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日本は災害大国なんだとつくづく思う。テレビはパリ五輪報道を7月下旬から連日続けた後は、宮崎県の大震災をきっかけに南海トラフ地震をこれでもかと毎日放送した。その後は台風5号以来10号まで、情報番組の大半の時間が台風情報に費やされている。確かに我が国は地震大国であり、どこに住んでるいかに関わらず常に防災を意識しないといけない。だが南海トラフ地震関連となる普段は出ることのない地震学者らが、これでもかと国民に注意を与える。例えば「地震注意報が終わっても常に枕元には靴を置いて寝てください」。このありがたいご注意をいただいてからまだ1か月にもなりませんが、これを実行してる人はいますか?まあ我が国民はこんなことで目くじらを立てる人はいまい。私が問題にしているのは訪日外国人観光客である。今回の地震報道は必要なことだし、南海トラフ地震との関連性の有無もいいだろう。だが途中から各局とも地震学者が出るようになると南海トラフ地震の方がメインになってきた。これは当然のことで、現地の震災情報についてはテレビ局の方が詳しいので、学者は南海トラフ地震のことしか話せないのだ。私はあまり地震学者の話は信用してない、というか気にしてない、というか彼らは過去のこと以外に何も言わないのだ。以前ある日本の地震学の権威と言われた方、京大名誉教授?だったかな?、政府の地震予測プロジェクトのリーダーをされてた方が退任した時に言われたことを思い出す。「地震の予測なんてできないんです。政府から巨額の研究費を出していただきながら、予測については何も成果も上げられなかったのが残念です。わかるのは過去だけで、未来はわからないんです。」と涙交じりにも見えてしまうほど残念そうに語った。私は今回の地震で登場した各大学の諸先生の発言を注意して聞いたが、確かに予測はなくあるのは過去分析からの延長だけだった。「江戸時代からの記録を見るとXX年の周期で、、、考えられます」「今後30年以内に来る確率は、、、」など、過去からの分析結果だけで、数か月先の予測もない。それは仕方ない、研究費をかければ何でもできるわけではない。問題は南海トラフ地震の叫びすぎだ。諸先生らは予測ができないから「水や食料の備蓄が大切」とか「避難経路の確認」など、大学教授を呼ぶほどでもない当たり前の話をする。南海トラフ地震を叫び続けることでどんな悪影響があるのか?それは訪日外国人観光客つまり政府の掲げるインバウンド増加に大きな影響がある。日本国内での地震報道は適切であるし、その度に英語でも報道された。能登半島地震のよう大きな被害があった地震でもインバウンドへの影響は、全国的には限定的であった。しかしながら、南海トラフ地震は違う。日本地図の半分を覆うような被害予想図にはインパクトがある。これが今回の地震地域なのか数年以内に起こるのかもわからず、南海トラフというインパクトある名前と共に拡散していく。大学教授の中には「今後訪日を希望する外国人観光客には、地震対策備品を持参する旨告知したほうがいい」と言い出すものまで。やっぱり大学教授というのは、世の中のことがまるでわかってない。ま、「外国人が日本大好き」というテレビからの知識程度なのだろう。世界の旅行業界は競争しているのだ。現状では円安や安全、食べ物などで一種のブームになっているが、ブームなんてちょっとしたことで変わる。現に今は南海トラフへのネガティブな問い合わせが増えており、予約がなかなか確定しないという。特に欧米人への影響が懸念される。遠い日本に来る彼らには中南米、アフリカ、アジアと選択肢はいくらでもあり、日本は選ばれる立場なのだ。更に南海トラフを叫び続ける先生に聞きたいのは「so, what」、つまり「それはわかった。だから何?」です。つまり国民は明日から何をすべきなのか。備蓄や避難云々はわかるがそれは以前から言われていることであり、30年以内にXX%を発表した時と同じ内容である。つまり地震予測ができないのであれば南海トラフを叫ぶメリットより、インバウンドへのデメリットの方が大きいと言えるのではないかと思う。
2024.09.01
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小林製薬が揺れている、というか創業以来の危機と言える。起こってしまった問題についての技術的なことは不明なので、ガバナンスの側面を考える。小林製薬は製薬と名前がついているが、その歴史と事業内容において非常にユニークな会社だ。創業は明治時代の伝統ある会社で創業地は愛知県である。その後武田薬品など日本の有名製薬会社が集まる大阪の道修町に移転してきた。当初はメーカーではなく、薬問屋だった。メーカーと顧客の間に挟まれて薄利なのはいつの時代も同じである。「いくら働いても儲からんで、辛ろうて辛ろうて。」という状況を脱したく、自社ブランドを持とうと、大きく戦略を切り替えた。とはいえ薬品の開発は簡単ではないし、技術力もない。そこで目を付けたのがトイレタリー分野で、花王などの大手がやらないすき間分野であった。企画、販売は自社でやるが、製造は下請けとした。「ブルーレット置くだけ」「さわやかサワデー」「トイレその後で」など、耳に残るネーミングと上手いテレビCMで会社は急成長した。その企画からネーミング、CMまでほとんど一人の男がやっていた。それが1976年に社長になった小林一雅氏である。彼は正にスーパースターである。社長就任後も、ヒット商品を連発し続けた。彼がすごいのは、どこかのオーナー企業企業みたいに部下がやった仕事に余計なアドバイスしたり文句言ったりするのではないのだ。社長自ら商品企画からネーミングまでやりこなし、それが実際にヒットするのだ。そんなスーパー社長も世代交代を考え、2004年に社長を退任する。息子の小林章浩氏はまだ若かったので、実弟の小林豊氏が社長を継いだ。小林一族が経営陣に多いので、社員には一雅氏はKさん、豊氏はYさん、章浩氏はAさんと親しみを込めて呼ばれている。ここでもそう呼ばせて頂く。Kさんは会長になったのを機に、マーケティング機能を全面的に若手を中心とした部門に任せたいと思った。自分がいなくても、ユニークな商品開発が続いて欲しいと本気で願っていたのだ。だが実態はそうはいかず、若手が企画のアドバイスや判断を会長のKさんに聞きに行くのだった。まだ実質的決定権があったわけではないのに。企画担当者は言う。「Kさんに聞くと本当に納得できる答えが返ってくるのです。」「権限規定とかじゃなく、マーケッターとして私たちとレベルが全然違うのです。」本気で先輩に学ぼうとする姿勢は良いが、残念ながら追いつけない。この頃からヒット商品が出なくなった。ヒット商品が出にくくなったのには2つの理由が考えられる。1つは30年近く新商品開発を一人が担ってきたので、組織としての開発能力が低いこと。もう1つはニッチ市場にユニークなネーミングで参入した競合が増えたことである。ガバナンス面でも課題は続いた。30年近く会社を成長させてきたのはKさんのリーダーシップによるものであり、現在の小林製薬の実質的創業者であることは誰もがわかっていた。だから経営面でも社長のYさも含めて、重要な課題では皆がKさんの発言を待った。要するに、会社の生命線である商品開発と経営の重要事項の決定についてはKさん頼りから抜けられず、基本的構造は変わらなかったのだ。そしてそのまま2013年にKさんの息子のAさんが社長に就任した。今回の事件が起きた時の社長である。前社長のYさんは会長にはならず退任し、Kさんが会長を続けたところにもこの会社の本音が見える。息子のAさんは社長と言っても、とても父親の顔色を見ずには何も決められないだろう。今回の事件の調査報告書には、「Kさんの責任は重い」とわざわざ書いてある。だが、会長は退任するKさんは特別顧問になる。結局何があっても全てはKさん抜きでは、会社の舵取りができないということだろう。新社長は小林家に忠実な番頭さんのようだ。Kさんは、外部からの想像されるほどワンマン会長ではなかったと思う。しかしながら結果として半世紀もの間、経営の中心にいた責任は重い。中内氏後のダイエーを思い出す。カリスマ経営者の後はいばらの道が多い。小林製薬の行く末が心配である。
2024.08.10
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パリ五輪体操女子代表で主将の宮田さんが、飲酒、喫煙をしたとのことで五輪代表を辞退したとの報道があった。19歳の大学生である。処分か辞退かは大きな問題ではない。ネットには賛否両論が追いきれないほどたくさんある。主なものは、法律は法律で守るべきもので、特にナショナルトレーニングセンター横は許されない、など。反対側は、確かに未成年者の飲酒は法律違反だが、罪と罰が釣り合わない、いくらなんでも重すぎる、というもの。各論それぞれなるほどと思え、どちらが正しいなどとは軽々には言えないが、各意見を読んでいて気になることがあった。それは、内輪話と周りを気にしての話では、やっぱり違うんだ!ということ。言い換えれば、日本人の本音と建前みたいなものだろう。私はX(旧ツイッター)はやらないが、自由になんでも言い合える空間だと思っていたが、ネットニュースに転載されるような人たちはやり自分に制限をかけているのだろう。宮田さんは19歳の大学生である。これを読んだ時「俺はこの年齢のときは酒もたばこもやっていたぞ!」と素直に思った。そう思った人は多いだろう。しかしながら、Xとはそんな心に思ったことを素直に書いていい場所ではないのだ。特にコメンテーターや先生などやっている人たちには。若い世代はいざ知らず、今の50代以上で19歳の年齢の大学生を経験した男性のほとんどが、少なくとも酒かたばこのどちらかはやったことはあろう。新歓コンパやクラスの飲み会など私の経験ではほぼ全員と言っていい。今では私を含めほとんどの同級生は喫煙しなくなったので、今の時代感覚とはかなり違う。なので対象を50代以上と言っている。宮田さんの辞退については大学や体操協会に加え、有識者と呼ばれる人たちがコメントを寄せているが誰一人として「実は私もやってました」とは決して言わない。協会幹部?バリバリの体育会のあの時代の新入生歓迎会で酒を飲まないわけがない。例えば橋下弁護士。いつもは何事にもわかりやすい評論をズバッとしてくれるので人気だ。子育て支援の話では自分の家族の話をするほどオープンである。彼は早稲田大学卒業とあるが、新入生のころ、高田馬場辺りで飲んだことないと言うのだろうか?誤解しないでいただきたいのだが、私はここで有識者らを批判する気は全くない。弁護士はテレビやXでは制限速度40キロの道路を時速60キロで走ったことがあるとは言えない。評論家諸氏も今回の問題で、私たちの頃はみんな飲んでたけど今は時代が違うからなあ、などとは言えないのである。要するに、自分の経験談が仕事に悪影響はないか、素直に思ったことを述べて自分に不利益にならないかを意識しないといけない空間だということだ。こうまとめると、当たり前過ぎてなんか違う。例えば話題が、大学生のクラブ活動はどうあるべきか?みたいな一般論なら、出演者は誰もが自分の経験談を気楽に話すだろう。しかし、飲酒の話となると自分が19歳だった時の話は一切せず、法律か罪と罰の話だけなので議論が薄っぺらで血が通っていないのだ。大人は全員19歳を経験しているのに。今回の件でもう一つ感じたこと。それは罪と罰に関してである。要するに19歳の喫煙とオリンピック辞退との比較である。辞退と処分は違うとの声もあるが、19歳の少女のオリンピック辞退の背景すら察せられない情けない大人の意見は相手にしない。目の前に迫ったオリンピック辞退なんて、我々凡人が想像できるはずもない。幼い頃から全てを投げうって家族と一緒に目指してきたものが、一瞬で失われるのである。比べられるものではないが、凡人なりに多少なりとも感じられるシーンを考えた。オリンピックのスポンサー企業の幹部や元高級官僚で組織委員に天下りしているような人たちを想像して欲しい。彼らは子供の頃から塾などに通い一生懸命に勉強して、いい大学に合格したのだろう。そしていよいよ就職だ。親にも子にも、いい役所や立派な大企業に入ることが今までのゴールとも言える。優秀な彼らには第一希望先から内定が出た。官僚希望なら財務省か、民間企業なら三菱商事あたりか。どちらにしても家族は喜び、友達にも鼻高々だ。新社会人としての新居も手配済みだ。4月1月の入社式まであと1週間と迫った3月下旬に1本の電話がかかってきた。見ると、就職先からなので電話をとる。「内定取り消しです」との声。理由を聞くと「あなたは19歳の時にお酒飲みましたね。それは法律違反なのです。」と。それを言われた時の感覚が想像できれば、彼女の痛みの100分の1くらいは理解できるかもしれない。
2024.07.25
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大相撲初場所の番付発表がありました。一時は4人いた大関は貴景勝一人となり、先場所ケガで休んでいた一人横綱の照ノ富士と、横綱大関はたったの二人となりました。これはなんと125年ぶりの出来事だそうです。大谷のように「100年ぶりの快挙」であれば目出たいですが、大関陣がどんどん陥落してこうなったのですから、残念な結果と言えるでしょう。その分、関脇と小結で合計8人という、なんともいびつな構成になってしまいました。こちらは60年ぶりだそうです。関脇といっても、幕内に沈んでいた高安と大関から陥落してきた正代と2人の元大関がいるので、あまりパッとした感じはしません。関脇4人だけを取れば、2000年初場所(魁皇、栃東、武双山、貴ノ浪)以来だそうです。この時の4人は全て大関になっていますから、人数が多いだけではなく、実力があった関脇だったと言えるでしょう。今回の4人の関脇で一番期待したいのは、当然ですが豊昇龍でしょう。朝青龍の甥にあたり、相撲っぷりもちょっと荒々しい感じで、人気も出そうです。5場所連続で三役を保っており、先場所は11勝したので、今場所もぜひ10勝以上あげて来場所に大関取りを狙ってほしいものです。来年1月場所の番付表を見てました。上位から下位へ。幕内から十両へ。幕内下位で頑張っていた豊山は最近は十両です。が、その名前が十両にもない!いや、確かに先場所負け越したけど、結構上位にいたから十両から陥落するような位置ではないはずと、なんども見直しましたが、やはりない。ネットで調べてみると、なんと「引退」しているではないですか!先月の九州場所後に引退したとあります。十両4枚目で5勝10敗ですから、1月場所で幕下陥落するというわけではありません。いやー、残念です。なぜ私が豊山を気にするのか?当然ですが、新潟県出身力士ということはありますし、豊山というのは新潟県出身でかつ東京農業大学出身者が3代続けて襲名していました。ちなみに豊山はこの3代しかいません。だから気になっていたというのもありますが、それ以上に気になっていた理由があります。これは豊山のサインです。豊山のデビュー当時は「小柳(おやなぎ)」という本名でしたが、2017年5月場所から「豊山」を襲名したのです。このサインの日付は2017年4月27日です。この日は新潟市出身者の集まりが都内であって、そのスペシャルゲストとして「小柳」が来ていたのでした。なぜか忘れましたが、私が彼の直筆サインをもらうことになったというわけです。もらってから「おそらくこれが小柳としての最後のサインとなるでしょう」と言われたのです。週明けには「豊山襲名」が発表されるので、それからは「豊山」と書くからだと言ってました。つまり「小柳」最後のサインだったということです。こういうことがあったので、私はその後も何となく豊山を気にしていたというわけです。小柳のころは大学出てまだ1年しかたってませんでしたから、あれから5年といえどもまだまだ引退するには若すぎます。これ以上相撲が取れないというほどのケガで引退を選んだようです。小柳に戻って、良き第二の人生を歩んでいくことを期待しています。
2022.12.26
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コロナになってから3年がたち、リモート会議はすっかり日常の光景になりました。またリモートで仕事をする人も随分と増えた気がします。以前はスタバなどでパソコン叩いている人を見る程度でしたが、今では街中にリモートワーク施設がたくさんあります。私も出張中の時間調整などでお世話になったことはありますが、都内で利用したことはありませんでした。今回、スケジュールがうまく調整できていないことが判明しました。時間自体はちゃんと調整したのですが、現実的な移動を考えると難しいとわかったのです。前の会議はネット会議で通常は自宅でやります。その後は渋谷へ移動ですが、駅からちょっと離れており、会議を多少早めに切り上げても間に合うかどうかは微妙です。渋谷の方は時間通りに到着しないと、待ち合わせの人に迷惑が掛かってしまいますので、ちょっと思案しました。ですが、「なるほど、渋谷でリモート会議で参加すればいいんじゃないか!」という簡単な結論に達しました。オンライン会議は場所を選びませんから。で、ネットで検索すると、、、確かに渋谷には結構多くのシェアオフィスのようなところがあります。ですがどこもオープンタイプで、カフェで仕事をするような感じです。ですが、単なるパソコンワークならそれで構いませんが、会議となると話をしないといけません。大体そういう空間は静かな環境のところが多いので、声を出す会議には向きません。借りるとしたら個室かなあと検索していると、なんと「おしごとカラオケ」みたいな広告が目に留まりました。なるほど、理にかなっています。カラオケは個室ですし、防音設備もバッチリです。というわけで、やってきました、渋谷のカラオケ屋さんです。ここで2時間ほど会議に参加します。飲み物もついて、2時間1400円!安くはないけど、個室だと考えるとコスパは十分でしょう。普通のワークスペースは安くても1000円くらいかな。もちろん、個室なんてあり得ません。眼下には山手線も走っています。皆さんも、どこかへ出かけた時のリモートワーク場所としてカラオケ屋さんも候補の一つに入れてみてもいいのではないでしょうか?2時間無事会議を終え、渋谷のNHKホールに向かいました。6時半開演ですが、待ち合わせは6時です。ここからなら近いので安心です。道中、モンゴル語が聞こえてきました。
2022.11.30
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先ほどアップした後、再び現地を訪れる用事がありました。まだ続いているのだろうと見ると、さっきよりも更に増えているように見えました。この通りには先ほどは行列はなかったのですが、凄い数です。ちなみに献花台受付最終時間である4時は過ぎています。先ほど通ったところですが、さっきはこんな感じでした。行列が手前まで来て、こちらから見て右のほうに折れているのがわかります。ですが、その数時間後はちょっとわかりにくいですが、手前に向かっていた行列は、右のほうに曲がらずにそのまま直進しています。要するに、このうねうねのう回路は生き物のように動いているのです。近くの警察官に「さっきと違いますね?」と聞いたら「どんどん増えるので、小さな迂回では間に合わないのです」と言ってました。通り道にある花屋さんはご覧の通りです。全て売り切れでした。皆はどこを目指すのかと言えば、この道です。これが九段方面に向かう道です。ですが、半蔵門駅で降りても、ここへたどり着くのは容易ではありません。先ほどまでは半蔵門界隈でくねくねと回っていたのですが、どうやらそれでは追っつかないようです。半蔵門駅付近くねくねの後に、この道に来るならわかりますが、その行列がどんどん違う方向に伸びているのです。これは手前が半蔵門駅に向かう行列で、向こう側は四谷方面に向かいます。つまり、四谷方面に行って、どこかでUターンをして戻るのです。行列は、半蔵門駅から始まり、半蔵門界隈をかなりうねうねと迂回した後に九段方面に行くことなく、新宿通りを麴町駅方面に行きます。その麹町方面を過ぎ更に進むのです。目指す九段とは反対方向を歩き、遂に上智大学の前まで来ています。ようやくUターンポイントに来ました。この歩道を渡って、ようやく半蔵門駅方面に「戻ることができる」のです。場所は、四谷駅前交差点でした。今日の献花者の方々の動きはこうなんでしょう。日本武道館へ向かうため、地下鉄九段下駅で降りた。が、なぜか半蔵門駅に移動してくださいと言われた。半蔵門駅に来てみると、すごい行列。ここから九段まで遠いなと思いながら歩くと、全然違う方向へ。半蔵門界隈をくねくねと似たような場所を何度も迂回させる。そして挙句の果てに、隣の麹町駅を目指す。ところが、行列は更に四谷駅まで続き、そこでようやくUターン。やっと九段を目指す行列になった。でも、非常に遠い。机上で計算すると、歩いた距離は迂回などを考えなくとも5km程度はある。実際には6-7km程度は歩かされたのではないかと思います。私が強く感じたのは、日本人の我慢強さ、協調性。道路や信号などで行列は頻繁に寸断されるのです。つまり前との間隔が空いて、インチキで入り放題にも見えます。ですが、そういう光景は一切ない。争いもない。不満で声を荒げる人も皆無。四谷交差点で管理の人が「4時間はかかります」と大きな声で呼びかけていたが、誰も抜ける人はいない。四谷で4時間なら、スタートの半蔵門からは少なくとも5時間はかかる。トイレはどうする?立ちっぱなしで嫌にならないのか?お年寄りもいるけど、5時間も大丈夫か?あまりのお行儀の良さに、モンゴルで聞いた言葉を思い出した。「日本人は羊のようにおとなしく、指示した通りに歩く」と。こんなに大人しく行列を作れる国民はどこにいるのだろうか?モンゴルは無理。もうガンガン、列の途中から入ってくる。フランス人も無理。おとなしく当局の指示に従うという姿勢がゼロ。アメリカ人は?中国人は?どこも無理でしょう。やはり羊になれるのは日本人くらいでしょう。それにしても、なんで皆さんこんなとんでもない行列に大人しく並んでいるのでしょうか?安倍さん?そんなに凄いの?私は凄いと言われる安倍首相を知らず、インチキ臭く嘘つきな安倍さんしか知らないから並ぶことはできないけど、皆はそんなに好きなんでしょうか?皆さんの行動力と忍耐力を見て、さすがにちょっと驚きました。さすがに4時半を過ぎるころには最後尾が見えてきました。この人たちは、これから5時間くらいなんでしょうね。でも、今日中には間に合いそうです。
2022.09.27
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先ほど所用で出かけました。半蔵門駅付近に来て「一体何が起こったんだ??」とその人出に驚きました。とにかく人、人、人です。しかも多くの人が手に花を持ったり、黒ネクタイをしたりしています。確かに今日は安倍さんの国葬の日ですが、個々は半蔵門であって、日本武道館のある九段ではありません。今朝のニュースで「半蔵門の花屋さんに花を買う人が多い」みたいなことが書かれていたので「なるほど、あの花屋さんに花を買いに来ているのか」と一応は思いました。ですが、そんなレベルではないのです。ここは半蔵門駅を出たあたりです。花屋さんはこの先ですが、いくらなんでもこんなにたくさんの人が、あの小さな花屋さんに入ったら、アッという間に売り切れるでしょう。で、道行く人に聞いてみました。「あのー、これは何の列なんですか?」と。「安倍さんの国葬です」との答え。「え?あれは九段ですよね?ここは半蔵門ですよ。」と言うと「はい、ここから並ぶように言われまして・・・」ネットニュース見てわかったのですが、会場での行列が伸びに伸びて、千鳥ヶ淵から半蔵門にまで伸びてきて、九段駅では半蔵門駅から並ぶようにとアナウンスされているようなのです。なので、駅には警察官がたくさん出て客を誘導しています。しかし会場から2km以上も離れた半蔵門駅まで伸びても、その列はさらに伸びているのです。そのまま放っておくと、国会や首相官邸まで伸びそうな勢いです。なので、この半蔵門駅周辺でくねくねと迂回をさせているのです。銀行やテーマパークのようにくねくねと。ですが、そういうスペースがないのと、並んでいる人の数が桁違いなので、チマチマしたところでの曲線並びなんてできません。街全体を、うねうねと迂回させるのです。例えばこの行列。この行列は、会場である九段方向に向かっているのではありません。全く違う、新宿方向に向かって並んでいます。どこかで迂回させるのでしょう。この行列、よく見てください。手前の行列の向こうに、反対側を向いている行列があります。手前の行列も反対側の行列も、九段の会場の方角とは違う方向に向かって並んでいるのです。これも全然違う方向です。半蔵門駅の方向から手前に向かっていますが、手前は新宿方向です。そして角を曲がって(こちらから見て)右方向に並んでいますが、これは九段方向とは正反対の方角です。つまり、半蔵門・麴町界隈をぐるぐる回らせているのです。この近辺にこんなに人が出てきたのは、東日本大震災で徒歩で帰宅する人たちが多く通っていた時以来ではないでしょうか?マスコミの論調は圧倒的に国葬反対ですが、こんなにも国葬のために並ぶ人がいるとは驚きです。私などは「午後にちょっと九段でも行って、あの辺遠回しに見学でもしてみるか」なんてお気楽に考えていましたが、とてもじゃないですが、行けそうにありません。半蔵門から武道館まで普通であればのんびり歩いて30分くらいでしょうか。ですが、この様子ではそもそも半蔵門界隈から抜け出すだけでも、1時間以上、下手すりゃ2時間はかかりそうです。なので、今頃並んでいる人は会場に着くのは一体何時になるのでしょうか?今日中にたどりつけるのでしょうか?ちなみに国葬は3時半ごろには終了する予定のようです。もちろん、絶対にこの写真の方々は間に合いません。恐らく多くの人にとっての「想定外」の行列なんじゃないでしょうか?今、ネットで国葬の様子見ました。そこには一般献花は午後4時まで受け付けると。これはどう見ても、誤算でしょう。忍耐強く遠い半蔵門から歩いて行って「はい、おしまいですよ!」では怒りが爆発しそうです。多分、深夜まで献花受付は続くのではないでしょうか?
2022.09.27
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クラウンの新型が発表されました。販売は秋とのことで実写を見るのはまだかなり先だと思っていたら、ネットで六本木でこの週末にクラウンの現車を展示しているとの情報を見つけました。私はプロのコンサルタントとして(いくつかの自動車会社向けコンサルやディーラー向けコンサル、など)や、個人的興味などから自動車産業には関心があります。とはいえ正直言って、今までにクラウンには個人的には興味を持ったことはありません。発表を直接見たのも先々々代のゼロクラウンの時が最後です。が、今回はトヨタ社長の肝いりもあり大胆にチェンジするというし、専門家の評価も「格好いい」というので、これは見てみないといけないなと思ったのです。六本木ヒルズ北棟の前に2台置いてありました。予想以上に混んでいます。しかも若い人も多いのに感心しました。では見てみましょう。大きさは現行モデルから少し大きくなりました。最大の変化はFRベースだったのを、カムリベースのFFプラットフォームに変えたということです。ただ、クラウンのFR信仰(高級車はFRだ!と考える多くのクラウンユーザー)が強いので、全社4WDにしたようです。これならセールスも「いいえ、FFではありません!全車4WDです!!」と言えますから。ハッチバックではなくトランク式です。恐らくこの辺も保守的ユーザーを考えたのでしょう。名前はクロスオーバーと名乗っていま、基本的にはセダンです。ドアもサッシュレスではないし、ファストバックスタイルですがトランク付きの3ボックスです。AudiのA5やA7みたいですが、違います。後席に座りましたが、さすがにFRクラウンよりは広々しています。カムリ並みですね。ファストバックスタイルで、流麗な感じです。前からの顔もハンサムですが、やはりカムリベースだということが滲み出ている気がしました。「従来のクランから大幅に変えちゃえ!」という革新派と「いやいや、クラウンはクラウンです。伝統をないがしろにしてはいけません」という保守派がかなりやり合った結果なんでしょうね。従来のクラウンを知っている人には「大胆なチェンジ」であることは間違いありません。ですがこのクラウンは新たに40か国にトヨタブランドディーラーのフラッグシップとして売り込んでいくことを考えると、今までの伝統は全く関係ない人も多いことでしょう。そうなると、そういうユーザーに響くのかどうかは微妙です。アメリカで言えばカムリと似たようなサイズのミドルセダンです。カムリの上にはアバロンという新型クラウンより大きなセダンもあります。値段的にはこの両車よりも高くなるでしょう。そうなると、実質的なライバルはレクサスESでしょうか?共にカムリベースの高級車ですから。価格を見ると、レクサスESと同じエンジンのクラウンの方がベースグレードで160万円も安いです。しかもESはFFでクラウンは4WD。装備の違いもあるでしょうが、4WDであることを考えれば、少なくとも150万円以上は安いです。(価格は国内)新型クラウンを出したら、レクサスESもカムリも日本では売れなくなってしまうんじゃないでしょうかね?もちろん、そのくらいの覚悟で作ったのでしょうが。私が外見で気になったのは、やたらとギミックが多いことです。ギミックというのは機能的な必要性はないけど、敢えて目立たせるだけに取ってつけたようなもの、という程度の意味です。トランクから下の部分を妙にプラスチックな感じの樹脂(?)で黒く色分けしているのがわかります。なんだか、出た時に批判されたシエンタの髭(?)のパターンに思えました。機能としての必然性はないでしょうね。これはボディ横のドア下部につけた樹脂のよう飾りです。この場所ではプロテクターにはなりませんから、完全な飾りですね。シトロエンが最近こういうのが好きなんですが、その真似でしょうか?こういうのをつけると「SUVっぽいでしょ?」とでも言えるのだと思っているのだとしたら、ちょっと残念なデザイナーです。8これこそ最大のギミックです。これはグリル、のはずです。BEV(バッテリーだけで動く電気自動車)であれば、冷却のための空気を取り入れるグリルが必要ないのはわかります。実際、多くのEVはグリルレスです。ですが、新型クラウンは全車ハイブリッドで内燃機関エンジンですから、グリルは必要です。ですが、このグリルは全部1面でできており、空気を通す穴はないのです。これ風を通すように見えますが、全く通さない、言ってみれば「穴のない凸凹の鉄板」が付いてるだけなんです。まさにギミック以外の何物でもありません。私の感想は?まずネーミングですが、クラウンクロスオーバーとありますが、このクロスオーバーとは何でしょうか?元々は、違うものが重なり合ったという意味です。初代ハリアーは乗用車とSUVが重なったまさにクロスオーバーでした。じゃあこのクラウンは?トランクを持つ3ボックスセダンです。ハッチを持たずに多機能性はありません。ただ背が高いセダンというだけです。背が高いセダンなら過去にも「ラファーガ」や「ビスタ」などもありましたし、ロールスロイス・ファントムは新型クラウンよりもずっと背が高いですが、セダンであってSUVではありません。元々クロスオーバーの定義はなく、使い方も各社で微妙に違っていましたが、恐らく世界で「クロス」や「クロスオーバー」を名乗りながら、ハッチゲートを持たないのはこのクラウンだけでしょう。このネーミングに代表されるように、今回のクラウンは機能によるデザイン、機能によるネーミングを軽く見ている気がします。では売れるのか?少なくとも国内では売れるでしょう。なんせ実質的な値下げで新型車を出すのですから。旧クラウンオーナーも最終的には買ってくれるでしょうし、カムリやアコードなどのミドルセダンを買う人も振り向くでしょう。なんせトヨタ全店でのセールスパワーは強大ですから。ただ、海外となるとわかりません。アウディなどが直接のライバルになりそうですが、彼らは既に電動化にしか関心ないようなので、競合自体もあまりないかもしれません。中東はクラウンが人気ありましたから、4WDとなっていいかもしれません。中国は昔クラウンが売れた時代があったので、もしかして年配に受けるかもしれません。アメリカはベストセラー・カムリの上級車として、またレクサスESよりコスパが良い車として、そこそこ出そうです。ヨーロッパは無理でしょうね。トヨタに限らず、この価格帯で成功した日本車はないですし、しかも今頃新型を出すのに、BEVでないとなると、ほとんど受け入れられないでしょう。でも、クラウンさえもこんなに変わるんだから、他の低迷している日本車のブランド(ティアナ、スカイライン、フーガの日産やレジェンドを終売したホンダなど)、もっとチャレンジしてほしいと願います。
2022.07.17
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エッセイストの小田嶋隆さんが、本年6月24日にお亡くなりになりました。65歳でした。私は普段はあまりエッセイなどは読まないのですが、日経ビジネスに載っている小田嶋さんのコラム「ア・ピース・オブ・警句」だけは欠かさず読んでました。エッセイを書く人は世の中にはたくさんいると思いますが、エッセイを本業としている人は非常に少ないのではないでしょうか?小説家はもちろん、有名経営者や俳優、評論家、大学関係者など世の中にはエッセイを書く人が溢れていますが、それらはほとんどが副業としてエッセイを書いているのです。しかしオダジマ(彼は自分のことをこのようにカタカナで表記することが多かったです)は違いました。文章一本で生計を得るという難しい道を選んだのです。なので、彼の文章には一切「忖度」がなく、文章の構想力、構成力には毎回「なるほどなー」と頷いていました。政界はもちろん、財界やネット族も含めて、彼独自の切り口で書かれたプロの文章はとても好きでした。彼は早稲田大学を出た後、AGFというコーヒーで有名な食品会社でサラリーマンをやっていましたが、間もなく退職し、文筆業に入ったのです。私も同じように学卒で入った食品会社(偶然ですが、同じグループ会社)を退職し、経営コンサルタントの道を歩んだので、なんとなく親近感もありました。数年前かな?彼が読者向けの講演会?のようなもので話したことがありました。私は喜んで応募し、その時初めて拝見しました。語り口は批判の部分は厳しいながらも、弱者の味方に徹している姿勢には共感を覚え、ますますファンになったのを覚えています。誰もがネット空間で文章を書く時代になっています。そういう私も旧態依然としたブログという形ではありますが、本ブログを続けています。要は、無料のコンテンツにあふれている時代にもかかわらず、プロとしてエッセイを本業として続けてきたことは、本当に素晴らしい「業績」ともいえると思っています。昨年あたりから、入退院の繰り返しが多くなり、エッセイがやや不定期掲載になり、病院から書いたという機会が増えました。寿命にはあらがえませんが、もう少し生きて、辛口コメントを拝見したかった思いで、とても残念です。稀代のエッセイストのご冥福を祈ります。合掌
2022.06.25
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大阪へ来たついでに京都へも寄りました。外国人観光客はまだ戻ってはいませんが、随分と人出や活況が戻っていると感じました。京都でも合間に時間を見つけて博物館に行くことにしました。京都に兵馬俑が来ているからです。平日の昼間だし、まあそんなに混んでいないだろうと思っていくと・・・場所は京セラ美術館です。中に入ると、ものすごい数の行列がありました。何か特別なものを売っているのでしょうか?私は気にせずチケット売り場へ行こうとすると、なんとその行列はチケットのためだったのです。開演してもう2か月も経っているのに、なんという人気でしょう!結局、時間制ということもあり、中に入れたのは現地についてから2時間近く後でした。皆さん、文化的なものがお好きなんですね。兵馬俑とは、秦の始皇帝の墓に副葬された兵士や馬をかたどっとものです。それ以前は、王様が死ぬと一緒に生きたままの兵士や馬そして女性たちも埋められたそうですが、それが禁止されてこのような偶像(俑という)になったのです。秦の始皇帝の墓からはなんと8000体もの俑が発見されたそうです。これは発掘現場近くの博物館内の様子です。2000年以上も前にこのような墓が作られたとは驚きです。更に驚くのは、それらの俑一つ一つ(一人一人)にはモデルがいるので、一つ一つが異なる顔や容姿を持っていることです。手は何かを握っているように見えますが、埋葬当初は武器を持っていたのが、2000年以上もの間で武器の部分が壊れていったようなのです。こちらはより躍動的で、弓矢を引いていたとされます。人間だけではなく、馬車もあります。かなり大きな展示物でした。(これはレプリカです)馬も精巧に作られています。兵士たちです。馬に乗る兵士たちです。いやー、ちょこちょこっと見て帰るつもりが、合計で4時間近くにもなり、くたくたになり予定の時間を大幅にオーバーでしました。これから京都駅で待ち合わせです。ちょうどバスが来たので乗ろうとすると・・・自動ドアが開くと、既に満員でぎっしり乗っています。私は躊躇しかけましたが、他の人たちはどんどん乗るので、私も乗りました。コロナ前のオーバーツーリズムを思い出しました。京都では観光客が増えすぎて、地元の高校生が通学に使うバスに乗り切れないという記事を見た覚えがあります。まだ外国人観光客を受け入れる前で、しかも午後の4時くらいでこれでは、観光客が戻ってきたら一体どうなるのか心配になるほどでした。無事京都駅について、待ち合わせまで少し時間があるので、駅ビル内の喫茶店へ。アイスオレを頼むと・・・え?なんか少なくない?これで700円???氷を持ち上げてみるとコーヒーはグラスの半分以下どころか3分の1以下?もちろん、これ、まだ全然飲んでない状態です。さすが京都。エグイです。国際観光都市ともなると、何をしても許されるんだなあと、妙に感心しました。京都なら言えます。「嫌なら来んでもよろしいでっせ。」と。
2022.05.20
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私にも沢根の思い出があります。多分、中学生か高校生くらいだったと思いますが、沢根の近くの漁村にある遠い親戚を一人で訪ねる機会がありました。佐渡の他の親せきは「あの辺は、イカが美味しいよ。お刺身は最高だよ。」と教えてくれました。私はイカの刺身は昔も今も大好物です。しかもその漁村の遠い親戚お父さん(家長)は昔は漁師をやっていたということで、今も船を持っており、頻繁に趣味で漁に出るんだとか。少年の私は大いに期待しました。沢根付近の漁港その漁村の遠い親戚を訪ねると、こんな子供一人に家族を上げて大歓迎してくれました。全員、初対面の人たちでした。そしていよいよ夕食に。素晴らしく新鮮で美味しいお刺身がたーんまり出ました。もちろん、最高に美味しかったです。ですが、お目当ての「イカの刺身」がないのです。私はこんなに立派なお刺身をいただきながらも、恐る恐る聞きました。「あのー、イカの刺身はないのですか?」と。すると、想像もできないような答えが返ってきたのです。「ああ、今あるイカは今朝獲れたやつだから古いんだよ。やっぱりイカは獲れたてじゃないとね。」と。翌朝の朝食に、その朝獲れたばかりのイカの刺身がどんぶり一杯に入っていて、至高の時間を過ごしたのは言うまでもありません。今朝獲れたイカを古いという土地、それが佐渡の漁村なのです。獲れたてのイカ宮田さんは、現役の金工作家であり、高等芸術の教育者でもあり、行政のトップをも歴任した、芸術家としては稀有な方だと思います。そんな宮田さんも、いくら兄弟姉妹が芸大に行く家だからと言って、すんなり行けたわけではないようでした。そもそも佐渡高校から芸大なんて数年に一度どころじゃなく稀なことだと思いますし、なんせ超難関の国立大学ですからコネも推薦もないでしょう。宮田さんは2年浪人して入学されたそうです。華やかに見えるキャリアですが、苦労もされたのでしょう。これ以上私が宮田さんのことを語ってもしょうがないですが、これを書いているときに気になるニュースを発見しました。佐渡への行き帰りには必ず乗らないといけない佐渡汽船のことです。佐渡汽船は私が高校生のころから経営が大変で、その後も何度も赤字に陥り、倒産しそうなところを見捨てるわけにもいかない自治体等の補助金を得て生き延びてきた会社です。そこが「みちのりHD」という会社の子会社になって再建されるというニュースを見ました。全国の離島は同じような問題を抱えているでしょう。船会社は基本的に民間会社ですから、赤字なら潰れるという原則があります。ですが、その島にはたくさんの人が住んでおり、物資輸送も考えれば廃止という選択はないのです。かといって、全部自治体が補助金で何年間も助けてやれるかといえば、それも難しい。特にこの2年間のコロナで「観光も商用も、とにかく移動するな」という状況ですから、どこの離島との船会社は大苦境に陥っていることでしょう。新しい親会社には期待しますが、やはりここは自治体任せにせず、国として責任をもって運航が続けられる体制を作ってほしいです。「北方4島を返せ!」もいいですが、まずは目の前で苦境に陥っている全国の離島のために政治家には働いてもらいたいと思います。(完)
2022.02.09
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今月1日からの日経新聞私の履歴書は、前文化庁長官の宮田さんです。以前も本ブログでお伝えしましたが、宮田さんは佐渡出身の芸術家で、前東京芸術大学の学長でもありました。佐渡生まれの私としては、勝手に「すごい人だなー!」と尊敬しておりました。私の父親の時代は、今のような学校格差は地方と東京ではさほど大きくなく、佐渡の高校からも東京の有名校に進学する人はたくさんいました。ですが、さすがに昨今は進学教育の都会中心型になってしまい、残念ですが佐渡などの田舎の学校から東京の有名大学へ行く人は少なくなってしまったようです。そんな中、時代が違うとはいえ、宮田さんファミリーは宮田さん兄弟姉妹や宮田さんのご子息らでなんと9人もが芸大に進学したんだそうです。幼稚舎などがある慶応大学なら一族で10人でも20人でも進学できるでしょうが、完全実力主義の芸大に9人とは確かにすごいです。先日も東大出身の友人と「東大なら勉強すればなんとか入れるけど、芸大は逆立ちしても入れないほど難しいですからね。」と話していました。しかも田舎の中の田舎である佐渡から。現在、佐渡の世界遺産のことで世間を騒がせています。これについても本ブログに何度か書いていますが、実は宮田さんが文化庁長官に就任した時、佐渡の関係者は大いに盛り上がったのです。「文化庁長官が佐渡出身の宮田さんなんだから、当然佐渡の優先順位は上がるだろう。」ということです。ですが、私は逆の懸念を持っていました。「いや、昔の田舎政治家じゃないんだから、逆に宮田さんは佐渡推しがやりにくいんじゃないかな?」と懸念していました。却って、政府外にいて、文化人の代表の一人として佐渡の強力な推薦人になって強力にプッシュしてくれる方が動きやすいんじゃないかと思いました。実際、文化庁長官になる前は国の文化審議会の会長として佐渡の旧佐渡鉱山採掘施設を重要文化財に指定する答申を政府に上げていました。ですが、自分自身がその政府側になると、中立的立場を重んじれば少なくとも自分からは声を上げて強力に佐渡を世界文化遺産に進めるわけにはいかないと思ったからです。そして、案の定、宮田さんが文化庁長官であった期間には、佐渡は他の候補地域に追い越され続け、推薦は得られなかったのです。宮田さんが長官を退任されて晴れて推薦されたことは、単なる偶然ではないと思う次第です。私の履歴書は一般にその方の幼少期から書き始められます。ですので、宮田さんの少年時代の佐渡の様子などが書かれているのを見ると、私は少しワクワクしながら読みました。宮田さんのご出身の沢根(さわね)というところは、私の実家があった河原田(かわはらだ)とほんの少し離れた村でしたが、行政区としては同じ佐和田町です。(平成の大合併により、10市町村あった佐渡は全部まとめて佐渡市一つになりました)旧沢根村の風景沢根と言えば、団子で有名です。(続く)
2022.02.08
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コロナ退院からおよそ1か月以上が過ぎました。最近の「自宅療養」という名のもとの「医療環境圏外に放置される」人の半端ない数の多さを見るに、本当に発症が7月上旬でよかったと思います。あれが1か月遅れてたら、間違いなく私なんかは医療対象ネットワーク外だったと思います。それにしてもコロナ対策費と言い、オリンピック無観客による膨大な経費と言い、一体この国はどれほどの借金を背負うのか想像もつきません。幸い日本国は借金はできます。国債を発行すればいいんですから。モンゴルでは国債を発行するとなると、購入する投資家は外国ですからそりゃあ大変です。でも、大変なほうがいいこともありまs。それだけ真剣に借金を考えないといけませんから。日本の場合は、お気軽国債発行に慣れすぎているせいか、大した議論もなく「補助金だ!」「対策費だ!」「バッハ会長の警備費だ!」必要なものの範囲を膨らませてどんどん国は払います。財源という感覚はもうないんでしょうね、あまりに借金が簡単だから。言ってみれば、金持ちの出来の悪いドラ息子の精神状態と大して変わらないんじゃないかと思います。先日の報道を見て驚いたことがあります。それは昨年度(2020年度)の税収が過去最高だったいうことです。あのバブル期を上回ったんだそうです。それだけであれば、大して驚く話ではないですが、なぜ驚いたか?それは予算の大きさにあります。日本はバブル期までは国の収支は黒字で他国と比べても比較的健全でした。ですが、その後はバブル崩壊となり、以来、時の政治家はずっと同じことを繰り返してきたのです。「赤字国債を続けていいのか?」という問いには「財政出動で景気をよくする。そうすれば税収も増え、収支均衡になり借金も返せる。」と。その後のやり方が良いかどうかは別にして、ほぼ30年間ずっと収入よりも支出が多い「計画」を立ててきました。そのいい加減ではあるものの、唯一の根拠は「頑張っていれば、いつかは昔の良かった時期の税収に戻る」「そうなれば財政は健全化する」だったのです。で、その30年来の念願がかなったというわけです。自民党のみならず民主党も含め何人もの首相が、「いつか辿り着くあの頃の税収」のために赤字予算を組んできた、その目標に達したのです。その結果は?史上最高の税収60兆円に対して、支出は106兆円です。健全化どころか、財政悪化は止まりません。いかに歴代首相が嘘をついてきたかがわかります。最大の理由は「気楽に借金できる国」だからでしょう。ドラ息子と一緒です。もう一つは「俺が返さなければならない借金じゃない」という高齢者発想でしょう。若者であれば「その借金、本当に70歳までに返せますか?」みたいな話も、ジジィにとっては「はい、私が110歳くらいまでには責任をもってちゃんと返せます」みたいなブラックジョークでしかありません。ここで日本の財政論を語るつもりではありません。はっきりしているのは、支出を減らす努力が必要だ、国には一層無駄な支出をなくしてほしいということです。なんでそんなことを思ったのか?それは保健所から来た1通の郵便によるもので、それは「就業制限および入院に関する通知文書」でした。私は、7月10日に発熱、11日にコロナ陽性となり、ホテル隔離を経て入院となりました。退院は確か7月23日でした。その通知文書の発信元は区の保健所長となっています。保健所のトップでしょう。その文書は法律に基づく、一種の命令書というか指示書のようなものです。そんなものが退院から1か月以上たって送られてきたのです。その指示というのは、3つあります。一つ目は、就業制限です。7月12日にPCR検査で陽性になったのだから、就業制限があると私に指示しているわけです。それは「他の物に接触する業務」「飲食物の製造、販売、調整又は取り扱いの際に飲食物に直接接触する業務」をしてはならんぞ!ということです。もう一度言いますが、この指示は退院から1か月以上たってから私に来たのです。この指示書は今の私にどんな意味があるのでしょうか?二つ目は、「入院すべき期限:令和3年7月19日まで」という指示です。入院期間は「7月17日から19日」とあります。3日間、荏原病院に入院せよ!という私に対する指示です。三つ目は、「7月20日から7月29日まで荏原病院に入院せよ!」という指示です。二つ目は最初の入院予定で、三つ目は入院延長のことを指しているんだと思われます。ですが、私が実際に退院したのは7月23日ですから、この指示とは嚙み合いません。それは当然です。この文書の日付はそれぞれ、7月12日、17日、18日なんですから。これが9月になって私のもとへ届いたわけです。当然のことながら、私がこれを見て何か行動をするとか、申請をするとかはありません。ほとんど役所内の保存文書みたいなもんですから。なので、これを即捨てても、何の問題もないでしょう。そもそも2か月近く前の日付の文書、しかも退院した者には何の意味もない文書を送っているのです。更に、翌日にも似たような文書が同じ保健所から送られてきました。わざわざ別々に2通をたった1日違いで。国内の累積入院者数は130万人を超えています。入院だけでなく、感染者には就業制限を指示するでしょうから、累積150万人を超えています。保健所は忙しくて大変だ、外部の人も雇っても足りない!と言われています。そりゃあそうでしょう、こんなことやっていては。こんな意味のない文書の送付には、郵便代以外にもとてつもなく大きな人件費が必要になります。何しろ150万以上の人の「検査歴、入院歴、入院延長歴」などを全部記入しなくてはならないんですから。もし1日でも日付の違いがあれば、問い合わせの電話も出てくるでしょう。それら全部ひっくるめたら、膨大な人件費になるでしょう。その成果は?もちろん、なしです。それらの送付物はゴミ箱に入れられておしまいです。こうした意味のない業務は、もちろん法律に基づいているのでしょうが、そうした無駄に誰も感じることなく、単純にやっていくのがお役所仕事と言ってしまえばその通りなのでしょうが、全国の自治体、関連機関合わせたら一体どのくらいの無駄になるのでしょうか?こんなことをしていては、国の財政なんて絶対に健全化しませんね。
2021.09.02
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政府は入院は重症患者のみに絞り込み、中等症や軽症患者は原則自宅療養とするとの方針を発表しました。これは相当大変な方針転換といえます。そもそもの方針転換の最大の要因は、急増する首都圏での感染者数をとてもカバーできないということなのだと思います。私が7月11日に感染が判明した時の東京都の感染者数は502人でした。今から見ればずいぶん少なく見えますが、それでもその頃は感染者数が増えたとメディアでは騒いでいました。それがもう4000人台になり、おそらく今週中には5000人突破も十分あり得るという状況です。事態はかなり深刻ですが、菅首相は全くのノー天気で「人流が減った」とか「高齢者へのワクチン効果が出ている」など、4000人とは全く関係ないコメントを出すだけです。報道によれば、菅首相は「オリンピックで日本人選手が活躍すれば、内閣支持率も上がるだろう」と期待しているとのことですが、今回のコロナ対策で打ち出したのは、最悪の対策です。私はこの報道を見たとき、直感的に「これは最悪だな」と思いましたが、各報道を見てもほとんどの感染症の専門家は「これは最悪」「菅首相に政治をやる資格なし」などの手厳しい声も上がっています。また今ですら「レムデシビルや抗体カクテル療法の薬も、数が足りないので入院でしか使うなと厚労相から通達が出ている。外来にたくさん患者さんが来ていて、早く使ってあげたいがそれができないので非常に困っている」という声があるのに、非入院患者はますますつらい立場に追い込まれるのは間違いありません。私が入院した経緯を振り返ってみると、やはりホテル隔離が大きな要因であり、このスタート時の扱いが、結果としてこうして無事に生還できたことに最も深く関わっていたと断言できます。私が発熱をしたのが7月10日、PCR検査を受け陽性が判明したのは11日でした。そもそも今の医療体制は、コロナ発症患者には全く優しくなく、どうしたらいいのかわからないのが一般的です。私は自分自身が1週間前にコロナワクチンの1回目の接種をした入院設備もある病院に電話して相談しましたが、けんもほろろの対応でした。その病院のHPには「PCR検査やります」と明確に書いてあるにも拘わらず、疑いのある人は来院も拒否するといわれました。近所で、縁もゆかりもある病院でもこんな対応したしてくれないのが、現場の現実です。ネットで調べてみると、保健所に電話してもつながらない、数日間様子を見て発熱が続いたらやっとまともに相手にされる、たらいまわしにされる、などひどい対応ぶりしかありません。仕方なく、自分で検索をし、秋葉原のクリニックでPCR検査を受け、当日中に陽性が判明しました。その時の医者は「熱以外の症状(咳がひどいとか頭痛がするとか)がなければ、軽症扱いで恐らく自宅療養でしょう。」と言ってましたし、私もいきなり隔離よりも自宅にいるほうが仕事も続けられるし、良いと思っていました。ですが、保健所からの電話では「いいえ、全員ホテル隔離していただきます!」と強い口調で言われましたが、結果としてこれが現在の健康回復につながったと思います。逆に、あのまま自宅にいたらその後どうなっていたかは想像もつきません。ホテル隔離は確かに隔離のみで、一切の医療行為はありません。高熱だからと言って薬が出ることもなく、苦しいなら自身で用意したバファリンを飲むことで対処するのみです。ですが、毎日数回看護士が部屋に電話し状況を確認する、パルスオキシメーターで血中酸素濃度を計測、報告する、というようなことで私の状態を把握していました。治療も何もしないのですから、自然に良くなるか悪くなるかのどちらかしかありません。隔離後3日経過しても、数値は悪くなるばかりで、医師が入院の必要アリと判断し入院することになりました。その時点での私はまだ軽症から中等症1に移ったレベルだった思います。今回の新方針では、この程度では私は入院できないのです。というか、自宅にいたままではパルスオキシメーターもなく、報告することもままなりません。もし、高熱を嫌ってバファリンを何回も飲み、熱が比較的安定して「しまったら」、私は安定的な軽症患者とみなされるでしょう。というか、そもそも自宅療養者に毎日何回もの定期的連絡は不可能でしょう。報道によれば、ある母親がコロナで自宅療養中の子供の熱が一向に下がらないため何度も指定された保健所の電話番号に電話したがほとんどつながらなかった、「もう少し様子見ましょう」しかアドバイスがなかったと言ってます。私もそうだと思います。限られた人数のホテル内患者に対してさえ、なかなか定期的に全員と連絡を取り合うのは困難でした。特に、こちらから電話をしても何かの事務連絡か?くらいの扱いで、なかなか看護士と話すことはできませんでした。私は入院しても初日は様子見で治療はありませんでした。その後悪化する経過を見て、翌日から酸素吸入器、点滴、パルスオキシメーター24時間装着などが決まりました。今回の新方針では、私は入院はおろか、この時点でも何の処置も受けずに「自宅にいろ!」となります。なぜなら、重症患者ではないからです。私は結局レムデシベルやステロイドの複数回の投入、血液を固めないための薬の24時間点滴などの処置により、重症化する前に回復しました。重症化してしまったら、その後一体どうなっていったのか、恐らくまだ病院のベッドにいることだけは間違いないと思います。この経緯から明確なように、「ホテルでなく自宅、中等症までは自宅」という現在の方針であれば、入院することも薬を投与することもされずに、ひたすら重症化を待つしかないということを言ってるのです。そして私は中等症の時に施した治療のおかげで助かりましたが、新方針ではそれはありえず、「入院したいなら、早く自宅で重症化しろ」的扱いを受けるしかないということです。コロナ感染からもう1年半以上が過ぎ、オリンピックのために数千億円か1兆円かわからないほどお金を使っているこの国が、オリンピックの最中に出した新方針が「入院したいなら、重症化しろ」ではあまりにも理不尽です。もし私自身の発症が1か月遅かったら、恐らくとんでもなく違う人生になっていたような気がします。
2021.08.03
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いよいよ退院の日となりました。この「コロナ隔離日記」も今日が最終日となります。私にとっては「いよいよ退院の日」という一種の緊張感と喜びが混じり合っていますが、看護師さんたちにとっては「一患者の退院」というのは、一種のルーチンです。ですので、朝から「今日、退院ですねー。後で事務連絡に来ますねー。」と明るいあいさつで始まります。検査もしますが、その結果で退院取りやめにする、みたいな雰囲気はゼロです。要するに、粛々と退院予定者にベッドを空けてもらうことが大切なルーチンなのです。書類と言っても大げさなものはなく、いくつか書面で確認する程度でした。「荷物の準備お願いしますねー」と私の荷物のパッキングを促します。私が「何時に退院するのですか?」と聞くと「いつでもいいです。荷物の準備でき次第、呼んでください。」と言われました。要は朝食が済めば、いつ退院しても構わないという雰囲気です。私は海外旅行用のスーツケースに着替えやら洗面用具などを詰め込み、準備完了。忘れ物ののチェックもしましたが、大丈夫です。で、看護師さんを呼びました。看護師さんは、あっさりしたもので、「はい、ではこちらへ」とエレベーターの方へ案内します。入院時は、移送車から直接看護師さんに連れられて部屋へ直行したので、病院の内部をちゃんと見るのは初めてです。長い廊下や入り組んだ病棟を見て、やはりここは結構大きな病院なんだと知りました。私はてっきり自宅まで送ってくれる移送車が待っているのかと思っていました。すると看護師さんは「1階で降りて、右へ回ってコンビニの近くのなんとか通路を取って・・・出口があります。タクシーでも電車でも好きなようにお帰り下さい。」と意外なコメントが。私が「え?車で送ってくれるんじゃないんですか?」と聞くと「いいえ、あなたあもう感染者ではなく普通の人です。なので、普通に帰ってください。」と言います。「タクシーが良ければ、すぐには来ませんからで出口近くにいる管理人にタクシーを呼んでもらってください。」と言われました。なるほど、私は病人ではなく普通の人なんだと、改めて実感しました。看護師さんは私がエレベータに乗るところまで見送って、お終いです。こちらは「いろいろお世話になりました」と挨拶はしましたが、看護師さんにとっては完全にルーチンなので「はい、お元気で」とエレベータの扉が閉まって終了。1階で降りたものの、薄暗くてどっちが出口かさっぱりわかりません。しかもほとんど誰も歩いていない。私が向かっているのは、いわゆる正面玄関なのか、裏の出入り口なのかすらわかりません。本当にどこに向かったらいいのかわからずにいたら、清掃員らしき女性がいたので尋ねました。「あのー、出口はどこですか?」と。その女性はなぜか困惑したように「あっちかな?」と言いますので、私がそっちに向かうと「いや、出口はそっちじゃなくて、こっちだよ」と訂正します。ここのスタッフさんもよくわからない出口なんてあるのかな?結局うろうろしながら外部の光が差し込む方向へ向かいました。確かに出口ですが、いわゆる大きな病院の正面玄関ではないことだけは事実です。裏口なんでしょうか?とにかく外へ出てみました。そこでタクシーがなければ、改めて管理人さんを探すしかありません。と、丁度その時、タクシーが目の前に停車しました。誰かを乗せてきた?誰かに呼ばれてきた?私がそのタクシーの近くをうろうろ覗いていると、中から運転手さんが出てきて「乗りますか?」と言うではないですか。「え?いいんですか?これから呼ぼうと思っていたのですけど・・・」と言うと「たまたま病院にクルマを付けてみたんです」というではないです。なんともラッキーなおかげで、無事乗ることができました。荏原入口から高速に乗って、自宅近くまで来て無事帰宅できました。アパホテルに出てからちょうど10日ぶりの自宅です。いろんなことがありましたが、とにかく自宅に帰れてほっとしました。帰ってすぐに風呂に入り、洗濯をし、荷物の整理をしました。一番の変化は、体力がないことです。10日もベッドから動かなかったからでしょうか、洗濯ものを洗濯機に持って行くだけで「ハーハー、ゼーゼー」。冷蔵庫の中身をチェックしたり、出し入れしただけで「ものすごい大仕事したように」疲れます。体温、体調は順調ですが、この体力消耗は予想以上に回復に時間がかかりそうです。とにかく無事に帰れて、自分のベッドで寝ることができて良かったです。12日間に渡る「コロナ隔離日記」はこれで終了です。発熱からはほぼ2週間でした。長いあいだお付き合いくださりありがとうございました。 (完)
2021.07.23
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長かった(?)非自宅隔離生活もあと1日です。身体も「疲れやすい」以外はほぼ回復してきました。以前はどんなにヒマで時間があっても読む気になれなかった本も、ようやく読めるようになりました。6-7冊は持ち込みましたが、結局は前からの読みかけの1冊を読むだけで、しかもそれさえも読み終わるところまではいきません。私の症状は中等症でしたが、最近テレビやネットを見ると中等症にも1と2があるようです。それによると、酸素吸入が必要な人が中等症の2だそうです。数日間酸素吸入器を付けていた私は中等症2だったということでしょうか?ある医師のコメントには「中等症2はよく誤解されるが、海外では重症に分類するところもあり、酸素を吸わないといけない、人工呼吸器の一歩手前の状態となる。今は重症が少ないと言われるが、実は重症という氷山の下に中等症2が予備軍のように大勢いるというのが第5波の特徴だ」とあります。つまり中等症2の私は重症予備軍だったと考えるべきなんでしょう。中等症2は血液中酸素濃度が93以下という定義もありました。確かに私は酸素吸入器で93か94を維持していた時もありましたから、あの時酸素がなければ93以下であったのは間違いないでしょう。明日退院ですが、明日重症になっていたとしてもおかしくないほど、コロナは重症化と紙一重と言えます。
2021.07.22
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11日の発熱10日、コロナ陽性判明から9日たちました。アパホテルを経由してこの病院に17日に入院してから5日目です。明後日退院決定と正式に伝えられました。この部屋から出る以外は、完全自由です。動きを制限する器機などはありません。これでめでたしめでたし、と行きたいところですが、残りの二日の観察期間を無事に過ごさねばなりません。看護師さんたちも私が退院予定リストに入っているのは当然知っています。どの看護師さんも献身的で優しいです。なので数値には敏感です。「あ、37.1度!困ったわね。ここは陽当たりが強すぎるから、体温高めに出たのかしら。後で、もう一度図りましょうね」などと、37度越えを警戒しています。指先の血中酸素濃度は常時計測しているわけではないですが、1日に数回計測に来ます。ある意味、体温よりもこの数値は重要です。本来は95以上必要ですが、94でもギリギリ合格ラインです。「94ですか、うーん、別の指でやってみましょう!」と指を変えたり、指が冷えていると数値が小さくなる傾向があると、指をさすってくださったり。「はい、こっちの指は96ですね、問題ありません!」と様々にアシストしてくれました。東京都では連日大台を超える感染者数が発表されています。当然、それに伴い私のような中等症患者も増え、病床に影響があるでしょう。看護師さんたちにとっても、私のように一定の基準をクリアした患者には予定通り退院してもらわないと、次の患者さんたちのためにもベッドを空けないのいけないのです。それを考えると、もちろん自分自身の退院が一番ですが、公共物である感染者用病床は貴重であり、ぐずぐずしているわけにはいきません。とにかくおとなしくして、数値をクリアせねばならないと再確認しました。
2021.07.21
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入院4日目です。昨日まで苦しんでいたいろんな症状が一気に晴れてきました。数値も一転、どれもが良好に。当たり前ですが、薬が効いたということです。そして山は越え、どうやらいい方向へ進んでいるようです。まず第一弾として、鼻への酸素注入器を外しました。なんだかずいぶん楽になりました。指先の血中酸素測定器も外しました。これで鼻と指が自由になりました。確かに身体的にも今までと全く違います。軽いし、「無茶苦茶だるい」ということはありません。点滴はまだ続いていますが、医師は「今後は新規の点滴は投与しません。今のが終了したら、点滴も終わりです」と言います。つまりもう追加的治療しないと言っているのです。昨日の午前まで、これから一体どうなるのかと先も見えなかったですが、わずか1日で急展開です。要するに「薬が効くなら、もう大丈夫」ってことなんでしょう。まだ退院については話してはいませんが、治療を終了し、あとは様子を見るということは、退院の方向にかじを切ったと考えて良さそうです。いろいろ器機を切り離すと、自由度が増えます。最大の自由は、トイレに自由に行けることです。それまでは昼も夜中も看護師さんに連絡してからの移動でしたが、その必要がなくなったことは大きいです。熱が下がったせいもあり、食欲も出てきました。それまでは「手を付ける」程度で半分近くは残していましたが、白飯以外は全部食べられるようになりました。明らかにいい方向に向かっています。午後、医師が来て「今後3日間、問題なければ3日後に退院します」と初めて、退院という言葉が出ました。嬉しいですが、3日も良好な数字が継続するのだろうか?薬も器機もなく、また戻ったりはしないだろうか、という不安はあります。以前、医師が言っていた「発症後10日経過し、3日間平常であれば退院する」とい規定の適用に入ったということです。なんだか退院テストのような感覚ですが、このまま無事すぎてほしいものです。
2021.07.20
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昨日、薬やら酸素吸入やらいろいろ整えて、朝が来ました。入院3日目です。ですが、いろいろ措置は講じているものの数値は一向に改善しません。熱は39度近く、血中酸素も92程度とかなり低いです。私自身が感じる体調そのものも、だるいままでなんの変化も感じません。形式的には、やるべき治療は全部やっているわけですが、まだほとんどなんの効果もないということです。医師や看護師は「いつ退院します」とは全く言いません。看護師さんは言えませんし、医師にしたってこんな数値しか出ないのであれば、見通しすら口にできないでしょう。というわけで、全く先が見えずお先真っ暗状態です。でも、看護師さんと少しずつ雑談することで大体どうなりそうかはわかってきました。まず、私はどうやら「中等症患者」とみられているようです。軽症患者は、多少微熱はあっても安静にしていれば良くなる人で、あのままアパホテルで10日間ほどの隔離をすれば大丈夫という人です。ですが、私のように酸素吸入器や点滴など、24時間の器機にお世話にならないと悪化してし合う人は中等症と定義されるようです。軽症から中等症ですから、当然次の段階に進む人はいるわけです。今の私のような状態になった人はやはり二つのパターンに分かれるようです。一つは、薬が効いて数値もよくなり、この後4-5日で退院する。望ましいシナリオですが、今はもちろんその兆しはありません。退院なんて夢のまた夢です。もう一つのパターンは、数値がなかなか改善しない。酸素の数値も低下したままで、肺への炎症が出てくる。呼吸も段々苦しくなり、今は鼻からだけですが、いずれ人工呼吸器を取り付けることになる。それでも、回復の方向に向かうなら良い方です。「先日の方は、結局4週間はその状態で過ごされました」と言ってました。その4週間の方はそれでも退院できて良かったですが、それでもだめだとなると、緊急治療室などへ転送されるんだとか。あるいは、エクモのある病院への転移もあるそうです。これらいくつかのシナリオがありますが、今日現在ではどこへっ向かいそうなのかは全く分かりません。看護師さんによれば「今日明日が山じゃないでしょうか?」とのこと。私もネガティブなことも考えるようになってしまいました。午後に医師に接した時に聞きました。「そういえば、レントゲンを撮ったと思いますが、どうでしたか?」と。すると「肺に小さな白い影が見えました。まだ小さいですが、これが悪化すると呼吸困難などになる場合があります。」と。え!!テレビなどでよくある肺のレントゲンの白い影。今は小さいけれど、それが大きくなるともがき苦しむ???妄想も含めて、なんだかヤバいことになりそうです。医師は「まだ小さいので何とも言えません。」と慰めにもならない話をしました。ネットを見れば「急激に体調が変化した」とか「3日前まであんなに元気だったのに・・・」と泣いてる家族の記事も出ています。先が読めない、これが現実、これがコロナなんでしょう。午後になってどうやら数値に変化出てきたようです。ここからレムデシビルやステロイドなどを含め、点滴にどんどん薬を投入します。レムデシビルは1回20万円以上もする高価な薬だそうです。昨日も使ったので、今日で2回目。医療費がかかるのがよくわかります。ステロイドも結構高価らしいです。治療薬は良いのですが、私の場合はあまり強力なのを投与すると、腎臓に負担がかかる可能性があると言われました。確かに健康診断の時、時々「腎機能が少し弱いですね」と言われることはあります。治療するほどではないですが、様子見しましょう、と。今日の投薬が効果が出るのか?それとも更なる強化策(人工呼吸器など)を必要とするのか、まさに今晩が山です。
2021.07.19
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朝食後、まず酸素注入器が私の鼻に着けられました。酸素供給はベッド頭部の壁にある酸素供給口から管で引っ張ってきて、私の鼻に着けます。呼吸しにくいということは全くありません。次に点滴です。第一弾は、解熱剤です。解熱剤は30分ほどで終了。この後、血液サラサラにする薬やウィルスと戦う薬、免疫を応援する薬などいろいろ変えます。鼻には酸素注入器、指先には血中酸素濃度濃度測定器そして腕には点滴用の針が刺さった状態が、これからの私の24時間の姿です。これで極端に行動範囲が狭くなりますが、特に痛いとか不快とかということはありません。ただ、トイレでも歯磨きでも、常に看護師さんを呼ばないていけません。この点滴セットをベッドから切り離して持っていかないといけないからです。とにかく、何か治療を始めないことにはこの未知の病気とは素手では戦えませんから、不自由は承知の上です。医師から退院条件が伝えられました。まず、退院は原則発症から10日経過することが必要です。私の場合は、11日発症ですから最短でも21日まで入院です。その中で、問題ないと医師が3日間連続で観察確認できれば退院ということです。つまり、8日目から通常数値に戻り10日目まで継続すれば退院するということです。数値は、体温37度未満と血中酸素濃度94以上。本来の基準は95ですが、コロナ基準は1ポイント落としてるようです。こう書くと、なんだか私ももうすぐ退院できそうですが、当然数値を伴わなければいつまでも最後の3日間はやって来ません。今日は発症から7日目ですから、明日からこの期間に入るとこですが、とてもとても遠い数値です。今朝からの処置の効果は?夕方午後にきた担当医師も数値を見て難しそうに考えてます。そこで「レムデシビルを打ちます」と言います。あの有名なコロナの薬?効果は知りませんが、聞いたことはあります。ですが、看護師さんによれば今は在庫がないので、これから届けてもらうんだそうです。夕方届いて点滴打って、なんとか今日の予定は終えました。もちろん、まだ何も症状も数値も変化しないままです。とにかくやっと治療が始まったので、あとは寝るしかありません。
2021.07.18
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朝の検温で40℃にも。これは高熱どころではありません。しかも血中酸素濃度も95を割ってます。これはいよいよ重症化への道か、とだんだん覚悟してきました。定期的に入る看護師からの電話が来ました。「熱は高いままですし、酸素濃度がかなり下がっています。入院に関して医師と面談していただきますが、よろしですか?」「はい、お願いします」しばらくすると、607号室へ行って下さい、と電話が来ました。そこにタブレットが置いてありますので、連絡があったら出てください、と。この階にそんな部屋があったのか!で、行ってみるとそこだけキーがかからないようになっていて、簡単に入れます。しばらくすると、タブレットが鳴り、看護師さんを含めた3人の会議のようになりました。もちろん、医師も看護師も顔を見るのは初めてです。医師は端的に「酸素濃度が低下していますし、熱も上がっています。病院に行かれてはどうでしょうか?」「はい、よろしくお願いします」と即答。「では看護師さん、手続きよろしくお願いします。」と医師が発言して終了。看護師からは、「では、退出を押して、部屋へお戻りください」これで入院が決定しました。この間1分もかからなかったような気がします。規則として「医師が患者と最終的に面談して決定する」というのがあるのでしょう。部屋に戻ってしばらくすると、看護師さんから「では本日入院しますので、そのままお待ちください。時間は午後になると思います。入院先はこれから調整しますが、お荷物の整理をしておいてください」とのことでした。で、早速パッキング。身体がだるいせいか、やたらと疲れます。休み休み仕上げて、ようやく一段落。ランチタイムになりましたが、食欲ゼロで取りに行く気にもなりませんでした。すると看護師さんから「午後1時半に出発します。入院先は荏原病院ですが、よろしいですか?」「はい、お願いします」とまた即答。荏原病院って荏原?大田区?もちろん、行ったことはない病院ですが、調べてみると地域の伝統的総合病院のようです。予定通りお迎えが来ました。もちろん、厳重な防護服に包まれた格好の方が二人です。これはレンタカーとかではなく、医療用専用のミニバン改造車でした。霞が関から首都高に乗り、目黒線へ。そして荏原で降りて間もなく到着しました。病院の方と書類のやり取りなどをして、私は直接病室へ連れて行っていただきました。このフロアー全体が、コロナ専用フロアーのようです。説明を聞いてから、早速荷物をほどいて、ベッドに横になりました。二人部屋ですが今は私だけ。ただ間もなく隣の人も来るだろうとのことです。最初は持ち物検査のごとく、私が所有している薬関連全部提出するように言われました。バファリンや常備薬、薬箱を持ってきたのでその中にある整腸剤、下痢止、キズ薬?など、コロナとは関係ないものもそのまま持ってきました。飲むとは思っていませんが。ところがそれを全部引き渡せというのです。薬剤師が全て記録保管するというのです。「え?全部ですか?私に戻さないんでか?」と聞くと「退院時にお戻しします」だそうです。なんともすごい。普段使ってもいない(開封さえしていない)マツキヨで売ってるような市販薬も全て没収という徹底ぶりです。初日は、検温や血中酸素濃度チェック程度。医師とはあいさつ程度で、いくつか注意事項がありましたが、特別なものはありません。割とあっけなく、入院終了となりました。本来いくつもの書類等にサインするべきなのですが、私のこの部屋で私がサインした書類は全て「感染書類」扱いとなり、事務局へ提出できないのだそうです。なので書類は全て看護師さんが私の代理署名をすると言われ、私は了解しました。紙一枚まで感染防止策に入っているんですね。設備で驚いたのが、テレビ。私は長いこと入院のお世話になっていないので、時代が変わったのでしょか、テレビが有料になっていました。なんだか田舎の民宿みたい。さすがに100円玉ではなく、1000円カードです。ま、テレビなしでもいいです。水ペットボトル類を何本も持っていたので、それらを冷蔵庫へ入れました。ところが全然冷えてない。スイッチらしいのを押しても動かない。看護師さんに尋ねると、こちらも有料とのこと。えーっ!冷蔵庫が有料なんて聞いたことないというと、そうですか普通ですよと言われました。テレにカードとセットなんだそうです。これは仕方ない、2000円分買い求めました。ちょうど照ノ富士が出てきそうな時間帯だったので、テレビをつけようとすると「イヤホンはお持ちですか?」と看護師さん。そもそもアパに行くつもりで家を出たわけで、そんなものあるはずありません。ブツブツ言いながら、コンビニでの購入を依頼。ですが、買いにけるのはちょっと先になると言います。コロナ病棟の人は、なかなかコンビニにも自由に出入りできないのかもしれません。しかたなく、無音にして照ノ富士、白鵬の相撲を見ました。やがてもう一人の方も入ってきました。カーテンでぐるりと囲まれているので、顔も知りませんし、もちろん話も自己紹介もありません。ですが、ツインベッドよりちょっと離れている程度なので、「人の気配感」がすごい。だってほんの1mほどのところに顔も見えない人の音、咳、その他細かい音がこちらに届くわけです。特にその方は咳がきついようで、かなりの頻度で咳き込みます。わずか1mほどの場所で。そんな経験、人生ではありませんからちょっと気になります。でも、これが特別室ではない一般人の入院生活というものでしょう。みんな耐えているんですから。文句は言いません。入院早々、レントゲンを撮るとのことです。新型コロナは基本的に肺炎ですから、肺のレントゲンを撮るのは理解できます。レントゲン室へ移動するのかと思いきや、「感染者の方はこの部屋からは出られません」とのこと。すると、レントゲン撮影機がこの小さな部屋に入ってきたのです。イメージは「超小型建設機械?」みたに小型のアームがあって、台座にクルマがついて移動できるというものです。こんなの初めて見ました。レントゲン室は厳密に放射能管理されてますが、ここは小さな相部屋病室。そんな管理はゼロです。とにかく「バシャッ!」と私の胸を撮影して出ていきました。アパは個室で大型テレビに無料冷蔵庫、風呂もあるし行動は自由。他方、この病院では小型テレビも冷蔵庫も全てお金次第。治療もない。これじゃあ、アパの方が良かったんじゃないかなーなどと思ってしまった入院初日でした。
2021.07.17
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陽性判明から5日目です。昨日動かなくなったPCですが、「ここにこう書いてある」とか「マイクロソフトアカウントを見ればわかる」とかアドバイスはいただきましたが、そもそもパソコンを開けられないので困っているわけです。で、最後の手段(?)としてモンゴルにいる若手コンサルタントに私のIDを送って、調べてほしいと依頼しました。すると、2時間ほどで48桁!!の数字が送られてきました。入力すると、確かに起動しました。いやー、良かったです。ただ、これには問題が。立ち上げるたびに48桁の数字を要求するので、入力が結構大変です。まあ、このくらいは退院後秋葉原へでも行けば相談に乗ってくれるでしょう。このホテルに隔離中に重要な数字が二つあることがわかりました。一つは当然ですが、熱です。これが下がらない限り退出できません。もう一つが、酸素の血中濃度です。昨日写真でご覧いただいたあの機器です。酸素の血中濃度100がベストですが、95以上なら問題ないそうです。熱の方は相変わらず高く、38℃代が続きます。バファリンを飲むと一瞬36℃代になりますが、すぐに戻ってしまします。血中濃度は当初は98くらいでしたが、徐々に低下し96くらいまで落ちることもあります。ここでの生活ですが、3食の弁当を1階に取りに行くとき以外は、部屋からは出られません。外国から国内に着いた人の隔離ホテル(これまたアパ)の場合は各個室のドアノブに引っ掛けてあったとのことですから、そっちの方がいいと思うのですが。海外からの人を隔離管理するのは国であり、今の私のホテルを管理しているのは東京都ですから、そこで微妙な違いになるのでしょうか?これもアパのせいではないですが、タオルや足ふきマットが全くないのです。他方、シャンプーなどはちゃんとあります。昨日の写真で弁当棚の横に飲料が写っていました。全てが入札なのでしょう、そして入札の中でいかに利益を出すかなのでしょう。お茶なんて、どこも同じだと思っていましたが、あるんですねー、「え?これお茶?お茶の味しないし、美味しくないし」私たちが普段手にしているのはサントリーとかキリンとかが研究を重ねて美味しくしているんだということがよくわかりました。インスタント味噌汁もあります。これを飲んだら「え?これお湯のままなんだけど???」というスーパーで10袋98円には遠く及ばない不味いものでした。恐らくこんなことは入札を勝ち取った業者は100も承知なんでしょう。常に味の改善に怠らないという風土の食品メーカーに若いころお世話になった身としては、消費者のことを考えないで作っている食品メーカーもあるんだと驚くばかりです。あと3度の食事で驚くのは、圧倒的に若い人が多い。20代、30代が圧倒的です40代はたまーにいるって感じですから、間違いなく私が一番の年上ではないかと思います。男女は大体半々。現在一番辛いのはやはり身体がだるいこと。これに尽きます。本をたくさん持ちこんだのですが、未だに1ページも読んでません。試しに雑誌を読みましたが、読んでる途中に眠くなってしまいました。本を読むにも一定の体力必要だということがわかりました。夜になって検温すると、なんと39.5℃。なんだか、かなりやばいです。
2021.07.16
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昨日、無事自宅近くのホテルに入りました。ホテルの入り口から部屋に入るまで、一切人との接触はないようになっています。部屋はアパなので狭いですが、文句は言えません。部屋は6階ですが、もちろん誰も歩いていません。 部屋はアパのサイズですが、ここで10日間無事に過ごさねばなりません。 ホテルに入ったら、まずアプリまたはURLを入力して、自分の健康管理アプリLAVITAをダウンロードします。そこに体温とか、脈拍とかをパルスオキシメーターで測定します。上段が血中酸素濃度、下段が脈拍だそうです。私の99は問題ない数値とのことでした。初日はいろいろ説明を聞いたりしましたが、驚いたことがあります。ここには医者も看護師も常駐しているのに、医療行為は一切しないんだそうです。しかもなんとPCR検査すらしないんだそうです。これはいくらなんでもちょっとおかしいですね。恐らく「公営医療による民業圧迫」とか言うのでしょうけど、だったらコロナ感染の疑いがある人をちゃんと受け入れて、PCR検査もしろ!と言いたいです。これって、一体どんな法的根拠で「治療は一切しないけど、ここから出るな」「PCRでポジティブだった人がPCR検査なしで野に放たれる制度」は、いくら考えてもおかしいです。ホテル内では時々看護師さんから電話が来るくらいで、当然やることもありません。そして夕食の時間。6時から7時までのわずか1時間の間に全員が1階に食事を取りに行き、部屋で食べ語彙を捨てに再び1階に行きます。ちなみにエレベーターはこの1時間しか動きません。そうなると当然ですが、人が集中します。アナウンスがあってエレベーターの乗ろうとしたら、既に相当数の行列ができていました。さすがに人がたくさんいるところでは写真は撮れないので、これは食事が終わってごみを捨てに行くときに撮った写真です。この棚に、たーくさんの弁当が置かれていたのです。弁当を取ってから帰りのエレベーターに乗るのも行列。30人は超える行列でした。なんだか社会主義の行列みたいな気がしました。そして弁当です。作ってくださった方には大変申し訳ないですが、どうしてこんなまずい弁当を今時作るんだろうと思いました。セブンの弁当でも、298円ののり弁でも百倍美味しいです。インドから帰ってきて最初の二日で「もうー、このべんとうだめだー!」と送ってきた日本人、同じくアパに隔離された外国人にとって「米しかない!」と叫んだ気持ちがよくわかります。これを見て「消費財が消費者の反応を気にしないで製造を続けると、こうなるんだろうな」と思いました。要するに我々の声は決して弁当屋さんには届かないし、弁当屋さんも契約通りの「数」を「時間通りに」届けることが全てなのでしょう。残念ながら半分しか食べられませんでした。この分で行くと、毎回残しそうです。ダイエットにはいいけど、適正栄養は必要とは思っていますので、なんとか明日は頑張ります。更にいろいろ書こうと思ってたら、とんでもないことがおきてしまいました。それは私のパソコンが動かなくなってしまったのです。フリーズとかそいうものではなく、BitLocker回復キーを入力せよ、とあります。この時点でPCは使えなくなったので、スマホでいろいろ検索してみました。するといかにもマイクロソフトらしい直訳(グーグル翻訳よりわかりにくい?)っぽい文章で書かれていますが、よく意味が分かりません。どうもそういうキーを設定したことになっているらしいのですが、そんな記憶はもちろんありません。周囲の知人に聞いたり、ネットで再検索しましたが、はっきり言ってお手上げです。一つの方法は私がマイクロソフトアカウントにログインして、その中で探すということです。そもそもPCは動きませんから、スマホでやりましたが、全然わかりません。どんな人でも、PC使えなくなったら仕事は困るでしょうが、私のような個人コンサルは大打撃です。そしてデータが全部消えてしまったら・・・コロナどころではありません。ホテルに入った初日にPCトラブル。最悪X最悪という感じです。これはもうパソコンを買うしかないかなと覚悟して寝ました。
2021.07.15
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今日は陽性判明から3日目。感染症状が出てから4日目です。そしてまだ家にいます。このブログは一体どうなるんだろうと思っています。いつもは「何かしら皆さんにお伝えしたいこと」を書いてきましたが、このシリーズはそうはならないんじゃないかと思ってます。ホテルに入れば、弁当がどうのこうの、熱が何度など毎日ほとんど同じことを書くような気がしています。そして関心のない方にはほとんど「どうでもいいこと」の羅列になりそうです。が、これは私の記録として残そうと書いているので、興味ない方は題名に「コロナ隔離」がある記事は、すっ飛ばしていただいて結構です。さて昨晩からの症状です。昨日の夜も私にしては早めに就寝しました。そしてほぼ2-3時間ごとに目が覚めました。こう書くと、「コロナで辛いから寝れないんだろう」と思われる方もいるかもしれませんが、実際には超熟睡モードです。これがコロナゆえの症状なのか、たまたまそうなっているのかはわかりませんが、非常に良く眠れますが、数時間で必ず目が覚めるのです。昨晩で言えば、午後10時くらいに就寝し、すぐにぐっすり寝ました。が、なぜか夜中の12時半くらいに目が覚めます。そこで検温をすると38.5℃とかなり高いです。で、眠れないのかと言うとそうではなく、あっという間に熟睡します。そして午前3時くらいに目が覚めます。そしてまた寝ます。で、午前6時に目が覚めて、再び検温するとなんと39.5℃です。これは立派な高熱でしょう。が、身体がだるいという以外には、目立った症状はありませんが、喉や舌の根元辺りに結構違和感は感じますね。そして大谷二刀流のオールスターゲームを見ます。この時点では38.3℃と再び下がりました。食欲が全くないので、今日の朝ご飯は抜きです。お昼にパスタ食べましたが、味覚がない、まではいきませんが、味覚力が落ちつつあるのは感じます。舌の奥がちょっと痛みというか違和感があるのですが、それが影響しているようなのです。味覚よりも食欲がない方が問題です。朝食抜きで、軽いパスタを食べただけですが、全部は食べきれませんでした。厚生労働省によれば「37℃以上が4日続いたら、コロナの疑いあり」としているんだそうです。病院に行かずに保健所の指示で今日まで検査もせずに自宅待機していろってことです。今日からPCR検査の手配をして、明日検査、明後日陽性判明で、その二日後に隔離でしょう。もうその時点で熱が出て一週間以上は経っています。やっぱり役所の言う通りやっていては自分の身は誰も守ってくれません。そして東京都から電話がかかってきました。「本日4時5分にお迎えに参ります」と結構細かいです。話しっぷりでは、ミニバンタイプのタクシーのような気がします。私が「わかりました、4時5分に玄関前で待ってます」というと、それはダメとのこと。到着したら電話するので、その後に来てくださいとのことです。東京都の説明によれば、私の隔離期間は7月21日までだそうです。これは微妙です。実はオリンピック開催により、モンゴルから取材陣がやってきます。コロナなんかなければ、毎日美味しいものとお酒を飲める店に連れていきたいところですが、そうはいきません。しかも私自身がこうなっていては。21日に来日しても彼ら自身も隔離しないけないので、タイミング的には間に合いそうです。私が予定通りに無事に隔離が解けるかどうかですが。迎えの車が来ました。事前に運転手さんから連絡があったのですが、それが半端ない関西弁です。東京へ来ても関西弁が残っているというのとは、全く別物。車はセレナで、客は私一人。運転手さんに「これはタクシー会社の車ですか?」と聞くと、何やらしどろもどろ。聞けば京都で現役の観光バスの運転手さんだそうです。京都で仕事がないので、2か月くらい出稼ぎをしようとやっていたとのことです。「なるほど、じゃあ、この車はタクシー会社の車じゃないんですか?」と聞くと「レンタカーです」とのこと。ここでもあの人材派遣大手の影が見え隠れしました。要するに、車は全部レンタカー、運転手さんは地方の困っているドライバーをかき集めて仕組みを提供したということです。通常であれば、こんな緩いコスト管理では利益は出ないでしょうが、おそらくコロナ向け総原価方式で、ノーリスクで儲かるようにできているのでしょう。保険も万全にすればリスク対策もOKです。
2021.07.14
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今日は発症から2日目、陽性判明の翌日の13日です。昨日は陽性が判明するまでの経緯を書きましたが、私の症状についても書き残しましょう。11日の夜は、やはり熱があるのかもしれないな、という感じでした。ちなみに私は解熱剤などは一切飲んでいません。新しい体温計を買ってきて、頻繁に測定するのですが、結構数値がぶれます。11日の夜は一時38℃にもなりましたが、概ね37度台でした。ですが、12日の夜はちょっと違いました。食欲もないし、身体はだるくなり、テレビも見る気がなくなり、午後8時過ぎには寝てしまいました。相当熟睡したと思い、「さすがにまだ朝ではないだろうけど、夜中の3時くらいかな?」と思って時計を見ると、なんと午後10時半。たったの2-3時間しか寝てないのです。私は「100%!」このめざまし時計の電池が切れていると思い、寝室を出て電池を探すと、なんとやはり10時半なのです!あんなに熟睡したのに、たった2時間ちょっと?もちろん酒は飲んでません。今までに経験したことがない感覚でした。熱を測ると、37℃から38℃代も。しかも体全体が一層だるいのです。どこと言って関節が強烈にいたいのではありませんが、全部痛い、全部だるい、という感覚です。結局その夜は、ほぼ2時間おきに起きては「まだこんな時間か」と確認することが続きました。症状として追加で出たのが、口内問題です。1つは舌です。なぜか夜中に舌の左側が激痛に近くなりましたが、その後難なく収まりました。もう1つは、喉です。私は元々喉が弱く、耳鼻科にもいろいろ通った経験があり、あまり喉は強くありません。そこが激痛ではないけど、違和感があるのです。頻繁に起きる割には、「寝られないからベッドから出たい」とい気分にはならないのが不思議です。やはり辛い身体にはベッドが最適なんでしょ。私に陽性を伝えた後、知人からいただいた質問で共通していたのは「ホテルに行ったら、薬出してもらえるの?」です。答えは「なし!」です。薬はなく、「ただベッドに横になって耐えていろ!」という指示です。ホテルの医者や看護師の役割は、治療ではなく、患者が急変したら病院への入院を判断する役割だそうです。朝になって、6時ごろ体温を測ると、なんと36.9℃!いくら誤差とはいえ、体温が下がっているのは良い兆候です。で、10時間以上も爆睡して、朝ドラや大谷のHR競争を見るのに起きだすと、やっぱり38度近くに戻ってしまいます。午後に東京都から電話が来ました。今日隔離するホテルを指定するとのことでしたので、当然その連絡だと思っていましたが、「確認のお電話です」とホテルについてはまだ決まっていないということでした。私は医者の問診で細かく聞かれ、保健所からも細かく聞かれ、更に東京都からも全く同じ質問ばなり聞かれました。東京都や保健所の人が忙しい、忙しいと言われますが、こんなことやっていては人手がいくらあって足りません。しかも「どういう場合に隔離から退院できるのですか?」と聞いても「わかりません」と堂々と答えます。ですが、「わからないこと、不明なことはございませんか?」と聞いてくる。病院、保健所、東京都の連携がうまくできていなことは当然ですが、その不便さに乗じてビジネスを拡大したい勢力がいることは間違いないでしょうね。どこぞの人材派遣会社は「足りなくて足りなくて、困っています」と言ってますからね。で、再び私の症状です。13日午後現在、特に喉や舌が強く痛いということはありません。熱は38℃。なかなか下がらないです。気分としては「かなり飲んだ翌日の二日酔いの症状」というのが一番近いと思います。頭は鮮明だけど、何事もやる気が起きないという状態です。
2021.07.13
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7月11日日曜日の午後から身体が何となくだるくなり、夜には発熱状態となりました。これはいよいよ私にもコロナがやってきたか、と覚悟は決めたものの、翌日になってみると比較的良好な状態となっていました。政府や東京都のホームページを見ると「気になったら、まずはかかりつけ医に相談してください」と書かれています。実は、その1週間ほど前の7月3日に近所の病院で1回目のワクチン接種を受けたので、そこが適切だろうと電話しました。HPにはPCR検査をやりますとはっきり書かれています。ですが、実際に電話してみるとけんもほろろ。「うちは熱のある人はそもそも受け付けていないんです!」とぴしゃりと言われました。風邪ひいた人はどうするんですかね?一応、入院病床もある立派な病院なんですけど。保健所に直接電話する手もありますが、ネットなどを見ると、根掘り葉掘り聞く割には対応は鈍いとあります。なので、ネットで「発熱外来」を探すと、近所に一つ、ちょっと離れた場所に一つ見つかりました。当然近所の方がいいと思い、開院(10時)するまで待ち電話すると「今日でしたら、夜になります」とのこと。これでは検査結果は絶対に今日中にはわからないでしょう。なので、もう一つの方へ。自宅から30分ほどの場所にあるクリニックは、なんと「発熱外来時間帯」というものがあって、12時45分から30分間は発熱外来専用なのです。で、行ってみると、てきぱきと検査をしてくれ、「3時間ほど後に電話しますので、ご自宅でお待ちください。」と言われ、帰ってきました。そして2時間半ほどで連絡が来て「残念ですが、お客さまは陽性です」と。覚悟はしていましたが、実際そう宣告されると、厳しいものがあります。2週間ほど隔離期間らしいですが、その間には人と会ったりゴルフをしたりの予定が入っています。ゴルフ仲間が一番気楽に伝えられると思って「ガダルカナルへの召集令状が届いた気分です」と書きました。それ以外の関係者にも連絡はしましたが、今月末の役員会や来月の打ち合わせなどに関する人は、とりあぜずより重くなってからでいいだろうと思って、パスしました。お医者さんは「症状が軽いので、当分は自宅療養だと思います」と言ってたので、私も「まあ、どこかに缶詰めになるよりはいいか」と高をくくっていたら、東京都の保健所から電話が来ました。一連の私に症状を聞いた後、保健所からは「ケイカイ」とあります、と言いました。「ケイカイ?」なんですか?「警戒?何を気を付けるのですか?」と聞くと、話がかみ合いません。どんな字ですか?と聞くと私の症状は「軽快」だと言います。私が「それは自転車が軽快に走る」とかで使うんじゃないですか?「コロナの症状に関して使うのですか?」と聞くと、役人お得意の「そういうことになってます」と答えました。辞書で調べると「みがるで、すばやいさま。心が弾むような、軽い感じであること」ですが、どう見てもコロナ陽性患者には間違った使い方です。12日の東京都の感染者数は502人です。私はこのうちの一人ということになります。今後どうなるのか、まさかこのブログが遺言になることはないと思いたいですが、わかりません。 パソコンに向かえるうちは、今後も隔離生活をお送りしたいと思います。
2021.07.12
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3回目の緊急事態宣言に入って、一部では「あまり行動は変わらないのでは?」という声もあるようですが、変異ウィルスのこともあり結構慎重になっている人も多いように感じます。やはりお酒一切禁止の影響はインパクトるようで、今まで午後9時までやっていた居酒屋さんなども「これじゃあ、やってられない」ということもるのでしょう、今回は閉店している店の方が多いように思えます。先日、夕食時に近所のセブンイレブンに行ってびっくり。結構な人たち、おじさんも若い女性も、いろんな人たちがセブンの総菜を買っていました。いつだったか、こうしたコロナ騒動で買うコンビニ総菜の話を友人としたことがあります。とてもコンビニ総菜が似合う人ではなかったのですが「あれ、美味しいよねー!」で意見が一致したのが、「金のビーフシチュー」でした。私も軽く一杯近所で飲むのが好きなのですが、今とてもできません。なので、セブンに行ってみたら、似たような行動をする人たちが多いなあと気づいた次第です。コロナで困っている企業は多いでしょうが、セブンは間違いなく「コロナ勝ち組」だと確信しましたね。今回の酒類一斉禁止により、セブンでお酒と総菜を買う人は間違いなく増えたことでしょう。そんな脅威の変異ウイルスですが、政府は水際際対策を批判されたためかどうかは知りませんが、最近の入国者に対する扱いは、昨年後半の緊急事態時とは明らかに異なっているように見えます。昨年は、公共交通機関を利用しないことが確認できれば(通常は家族がクルマで迎えに行く)、PCR検査の上そのまますんなり自宅待機ということで入国できました。ですが、今回は様相が違います。まずは外国の出国時から厳しさが違います。昨年は現地で出してくれた証明書(英語)を持参すればそれでチェックインできましたが、今はそんな簡単ではなさそうです。インドから帰国した人の例では、もちろんPCR検査はしたものの、その書式が日本政府の指定書式とは違うとかで、却下されたそうです。ヨーロッパから帰国する人も、現地で英語の証明書を作ってもらって空港に行ったが、日本政府の指定と「少し違う」ということで、予約した便(日系航空会社)への搭乗を拒否されたそうです。仕方なく、ホテル付近に滞在し、再び検査し、証明書を提出したが、それも不備と言われたそうです。現地の受付の人たちは不憫に思って「乗せてあげたい」とは思うものの、この日本政府方式と少しでも違うと入国できないらしいのです。はっきり言って、外国のドクターがいちいち日本政府方式を十分に理解して検査したり、報告書を書いたりするのは難しいと思うのですけどね。日本の近所のお医者さんで「英語の証明書を出してください」と言って作ってくれたのが、ベルギー政府用なのかノルウェー政府用なのか、はたまた南アフリカ政府用なのかわかるはずありません。そもそもPCR検査自体、日本が「先進国」であるなら、胸張って言えるかもしれませんが、未だまともな検査体制を全国に持てない後進国であるのに、ヨーロッパの検査証明にケチをつけて搭乗させないというのは、「水際対策の強化」を「官僚的統一様式化」と勘違いしているバカな官僚が多すぎることに要因があるわけです。強化する場所が違うだろうと思うわけです。それでも何日もの無駄な日を過ごした上で入国した人たちは、そのまま隔離ホテルへ直行です。もちろん、空港で検査して陰性の人たちです。インドからの人は横浜へ、ヨーロッパからの人は都内でした。興味深いのは、この両方のホテルがアパホテルだったということです。当初は、アパホテルを隔離ホテルにしているのか、一般宿泊客とはフォロアーで分けているのかな?なんと漠然と思っていましたが、それは全く違いました。なんと「長期、一棟借り」しているのです。厚生労働省が丸ごと借り切っているのです。そしてそこにはアパホテルのスタッフはいないのだそうです。いるのは厚生労働省の職員や警備会社のスタッフだそうです。部屋から一歩も出てはいけないので、各フロアーの通路には警備員が監視しているとのことです。ま、ほとんど刑務所の気分のようです。食事は全部弁当です。インドからの人は「2回続けて、もう嫌になった」と言ってました。白いご飯たっぷりの弁当は、日本人にはまだしも、外国人には辛いようです。刑務所らしいのは、朝の6時に館内一斉放送で起こされ、7時なると「これから弁当を配ります」とのアナウンスが、日本語と英語で流れるそうです。弁当は袋に入って、ドアノブに掛けられているそうです。まるでホテルの朝の新聞のようです。横浜と両国のアパホテル以外にもあるのかと、アパのHPをチェックしてみたら、あるわあるわ。。。北は札幌から南は石垣島まで、全国30数か所も!!!契約部屋数にしてなんと1万3千室以上も!!!これはすごいです。恐らく、入国者のみならず、隔離が必要な陽性者も対象になっているのでしょう。これを全部受けたアパは凄いです。確かにこれだけのホテル数、部屋数を各地各地で交渉していては、いつになるかわかりません。アパならあの会長の一言で何とでもなるでしょう。そうした手間暇を考えたら、大したディカウントなどなくてもアパホテルに依頼する以外、方法はなさそうです。おそらく契約金額数十億円はあるでしょう。こんなの各地でいちいち入札なんてできませんし、他のチェーンも簡単には「よしわかった。全部やるぞ!」なんて意思決定は即決できないでしょうから。しかも、この契約終了後も「コロナホテルとしての風評被害」もありうるので、しばらく休業させないといけません。それを含めると、この低稼働にあえぐコロナ禍でこれだけの売上を補償付きで得られるなんて、やはりアパは他のホテルとは違って安泰なのでしょう。コロナ禍での見えないビッグビジネスだと思いましたね。
2021.05.13
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イギリスのエリザベス女王の夫、エディンバラ公フィリップ殿下がが亡くなられたとの報道がありました。99歳だったそうです。私がその存在を意識したのはもう20年以上も前のことでした。恐らくその名前は聞いたか知っていたかとは思いますが、とくには意識してはいませんでした。当時、ヨーロッパに滞在していた時に「私の旦那はフィリップの会の一人です。」と聞いたことがありました。「はあ?フィリップの会?何それ?」というのが私の最初の印象でした。その旦那を持つ女性とは、当時のオランダの電電公社みたいな会社、要するにオランダのNTTの副社長をしていたバリバリのキャリアウーマンの女性でした。恐らく当時私より10歳か20歳近く以上は優に年上だったと思いますが、なぜかアジアからの若輩の私をかわいがる仲の良い「女性の友達」でした。女性の友達と言っても、見るからに勇猛で「超フェミニスト」の人でした。その時に「フェミニスト」という言葉の本当の意味を知ったと思います。それまでは「女性に優しい男性」をフェミニストというのだとばかり思っていたのです。彼女は当時、日本のテレビ討論会などで居並ぶ男性陣に嚙みついていた元法政大学教授の田嶋陽子先生のような方でした。田嶋先生の舌鋒の鋭さはテレビでも有名でしたが、そのオランダ人の女性ビジネスウーマンもそれに負けないくらい、男性中心社会を痛烈に批判していました。本気になったときは怖いのなんのって。居並ぶ男性陣エリートらも震え上がるほどでした。恐らく当時のその方から見たら、極東から来た年下の私なんて突っ込むほどの相手でもないのか、かなり優しく接してくれました。とあるパーティで彼女の旦那さんと会った時に、その旦那さん本人が笑いながら「はい、私はフィリップの会のメンバーです」というではないですか。どういう意味か?当時(2000年よりも前)はさすがのヨーロッパでも、ビジネスウーマンとしてバリバリ働く妻の「縁の下の力持ち」的男性は少数派でした。要するに「ヨーロッパの大企業で要職に就いた女性を陰ながら支える男性」の会が「フィリップの会」だったのです。もちろん、フィリップの会の奥様達は有名大企業の幹部ばかりでした。つまり内助の功を発揮する旦那さんの会だったのです。当然、その私の友人(女性キャリアウーマン)の旦那さんも立派な仕事を持ったビジネスマンでしたが、一般的には奥さんの知名度よりは知られてはいない人たちだったのです。私は何人かの「フィリップの会」の男性たちに会いましたが、それは皆立派な仕事を持っていました。でも、それぞれの国における知名度では圧倒的に奥さんの方が有名だったのです。私はこの「フィリップの会」という名称に感心しました。ヨーロッパでは最高位とも言えるエリザベス女王の旦那さんですから、どんなに立派だろうが、仕事ができようが、「女王の旦那さん」と言われるしかないのです。フィリップの会メンバーの男性陣も、私のような経営の専門家からすれば素晴らしいキャリアの方々なんですが、やはりどこの国にとっても知名度ではほぼすべて「奥さんの方が有名」な方ばかりでした。フィリップの会の面々は、家庭内はわかりませんが少なくとも外面的には「奥さんを全面的に尊重し、自分は陰で応援する」というタイプの方ばかりでした。そういう意味では、エジンバラ公フィリップス殿下はまさにそのような方だったのだろうと思います。フィリップの会の面々は、そういうことを全て受け入れ、むしろ楽しんでいるような人ばかりだったという印象があります。でも、そもそも「フィリップの会」ができたという経緯そのものが、亡くなられたフィリップ殿下が常に身を引き、エリザベス女王を引き立てていたからに他ならないと思います。太陽と月、陽と陰ではないかもしれませんが、陰にいた存在感としては抜群だったのがフィリップ殿下だったのではないでしょうか?私には、表で輝く女性たちよりも、陰ひなたで支えるフィリップの会の面々の方が強く印象に残りました。敢えて言えば、日本よりもモンゴルの方が「フィリップの会」が成立しそうな気がします。それだけ社会で活躍する有名な女性が多いということなんですが。ご冥福をお祈りします。
2021.04.09
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アパレルのレナウンが民事再生手続きに入ったとの報道がありました。会社更生法と何が違うのか?という疑問も出ますが、要するに更生法よりももう少し経営者に対して緩い処置をする法律みたいなもんです。それはさておき、原因は「コロナによる販売減」とありますが、いくらなんでもレナウンの破綻をコロナのせいにするのは、やりすぎでしょう。コロナのせいにしてはいけませんね。長い闘病生活で苦しんでいた人が、最後の最後に心不全で亡くなるようなもので、実際には回復不能な別の病気であったという方が正しいでしょう。レナウンの場合はその「闘病生活」は長く、10年どころか20年以上も前から潰れてもいいような状態の会社でした。現在の筆頭株主は中国の山東如意科技集団という会社ですが、これが筆頭株主になった2010年の時点で日本の中では興味を持つ企業がなくなってしまったほど、ほとんど破綻状況でした。私はそれを更に相当遡るころに当時のトップと会ったことがあります。当然、その時も会社の状況は一刻を争うような内容でしたが、あまりにノー天気というか、危機感がないのを見て、呆れるどころかショックを受けた記憶があります。私が80年代の黄金時代の話をすると嬉しそうに「そうなんですよね。私たちはうまく行き過ぎたのかもしれませんね。多分、そこに少し甘えがあったのでしょう。」「でも、もう大丈夫じゃないかと思いますね。」なんて根拠のない楽観的見通しをしていたのに驚きました。私はそれを見て「この会社の経営危機は、明らかに人災だな」と思ったものです。本来、10年前には消えているような会社が今回経営破綻したわけです。私が注目したのは、そんな「経営内容が良くない会社が思った通り破綻した」という話ではなく、親会社の破綻方法です。新聞報道にはさりげなく書かれていますが、ネット上のコメントを見ても誰も書いてないので、敢えて書こうと思いました。それは今回の破綻原因が「親会社の中国繊維大手の山東如意科技集団のグループから売掛金が回収できず、57億円の貸倒引当金を計上した。」という部分です。要するに親(山東集団)が子(レナウン)に金を払わなかったから倒産したということです。株の過半を持つ親会社ですから、金を払わなければ倒産するのはわかっていたのです。つまり、意図的に親が子を殺したってことなんですね。表現が良くないですが、簡単に言えばそういうことです。そこで気になったのは、この57億円という金額です。売掛金とありますから、レナウンが57億円分の商品を親会社に納品したけど、その親会社がお金を払ってくれなかったので倒産したのです。レナウンのトップもすでに山東集団の人ですから、要するに自作自演ということなのです。ではこの57億円はどういう意味があるのか?直近の決算書から推測すると、レナウンの月商は連結で50億円、単体なら35億円程度です。当然、レナウンの売り先の多くは国内の百貨店などでしょうから、これらが全額山東集団のはずはありません。月商が年々減少しているにもかかわらず、昨年2月から12月にかけて売掛金が23億円も増えています。恐らく経営陣は、昨年から毎月少しずつ(数億円単位?)でレナウンから山東集団に支払うつもりのない納品をさせていたのでしょう。それが目標の50数億円を超えたので、じゃあもうレナウンは潰すか、となったのではないかと思います。もちろん、これは全ては私個人の勝手な想像です。が、昨年12月時点の有報にも既に「親会社向け売掛金が回収できていない」とありますから。親会社がウンと言えば、すぐにでも回収できるのにしなかったということは、やはり意図的だったということだと思います。つまり、山東集団は既に昨年の時点でレナウンの再生を諦めていたということです。じゃあ、なんで50億円を超えるのを待っていたのか?それは山東集団の過去の投資に遡らねばわかりません。彼らのレナウンへの投資額に関する情報は、一部ニュースに残っています。それによると、2010年7月に第三者割当増資で山東集団が引き受け、41%の筆頭株主になったとあります。その額40億円。その後、2013年4月に53%まで買い増し、親会社となったのです。金額は書かれていませんが、前回増資から3年後の買い増しですから、株価も少し高くなっている可能性があります。となると、山東集団の投資コストは総額で55億円くらいかな、と推定できます。山東集団にとって子会社のレナウンが破綻して困るのは、投資した有価証券の減損ですが、それと買掛金不払いによる益金で相殺できるわけです。だから、親会社としては大きな痛みはありません。しかも今回会社更生法ではなく民事再生手続きですから、現行経営陣(つまり山東集団)が残りながら、再生計画を立てることができます。簡単に言えば、今の経営陣のまま、借金踏み倒しが合法的にできるということです。この推測が正しいかどうかはもちろんわかりませんが、なんだか法の穴を突いたような上手いやり方に見えました。日本人だと「親はギリギリまで子の面倒を見る」という体面が先に出てしまうでしょうが、名はいらず実だけ欲しい中国人には実にいい方法だと思います。どれだけのブランド価値があるかどうかは別にして、山東集団はレナウンのブランド(ダーバンとかも)も流通網も持ったまま、しかも損することなく借金棒引きが可能になるスキームだと言えそうです。これはどこかのビジネススクールでケースにしてほしいですね。(笑)
2020.05.16
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昨日は所用があり、久々に繁華街に出てきました。向かった先は上野。せっかくなので、日本型ロックダウン?の現状を見ようとちょっと歩いてみました。確かに閉まっている店は多いですし、アメ横方面もいつものような外国人観光客が大勢いるわけではありません。ですが、先月下旬に築地場外市場で見た「がらーん」として、「人っ子一人いない」的な静けさではありませんでした。というよりも、相当多いです。普通の地方都市であれば「日常的な賑わい」と言えるほどの人出でした。大きな音がするので行ってみると・・・やっぱり!大きなパチンコ屋さんは営業していました。なかには大勢のお客さんがびっしり。同じビルの上の階にあるカラオケ屋さんもオープン中。自粛ムードは全然なし。午後3時過ぎに歩いていたのですが、結構な数の居酒屋さん、焼き鳥屋さん、焼肉屋さんなどがやっていました。夜のアルコールが禁止されているので、皆さん、昼飲みを楽しんでいるようです。私の自宅の近くのドトールは3軒とも休業中なので、てっきりドトールはチェーン全体で休業中なのかと思っていましたが、ここ上野では元気に営業中でした。ネットニュースを見たら、連休まではほとんどのパチンコ屋さんは休業していたようですが、連休明けで相当数が再開したとのこと。大阪も同じようです。マスクを売っている店もいくつも見かけました。先日の本ブログにも書いた通り、マツキヨ系など大型チェーンドラッグストアにはまだほとんど置いていませんが、ゲリラ的に売っている店はかなり多いと思いました。以前のように「どうあがいても買えない」状態は脱したようです。これは今後もっと加速されるでしょう。なぜなら、私もそうですが、この騒動後初めてマスクを売っている店を見つけたときは即座に買いましたが、一度買ってしまうと、その時より多少安くとももう何箱も買おうという気にはなれません。そうなると、今後は供給量の伸びの方が消費者が買いたがる量よりも増えていく可能性があります。するとますます、そこらじゅうで在庫を抱える可能性があります。と、ここまで書いてきてネットニュース見たら、まさにこのことが出ているではないです!記事によると、アメ横にはマスクを売る店が20店以上も現れたそうです。これらの多くは路上販売なので、勝手にやられてアメ横商店街連合会としては「勝手にやられて、よろしくない」と怒っているというのです。マスクの値段は2週間前は50枚入り1箱3200円だったのが、前日は2500円、取材当日(昨日)は2000円になったとあります。今後は更に下がると予想されるとのこと。確かにマスクを見ていた二人連れのご婦人が「コロナ前はこんなの500円だったわよ」と言ってましたから、まだまだ下がるのでしょう。そんな状況なのに、アベノマスクはまだ46道府県には届いてないというではないですか!しかも東京都内でもまだまだ届いてない場所も多いとのことです。各地で緊急大量調達したマスクが安価で溢れるころにようやくアベノマスクが届くという最悪の図式になりそうです。当初の予算400億円以上が、実は購入コストは90億円だったとか、仕入れ先4社のうちなぜか3社しか公表せず、最後に渋々公表した会社が設立3年目の有限会社だったとか、それを追及していたら、実は5社目があったとか。とにかく「拙速」「思い付き」「怪しい業者」「予算との差はどこへ消えた?」など疑惑十分だったところに、最大の問題となるであろう「遅すぎて、もういらない」となりそうな世紀の大失策は、今後十分な検証を望みたいと思います。が、かけ・もり以来様々な疑惑に何の検証もできなかった現政権では同じように握りつぶすのでしょうね。今日は車でディーラーに行きました。驚いたのがクルマの数です。昨日も今日も青山通りは4月下旬の「がらがら」状態とは一変し、さすがに渋滞はないものの、ごく普通の交通量に見えました。やはり「連休明けまでは!」と皆さん我慢していたのが、一斉に動き出したという感じです。国民も政権も相当気が緩んでいるとしか言いようがありませんが、それでも日本の新型コロナによる死者数が欧米に比べ断然低いのは、やはりもともとの国民の清潔好き、手洗い習慣などのたまものなんでしょうか?
2020.05.09
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緊急事態宣言の延長が決まりました。想定通りと言えば想定通りで、「はい、これで無事終了」と発表する方がサプライズでしょう。それはまあ、仕方ないです。なのに時事通信社は「想定外の長期化」との見出しで、延長を報じています。「は、想定外?あんた、もう終わると思っていたの?」と聞きたくなるほど、世の中のことを見ていない集団なんだなあと、今更ながら思いました。こうした政府御用達大手メディアは政府が言ったことをそのまま鵜呑みにすることが大切だと思っているのでしょう。時事とか共同とかは、総じて大して現場取材はせず、政府発表やプレスリリースをせっせと集め、それをパソコン上で適当に編集して、より情報収集能力の低い地方紙などに「配給」している仕事なので、読者のことを気にする必要はないのです。通常の新聞社は、読者の関心を惹こうと必死ですし、いつも販売部数のことが頭にあります。ですが、時事などは地方紙などとの契約で配信しているわけで、多少しょうもない記事であろうと、お手軽記事であろうと、それが理由で契約が切られることはまずありません。公務員みたいなもんです。長期化には二つの側面があると思います。一つは公衆衛生、もう一つは経済です。公衆衛生の面では、当然コロナ感染者数が中心になりますが、この時事の記者は毎日発表される感染者数を見たことないのでしょうか?「1か月前に総理大臣が1か月で終息させると言った」ことだけをずっと信じてきたのに、「突然」「延長」と言われて驚いているのでしょうか?想定外という日本語は「こうなるだろうと思っていたことと全く違う話」という意味です。全く信じられない記者です。経済面では、とっくに数か月どころか年内は回復は難しいだろうという見立てが多いです。その証拠に多くの上場企業が「現段階では、今後の見通しを発表することができない」と言ってます。時事が期待するように、「当然5月7日に終結する」と多くの企業が予想していたなら、単に1‐2か月の業績悪化を織り込むだけで発表できます。でも、そんなことを信じていたのは恐らく時事通信だけでしょう。だからきっとびっくりしたんでしょうね。私の想定していたことと全然違うよ、想定外だ!!と。一方、安倍さんや政府、自治体の首長の発言に違和感を覚えることも多いです。それは「皆様へのお願い」です。「自粛してください」も同義語です。これは一見、強制とは違って優しくへりくだっているように聞こえますが、その内容は全く違います。非正規の人たちの仕事がストップしています。百貨店や専門店の店員さん(派遣が多い)、レストランや居酒屋のバイト、アウトソーシングを請け負って仕事している人たち、更には保育士さん、塾講師などなど、今は労働者の4割は非正規社員というデータもあります。こういう方々に「自粛をお願いしる」というのは「給料なしで生活してください」と言っているのと同じです。例えば「安倍さん、自粛してください」といえば「はいはい、私も自宅でお茶飲んでゆっくりしてますよ」と答えるでしょう。ではこれを「安倍さん、給料もらうのは止めてください」と言ったら、「受け取るのは法に基づいた私の権利だから、関係ないでしょ!」という反応が来そうです。でも、国民の半数に近い人たちに対して「皆さん、これからもしばらく給料をもらうのは止めください」と言っているようなものなんですね。飲食店も同じです。大半の飲食店は小規模経営で、数か月も店閉めたら資金繰りで閉店に追い込まれるでしょう。「飲食店の皆さん、ここが我慢のしどころです。我慢した後、廃業してください。」と言っているのです。そういう切迫感がなく、国民の気持ちを逆なでするような言い回しが多いのが、安倍さんには気になります。なんでも「お願い」すればいいと思っている。その点では、小池さんも同じですけど。今後も「お金なしで生活しろ!」という言い方をいかに回りくどくオブラートに包みながら話すかを工夫するかもしれませんが、言っていることは同じです。「皆さん、ここは国民一つになって、給料をもらう行為は止めましょう」ということです。
2020.05.05
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で、表題のかまぼこです。かまぼこは日本古来の食品で、その原料は魚のすり身であることはご存知の通りです。かまぼこがかまぼこである時代は良かったのですが、1972年に「カニカマ」の原型である「かにあし」が石川県のスギヨという水産会社から発売されてから、単なる日本の伝統食品ではなくなったのです。この発売以降、新潟の一正蒲鉾の参入などもあり日本国内での市場は急拡大したものの、競争もし烈になり海外へも進出したのです。従来のかまぼこにはほとんど反応を示さなかった海外市場も、カニカマには関心を示しました。当初は韓国や中国の一部などが輸入したりしていましたが、やがて欧米で「ヘルシーフード」として脚光を浴び、非常に売れるようになったのです。すると韓国の業者が生産をし始め、安値で欧米市場を荒らしまわり、日本のメーカーがなかなか勝てなくなっていきました。更には欧米での現地生産が始まるや、カニカマは本格的なグローバル商品になって行ったのです。カニカマのグローバル化は一見良さそうですが、段々日本企業の出る幕はなくなってきました。本当の意味で儲かった日本企業はカニカマ製造会社ではなく、カニカマを製造する機械を作る会社でした。世界中の総菜関係の会社がカニカマ製造機械を日本に買いに来たほどです。で、どうなったか?カニカマの原料であるすり身が高騰して、日本企業がなかなか手を出せないほどになったのです。ちなみにカニカマのことをアメリカでもヨーロッパでも「スリミ」と呼んでます。日本では原料をすり身と呼びますが、欧米では製品をスリミと呼ぶのです。日本におけるかまぼこやカニカマは「大衆商品」ですから、なかなか高い値段では売れません。他方、欧米は「ヘルシーフーズ」であり、新しい食品なのでもともとの値段の意識がなく、多少高くても売れるのです。結局、日本は世界の海ですり身の仕入れで負けてくことになりました。一時は、かまぼこの値段が5割も10割も値上がりした時期があるほどで、結局原料そのものをもっと安い魚に変えてなんとか耐え忍んでいます。つまり、もともとはかまぼこは日本人専用の食べ物で、世界のすり身の9割ほどを購入してたのですが、今ではその比率がどんどん低下し、いいスリミは欧米に負ける状態になってしまったということです。で、マスクです。ご存知の通り欧米人はマスクをする習慣はありませんでした。トランプ大統領も当初はマスクをするのは変だとか言ってたり、ヨーロッパでマスクをしているアジア人が差別されたりするほどでした。アジア人の需要だけなら、中国、日本、韓国で生産するマスクで工場が再開さえすれば供給能力は十分あったのです。が、スリミの例でわかる通り、欧米人が使うことになってしまったのです。ヨーロッパとアメリカで合計10億人以上の購買力がある人々が購入競争に参加してきたのです。こうなると、急激な需要増に供給は追いつけなくなり、なかなかマスクは日本に入ってきません。しかも日本は昔から使っているので「使い捨てマスクなんて1枚10円?20円?」みたいな意識が残っており、50円も70円もすると買えません。なので、どんどん仕入れ負けする現象が起きるのです。「かまぼこって安い食品」と頭に残っている日本人が買い負けるのと同じ構造です。つまり確かに現在のマスク不足は中国の工場が止まってしまった影響はありますが、中国が全面的に生産回復してもなかなか日本には回ってこないことになるのです。しかも、値段は当面は高止まりするでしょうね。人口大国のロシアも欲しがっていますし、いずれアフリカだって欲しがりますか。マグロの美味しさを欧米人や中国人に教えてしまったゆえに、なかなかいいマグロが手ごろな値段で買えなくなったのも、同じ構造なのです。日本食を売り込むのはいいですが、結局しっぺ返しが来るのは、日本人の消費者だということです。
2020.05.02
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近所にあるマツキヨ系ドラッグストアーの前を頻繁に通りますが、コロナ騒ぎ以降ただの一度もマスクを売っているのを見たことありません。もしかして開店時間前に並べば買えたのかもしれませんが、今ではそれもやっておらず、いつでも「マスクありません。入荷予定も未定です」との張り紙が貼ってあるだけです。まあこれは全国的現象ですから、文句を言うわけにもいかず、家にある少ない在庫を洗濯しながら使っています。トイレットペーパーもティッシュペーパーも一時的には店頭から消えましたが、今ではどこでも売ってるように、そのうちマスクも並ぶだろうと思っていましたが、やはり簡単ではなさそうです。そんな風にマスクに関しては諦めかけていた時に、「マスクあります」の張り紙を見つけました。そこはなんと中華料理屋さんです。もちろん中国人経営の店です。なるほど、さすがは中国人。中国人同士のネットワークでしょうか、中国製のマスクが入手できると聞き、店先で売っているのでしょう。1箱50枚で3800円でした。現物は見ていません。ネット上でならその程度の価格で買えると聞いてたので、きっと相場なんだろうなと思いました。楽天を見てみると、今では2000円台も多く、結構日本国内に流通しつつあるように思いました。その店の3軒隣の調剤薬局(マツキヨのようなドラッグストアではなく、医者からの処方薬を売る薬局)の店先にも「マスクあります」とあるではないですか。2店連続でマスクを売っているということは、流通量が相当増えてきたんじゃないかと思い、上記のマツキヨ系ドラッグストアに行ってみたら・・・やっぱりありません。今日の入荷もなかったとのことです。ネット上にもたくさん売られ、仕入れ力に乏しいと思われる街の調剤薬局にも売られてる。更には門外漢の中華料理屋でも売っているというのに、マツキヨ系では売ってない。これはどういうことか?私は仕入れ力の差だと思います。通常は仕入れ力=バイイングパワー=大量一括購入というのが、仕入れる力の源泉ですが、こういう時期になると大手ほど仕入れられない状況になっているんじゃないかと思います。マツキヨ本部のバイヤーは当然のように既存仕入れ先に対して「早く納品してほしい」「何万ケースでも持ってこい!」と催促はしているのでしょうが、そのやり方が仕入れ力の低下を招いているのでしょう。大量一括購入は平時であれば、メーカーにとってもありがたいですが、今はそうはいきません。例えば「10万ケースはダメでも、1000ケースならなんとかなります」という話があっても、大手チェーンからしたら話になりません。正確に言えば「大手チェーンの本部としては話にならない」だけであり、ある1店舗にとっては「是非仕入れたい」となるのです。しかし本部は各店に平等に供給しなければならないのです。そしていつまでも大量一括に拘っているうちに、仕入れ価格が逆に上がっていくのです。供給不足が続くときは、ロットが大きくなればなるほど逆進性で値段が上がります。1000ケースなら2000円でいいけど、10万ケースを揃えるとなると3000円に跳ね上がる。いやそれ以上かも。それを店頭で売っていては、4000円以上になってしまい、通販や他店よりも高くなってしまう、のです。要は、こういう時期はゲリラ戦の方が強いということです。昔々、ダイエーが日本一のスーパーだったころ、ダイエーの本部バイヤーが「秋のさんま祭り」を企画したことがあります。全国一斉チラシの目玉にさんまをドーンと安値で載せる、というものでした。ですが、当然のようにこのプロモーションは失敗に終わりました。宮城県か岩手県のどこかの漁港にある仲買人さんからしたら、「日付け指定」(チラシの日が1か月前から決まっている)、「大量購入」(あまりにも大量すぎて、地場の漁港だけでは対応できないので、他の漁港にも頼む)、「全国同日一斉納品」(全国に遅滞なく納めるには、数日前から納品準備をしないと対応できない。結果として、新鮮さがなく、倉庫・輸送コストもかかる)ということで、高い値付けにせざるを得なかったのです。他方、ローカルスーパーはロットがずっと小さいので、どこも地元の漁港から直接仕入れできます。チラシの決定もダイエー本部企画のように「1か月前」である必要はないし、しけなどの天気予報を見ながら決められる。結果として、新鮮で安いさんまを提供できたのです。当然勝負は決まっていたということです。今の時期のマスクは工業製品ではありますが、超需要過剰状態なので、数多いる有象無象の輸入業者からゲリラ的に一定数だけを仕入れる方が上手く仕入れられるということです。マツキヨ系だって、その店の店長に仕入れ権限があればそうしたスポット的なゲリラ対応もできるでしょうが、実際には店長には仕入れ先に関する権限は全くないので、そんなルートを発見しても店頭には並べられないというわけです。皮肉なものでドラッグストアーはどんどん合併し、規模化を進めていますが、それが仕入れ力の低下につながっているのかもしれません。ただ、今回のマスク騒動にはもっと根本的な問題もあると思っています。それは「かまぼこ」が以前よりも値上がりしてることに似ているのです。(続く)
2020.04.30
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今話題のアベノマスク届きました。不良品が多く返品したとの報道があったので、届くのは当分先かと思っていましたが、思ったより早く届きました。東京都内から先に届けるということでしたので、他の地方よりは早いのでしょう。モンゴルにいる方も「アベノマスクって耳にしたけど、どんなマスク?」と思っておられる方もいるでしょうから、今日は現物を紹介したいと思います。まずどんな形で届くのか?です。これは送られてきたものの開封前の状態です。縦21cm、横16cm程度の透明ビニール封筒にA4判を二つ折りにしたチラシが入っています。そのチラシが、案内状というか送り状の代わりとなっています。配送しているのは当然日本郵便JPなのですが、あて名(私の名前)はありません。タウンプラス、料金後納とあります。タウンプラスとは、JPのDMサービスのようです。つまり、あて名とか関係なく、JPが配送している個別の家(マンション、アパートなど)へ一斉に投函しているようです。要はチラシで言うところのポスティングです。これで人数分ではなく、1世帯に2枚という意味がわかりました。要するに「郵便受けに2枚入れる」という意味だったんです。私の家の郵便受けを見た時、他のマンション居住者の郵便受けに一斉に入っていたようでした。なので正確に言えば「1世帯当たり2枚」ではなく「1住所あたり2枚」ということです。これですと「2世帯住居」や「下宿人」がいるところは、「そこまでは対応できませんよ」ということだと思います。まあ、どうしても希望すれば届けてくれるようなことは書かれてますけど。差出人は「厚生労働省医政局経済課(マスク等物資対策班)」とあります。封筒の反対側を見てみます。このように透明袋の中にマスクが入っているのが見えます。中身は2枚です。では取り出してみます。単独で写真撮ったところでイメージが湧かないでしょうから、私の手元にある国産品(布ではなく、不織布製)と比べてみます。比べる対象はこれです。ユニ・チャーム製で、4枚200円でコンビニで買ったものです。50枚、100枚で売ってる使い捨てよりは1枚当たりでは高いでしょうが、この高品質であれば1枚50円はまずまずではないかと思います。まずは表面の比較です。見てすぐわかるのは、幅がかなり違うということです。マスク表面はユニ・チャーム製は段々になっていますが、アベノマスクはそうした加工はなされていません。いわゆる立体型になるかどうか、が違うように見えます。裏面はこうです。当たり前ですが、やはりサイズの違いを感じます。確かに縦方向はユニ・チャーム製の方が小さいように見えますが、これは段々になっているので伸び縮みしますから、差とは言えないでしょう。またひもの形状が違います。ユニ・チャーム製はガーゼ状の帯が優しく耳に当たりますが、アベノマスクはただのひもです。で、実際にマスクをつけてみました。ユニ・チャーム製はよくできていて、包み込むように立体的になり、鼻の部分も形状が対応します。左右も隙間を感じることはありません。メガネをかけていても、他の安いマスクよりは曇りにはなりにくいように思えます。紐による痛みもありません。アベノマスクの方は?驚きました。小さいという意味がよく分かりました。左右は短く、頬とマスクの間がかなり空いてます。スカスカで、楽勝に指が入ります。鼻のところも形状は鼻には対応せず、空きっぱなし。上から左右からウイルス入り放題って感じがします。紐も何の工夫もないひもなので、長時間は辛そうです。専門家は「ウィルスは小さいので、マスクの繊維を通ることもある・・・」とかなんとか言ってますが、アベノマスクはそういうレベルじゃないです。繊維の目の大きさ以前の問題で、スカスカでスース―空気が入ります。これは世間の格好の指摘材料になりそうです。既にカビとか虫とか話題になっていますが、それが終わっても、こりゃあダメだって感じです。顔が大きい人が多いモンゴル人では、とてもじゃないけど、このアベノマスクでは無理でしょうね。(笑)頭の悪い首相側近がしょうもないアイデアを持ち込んだのでしょうが、「予算430億円なのに支払いが90億円?」とか別の意味でも疑惑があるこの政策ははっきり言って失敗です。私はマスク在庫はもうありませんが、既存のマスクを洗って使う方を選びます。将来「未使用のアベノマスク!」がヤフオクで価値出るかもしれないので、取っておきます。400億円ものお金があるなら、首都圏のどこかに土地買って、感染者専用病院でも建てた方がいいんじゃないかと思います。今からでは早くても1‐2年はかかるでしょうけど、感染症との付き合いはそんな期間では済まないでしょうから、今からでも遅くはないと思います。ウランバートル新空港と同じくらいのコストであると考えると「百万倍以上」新空港の方が価値があります!
2020.04.25
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確かに「居酒屋難民」は住宅地周辺の居酒屋さんに出没しているのではないでしょうか?自宅勤務も1か月近くになると、たまには出たくもなるのでしょう。政府もなぜか居酒屋には休業要請はしていません。私も「正式に休業対象」なら行かないでしょうけど、やっているんでついつい・・・ですね。 そんなお店を見ながら、モンゴルの1日お酒禁止を思い出しました。今でもやっているでしょうか?毎月ついたち、つまり1日はモンゴルではお酒の提供は禁止です。スーパーもレストランもパブも全面的に禁止です。日本からの出張時にこれと重なると「ああ、そうだった、だめなんだ」と残念に思うわけです。 でもUBに住んでいたころは違いました。「魚心あれば水心あり」です。あるレストランへそれとは気づかずに入ったときのことです。私は普通にビールを頼みましたが、今日はダメです、と。1日禁酒の説明を受け、ああなるほどと思い出しましたが、さっきまでいた客はワインを飲んでいた形跡があります。 私がそれを指摘すると、あれは勝手に飲んでいたとか言い出します。モンゴル生活では常に店員と戦わねばなりませんから、この程度の説明は受け入れません。まあいろいろあって、、、 結局店員は「わかりました。席を奥に移動してください。入口から見えないところで、この容器で飲んでください」と。ガラス越しには外から見えない席で、お酒を入れるのはコーヒーマグカップのような陶器に入れて飲むのです。 その後何度か経験し、1日でも「薄暗い明り」で営業している店や「奥の席」で飲める店などを見つけました。今もそれが通用するかは保証の限りではありませんので、参考にはならないと思いますが。 東京でも赤ちょうちんの明かりを落としたまま営業とか、「常連にはやっていることわかるようにしても、一見さんは入りにくいようにしている」店があることも知りました。でも、概ね8時閉店のルールは守られているように見えます。 ウランバートルは学校閉鎖どころか、実質的に半年以上授業がなされない状態にあると聞いています。2月から学校閉鎖でそれが今も続き、結局9月1日の始業式まで休みだそうです。計算すると、8か月は休み?いや、1月にも休みがありましたから、それ以上でしょう、休みだそうです。 単位の問題もあるし、留学予定者にとっては留学先からの単位認定の問題もあるでしょう。小学校低学年には「自習」と言われても、そもそもアルファベットから教えてもらわねばできない子もいるでしょうし。困難はまだまだ続きそうです。(完)
2020.04.16
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毎日毎日ニュースはコロナばかりです。 自粛要請はあったものの、4月に入ってからも「これで大丈夫なの?」と思うほど人では減りませんでした。が、さすがに非常事態宣言をしてより強力に要請したせいか、この週末は人出は少ないようです。 私も感染の深刻さを見るにつけ、さすがに外出は億劫になってきて、ほとんど見ることがなかったNetflexのお世話になっています。とはいえ、ずっと家にいるのもよくないと思い、散歩程度は意識して出るようにします。ペットの犬もこんな気分なんだろうなと思いました。 海外からは「東京はどうだ?」「ロックダウンしているか?」などの問い合わせをいただくこともありますが、ちょっと説明が面倒です。非常事態前は、それでもなんとか「自粛」というのを伝えようとしていましたが、今は首相が非常事態宣言を正式に出しました。そうなると、普通の人はヨーロッパはもちろん、アメリカにもアジア各国にもあるあの「外出禁止」だと思うわけです。ところが私が「外出は自由に出れる」「スーパーでの買い物も自由」電車で街にも行ける。銀座でも。レストランも開いてるし、居酒屋だってやってる。但し、「営業禁止」だからではなく、需要が見込めないから自主的に閉めている居酒屋は多いけど。実はゴルフの練習も行けるというと、それはロックダウンなのか??と疑問に思うわけです。 そして政府は強制ではなくあくまでも「強い要請」でしかないと。所定の用紙に理由を書かないと外出できない国からすると、なんとまあ、自由なこと、と映るでしょうね。ただ、多くの国々の人に比べて日本人は従順なので「自粛要請」であっても、結構政府には従うのです、と。 自分で解説しながらも、確かに甘いなあとも感じています。例えば居酒屋。大手チェーン店の多くは目立ちますし、政府の要請を無視はできないので、そのほとんどは休業しています。やっても法律違反ではありませんが、アルコールは7時までですから、商売にならないと踏んでいるのでしょう。 小さな個人経営の居酒屋は?これはまちまちです。やっているところと閉まっているところがあります。どこが違うかを観察してみると、従業員比率が高い店は閉まっているようです。逆に言えば、オーナーが自ら板場に立ってやっている店はメニューを縮小しながらも続けている場合が結構あります。しかも客のほとんどは常連です。 私もウィルス騒動の前ほどではありませんが、馴染みの店に顔を出すこともあります。ですが見ていると、店は「やる気満々」では全然ありません。7時までアルコール可、閉店は8時が原則ですが、6時半くらいに顔を出したお客さんに「すいませんね、今日はもうお酒は出せないんですよ」と断っています。それが他の店でも同じでした。なぜか聞いてみると、「今の方は一見さんです。恐らくどこもやってないので、ここに来たのでしょう」と、常連ではないと言います。「一見さんだと、お酒を出すとか出さないとか、いろいろ面倒になりそうなので、お断りしているんですよ」とのこと。要するに「常連がいるから店を開けているだけで、開ければ儲かるという状態ではない」とのことです。(続く)
2020.04.13
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やはり中国人への入国禁止をしなかったのは、習への忖度だったということが明らかになりました。私は安倍さんが「できることは何でもやる」とか「全ての学校を休校にする」などの緊急政策を打ち出した時に、「そんなことの前にやることがあるだろう?まずは根本的な原因である中国人の入国禁止措置が先だろう」と思っていました。が、同時に「でも安倍さんにはそれはできないだろうな」とも思っていました。安倍さんは「自分を忖度してくれる人を重用する」と同時に「自分も忖度してあげたら、きっと相手も感謝するに違いない」と考えている人だからです。私は安倍さんが多くの人たちから「なぜ中国人(湖北省と浙江省以外)の出入りを自由にしているのか?」に関して、多くの識者や支持者たちから迫られていたと推測します。ですが、習の来日の可能性がある限りはできなかったんだと思います。「習主席、来てください。あなたが来る可能性がある限り、私は中国人の来日を拒むことは致しません!」と忖度していたのです。なぜか?習が来るとなれば、その随行員たるや、SPなども入れれば優に100人は超すでしょう。仮に今回の措置である「2週間の隔離措置」などを取ったら、その随行員たちにも適応しなければなりません。習本人はともかく、「お付きの人たち全員フリーパス」となったら、なんのための隔離措置かわからなくなりますし、それこそ国内からの批判に論理的にも耐えられないでしょう。ちなみに、モンゴル大統領は「中国からの帰国者は2週間の隔離をする」という指令に自らそれに従って、現在隔離中です。つまり一度そういう指令を出したら、例外措置を正当化するロジックはなくなるのです。せいぜい習一人でしょう。そうなると、随行員全員は2週間前から日本に来ないといけないわけで、現実的に言って無理です。安倍さんにとっては当然、国民の健康や安全よりも習の来日によるメリットの方が重要であり、優先順位は高いのです。そう考えていたら、昨日、習の来日延期のニュースが流れました。私はこれで「習のくびき」から逃れられるので、近いうちに中国人の入国禁止措置が発表されるだろうなとは思いました。で、今日正式に習来日の延期が政府から発表されるや、同じ日に中国人の入国禁止(実際には隔離措置ですが、2週間も隔離されるのに来る人はいないでしょうから、実質禁止です)が発表されました。まさに「今まで習に忖度していました!」をあからさまに認めたということです。これで実質的に日中韓の人的交流が実質的にストップすることになります。多くの日本人ビジネスパーソンに影響が出るでしょうし、ひいては日本経済、東アジア経済に一層の大きな打撃が出ると思います。既に大きな影響は出ていましたが、「ホンダの工場再開に日本人技術者が応援に行く」など、トヨタ、コマツ、パナソニックなど工場再開に向けて「全社一丸」で中国事業をサポートしていた矢先にこうなっては、どうにも動けなくなったと言えるでしょう。中国へ渡った日本人が戻ってくるとしたら、2週間も隔離されるのですから。大企業は日本の有名会社が多いでしょうが、中小企業では中国人らのビジネスにも大きな打撃を与えています。現在、日本には多くの中国人が在留していますが、その中に「日本と中国を結ぶビジネス」に携わっている人がたくさんいます。この人たちは死活問題です。大企業と違って、この人たちは身体を張って仕事しているわけで、中国とのビジネスがお休みでも給料が出るわけではありません。モノやサービスの輸出入や訪日中国人向けビジネスなどに関わっている中国人は膨大な人数がいると思われます。こうした人たちのビジネスがストップすると、収入に直結します。いろんな意味で、代替収入を求める中国人が増えるような気がします。それが裏ビジネスにつながらないといいのですが。とにかく、今日を持って東アジア3か国の実質的な人的交流はほぼなくなったと言えるでしょう。ですが、今後の最大の問題は「いつ再開するか?」です。ある意味「制限開始」は誰もが賛成することなのでやりやすいですが、「禁止措置の解除」は制限を始めるよりも難しい決断だと思います。必ずは「もう解除して本当にいいの?」「絶対に安心安全と言えるの?」などの批判が出るからです。これがオリンピック前になるか、秋ごろになるかはわかりません。オリンピック決行の場合は、遅くとも5月には解除しないと難しいでしょうね。
2020.03.05
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あの会見を見て感じました。当初は英語で話しましたが、質問時間になるとフランス語がメインになり、レバノン語(アラビア語の方言)、ポルトガル語での質問も相次ぎましたが、ゴーンさんはなんの躊躇も見せず、ネイティブのように自分の言葉で怯むことなく答えていました。言語を別にしても、こんな経営者、日本にいるでしょうか?従業員数日本トップクラスの日本郵政の社長?お笑いの大家で安倍政権とも近い吉本興業の社長?関西財界のトップである関西電力の社長?半導体2位だった東芝の社長?LIXILの社長?ベネッセの社長?日本一の大学、日大の総長?言葉以前に、厳しい質問に自分の言葉で答えられるまともな経営者はほとんどいません。ソニーなどプレゼンの上手い会社は増えましたが、そのソニーでも「追及されるとき」はへなへなな対応になってしまいます。しかもゴーンさんは、参謀もなく、すべて自分の言葉で、自分の頭で考えて答えています。私は経営者としての能力では、話にならないくらいに日本の大企業のトップと差がありすぎると感じました。その上、あの語学力です。日本企業ではアメリカ駐在で英語が達者な役員を「国際派」などと呼びますが、話になりません。日本人の国際感覚のなさは、あの会見中継でもわかりました。テレビ東京が日経新聞と協力してネット中継してくれたことは称賛に値しますが、あの通訳はなんなんでしょうか?私ですらゴーンさんの中継をやると知った時、「何語でやるのかな?フランス語かな?」と思ったくらいです。レバノンは旧フランス植民地で、ビジネスマンの多くはフランス語を話します。というか、日本人はよくわからないかもしれませんが、コンチネンタルヨーロッパ(イギリス以外の大陸)のメジャーな言語はフランス語であるという事実をわかっていない人が多いのです。私が出席していた上述のパートナーミーティングには、レバノン人、ユーゴスラビア人、イタリア人、ベルギー人、フランス人とおり、日本人は私一人でした。というか、非ヨーロッパ人は私一人でした。会議はもちろん英語です。ところが・・・私が手洗いから戻ってくると、フランス語の会話が聞えました。が、私が会議室に姿を現すと、自然に全員英語に変わるのです。ごく自然に。要するに、本来の共通語はフランス語なのですが、私一人のために全員英語に切り替えたということなのです。そのくらいフランス語の力は、大陸では強かったのです。レバノンなら一層フランス語です。なのに、通訳は3人も揃えながら、英語しかいません。質疑応答の後半のほとんどはフランス語でしたから、通訳なしでただ流すだけでした。通訳を向こうまで派遣するならコストの問題もありますが、ネット映像を見ながらの通訳ならフランス語通訳を入れることにどれほどコスト増となるというのでしょうか?手持無沙汰の3人(フランス語、レバノン語、ポルトガル語では出番がない)にするなら、一人をフランス語通訳にするべきではないでしょうか?さすがに、レバノン語やポルトガル語もとまでは言いませんが、大手マスメディアですら、全く海外事情が分かっていないということでしょう。今朝のニュースに「森雅子法相は9日未明に会見し「刑事裁判そのものから逃避し、許されない」と批判。東京地検の斎藤隆博次席検事は「日本の刑事司法制度を不当におとしめる主張で到底受け入れられない」とのコメントを出した。」とあります。ですが、これは何も言ってないことと同じです。「日本で弁護士同席を認めない理由はこれこれです」とか「自白しない限りは拘置所に長期間拘留するのは日本の検察の特徴です。」とか、言えばいい。つまり、具体的な反論ができないということなのです。「法律を破ったからだめ」と言ってるだけで、なぜそのような異様な法律が存在するかについては説明していません。ゴーンさんは、日本脱出を日本の法律違反だと認識したうえで、そのシステムそのものがおかしいと言ってるのです。これでは海外から見れば、日本側は何も言えないというのと同じです。こうして見ると、ゴーンさんと日本の大企業の経営能力の差、日本メディアの国際感覚の欠如、そして政府や検察が説明責任を持てないことが一層際立った会見であったように思えました。内容の真実性については私にはわかりませんが、ゴーンさんの日本脱出後の第1ラウンドとしては、ゴーンさんの勝ちで勝負あったと思います。(完)
2020.01.10
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「弁護士の同席が認められない中、警察から夜通し尋問を受けたうえ、訴えを取り下げるよう圧力をかけられたと主張している。」「被害者は出国も禁止された。」弁護士は「この人は、基本的人権も尊厳も奪われた。」との記事を目にしました。まるでゴーンさんの訴えのように見えますが、これはキプロスで集団レイプ被害にあった19歳イギリス人女性の話です。これだけを読むと「キプロスってひどい国だなあ」「まあ、あの辺は法的秩序もないような国なのかもしれない。」とこの文面から思ってしまいます。外国人から見れば、20未満の女性を集団で襲うという極悪非道の事件でさえ弁護士の同席を認められない(加害者に対してではなく、被害者に対しての話です)ことは、当然基本的人権がない国だと思われるのでしょう。翻って、ゴーンさんへの「先進国」「法治国家」としての日本はどうか?経済犯罪であるにもかかわらず、基本的にはこのキプロスでの扱いと同じようなことを日本で行われているということを認識しないといけないと思います。私は別にゴーンさんが無実だとかと主張しているのではなく、そもそもの日本の検察の容疑者への扱いが「いい加減な独裁国家「」と大して変わらないということを理解せねばならないということです。少なくとも、海外からの視線は。ゴーンさんの記者会見をネット中継で見ました。ゴーンさんの犯したことへの事実認識は私にはわからないので、それについては何も言うことはありません。が、会見見ながら感じたことがありました。レバノンでの会見を見ながら、思い出したのは昔のレバノン人の同僚です。かなり昔ですが、私がPE(まだプライベートエクイティという言葉がない頃に、PEの会社を立ち上げました)をやっていたころです。グローバルでのパートナーミーティングを毎年やっていました。本部のあるブリュッセル、そして実際の事業展開をするニューヨーク、パリ、香港そして東京からパートナーが世界のどこかに集まって情報交換をするのです。その時のNYのパートナーはレバノン人とユーゴスラビア人で、共に私と同じBCG出身者でした。そもそもそれまでレバノンという国を意識したこともなければ、もちろんレバノン人にあったこともありません。ですが、最初に会った時のこと、もう20年以上前にもなりますが、明確に覚えています。「なんて頭がいい人なんだ!」と。BCGのようなところには、頭がいい人はうじゃうじゃいますので、普通は大して驚きません。が、彼は全然違いました。頭の回転が恐ろしく早く、瞬時に本質を突き留めます。それ以上に感じたのは、寛容性、優しさです。いつもにこにこして、決して怒らない。常に優しく語り掛けます。しかも、英語はもちろん、フランス語、アラビア語、スペイン語・・・で、それぞれをネイティブのように話すのです。英語でフーフーいっているような私とは比べものになりません。しかも語学なんて彼の武器でもないんでもないと思わせるほど、思考力が抜群でした。後でわかったのですが、そのレバノン人のパートナーは、BCGでもトップクラスに優秀なマネジャーだったようです。彼はレバノンで生まれ、フランスの大学を卒業し、ハーバードでMBAを取って、BCGに来た人でした。ちなみにもう一人のユーゴスラビア人パートナーも、ユーゴ内戦の最中に育ち、なんとか脱出して欧米で教育を受け、BCGに来てました。こっちも負けず劣らず優秀で、もちろん4つも5つも言語は話せました。その時からレバノンに関心を持ちました。レバノン人が優秀なのは中東はもちろん、ヨーロッパでも有名でした。石油などの資源を持たないレバノン人の唯一の武器は「頭」です。サウジアラビアなどの石油裕福国での医者や弁護士などのプロフェッショナルの多くはレバノン人だと聞きました。日本の報道では、レバノンという国の体制に言及していますが、もともとレバノンは国としては大したことなく、当然汚職もいろいろあるでしょうが、本質はそこではなく、レバノン人の優秀さと国際的ネットワークです。これを持っている代表格がゴーンさんなんだと思います。(続く)
2020.01.09
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以前に本ブログで「国力低下を感じる時・・・」(2014年12月28日付け)を書きました。要は、長い間のデフレで海外の物価が非常に高く感じられるようになった、ということです。逆に言えば、日本円に換算すると、日本は非常に安くなっているということです。また個人所得も、私が海外出張が多かったころは、日本は世界的に見てもかなりの高所得国であったけど、今では「先進国としては」中の下くらいだということです。そうしたことなどから、久しぶりの西海岸訪問で国力低下を感じたということが書かれています。あれから5年。最近耳に入る話は、「それでもあの頃はまだよかったね」とでも言えそうな話が多いです。最近のニュースでかなりインパクトがあったのは「米住宅都市開発省の調査では、サンフランシスコで年収1400万円の4人家族を「低所得者」に分類した。」というものです。対して日本は「厚生労働省によると日本の17年の世帯年収の平均は約550万円、1千万円を超える世帯は10%強に過ぎない。」とのことです。もう比較のしようもない差です。30年間も賃上げがなされないと、外国からはどんどん置いて行かれてしまうということです。サンフランシスコはシリコンバレーだから、それは特殊でしょう?という見方もあるでしょう。ですが、日本はアジアの中でも「安い国」になっているのです。日本はいわゆる平均所得ではアジアでは確かに上位にあります。いくら中国が発展しているからと言っても、平均所得はまだ日本の半分以下ですよね、ということはたしかにあります。ですが、これは格差社会の中国で、数億人もいる農村部の農民たちも含めた平均なわけです。現実的なジョブマーケットを見ると、IT開発者やデータサイエンティスト、更にはシステム開発マネジャーなどは、もう中国の方が高いそうです。現に先日在日中国人の人と話す機会がありましたが「30歳の娘は、上海でIT何とかの仕事で、月収35万円くらい」と言ってたのを聞きました。その娘さんは学歴はあるけど、特別なスキルがあるというほどの人ではないそうです。そのせいもあって、シリコンバレーでは「日本人は安くて質がいい労働者」ということで人気が出てきているんだそうです。なんだか、本当に日本が途上国扱いされるようになっていることに驚きます。先日と大学同窓会の席で、アメリカの教育費のことが話題になりました。後輩の彼は海外勤務歴が長く、娘さんはインターナショナルスクールにいるとのことで、できればアメリカの大学に行きたいと、現在せっせとアプリケーションを送っているんだそうです。「へー、いいじゃない、楽しみだね」と言ったら「それが、高いんですよ、アメリカの大学って」と言うのです。具体的に聞いたらびっくりです。年間800万円だというのです。それが4年間続くわけです。もちろん、これ以外にも生活費などが必要です。ハーバードみたいなすごいとこ狙っているのかと聞いたら、そうじゃなく、州立大学でもこのくらいはかかるんだそうです。彼も私も小学校から大学まで安い公立しか行ってませんから、学費の高さには唸るしかありませんでした。でも、そんな学費でも、中国系は私費留学を中心にどんどん増えているそうです。その程度の負担は問題ない親が多いということです。この辺の話は、なんだかモンゴル人が私費留学するにあたって、日本での学費、生活費が大変なんだという感覚とほとんど似たような話になってしまっていると思いました。これまた中国からの留学生の話ですが、日本が今も中国人に留学先として人気があるのは、「先進国の中で一番安い」国だからだそうです。もちろん、中国人のあこがれはアメリカ、カナダ、オーストラリアです。でも、そういうところは学費・生活費が高いから、安い日本が未だに人気があるとのことでした。なんだか、まさに国力の低下を表しています。海外へ行くとなんでも「安いねー」と言ってはヒンシュクを買っていた時代はとうに過ぎ去り、「物価の安い国」「人件費が安い」「あこがれの対象ではないけど、現実的にはおトクな国」になってしまったということです。根本的原因は二つあるでしょうね。一つは、国力そのものの停滞。経済が30年間全然発展していない現実。そうなれば、賃金水準が伸びないのは仕方ありません。もう一つは、平等主義。アジアの多くの国々に比べ、未だに製造業を中心に平均賃金は日本は高いのです。ですが、今後必要とされるITマネジャーやAI技術者などは、多くのアジア諸国よりも賃金水準が低いのです。NECや富士通は、未だに工場勤務者とIT技術者の区別なく、労働組合が一律の賃上げを求めているようですから、当然の結果でしょう。但し、この平等主義がいけないかどうかは、議論の余地があります。職業人あるいはプロのコンサルタント的立場で言えば、一律ではなく、個々に差をつけないと、結果として他国に置いて行かれるか、割安人材として他国に流れてしまうことになるので、改善すべきと思います。ですが、一人の生活者として考えるとちょっと違います。この「ソビエトもびっくりの平等主義」があるからこそ、社会的格差が小さく(以前より拡大したのは確かですが、依然としてアメリカやアジアなどの国々よりは小さい)社会的な安全性が高い結果になっているとも言えるからです。ただこれは私がもういい年齢になってきたから、こんなのんびりしたことを言っているわけで、今の若い人にとってはどっちの方向がいいのかはわかりません。でも外国へ行くと「おー、日本人って貧乏なんだなー。」と自覚しなくてはいけないような時代にはなってほしくないですね。
2019.12.13
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裕仁親王、つまり後の昭和天皇もここへ来たようです。もちろん、私の祖母もそのお迎えを行ったことと思います。久しぶりに佐渡話を楽しみ写真も送ってもらったので、このブログに記録しておこうと思ったのですが、個人名なんか晒したら親戚に迷惑になるかなと思い、ちょっとネット検索しました。ネットが普及する前に亡くなっていますから、幸いネット上には祖母の記録はほとんど残っていませんでした。が、ちょっとびっくりの「写真」を発見。これは「佐渡人名録」という相当昔に作られた本を全ページ写真撮影してネットにアップされたものです。そこに祖母の名前と写真が出ていました。しかも私も全然知らなかった情報も一緒に。祖母は明治26年(1893年)生まれとのこと。私の母は7人兄弟の末っ子でしたから、当時としてはかなりの高齢出産だったことでしょう。そして祖母の両親の名前は式部秀蔵とキシとあります。つまり私のひいおじいちゃんとひいおばあちゃんということになります。いやー、なんだかルーツと言うか、すごいものを見た気になりました。もちろん、江戸時代の人でしょう。しかも名前が「式部」です。あの紫式部の式部ですから、やっぱり京に縁がありそうです。希望的観測としては「罪悪人」ではなく「政治犯」の流人かなとも思います。なんせ佐渡は上述の「順徳天皇」に加え「日蓮上人」や能楽の「世阿弥」など、政争に負けた多くの貴族や知識人が流されていましたから。更には、祖母について「商才があって、東京神田の卸問屋とも現金取引で仕入れをしていた」とも書かれ、子供の頃に母から聞いた話と符合しました。他にも「佐渡の観光用パンフレットを印刷して、観光客に渡した」とか「二男の写真屋に佐渡の名所を撮らせた」など、いろんな話が蘇ってきました。二男というのは、私の母の兄、つまり私の伯父のことですが、写真屋ではなくアマチュアのカメラマンで、自分で現像までする人でした。ですがいくつもの写真展に入選し、腕前はプロ並みだったのでしょう。またネット上の「佐渡人名録」に私の父方の叔父の名前を見つけるとともに、私の名前も見つけてしまいました。笑佐渡育ちでもない私については「両親は佐渡出身であり、幼少時から毎年佐渡に長期滞在していた」ともっともらしい解説が書かれていました。一体だれがこういうサイトの更新をしているのか、不思議になりました。後輩の旅行話から、江戸時代のルーツにつながる発見ができ、また佐渡を思い出すきっかけとなりました。(完)
2019.10.28
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先日、いつもの近所の小料理屋さんで一杯飲もうと道を歩いていた時のことです。路上でばったりコンサルの後輩に会いました。そこでじゃあ一杯ということになり、飲みに行きました。乾杯をして話し始めると、その後輩は「実は報告したいことがあるんです」と言うではないですか。で、聞いてみると「実は佐渡へ行ったのです」と言うのです。どういうことか?以前一緒に飲んだ時に、私が話した私のルーツ話に興味を持ったというのです。話は大した話ではなく、私は出身は新潟だけど、両親も佐渡で生まれも佐渡だというような話です。もちろん、モンゴル話もしましたが、佐渡が印象に残ったようです。そして母方の祖母が凄い人で、文字の読み書きも十分にできなかったのにたいそう商売上手で、天皇の墓守までしていた、というようなことです。(他にもJALの国際線機内誌に載ったとか)話した私はそれっきりでしたが、その後輩の頭の中に「佐渡」と「おばあちゃん」が頭に残っていたんだそうです。そして半年ほど前にその後輩の外国人の友人が日本に来た時「日本のどこかに行きたい」と言われたときに閃いたそうです。「そうだ、佐渡に行こう!」と。というわけで、その後輩の佐渡旅行記を飲みながら聞いたというわけです。「行ってみたいな」とか「面白そうだね」と言う人はいましたが、実際に私と話した影響で佐渡に行った人は初めてです。全くの微力ですが、佐渡旅行者を送り出すことに貢献出来て嬉しかったです。しかもインバウンドの人まで。特に印象に残ったのが「黒木御所」とのことです。ま、これは私が「私の祖母はずっと黒木御所の守護をしていた」と話したからなんですけど。これが佐渡の黒木御所です。(写真は後輩が撮ったものです)順徳天皇(正確には退位したので、順徳上皇)が礼拝した場所のようです。ここは私の母方の実家のすぐ裏手にあり、子供の頃は母からは「おばあちゃんは順徳天皇のお墓を守ってきた」と聞かされていましたが、本当の墓は佐渡内の他の場所にあり、ここは順徳天皇が頻繁に訪れたところのようです。「黒木御所」の文字が読めます。祖母が凄いのは、この敷地内を清掃したり、修理したりして守り続けただけでなく、その周辺の土地を購入したうえで、休憩所などを整備し町(当時は金井町、今は佐渡市)に寄贈したというのです。土地だけ寄贈しても使えないので、建物を建てて寄贈したんだそうです。内側も草ぼうぼうではなく、整備されていたとのことです。ここに書かれている名前が私の祖母です。私の後輩は「この方が先輩のおばあちゃんですか?」と是非とも確認したかったと言ってました。(続く)
2019.10.27
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こちらは来年発売されると言われている三菱のアウトランダーPHEV。日産のエクストレイルと兄弟車になるようです。個性が薄れないといいですけど。この日は大雨というか、結構嵐に近いものがありました。会場ビルの屋外通路にはたくさんの車上屋台がでていましたが・・・ご覧の通りの開店休業状態です。この方たち、当然場所代も払って、材料も仕入れて仕込みもして人員も整えて今日を迎えたんだろうなぁと思いました。もちろん、ランチタイム前後には一人の客もいませんでした。辛いだろうなー。ショーは新車ばかりではなく、こんな旧車もありました。これは古い車をデコレーションするなんとか賞をもらったクルマのようです。50~60年代のアメ車でしょうか?輸入車の展示はほとんどありませんでした。VWもBMWもボルボもなし。アメリカの車もなし。華やかさが全然ない感じでした。そんな中、数少ない参加したメーカーがメルセデスでした。これはメルセデスの電気自動車EQSです。Sクラスに相当する電気自動車とのことです。なぜかレクサスはトヨタブースの隣ではなく、メルセデスの隣にありました。これもレクサスの電気自動車SUVです。全体に電気自動車関係が増えているのは当然ですが、それ以外では特に未来を見せるようなプレゼンテーションはなかったように思いました。さて、では次はトヨタのブースへ。ところが聞いてビックリ!トヨタやスバルはこのビックサイトではないというのです。外は大雨。「送迎バスに乗ってください」と言われましたが・・・大した行列ではないですが、送迎バスに乗れるのは40分ごとのこと。あるいは、「ゆりかもめに乗って隣の駅へいってください、」とのこと。いやー、そんな元気はありません。なぜ縮小傾向なのに、会場を二つに分けたのかはわかりません。今日はこんなに空いてたのに送迎バス待ち40分ということは、一般客にオープンしたら1時間半くらいはかかるんだろうなと思いました。結局、トヨタを見ることなく帰りました。東京モーターショーの存在価値が海外メディアにとっても、日本人消費者にとってもどんどん低下していく理由がわかったような気がしました。(完)
2019.10.26
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東京ビックサイトで行われた東京モーターショーへ行ってきました。私にとっては小学生の時に兄と一緒に父に連れられて初めて気東京へ出てきたのが、この東京モーターショーでした。当時はまだ晴海で行われており、まさに「夢のモーターショー」でした。新潟から出てきた少年には晴海もそこから歩いて行った銀座も、まさに遠い国の夢物語みたいな存在だったと思います。昭和の時代のモーターショーはまさに夢の祭典であり、年々規模が拡大していくのを感じました。そして晴海では手狭だと、平成元年に幕張へ移り世界有数のモーターショーになっていきました。日米欧が世界の中心だったころの話です。それがその後、段々入場者数が減り、2007年からは開催が隔年になりました。この頃私は欧米ジャーナリストが「既にアジアのモーターショーの中心は上海に移っており、東京はいずれローカルモーターショーになるだろう。」という発言に反発を覚えたものです。「いくらなんでも、自動車産業で日本が中国に負けるはずがない。」なんて思ったりもしましたが、2009年に生産台数で抜かれ、その後は差は開く一方でモーターショーの入場者数も昔の半分以下になってしまいました。そんな中、2011年からは場所も遠い幕張から東京ビックサイトに移転してきたのです。確かにモーターショーは隔年にしたにもかかわらず、年々しょぼくなってきた印象はあります。ですが、モンゴル人にとってはいくら上海が良いと言っても、注目すべきは東京です。なぜなら、モンゴルの自動車市場は未だに9割が中古車であり、そのほとんどが日本からの輸入車だからです。日本以外ではアメリカやドイツがある程度で、中国からはトラックなどを除けば中国からはほとんど輸入されていません。実際、前回だったか前々回はモンゴルのテレビクルーも取材に来て映像を取り、私も一緒に回りました。もちろん、モンゴルでもニュースとして放送していました。私自身も以前のように「何が何でもいくぞ!」という感覚はすっかりなくなり、「ま、時間が空いてたら」とか「行ってもいいけど、混んでるしなー」などと思いながら、モーターショーのHPを見ていました。すると25日のオープンから午後2時までの間だけの「プレビューデー入場券 Preview Day ticket」なるものがあることを知りました。人数限定の入場券なのです。しかも、オープン前日の24日なのにまだ売っている。随分前から売ってるのに前日まで売れ残っているということは、恐らく当日はガラガラなんじゃないかとの期待感を持ち早速ネットで購入しました。そして当日の朝というか、昼前位に行きました。確かに空いてます。もうすぐ発売の新型ハスラーです。ご覧の通り、ほとんど人に邪魔されずに撮影できました。これはホンダの展示ショーブース。これはショータイムなのに、ガラガラです。一般公開したら、人でいっぱいになるでしょう。ホンダのショーのメインは電気自動車です。欧州先行で発売される車ですが、地味と言えば地味です。昔のような派手なコンセプトカーはありません。こちらは日産のSUVの電気自動車です。同時に軽自動車の電気自動車もありました。(続く)
2019.10.25
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私は正直言って「今週末は大雨」とか「大荒れになるので、外出を控えましょう」などという喧伝は、あんまり気にしていないというか、一部信用してません。こんな人がいるもんだから、大きな犠牲が出てしまうことがある、ということも十分承知しています。今年も例年のように「想定外の」とか「史上最大級の」というような雨や台風はありました。が、そのほとんどは結果としてですが肩透かしがほとんどだったという事実があります。正確に言えば、東京都内が、という前提ですが。週末に出かけるのを「大雨です」というのも気にせず出かけて、そのほとんどは大したものではなく、多くの場合雨すらなかったというのが今年は何度も経験しました。千葉に悲惨な災害をもたらせたあの台風15号でさえ、昼も夜も大したことない雨で終わってしまいました。家康がどこまでわかっていたかはわかりませんが、確かに東京というのは台風などの災害が少ない場所です。お隣の県で大災害があっても、この辺はなにもないんですから。こんな感じで、全く「油断」だらけで「史上最大級の大型台風」の日を迎えました。朝起きると、案の定雨はありません。その後確かに降りましたが、まあ普通の雨です。モンゴル人には台風の感覚わかるかな?春に黒い嵐というのがあるので、その強風と大雨が一緒に来るという感覚でしょうかね?ただ、雨の日を「良い天気の日」というモンゴルですから、どのくらい「酷い天気」なのかはわかりにくいかもしれません。朝からNHKをはじめテレビが大騒ぎをしています。なので、外出予定はありましたが、先方と協議して取りやめにしました。テレビを見てると、とんでもない大災害がやってくる感覚になりますが、私の中ではまだまだ油断たっぷりの甘い見通しのままです。ですが、仮にテレビの言う通りになると食べるものも困りそうなので、朝10時過ぎに近所のスーパーに買い出しに行きました。ですが「本日は台風のため・・・」と閉店です。ここがだめなら、あそこへ、と行きましたがそこもダメ。さすがの私にも段々事の重大性がわかってきました。要するにドラッグストアーも24時間営業の牛丼屋も全部やってないのです。いつもは人と車でいっぱいの道もこの通りです。今日は出かけるつもりでしたので、冷蔵庫はほとんど空っぽです。困ったと思いながら行きついた先がコンビニです。なんだかいろいろ心配になって買い込んだら、なんと4,980円也!食品だけでこの金額は、恐らく私の中でもコンビニ史上最大額でしょう。でも、本当にありがたいと思いましたね。中国人の店員さんに「今日はこのままやるの?」と聞くと「はい、やりますが・・・」といいつつ、どうなるかはわからないとのこと。一つは、この人の後任のシフトの人が来れるかどうか?夜のシフト交代の時に来れなければ、アウトです。もう一つは、品物が届くかどうか?私が入った午前10時過ぎでさえ、売り場には食品関係はスカスカでしたから、もし配送車が来れなければ、短時間で空っぽになるでしょうね。なんせライバルのファーストフードもスーパーも閉店中ですから。今はもう夕方近くになってはいますが、雨は降っているものの、強風というほどではありません。もしかして、これからが本番なんでしょうか?この程度の雨なら時間を早めればラグビーはできたんじゃないかと思いますが、それは他の地域の実情を知らない人の思い上がりかもしれませんね。台風の日のことをそのままブログに書くなんて、おそらく今後はないでしょうから、あまり意味もないのを承知で書いてみました。皆さんの地域に大きな被害がないことを願っております。
2019.10.12
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私は日本国内政治にはあまり関心はありませんが、最近は外交問題、国際問題に国内の「少数の意見のみ」を代表するような行動が多いのが気になります。確かに現在の選挙制度では低い投票率、多い死票、世襲の優位性などの問題があり、現在の日本政府を構成している人たちが必ずしも日本国民の多く(マジョリティ)を代表しているのではないという事実があります。それにより、政策的に仕方ない(社会保障問題など)部分もあるのは理解しています。ですが、日本という国の国際的地位、日本人の品格にまでかかわるようなことを、ほんの一部の利益代表者のエゴで、国際的信用に棄損が続くような事態が続いていることに、大きな怒りと疑問を感じます。ここのところ、そうした「日本人の評判を下げるような」政治的行為が続いていると思います。まずは核兵器禁止条約への日本の不参加です。これは2017年に国連総会で採択された核兵器禁止条約ですが、ご存知の通り日本はアメリカの傘のもとにあるという理由で参加してません。またそれ以外にも「この条約だけでは完全に廃絶することは難しい」などと屁理屈を述べて、不参加を肯定的に捉えている人たち(日本人)がいるのも事実です。しかしながら、「完全に無くすことができない条約だから意味がない」というのであれば「殺人を完全に無くすことができないから、刑法は意味がない」とか「学校の勉強は社会ですべてが役に立つわけではないから、やっても意味ない」みたいな稚拙な論法で呆れてしまいます。常日頃「日本は唯一の被爆国として、核のない世界を願う」などともっともらしい演説をしておきながら、やることと言ったら、アメリカのご機嫌を伺いながら参加しないのです。ちなみに、モンゴルも参加に賛成しています。広島、長崎の市長が訴え、原爆被爆者らが条約参加を訴えても、日本政府は参加しようとしません。これでは「唯一の被爆として国際平和に貢献云々・・」という演説が絵空事であり、日本はダブルスタンダードの国だと思われても仕方ないでしょう。多くの国民感情としては、参加の方が不参加よりもいいと思っていると思います。では誰が不参加を応援しているのか?一部の防衛族議員?その後ろには誰がいるのかわかりませんが、政府は「不参加してくれという人がこんなにいるんですよ」と明示すべきだと思います。テレビ番組でも貿易戦争みたいなのはよく公開で議論されるけど、この話には及び腰のように見えます。次はクジラ問題です。これもついに国際捕鯨委員会(IWC)を昨年脱退しました。「日本文化を守る?」本当ですか、それ?「どこにそんな文化があるんだ?」「食文化って、時代と共に変わるんだぞ」などいくらでも反論したくなります。まず食文化について。私くらいの年代でももうクジラの味なんか「懐かしい味」でも「食べたくなる味」でもありません。どちらかといえば、「大したことないのに、高い値段の肉」って感じです。日本の一部の地域(自民党総裁や幹事長の出身地くらいかな?、超マイナーです)にクジラを取って食べる習慣があったのは認めます。が、ここまで問題になって、しかも何十年もの間商業捕鯨なしでやってきたんだから、もうそのまま禁止でいいと思います。それでも多くの人が食べたくて食べたくてしょうがないならわかりますけど、今は「押し売り状態」なんです。どういうことか?調査捕鯨という名目でクジラ漁を続けてきましたが、それで捕れた肉が実は余っているんです。冷凍庫一杯に。スーパーだって、よっぽど大きいところじゃないと売ってない。どのスーパーだって、消費者が求めるなら売りますよ。要するにニーズがないのです。バカもいい加減にしろと言いたいのは、農水省は「クジラの需要を伸ばそう」と販売促進にお金(つまり税金)を投じているんです。それでも効果はない。つまり日本人全体として、クジラ肉への需要がないことが証明されているんです。なのに食文化云々と屁理屈を付けて、クジラを捕り続けようとする。これは完全に供給者の論理でしかなく、食文化を構成するほとんどの日本人はそんなこと思ってもいないのです。外国では「韓国人が犬を食べるのと同じように、日本人はクジラを食べる」と揶揄されます。99%以上の人には迷惑でしかないクジラ漁は即刻止めてもらいたいです。クジラに比べれば「レバ刺し」の方がずーっと、ずーっと日本人の食文化に馴染んでます。でも、厚生労働省の通達1つで、私たちはあの安くて美味しいレバ刺しを食べられなくなったんです。こっちの方がより多くの日本人にとっては、影響大です。そして象牙。象牙の市場を閉鎖しようという話です。象牙を取るための狩りがどんなに悲惨かは写真などでお見せしたいところですが、あまりに悲惨なのでやめときます。こんなの市場を閉めればいいじゃないですか。今印鑑で象牙を使っている人がいる?売買を止めればいいんです。木もあるし、プラスチックも立派です。それもできない?一体日本のGDPのどのくらいの人が困るんですか?大企業をリストラされた人の数、就職氷河期で苦難を歩んだ人の数とどっちが多いんでしょうか?これこそ、超少数派のために、日本という国の品位が貶められているのです。私は言いたいです。これら(核不参加、クジラ漁、象牙継続)をどうしてもやりたい人たちは名乗ってほしい。裏で政治家にこそこそ金使って画策しないで、堂々と多くの日本人の前に登場して名乗ってほしいです。なぜなら、ほんの少しの利益者のために大多数の国民の品位が貶められ、外国から個人的にもあらぬ誤解を受けるからです。そして明確に主張してもらいたい。「1億人以上の日本人の品格を毀損しても、私たち少数派の利益の方が大事なんです!」と言ってほしい。そして公開で議論してほしい。それができないなら、ぐずぐず言わずに、引っ込んでもらいたいと思います。
2019.08.23
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ああ、これがあの「細い店か!」と土曜日のランチに並んでいる店を「発見」しました。先日近所の居酒屋さんに行ったとき、「あの先の細い店が、トランプさんのハンバーガー出したのよ。」というママさんの話を聞きました。「え?トランプ?細長い店??」そうです、トランプ大統領が来日していた時のランチに、ハンバーガーが提供されたというのは確かに報道で見た覚えがあります。それがこの辺にある?でも、この辺だったら大体の店は知っているはずです。ま、この辺とは言いながら、ちょっと離れた場所なんだろうくらいに思っていました。が、ランチでも食べようかと歩いていたら、数名が並んでいるところが見えました。「え?あんなところに店なんてあったっけ?」と思って近づいたら、「細い店」と言われたのを思い出したというわけです。ただ、これが本当にトランプ大統領に出した店かどうかはわからないと思っていると、並んでいる人の声で「ここがトランプに出した店だよ」というのが聞えました。私はハンバーガーを食べに出かけるなんてことはまずありませんが、なんとなく気になって入ることにしました。恐らくできてまだ1年くらいだろうと思います。平日はともかく、土曜日にも満席で行列ができるなんて、この辺では近所の有名ラーメン店くらいです。店の名前からして「THE BURGER SHOP」ですから、個性があるのかないのかわからないような店です。お値段は1000円から2700円(トランプさんの絵があったので、これを提供したのかも?)と、いわゆる高級手作りバーガーってことでしょう。私はチーズバーガーを注文しました。ここのハンバーガーはちょっと変わった形で出てきます。写真の丸いお盆に乗っているのが、チーズバーガーです。右下がパテとチーズ、左がパンの上の部分。右上にあるのがレタスなどのサラダにマヨネーズが乗っています。店員さんから何の説明もないのですが、なるほど、自分でパテの上に野菜を乗せて、その上からパンを乗せろということなのかなと思いました。で、周囲を見ると、袋状になったペーパーに包んで食べています。ナプキンの隣にあった袋状ペーパーを取り出し、そこに自分で重ねたハンバーガーを押し込んで食べることにしました。もし一人できていたら、そもそもどうやって食べるのかもわからなかったかもしれません。袋状ペーパーのある場所さえ、よくわからないのですから。小袋ケチャップはありましたが、小袋マスタードはありませんでした。お願いすれば持って来てくれかもしれませんが、標準では置いてないのかもしれません。高級店にしては、サービスがちょっとぞんざいすぎるかも?味は?まあ、私はハンバーガー愛好者でもグルメ評論家でもないのでわかりませんが、この手の店としては標準的じゃないでしょうか?以前に行った、人形町?浜町?にあった店の方がインパクトはありましたね。チーズバーガーとコーヒーで締めて1600円なり!どう考えてもコスパは悪いですね。いくら近所でも、再び訪れることはないような気がしました。でも、帰ってからネットの口コミを見ると随分といいことが書いてありますので、ハンバーガー愛好家にとっては良い店かもしれません。モンゴルには、マクドナルドはありませんが(多分、今も?)ローカルブランドとしてベルリンバーガーやシティバーガーがあります。シティバーガーには何度もお世話になりました。肉食のモンゴルですから、マクドナルドみたいなハムみたいなパテではお客さんも納得しません。ちゃんと「肉」って感じです。アメリカ系ではバーガーキングが何店かUB市内にあります。こちらも、マクドナルドよりはお肉らしいパテです。でも、そんなに混んでいた記憶はありません。ファーストフードではありませんが、ハーンバンク本店近くのカリフォルニアレストランのハンバーガーは、確かにアメリカっぽかったです。値段もファーストフード並みとはいきませんが、欧米人も結構見かけました。肉好きなモンゴル人ですから、今後もっといろんなハンバーガ屋さんが出てくるかもしれませんね。
2019.06.08
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新元号が「令和」に決まりました。中国では中華民国を最後に、元号がなくなったそうで、今や世界中で元号を使うのは日本だけとのことです。新しく決まった元号を世界195か国に伝えると新聞に出ていましたが、そもそも一体どのくらいの国が「平成」を認識しているのか疑問です。しかも「令和」なんていうのは、漢字だから皆いろいろ関心を持つわけで、単に「Reiwa」と伝えても、そもそも何のことかもわからないでしょう。今日は昼間少し時間があったので、ランチのついでに桜を見てきました。まずはお堀端の桜。毎年、同じ場所で見ているので、多分10年前の写真と同じだと思います。こちらもお濠沿い。当然のことながら、千鳥ヶ淵は人通りが多いです。例年にも増して中国人観光客が多い気がしました。でも、この辺にはマナーの悪い人はいませんでしたので、ゆっくり楽しんでもらいたいと思います。少し離れた国立劇場前は穴場です。桜ばかりなので、数日前に撮った小田原の梅も載せます。
2019.04.01
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イチローが遂に引退しました。思えば、平成31年間の大半がイチローの活躍した時期と重なります。イチローの果たした貢献は、野球界のみならず、もっと広い世界へもあったと思います。欧米人相手にビジネスをしている人たちなら一度はどこかで感じるちょっとした違和感。体格も頭も性格(?)も素晴らしいエリートたち相手の交渉。それは、どこかサイズが一回りも二回りも違うメジャーリーガと対峙するイチローにも似ています。その中でイチローは「対等に」どころか抜きんでた「結果」を出し続けてきました。直接間接を問わず、私は多くのビジネスパーソンらをも勇気づけてきた存在だと思います。イチローの28年間は、まさにインターネットの普及と重なります。多くの人が昨日の巨人戦の結果より、イチローの早朝の結果をネットで定期的にチェックしたことでしょう。私もモンゴルにいた2年間は、いつもイチローと松井の結果を楽しみにチェックしていました。そこで思ったのは「これって、モンゴル人が朝青龍の結果をチェックするのと同じ?」ということです。海外で活躍する母国のスーパースターに心ときめかせるのは、日本もモンゴルも同じです。なので、朝青龍が日本で暴力事件を起こして引退した時の、モンゴル人の気持ちはよく理解できました。仮にイチローが何らかの不祥事を起こしてクビになったとします。日本人の多くはその事実と言われることに対してすら疑問を抱くでしょう。人種差別を感じるかもしれません。更にその事実が事実とわかったとしても、「そういうことを誘発させるような差別やイジメが社会や周囲にあったに違いない」と思うでしょう。朝青龍の時に私は、いくら説明をしても、その背景にある日本社会のことまで指摘されると、少なくともモンゴル人の心情は理解できました。それは「もし、イチローが・・・」と考えれば、私にもきっと似たような感情がわくだろうと思ったからです。私の中では、野茂、イチロー、松井がメジャーへ渡った日本人の3大ヒーローです。ですがこの中で、イチローはちょっと違う存在と言えます。野茂と松井は、野球以外の「修飾語」がつくことでファンの記憶に残っています。野茂はもちろん「開拓者」です。今の多くの日本出身のメジャーリーガーにとっての文字通り開拓者でした。アメリカ人にとっても、ストライキで中止になってファンが離れていきそうになった時の「救世主」でした。松井は「人格者」として有名です。もちろん、日米で素晴らしい数字を残しましたが、日米ともにそれを上回る人は既にたくさんいます。でも、今でも松井がニューヨークでも大人気なのは、その性格や立ち振る舞いがチームやファンから愛されているからでしょう。ですがイチローは違います。確かに日本人バッターとしては開拓者ですが、アメリカ人から見れば日本人で最初であろうと、3番目であろうと関係ないでしょう。その圧倒的な数字を見れば、他の修飾語は不要です。私もイチローのおかげで、メジャーリーグのStats(統計上の各種個人成績など)を見るようになりましたが、まさにイチローのStatsは美しく、完璧です。3割、200本、2桁盗塁、オールスターなどが綺麗に並ぶ選手は確かにいません。結果重視のアメリカ人にとっては、まさに敬意の対象となる選手となったのです。もちろん、イチローができたからと言って、我々凡人ができるなんてことはないです。でも、ある種の偏見を打ち破ったことだけは確かだと思います。批判覚悟で言えば、イチローの活躍は日露戦争勝利にも似た影響を与えたような気がします。今後の生き方にも注目したいですが、やはり一つの時代が終わったという寂しさは残ります。
2019.03.22
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もうすぐ桜の季節です。今週中には開花宣言が出そうです。となると、おそらく見ごろはその1週間後ですから、来週末辺りが一番人手が多くなるかもしれません。ですが、その前には梅があります。先日ゴルフ行ったときに、綺麗に咲いてました。素敵ですね。色もいいです。一部には、綺麗な梅を見て「桜だと喜んでみていた外国人観光客がいた」とありましたが、確かに梅も綺麗です。もう春ですね。
2019.03.19
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