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どれも出色の相場書であるが、本書もその例に漏れず読者の期待を裏切らない秀作である。ここで読者の方の理解を容易にするために、ラリーの著書に見られる顕著な特性を以下に整理してみる。
●明確に定義されたルールで構成され、恣意的な解釈を要しないトレード戦略。
●それらはすべて個人投資家にも実行可能でプラクティカルである。
●さらに、拡張性と有効性、堅牢性を備える。
●大言壮語もヘッジクローズもなく、事実のみを淡々と記述してある。
●自分勝手な推測に基づいて知ったかぶりで嘘を書いたりしていない。
●主張のすべてに検証結果が付され、その限界に関する記述がある。
●すべての記述を通して、相互の内容に矛盾がなく首尾一貫している。
なんだ、当たり前のことばかりじゃないか、と思われるかもしれないが、これらは現実には100冊に1冊くらいにしか見られない稀有な属性である。一方でほかの大多数の書籍・雑誌にあるような浮薄な夢や希望は本書には書かれていない。
相場の世界で語られる夢や希望は、実際にはほとんどがファンタジーの世界にのみ存在する妄想の産物、絵に描いた餅である。
バラ色の未来をうたったり、著者の成功譚を自慢げに語ったりするのはそれぞれの書き手の自由であるが、事実に基づかない話や再現性に乏しい話は、おとぎ話にしても投資家・トレーダーにとってはちっとも面白くないし、読むだけ時間の無駄だ。
監修者の立場を離れて感想を正直に書くと、短期売買に関しては、両ラリー(ラリー・コナーズとラリー・ウィリアムズ)の書いたものさえ手元にあれば、もはやほかの著者の本は読む必要がないのではないかとすら思える。
以前に 「コナーズの短期売買入門」 が出版されたときに、「株式を売買するシステムトレーダーにとって最高の教科書」だと私は評したが、短期売買にフォーカスした本書は「株式やETFで短期売買を行うトレーダーにとって最高の教科書」であると言える。
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