inti-solのブログ

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2024.06.29
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テーマ: ニュース(99437)
カテゴリ: 政治
米兵の性的暴行、相次ぎ明るみに 沖縄県に情報共有されなかった背景
沖縄本島中部で女性に性的暴行を加えてけがをさせたとして、沖縄県警が5月、在沖縄米海兵隊の男性隊員を不同意性交等致傷容疑で逮捕していたことが28日、捜査関係者への取材で判明した。県警は逮捕時に公表していなかった。25日には米軍嘉手納基地所属の米空軍兵が少女に性的暴行を加えたとして不同意性 交等罪などで起訴されていたことが明らかになっており、沖縄の米軍関係者による性的暴行事件の相次ぐ発覚に市民の怒りが一層強まる可能性がある。
昨年12月と今年5月に相次いで起きた米兵による性的暴行事件では、いずれも米兵検挙などの情報が沖縄県に共有されなかった。昨年12月の事件について県が報道で知ったのは米兵の起訴から約3カ月後の今月25日。
日米両政府は1997年、公共の安全に影響を及ぼす可能性のある事件が起きた場合、米側が日本政府や関係自治体に通報する経路を決めた。沖縄での事件の場合、米側は中央レベルで在日米大使館を通じて外務省に、地元レベルで防衛省沖縄防衛局に伝え、防衛局が県や市町村に連絡する。
だが、2事件とも結果的に県への連絡はなかった。
昨年12月に起きた事件では、県警が今年3月に米空軍兵を書類送検し、那覇地検が同月27日に不同意性交等などの罪で起訴した。日本政府は同日に外務次官から駐日米大使に綱紀粛正などを申し入れたが、沖縄県には伝えなかった。今年5月に発生した事件では県警がすぐに米海兵隊員を逮捕し、地検が6月17日に起訴した。外務省は起訴に先立って同月12日に駐日米大使に同様の申し入れをしたが、これも県には伝えなかった。
県警もこの2事件について米兵の検挙を報道機関に公表せず、県にも伝えなかった。県警捜査一課は非公表とした理由として「被害者のプライバシーの保護」を挙げ、「広報するかしないかは被害者のプライバシー保護や公益性、捜査への支障などを考慮して個別に判断している。広報しなかったものは県にも連絡していない」と語った。
那覇地検次席検事も「関係者の名誉やプライバシーへの影響などを考慮して慎重に判断している。我々から自治体に連絡することはない」とした。

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起った事実がとんでもないことは言うまでもありません。昨年12月米空軍、今年5月米海兵隊と、半年で2回の米兵による女性に対する暴行事件が起こっています。戦後79年が経過して、未だにこういう事件が起こる、とんでもないことです。

しかし、今回の問題は、日本側の外務省、警察、検察が結託して、起った事件を隠ぺいしていたことです。
昨年12月に起こった米空軍兵の事件では、犯人の身柄は日米地位協定によって日本側が確保することができないまま、警察は3月に犯人を書類送検、検察は同月のうちに起訴しています。それなのにそのことを公表したのは今月25日になってからです。
そして、今年5月に起こった米海兵隊兵の事件では、沖縄県警は犯人を即座に逮捕しています。しかし、その事実を地検が公表したのは今月28日です。

非公表とした理由として「被害者のプライバシーの保護」を挙げたそうですが、ならば何故今になって公表したのでしょうか?被害者のプライバシーを保護する必要が、突然なくなったということでしょうか?
だって、わざわざ外務省が駐日米大使に申し入れを行うような重大事件ですよ?公開する必要のない微罪案件だったら、そんなことをするわけがないのですから、これは重大事件だという認識は関係者にはあったわけです。当然、非公開で済ませられるはずがないと思っていたから、今になって公開したのでしょう。
もっとも、その申し入れも、世論の声を背景に行ってこそ威力を発揮するものであって、起った犯罪事実は隠しておきながら秘密裏に綱紀粛正の申し入れなんて、足元を見られて右から左に聞き流されるだけに決まっているじゃないですか。
そして、この経緯から分かることは、警察と検察は、外務省には連絡したけれど、沖縄県には連絡した、ということです。しかし、沖縄県には連絡しなかった。県民の生活を守る責務を第一に負うのは沖縄県じゃないんでしょうか?

結局、どんなにもっともらしい理由を並べ立ててみたところで、そこに一片の信憑性も感じることはできないのです。実際のところは、沖縄県議選に影響を及ぼしそう(端的に言えば、国政与党にとって都合が悪そう)だと考えたから、今月16日の選挙が終わるまで隠しておき、選挙が終わったら隠す理由がなくなったから公開した、ということなのは、露骨なまでに歴然としています。

米兵の犯罪と逮捕、起訴という、公開すべき重大な情報を、政治的都合、選挙の有利不利という都合で隠したり公表したりする、特定の個人や民間団体がそれをやるならともかく、公的機関である警察や検察が、それをやったのです。恐るべきことであると言わざるを得ません。そして、実な浅はかなことでもあります。だって、選挙は県議選だけで終わりじゃありませんから。
先ほど「沖縄県議選に影響を及ぼしそうと考えた」から隠したのだろうと書きましたが、実際にこのことがリアルタイムで公開されていた場合、選挙にどれだけの影響があったかは分かりません。もちろん、少なからず影響はあったでしょう。しかし、私が思うに、「米兵が犯罪を犯した」ことの影響より、「米軍が犯罪を犯し、それを警察、検察、外務省(とくれば、日本政府全体)が隠した」ことの影響の方が、はるかに大きいんじゃないですかね。
目前の県議選の勝ち負けという、目先の利益(?)に目がくらんで、もっと重要なものを失ったんじゃないですかねえ。





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最終更新日  2024.06.29 18:09:58
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Re:あまりに分かりやすすぎる(06/29)  
maki5417  さん
事件は報道されるのにその後の裁判の結果や補償については報じられることがないのはどうしてなのでしょう。

今回は、容疑者の氏名と年齢が報じられていましたが、それどまりです。
日本人なら写真も報じられるのに。
容疑者も保釈されたようですね。 (2024.06.29 21:48:44)

Re[1]:あまりに分かりやすすぎる(06/29)  
inti-sol  さん
maki5417さん

裁判の結果や補償についてとなると、それは警察や検察の問題ではなく、報じるマスコミの側の問題ではないでしょうか。写真は、入手できなかったということでしょうが、日本人の犯罪でも、近年は殺人と指名手配でなければ(指名手配が報道されるのも、だいたい殺人か少なくとも人の死が絡んだものが大半のように思います)顔写真は報道されていないように思います。 (2024.07.01 06:58:02)

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