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2007年04月13日
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カテゴリ: 今日の音盤
 いつも小澤のCDばかりなのでたまには違う演奏も。

 ミヒャエル・ギーレンと言えば、古いファンなら現代音楽のスペシャリストで自身も作曲家という経歴からおっそろしいくらい情緒も演奏伝統も無視した指揮者だろうし、新しいファンはマーラーのスペシャリストで全集を完成させた巨匠と認識していることだろう。

 本日聞いたブラームスは以前の録音(96年)の「ハイドンの主題による変奏曲」と最新録音(05年)の交響曲第2番を組み合わせたCDだ。ギーレンのブラームスならきっと斬新な解釈を聞かせるのか、いやいやマーラー全集あたりから見せ始めたロマンティックで濃い表現を活かした新境地を聞かせるのか。とにかく興味津々だった。

 ところが交響曲はこれがギーレンの演奏?というくらい酷かった。期待が高かった分だけ「ひどい」と言わせてもらう。ブラ2の冒頭は「おっと分厚い響きでドイツの巨匠然としているなあ」と期待いっぱい。しかもヴァイオリンは両翼配置か?続くチェロによる第2主題も落ち着いた歌いっぷり。なかなかいいぞ。
 ところが第2主題が終わって運動句というか、動きの速い部分に入ったあたりから弾き飛ばしが目立ち始める。録音データを何度も確かめました。ライブか?って。

 うーん雑な仕事ぶりで、聴いてて集中できません。その後もはっとするような良い瞬間も多少あるのですが、何とな~く最終楽章に来てしまい、ここでも速いパッセージの弾き飛ばしが気になって仕方がありません。まあ細かい部分を気にせず、もっと大河のような音の流れをギーレンは聴いて欲しかったのかもしれませんが。
 最後は音楽に対して何の思い入れもないかのような、あっさりとした終わり方で、紛れも無くギーレンでした。拍手がないのでライブ録音ではないみたい。

 特徴的なのはやたらとティンパニーを強調しているところ。何やら怒りさえ感じます。特に最終楽章。でもこれはひょっとすると録音のせいかもしれません。

 それに比べると「ハイドン~」は大変充実した良い演奏。交響曲に比べどちらかと言うとスクエアな響きですが、アンサンブルもきちんと整えられ、また各変奏での音色の変化やキャラの作り方、そして音楽が前進する力に溢れており、聴き終えて、端正だけど何かすがすがしささえ覚えました。

 ギーレンはブラームスの交響曲を全曲録音しました。第2番は不出来なのか、それとも私の耳が疲れていたのか。他の録音も聞いてみたいと思います。(ちなみに以前出てた第4番はとんがってたけど妙に良かった)

ギーレンブラ2
楽天のアフィリエイトにはないのでジャケ写真だけ。





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最終更新日  2007年04月14日 04時01分36秒
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