inti-solのブログ

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2015.07.17
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カテゴリ: 対中・対韓関係
デモ「だけ」では変わらない。社会を変えたいなら、政治家になりませんか?
政治家がデモを恐れない、一過性のものだと考えることは、必ずしも国民の声を軽視しているわけではありません。しかし、民意として最も大事なものは言わずもがな「選挙」です。選挙で最大の信託を受けた政治家・政党の意思決定が、一時的なデモで覆るようなことがあれば、それこそ民主主義国家と言えるのでしょうか?
もちろん、今の選挙制度は完璧なものではありません。一票の格差などの問題もあるし、重要政策ごとに国民投票を行い、4年間の空白を埋める仕組みも必要だと思います。それでも現行、客観的に民意を図れる唯一の方法は選挙であり、少なくとも日本はそれが制度上(不正などなく)健全に機能しています。
だからこそ、民意を代表できる唯一の手段は、選挙で当選して政治家になることです。デモも憲法で認められた権利ですし、表現の自由もありますから、当然そのすべてを否定するものではありません。一定の効果はあるでしょう。
しかしながら、
選挙>>>デモ
の優先順位が政治家たちの頭の中にあるのは当然であり、むしろそうじゃなければけっこうヤバイだろうという話です。

デモなどの市民運動に熱心に取り組む人たちに、「選挙に出て、政治家になった方がいいのではないか?」と直接聞いたこともあります。
返ってくる答えは様々ですが、
「政界の外から、意見を言う存在も必要」
「もう少し力をつけてから挑戦したい」
「政治家になるのは、60歳くらいになってから」
というものが多かったように思います。
そうした考え方を否定するものではありませんが、正直なんだか、政治(政治家)の優先順位って低いんだなあ…と感じたりします。一方でそんな彼らが意見をぶつけようとしているのは、政治家の二世三世や、強固な業界団体の支持に支えられた、政界のスーパーサラブレットたち。あるいは、地盤・看板・鞄のないところから、文字通り地べたを這いつくばって「民意」という名の票を集め、自力で議員バッヂを勝ち取った叩き上げの猛者たちです。タイプは違いますが、政治を一生の生業にしようと考えている彼らに対し、「デモ」という一瞬の風が影響を及ぼすことは、極めて難しいのではないでしょうか。(以下略)

---

「日本を元気にする会」という、みんなの党の流れを組む党派の音喜多駿という都議会議員のブログです。デモを全否定というわけではないものの、あまり肯定的には捕らえていないようです。しかし、「デモ『だけ』では変わらない」というのですが、そもそも「デモだけで政治は変わる」なんて言っている人がいるんでしょうか。社民党共産党も含めて、政治家でそんなことを言っている人も考えている人も、どう考えたっていないと思いますけど。

選挙がとても大事だ、というのはいうまでもない話で、そのこととデモとは相互に矛盾するものではありません。たとえば、選挙運動では、政治家の演説に大勢の聴衆が集まったりします。最近の自民党は秋葉原で演説を開いて多くの聴衆を動員したりするわけですが、選挙に勝つためには、投票所で多くの人に票を投じてもらえばよいわけで、演説会に大勢の人を集める必要は必ずしもありません。演説会に多くの人が集まった候補より、全然人が集まらなかった候補のほうが勝った例だってあります(2014年都知事選)。それでも、選挙のときに少しでも多くの徴収を集めようとするのは、自民党から共産党まで同じです。

それに加えてもう一つ、民意の発露の場として選挙がもっとも大事なものであることは事実ですが、選挙が民意のすべてではありません。
選挙は何年かに一度しかありませんが、民意は移ろいやすいものです。2年前の選挙で得た圧倒的な議席数を背に、完全に民意から孤立して進退窮まった政権、それは、第一次安倍政権の姿であり、また民主党政権の姿でもあったわけです。

もともと、現在の選挙制度は小選挙区制を貴重としており、第1党が得票数よりずっと多くの議席数を独占できる、民意を正確に反映しない制度です。自民党政権も民主党政権も、選挙では圧倒的多数の議席数を占めましたが、得票率は議席数ほど圧倒的多数だったわけではありません。そういう選挙制度の中で、選挙に勝った=政策について白紙委任された、というわけではないことは言うまでもありません。
そういった、選挙結果と民意の不整合は多々あることであり、その補正の手段の一つとして、デモや集会というものもあるわけです。

で、安倍首相の取り巻きから、「支持率も下がるだろうが、国民は時間がたてば忘れるだろう」という発言が出たと報じられています。ふーーん、そう思っているんだ、なるほどね。
しかし、今回の安保法案は、自衛隊の海外派兵に道を開く法案です。過去の自衛隊の海外派遣では、奇跡的にも任務中の死者は一人も出ていませんが、今後はそうは行きません。死者が出る可能性はPKOとは桁がいくつも違うくらいに高い。現在想定されている海外派兵は、だいたい海上自衛隊が多いようですが、敵の爆撃でも食らって命中弾でも受けたら、一度に何十人も戦死するかもしれない。そのとき、国民の多くは、安倍が安保法案をごり押ししたことを、そう簡単に忘れるでしょうかね。





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最終更新日  2015.07.18 00:54:45
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Re:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
七詩  さん
デモよりも選挙というのはそのとおりだと思います。だからといってデモを否定するわけではありませんが、最終的に政治の方向を変えるのは選挙だということです。選挙をバカにする人もいますし、どうせ一票では変わらないという人もいるかもしれません。でも、よい悪いはともかくネパールではその選挙で王制が廃止され社会主義政権ができましたよ。問題は選挙民の眼力です。例えば格差や貧困の拡大に危機感を感じるのなら、本気でそうした動きの批判勢力となる政党に投票しなければならない。政権交代とか第三極とかいうマスコミの笛におどってはならない。民主党というのは劣化した自民党にしかすぎませんでしたね。 (2015.07.18 07:40:52)

Re[1]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
inti-sol  さん
七詩さん
>デモよりも選挙というのはそのとおりだと思います。

私は、そもそも優劣を比較する問題ではないと思っています。だから相互に矛盾するものではないと書いたのです。
政党組織なら、もちろん選挙で票を獲得しなければ話になりません。それは事実です。でも、国会前に集まることと選挙で多くの得票を得ることは、二律背反でもなんでもないですし、そもそも国会前に集まった人たちは(世の平均よりは明確な主義主張を持っている人が多いとは思いますが)大部分は一般市民ですから、選挙とデモとどっちが大事なんて言ったって仕方がないのです。
もちろん、私は選挙を馬鹿にする気はありませんし、今までの人生で、選挙で棄権したことはただの一度もありません。ただし、そもそも政治に対する期待感、熱意が近年著しく減退していることは否めません。

>民主党というのは劣化した自民党にしかすぎませんでしたね。

それはそのとおりですが、それでも野党第一党であることもまた事実なのです。期待はできないけれど、野党第一党としての役割を果たしてもらわなくてはならないこともまた事実です。民主党が消えてなくなって、その代わりに伸張するのが共産党だったらともかく、実際には自民党と維新が伸張する(共産党も多少は伸張するだろうけど)だけなので、良いことはまったく起こりそうにありません。 (2015.07.18 20:41:33)

Re[2]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
七詩  さん
inti-solさん
まあ、そういうのが小選挙区制、二大政党制の目的だったのでしょう。民主党は自民党に本当の意味で危機感を与える政党ではないし、何人かの議員は次の当選をめざして両政党をいったりきたりするでしょう。格差や貧困を拡大する政策はどっちの政党の下でもすすんでいきます。そのあたりは米国の現状をみればよいですね。リベラルセレブの民主党と真正保守セレブの共和党での政権交代はありますけど、格差貧困はそのままですし、そうした貧困階層の若者が使い捨て兵士の供給源になっています。 (2015.07.19 08:02:48)

Re:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
おっちゃん さん
いらぬことを書きますが、
今回の一連の流れで、自衛隊の存在は合憲、専守防衛は問題なしという憲法解釈が定着したようです。
そう遠くではない昔の時代の自民党の主張がそのまま堂々とまかり通っているというのが現状ではないでしょうか・・・
憲法を厳密に解釈すると自衛隊は違憲、専守防衛なんて論外という話ではなかったのか?
(これしか憲法を守る道はないはず)
(2015.07.19 10:09:29)

Re[3]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
inti-sol  さん
七詩さん

>まあ、そういうのが小選挙区制、二大政党制の目的だったのでしょう。

そういうことです。

>民主党は自民党に本当の意味で危機感を与える政党ではない

そうなりうる可能性はあったと思います。鳩山政権の理念は、少なくとも自民党的ではないものを目指す志は見えた。ただ、党内にいろいろな勢力があり、自民党と大差のない勢力も強すぎた。鳩山が政権を投げ出した後は、菅(脱原発の姿勢だけは支持しますけど)野田と、どんどん自民党とやっていることが変わらなくなって行ったのは、まったてく残念です。 (2015.07.19 12:42:31)

Re[1]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
maki5417  さん
おっちゃんさん
>いらぬことを書きますが、
>今回の一連の流れで、自衛隊の存在は合憲、専守防衛は問題なしという憲法解釈が定着したようです。
>そう遠くではない昔の時代の自民党の主張がそのまま堂々とまかり通っているというのが現状ではないでしょうか・・・
>憲法を厳密に解釈すると自衛隊は違憲、専守防衛なんて論外という話ではなかったのか?
>(これしか憲法を守る道はないはず)

-----
横レスです。
この間自民党からは、「憲法学者の6割は今でも自衛隊は違憲だと言っている」という発言がなされています。
学者は関係ないと言っていながら、けっこう気にしているようです。 (2015.07.21 22:35:59)

Re[1]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>今回の一連の流れで、自衛隊の存在は合憲、専守防衛は問題なしという憲法解釈が定着したようです。

今回の一連の流れ、ではないと思いますよ。私ですら、20年も昔に非武装論は捨ててしまいました。ただし、自衛隊の規模は現在よりある程度縮小すべきだとは思っています。

>憲法を厳密に解釈すると自衛隊は違憲、専守防衛なんて論外という話ではなかったのか?

「専守防衛」が否定されたことは、多分これまでにないと思いますよ。かの砂川裁判の伊達判決(日米安保を憲法違反と断じた)ですら、自衛権(個別的自衛権)の存在自体は認めています。 (2015.07.22 00:45:29)

Re[2]:投票とは、白紙委任ではない(07/17)  
inti-sol  さん
maki5417さん

>この間自民党からは、「憲法学者の6割は今でも自衛隊は違憲だと言っている」という発言がなされています。
>学者は関係ないと言っていながら、けっこう気にしているようです。

そりゃそうです。関係ないわけないし、本音の部分ではそんなことは気付いているに決まっています。 (2015.07.22 00:47:05)

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