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シェーブル・ドールに泊まる客の目的は、ミシュラン星つきレストランでのディナー。
レストラン La che'vre d'Orは三方がガラス張り。暮れ行く海辺の景色を見ながら、
美味しい料理が味わえる。まずはグラスのシャンパンがサービスされた。
お皿には銀のヤギ。バターは無塩と有塩の2種。
アミューズはドデカイ皿に一口サイズの白身魚。トマトソースというのがイタリア風。もしや、またシェフはイタリア人なんだろうか? しかし、例によって少し生臭い。今回フランスで、まったく生臭くない魚を食べさせてくれたのは、 Passage 53 だけだった。
Mizumizu母はたいして気にならないというので、これはあくまで個人的な嗜好なのだろう。
今回はなんとかデザートまでたどり着きたかったので、前菜、メインとも1皿を2つに分けてくれるように頼んだ。メインまでシェアと聞いて、若干シブイ顔をするウエトレス。「量が少ないから」と言うのだが、アンタらの「量が少ない」は信用できへん。Mizumizu母はそもそも量を食べられない典型的日本人なのだ。それで、「いいから」と押し切る。
前菜は、イタリアン好きのMizumizu母に合わせてニョッキ。星つきレストランで食べるようなものかいな? と思いつつ頼んだのだが、これが大・大・大正解。
写真はピンボケのうえ、さっぱり美味しそうに写っていないのだが、これが絶品の極上の味。ふわりとしたとろけそうな口当たりのニョッキに、モリーユ(キノコ)のしっとり&しゃっきりした食感が衝撃的ともいえるコントラストになっている。チーズとハーブのアクセントもケチのつけようがない。ニョッキって、こんな洗練された逸品になるのね。
まさしく生涯最高のニョッキだった。いやあ、凄いわ。これならシェアではなく一皿まるまる頼んでもよかった。
メインはミルク飼育の子羊。ミルク飼育の子牛には目がないMizumizu( こちらの記事 参照)だが、ミルク飼育の子羊は初めて食べる。
写真の一皿がシェアしたもの、つまり半人前。実際、これくらいで十分だ。付け合わせはシンプルにアンティチョーク。
この子羊も最高だった。柔らかい肉を噛むと、本当にぎゅっとミルクの風味が広がる! 外はこんがり、食べ進むにつれて、骨の近くではゼラチンめいた肉質が楽しめる。
いや~、素晴らしいでしょう。
ワインはグラスで頼んだ。「ローカルなものを」とリクエストしたら、シャトーヌフ・デュ・パプの赤をもってきた。アビニオンのワインというイメージだが、コートダジュールも含まれるということか。
黒葡萄を思わせる深い色合い。ほんの少し花めいた香りがあり、力強い果実の落ち着いた酸味と渋み、そこにほのかに土の香りが混ざる(←これが大事)。うう~ん、これは大好きな味。もしや、ラングドックのワインにも多いグルナッシュ系なのか? と思ってセパージュを聞いたら、やはりそうで、グルナッシュ中心に、ムールヴェードルとシラーが少しだとか。
デザートはMizumizuはバニラのスフレに。これは・・・いや、味といい焼きかたといい、テクニックは最高でしょう。全体にふんわりしながら、表面はパリリと締まり、中はしっとりとクリームめいた食感も残っている。
伝統的なデザートをここまで完璧に作ってくるシェフの腕には、まさに脱帽。なのだが・・・なんといってもデカすぎる。甘みが脳天まで来て、最後はちょい苦しかった(笑)。
デザートでは、こちらに軍配をあげましょう。Mizumizu母が選んだ、「マントンのレモンのミルフィーユ」。レモンで有名な近隣の町、マントンの名を冠しているところもいい。
これはオリジナリティ溢れる、極上のデザート。ハーブ使いとレモンの風味が限りなく洗練されている。甘すぎるものも酸っぱすぎるものも苦手なMizumizu母も、「美味しい」と大満足。レモンのシャーベットは少しきつかったようだが。
ミニャルディースも美味しいのだが、ハッキリ言ってスフレでとっくに甘み限界だった。
それでもまだまだ続く、甘み攻撃。うやうやしい木の箱に入った、宝石のようなチョコレートを見せらせ、おもわず取ってしまった。もちろん、普通に美味しいチョコレート。
グラスシャンパン2杯、グラスワイン1杯、ガス入りの水ハーフボトルも入れて、全部で240ユーロ。食事を2皿ともシェアにしたせいか、案外安かった。
レストランから出たら、夜のエズ村は無人。
「鷲巣村テーマパークは、本日は閉店しました」。
夜は何もやることがないエズ村。ゆっくり食事をしたら、あとはゆっくりお風呂に入り、寝るだけだ。こんなところに何泊もしたら、退屈でしょうがないだろう。
朝のシェーブル・ドールはとても静か。
景色は同じだが、光が違う。天空のテラスにいるようだ。
ジュースと温かい飲み物、それにフロマージュ・ブランとパン。これで1人28ユーロって、高すぎ(笑)。特注のカワイイお皿の使用代と眺望代という感じだ。バターにはヤギさんマークが型押しで入っている。
しかし、フロマージュ・ブランは最高。簡単に言えば、乳臭いヨーグルトだが、Mizumizuはフロマージュ・ブランには目がないのだ。
「味がない~」と、食べつけないMizumizu母。
だから、ジャムとどうぞ。
それにしても、このリモージュの特製の食器はカワイイ。Mizumizu母も大いに気に入り、
中央の小さなお皿を2つご購入。1つ24ユーロ。
ゆったり朝食を取り、またゆったりとエズの村を歩いてみた。が・・・テーマパークに深みはない。いつまでも散策していたくなるような味わいはゼロ。泊まるとしても、本当に一晩で十分だろう。
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