日々草

日々草

2009.12.18
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カテゴリ: 子どもの言葉
こどもの詩・二題
鳥笛
(鳥笛:森のなかの枝をくりぬいて作った笛。澄んだ鳥の鳴く音がでる。
これはサクラの枝からつくったもの。)
たいせつな鳥笛              まゆ
      たいせつな鳥笛
      鳥のなき声のする鳥笛
      たいせつな木の命をもらって作った鳥笛
      木の命をもらい      
      人の手で作られた鳥笛
      その鳥笛が売られてる
      その鳥笛をわたしはおじいちゃんに買ってもらった。
      お母さんに「買って」とたのむ。
      お母さん、「妹とふたりで使って」
      でも、どうしても妹とわたし、ひとつづつ欲しかった。
      するとおじいちゃん
      ひとつづつ買っていい、
      ひとつづつ買っていいよと言ってくれた。
      おじいちゃんにお手紙書こう
      おばあちゃんにもお手紙書こう
      感謝の気持ち伝わるようにお手紙書こう
      どう書いたらつたわるか      
      どう書いたらわかってもらえるか
      たいせつな鳥笛さん
      そして、おじいちゃん
      ありがと

 まゆちゃんが鳥笛に出あったときの驚きやうれしい気持ちがそのまま言葉になってほとばしっている。その思いが「たいせつな鳥笛」という言葉のなかにこめられた。そしておじいちゃんへの「ありがとう」の気持ちへと自然に繋がっていく。

 言葉の豊かさが「こどもの心」を育てる。この詩は、その良き実例である。


2009/12/18 blog
          秋の王さま               まゆ
      あきの王様 あかいいろ してる
      あかいろしている王様いるか
      呼んでみよ      
      あかいろの王様 どこにいる
      返事こない
      はっぱがしゅるしゅるり
      さらさらさ
      もみじの王様さらさら
      わたしをよんだの だあれ
      あら あかいろしている王様
      もみじさんだったの
      あきの王様 みどりいろ している
      みどりいろの王様いるか
      よんでみよう
      みどりいろの王様 どこにいる
      返事 くるか
      はっぱしゅるしゅる
      さらさらさら
      くるりんさら
      あおあおしているもみじの王様
      こんにちは わたしをおよび
      あらこんにちはみどりのもみじさん
      あおあおしているもみじさんだったの
      あきの王様 オレンジいろ している
      オレンジいろしている王様いるか
      よんでみよ
      オレンジいろの王様 どこにいる
      返事おそい
      はっぱがしゅるしゅるる
      さらんさらんさらん
      くるりんくる
      オレンジしているさくらの王様
      こんにちは わたしをおよび
      オレンジいろしている王様
      さくらさんだったの               
      あきの王様 きいろ している
      きいろしている王様いるか
      よんでみよ
      きいろの王様 どこにいる
      返事 くるのか
      はっぱがさらさらり
      くるりんぱ
      わたし よんだ
      きいろをしている王様
      いちょうさんだったの
      あきの王様 みんなそろった
      そろったおいわい おいわいだ
      はっぱ ぱらぱらぱらら
      わい わい
             わい わい
      ざわ ざわざわ
      みんな たのしそう わたしもなかまに
      わい わい ざわざざわ ぱらぱらら

まゆちゃんは、この私と同じ美しく紅葉する、まだまだ自然林が残る住宅地にすんでいる。
この詩・2編は、この地方の紅葉の名所、香嵐渓に紅葉を見に行ったときのものである。その移り行く秋のすがたをこのように心から溢れるにまかせて言葉にしている。

冨士子婆 ダンホセ が紅葉を切り取って表現したのとは、ある意味で全く反対の面から「秋の紅葉」を感じ取っている。

初々しい息ぶきがそこにはある。
 まゆちゃんは小学校4年生の女の子。私のところに勉強を習いに来ている子。
大人の視点から添削して、もっと整った詩にすることもできるが、ほぼ原文のまま載せた。
 意識的にひらがなで書いたり(もっと4年生のまゆちゃんは漢字が書ける)、段を変えたりしているわけでないのに、まゆちゃんのこころのリズムが素直に言葉となって溢れてくる。リズミカルな言葉のつながりとなっている。
これがこどもの素晴らしさ。
子どもは生まれながらの詩人なのである。

 世のお母さんたちにお願いしたい。
 あれこれいじりまわさないで、書くものが溢れた時、そのまま言葉にする習慣をこどもたちにつけさせてほしいと。そうすると文を書くことに抵抗を感じない、文が書ける子どもに育っていく。
(習った漢字は使いなさいとか、この文章には句点がないとかなどなど、大人の勉強という視点で口うるさく注意しないでくださいね。
文を書く能力を身につけることは、大変なエネルギーや粘り強い反復がいる。言葉があふれでる日常の生活体験の豊かさが一番肝心、必要なことであると思いますよ)






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最終更新日  2009.12.19 21:17:06
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