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カテゴリ: 今日の音盤
 今年の夏は猛暑で結構まいりましたが、秋もまた突然やってきましたね。9月半ばまでは暑さが続いて「もういいよ!」と思ってたら、突然涼しくなり(と言っても27度くらい)、カラダが対応できませんでした。それから一気に秋に向かいました。

 いつもなら暑さが徐々に引けてヒグラシが鳴き始め、「ああ今年の夏はどうだったかなあ」と振り返り、またつまらぬ事に時間を取られたことに後悔しつつ、ゆく夏を惜しんでいたものです。今年は季節の変わり目がはっきりしていて、名残りを惜しむヒマさえなかったような。

 せめて音楽で夏の名残りを惜しもうじゃないかとCD棚を見渡せば、やっぱりディーリアスかな?と。でもちょっと当たり前すぎて面白くない。

 サウダージ国のブラジルなら、とヴィラ=ロボスを選択してみました。ギター曲、ブラジル風バッハ第2番、ショーロス第10番もそれなりだ。甘ったるいピアノ協奏曲、考えすぎの交響曲はいまひとつ。ピアノ小品曲はかわいらしい曲でこれはなかなかいい。

 買ってきてまだ聴いてない中に宗教合唱曲集がありました。ヴィラ=ロボス研究家(?)の私でさえ知りませんでした。1930年代の曲はまるでグレゴリオ聖歌のような美しいハーモニー。まるで既存の教会音楽のようです。この清澄な響きはブラジル風バッハの作曲家と同一人物とは思われません。逆に言えば彼の独特の濃い~音楽になってないので、つまらない。

 気に入ったのは「マニフィカト・アレルヤ」(メゾソプラノ独唱、混声合唱と管弦楽のための)でこれは最晩年の曲(1958年)です。透明なマニファイカトから始まって劇的な盛り上がりのアレルヤ(ひたすらアレルヤと歌ってます)へと至る、そのなかにショーロスに通じる独特の響きやメロディーが入っており、なかなか充実したいい曲です。最後の和音を強烈に長く引っ張る終わり方は、これぞヴィラ=ロボス!といった感じです。ここに至り彼の個性を色濃く反映したヴィラ=ロボスの宗教曲を書くことができたのでした。

 私の夏も清冽な響きの合唱曲たちでようやく別れを告げることができたようです。さて実りの秋、おいしい物をたくさん食べるぞお(笑)。


このCDは知る人ぞ知る秘曲を掘り起こすレーベルhyperionから出ています。





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最終更新日  2010年10月11日 15時07分32秒
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