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2006年02月27日
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ギター:マヌエル・バルエコ
指揮:プラシド・ドミンゴ
オケ:フィルハーモニア管
録音年月:1995年11月
録音場所:AirStudios,London




 この曲の素晴らしさは敢えて言うまい。皆さんよくご存知だから。
 ここでは、私の好きな盤についてのみ、記そう。

 ギタリストのバルエコのデビューは、ギターを志す人にとってかなり衝撃的だった。
 ギターは6弦楽器だが、弦の太さはそれぞれ違うし、高弦はナイロン、低弦はナイロンに細い金属の巻き線と材質が違う。よって、弦が異なると音質が変わる。そこが欠点でもあるし、また魅力でもある。そこで、あるフレーズを2弦3弦にわたって弾くと、音色に鋭い人には1フレーズで音色がコロコロ変わるので耐えられないものらしい。
 だが、バルエコはその欠点を克服する。まるでピアノのように均質な音で弾いたのだ。それがどれほど困難で、すごい事なのかは弾いたことがある人にしかわからないと思う。
 音楽性も抜群、この人は相当耳がいいのだろう、どんな曲でも響きがぐだぐだにならず、和音がすっきり聞こえる。実は私もこういう音を求めていたが、この人を聞いてギタリストを諦めた。足元にも及ばないと思ったから。

 当然アランフェス録音への期待は大きかった。ある時期、録音したという噂があったが、ライナーノートによると紛失したらしい。今回はファン待望の録音だったのである。
 そして、指揮はドミンゴ!え、なんじゃそりゃ。まあ最初はそう思いました。なめられてると思いましたよ、ファンとしては。が、聴いて変わりました。いいじゃない、指揮者ドミンゴ、ブラボー。
 自然な歌への傾斜、時に構造的になりがちなバルエコをよく支えて、音楽の素晴らしさを歌いあげている。第2楽章もセンチになりすぎず、ぎりぎりな歌い廻し。第3楽章の飛び跳ねるようなリズム。。。ちょっと重いかな?

 だが、この盤の素晴らしさはこれだけではない。

 なんと、バルエコの伴奏でドミンゴがロドリーゴの歌曲を歌っているのだ。それがまた、いい。気持ちが優しくなるような曲ばかりだ。ロドリーゴの歌曲集CDを所有しているが、お座敷で聴いてるみたいな変な録音で閉口していただけに、ドミンゴの録音は渇きを癒すものだ。
 さらにギターソロ2曲。最後に「ある貴紳のための幻想曲」。この曲は私も弾いたことあるので結構うるさいが、完璧なテクでかっこよくまとめてくれた。

 というわけで、アランフェスのみならず、ロドリーゴ作品集としても1級品なので、皆さんに強く推薦。

【音楽CD】ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
心なしかドミンゴのほうが主役に見える?(笑)





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最終更新日  2006年02月28日 00時10分58秒
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