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カテゴリ: 今日の音盤
 すっかり秋ですねえ。朝晩のもう寒いくらいな気温に体調を崩さないようお気をつけください。

 さて、最近シューマンにはまってます。今までシューマンはどうも苦手でした。気分がころころ変わるし、掴みどころがないし、何がロマンティックなのか、何が言いたいのかはっきりしてなくて、いらいらしっぱないでした。

 昨年、高関さん指揮による「楽園とペリ」の演奏がきっかけになるかと思いましたが、まだまだ先は長い感じでした。交響曲は何度聞いても良いと思ったことがありませんでした。シューマンは自分には合わないのかと諦めていました。年始に聞いた若きメータのシューマンは勢いがあってよかったけど、まだシューマンが理解できたとは言い難い。

 先月お茶の水の某中古CD屋でブッフビンダーのライブ盤を入手しました。お目当てはラヴェルのピアノ協奏曲。ブッフビンダーはドイツ人ピアニストでベートヴェンやブラームスなどドイツ作曲家の作品には定評がありますが、ラヴェルとは珍しいし面白そう。

 2枚組で1枚目は協奏曲、2枚目はソロ。ラヴェルの協奏曲は思ったとおりきっちり真面目に弾いた好感の持てる演奏でした。ソロにはモーツァルトと並んでシューマンの交響的練習曲と幻想曲が収録してあります。

 まあこのへんは適当に聞き流そうと本を読んでおりますと、突然、スピーカーから圧倒的な音の奔流が押し寄せてきて、それから10分ほど心を捉えて離しませんでした。何という心地良さでしょう、時に激情が迸り、時に慰めとも悲しみとも言えない複雑な感情が交錯します。憧れと苦しさが同居したような、これぞロマン的な音楽だと感じました。

 この曲こそシューマンの幻想曲です。実はいままで何度も耳にしたはずで、所有CDにも収録されていますが、このように心を捉えるまでには至りませんでした。第2、第3楽章と続くうち、はっきりと自分の中の何かとシューマンが初めて共鳴できていることを感じました。
 終曲が静かに終わるとあまりの素晴らしさに、しばらく部屋をうろうろしてしまいました。

 試しにノヴェレッテン、ピアノソナタも聞き直しました。今まで何を聞いてたんだというくらい面白くどの瞬間も共感をもって聞けました。交響曲、協奏曲、いいじゃないですか!マーラーがシューマンから続く交響作家であることが初めて実感しました。マーラーもきっとシューマンに親近感をもっていたことでしょう。この感覚でまたマーラーを聴くと今までと違って聴こえるかもしれませんね。

 クラシック音楽を聴き始めて30年あまり、それは突然、しかも劇的な出会いでした。このCDを手に取らなかったらずっとシューマンを苦手に感じ、ろくに知らないままだったかもしれません。(残念ながらこれは楽天には無いようです)

 こういう出会いがあるから音楽って堪らないんですよねえ。大笑い


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最近聞いた幻想曲のなかではダントツに素晴らしい、内田光子のシューマン。


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リヒテルのシューマンは昔から定評があります。未聴ですけど。


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ブッフビンダー教授のライブ。シューマンの練習曲が収録されてます。





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最終更新日  2011年10月02日 15時11分22秒
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