場 コスト確認せず決定か
改築費が2520億円に膨らんだ国立競技場について、デザインを決める最初の審査の過程で、技術的に建設が可能かどうかチェックされたものの、設定したコストに収まるのかどうかの確認は、事実上行われずに決まった可能性が高いことが関係者への取材で分かりました。
新国立競技場のデザインは2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致活動が行われていた3年前の7月、競技場を運営するJSC=日本スポーツ振興センターが、「総工事費は1300億円程度を見込む」と設定して募集し、応募した人たちもこの金額に収まることを示していたということです。
このあと、建築家の安藤忠雄さんを委員長とする審査委員会が3回開かれ、46の応募作品からイラク人女性建築家のデザインに決まりました。
この過程では、1回目の審査委員会のあとに委員会のメンバーとは別の専門家たちによる「技術調査」が行われました。この際に、それぞれのデザインで技術的に建設が可能かどうかのチェックはされましたが、設定したコストに収まるかどうか確認していなかったことが、関係者への取材や当時の資料から新たに分かりました。
さらに、委員会の議事録や当時の審査委員への取材によりますと、その後の審査では一部の委員からコストを懸念する声があったものの、複数の審査委員が「技術調査」でコストの確認も同時に行われていたと思ったということで、最後は、オリンピック招致のためのインパクトを優先して今回のデザインが選ばれたと見られています。1300億円と設定されたコストの確認が事実上されないまま、デザインが決まった可能性が高く、その後金額が二転三転した要因になったとみられます。

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なるほど、そもそも総工費が基準内に納まるかどうかをチェックせずにスタジアム案を決めてしまった、というわけです。そんなところだろうなと想像していましたが、やっぱりです。これについて、もうちょっと掘り下げた記事もありました。

「新国立競技場は建てちゃダメです」
この問題について、建設計画のずさんさを批判し、「建てちゃダメです」とブログで訴え続けているのが、一級建築士で『マンガ建築考 -もしマンガ・アニメの建物を本当に建てたら―』などの著作もある、森山高至さんだ。なぜ、ハディド氏の原案、JSC案にも反対しているのか。新国立競技場をめぐる今の混乱は、なぜ起こったのか。話を聞いた。
(中略)

――まず、問題になったきっかけは予算でした。当初、1500億で作ろうとしていたものが、実際に見積もったら倍近くかかることがわかった。この見当違いというのは、どうして起きたんでしょうか。デザインしたハディド氏が間違えていたのか、それともJSCが提出作品をきちんと評価できなかったのか。

ザハが間違ったと思います。おそらく、彼女は予算を考えず、「私だったらこうするよ」という案を出した可能性が高い。コンペでは、ルールを破る案を出す人もいるんです。理由はいろいろあって、選ばれることを度外視で目立とう、という人もいるし、コンペそのものの要項や仕組みに異議を申し立てるためにあえて違反した案を出すっていうケースもある。たとえば、新宿都庁のコンペの時に磯崎新さんがあえてコンペの要項を無視した案を出したのは、抗議の意味を込めていたからです。
今回のザハの場合は前者で、「どうせ自分は選ばれないから自由にやろう」という気持ちはあったと思います。自分の作家性をアピールする場として応募した。予算の妥当性は二の次だ、という考え方ですね。

――たしかに、ザハ案以外でも、屋根全体が森になっていて木が埋えられているものとか、素人目で見ても予算、維持を考えたら難しそうだな、というものも最終選考に残っていましたね。

そう。僕がずっと問題にしてるのは、審査する側が実現性をまったく考慮しないで選んでいることなんです。審査員の方も実績のある先生方だから、ちゃんとしてるんだろうってみんな思いますけど、どんな有名な方でも得意分野は違いますから。たとえ話ですけど、立派なお医者さんでも脳外科の人に歯を診せたら、絶対失敗しますよね(笑)

――ある分野では立派でも……

そうです。今回は(審査委員長の)安藤忠雄さんが、本来ああいう施設に精通されてない、そのことが大きな要因だと思います。著名人で、気さくな人で、政財界とのパイプもあるから、ふさわしいだろうっていう判断で審査委員長に推されたのではないかと。
一方で、建築の技術的な問題や実現性には疎く、本来、それを補うために意見を求められた他の先生方も、自分の意見を言えずに流されたということだと思います。このことは、東大名誉教授の内藤廣さんがはっきりそう仰られてます。「決め方が拙速だった」と。
(以下略)

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私は、建築関係に疎いので、安藤忠雄が「ああいう施設」つまり巨大スタジアムを専門分野にはしていない、ということははじめて知ったのですが、おそらく建築業界では周知のことだったのでしょう。しかし、私でも名前は知っているくらいで、建築家としての知名度は抜群であることは間違いない。実より名を優先して審査委員長に据えたということでしょうか。そして、それを補うはずの、巨大スタジアムを専門分野とする審査委員も、場の雰囲気に流されて意見を言えなかった、と。
別の報道 によれば、最終選考では委員の間で4対4で意見が割れてしまい、最終的には安藤の「ツルの一声」でザハ案に決まったとのことです。その最終決断に当たって、予算というもっとも重要な要素がないがしろにされていたというのですから、専門家がそろいもそろって何をやっていたんだと言うしかありません。

しかも、この新競技場は、実は陸上競技の国際大会の基準を満たさない代物なのだそうです。

為末大オフィシャルサイト
新しい国立競技場はサブトラック(ウォーミングアップのためのグランド)がありません。五輪本番は仮設のもので行うようですが、その後は撤去される予定で、そうなると陸上競技の世界大会をルール上(サブトラックが必要)ひらくことができません。陸上選手としては国立競技場は陸上競技場でもあってほしいので、サブトラックがない案に反対です。
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つまり、オリンピック終了後仮設サブトラックを撤去した後は、陸上競技の国際大会にはつかえない、それを国立「競技場」と呼ぶのは、名前に偽りあり、とさえ言えるのではないでしょうか。実質はラグビー場でありイベントホールであると。
誰も責任を負わない、どこに責任の所在があるかあいまいなままで、2520億円が使われようとしているわけです。しかも、2520億で済むかどうかも定かではないようです。今から別の案に変えるのは時間的に間に合わない、といわれるのですが、実際のところ、この案で2019年までに完成できるかどうかも定かではないと言われています。私の推測では、そこは日本ですから、何としても期限内に完成はさせると思います。が、それによる費用の増大は避けられないでしょうから。

で、安倍首相はこの問題について、 民主党政権時代に決まったことと言っている そうです。確かに、民主党政権に何の責任もなかった、とは言いませんが、その言い分はどうなの、と思わざるを得ません。民主党政権時代決まったとはいえ、予算超過はその時点では顕在化していませんでした。それが露わになったには安倍政権になっったあとの2013年のことで、それ以降の予算圧縮については、現政権の責任に属することでしょう。3000億円から1600億円に減らすと言っておきながら実際には2500億もかかるというのは、自民党政権になってからの話ではないですか。それに、新国立競技場の建設に関しては、自民党の森元首相の暗躍を指摘する声も多いようです。





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最終更新日  2015.07.12 17:35:59
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