inti-solのブログ

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2023.03.01
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カテゴリ: 食の安全
「子供に食べさせるな」コオロギ粉末給食に苦情殺到 試食2回提供の高校困惑「誤解されている」
徳島県小松島市内の県立高校・食物科が、コオロギパウダーを使った給食を試食で出したところ、「子供に食べさせるな」といったクレームが相次いでいる。
これまで試食を2回行ったが、3回目以降は考えられない状況だという。今後のたんぱく源として昆虫食がクローズアップされているが、新しい食材への拒否反応は相変わらず根強いようだ。~
コオロギパウダーを使った給食は、生徒同士が市販の乾燥食用コオロギを食べるゲームをしていたのを見て教諭がその美味しさに驚き、環境を考えるきっかけにと給食導入を考えた。そして、食用コオロギを手がける大学発ベンチャー企業からパウダーの提供を得て、22年11月に1回目の試食を行った。
食物科の生徒らが、コロッケに使われるひき肉の代わりにパウダーを使った「かぼちゃコロッケ」を考案して作り、在校生のうち約170人が試食に加わった。食べるか否かは選択でき、給食を考案した生徒は、最初は抵抗感があったものの、香ばしくて美味しい食材だと感じたという。~
ところが、昆虫食については最近、著名人らも含めた議論になっており、批判的な意見も多い。給食導入について、ネットニュースのコメント欄などでは、「管理栄養士がいるから 大丈夫じゃない?」と認める声もあったが、「アレルギー大丈夫なの?」「給食で出すなんておかしい」などと懸念する声が多かった。~
徳島県教委の学校教育課は2月28日、取材に対し、次のように話した。
「小中学校のような学校給食ではなく、専門科目の集団給食として実施しています。生徒がみな一斉に食べるわけではなく、希望する一部の生徒だけが試食しています。大学や企業が安全に食材を提供し、アレルギーについても生徒に説明したと聞いています。高校には、どんな意見が来ているか聞きましたが、今後どうするかは学校の判断になります。教育委員会として、このような給食を進めたり、指導をしたりするものではないと考えています」~

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何を食べているかわからない野生のコオロギを採ってきて使ったわけではなく、食用として飼育され、製造されたコオロギパウダーを使用し、当然加熱調理(コオロギパウダー製造過程で加熱処理しているはずですが、それに加えて給食調理の課程でも火を通している)し、なおかつ「コオロギパウダー」であることとアレルギーについてについて説明した上で、希望者のみに提供、この過程のどこかに問題があるでしょうか。コオロギにアレルギーがあり得るとしたら、当然エビやカニも無理、ということになります。
この件で私が唯一驚いたのは、この高校には給食があるのか、という点だけです。私は中学までしか給食はありませんでした。高校は、定時制には給食がありましたが、全日制にはありませんでした。私の知る限り、東京では都立私立を問わず、ほとんど同じであるはずです。

まあ、それはまったくの余談なので措いて、「無理矢理食べさせられた」というのでない限り、学校の対応が批判されるいわれはないと考えます。
もっとも、では自分は食べたいか、食べられるかというと、正直言ってちょっと無理かなと思いますけど。コオロギの形をしていないただのパウダーならどうということはないはずですが、素性を知ってしまうとね。これは理屈とか主義の問題ではなく、感情的な面で無理です。(日本全体が飢餓地獄に陥れば、話は変わるかもしれませんけど)
そこがクリアできる人は食べればいいし、そのことになんの問題があるでしょうか。

翻って、この件を批判している人の発言を見ると、生食と加熱調理、天然(野生)と飼育(養殖、栽培)をごっちゃにしている人ばかりです。いわく、ゴキブリを食べて死んだ人がいる、ナメクジを食べて死んだ人がいる、ミミズを食べて死んだ人がいる、と。
そもそもナメクジやミミズとコオロギはまったく異なった動物ですから、それを同列に論じるのはいかがなものかと思いますが、世の中には生じゃ食えない、あるいは天然の生じゃ食えないけれど、養殖なら食えるものはいくらでもあります。

だって、ナメクジとはカタツムリの仲間であり、カタツムリの仲間にはフランス料理の食材として知られるエスカルゴがあります。当然、エスカルゴだって野生のものを生食などしないのは言うまでもありません。そもそも、「貝」というくくりで考えれば、人類は多くの貝を、ごく一部はの例外をのぞき、ほとんどの場合は加熱調理して食べているじゃないですか。カキは生食しますけど、「生食用」と表示されているもの以外を生食するのは危険です。
今日、スーパーや回転寿司のお寿司にサーモンは定番ですが、鮭鱒は天然では寄生虫がいるので生食できません。それを普通に生で食べているのは、あくまでも養殖だからです。そのほか、肉類一般をはじめ、生食はできない、しない、加熱調理が前提という食材は、この世に山ほどあります。鶏卵だって、生卵を食べるのはほぼ日本だけです。外国では、生卵を食べる習慣がないから、加熱調理される前提の衛生管理しかされていないので、生食は危険です。

そういうところを無視して、食用として飼育されたコオロギのパウダーを加熱調理して食べることを、野生のゴキブリやナメクジを生食することを同列に論じるのは、為にする議論の典型と言うしかありません。





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最終更新日  2023.03.02 23:15:14
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