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いやあ2021年9月相場も終わりましたね。 今月は言える範囲でいうと、1605INPEX を更に大きく買い乗せしました。主力株概況シリーズで紹介したときは5位でしたが、本日の最新ランキングでは買い増しによって3位まで上昇しています。後は、 9831ヤマダ電機 を久々に優待MAXの10000株まで買ったくらいです。ヤマダを買い増ししたのは、最近パソコンとかブルーレイプレイヤーとか冷蔵庫とかテレビとかを買っていたのですが、店員さんが凄く親切で親身になってくれて、「あれ? 接客が最悪だった数年前の惨状から飛躍的に良くなっているな。」と実感したのと、色々なことを教えて貰ったのでそれで「投資家としての恩返し」をしたいと思ったからです。 売却の方は、7185ヒロセ通商 を 我々優待族の伝家の宝刀である 「優待取らないの法則」 を発動して、優待MAXの1000株を残して売却しました。ちなみにヒロセは昨年は優待権利落ちの2週間前くらいが株価のピークだったので、自分はそこに向けてチビチビと売り上がっていったのですが、その後もじり高が続き、結果的には権利落ち直前が一番高いという結果になりました。「取らないの法則」が今年も有効だったことに変わりはなかったとはいえ、その効力の発揮のされ方は明白に昨年とは異なりました。このあたりが株式投資の面白さと奥深さですね。 次に今月の成績ですが、対2020年末比で+18.1%となりました。先月の+13.2%からはやや前進しました。 ただ、経営統合するために9月29日上場廃止&10月1日持株会社新規上場予定の7594マルカと8087フルサト工業、マツキヨと経営統合する3098ココカラファイン、株式移転で9月29日上場廃止&持株会社が10月1日上場予定の8356十六銀行の4社が、空白期間となる本日9月30日に「消えている」状態で0円換算となっているため、実際の成績は+18.2%くらいかなと思います。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Sep 30, 2021
さて今日は当ブログ看板記事の 2021~22主力株概況シリーズ です。9位 9027 ロジネットジャパン (札証、3月優待) ◎◎~◎◎◎ PF時価総額9位の主力株は、陸運持株会社のロジネットジャパンです。2019シーズン8位、2020シーズン5位に続いて、3年連続でのポートフォリオTOP10入賞となりました。(上記データはロジネットジャパン会社HPより引用) 現在の株価は3235円、時価総額226億円、PBR1.24、自己資本比率は43.5%、今期予想PER8.09、配当利回り2.2%(70円)、総合利回り2.8%(70+20=90円、優待品はネット平均価格の2000円で換算)で、優待は100株保有で「北海道大雪山ゆきのみず」550ml 24本入り 1箱などです。(上記データはロジネットジャパン会社HPより引用) 私はロジネットジャパンを主力にして戦っているので、毎年ものすごい量のお水が届きます。ガチで凄いボリュームです。 家の食糧庫(パントリー)がパンパンです。 そして透き通っていてとても美味しいお水です。私はいつも筋トレの時にゴクゴク飲んでいます。 さてロジネットジャパンは2015年3月期までは非常に冴えないダメダメな業績がずっと続いていましたが、その後 2016年3月期からは急激に利益の出る体質に変貌を遂げ、覚醒&躍進 しています。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) IRによると、近年の業績飛躍の理由は以下の3つとのことでした。1. アマゾンの デリバリープロバイダ (Amazonの日本法人「アマゾンジャパン」が提携する地域限定の配送業者のこと。)になったことの効果。2. ロジネット西日本がそれまで全然収益が出なかったのが、挽回 してきた。3. 業界全体に追い風 が吹いている。 料金値上げの要望が通る 状況になっている。 さてここロジネットジャパンは、高い成長力・指標的な割安感・実用的な優待の3拍子が揃った最高にクールな銘柄ですが、所属市場が札証と超マイナーなことが災いして、日々の出来高が枯れ枯れの枯山水でほとんどなく、その極端な流動性不足から株価も割安水準に放置されています。IRによると、「札証脱出の検討はしているけれども、現時点では直接的な計画はない。」ということでした。 陸運セクターは他にも、9029 ヒガシトゥエンティワン9040 大宝運輸9057 遠州トラック9059 カンダホールディングス9060 日本ロジテム9078 エスライン9099 C&Fロジホールディングス など、割安感あふれる魅力的な優待バリュー株の宝庫ですが、ここ ロジネットジャパンと遠州トラックの「アマゾンデリバリープロバイダコンビ」は、総合戦闘力において頭一つ抜けている 感じがします。 次に1つだけここのネガティブな話題に触れておくと、 アマゾンのデリバリープロバイダーとしてのネット上での評判が非常に悪い ということが挙げられます。これについても以前に質問をしたのですが、IRによると、4. ネット上の悪評は認識 しており、既に対策をした。一時期、想定したより1.5倍くらいの仕事量があり業務に支障をきたしたことがあったのは事実だが、その後ECサイトと綿密に打ち合わせをして対応できるように変更した。 とのことでした。 さて今期のロジネットジャパンですが、相変わらず成長力を維持しており、また業績推移も良好です。 そして中期的視点で見た場合の潜在ポテンシャルも相変わらず抜群であると考えており、これからもPF最上位の一角として楽しくホールドして応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Sep 29, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第3弾です。 今日は、第2章 トレード心理学とリスク管理 から。 アレキサンダー・エルダーは精神科医×プロトレーダーなので、こういう文章を書かせたら天下一品&抜群です。早速見ていきましょう。 トレードツールとしての心理 感情、希望、恐怖は、直接かつ即座にトレードに影響する。テクノロジーに左右されるわけではない、頭のなかで起こっていることが成功や失敗を左右するのだ。 意思決定は明確でなければならず、また先入観を持ってはならない。そうすることで経験から学び、より優れたトレーダーになれる。 この章でエルダーは、トレードにおける心理状態の大切さを具体的に分かりやすく教えてくれています。早速見ていきましょう。●孤独は不可欠 人はストレスを感じると委縮して、人のまねをするようになる。しかし、トレーダーとして成功している人は、自分で決断をしている。トレード計画をつくったり、トレードを実行しているときは、ひとりにならなければならない。 トレード中は自分のトレード計画について、人と話をすべきではないのだ。 自分のトレードと向き合い、できるだけ多くを学び、自分で決断し、計画を書き出し、だまって実行する。信頼のおける人たちと自分のトレードについて話し合うのは、トレードが終わってからである。ポジションに集中するには孤独が必要なのだ。→ 確かに自分の観察でも、超一流の投資家はほぼ寡黙です。私はブログでもツイッターでも多弁な方ですが、そのせいでS級に上り詰めることが出来ていないのだろうといつも反省しています。(汗) ●自分を大切に 心理がトレードの一部なら、心を大切にしなければならない。 自分を責めても優れたトレーダーになれるわけではない。 損失を責めて自分を罰してはいけない。→ 反省はしても、自分を責めてはいけないということですね。大切な視点と思います。 ●気分が悪ければトレードは控える 優れたトレーダーでさえ、そのエッジはとても小さい。エッジを阻害するようなものがあると、力のバランスが不利に動く。落ち着いて、くつろいで、そして楽しい気分でいることは、成功にとって非常に重要なことだ。 ひどい虫歯があったり、配偶者との間に問題があったりして集中できないなら、マーケットから離れた方がいい。→ ツイッターを見ていると配偶者との間で離婚話が進展しているなどの深刻な問題を告白している投資家の方がたまにいますが、ほぼ例外なく劣悪な投資成績になっています。また衝動的な売買を繰り返していて「破滅願望」があるようにすら見えることも良くあります。「常にご機嫌でいる」ことは投資家としての大前提なんですね。 リスク管理 トレードが綱渡りなら、リスク管理は命綱だ。足を滑らせたときにあなたの命を救ってくれる。 オーバートレードとは、口座資金に対して大きすぎるトレードのことである。掛け金が危険なほど大きくなると、人は緊張のあまり固くなり、衝動的に逃げ出してしまう。そして成績は悪化することになる。賢明なリスク管理とは、完全にリラックスできる水準にまでトレードサイズを抑えることだ。 どの程度の資金集中をするとオーバートレードになるのかは、投資家それぞれのリスク許容度や性格・持っている能力によっても異なると思いますが、自分の場合は「持っていてその株の値動きが気になって仕方がない。」状況の時には結果としてはうまくいかなかったことが多かったです。投資の達人と言うのは、「常にリラックスして肩の力を抜いて戦っている。」ものなんですね。(続く)
Sep 28, 2021
さて今日は2021PF概況シリーズです。556位 3435 サンコーテクノ (東2、3月優待) ◎ PF556位は、機器をコンクリート等に固定する特殊ネジ最大手で、「あと施工アンカー」のトップでもあるサンコーテクノです。 現在の株価は919円、時価総額80億円、PBR0.54、自己資本比率は75.7%、今期予想PER7.10、配当利回り3.1%(28円)、総合利回り3.6%(28+5=33円)で、優待は100株保有で500円相当のクオカードです。 サンコーテクノは指標的にも安いですし、過去の業績推移も安定していますし、財務状態もいいですし、大安心してホールドしていけるとても良い銘柄であると評価しています。
Sep 27, 2021
さて今日は、 2021~22主力株概況シリーズ です。8位 2790 ナフコ(東JQS、3・9月優待) ◎◎ PF時価総額8位の主力株はホームセンター業界上位で九州・中国を地盤としているナフコです。昨2020シーズンは 「ウィズコロナ時代」 の大本命と考えて 1位 で戦いましたが、その後平均購入単価の+50%強のレベルで持ち株の3分の2を売却して、残りの3分の1を所謂「恩株」としました。ただ元々のポジションが大きかったこともあり、今シーズンもTOP10の地位を維持してここでのそのそと登場してきました。 現在の株価は1861円、時価総額554億円、PBR0.35、自己資本比率は65.1%と良好、今期予想PER6.99、配当利回り3.0%(56円)、総合利回り3.8%(56+15=71円)で、優待は年2回、3月株主に100株保有で1000円相当、500株保有で3000円相当、1000株保有で5000円相当のギフト券、9月株主に100株保有で500円相当、500株保有で1500円相当、1000株保有で2500円相当のギフト券です。 さて、ホームセンター業界銘柄は成長力が乏しくてどこも万年不人気なので、ざっくり言うとPBR0.7~1.2程度に評価されているところが多いです。ただその中でも、一人ここナフコだけは、PBR0.35と極端な低評価に甘んじています。 IRによると、「それ(同業他社と比較した場合の株価的な著しい低評価)が気になって気になって仕方がない。理由については、外資に多く株を持たれているのと、後は東証ジャスダック所属のせいで流動性が低いせいだと思っている。」とのことでした。 それではここで同業他社を含めて比較しておきましょう。 2790 ナフコ PBR0.35×PER6.99=2.45 3050 DCMHD PBR0.74×PER8.90=6.59 3191 ジョイフル本田 PBR0.98×PER12.40=12.15 3546 アレンザホールディングス PBR1.84×PER13.37=24.60 7516 コーナン商事 PBR0.93×PER7.58=7.05 8168 ケーヨー PBR1.20×PER18.25=21.90 8218 コメリ PBR0.68×PER7.93=5.39 9842 アークランドサカモト PBR0.77×PER3.73=2.87 こうしてみると、ナフコだけ異常にPBRが低いのがはっきりと分かりますね。。。 ホームセンター業界では、非上場で1位のカインズを除いた売上上位10社はナフコ以外は全て東証1部に所属しています。逆に言うと、こんなに大手なのにナフコだけが東証ジャスダック所属なのは違和感があるし、変であるとも言えます。また ナフコが業界上位の同業他社に較べて著しい低PBRに沈んでいるのも、いつまでもジャスダックに住んでいるせいでもあります。 ところで、2022年4月以降に東証の市場再編が実施されます。これまで東証の上場企業は1部、2部、ジャスダック、マザーズの4市場に区分されていましたが、今後はプライム、スタンダード、グロースの3市場制となります。そしてナフコは、最上位となるプライム市場への厳しい昇格基準を満たした数少ない銘柄の1つであると考えられています。 そして仮にナフコが今後「プライム行き」を果たすと、現在所属のジャスダックからは「2階級特進」となるわけで、マーケットでの認知度の向上や機関投資家による買い需要で株価の大きな上昇が期待できると思います。 ちなみにしばらく前の週刊ダイヤモンドで、「東証再編 大淘汰」という特集があったのですが、 その中の、「プライム昇格期待度ランキング」という記事で、(上記データは週刊ダイヤモンド20210918号より引用) しっかりとナフコも登場していました。(上記データは週刊ダイヤモンド20210918号より引用)(上記データは週刊ダイヤモンド20210918号より引用) 次にナフコの過去業績と財務状態を見ておきましょう。 下記の通り、過去25年間にわたって一度も赤字がなくしっかりと利益を積み上げてきています。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) そして長年の努力により、現在の財務状態は極めて良好なものとなっています。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 以上をまとめると、ナフコは超低PBR、まずまずの低PER、堅牢な財務状態、嬉しい年2回優待、近い将来の東証プライムへの昇格期待の5拍子が揃った相変わらず魅力的な銘柄であるということです。引き続きポートフォリオ最上位の一角として楽しくホールドしながら応援していく予定です。 2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。、、、最後におまけで、個人的なナフコの今後の見通しを非公開日記から一部掲載。 ナフコは仮に今後のプライム昇格があれば、同業他社の株価水準から考えてPBR0.70(株価3800円)くらいまでの上昇が十分に期待できる。ただ、結局スタンダード市場に留まり「何もない」様であれば、逆に期待感の崩落からPBR0.20あたりまでの下落もあり得る。ナフコちゃんにはマジでそこまで滑り落ちる抜群の「ツルツルポテンシャル」がある。0.20の根拠だが、コロナショック真っただ中の2020年3月に株価が908円まで下がった実績があるため。ナフコはとにかく万年不人気だからね。 以上をまとめると、今の株価を1800円として上は3800円、下は1000円となる。つまり上がれば+2000円、下がれば-800円。2021年9月26日時点での最新のリスク・リワード・レシオは2.5:1と考える。依然として、まずまず分の良い勝負と思う。
Sep 26, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第2弾です。 ところで私はアレキサンダー・エルダーの著作が大好きなのですが、その理由は文章に圧倒的な説得力と迫力があることと、「間違えれば死ぬこともある」マーケットと言うところの恐ろしさと暴力性を生々しく伝えてくれるからです。彼の文章を読んでいて背筋がゾクッとしたことが何十回もあります。他の著者でいうと、マックス・ギュンター や ジェラルド・M・ローブ や、 アリ・キエフ の文章でも同じ感覚を味わったことがあります。 何が言いたいのかと言うと、 アレキサンダー・エルダーの著作はどれも本物 ということですね。 すいません、またもや脱線してしまい前置きが長くなりました。今日は、はじめに から。 はじめに 成長のときもあれば、衰退のときもある。種まきのときもあれば、収穫のときもある。リビングを跳ね回る愛らしい小犬も、いつの日か老い、衰え、病に苦しみ、獣医の手で最期を迎える。 買いは楽しい。希望、大きな期待、息をのんで膨らんだ胸から喜びが湧き出てくる。 売りはつらい。しかめ面でするような仕事だ。最期の注射のために老犬を獣医のところに連れていくようなものだ。だが、売らずにすますことはできない。 売りについて語り始めたら話は尽きない。売りーそれはいかなるトレードであれ、最後には向き合う現実だ。 現実を直視して、売りの勉強を始めよう。 、、、どうでしょう。感受性豊かなお子様が読んだら怖くて号泣してしまいそうなイントロですね。これがアレキサンダー・エルダー。これが世界トップクラスのプロトレーダーの言葉なんですね。続きを見ていきましょう。 なぜ売るのか? マーケットは呼吸をする。胸いっぱいに息を吸い、そして吐き出す。上昇するし、下降する。マーケットで良き人生を送るためには、そのリズムにうまく乗る必要がある。 これから株のトレードを始めようという初心者でも、”息の吸い方”ーつまり株の買い方は知っている。しかし”息を吐くタイミング”ーつまり株の売り時を知らない。これを知ることで、初めて群衆よりも優位に立てるのだ。 そう、私たち投資家は株の買い時と同じくらいの熱意をもって売り時についても学ばなくてはならないのです。それでは次回からはいよいよ本編を見ていきましょう。(続く)
Sep 25, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第121位は、利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) です。 著者のアレキサンダー・エルダーは、旧ソ連からアメリカに亡命した精神科医&プロトレーダーという異色な経歴で有名です。また彼の著書であるザ・トレーディング(旧 投資苑)は世界的なベストセラーともなりました。そして以前に当ブログでも既に書評を上げています。 そして今回紹介する、利食いと損切りのテクニックは、「手仕舞いの売り」と「信用の新規売り」のやり方に焦点を当て、そこに特化した1冊です。投資本と言うのは膨大にありますが、そのほとんどは「買い」に関してのものです。そして「売り」に関しての本と言うのはあまりありません。また私の膨大な保有本の中でも、名著と言えるのは本書以外には以前に紹介した、 オニールの空売り練習帖 くらいのものです。 ただここで皆様に考えて欲しいのですが、「買った株のほとんどはいつかは必ず売る。」ものです。短期・中期・長期という投資家ごとの時間軸の差はあるにせよ、最終的には売買をすることによってしか利益を上げることが出来ないからです。その意味で、「株の売り時」について学ぶことは私達にとって極めて重要なことです。では何故「売り」に関する本が少ないかと言うと、「売り」と言うのは「買い」に較べて非常に難しく、手法を言語化することが極めて困難だからです。 そんな中で、今回のエルダー本は、その難解極まる「売り」のやり方を懇切丁寧に説明してくれる最高の1冊です。買って一通り読み、その後本棚に置いておくと抜群に役立ちます。実際私も持ち株の売り時に悩んだときに、何度もこの本に手を伸ばして再読し、その上で決断を下してきました。本当に役立ちます。 それでは次回からは、「本棚になくてはならない超実践的な1冊」のベストオブベストのところを一緒に見ていくことと致しましょう。(続く)
Sep 24, 2021
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。 7位 2792 ハニーズホールディングス(東1、5月優待) ◎◎◎ PF時価総額7位の主力株は、10~60代向けレディスカジュアル・服飾雑貨の製造小売りのハニーズです。2020シーズンは「優待株いけす銘柄」として527位で出ていたのですが、ある出来事がきっかけで「ハニーズは主力の一角で戦う価値がある。」と考えて大きく買い増しし、今回初の主力昇進&TOP10入賞となりました。 ところで、「ピーターリンチ直系のバリュー投資家」 を自任する私は、身近なショッピングセンター・繁華街のお店や人の流れ、その表情を丹念に注意深く観察することによって、主力で戦える銘柄を見つけることが出来ると固く信じています。これまでも「ピーター・リンチ作戦」で多くの銘柄を発掘してきました。 そんなイオニストの私は、しばらく前に旅行先で中くらいの規模のイオンに立ち寄りました。何故かというと、「行ったことのないイオンを見つけると、絶対に突撃せざるを得ない。」という深刻かつ不治の病にかかっているからです。(汗) そのモールに入ってまず感じたのは、「なんか薄暗いし、活気がないな。」ということでした。週末の土曜日と言うのに、1階からして人がまばらで、2階に上がるとお店の何割かが閉まっていて、ガチャガチャコーナーになったり、ただのがらんどうと化したりしていました。 「、、、死臭が漂うイオンだな。これは多分駄目な奴や。長くないかもな。。。」と思いながら、舐めるように1つ1つのお店を観察しながらゆっくりゆっくりと歩いていました。ほとんどのアパレルショップはお客さんが0人で、手持ち無沙汰な店員さんがビー玉のような虚ろな目をして店の奥に佇んでいるのみでした。 、、、2階の片隅まで来ると、ポツンとハニーズのお店がありました。小さな店舗でしたが、他の衣料品店と違ってここだけお客さんがいます。40代と10代と思われる母娘ペア、20代前半くらいの女性ペア、60代くらいの女性1人、合計で5人入っていました。みんな真剣な顔をして洋服を探しながら店内をゆっくりと移動しています。。。。。。。 、、、私はその光景を見た瞬間に、薄暗い寂れたイオンにいるのに、目の前に稲妻が落ちたような鮮烈な感覚を覚えました。そして同時に、 ハニーズはイケる。主力で戦える。 と直感しました。自分が受けた衝撃は大きく、無意識に左胸に手を当てると、心臓が大きく激しく鼓動していました。 「どうしてハニーズがイケると俺は思ったんだろう。徹底的に観察しよう。」と思って前のめりでお店に駆け込みました。でも1店だけでは良く分からなかったので、その後色々な地域のハニーズに出かけて、合計で10店舗位を徹底的に見て回りました。 すると、ハニーズにお客さんが多い理由が分かってきました。間違っているかもしれませんが、自分が感じたのは以下の通りです。1. ハニーズは店内の通路が非常に狭くかつ大量に圧縮陳列している。但しうまくバランスはとれており圧迫感は比較的少ない。「単位面積当たりの商品数」が他のアパレルショップに較べて圧倒的に多くて効率的。それで多くのお客さんを呼び込めている。2. 普通のアパレルショップに較べて、サイズ展開が豊富である。S・M・L・LLが揃っている。なので、小さい人もおデブな人も買える服がある。要は間口が広い。例えば、同じような生地でも、10~20代向けに体のラインが出るようなデザインのものもあれば、その横に体形をカバーできる中高年向けのデザインのものもある。実際、60歳以上と思われる方が商品を持って嬉しそうにレジに並んでいる姿を何度も見た。3. ミャンマーとバングラデシュを中心に商品を生産しているので、非常に値段が安い。そしてその割に品質も高い。また店内のあちこちで売れ残り商品を迅速に値引き販売していて「宝探し」の様な楽しさがあるので、それが頻繁にお店に行く動機付けに多分なっている。 そして私が裏寂れたイオンで、電撃的に肌で感じた「ハニーズの戦闘力の高さ」は、「顧客満足度が衣料品業種で1位」という結果に結実しています。、、、と言うことで、 直感の裏付けが取れた ために、今回私はハニーズを主力化したのでした。イメージでいうと、外食業界の 7581サイゼリヤ やホテル業界の 9616共立メンテナンス のような、「明らかに同業他社とは異なる。」類い稀なる個性と魅力を備えていると感じています。 またカジュアルウェア小売りの比較会社となる、2685アダストリア、2726パルグループHD、2778パレモHD、3548バロックジャパンリミテッド、7445ライトオン、7603マックハウス、7606ユナイテッドアローズ、9876コックスなどのライバルが、長引くコロナ禍で業績不振から抜け出せずに苦しみ倒している中、ハニーズは既に一足先に業績が好転しているのも魅力的と考えます。 何しろ各社が「地獄の赤字」や「極度の低迷」に苦しんだ2020~2021シーズンですら下記の通り「何事もなかったかのような余裕の超黒字」で楽々クリアしていますからね。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) そしてハニーズは、コロナが収まればそのリバウントで更なる飛躍も期待できると考えています。 「コロナ禍真っただ中でこれだけの数字が叩き出せるんだから、その重しが取れたら新たな快進撃開始だな。」と思っている んですね。 すいません、悪い癖が出て前置きが途轍もなく長くなりました。 そんな小粋でお洒落なハニーズの現在の株価は1121円、時価総額313億円、PBR0.87、自己資本比率は82.7%で有利子負債は0と鉄壁、今期予想PER10.77、配当利回り3.1%(35円)、総合利回り5.3%(35+24=59円、利回りは100株保有時。また優待券はメルカリ平均価格の額面の80%で換算。)で、優待は100株保有で「1年以上の継続保有を条件として」3000円相当の商品券などです。 ハニーズの店舗は全国津々浦々に広がっており、優待券の利便性は抜群です。今日は優待券を使っての実際の購入例をいくつか見ておきましょう。どの商品も「コストパフォーマンス抜群で、普段着に最適(姫の言葉)」とのことです。 さてハニーズは、赤字垂れ流しで諸悪の根源だった中国から完全撤退したことで、現在はしっかりと利益の出る状態に復活しています。ちなみに下の「生産国別仕入状況」を見ても、「脱中国」に成功しています。中国での事業には他国に比べた場合様々なリスクや難しさがあるので、非常に良い判断だったと個人的には考えています。 以上、「バランスの取れた圧縮陳列手法で抜群の店舗戦闘力」を誇る、「新生ハニーズ」を楽しくホールドしながらポートフォリオ最上位の一角で応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 23, 2021
さて今日は通常の2021PF概況シリーズです。 555位 6312 フロイント産業 (東JQS、8月優待) ○ PF555位は、製薬向け造粒・コーティング装置が柱のフロイント産業です。 現在の株価は880円、時価総額162億円、PBR1.06、自己資本比率は69.2%と良好、今期予想PER18.64、配当利回り2.3%(20円)、総合利回り3.4%(20+10=30円)で、優待は1年以上の継続保有を条件として100株保有で1000円相当のクオカード(3年以上継続保有の場合2000円相当)です。 クオカードの盤面が、毎年「中間色&グラデュエーション」がかかっていて綺麗です。 フロイント産業は財務も鉄壁ですし、過去50年以上一度も赤字を出していないですし、ポートフォリオ下位としては大安心してホールドしていける良い銘柄であると考えています。
Sep 22, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の最終回第7弾です。 今日も、第4章 平均回帰がうまく機能する理由 から。 平均回帰トレードは感情的に難しい! パニックが起きたときはたいてい、経済を扱うメディアによる悪いニュースや、いわゆる専門家の悪い予測も出ている。 短期的に極端に下げている株を買うのは心理的にとても難しい。その時点では、そんなことをするのは絶対に間違っていると思うだろう。 トレード・投資業界では、その時点で最悪と感じるトレードがたいてい最も大きな利益になる、とよく言われる。極端な値動きに対して逆張りをすることはその良い例だ。 ウィリアム・エックハルト は名著 「新マーケットの魔術師」(パンローリング) のインタビューで次のように述べている。 「満足感を得るためにトレードをしていれば、間違いなく負けます。気分が良いことはたいていは間違っているからです」 この難しさは、現代生活で絶えず流されるニュースのせいで、一層増す。短期間に大きく下げると、ニュースと市場のセンチメントは大きくマイナスになる可能性が高いからだ。この章の最初のほうで定量的に示したエッジが生じるのは、この難しさのせいでもある。また、人間行動が変わる可能性は低いため、このエッジが今後も続くということも示している。 ふー、長年に渡る平均回帰トレードのエッジがどうして消失しないのか?についての完璧な説明ですね。 感情的に滅茶苦茶やりにくいので、それで有効性を認識していてもどうしても実行できない、ということです。 我々投資家の「生物としての根源的な弱点」に根差した優位性なので、それでエッジがいつまで経っても消えないということなんですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。天才コナーズの2021年時点での「総まとめ」的な、マジで最高の1冊です。読んだら飛びますよ。未読の方は是非。(終わり)
Sep 21, 2021
さて今日は当ブログ一番人気の 2021~22主力株概況シリーズ です。 6位 8591 オリックス (東1、3・9月優待) ◎◎ PF時価総額6位の主力株は、総合リース国内首位のオリックスです。2020シーズンは7位でしたが、株価上昇により順位を上げて今年はここで出てきました。 現在の株価は2162.5円、時価総額27842億円、PBR0.87、自己資本比率は22.4%、今期予想PER10.45、配当利回り3.6%(78円)で、優待は100株保有で年2回株主優待カード(ヤフオク平均落札価格は100円)+ 3月株主にのみ自社取引先取扱商品(カタログより選択。3年未満はBコースで恐らく5000円相当。3年以上連続保有だとAコースで恐らく10000円相当)です。そのため 総合利回りは6.0%(配当78円+優待カード2円+優待Bコース50円=130円)と大型株としてはかなりの高さ となります。 私は今年2021年度は、スープストック東京のスープセットを選択しました。 届いてしばらくすると、何故か私の朝ごはんが急に豪華になり、「優待生活」の素晴らしさをしみじみと実感しました。 さてリース会社には、 8424 芙蓉総合リース 8425 みずほリース 8439 東京センチュリー 8566 リコーリース 8793 NECキャピタルソリューション など、指標的に割安で更に優待内容も良い銘柄がたくさんある訳ですが、オリックスはそのリース各社の中でも飛び抜けて良い銘柄であると思います。 その理由としては、 1. 業界最大手なのに総合利回りがとても高い。 2. 指標的に非常に安い上に、成長力も高い。 (上記データは、20210513決算説明資料より引用) の2つが上げられます。 ちなみにオリックスの今後に関してですが、個人的には大阪カジノ案件の獲得に期待しています。日本のカジノ(IR)は最大3か所に出来るわけですが、有力候補だった横浜が既に撤退を表明して脱落し、現在残っているのは大阪、和歌山、長崎となっています。 そして都市力・集客力の差を考えると大阪は「ほぼ当確」だろうと個人的には考えています。また 大阪IRの事業者が「MGMリゾーツ+オリックス合同チーム」に決定したことが9月16日に発表 となりました。ただ、今のオリックスには「日本カジノ本命としての期待値」はまだ乗っていないものと感じています。 次に指標的には激安水準のオリックスの株価が長期低迷している理由として、「リーマンショック時に株価が暴落しているなど、著しく業績の安定性に欠けることが市場で嫌気されているから。」と言う解説を見る事があるのですが、実際にはリーマンショックも黒字で切り抜けていますし、下記の通りかぶたんプレミアムで過去25年間の業績推移を見ても一度も赤字もありませんし、やっぱりちょっと過小評価され過ぎなんじゃないかなあ?と個人的には思います。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) もっと言うと、オリックスの決算説明会の資料を見ると 「設立初年度を除き、56年間毎期黒字を計上」 とあります。過去の日本経済を襲った無数の危機を、全て黒黒で切り抜けてきた実力は並大抵のものではありません。(上記データは、20210513決算説明資料より引用) ただ最近では、オリックスの株価が長期低迷している別の理由として、「オリックスは業務内容が多岐に渡っており、実態が分かりにくい。そのためコングロマリットディスカウント(積極的なM&Aなどを通じて事業を多角化している企業において、単体でそれぞれの事業を営む場合と比較したとき、市場からの評価が低下し、株価が下落している状況のこと)によって低評価に据え置かれている。」というものもあります。 これは一理あると思いますが、オリックスが多角化しているのはそれだけリスク分散が効いていて危機に強いという事でもあるので、私はむしろ長所なのではないか?と個人的には考えています。実際、現在はコロナ渦真っ只中ですが、オリックスは手堅く利益を上げ続けています。(上記データは、20210803決算説明資料より引用)(上記データは、20210803決算説明資料より引用) ところで私は現在このオリックスを、 「超主力株昇格への最後の番人」となる「絶対基準優待バリュー株」 に設定しています。 保有する全ての超主力株は、その総合戦闘力において、指標的には鬼激安なオリックスを上回らなくてはならない ということです。言い方を変えると、超主力足る銘柄は指標的な割安さ・成長力・利益水準の高さ・優待力・事業内容の革新性・もしくは株価上昇のきっかけとなるカタリストなどの点で、少なくとも最低何か一つはオリックスよりも大きく突出していなくてはならない、ということになります。これはなかなかに難しいことです。何故なら日本市場を広く見渡しても、これ以上の銘柄はぶっちゃけほとんどないくらいにオリックスはいい銘柄だからです。 これからも「事業内容が多岐に渡り過ぎていて、個人レベルでは分析しきれない超大型株であることだけが惜しまれる」日本株市場最強クラスの「優待スーパーバリュー株」であるオリックスを、「絶対基準優待バリュー株」=「みきまるポートフォリオの司令塔&心臓部」として楽しくホールドしながら応援していく所存です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 20, 2021
先日ツイッターで、「損切りについて」が大きな話題になっていました。損切りをするということは、元々の自分の判断が間違っていたと心の底から認めること、敗北を全身で受け入れることであり、愉快なことではありません。むしろ人間の生物学的な本性からすれば、「出来れば避けたい」ことであると言って良いでしょう。 ただそれでも私は、投資家として「損切りは自分を、何よりもその心を守るために必須」であると考えています。我々は自分が思っているほどに強い存在ではありません。そして、 投資心理学の教えによれば「含み損は含み益の2.5倍の精神的ダメージ」 があります。生物学的本能に従って「儲かったら迅速に利益確定、損したら我慢して耐えてどこまでも塩漬け」を繰り返していると、ポートフォリオはあっという間にボロボロの赤字だらけになり、終いには全体で含み損の状態に転落してしまいます。 こういう状態になってしまうと、投資家は「損失の大きさ」にしか目がいかなくなります。投資家としての生命線である「頭脳の明晰さ」は失われ、襲いかかる「含み損の大きさ」だけに心は囚われてしまいます。「損失を減らしたい、このピンチから何が何でも脱出したい、でも何も考えられない。」という「脳みそピヨピヨの幼子の様な精神状態」に逆行してしまうのです。こうなってしまっては 「世界最大のグレートゲーム」 とも称される株式投資の世界で生き抜くことなど既に不可能です。投資家にとって必須の 「2次的思考」 を巡らす能力が既に失われてしまっているからです。 つまり、私たち投資家は、「常に巧みなディフェンスをしながら、自らの心を守りながら市場と言う過酷なリングで戦う」必要があるのです。そしてだからこそ、「損切りは必須」であると私は考えているんですね。 、、、そして私はこの考え方を発展させて2021年現在では、市場で常に最高にご機嫌な気分で過ごし長く生き抜くためのコツは、 「含み益と含み損のバランスを不釣り合いなくらいに含み益側に傾けておく」 事だと考えています。 何故ならこうしておくと、市場と言うのは「楽しくて快適でまるで竜宮城のようなところ」と心の底から思えるからです。マーケットで長生きするためには、「市場に対する素朴で原始的な信頼感」を持っていることは極めて大切なのです。 「カワイイは作れる」のと全く同じで、含み益も作れます。「邪悪でどこまでも大きく成長する可能性がある危険な癌細胞」である含み損は徹底的に切る、そして逆に含み益は軽視して受け流しておけばいい、心地良いモメンタムの涼風を楽しんでいればいい、ということです。そうすれば、時の経過と共にポートフォリオには自然と含み益が積み上がっていくんですね。 以上、損切りに関する私の考え方 2021年編 でした。 、、、最後に、今日の日記の元ネタとなった私の一連のツイッター投稿を貼っておきます。これからもブログとツイッターを連動させながら、楽しく活動していきたいと思っています。 自分が一番気を使っているのは「含み損のコントロール」。理由は含み損は「活動性の高い癌細胞」と同じで成長力が高くて非常に危険だから。なので「これは無理」と思ったら即座に切る。その一方で、含み益に関しては非常に大らかに考え、基本的には「モメンタムを失うまで売らない」様にしている。 pic.twitter.com/P2TwWfGK9H— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021何が言いたいのかと言うと、含み益は軽視して受け流しておけばいい、心地良いモメンタムの涼風を楽しめばいいということ。そして投資家としてのパワーは、邪悪で危険な含み損の圧縮と管理にこそ使わなくてはならないということ。勝てるかどうかは別として、これさえ守れば市場で生き抜ける。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021自分はこのメンタリティーに達するのに20年かかってしまったけど、今のTLの若手の天才たちは2年で自分以上の「更に数歩上の領域」にまで既に展開している。いやあ、株クラは本当に恐ろしくも魅惑的な世界です。最高ですね。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021損切りに関しては「究極の正解」は無い話題なんだけど、自分の経験からは「下手糞程損切りを徹底するべき」と思っている。「含み損は含み益の2.5倍の精神的ダメージ」があるし、これが積もり積もると投資家の心は簡単に壊れてしまう。私達は「常に自らを守りながら戦う」必要がある。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021
Sep 19, 2021
さて今日は通常の2021PF概況シリーズです。 554位 5909 コロナ (東1、3月優待) 〇 PF554位は、石油暖房機器、空調、温水機器が主力のコロナです。 現在の株価は922円、時価総額271億円、PBR0.37、自己資本比率は72.2%で有利子負債は0、今期予想PER29.84、配当利回り3.0%(28円)、総合利回り3.6%(28+5=33円)で、優待は100株保有で年1回500円相当のクオカードなどです。 コロナは財務状態が良く、利益水準は低く、売り上げは横ばいという典型的な日本企業ですが、十分に低PBRですし、財務状態は鉄壁ですし、PF下位で持つには特に問題はないものと思っています。
Sep 18, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第6弾です。 今日は、第4章 平均回帰がうまく機能する理由 から。 株式市場は短期的には平均回帰する傾向があるー以上! コナーズは定量化された短期の平均回帰トレード戦略に関して、世界有数の権威の1人とみなされている。彼が25年以上の期間を調査した結果によると、通常は数日から数週間という短期の極端な値動きに対して、ルールに基づいて逆張りをすれば、統計上、エッジ(優位性)があることが繰り返し示されている。 具体例として、彼が2009年に出版した 「コナーズの短期売買入門ートレーディングの非常識的なエッジと必勝テクニック」(パンローリング) を見よう。 この調査では、SPY(S&P500のETF)をトレードしている。単純で最適化されていないルールは次の通りだ。 1.SPYは200日単純移動平均線(SMA)を上回っている。 2. SPYが短期的に押した。定量化のために、4期間 RSI(相対力指数) の値が25以下のときに、終値でこのETFを買う。 3. トレード中に4期間RSIが20を下回って引けたときは、もう1単位を買う。SPYが下げ続けたら、ポジションをうまく2倍にできる。 4. SPYが平均に戻ったら終値で売る。この場合、同じ4期間RSIの値が55を超えたときに売ると仮定して測定する。 図表4.1は最初に 「コナーズの短期売買入門」(パンローリング) で発表された1993年~2008年の検証結果だ。 この本は何万部も売れた。そのため、この情報は世界中に広まり、10年以上にわたって共有されている。 図表4.1 SPYの平均回帰(1993~2008年) 勝率 88.24% はい、その勝率は驚異の88.24%です。これは間違いなく1993~2008年の期間では有効だったストラテジーですね。 これらの調査結果を公表したことで、短期の平均回帰のシグナルは有効性が落ちただろうか。 それとも、何か別のことが起きているだろうか。この値動きは人間の本性によるものだから、大きく変わる可能性は低いと言えるだろうか。 ほぼ10年後に、彼は著書 「恐怖で買って強欲で売る」短期売買法(パンローリング) でこの結果を更新した。 図表4.2はその検証結果だ。何千人ものトレーダーがこれらのルールを知っているにもかかわらず、平均回帰の傾向は今も非常に強く、株価に固有の動きであるため、検証結果は引き続き有効だっただけでなく、実際には次の10年間で向上していた! 図表4.3は、四半期以上にわたる歴史を通して見たものだ。この期間に金融市場に大きな変化があったことは注目に値する。特に、電子取引への移行は大きかった。しかし、人間の感情は相変わらず市場に影響していて、人間行動は変わらないため、相場の動きも変わっていない。 これらの検証結果や25年以上にわたる一貫性は、短期の平均回帰トレードに大きなエッジがあることの非常に強力な証拠である。 図表4.2 SPYの平均回帰(2009~2017年) 勝率96.77% 図表4.3 SPYの平均回帰(1993~2017年) 勝率91.84% いやあ、この結果は凄まじいですね。25年間にわたって極めて高い勝率を出し続けている、単純で且つ堅牢な戦略であるということです。 つまり、株式市場には「短期的には間違いなく平均回帰する傾向」があり、これを利用するやり方は我々投資家に与えられた明白なエッジ、「聖杯の1つ」であるという事なんですね。(続く)
Sep 17, 2021
さて今日は2021PF概況シリーズです。 553位 9788 ナック (東1、3月優待) ◎~◎◎ PF553位は、ダスキン代理店最大手で水宅配事業や化粧品通販にも進出しているナックです。 現在の株価は970円、時価総額236億円、PBR1.02、自己資本比率は52.1%、今期予想PER13.60、配当利回り3.8%(37円)、総合利回り6.9%(37+30=67円、優待品はメルカリ平均価格の3000円で換算)で、優待は100株保有で 自社グループ会社商品です。 ナックは指標的にもまずまず割安ですし、更に極めて高い総合利回りが出ており、PF下位としてはあり得ないくらいに魅力的な良い銘柄であると評価しています。
Sep 16, 2021
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。5位 1605 INPEX (旧 国際石油開発帝石) (東1、12月優待) ◎◎◎ PF時価総額5位の超主力株は、原油・ガス開発生産国内最大手で、政府が 「黄金株」 ✨✨✨(買収関連の株主総会決議事項について拒否権を行使できる株式のこと。現在ここINPEXのみが日本株市場で黄金株を発行している唯一の上場会社となっている。ちなみに黄金株を所有しているのは経済産業大臣) を保有している「THE 日の丸 国策企業」 のINPEX(旧 国際石油開発帝石)です。 今期のINPEXは原油価格が堅調なことから業績絶好調で、 5月13日に通期連結業績の上方修正&増配 、更に 8月10日には「お替り増配」 が発表されました。(上記データは世界の株価より引用) ただその割には、「株価ヨコヨコ」の状態が続いており、私は「今のINPEXは超主力の一角で十分に戦える。抜群の総合力がある。F1アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー選手みたいにビカビカに輝いている。」という判断の下に大きく買い増ししたため、今シーズンはここで登場してきました。(上記データはSBI証券より引用) さて上述した通りINPEXは日本株市場で唯一、掟破りの ✨✨✨黄金株✨✨✨ を発行している企業です。それはつまり、 資源に乏しい我が日本国にとって、ここINPEXが最も重要な企業 であると、国がはっきりと認めているという事でもあります。 事業内容がワールドワイドですし、また同時に日本国の命運を握っていて超カッコいいですね。私も一度働いてみたいです。 現在の株価は774円、時価総額11318億円、PBR0.39、自己資本比率は60.1%、今期予想PER6.60、配当利回り5.2%(40円)、総合利回り5.5%(40+2.5=42.5円)で、優待は「1年以上の継続保有を条件として」400株保有で1000円相当、800株保有で2000円相当のオリジナルクオカードなどです。 クオの盤面が、これまたカッコいい。。。更に言うと、「国が✨黄金株✨を保有している最重要企業が株主優待を行っている。」という事実も、優待族的には極めて重いです。ククク。🎵🎵🎵 さて2億4千万の瞳エキゾチックジャパンの根幹を支えるINPEXは、2020年12月期には無念の赤字に沈みましたが、過去25年間を見るとそれ以外は黒字を維持しています。 更に前述した様に今期は過去最高益を伺う勢い&業績絶好調であり、過去20年間の安値水準に沈む今の株価位置はあまりにも評価不足なのではないか?と個人的には考えています。(上記データはSBI証券より引用) 以上、黄金の如くに光輝いて見えるINPEXを、「日の丸バリュー投資家」として、楽しくホールドしながら応援していく所存です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 15, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第5弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 行動バイアスの要点 1 アンカリング 過去の経験や観察をその後のアンカー(よりどころ)として利用する傾向。 例ー金利が2ケタだった1980年代に債券トレードをしていた経験豊富なトレーダーは、今日の金利を途方もなく低いと思っている。 2 群衆行動 自分自身の考えや情報に基づくのではなく、他人がしているからという理由で自分もする傾向。 例ー自分で調べて判断するのではなく、ほかの人も買っているからという理由で、人気株に投資家が殺到する。 3 確証バイアス 自分がすでに持っている視点を支持する証拠をより信頼して、それを否定する証拠を軽視する傾向。 例ーリベラル派はCNNやMSNBCの番組を見て、自分のリベラルな見解を確認する。保守派はフォックスニュースの番組を見て、保守派の見解を聞く。 4 損失回避 利益を得るよりもそれと同等の損失を避けるほうを好む傾向。 例ー損失を確定させたくないので、含み損になっている銘柄を長く持ち続ける投資家。 関連することーディスポジション効果 これは投資家が含み益になるとすぐに売り、含み損になると長く持つ傾向の事。 現実世界ではこのバイアスのために、投資家は勝つと早めに売り(確実な利益を確定させる)、負けると長く持ち続ける(確実な損失を避けるほうに賭ける)ようになる。 5 相対的判断 いつも比較をしたり相対的な判断をしたりして、めったに物事を絶対的に評価しない傾向。 例ートレーダーは自分の結果と他人の結果を常に比較している。たとえ結果が非常に良くても、自分よりもかなり良い結果を出した人がいれば、彼らをうらやむ。 6 親近性バイアス 直近に起きたことは今後もしばらく続くと考える傾向。 例ー 投資信託や株式の過去の成績を見て、それらが今後も続くと考える。 いやあ、コナーズの行動バイアスの説明は実に分かりやすいですね。 また私は投資家になって21年目を迎えましたが、未だに多くの行動バイアスに囚われてしまっているなあ、と改めてしみじみと思いました。 更にもう一つ気付いたのは、長年の投資家生活で矯正できたバイアスがある一方で、逆に強化されてしまっているものもある、ということでした。 具体的に言うと、2の群衆行動、3の確証バイアス、4の損失回避はこれまでの多くの過ちの経験から「やってはいけないこと」として腹落ちしていると思うのですが、その分1のアンカリングや6の親近性バイアスについては以前よりも悪くなっている気がします。 例えば2020年で言うと、新型コロナの影響を始めは過小評価してアゲコロ銘柄を買いまくり、その後は逆に過大評価してウィズコロ銘柄を引っ張り過ぎて成績を落としてしまったのですが、これは完全にアンカリングと親近性バイアスの罠に嵌ってしまったと思います。 投資家は「本能を制御し続ける」ことが致命的に大切ですし、これからも「自分がバイアスに捕らわれていないか」を常にモニタリングしながら戦い続けて行こうと深く決意しました。(続く)
Sep 14, 2021
さて今日は2021PF概況シリーズです。 552位 3167 TOKAIホールディングス (東1、3・9月優待) 〇 PF552位は、東海地盤でLPガスのザ・トーカイとCATV等のビック東海が11年4月に経営統合して誕生したTOKAIホールディングスです。 現在の株価は940円、時価総額1313億円、PBR1.65、自己資本比率は41.6%、今期予想PER13.68、配当利回り3.2%(30円)、総合利回り4.3%(30+10=40円、優待はクオカードを選択した場合で計算)で、優待は年2回下記の通り色々です。 私は最近は毎回クオカードを選択しています。 TOKAIホールディングスは指標的な割高感もありませんし、総合利回りが高いですし、PF下位としては十分に良い銘柄です。これからも現行の優待制度が続く限りはホールドしていく予定です。
Sep 13, 2021
さて今日は 2021~22主力株概況シリーズ です。 4位 7605 フジ・コーポレーション (東1、4月優待) ◎◎◎ PF時価総額4位の超主力株は、宮城県地盤でタイヤ専門店「タイヤ&ホイール館フジ」を東北、関東中心に直営展開しているフジ・コーポレーションです。前回の2020シーズンでは15位で登場していましたが、好調な業績とは裏腹の軟調な株価推移を評価して大きく買い増しをしたため、数年ぶりに最上位の一角への返り咲きを果たしました。 現在の株価は1219円、時価総額256億円、PBR1.26、自己資本比率は76.1%、今期予想PER8.60、配当利回り1.4%(17.5~21円)、総合利回り3.5%(17.5+25=42.5円)で、優待は「1年以上の継続保有を条件として」200株保有で5000円相当、2000株で10000円、10000株で20000円相当の三菱UFJニコスギフトカードです。 フジ・コーポは、専門とするタイヤ・ホイール販売に関して日本一の総合戦闘力を誇っています。社長さんも、 「勿論タイヤ・ホイールに関する品揃えは同業他社の追随を許さないでしょう。」 と絶対の自信を持っていらっしゃいます。 そしてこの戦闘力の源泉は、 1. フジ・コーポレーションは全店舗が直営であり、本部マージンが不要なこと、迅速な経営判断が出来ること、通信販売が可能等の点でフランチャイズの多いオートバックスやイエローハットなどのライバルに対して圧倒的な価格優位に立っていること。 2. タイヤ販売はブリジストンのタイヤ館などのメーカー直営店が圧倒的なシェアを握っている世界だが、それらはメーカーの都合のみで存在していて客の方を全く向いていないので品揃えが劣る。そのためほぼ全てのメーカーのタイヤを扱っていて「客の欲しい商品が何かを考えて仕入れている」フジ・コーポには敵わないこと。 などですが、過去の「一貫して伸び続けている」実際の業績推移が証明している通り、タイヤ販売業界においてはフジ・コーポに勝てる総合戦闘力を持った強いライバルは存在しません。ちなみにIRによると、「 カーポートマルゼン(2020年9月期の売上高182億円) さんが、当社と同じようなビジネスを展開してはいるが、(財務状態なども含めて)負けないと思っている。」ということでした。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) そしてフジ・コーポは利益率の高い美味しいビジネスであるタイヤ販売のみに特化しているという利点があるだけでなく、現在の店舗数は東日本中心に僅かに47に過ぎず、西日本には巨大な空白地帯が広がっており、これからまだいくらでも日本全国に出店余地があります。 ただ、実際の店舗展開を見ると「西日本を埋める」というよりは、「東日本のまだ出店余地のある隙間を深耕する」感じで出店しているようです。寒い地域の方がタイヤが売れやすくてビジネスに有利なのでしょう。 ま、いずれにせよまだまだいくらでも出店はできるだろうと思いますし、この数年新規出店を抑えていて、「じっくりとエネルギーを貯めている」感じがするのもとても良いと個人的には感じています。 ちなみにIRによると、「今のところ兵庫県の芦屋市が西の端のお店なのだが、これからどんどんと西日本にも店舗を広げていきたいと考えている。」という、力強い返答でした。 クレヨンでお子様にも簡単に説明できる分かりやすい業態、タイヤ業界の構造的な歪みに乗じたまだ今後も数年間は続きそうな恒常的な成長力、業績をチェックしやすい親切で詳細な月次発表、「もしも、 ピーター・リンチ が今でも現役のファンドマネージャーだったらきっとこういう銘柄を買うんだろうな。」と感じる、「隣の綺麗なお姉さん」的なフジ・コーポの気さくでフレンドリーな魅力は未だに色褪せていないと考えています。 そして実際、ピーター・リンチの後継者で愛弟子の、 ジョエル・ティリングハスト (上記データは手持ちの日経マネーより引用) が運営しているファンドが、ここの株式の6.7%を保有し第2位株主(BBHフィデリティ・イントリンシック・オポチュニティズ)で現在登場してもいます。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 以上を簡単にまとめると、 フジ・コーポは、勝てる優待グロース株を発掘するための、オニール変法の魔法の公式である YOU-CAN-SLIM法 のいくつかを高レベルでクリアしている極上の銘柄に再び戻っている と判断して、今回再び超主力化したということになります。 これから再び、フジ・コーポをPF最上位の一角として楽しくホールドして応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の「無重力のステージ」に連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちてはいないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い、オラオラの独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 12, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第4弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 どうして株はトレンドを形成するのか ここまでで、トレンドは市場に付きものの特徴であり、何百年にもわたって存在してきたという定量的証拠が数多くあると納得したはずだ。 この研究から当然生まれる疑問は、どうしてそういうことが起きるのかだ。。。効率的市場仮説によれば、過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスについて何も語らないはずだが、研究と実世界では相反する結果が出ている。 多くの専門家は現在、これを説明するために行動ファイナンスに目を向けている。次は、市場でトレンドが生じる傾向に人間の行動が果たしている役割について、前に述べたAQRの論文から直接引用した文章だ。 「価格にトレンドが存在するのは、アンカリングや集団行動などの投資家による長年の行動バイアス、それに中央銀行や企業によるリスクヘッジなどの非営利目的の取引にもよることを多くの研究が示している」 トレンドフォロー投資が有効なやり方であることは多くのエヴィデンスから明らかな訳ですが、ではなぜそれが有効であるのか?には多くの謎があります。 その疑問に対するコナーズの答えは簡潔で分かりやすいですね。(続く)
Sep 11, 2021
さて、魅力的な優待のついた地方銀行株を全て買ってコレクションしようという、優待族ならではの遊び心といたずら心に満ちた 優待地銀株バルクプロジェクト ですが、本日はその最新版をお届けします。 尚、始めに説明しておくと、この企画は優待が「定期預金の金利優遇」のみのところは優待族的にはほぼ無価値と言うことで対象外となっています。あくまで地元特産品カタログやギフトカードなどの戦闘力のある優待制度があるところのみを狙ったプロジェクトとなります。 そしてこのプロジェクトを思い立った理由は以下の通りです。0. まず大前提として、長く続く国の超低金利政策により各銀行は収益基盤を削られている。更に悪いことに地方銀行は元々数が多かった上に各地域の人口減もあり将来の成長が全く見込めず、むしろ売上高も利益も右肩下がりの「限界集落」の様な過酷な状況に置かれている。1. そのため地銀株は今の株式市場では「最低最悪の不人気業種」となっており、名前を聞いただけで多くの投資家が眉をひそめるような状況である。誰も話題にすることがない、誰からも関心を持たれない、誰も資金を投入しない、「3無」の状態に陥っており、0.1倍台、0.2倍台という極端な低PBR水準にまで売り込まれ打ち捨てられた銘柄群が、浜辺に打ち上げられたアザラシの如くにゴロゴロと転がっている。2. 歴史的に見て、低PBR銘柄群への投資は報われてきた。 この数年は「バリュー投資冬の時代」が続き全くパフォーマンスは冴えないが、マーケットでは有効な手法と言うのは常に移ろっていくものであり、その手法が馬鹿にされ嘲笑された時が「陰の極」だったということも良くあることである。そのため、今後バリュー投資手法が息を吹き返し、更に金利水準の上昇があった場合には、「ダブルの恩恵」が地銀株に降り注ぐ可能性がある。3. 地銀株はどこも「各地方を代表する優良企業」であり、長年の企業活動により地元に深く食い込んでいる。そのため、各銀行の「地域特産品満載の優待カタログ」は内容にオリジナリティがあって同時に非常にクオリティが高いところが多く、優待族的には垂涎ものである。4. そうは言っても、地銀株は全体として業績不振なのは間違いない。なのでどこか1社を「決め打ち」して戦うのはリスキー過ぎる。そうではなく、魅力的な優待が付いた地銀株を総ざらいして買い集め、全国各地の貴重な郷土品優待を楽しみながら、それらを「一つの塊」として戦うのがベストな投資アイデアである。 以上です。 今日はまずは前回2021年3月のセットリストを復習しておきましょう。全部で27銘柄で、当時の時価総額は約4250万円となっていました。 詳細を見ておくと、優待地銀株ワールドで総合戦闘力最強と判断した 7337ひろぎんホールディングス を征夷大将軍にして、その周囲に 7167めぶきFG 、7327第四北越、 8334群馬銀 、8381山陰合同銀 、 8386百十四銀 などの有力諸大名を厚めに配置するという、ピラミッド型の組織となっていました。 それでは次に2021年9月10日現在の最新版を見てみましょう。 7337ひろぎんHD がトップなのは変わりませんが、「ちょっとポジションが突出し過ぎている。」と言う判断の下に持ち株を半分にしました。そしてその代わりに、 7167めぶきFG 、7327第四北越FG 、8334群馬銀行 、8381山陰合同銀行 、8386百十四銀行 、8418山口FG 、8527愛知銀行 などの有力諸大名を周囲にバランスよく配置するという、より安定感のある布陣に変更しました。 プロジェクト全体の時価総額は約4230万円で、トータルでは前回とほぼ同じサイズとなっています。また銘柄数は28で、8367南都銀行が新たに追加されています。 更に損益面を見ていくと、前回は黒字が11銘柄だったのが今回は15銘柄に増えています。「地銀株冬の時代」が続いているとはいえ、各行は店舗統廃合や各手数料の大幅アップなどの経営改善策を必死に続けており、その効果が出て業績が改善しているところが多いことを反映しているものと考えています。 以上、優待族としての出自と存亡を賭けた大型企画に成長した、 優待地銀株バルクプロジェクト 2021年秋編 でした。🎵 最後にこれは皆様へのお願いなのですが、私がもしも「魅力的な優待付きの地銀株」を見逃していてリスト漏れしているものがあったら、是非ツイッターの方で教えてください。宜しくお願い致します。
Sep 10, 2021
さて今日は通常の2021PF概況シリーズです。 551位 4275 カーリットホールディングス (東1、3月優待) 〇 PF551位は、化薬、化学品など電気系化学を多角展開するカーリットホールディングスです。 現在の株価は935円、時価総額225億円、PBR0.77、自己資本比率は56.9%、今期予想PER17.09、配当利回り1.3%(12円)、総合利回り1.8%(12+5=17円)で、優待は100株保有で500円相当のUCギフトカードなどです。 カーリットHDは火薬を扱っているだけあって、株価の方も時に極めて荒い値動きをすることがありますが、最近は静かな凪(なぎ)の状態が続いています。ま、ポートフォリオ下位としては十分な実力があると思いますし、現行の優待制度が続く限りはこれからものんびりとホールドして応援していく予定です。
Sep 9, 2021
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。 3位 8281 ゼビオホールディングス (東1、3・9月優待) ◎◎◎ PF時価総額3位の超主力株は、スポーツ専門小売大手のゼビオホールディングスです。ここはコロナ渦で業績を激しく落として株価が暴落しましたが、自分としては「中期的に見たら今の位置は非常に安いんじゃないかな?」と感じて昨年2020年に大きく買い増ししました。そしてその後の業績回復によって株価が上昇したためにじりじりと順位を上げ、今シーズンではなんとTOP3の一角に食い込んできました。 現在の株価は1100円、時価総額527億円、PBR0.42、自己資本比率は55.6%、今期予想PER19.60、配当利回り2.7%(30円)、総合利回り7.3%(30+50=80円、優待券は全てまとめてのメルカリ価格2500円で換算。ちなみに内訳は20%割引券が1枚で2100円、10%割引券が4枚で400円。)で、優待は100株保有で年2回、20%割引になる優待券が1枚、10%割引になる優待券が4枚などです。 (上記データはメルカリより引用) 次に優待券を使っての買物の実際例を1つだけ御覧戴きましょう。 最近はもっぱらプロテインばかり買っています。優待券で20%引きになるので助かるんですね。後、色々なメーカーの物を試行錯誤しながら飲んでみたのですが、自分は上記のDNSというところのプロテインが今のところ一番好きです。 それでは次に、ゼビオへの主力参戦の理由をコンパクトにまとめておきます。1. 同業他社に較べて異常にPBRが低い のが気に入った。具体的に言うと、業界1位の 3028アルペン がPBR1.25 僅差で2位の 8291ゼビオ がPBR0.42、3位の 7514ヒマラヤ がPBR1.11となっている。 なお、ゼビオの主力化に当たって、改めて上記3社のお店を徹底探索した。その結果、ゼビオはアルペンとヒマラヤに対して全体に店舗がごちゃごちゃしていて動線が悪く、探したいアイテムをスムーズに探せない感じがした。 なので正直に言うと、店舗戦闘力が一番劣るとは感じた。ただ、その差は劇的に大きなものではなく、「ゼビオはアルペンと並び立つ業界2強の一角だし、数年単位で見ればPBR0.8くらいまでは評価されてもいいんじゃないかな?」と個人的には考えた。 以上をまとめると、 グレアム的なシケモク(cigar butt investing)視点 でゼビオを主力化した。「ゼビオはイケてる銘柄では全然ないけれど、それにしても実態に対して売りこまれ過ぎてるんじゃないかな。煙草で言えばまだ根元のフィルターまでは行っていないし、後一吸い(ひとすい)は出来るんじゃないかな。」と判断した。 但し、この視点に関して、親友で投資家でもあるぷよさんから、 「ゼビオはあと一吸いは残っているかもしれませんが、吸う順番が回って来るのが最後な感じがします。もしもセクターに資金が入るなら、アルペンとヒマラヤが先に上がるのではないでしょうか?」 という厳しい指摘を受けました。 そして私は、「それは本当にぷよさんの言うとおりだと思う。でも自分が重視しているのは、何よりも大きく負けないことなんだ。そのためにゴミ捨て場からまだ使えそうなガラクタをタダ同然で拾ってきて、それを掃除してピカピカに磨いて売り物にして、シレっと高い値札をつけてお店に並べるのがバリュー投資家のやり方。誰もが聞いただけで眉間にシワを寄せて嫌がるような、そんな銘柄ばっかりせっせと集めている奇想奇天烈な、鬱蒼としたゴミ屋敷に住む変人。だから、バリュー投資はグレアム先生の頃からいつの時代にも万年不人気なんだよ。こんなやり方をする奴はちょっと普通じゃない。 ほんとに因果な商売 だね。」と肩をすぼませて答えました。2. 過去25年間一度も赤字がなく、安定的に業績が推移している ことを高く評価した。ギリギリではあるが、昨年のコロナ地獄も辛うじて黒字で切り抜けており底力があると考える。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) またこの数年大き目の減損損失を計上し続けている(2020年3月期2710百万円、2021年3月期2761百万円)ので、これらが一巡し、後は新型コロナの収束があれば、1株益100円を出せる潜在ポテンシャルがありそうなことも考慮した。(上記データはゼビオ2021年3月期決算短信P19より引用)3. 今期2022年3月期は、コロナ禍が長引く中で、逆にゴルフやキャンプなどのアウトドア関連の「3密回避」のレジャースポーツが人気化しており、その波を捉えた商品構成に修正したスポーツ用品店業界にはまさかの「フォローの涼風」が吹いている。 そしてその恩恵を受けたゼビオも業績絶好調であり、8月6日発表の第1四半期決算で既に1株益47.06円を叩き出している。今期の通期予想は1株益56.25円であり、その進捗率は既に83.7%となっている。更に好調な足元の月次推移を考えると、今後の業績予想上方修正にも十分に期待が持てる。 以上、「復活の光」が見えるスポーツ用品業界の雄、ゼビオを2021シーズンの超主力株として楽しくホールドしながら応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 8, 2021
さて最近人気急上昇で「当ブログ有数の人気コンテンツ」に成長した ポートフォリオ含み損ランキングシリーズ ですが、その最新版の発表です。 ちなみにこのシリーズは2020年にレギュラー化されたのですが、どの記事もアクセス数が多く更に時間が経ってもそれがあんまり落ちないという傾向があります。「なんでかなあ。」と考えたのですが、多分、人が損をしている話って、純粋にエンターテインメントとして滅法面白いからではないか?と現時点では思っています。(汗) さて前置きが長くなりました。それでは早速、私の「過ちの一覧表」ともいえる2021年9月7日現在の「ブリザード吹き荒れる寒々しい」最新のポートフォリオ含み損ランキングを見ておきましょう。 次にランキング内で目についたところを自分用のメモ書きとして思い付くままにざっくばらんにコメントしていきます。尚、以下の内容はすべて「今後自分がより良い投資家になるための、個人的な反省と内省」のためのものであり、一切誰にも投げていません。 本来であれば人様にはお見せしない、裏の「非公開日記」で書くべき明け透けでフランクな内容 ではあるのですが、このシリーズでは敢えて表ブログで書くこととしています。 その理由は、ブログでガラス張り&衆人環視の下で内省的な反省文を提出することが、自分のポートフォリオをより客観的に見るために、そしてポートフォリオ最上位群を「より精鋭揃いで総合殺傷力の高い布陣」にするために、極めて有意義で効果的であると考えているからです。それでは始めます。 まず最初に目につくのが、地方銀行株の多さです。8386百十四銀行、8361大垣共立銀行、8544京葉銀行、8382中国銀行、8551北日本銀行、8346東邦銀行、8385伊予銀行、8334群馬銀行、8398筑邦銀行、8368百五銀行、8350みちのく銀行とぎっしりと上位に入賞しています。 これは長く続く「地方銀行冬の時代」を反映してのものですが、実はこれでも一時期よりは全体として損失は減っています。自分としては「地銀株は最悪期を脱している。店舗統合などの合理化策の徹底で利益が出るようになってきている。」という印象もあり、引き続き 「優待地銀株バルクプロジェクト」 を楽しく継続していく予定です。 次に、家電量販店大手の8282ケーズHD、ホームセンター大手の8218コメリあたりの昨年2020年に業績絶好調だったいわゆる 「ウィズコロナ銘柄」 が多く入賞しているのも目を引きます。株式市場というのは「常に未来を見ているもの」であり、マーケット的には「ウィズコロナはもう終わり」と判断されていると言うことですが、この両社を含めウィズコロ関連には昨年程ではないとしても依然として業績堅調なところが多く、「数年単位で見ると、今のマーケットが付けている値札が正しいのかどうかはちょっと分からない。今くらいの株価位置だったらのんびりホールドでいいんじゃないかな。」と個人的には考えています。 後はそうですね、昨年の一時期には超主力の一角で戦った 2193クックパッド が登場しています。ここはレシピサイト界の巨人であり、新サービスのクックパッドマートにも抜群のポテンシャルがあるとは思うのですが、IR資料はポエム大連発、利益を出す気はゼロゼロワンダフル、質問があってIRに電話をしても留守番電話100%、仕方なくメールをしてもサイレント100%という状態で、「ツルツルのプラスチックの断崖絶壁を登っている感じでどうしようもない。爪がかからない。これは戦えない。」と判断してポジションを大きく落としました。 具体的には、 スティーブ・コーエン の 「迷ったら半分」理論 で半分売却を2回繰り返して元々の4分の1程度にしました。多分ここは株価が下がりきったところでMBOをしてきそうに個人的には思うのですが、それがいつになるのかは全く分からないですし、もしかすると耐久戦がここから更に数年続くかもしれないですし、ちょっとポートフォリオ最上位では戦えないと判断しました。大好きな会社ですが、仕方ないです。投資家は「夢見る少年の心と、厳しい現実に対応する壮年の実行力」の両方が必要なんですね。(滝汗) 以上、「ポートフォリオ含み損ランキング 2021年2月編」でした。
Sep 7, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第3弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 価格が200日単純移動平均線を上回るときー高リターンと低ボラティリティ 長期のトレンドフォローのシグナルで、よく知られていて広く用いられているものは200日移動平均線(SMA)だ。 図表3.2はアメリカの株式市場全体を代表するウィルシャー5000が200日移動平均線を上回った日と下回った日についてまとめた統計だ。 ここで特に際立っている点がいくつかある。市場が上昇トレンドのとき(日足>200日移動平均線)の平均日次リターンは、下降トレンドのとき(日足<200日移動平均線)よりもはるかに高い点に注意してほしい。具体的には、終値が200日移動平均線を上回った7478日の平均日次リターンは9bp(0.09%)だったが、200日移動平均線を下回った2283日の平均リターンはー10bp(-0.10%)だった。 市場が下降トレンドだったときの平均日次リターンが実はマイナスだったというのは驚きだ。これは、この期間中に6450%以上も上昇した指数での話だということを忘れないでほしい。! もうひとつ、おそらくもっと重要なことはボラティリティに大きな差があることだ。上昇トレンドのときにはボラティリティがかなり低く、下降トレンドのときには常にボラティリティが高いことが分かる。 図表3.2 200日SMAを上回っている日と下回っている日のウィルシャー5000のパフォーマンス(1980~2018年) 名著、 コナーズの短期売買入門 でも触れられていたことですが、 株は200日移動平均線の上で買った方が、パフォーマンスが良い上に値動きもマイルドである、良いことばかりである ということなんですね。 このコナーズの発見は凄いと思いますし、私も実際の取引に際しては、常に200日移動平均線に注意を払うようにしています。(続く)
Sep 6, 2021
さて今日は当ブログダントツ一番人気の2021~22主力株概況シリーズです。2位 9057 遠州トラック(東JQS、3月優待) ◎◎◎ PF時価総額2位の超主力株は、住友倉庫の子会社で、東海、南関東地盤の総合物流を手掛ける遠州トラックです。 ここは2019年は5位と超主力の一角でしたが、その後の株価上昇局面で持ち株の大部分を手放し、一旦は優待MAXとなる5000株を残した上で、伝家の宝刀の 「恩株投資法」 を楽しんでいました。 ただ、恩株化した後の実際の業績推移が極めて堅調であり高い成長力を維持しているのが確認できた事、その割に「投資家の目が離れており」株価推移が非常に軟調であることを評価して再び大きく買い増ししました。(上記データはSBI証券より引用) 現在の株価は2646円、時価総額200億円、PBR1.15、自己資本比率は58.0%、今期予想PER9.00、配当利回り3.0%(80円)、総合利回り3.4%(80+10=90円、優待メロンは実は超高級品で楽天市場で調べると1つ5000円!)で、優待は500株保有で2000円相当のクオカード、1000株保有で4000円相当のクオカードもしくはクラウンマスクメロン2個などです。 遠州トラックの優待メロンは滅茶苦茶甘くて美味しいです。♬ 正直に言って、これまでの人生で食べた中で一番です。以前初めてもらった時に「これは異常にウマい。まるで口の中で超新星爆発が起こっているようだ。何かおかしいぞ。」と感じ、後で調べて「1つ5000円」もする超高級品だと分かったのですが、「ガツガツ食わずに、もっと味わって一口一口噛み締めて食べればよかった。」と激しく後悔しました。 そのためそれからはゆっくりと舐める様に味わって戴いていますが、毎回非常に美味しいです。 さて私が遠州トラックをポートフォリオ最上位の一角として戦っている理由は以下の通りです。1. 数年前に業界最大手の9064ヤマトホールディングスがアマゾンの当日配送サービス業務から撤退したことを受けて、アマゾンがその穴を埋めるために日本各地の中小業者と地域限定の契約を進めるという「ビックチェンジ」があったこと。2. ここ遠州トラックも2018年7月にアマゾンの デリバリープロバイダ (Amazonの日本法人「アマゾンジャパン」が提携する地域限定の配送業者のこと。)に指定された。そしてその効果で 業績が「爆裂確変モード」に入って躍進している こと。 実際に過去3年間の有価証券報告書を見てみましょう。 まず2019年3月期を見ると、アマゾン向けの売上が1年で18.7億円→40.9億円と増加しています。 (上記データは第54期有価証券報告書P12より引用) 次に2020年3月期を見ると、アマゾン向けの売上が40.9億→と86.0億円と順調に伸びています。(上記データは第55期有価証券報告書P12より引用) 更に2021年3月期を見ると、アマゾン向けの売上が86.0億→と136.0億円とまたもや急増しています。 目ん玉が飛び出るほどの凄い伸び ですね。(上記データは第56期有価証券報告書P12より引用)3. 更に、Eコマース(電子商取引)の拡大及び長引くコロナ禍によって、アマゾンとの取引量はますます増大する可能性が高く、少なくとも今後数年間は業績の伸長が素直に期待できること。 実際に自分自身の消費行動を見ても、「あまりにも便利すぎる」アマゾンでの買い物は数年前と較べるとどんどんと増えているので、「消費者としての体感・実感ともリアルにリンク」している。そして 極めて高い成長性の割には指標的に非常に安い こと。(上記データはかぶたんプレミアムより引用)4. 陸運セクターからは、遠州トラックと同じアマゾンのデリバリープロバイダでもある 9090丸輪運輸機関 が「10年で株価10倍」のテンバガーを達成 している。(上記データはSBI証券より引用) 「アマゾンデリバリープロバイダの中に隠れていた2匹目のどじょう」として、 現在爆裂急成長を遂げている遠州トラックが「第2の丸和運輸機関」になっても全く不思議ではない こと。 「歴史は韻を踏む」ものだし、日本の「ど真ん中&物流の要衝」の静岡県を拠点としている遠州トラックには、明白な「地の利」があるのもとても良い と自分は考えている。5. 成長著しくかつ指標的に非常に割安な遠州トラックは、親会社で60.0%の株を持つ住友倉庫から見ても極めて魅力的な存在であると推測され、株価低迷が続けばいずれMBOの可能性もあると考えられること。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 次に遠州トラックのネガティブポイントを1つだけ提示しておくと、 アマゾンのデリバリープロバイダとしてのネット上での評判が最悪 であるということが挙げられます。ググって貰えばすぐに分かることなので詳細はここでは言及しませんが、IRによると、「当社は全体のレベルがヤマトや佐川さんに較べて低いとは思っている。ただ急な改善は難しく、(良くするのには)時間がかかると考えている。」との謙虚な返答でした。 ただ個人的には、 「どんなに努力をしても急に改善するのが不可能なくらいの猛烈な仕事量があるということなので、これは逆にポジティブ。」 と考えています。また遠州トラックの名誉のために補足しておくと、アマゾンのデリバリープロバイダ各社の評判はどこも大体同じようなものであって全体に非常に悪いです。つまり遠州トラックだけが特に評判が悪いわけでは全くありません。単に「ヤマトが神過ぎた。ただそれだけ。」という面があるんですね。 更にこれを別の角度から見てみると、 アマゾンのデリバリープロバイダ各社はヤマトに較べて「非常に安い料金」で1つ1つの荷物を請け負っており、ある意味ではよく頑張っている とも言えます。「単価が下がっているのだから、サービスが落ちるのは当然」ということです。 「失われた30年」で激しい劣化・先進国からの脱落が続く「フリーフォール状態」の残念な今の日本の現状で、「金をとことんケチっているのに、サービスだけは昔の良かった頃と同じ」は残念ながらあり得ません。 国民全体の「貧困化」が加速している我が国において、遠州トラックは「時流に乗ったサービスを提供している」 んですね。 以上、その成長力の割に抜群に安い遠州トラックをポートフォリオ最上位銘柄として愛でながら、楽しく戦って行く予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Sep 5, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第2弾です。 今日は、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 確かに、市場はトレンドを形成する イギリスの古典派経済学者であるデイビッド・リカードは200年以上も前に、「損切りは早く、利は伸ばせ」と言ったとされる。これは今日ある多くのトレンドフォロー戦略の根底にある基本思想だ。彼はこの考えに従って、巨大な富を得た。 現実世界での結果 多くの人々がトレンドフォロー戦略や長期的なモメンタム戦略を利用して、自分自身や彼らに投資する人々に多大な富をもたらしてきた。ボストン・レッドソックスとイギリスのプレミアリーグのリバプール・フットボール・クラブのオーナーで億万長者のジョン・ヘンリーから、ウィントン・グループの創業者で億万長者のデビッド・ハーディングまで、トレンドフォローは何十年にもわたって、この戦略の運用者や彼らに投資した人々に素晴らしいパフォーマンスとかなりの利益をもたらした。 トレンドフォロー戦略に「明らかなスーパーパワーがある。」事は今や明白です。それは現実世界を見た場合にも、「ずば抜けた成功を収めている投資家にはトレンドフォロワーが非常に多い」という事実があるからです。ここ日本でも 「資産230億男」のcisさん なんかは典型的なトレンドフォロワーですね。 また本文中で登場している、 ジョン・ヘンリー やデビッド・ハーディングの投資法の実際については、超名著、 トレンドフォロー大全 に詳細な解説があるので、未読の方は是非参照してください。 研究の要点ートレンドフォロー投資に関する1世紀の証拠 AQRの研究者たちは「トレンドフォロー投資に関する1世紀の証拠」という題の論文を2014年に発表した。 彼らは1903~2013年について、4つの主要な資産クラスの67銘柄(29の商品、11の株価指数、15の債券、12の通貨ペア)でこの単純な戦略を検証した。 この研究の結論は、100年以上にわたってトレンドが市場の一貫した特徴だというものだった。 パフォーマンスはどの10年で見てもプラスであることを含めて、この100年以上の検証全体で一貫していた。 この論文や同様のほかの多くの論文は、金融市場の誕生初期からトレンドが存在してきた有力な根拠を提供している。 図表3.1 10年ごとのトレンドフォローのパフォーマンス(1903~2012年) つまり、トレンドフォロー手法の有効性には、既に強固なエヴィデンスがあるということです。そしてだからこそ、あらゆる投資家はその投資手法の中にトレンドフォローの要素を組み込まなくてはならないわけです。 それが私の場合は、 バリュー→モメンタム戦略 であるという事ですね。(続く)
Sep 4, 2021
さて今日は通常の2021PF概況シリーズです。なんだか久しぶりですね。 550位 8350 みちのく銀行 (東1、3月優待) ◎ PF時価総額550位は、地銀中位で青森2番手、函館にも営業地盤を持つみちのく銀行です。ちなみに青森銀行と経営統合で基本合意しています。 家庭の銀行、、、なかなか味わい深いフレーズですね。 またここは、私にとっては東日本大震災後の市場の修羅場の中で出会って参戦した、とても思い出深い銘柄でもあります。 現在の株価は897円、時価総額163億円、PBR0.23、自己資本比率は3.7%、今期予想PER8.79、配当利回り2.2%(20円)、総合利回り5.6%(20+30=50円)で、優待は「1年以上の継続保有を条件として」100株保有で3000円相当のカタログギフトなどです。 みちのく銀行のグルメギフトは、青森を筆頭とする東北・北海道の御当地グルメが満載で非常に素晴らしい内容です。 私の過去の選択例を1つだけ見ておきましょう。 みちのく銀行は十分に低PBRですし、優待を楽しみに1枚ホールドしていくのには特に問題は無い銘柄と思います。ここに限らず地銀株というのは、 魅力的な優待バリュー株の宝庫 なんですね。
Sep 3, 2021
さて今日は、私のポートフォリオ1位の超主力株である、 9267 ゲンキードラッグストア の店舗突撃レポートをお送りします。 お店が近くにある方にとっては当たり前の内容かもしれませんが、北陸は福井地盤でジワジワと陣地を広げているゲンキーのお店は、福井・石川・岐阜・愛知に集中していて「実は一度も見たことがない」という投資家の方もいらっしゃると思うので、自分の頭の整理も兼ねてカジュアルに書いてみるものです。 さてゲンキーの店内には、 「絶対に安く売る&同時に適正な利益を確保する」ための「エグイ仕掛け」がてんこ盛りで満載 です。私は最初の1店目では気付けなかったのですが、複数のお店を巡回する中で段々と理解し、最終的にはその凄まじさに戦慄しました。 まず一番は、 「万引きをさせない」ための仕掛けが「全小売業で一番」と思えるほどに徹底している ことです。万引きされると利益がゴソッと堕ちますからね。ここで標準化されたフォーマットであるレギュラー店の見取り図を改めてご覧下さい。 ゲンキーの最大の特徴は、お店の入り口と出口が完全に分離されているということです。入り口から入った後は、必ずレジを通らないと脱出できません。これは万引き犯にとっては強烈なプレッシャーになります。 また上記の店内見取り図を見て戴けば分かりますが、各通路に横へのエスケープゾーンが一切ない、死角を完全に殺したフォーマットになっています。これは「絶対に万引きをさせない」導線ですし、同時に売り場面積を最大化させるという一石二鳥の効用もあります。私は店内を散策していて、「逃げ場のない長過ぎる通路」に眩暈がし、自分は「ゲンキー軍隊」に入隊したのか?という錯覚を感じるほどでした。(汗) 次のポイントは、「なんでも激安で売っている、ドラッグストアのマントをまとった食品スーパー」のゲンキーに取っての 生命線=利益率の高いプライベートブランド(PB)商品を買わせる仕掛けのえげつなさ です。店内には様々な罠が常軌を逸するほど至る所に仕掛けられています。 具体的に言うと、ナショナルブランド(NB)のクッキーと、完全にクリソツのゲンキーPBクッキーをガチンコで左右に並べ、「トップブランドと比べてください」と大書きして「力づくでゲンキーPBを選ばせよう」というようなやり方をしています。まさに戦国武将並みですね。ここまで徹底しないと利益が出ないということですし、ゲンキーは安く売るために文字通り「血のにじむような努力をしている。」ということです。私はその「ゲンキーの執念」を目の当たりにして、文字通り戦慄しました。。。 、、、と言うことで、今回はその「ゲンキーPB商品」を中心に買って、実力を評価してみました。 看板商品のゲンキーPBおにぎりが非常に美味しいことは前回既にレポートしましたね。複数の店舗を巡回しましたが、大人気の様で常に品薄でした。 とても暑い日で喉が渇いたので、ゲンキーPBカフェオレを買ってみました。 、、、うーん、かなり甘ったるくて味のバランスが悪くてこれはイマイチ。 ゲンキーPBポッキー。 うん、これは十分に美味しい。 ゲンキーPBミックスナッツ。 うん、これもイケる。 全体としてみると、ゲンキーの命綱であるPB商品は、「改善の余地はあるものの、値段を考えれば十分にハイクオリティ」と感じました。そして店内には「安く売るためのありとあらゆる仕掛け」が満載の、 からくり屋敷の様な計算され尽くした「バリュー空間」 になっていると思いました。 後、細かいことですが、 ゲンキーはレジ袋が無料で、更に店員さんが買った品物を親切に袋詰めしてくれる んですね。お店を出る最後の最後にお客さんに「ちょっとしたお得感」を与えるのはリピーター作りに意外と大きく貢献しているのではないか?と感じました。 以上、抜群に楽しかったゲンキー探検記でした。
Sep 2, 2021
いやあ秋の気配が近づく9月になりましたね。 さてマーケットでは昔から 9月は1年で最悪の月と言われていて、評判はかんばしくない。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P140) と言われています。 ただ、自分の経験では、「実りの秋」に向けてパフォーマンスがじりじりと向上していく「反転の1か月」になることも多く、個人的にはそんなに悪いイメージはないです。ま、いずれにせよ、今月も楽しく頑張ります。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Sep 1, 2021
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