inti-solのブログ

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2018.01.23
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カテゴリ: 災害
陸自隊員1人死亡 草津白根山噴火、雪崩は確認できず
気象庁は23日午前、群馬県草津町の草津白根山が噴火したと発表した。噴火とほぼ同じ午前10時ごろ、東側にある草津国際スキー場に多数の噴石が落下。スキー場で訓練中だった陸上自衛隊員30人のうち、噴石が当たった男性隊員1人が死亡した。ほかにも自衛隊員7人やスキー客ら計11人も噴石で骨折するなどのけがを負った。
草津白根山は主に三つの山から成り、気象庁は、北側の白根山(標高2160m)を噴火の可能性が高いとして24時間監視していたが、今回は警戒していなかった本白根山(同2171m)の東側にある鏡池付近の火口で噴火した。
県災害対策本部などによると、山頂とふもとを結ぶ「白根火山ロープウェイ」のゴンドラに噴石のようなものが当たり、窓ガラスが割れて乗客がけがをした。このほか、スキー客ら約80人が一時、山頂駅(標高約2000m)付近に取り残されたが、日没までに自衛隊のヘリコプターや民間のスノーモービルで救出された。
防衛省によると、隊員1人が死亡したほか、5人が骨折などの重傷、2人がけがをした。当初、雪崩に巻き込まれたとしていたが、その後、雪崩ではなく、噴石によるけがと明らかにした。(以下略)

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日本で噴火に人が巻き込まれて死者が出たのは、2014年10月の御嶽山噴火以来、3年ぶりのことでしょうか。当初は噴火によって雪崩が発生と報じられたようですが、実際には雪崩はおこっていなかったようです。
御嶽山の噴火と同様、噴火自体の規模はきわめて小規模だったようですが、スキー場の至近距離だったために、犠牲者が出てしまいました。ただ、これが御嶽山のときのように休日だったら、被害の規模はもっとはるかに大きなものになっていたかもしれません。亡くなった方には申し訳ありませんが、スキー場に比較的人が少ない平日だったことが不幸中の幸いだった、と言えそうです。ただ、2人ほど重態の方がいるとの報道です。これ以上犠牲者が増えないよう願っております。

それにしても、雪山と火山の噴火は、大変相性の悪いものです。もちろん、火山の噴火が雪を融かすからです。火山泥流と呼ばれるものです。
歴史上おそらく最悪の火山泥流は1985年、コロンビア・アンデスのネバドデルルイス火山の噴火です。火砕流が山頂付近の氷河を一挙に溶かし、それが泥流となって、麓にあったアルメロという町を埋め尽くしたのです。当時アルメロの人口は約2万9千人ほどでしたが、そのうちなんと2万人以上が犠牲になっています。
この町は、過去にも火山泥流に襲われたことがあり、また2ヶ月ほど前の噴火でも火山泥流が大きく流れ下っていたため、急遽ハザードマップが作成されていたものの、それが活かされることはなく、市長が「噴火はない」とラジオで放送し続けたことも被害の拡大を招いたといわれます。そのため、「史上最悪の人災の一つ」という見方もされています。
当時13歳の少女が泥流の中に足を挟まれ、顔と手だけが泥から出ている状態で救出を待ったものの、救助隊は掘り出すことができないまま、3日後に死去したことが全世界に報道されたことは、私の記憶に残っています。(当時私は高校生でした)

日本でも、1926年5月に北海道の十勝岳の噴火が有名です。噴火そのものの規模は小さかったものの、5月の北海道の山はまだ残雪がたっぷりありますから、それを融かして、火山泥流が発生しました。このときの火山泥流は富良野に流れくだり、144名の犠牲者を出ています。この噴火は三浦綾子の小説「泥流地帯」「続・泥流地帯」に描かれています。

今回、草津白根山はこれら歴史に残るような災害にはならずに済みました、と、言いたいところですが、それはあくまでも噴火がこれで終息した場合です。
十勝岳の例でも触れたように、大量の雪があるところでの噴火は、噴火自体が小規模であっても、火山泥流で大きな被害を出すことがありますから、まだしばらくは安心できない状態と言わざるを得ないでしょう。一刻も早く終息が確認されてほしいものです。





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最終更新日  2018.01.24 06:38:10
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