inti-solのブログ

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2017.05.11
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鳥の写真をアップしはじめたころ、昔使っていた野鳥図鑑をまた引っ張り出して使っている話を書きました。

BirdPark2017012225.JPG
それがこちらです。小学館「日本の野鳥」高野伸二著、1976年発行。(私が持っている版は1980年第4版)
40年経ったからと言って青い鳥が赤くなったり、20cmの鳥が30cmに太ったりはしないから、古い図鑑でも問題ない・・・・・・、とは思ったのですが、鳥の分類が当時とはだいぶ変わりました。たとえばスズメは当時スズメ目ハタオリドリ科でしたが、今はスズメ目スズメ科です。なので、とうとう新しい野鳥図鑑を買ってしまいました。

Field guide to birds of Japan12.JPG
日本野鳥の会「フィールドガイド日本の野鳥」高野伸二著
「新しい図鑑」と書きましたがウソです、全然新しくありません。初版1982年発行なので、これも35年経過しています。もっとも、今回購入したのは2015年発行の増補改訂版です。どちらの図鑑も、著者は同じ高野伸二さん、日本野鳥の会の理事でしたが、この図鑑が遺作となり、1984年にガンで亡くなっています。まだ50代後半でした。
当時、野鳥の会の会報「野鳥」に、図鑑の絵を描くときの苦労話が掲載されていました。
鳥の足を描くのが苦手で、足を後回しにして鳥の画を描き続けた結果、最後になってどの画も足だけ描き残ってしまい、来る日も来る日も足ばかり描き続けてうんざりした、というような話。
図鑑が出版されてすぐ、知人から電話がかかってきて、野外での識別が困難な2種のシギについて「高野さんの図鑑を見て、××シギと○○シギ(具体的な種名は失念しましたが、ジシギ類でしょう)の見分け方が分かりました!」と言われて仰天、そのとき初めて、片方のシギの頭に線を1本描き忘れていたことに気が付いた、という話などがおぼろげな記憶にあります。
高野氏は、日本の野鳥観察、ナチュラリストの第一人者でしたが、正直なところ、絵の専門家とはとても言えません。小学館版の「日本の野鳥」は、お世辞にも上手い絵の図鑑とは言い難いです。が、おそらくその後、よほど画の訓練をしたのでしょう。野鳥の会版の「フィールドガイド日本の野鳥」では、絵がずいぶん向上しています。それでも、図鑑としてではなく絵としてみると、これをプロの絵とは言うのは、ちょっと辛いところだろうな、とは思います。
おそらく小学館版は絵の具で彩色しているのに対して、野鳥の会版は多分色鉛筆でしょう。

それはともかく、気が付いたら我が家にはずいぶんいろいろな鳥の図鑑があることに気が付きました。

All Field guides.JPG
9冊あります。一番上の3冊は、日本野鳥の会が発行している「山野の鳥」「水辺の鳥」で、同じ野鳥の会発行の「フィールドガイド日本の野鳥」よりも初心者向けの図鑑です。左端は1976年発行の初版(「水辺の鳥」しか手元にありません。「山野の鳥」は紛失したか実家にあるか???)です。中央と右の2冊は3訂版で1996年に発行されています。私が買った記憶はまったくなく、相棒が買ったもののようです。
中段左端は、高野伸二氏による野鳥識別ハンドブック、これは図鑑ではなく、似た種類同士の識別のポイントを白黒のイラストと文章でまとめたものです。中央と右の2冊はすでに紹介したとおりです。
下段の3冊は、ヨーロッパ(左)と米国(中央)とオーストラリア(右)の鳥類図鑑です。ヨーロッパと米国の図鑑は、中学生のとき、多分野鳥の会のショップで買ったのではないかと思います。外国に行けもしないのに、背伸びしたものです。オーストラリアの図鑑は、1999年にオーストラリアに行ったときに買ったものです。そのときのオーストラリア旅行は、諸事情により私の中では黒歴史になっているので(笑)、撮った写真もすべて処分したのですが、鳥の図鑑とディジリドゥ(先住民の笛)だけがかすかに旅行の痕跡として残っています。

で、具体的にページの中身を並べてみました。

Japan Field guide.JPG
左上が今回購入した日本野鳥の会「フィールドガイド日本の野鳥」
左下が、40年前の小学館「日本の野鳥」
右上が野鳥の会「水辺の鳥」1976年初版(松井虎二郎画)
右下は同じ「水辺の鳥」3訂版(谷口高司画)
※谷口高司氏は、「フィールドガイド日本の野鳥」増補改訂版でも、新たに追加になった鳥の画を描いています。

Foreign Field guide.JPG
左上がイギリスとヨーロッパの鳥図鑑
右上北米の鳥図鑑
左下オーストラリアの鳥図鑑
です。北米の鳥図鑑は、ちょっと版ずれしています。
日米欧の鳥図鑑がみんな頭を左にしている中で、オーストラリアの図鑑だけが頭を右に描いています。ただし、このページはたまたま右向きですが、ページごとに右向きになったり左向きになったりしています。(それ以外の日米欧の図鑑は全部左向き)

で、この中で、同じ鳥の絵を比べて見ました。と言っても、日本、ヨーロッパ、北米、オーストラリアのすべてで共通に見られる鳥は、そう多くはありません。が、いないわけでもありません。いくつかの該当する種の中から、先日葛西臨海公園で見たキョウジョシギ(英名Ruddy turnstone 学名Arenaria interpres)を選びました。

1Field guide to birds of Japan.JPG
野鳥の会「フィールドガイド日本の野鳥」

1Syogakukan1980.JPG
小学館「日本の野鳥」

1mizubeno tori1976.JPG
日本野鳥の会「水辺の鳥」1976年初版

1mizubeno tori1996.JPG
日本野鳥の会「水辺の鳥」1996年三訂版

1HamlynGuide Europe1980.JPG
ハムリン「イギリスとヨーロッパの鳥」

1Golden birds of North America.JPG
ゴールデン「北米の鳥」

1Slater field guide to Australian birds.JPG
「オーストラリアの鳥」

ページごとに違うので一概には言えないのですが、全体的にはヨーロッパの図鑑がもっとも画が上手いように私には思えます。北米の図鑑は、私が持っている版はが版ずれしていなければね。

で、本物のキョウジョシギの写真はこちらです。

36KyouzyosigiB.JPG





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最終更新日  2017.05.11 23:38:05
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Re:野鳥図鑑いろいろ(05/11)  
Bill McCreary さん
高野氏は、日本の野鳥観察、ナチュラリストの第一人者でしたが、正直なところ、絵の専門家とはとても言えません。小学館版の「日本の野鳥」は、お世辞にも上手い絵の図鑑とは言い難いです。が、おそらくその後、よほど画の訓練をしたのでしょう。野鳥の会版の「フィールドガイド日本の野鳥」では、絵がずいぶん向上しています。それでも、図鑑としてではなく絵としてみると、これをプロの絵とは言うのは、ちょっと辛いところだろうな、とは思います。

私のような門外漢がそういうことを言ってはいけないのでしょうが、図鑑なんですから絵は専門家に任せなければいけないんじゃないんですかね。素人さんでは(当然ながら)限界があるでしょう。それとも図鑑ていうのは、素人さんが絵を描くのが伝統なんでしょうか。すみません、無知で知りません。

>そのときのオーストラリア旅行は、諸事情により私の中では黒歴史になっているので(笑)、撮った写真もすべて処分したのですが、

えー!!!!! 私にはそんなこと絶対できません(笑)。まあ人のことですから、私がどうこう言っても仕方ないことですが、このあたりは、たぶんinti-solさんと私の個性の違いでしょうね。

ところで英国といえば、ロンドンのハイドパークで、鳥が堂々と人間のそばで休んでいるのはなかなかいい光景でした。

//blog.goo.ne.jp/mccreary/e/5f3c2bed6cadd23de480dea7f4e0ba6d

//blog.goo.ne.jp/mccreary/e/d3678fd5142871fce90d8fce61625007 (2017.05.12 20:04:21)

Re[1]:野鳥図鑑いろいろ(05/11)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>図鑑なんですから絵は専門家に任せなければいけないんじゃないんですかね。素人さんでは(当然ながら)限界があるでしょう。

野鳥図鑑は、芸術としての絵を鑑賞するためのものではなく、野外で鳥を識別するための道具だからです。絵が上手くても鳥の識別に関して素人が描いたのでは、まともな図鑑にはなりません。
70年代当時、学研とか旺文社から子ども向けの鳥の図鑑は出ていましたが、それらは(おそらく)鳥には詳しくない絵のプロが描いたもので、野外観察で使い物になる代物ではなかったのです。
もちろん、絵のプロであり、かつ野鳥観察の専門家でもある、という人がいれば一番よいのですが、当時そういう人は少なかったのです。
多分、薮内正幸さんと谷口高司さんが当てはまるでしょう。薮内さんは2000年に亡くなりました。谷口さんはこの図鑑の増補部分の絵と、野鳥の会が出すもうひとつの図鑑「山野の鳥」「水辺の鳥」の画を描いています。
高野さんは、プロとしては絵のレベルがちょっと、ですが、素人としては画が上手い部類でしょう。鳥の絵を描かせてあのレベルが書ける人は、世の中に10人に1人もいないと思います。

>>そのときのオーストラリア旅行は、諸事情により私の中では黒歴史になっているので(笑)、撮った写真もすべて処分したのですが、

>えー!!!!! 私にはそんなこと絶対できません(笑)。

うん、まあ事情はいろいろとありまして、まあ、わたし一人の旅行じゃなかったわけですよ。で、その相方は、今の相棒ではない、というところで、後はお察し下さいませ。

>ところで英国といえば、ロンドンのハイドパークで、鳥が堂々と人間のそばで休んでいるのはなかなかいい光景でした。

カモの仲間って、秋に渡ってきた直後は警戒心が強いけれど、北に帰る直前は警戒心が緩むのか、結構人なれしますね。 (2017.05.12 21:00:23)

Re:野鳥図鑑いろいろ(05/11)  
Bill McCreary さん
>多分、薮内正幸さんと谷口高司さんが当てはまるでしょう。

薮内氏も谷口氏も、絵の事実上プロですからね。やはり高野氏は、アマチュアだったということですかね。

>うん、まあ事情はいろいろとありまして、まあ、わたし一人の旅行じゃなかったわけですよ。で、その相方は、今の相棒ではない、というところで、後はお察し下さいませ。

すみません。だいたいわかっていたのですが、つい書かずもがなのことを書いてしまいした。

ところでinti-solさんにお尋ねしたいのですが、東京近辺で私のような素人がバードウォッチングをしたければ、おすすめの場所はどのあたりですかね。あと持っていくものは、双眼鏡以外に何かありますか。 (2017.05.14 12:26:38)

Re[1]:野鳥図鑑いろいろ(05/11)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>薮内氏も谷口氏も、絵の事実上プロですからね。やはり高野氏は、アマチュアだったということですかね。

絵に限定すれば、そうでしょうね。もちろん、「フィールドガイド」の頃にはアマチュアと言ってもかなり上達はしていたでしょうが。

>ところでinti-solさんにお尋ねしたいのですが、東京近辺で私のような素人がバードウォッチングをしたければ、おすすめの場所はどのあたりですかね。あと持っていくものは、双眼鏡以外に何かありますか。

どういう鳥が好きかにもよります。好みは度外視して初心者が見やすい鳥は、圧倒的に水鳥です。小鳥類は、動きが速くて、木の陰に隠れやすく、最初は双眼鏡の視野におさめるのも大変。水鳥は比較的大きく、小鳥ほどすばしこく動かない、水辺は視界が開けている、といったところから、見つけやすい、観察しやすいのです。
時期は秋から春までが一番よいです。水鳥は冬鳥と旅鳥(春秋に渡りの途中で立ち寄る)が大半ですし、小鳥類も都会では同様です。落葉樹は葉が落ちているので小鳥も比較的見つけやすい、というメリットもあります。
場所は、私が頻繁に行っている葛西臨海公園、東京港野鳥公園(入園料300円)、船橋の三番瀬公園、習志野の谷津干潟、行徳の「野鳥の楽園」が、東京近辺で水鳥の見どころとして有名です。ただ、三番瀬公園は、まだ行ったことがありません。谷津干潟と行徳も、行ったのは30年以上前(行徳はかなりの回数通いましたが)なので、今の状況はよく知りません。
葛西臨海公園と東京港野鳥公園は、樹林もあるので、小鳥も多いです。だから、この2箇所が一番いろいろな鳥が見られる場所です。
小鳥類を中心に見るなら明治神宮(ここも、よく行きます。池があるので冬場にカモ類など水鳥も多少います)、高尾山などもお勧めです。

必要な道具は、そうですね。双眼鏡はあったほうがよいです。あと図鑑と、フィールドノート(ノートでなくてもスマホでもよいと思いますが)でしょうか。ただ、写真を撮ることが中心なら、図鑑はその場になくても、帰宅後に調べれば良い、ともいえます。 (2017.05.14 23:46:14)

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