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今読んでいる本奥右筆秘帳 刃傷 (上田秀人著 講談社文庫)【送料無料】刃傷価格:650円(税込、送料別)待ちに待った超人気時代小説奥右筆秘帳シリーズの第8作の題名は、「刃傷」でした。刃傷とは、読んで字のごとく、刃物で人を傷つけること。現代なら包丁や小刀で指先を切ったとかで済まされるのでしょうが、話は江戸時代のことですからね。大名旗本が詰める江戸城表御殿、いわゆる殿中のこととなれば、傷ついたり殺されたりすることよりも、白刃を抜くことに「刃傷」の本来の意味があるわけですね。主人公の一人奥祐筆組頭(おくゆうひつくみがしら)立花併右衛門(たちばなへいえもん)が、城内で白刃を抜いてしまった。殿中法度にふれたと目付に捕らわれるといういきなりの出だしからして、手に汗握る展開。さて、前作「隠密」で併右衛門の一人娘瑞紀(みずき)の婿として立花家へ入ることが内々で決まった、我らがヒーロー貧乏旗本の次男坊柊衛悟(ひいらぎえいご)は、愛する瑞紀と立花家の危機を救うことができるのか・・・。それにしても、相も変らぬ「待つこと半年、読むこと一晩」の上田秀人の作品、何とかならぬものでしょうかね。(・・・苦笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年06月30日
日本を代表する明治の文豪といえば、漱石と鴎外。誰も異存はないでしょう。私の好きな時代小説作家の一人篠田達明が、この漱石と鴎外の名を題名に冠した小説を書いていることを知り、早速楽天ブックスで購入。篠田の文壇デビュー当時の短編時代小説作品が集められています。【送料無料】にわか産婆・漱石価格:700円(税込、送料別)現役の整形外科医でありながら、作家として文壇デビュー。筆もメスも巧みに操る篠田の偉才は、凡人のはるか及ぶところでありません。本当にうらやましい限りです。その篠田であっても、漱石と鴎外は別格であったのでしょう。特に鴎外は自分と同じ医者でもあったわけですから、その思い入れようも知れようというものです。この文庫本の題名にもなっている「にわか産婆・漱石」、「平手打ち鴎外」、さらに「乃木将軍の義手」、「大御所の献上品」など、いづれも医者ならばこそという異色の短編時代小説が山盛りで、一冊で四度、五度感動を味わえること間違いありません。お薦めの一冊です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年05月30日
どちらかといえば日頃より本を手にすることが多い方だと思いますが、中でもいわゆる雑学ものといわれるジャンルは、気軽に読めて疲れないから好きです。今読んでいるそんな疲れない本徳川将軍の意外なウラ事情(中江 克己著 PHP出版)【送料無料】徳川将軍の意外なウラ事情愛蔵版価格:500円(税込、送料別)初代家康から15代慶喜まで、時代背景と主だった事件、そして将軍の性癖などが取り上げてありますが、歴史好きに限らず"ウラ事情"を覗き見れるというのは、興味深いものがありますでしょ。(←イエローカード!・・・笑!)また、時代小説を読むにしても、その時代の将軍が誰で、幕閣の権力者は誰で、時代背景はどんなだったかなどの予備知識があれば、もっと小説を楽しむことができますね。新進の時代小説作家小早川 涼の「将軍の料理番」シリーズ、このほど待望の第5作目「料理番春の絆 包丁人侍事件帖」が出版されました。楽天ブックスで予約してあったのが、ようやく手元に届いたところです。この小説の主人公の台所人鮎川惣介が仕える将軍が、子作りで有名な11代家斉。【送料無料】料理番春の絆価格:650円(税込、送料別)「徳川将軍の意外なウラ事情」でも、やはり家斉の子作りのことが大きく取り上げられていますが、小早川 涼の「料理番」シリーズでは、そんな子作り将軍のイメージとはまったく違い、家臣思いの優しい将軍に書かれていて、小早川の非凡さがうかがえます。「徳川将軍の意外なウラ事情」で軽くウォーミングアップも済んだことだし、待望の「料理番春の絆 包丁人侍事件帖」に没入しようと思っています。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年05月18日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このたびの東北地方太平洋沖および長野県北部を震源とした地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く復旧がなされ、復興されますようお祈り申し上げます。我が身をかえりみず文字通り命をかけて原発の復旧作業に取り組む東京電力と関係会社の皆さん、そして自衛隊の皆さんの懸命のご努力が効を奏し、この危機が安全のうちに収束することを願ってやみません。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~今読んでいる本 (グループイストゥワールF2編著 PHP文庫)【送料無料】江戸「トンデモ殿さま」列伝価格:580円(税込、送料別)武士は何よりも家名・格式を大事にするといいますが、5千石あまりの領地で10万石並の格式を与えられていた大名(正確には1万石以上が大名)のトンデモない話が、本の一番最後に載っています。関東の名族といわれた喜連川(きつれがわ)家がそれ。いかに格式が高ければ鼻高々といえども、10万石並の格式ということは、10万石並の出費が要るということ。実禄高5千石では、たちまちのうちに家の財政は破綻してしまう。では、喜連川(きつれがわ)の殿様はどうやってしのいだか?10代当主喜連川煕氏(きつれがわひろうじ)がやった嘘のようなほんとの話。領内には奥州街道が通り、江戸と奥州を行き来する大名行列が通過する。大名行列が領内の荒川に架かる橋を渡るとき、煕氏は橋の下で釣り糸を垂れたというのです。東北諸大名は禄高が高くとも格式は低い。格式の高い喜連川の殿さまが釣り糸を垂れている限り、大名行列はその頭の上を通れないというわけ。仕方がないので橋を通過するときには、事前に金品を喜連川家に贈り、殿様に釣りをしないように頼んだというのです。東北の大大名伊達家にしても喜連川宿を通過するときは、そのような配慮を怠ることはできなかったというのですから、何んともトンデモない殿さまもいたものです。もし喜連川の殿さまの頭の上を通過したらどうなるのか?公儀から認められ与えられた格式をないがしろにするということは、公儀の定めたことに楯突くということ。お恐れながらと幕府に訴えられれば、さすがに伊達の殿さまも言いわけができないということになるのでしょう。早い話が法外の通行税のようなものですな。喜連川の殿さま、なかなか考えたものです。ワザアリというべきか、いやシドウというべきか・・・(笑!こんなトンデモ殿さま34人の話がぎっしり詰まった「江戸トンデモ殿さま列伝」、笑ったり、驚いたり、ちょっと羨ましかったり・・・、是非ご一読を。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年05月09日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このたびの東北地方太平洋沖および長野県北部を震源とした地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く復旧がなされ、復興されますようお祈り申し上げます。我が身をかえりみず文字通り命をかけて原発の復旧作業に取り組む東京電力と関係会社の皆さん、そして自衛隊の皆さんの懸命のご努力が効を奏し、この危機が安全のうちに収束することを願ってやみません。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~本日の日経の広告、幻冬舎からの出版広告が目を引きました。冒頭に「歴史にこそ、現代を生き抜く知恵が溢れている!」とあり、「千思万考(せんしばんこう)」とあるのは、書籍の名前なのだろう。「歴史で遊ぶ39のメッセージ」と白抜きで書いてあるのは、きっと副題だな。その横に「黒鉄ヒロシ」と人名が併記されているのは、著者に違いない。・・・黒鉄ヒロシ?あの黒鉄ヒロシのことか!?・・・なるほど、それで「歴史に学ぶ」でなく「歴史で遊ぶ」なのか。黒鉄氏一流のジョークだな。「サンデー!スクランブル(テレビ朝日系列)の人気コーナーが一冊の本になりました!」とありますが、残念ながら当地では放送されていません。【送料無料】千思万考価格:1,575円(税込、送料別)早速楽天ブックスで検索すると[BOOK」データベースの目次欄に、織田信長-OH!ダ!NO!武・名・我/信長のNO!力主義豊臣秀吉-戦国ダービー、勝馬ヒデヨシ号徳川家康-イエヤース、orノーなどと書いてある。これはおもしろそうだ。・・・というわけで速攻で購入ボタン、クリック!「一冊万遊」、歴史に遊んでみたいと思います。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年05月05日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このたびの東北地方太平洋沖および長野県北部を震源とした地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く復旧がなされ、復興されますようお祈り申し上げます。我が身をかえりみず文字通り命をかけて原発の復旧作業に取り組む東京電力と関係会社の皆さん、そして自衛隊の皆さんの懸命のご努力が効を奏し、この危機が安全のうちに収束することを願ってやみません。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~今読んでいる本お髷番承り候(ニ)奸闘の緒 (上田 秀人著 徳間文庫)【送料無料】奸闘の緒価格:660円(税込、送料別)人気時代小説作家上田秀人の最新作、今シリーズの主人公は、お小納戸月代御髪(こなんどさかやきおぐし)係、通称お髷番、深室賢次郎(みむろけんじろう)。現代流にいえば、将軍の床屋さん係り。毎朝将軍の月代(さかやき)をすり髷を結い、髭を剃るのが唯一の仕事。将軍に刃物を向けることができるただ一人の家臣だけに、将軍が絶対の信頼をおく側近中の側近。将軍が髷を結う間は、他の従者をすべて退けるので、唯一お髷番のみと二人になれる時間。四代将軍家綱は、これを利用してお髷番、深室賢次郎に密命を与える。深室賢次郎は大奥に渦巻く将軍を亡きものにせんとする陰謀に敢然と立ち向かうというストーリー。ちなみに「奸闘(かんとう)」という言葉は、辞書を繰っても出ていません。そこで「奸」を調べると、「よこしまで悪賢いこと。また、その人」とあり、奸(かた)むと読んで、「悪事をたくらむこと。欺くこと」とあります。緒は、巻いてある糸の端、糸口のことだから、「奸闘の緒」とは、よこしまな悪事を暴く手がかりというような意味になるのだろうか?現役の歯科医師でありながら、人気売れっ子作家上田秀人が送り出したニューヒーロー、お髷番、深室賢次郎の血沸き肉踊る活躍から目が離せません。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年04月17日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このたびの東北地方太平洋沖および長野県北部を震源とした地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く復旧がなされ、復興されますようお祈り申し上げます。我が身をかえりみず文字通り命をかけて原発の復旧作業に取り組む東京電力と関係会社の皆さん、そして自衛隊の皆さんの懸命のご努力が効を奏し、この危機が安全のうちに収束することを願ってやみません。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~本棚を整理していたら、出てきた本。4~5年も前に読んだのですが、もう一度読み直しています。私たちが日常無意識に話したり聞いたりしている日本語について書かれた、一風変わった「日本語論」ともいえる本ですが、著者は何んとガイジン。「怪しい日本語研究室」(イアン・アーシー著 新潮文庫)【送料無料】怪しい日本語研究室価格:1,470円(税込、送料別)手にした本を見ると、表紙カバーにイラストが書いてあります。いかにも日本のシャチョーさんらしき眼鏡をかけた中年の人が、「カスタマーリレーションシップマネージメントの・・・IT時代に・・・ますますのグローバル化を・・・・」と言っているのが噴出しで書いてある。・・・思わず噴出しました。(笑!そういえばよく耳にしたり、目にしたりするフレーズですよね。著者のイアン・アーシーさんは、カナダ人。1984年から3年間日本の中学で英会話講師を務めたのがきっかけで日本語に目覚め、1989年から91年まで山口大学に留学。日本史を専攻。特に明治維新が研究分野。現在はカナダ在住と紹介してありました。先にあげたイラストのシャチョーさんの言葉ですが、お仕事の関係で日本の会社のパンフレットを英訳する依頼を受けた時に、十中八九の会社の社長挨拶文がこのパターンであるとおっしゃっておられます。いわく「日本全国各社共通簡単らくらく社長さんの挨拶」イアンさんによれば、もう定型化してあるので、1分もかからずにお望みの挨拶文をお作りして差し上げますだと。。。イアンさん、スルドイ!そして訳の分からぬ怪しい日本語を得意げに話す日本のシャチョーさん、ハズカシイ!私たちが何気なしにそういうものかと見聞きしている日本語を、日本人以上に聞いている、読んでいる。思わず赤面してしまいますね。さらに抱腹絶倒なのが、イアンさん命名の『整備文』イアンさんによれば『整備文』とは、どんなに分かりきったことでも、非常に難しく複雑に表現してしまう、この国の霞ヶ関のエリート官僚が得意とする文章術のことをいうのだそうです。「パソコンを買ってくる」 ⇒ 「パソコンの整備」大切な予算を投入するのですからね、そうそう支出につながるストレートな表現は厳につつしまなければいけないでしょ。本能的ともいえる回避作用が働くのです。 「道端に木を植える」 ⇒ 「街路樹の整備」お役所は、植木屋さんや造園工事屋さんとは、仕事の本質が違うのだぞということをそれとなく強調せねばなりません。「働き口を増やす」 ⇒ 「就業機会の整備」貴方たちでは、就労できないような高度な仕事をやっているのが私たちですと、間接的に表現しているのです。それから、「人」と表現しては、文章の品位が下がるとでも考えているのか、「主体」という言葉を使いたがるのだそうです。管理する人 ⇒ 管理主体経営する人 ⇒ 経営主体と言ったように・・・。これをふまえていただくと、私が爆笑した究極の整備文体のおもしろさが分かっていただけると思います。これらが何を言っているかお分かりになれば、貴方もかなりのエリート役人的文章術を心得た方だと思っていただいてもよろしいかと。。。。エリート役人的整備文(イ)非自発的離職求職者(ロ)各主体の自主的対応の尊重(ハ)平均的な勤労者の良質な住宅確保は困難な状況にある(ニ)人的資本の流動性の拡大のための環境整備(ホ)自然ふれあい型の余暇活動志向が高まってきているエリート役人的整備文を翻訳すると・・・(イ)クビになって仕事にあぶれている人(ロ)みんな勝手にやればいい(ハ)普通のサラリーマンは家が買えない(ニ)転職しやすくする(ホ)外で遊びたい人が増えたそういえば霞ヶ関官僚のトップに立つ枝野官房長官、連日このたびの震災と原発事故の会見で、プレスインタビューにお答えになっていらっしゃいますね。核心をを突く記者の質問にも落ち着いてそつなく応答しておられるように見受けられますが、よくよく観察してみるとかなりの部分、役人的整備文でお答えしておられますね。残念なことになんとなく真心というか誠意というか、伝わって来ないように感じてしまうのは私だけでしょうか?イアン・アーシーさんは、枝野官房長官の会見をいかにお聞きになっておられることでしょう?◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年03月26日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このたびの東北地方太平洋沖および長野県北部を震源とした地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く復旧がなされ、復興されますようお祈り申し上げます。我が身をかえりみず文字通り命をかけて原発の復旧作業に取り組む東京電力と関係会社の皆さん、そして自衛隊の皆さんの懸命のご努力が効を奏し、この危機が安全のうちに収束することを願ってやみません。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~今手元に一冊の本があります。「あなたの街のご当地ソング ザ・ベストテン!」(合田 道人著 全音楽出版社)副題に「うたで旅する都道府県(にっぽんとルビがふってある)音楽紀行」「そこに歌がある・・・そこに景色が見える・・・都道府県民性でひもとく"ご当地ソングの秘密(うらがわとルビがふってある)"」とあります。著者の合田さんは、17歳でシンガーソングライターとしてデビューして以来、30年音楽に携わり、日本全国を講演やコンサートで旅してこられたといいます。訪れた旅先で出会った人、知り合いに「あなたの生まれた町、または住んでる町(都道府県)を代表する歌はなんですか?すぐに思い浮かぶ歌は?」と聞いて回った答えをベースに、下は小学生から上は90歳を過ぎた人まで、アンケートを実施し、さらに自分の思いも加味してランクを決めたということです。ふむ、ふむ、・・・とするとかなり著者の思い入れが加わったランキングになっているなと思いながら、とりあえず地元富山県のページを開けてみると、このようなランキングになっていました。1位 風の盆恋歌(石川さゆり)2位 越中おわら節(民謡)3位 はぐれコキリコ(成世昌平)4位 コキリコ節(民謡)5位 毒消しやいらんかね(楠トシエ、宮城まり子)6位 氷見の雪(原田悠里)7位 荒城の月(唱歌)8位 麦や節(民謡)9位 風の盆(菅原洋一)10位 越中恋歌(真木柚布子)2、4、8位に富山県を代表する民謡が入っていますね。3つもランクインする県は珍しいんじゃないかな?しかも、その民謡から取った歌謡曲が、1,3,9位ですから、富山県には民謡の他に何か歌になるものがないのかしらんと思ってしまいます。5位の「毒消しやいらんかね」は富山の薬売りのことを歌ったものかな?正直言ってそんな歌聞いたことありませんね。残念なことに3位、6位、10位は、聞いたことはあるのかもしれませんが、歌詞も旋律も口をついて出てきません。7位の荒城の月は、大分県では堂々1位にランクされています。滝廉太郎が少年期を過ごした大分県竹田市の岡城が、"荒城"のルーツとして有名ですが、宮城県仙台市の青葉城、福島県会津若松市の鶴ヶ城、そして富山市の富山城も我こそは"荒城"を主張して一歩も引きません。果たして土井晩翠(つちいばんすい)は、どの城にかかる月を見てかの有名な詩を書いたのでしょうか。。。さて、そんな歌を選んだ富山県人の県民性について、著者はこのように書いています。「真面目すぎて融通がきかないほど勤勉で働き者。伝統を重んじる貯蓄家タイプが多い富山県人」・・・これじゃ~、褒められているのかけなされているのか分からない。。。(笑!しかし、的を得ているだけに反論できないです。さて、この本では各県のお国言葉も紹介しています。富山県人の県民性を一番よく表している方言は、「きのどくな」だと私は思っています。この本では「きのどくな=ありがとう」と表現してありますが、どうもニュアンスが伝わって来ません。そもそも「きのどくな」は単に「き・の・ど・く・な」と短く言うのではなく、冒頭に感嘆符などをつけて「あれぇ~、きのどくなぁ~」と語尾を伸ばして使います。「きのどくな」は、「気の毒な→気を害する→あなたの気持ちを悪くする」と解釈するとその意味がよく分かります。つまり、「私のためにこのようなことをしていただいて、あなたのご負担になってはいませんか?」と、相手の気持ちを気遣って発するお礼の言葉なのです。どうです。富山県人って確かに「真面目すぎて融通がきかないほど勤勉で働き者」かもしれませんが、日本一相手のことを気遣う県民なんですよ。今日は富山のことばかり宣伝して、ほんとうに"きのどくなぁ~"(・・・爆笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年03月21日
今読んでいる本「謎とき本能寺の変」(藤田 達生 講談社現代新書)【送料無料】謎とき本能寺の変価格:735円(税込、送料別)歴史ファン、信長ファンの私としましては、もし本能寺なかりせば・・・は、非常に興味のひかれるテーマです。天正10年6月2日、何ゆえ信長はわずかな手勢で本能寺に泊ったのか?天下掌握を目前にして、心の隅に生じた小さな油断か?筆者の藤田達生氏は、三重大学の教育学部教授。日本中世史・近世史がご専門の学者です。この本では、歴史学者の立場から、信長によって追放された室町幕府最後の将軍足利義昭が本能寺の変の中心的役割を果たしたという説を説かれています。確かに「下天は夢か」(津本陽 著)などを読むと、信長がいかに足利義昭の暗躍と将軍という権威に手こずったかが、後半の部分でよく描かれています。信長と本能寺を題材にしたものは数多く書かれていますが、最近読んだ中で面白いと思ったのは、ベストセラーとなった「信長の棺」(加藤廣著)と「天主信長」(上田秀人)。いづれも信長の遺骸が発見されていないという事実が、ストーリー展開の中心になっていますね。では、信長はいったいどこへ行ったのか!?(そんなことをここで言う野暮なことを私にさせないでください。・・・笑!)私なぞは、安土を訪れた徳川家康の供応役を命じられた光秀を些細なこと(近江名物の鮒鮨が有名ですね)で難癖をつけ、多くの家臣の面前で己を辱めた信長に対する怨恨説の方が、後の世の元禄討ち入り事件の浅野内匠頭に通じるところがあって面白いと思うのですがね、これはいかにも単純すぎますか。藤田先生は義昭説。このほかにもいろいろ諸説があるのはご承知のとおりですね。少し勉強してみたいと思います。・・・信長と本能寺、興味はつきません。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年03月09日
今読んでいる本「参謀は名を秘す」(竜門冬二著 日経ビジネス人文庫)【送料無料】参謀は名を秘す価格:750円(税込、送料別)歴史に隠れた名補佐役たちという副題が添えてあります。第2章に沢彦(たくげん)なる人物が出てきます。将織田信長の名参謀であると。・・・?信長について書かれたものは、結構読んでいる方だと思うのですが、沢彦なる人物聞いたことありませんし、そもそも沢彦を"たくげん"と読むことさえ知りませんでした。筆者いわく、沢彦の参謀たるゆえんは、信長に「尾張・美濃の一大名から、天下人としての理想を教えた」ということに尽きるとあります。「天下布武」の言葉を信長に教えたのだと。信長が沢彦の名が表に出ることを嫌ったのと、沢彦自身も参謀の秘匿性を知っていたから、歴史上知られていないのだと。まさしく「参謀は名を秘す」を地でいったのが沢彦ということになりますね。・・・そうすると、「坂の上の雲」はどうなる?秋山真之は名参謀ではないということか?沢彦(たくげん)なる人物について、少なからず興味をもちました。調べてみたいと思うのですが、「参謀は名を秘す」のであれば、これはどうしたらいいものだろう。。。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年03月07日
今読んでいる本上田秀人の最新作 闕所物(けっしょもの)奉行裏帳合シリーズ第4作「旗本始末」【送料無料】旗本始末価格:660円(税込、送料別)人気時代劇「遠山の金さん」などを見ていると、「闕所のうえ獄門磔(ごくもんはりつけ)を申しつけるものなり。これにて一件落着」というようなシーンに出会うことがありますが、獄門磔は極刑だということはよく分かるのですが、冒頭の「けっしょ」という言葉が、意味がよく分からない。意味が分からないから、どう言っているのか言葉自体がよく聞き取れないでいました。上田秀人の闕所物(けっしょもの)奉行シリーズに出会ってはじめて、遠山金四郎のセリフの意味が分かりましたね。「闕所」とは、罪人の財産をすべて没収するという意味だったのです。江戸時代には町奉行で闕所の決が出ると、罪人の財産を没収、売却して金に換えたうえ勘定奉行に渡すまでを任としていた役人が設けられていたのです。それが闕所物奉行で、お目見えもかなわぬ低い身分の御家人に与えら得れるのが常であったといいます。そんな身分の低い役人も上田秀人の筆にかかると、たちまちのうちにヒーローになってしまう。そのヒーローを通して、史実にのっとった時代時代の出来事、事件の背景を描いていくのが上田流といえましょう。闕所物奉行榊扇太郎が活躍するのは、12代将軍家慶の時代。依然として11代家斉が大御所として西の丸に君臨し、幕閣が家慶派と家斉派に分かれ対立していた背景を巧みにストーリーに組み入れています。時代小説ファンにおススメの一冊です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年02月27日
今読んでいる本「家康の遺策 関東郡代記録に止めず」(上田秀人著 幻冬舎時代小説文庫)【送料無料】家康の遺策価格:630円(税込、送料別)現役の歯科医師でありながら、人気ベストセラー作家上田秀人の最新作、今回は幻冬舎からの文庫本として始めて出版されましたね。二束の草鞋を履く忙しい身でありながら、よくもまあこれだけの作品を次から次と書けるものだと感心させられます。蛇足ながら、その全作品を読破している方もスゴイと思いませんか?(←自画自賛・・・笑!)上田の作品の面白さは、徳川260年の礎を作った家康は、神君として生き続け末裔たちとその幕閣たちを呪縛していたということをストーリー展開の元としているところにあるように思います。今回は神君が隠匿した莫大な遺産をめぐって、その守護役として関東群代を世襲してきた伊奈家と時の幕閣田沼意次との確執が描かれています。・・・はたして家康の遺策とは!?またまた、上田ワールドにたっぷり浸かろうと思います。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年02月13日
今読んでいる本というか、なかなか読み進められずにいる本津本 陽 著 下天は夢か(四)第四巻は最終章、第三巻までは順調に飛ばしてきたのですが、第四巻に入り、次第にペースがダウンしてきて、ついに京に勢力を拡大してきた日蓮宗寺院の粛清あたりでしばらくストップ。【送料無料】下天は夢か(4)価格:700円(税込、送料別)この後はやはり本能寺だろう・・・信長を殺したくない。。。信長の偉業がついに成就しようとする直前のあまりにも有名すぎる終焉を知っているだけに、読み進められないのです。 今日日曜というのに、急な所用で東京へ行くことになりました。折からの寒波襲来、当地北陸富山は再々の大雪に見舞われています。上越経由で行くにしても、米原経由で行くにしてもどちらも大変。インターネットで路線の運行状況を調べているのですが、JR西日本の特急はくたか号のJR東日本管内に入ってからの新潟県内の路線経路が分かりづらく、イマイチ正確に情報をつかめないでいます。上越線は水上と長岡の間、信越線は柏崎と長岡の間が大雪のため上下線とも運行中止となっています。はくたか号は、新潟に入ってしばらくするとほくほく線に乗り入れるするのですが、このほくほく線と信越線・上越線の駅の位置関係が分からない。遅れながらも運行しているということだから、駅へ行って状況を聞いてみようと思っています。日本で一番の積雪を見る豪雪地帯を走ることになるのですから、こうなったらもうどうにでもしてくれの心境です。車中雪景色にはほとほと飽きが来ているので車窓をうかがうことなく、この際読み進めれずにいた第四巻を一気に読み通そうと思っています。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年01月30日
毎週末の金曜日の日経の紙面は、出版社の広告が多い日です。1面のコラムの下は、毎日何がしかの出版物が新刊案内を出す定番の場所ですが、今日は2・3・5面にも各出版社が新刊書の広告を掲載しています。本屋にぶらりと立ち寄り、暇にまかせて好きな本を探すというのも良いものですが、時間がかかりますね。最近は新聞の新刊広告がもっぱらの情報源になっています。日経は毎日曜日に新刊の案内と書評コーナーを大きく取ってくれているので重宝しています。でも、意外に週末の広告を見る方が、難しい書評を読むより、余程手っ取り早いかもしれません。今日も3面の文芸春秋社の広告から一冊拾いました。安土城の幽霊 (加藤 廣 著 文芸出版社) 【送料無料】安土城の幽霊価格:1,500円(税込、送料別)「安土」とか「異聞」とかいう文字が入ってくれば、何々と体が反応してしまいます。よくよく見れば、著者は加藤 廣。速攻PCを開いて、楽天ブックスで在庫を確認。1~2日後にお届け可能に、ためらうことなく購入ボタンをクリック。そういえば加藤 廣のデビュー作、「信長の棺」を知ったのは、日経の書評コーナーでした。「信長」とくれば、次は「秀吉」かの期待どおりに「秀吉の枷」が出版され、ならば次は「家康」だなと思いきや、「明智光秀」ならぬ「明智左馬之助の恋」で、本能寺の謎シリーズが完了したのでした。「空白の関が原」、「謎手本忠臣蔵」と読破して、さて加藤は次に何を出してくれるのかと待ちわびていたのです。上手くいけば、明日土曜には本が届きますから、夜更かしと決め込みました。加藤 廣の世界にどっぷり浸かろうと思っています。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年01月28日
日経最終面文化欄の連載小説は、「韃靼の馬」が完了し、変わって安土桃山から江戸時代初期にかけて活躍した絵師長谷川等伯を描いた、時代小説「等伯」(安部竜太郎 著)の連載が開始されました。今日がその4回目。等伯が、能登七尾から越中富山まで船旅をする場面が描かれています。兄武之丞の言うなりに七尾湾から塩や干し魚などを越中に運ぶ回船舟に隠れるようにして乗船する等伯、自分自身にさえその逃避行のような船旅の理由が分からないという書き出し、この物語の柱になるストーリー展開が匂ってきます。長谷川等伯といえば、狩野永徳と並ぶ安土桃山時代の日本画の巨匠。人気テレビ番組「お宝何でも鑑定団」に鑑定に出される日本画の筆頭が、この長谷川等伯。でも残念なことに十中八九は贋作ということで、伸介の嘲笑と皮肉を浴びて依頼者がすごすご退散するんですよね。。。その等伯が、能登は七尾の生まれであったとは知りませんでした。初回より今日まで、能登半島、七尾、富山湾、関野(高岡)、氷見、魚津、岩瀬、笹津、神通川といった聞きなれた地名が出てまいります。能登半島のつけ根、富山県高岡市に住む者にとって、目をつむっていても地名の位置関係が頭に浮かんできて、それだけでもう話に誘い込まれてしまいます。突然ですが、左手の親指をピンと伸ばして手の平を内側にして目の前に持ってきてみてください。親指が能登半島、親指の内側から人差し指が富山湾の海岸線。人差し指の根元付近が蜃気楼で有名な魚津になります。親指の方に目を向ければ、第一関節内側付近にあるのが七尾湾、第二間接付近に氷見があり、当地高岡は、親指の付け根やや内側寄りになります。富山は手の平の中心より少し上の方。手の平の中央に走る知能線が丁度そのまま神通川になりますね。その神通川の河口に位置する岩瀬浜から、川を遡り笹津までやって来たところで、今日の話が終わっています。笹津と言ったら随分上流になりますね。現代でも富山市岩瀬から笹津まで、車で小一時間はかかります。そこまで人足に舟を引かせて神通川を上ったと書かれていますから、昔はそれが物を運ぶ唯一の手段だったのでしょう。安部竜太郎による「等伯」、西のぼるの挿絵が版画調に描かれていて、このタッチがこれまたいいですね。日経の連載、今回もまた時代小説でした。・・・毎日が楽しみです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年01月25日
日経最終面文化欄の連載小説「韃靼(だったん)の馬」が、本日のエピローグ「利根4」をもって完了しました。幕府と朝鮮のプライド争いの狭間にもてあそばれた小藩、対馬藩が採った朝鮮通信史改ざん事件から題材を取り、8代将軍吉宗へ天馬を献上した対馬藩の史実に結びつけた長編時代小説。最終回の今日が434回目ですから、おおよそ14ヶ月毎朝楽しみに読み進めたことになります。8代将軍吉宗といえば、人気テレビ時代劇の暴れん坊将軍を思い浮かべるのですが、そのドラマ開始冒頭に吉宗が白馬に跨り、波打ち際を疾走するシーンがありますよね。その白馬は、現代の馬ですから、我々が日常目にするサラブレッド系の馬になるのでしょう。ところが、江戸時代までの馬は農耕馬で、ちょっとした体格のいい乗り手なら、足を伸ばせば地面に届くくらいの体高の馬であったといいます。さらに当時は蹄鉄も開発されていなくて、稲わらで編んだ草鞋を履かせていたといいますから、当時の人が現代の馬が疾走する姿を見たとしたら、その体の大きさ、蹴り足の力強さ、走る速さ・・・どれをとっても驚くに違いありません。いわく、汗血馬だ、千里馬だと。。。将軍吉宗も対馬藩から献上された天馬に十分満足したに違いないことは、対馬藩が幕府から借用した御用金二十万両を反故にした事からも、簡単に想像がつきます。その天馬を韃靼から連れてきた朝鮮人金次東(キム・チャドン)を、対馬藩の蜜命に気づいた朝鮮通信史の役人を切り捨て死罪となった対馬藩の下級官吏阿比留克人(あびる かつんど)に仕立て上げてあるところが、この小説の醍醐味といえます。エピローグでは、克人の妹利根、許嫁の小百合との再会が描かれていますが、克人は妹に小さくうなずくだけで、決して日本語を話そうとはせず、小百合もまたうつむいたきりで、一言も発することはなかったと、利根の言葉で書かれています。感動の終章といえましょう。辻原 登著 「韃靼の馬」、新刊が発売されたらもう一度読んでみたいものです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年01月21日
今読んでいる本【送料無料】隠密価格:650円(税込、送料別)現職の歯科医師のかたわら時代小説を次々と書き上げ、この奥祐筆秘帳シリーズだけで57万部売れているという超売れっ子作家、上田秀人。私も大ファンです。上田の手がけた作品はこの2年間ですべて読破しました。中でも奥祐筆組頭立花併右衛門と隣家の貧乏旗本の次男坊柊衛悟の八面六臂の活躍を描く奥祐筆秘帳シリーズは、「文」の併右衛門と「武」の衛悟、それに併右衛門の一人娘瑞紀の「色」の描写が絶妙です。本シリーズ7作目の本作品の最終章で、ようやく衛悟を瑞紀の婿に迎えることを決した併右衛門が描かれていますね。主人公衛悟ファンとしては、ようやくほっと一安心といったところ。話の核心である幕府の闇を知りすぎた併右衛門の運命は・・・。そして将軍の継承をめぐっての闇とは・・・。衛悟は次々と襲い来る刺客から、併右衛門と瑞紀を守ることができるのだろうか・・・。第8作が待たれます。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2011年01月09日
本日の日経38面社会欄より、ちょっとさびしいニュース。ウエブニュースでも取り上げられております。 「週刊こどもニュース NHK終了へ」 「こどもニュースといいながら、実際の視聴者は高齢者が圧倒的に多い」というのも、いかにもNHKらしくて微笑ましく感じられます。私もその原因を作った視聴者の一人です!(・・・笑!週刊こどもニュースといえば、何といったってお父さん役の池上彰さん。この人の分かりやすい説明と親しみやすい人柄、語り口が、これだけの人気番組を作ったといえましょう。NHKを退職されて、今や評論家として大活躍。民放のテレビ番組でもよくお見かけしますね。書籍も山のように出しておられるようです。どれも何万部・何十万部も売れるヒットセラーを記録しています。そのヒットセラーの中より一冊「池上彰の新聞活用術」 ダイヤモンド社池上彰の新聞活用術価格:1,260円(税込、送料別)新聞を読むことにより、読む力ばかりではなく書く力も養われ 数字にも強くなり、 想像力・推理力、自分の考えを相手に伝えるコミュニケーション力も磨くことができると、池上さんはおっしゃっておられます。普段私たちが身近に手にする新聞の魅力について、「なるほどそうなのか」と納得できる、新聞読みにとっては大変うれしい本です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年11月18日
日本人に歴史上好きな人物をあげよと問えば、ダントツの1位が信長だそうです。歴史学者加来 耕三(かくこうぞう)氏の講演の中で聞いたことです。(ちなみに2位は、坂本竜馬。3位が諸葛孔明だそうです。)私もやはり信長と答える者の一人です。今読んでいる本津本 陽著「下天は夢か」(角川文庫)全4巻のうちの第1巻を読み終えたところです。下天は夢か(1)価格:660円(税込、送料別)父信秀の死後の一族郎党血で血を洗う領国の覇権争いを中心に、桶狭間の戦い、美濃攻めまでが描かれている。あまりにも語り継がれてきた信長の「大うつけ」ぶり、信秀の葬儀の様、舅の道三との会見などの有名なくだりは、信長ファンには何度読んでもこたえられません。夢を追い夢に散った英傑の跡を追いたいと思います。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年11月10日
楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しようこの「楽天ブックスと私」の企画の締切りが11月1日ということですから、これが最後の投稿になります。最後の機会を利用して、おススメの本2冊紹介したいと思います。新聞をゆっくり読めるのは、せいぜい日曜日ぐらい。SUNDAY NIKKEIの読書コーナーは毎日曜日欠かさず目を通しています。他に出版社の広告欄。こちらは日曜日に限らず紙面の下のほうに毎日掲載されていますから、その都度チェックを入れています。おもしろそうだと思ったら、即楽天ブックスで検索。書評など目を通して、納得できればそのまま購入ボタンを押すと、2~3日もすればお目当ての本が送料無料で送られてくるので、大変重宝しています。今日目にとまったのは、日経最終面下部に掲載されていた新潮社の新刊書の紹介広告。松本 修著 「お笑い」日本語革命「お笑い」日本語革命価格:1,470円(税込、送料別)「お笑い」と「日本語」、この二つのキーワードがあれば、まず外れるということはありません。その上名著「全国アホ・バカ分布考」に続いて放つ驚愕の日本語論と紹介されてあれば、もう迷うことはありません。即購入ボタンクリック。全国アホ・バカ分布考価格:820円(税込、送料別)その「全国アホ・バカ分布考」について関東では「バカ」、関西では「アホ」。その境界はどこかというまったくアホでバカらしテーマについて書かれたのかと思いきや、これほど日本語文化について深く掘り下げたものはないと感心させられる名著です。ちなみに当地では「アホ」も「バカ」も両方使う上に、「ダラ」という極めつきの言葉も使います。(・・・どうでもいいダラなこと書いています。。。こんな風に使用します。笑!)『「お笑い」日本語革命』届くのが楽しみです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年10月31日
楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しようこの秋読んだイチオシの一冊ということなんですが、この方の場合一冊にならないので困ってしまうのです。この方とは現役の歯科医師の傍ら、時代小説を数多く手がけられている上田秀人。著作リストを見ると「竜門の衛」から始まり、「天主信長 われこそ天下なり」まで39作になります。今手にしている新作「お髷番承り候 潜謀の影」を入れて丁度40冊となりますね。これを2001年4月から10年8月までの10年間で書いているのだから、本業の歯医者さんの方は大丈夫なのだろうかと思えてきます。10年で40冊も世に出すなんて大変な創作意欲だと思いませんか?何気に書店で「竜門の衛」と「神君の遺品」を手に取り、すっかり上田秀人にはまってしまった。以来楽天ブックスで上田の作品をすべて購入。つい先日新作「お髷番承り候 潜謀の影」を手したばかりです。潜謀の影価格:660円(税込、送料別)・・・えぇ~、書く方も書く方ですが、その40冊全作品を1年余りで読破する方もなかなかのものだと思ったりしませんか?(自画自賛!?・・・笑!)上田の作品の楽しいところは、目付け、勘定吟味役、奥祐筆、天守番、闕所物(けっしょもの)奉行、果ては斬馬衆(ざんばしゅう)などといった当時の幕府役人にヒーローを置くところでしょう。もちろん正確な時代背景と推理小説を思わせる驚きのストーリー展開、ヒーローの剣捌きのおもしろさは言うに及びません。今回のニューヒーローは、小納戸役(こなんどやく)月代御髪(さかやきおぐし)、通称お髷番。将軍のそば近くに侍り、将軍の身の回りの世話をするのが小納戸役、中でも毎朝将軍の髪を結う係りが、お髷番。唯一将軍に刃物を持って近づくことが許されるお髷番、そのお髷番に抜擢された寄合旗本の次男坊深室賢治郎(みむろけんじろう)の活躍に胸躍ります。この「お髷番承り候」シリーズが、5作、6作と続くことを期待します。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年10月28日
楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう「楽天ブックスと私」というお題で本の紹介をしたいと思います。仕事に追われ日々時間に余裕のない生活を強いられている現代人にとって、一年365日どこをとっても時間は一日24時間と決まっております。秋分の日が過ぎて一月も経てば、昼夜の長さは完全に逆転し、夕方5時を過ぎれば辺りはもう薄暗くなっているのに気づき、思わず仕事の手を早める人も多いことかと思います。昔の人はどうかというと、当時の時間の単位は文字どおり「時(とき)」、一時(いっとき)が現代の単位で約2時間ということになります。今約2時間と言ったのには訳があって、昔の時間は昼と夜で長さが伸び縮みしていたがために、はっきりと2時間と言い切ることができなかったのです。「旧暦はくらしの羅針盤」(小林弦彦著 生活人新書)に詳しく書かれております。すなわち、昼は昼で日の出から日の入りまでを6分割したものを一時(いっとき)とし、夜は日が暮れてから翌日日が昇るまでを6分割していたから、これからの季節昼より夜の一時の方がはるかに長くなるというわけ。反対に夏になれば、昼の一時が断然長くなる。「秋の夜長」や「春眠暁を覚えず」の例えは、こういった背景があって出たものだということが推察されます。電気の恩恵を受けている現代と違って、昔は日が落ちれば月夜でもない限り夜は真っ暗。ろうそくや行燈の油などは、当時は超高級品であったがために、夜になればそれこそ寝るだけ。せいぜい囲炉裏端で囲炉裏の火をたよりに、細々と夜なべ仕事をするくらいだったことが想像されます。灯火親しむころとは、まさに今頃の季節を言うのでしょうが、二宮金次郎の例えを引くまでもなく、昔の人は本を読むにも時間に制約があったことが窺い知れますし、そもそも本を手に入れること自体並大抵のことではなっかたことを思えば、現代に生きる我々は何と幸せなことかと思うのです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年10月27日
楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう折から季節は灯火親しむ秋、本を一冊携えて寝床にもぐる楽しみは何ものにも代えられません。本屋へぶらりと立ち寄り、1時間、2時間好きな本を探すというのもなかなか魅力的なことですが、残念ながら学生時代ならまだしも、日中1時間、2時間も時間をとるのは難しいこと。もっぱら書籍は、楽天ブックスで購入するのが習慣のようになってしまいました。どの新聞でも週一で、新刊書の紹介がされていますし、出版社の広告が毎日のように載っていますよね。それを見ておもしろそうだと思ったら、すぐ楽天ブックスで検索、購入。たいがい2~3日後には送料無料で送られてきますので、重宝しています。今朝の日経、3ページ下部に「宇宙は何でできているか」という大きな見出し、幻冬社新書の広告が目にとまりました。【入荷予約】 宇宙は何でできているのか価格:840円(税込、送料別)「宇宙は、どうやって始まったのだろう?・・・どうして、私たちはこの宇宙にいるのだろう?・・・こうした疑問はかつては哲学者たちのテーマでした。しかし、この十数年間にテクノロジーが飛躍的に進歩し、『科学の力』は、その謎を解き明かすのにあと一歩というところまできています・・・」と紹介文に書いてあるではありませんか!さらに、「謎解きの鍵を握るのが、原子よりさらに小さい、物質の最小単位である『素粒子』です。現代の素粒子物理学は、専門家にしか意味がない狭い学問ではなく、一人ひとりの人生や生活と深いところでつながっています・・・」と。・・・なに!?人生や生活と深いところでつながっているだと!?ならば読まない手はあるまいと、楽天ブックスで即注文。・・・と予約注文受付と出てきました。はは~ん、初版が売れすぎて増刷中だな。なるほど誰だって「人類永遠の疑問」を解明したいのは同じなんだな、遅れてはなるまじと購入ボタンを力をこめて押したのでした。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年10月23日
「楽天ブックスと私」というお題で、本の紹介をしたいと思います。故国を捨て他国に帰化することは、そう簡単にできることだろうか?尖閣列島での漁船衝突事件を契機に悪化した日本と中国の関係は、一旦沈静化下したかにみえましたが、中国各地での大々的な反日デモが再開されたり、大阪府の橋下知事の万博最終日の招聘を突然キャンセルしてきたり、険悪なムードが漂い始めました。TVの評論番組などを見ると、それらのことすべてが中国共産党の主導で行われていると言い切るコメンテーターが決して少なくありません。もしそうだとすれば、中国は世界各国からの国際的な非難に加えて、国民の不平不満を日本やノルウェーにかわすつもりが、その矛先がいつ共産党へ向いてくるか分からないという、いわば諸刃の剣を懸命に振るっているように見受けられます。北京大学に学び先々超エリートが約束されていながら、天安門事件を契機に祖国に幻滅し、2007年に日本に帰化した石平氏が著したこの本を読めば、中国が抱える矛盾がよく分かります。私はなぜ「中国」を捨てたのか価格:930円(税込、送料別)特におススメが、第4章 の「日本で出会った論語と儒教の心」北京大学で哲学を専攻した著者が、日本へ来て初めて「論語」を知った(孔子が説いた思想という意味)というのですから、一般国民は「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る」と孔子が諭したことなど知る由もないのかなとほとほと残念に思うのです。日本に帰化はしたというものの、これぞ真の中国人、大人(たいじん)の中の大人、石平氏に拍手喝采を贈りたいと思います。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月21日
「楽天ブックスと私」というお題で本の紹介をしたいと思います。今日から日曜日の日経最終面文化欄に、新しい連載「日本語の散歩道」が始まりました。第一回目のテーマは、日本語のあいまいさについて日本人ならよほど親しくない限り、訪問先でそこの主人から「お茶漬けでもいかがですか?」と食事を勧められたら、「いいえ、今日は、いづれまた・・・」と早々に席を立つのが当たり前のこと。すなわち日本語のあいまいさとは、訪れた客に「昼時になったので、この辺で帰ってくれないだろうか」とストレートに言わないどころか、「昼飯を用意するから食っていけ」と真逆の言い方をすることによく現れています。言われた方も言われた方で、「では、おことばに甘えて・・・」などと言おうものなら、奥の台所でその家の奥さんがずっこけてしまうことを承知していて、「いえ、このあと寄るところがありまして・・・」などと言葉をにごして、やおら腰を上げるのが礼儀とその辺のところはよくわきまえています。このあたりのやりとりの機微が欧米人には理解しがたいらしく、日本語はあいまいである、日本人は何を言われてもただへらへらと笑っているだけ、と言われる所以なのでしょう。では中国人はどうか?爆笑!エリート中国人価格:777円(税込、送料別)第5章「中国人との上手な付き合い方、教えます」に書いてあります。中国人に「今度遊びに来てください」は禁句であると。お土産やプレゼントにしても、「ほんの気持ちですけど」などと形式的なものでお茶をにごすのなら、初めからあげない方がよほどましだと。すなわち日本人の「私はあなたのことを気遣いしていますよ」の意味の「ほんのささやかなモノですけど・・・」は、中国では「こんな程度にしか自分のことを思っていないのか・・・」ととられてしまうそうですから、本当に注意が必要ですね。コワイ民族ですね、中国人って。。。もともと「意言外にあるを尊ぶ」や「行間を読む」というのは、日本の文章表現だけに特徴あることではなく、中国でも行間から作者の真意が汲み取れるような漢詩こそ一等の詩であるといわれていて、日本も長い歴史の中でそれに倣って来たにすぎないのに、その文化が本家の中国より日本で昇華されたというのは、何事にもやわらかく婉曲を好む日本人だからこそ可能であったのかも知れません。湯豆腐やいのちのはてのうすあかり 久保田万太郎第1回目の「日本語の散歩道」の最後に載せてあった俳句、やはりこれは欧米人や中国人には分からないだろう、日本人に生まれてよかったと思うのです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月17日
「楽天ブックスと私」というお題で、本の紹介をしたいと思います。本日のウエブトピックス金正男「天安艦は金正恩の仕業」 父に抗議…KBS報道が事実とすれば、かの国の後継者の立場はまだ危うい要素が多分にあるといえるのではないか?「9月初めに開かれる予定だった党代表者会が延期されたのも金正男のこうした抗議のためだった」という部分は、抗議を行った者と抗議の内容からするとなるほど説得力があります。「昨年6月、金正恩がマカオに滞在中だった金正男を暗殺しようとしたが、中国当局に発覚して失敗した」にいたっては、衝撃の内容に言葉を失います。ただ、「その後、金委員長が中国の胡錦濤国家主席に金正男の安全を依頼した」という下りは、かの人も人並の親であることが伺い知れて、ほっと安堵できないこともありません。そもそもどこからこのようなことになってしまったのか。ボタンの掛け違いに気づきながらもどうして早く掛け直そうとしなかったのか。2007年発行と少々古いですが、かえってこのあたりに書かれたものを読んだ方が分かりやすいかもしれません。知られざるかの国のかの人の実像が描かれています。金正日の愛と地獄価格:756円(税込、送料別)◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月16日
「楽天ブックスと私」というお題でおススメの本を紹介したいと思います。ウエブトピックスより金正恩氏は「天才的人物」、北朝鮮当局が美化に必死かの国の「放送正論」によれば、この方も父親と同様に不世不出の大天才ということらしいのですが、かの国では「正論」ってどのような意味で使われているのだろうかと不思議に思ったのは、私一人ではありますまい。「政治、経済、文化だけではなく、歴史と軍事にも精通し・・・」までは、百歩譲ってよしとしても、「わずか2年の留学生活で英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語の4カ国語をマスターした」と具体的に数字まであげて示してあるのは、首を傾げざるをえません。ただし、「放送正論」はマスターの程度についてまでは言及されていませんから、私でさえ「サンキュー」「ダンケ」「メルシー」「グラッチェ」ぐらいなら知っていますから、私も4ヶ国語をマスターしているといえばいえそうな気がします。次に「海外留学で『米帝と帝国主義の列強』が起こした戦争を目撃」したということですが、この方はスイスに留学していたのではなかったのか?スイスは第2次世界大戦でも戦争に巻き込まれなかったと私は歴史で習いましたが・・・。いったいどこの国で戦争を目撃したというのだろう?極めつきはこの部分。「米穀協同農場を訪れた際、正恩氏は掲示されている標準肥料量表の間違いにその場で気付き、新たな形の微生物肥料を代案として提示した。これに従うと、翌年には1町歩(3000坪)当たり最高で15トンの稲が収穫できた」つい先日、日本国内の高校の実験田で「日本記録を上回る10アール当たり1トン超の収量」が期待できるという報道を目にしましたが、面積の単位をそろえると3000坪で15トンは、10アール当たり1.52トンになりますから、日本の農業技術をはるかに凌駕する驚きの収穫高になりますね。私は、その「微生物肥料」とやらよりも収穫した米を計量した量りに強い興味を引かれるのです。・・・かの国の食料不足が、この量りによりいっきに解消されることを願って止みません。こうやってかの国のかの人の三男について、「放送正論」を読めば読むほど、かってかの人がやはり後継者としてデビューしたときのことを思い出します。「放送正論」と同じことを親子3代にわたってやってきたのだということ、この本を読めばおもしろいほどよく分かります。おススメの一冊です。(ただし笑い過ぎには、くれぐれも注意が必要ですぞ。)お笑い北朝鮮新版価格:1,575円(税込、送料別)◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月13日
「楽天ブックスと私」という題をいただきましたので書いてみたいと思います。「傍若無人(ぼうじゃくぶじん)」という言葉があります。辞書を調べると、「人のことなどまるで気にかけず、自分勝手に振る舞うこと」とあります。読んで字のごとく「傍(かたわ)らに人無きが若(ごと)し」の意であると。そのいわれは、中国が秦によって統一される前にさかのぼることになりますから、紀元前の話になります。今から2000年以上も前の逸話が現代まで伝わっているのですから、改めて偉大な文明を歴史に刻む国こそ中国であると深く感心させられます。そんな優れた文明を誇るべき国が、今や経済力と軍事力を背景にし、これぞ本家本元と言わんばかりの「傍若無人」振り。声高に胸を張り肩を怒らせ、周辺諸国を恫喝せんばかりの姿は、滑稽というより同じ東洋民族として悲しみすら覚えます。いくら冷静を呼びかけても、いっこうに気を静めようとせぬ狂った獅子には、「触らぬ神に祟りなし」を決め込むのが、八百万の神をあがめる国の民としては賢明な対応かとあきらめモード。・・・とはいっても、大和の国の男子たる者腹の虫が収まらないので、楽天ブックスの力を借りて、憂さ晴らし。1冊目、「ジョーク対決世界戦 中国人VS日本人」(早坂 隆著 ベスト新書)より世界各国の新聞社がどれだけ「嘘のニュース」を作れるかコンテストで競うことになった。アメリカ、フランス、ドイツ、日本・・・・各国の新聞社が参加を表明したが、中国の新聞社だけは不参加の通知を大会本部に送ってきた。大会本部は中国の新聞社に電話をかけた。「どうして参加してもらえないのですか?」するとこんな返事が返ってきた。「私たちの新聞は、嘘は書けませんから」数日後北京の新聞社にひとつの小包が届いた。中には優勝のトロフィーとメダルが入っていた。2冊目、「爆笑! エリート中国人」(小澤 裕美著 幻冬社新書)より八百屋で果物をかじり、「味がイマイチだ」と値切るエリート、就業時間の5時に会社を出るために3時半から門前に並ぶ国有企業の社員・・・etc冒頭に上げた「傍若無人」という言葉ができたころよりさらに少し前のこと、やはりこの国が生んだ偉大な思想家が「義」の大切さを説いていることさえ、かの国の国民は忘れたというのだろうか!?「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る」と孔子は諭しているではありませんか。「義」を忘れ「利」に走る「傍若無人」な国と成り果てた中国に、はたして明日はあるのだろうかと心配します。 ◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月08日
「楽天ブックスと私」というお題を頂戴しましたので書いてみたいと思います。これから所用で新潟市まで行ってまいります。新潟へは北陸道を利用して車で数回行ったことはありますが、今回はJR北陸線を利用し電車でまいります。今晩一泊し明日の午前中には帰ろうと思っています。相変わらずの急ぎ旅というわけ。当地(富山県)からはお隣の県、すぐに行けそうな気がするのですが、意外や新潟は近そうで遠い都市なんです。地図を頭に思い浮かべてください。県境から新潟市までが結構長いんですね。東京へは特急「はくたか」を利用すれば、ほくほく線越後湯沢経由で上越新幹線に接続していますから、3時間半かからずに行ける。京都・大阪方面も特急「サンダーバード」で3時間ちょい。ほぼ1時間ごとに出ていますから便利です。新潟へは北陸線の特急「北越」を利用するしかないのですが、本数は1日4本か5本しかなかったはず。今手元の北越1号の乗車チケットを見ると、高岡発7時04分、新潟着10時20分と書いてありますから、東京へ行けちゃう時間です。・・・だけれども、強い味方があるのです。まぁ~片道2時間は本を読めるぞというわけ。今日のために急ぎ(別に急がなくても確実に本は届きますよ・・・)楽天ブックスで1冊文庫本を購入しておきました。 「月夜の料理番」(小早川 涼著 学研文庫)料理人事件帳シリーズの第4作になります。御広敷御膳所台所人鮎川惣介と幼なじみの御広敷添番片桐隼人の名(迷)コンビが、繰り広げる鮮やかな謎解きを往復の列車の中で堪能しようと楽しみにしています。北陸線特急北越号、なんなら1時間遅れてもかまいませんから。。。(笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある** 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010年10月06日
今読んでいる本「天主信長」(上田秀人著 講談社)時代小説ファンにとって一番興奮するのは、やはり信長、秀吉、家康が出てくる戦国時代後半から安土・桃山をへて江戸幕府開闢までの時代になるのではないか?歴史上もっとも仰天動地のクーデターといえる「本能寺」を扱った書籍は数多くありますが、それだけ破天荒な50年の生涯を走り抜けた信長の謎に包まれた終焉は、これほど作家の筆をそそるものはないという証でもあります。加藤 廣の三部作、 「信長の棺」「秀吉の枷」「明智左馬助の恋」も信長の死体が見つからなかったということからストーリーが展開されていて、筆者の壮大な構想力と時代考証の的確さに圧倒されつつ、信長の棺(遺体)を夢中になって追うことになるのですが、こんな発想はどこから出てくるのだろうと驚いたものです。上田秀人が「天主信長」で描く本能寺の変は、さらに驚愕の「本能寺」。歴史ミステリーの醍醐味が味わえます。キーワードは、題にもある「天主」なる言葉と序章の最後に書かれている本能寺が灰燼に帰した後の光秀の言葉。「秀満も内蔵助も気づかなかったな。ときは今。そう、まさにあのお方のもとに、天下は統一されるのだ・・・」・・・あのお方のもとに、天下は統一される!?奇想天外なストーリーの展開に時を忘れ、我を忘れること必定です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年09月11日
今読んでいる本「闕所物奉行 裏帳合(三)赤猫始末」(上田秀人著 中公文庫)「時代小説が好き」もPART21になりました。最近ではほとんどが上田秀人の作品になりますが、シリーズ物はすべて読破。シリーズが続いているのが唯一この「闕所物奉行裏帳合」。そういった意味では時代小説のヒーローを味わえる唯一のシリーズになってしまいました。時は江戸時代後半12代将軍家慶の治世、しかし江戸城西の丸には隠居した大御所家斉が君臨し、権力の二重構造が生じていた。老中水野忠邦は、将軍を盾に幕閣中心の御用部屋(老中のたまり部屋)政治を取り戻そうとする。それを苦々しく思う西の丸大御所取次ぎ水野忠篤。両者の権力闘争に巻き込まれる下級役人、闕所物奉行榊扇太郎の活躍を描いた痛快時代小説。「華のお江戸の影に渦巻く無辜(むこ)の人々の怨念や悲哀・・・。幕閣の走狗になりきれない貧乏御家人が義憤に燃えて闇を斬る!」と紹介に書かれています。貧乏御家人榊扇太郎の義憤に燃えた剣さばき、時代小説ファンの方にはぜひ堪能していただきたいおススメの一冊です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年09月05日
本日の日経最終面文化欄より「源氏物語 現代医学で診断」という見出しが目にとまりました。現在鹿児島で開業医をなさっている医師鹿島友義さんの源氏物語へのこだわり。今から10年前、63歳のときに日本を代表する古典「源氏物語」に挑戦することを決意されたそうです。お忙しい本業のお医者様の仕事の合間をみて、原文を読み進めたというのですから、ただただ恐れ入るばかり。はじめこそ読解に時間がかかったそうですが、5帖あたりから慣れてくると次第にスピードが上がったとおっしゃっておられるところをみると、力の入れようが並大抵でないことが推しはかれます。何しろ全54帖あったのじゃなかったかな。。。私が強く興味を持ったのは、鹿島先生の強じんな意志とご努力もさることながら、登場人物の「病気」を専門の医学的見地から考察しようとされた工夫。たとえば、有名な「いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひたまひける中に・・・」で始まる最初の章にに登場する桐壺の更衣。この主人公光源氏の母親は、「はかなき心地にわずらひて」とあるように、現代流に言えばストレスが原因の心身症。もののけのせいで難産になった源氏の正妻葵の上は、物語のモデルとなった一条天皇の中宮彰子とすれば、糖尿病とされた藤原道長の血をひく娘であることを考慮すると、糖尿病前の状態で胎児が通常より大きく育ったためではないか。源氏の親友の長男柏木は、「まことに心地もいとなやまし」なのは、きちょうめんでまじめな性格の人にしばしば診られるうつ病が疑われる・・・など。平安貴族が病気にかかったときのプライマリーケア(初期治療)が、加持祈祷であったというのも面白い。こうした源氏物語読解の成果をこのたび本にまとめ上げられたと紹介してありました。医者が診つめた「源氏物語」 (鹿島友義 燦葉出版社)早速楽天ブックスで注文したのはいうまでもありません。読んだ感想をまたこの日記で紹介したいと思いますのでお楽しみに♪◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年07月21日
第3部が出版されてから半年も待たされました。本屋に問い合わせしたら、出版元から3冊しか入荷しないというではありませんか。あわてて購入予約をして手にいれました。「新日本朝鮮戦争 第4部 半島、燃ゆ」(森 詠著 徳間文庫)戦車や戦闘機、無人偵察機がリアルに書かれている表紙、上の方にヘルメットを被り、目を大きく見開いて青ざめた表情の女性の顔、これがこの物語の主人公の一人、東亜新報社会部記者杉本萌(めぐむ)だなということが分かります。半年もブランクがあったので、「第3部 自衛隊参戦す」をざっと読み返し、この物語に登場する人物たちをもう一度確認。北朝鮮の指導者は、金正日はじめ3人の息子たち正男、正哲、ジョンウン、義兄弟の張成沢、高敬姫など実名で出てくる。さすがに日本の指導者は、実名では書けない。原首相とか折原官房長官、長浜国家戦略局担当大臣となりますね。思えばこの物語は、鳥インフルエンザによるウイルステロから始まったのでした。この時はメキシコで発生した豚インフルエンザが、日本にも上陸して大流行した時期と重なったので、本当に身を震わせながら読み進んだものでした。それが、第2部の核兵器、生物化学ミサイルの使用で増幅され、第3部では遂に自衛隊の参戦、偉大な領導者金正日の病死による北の内紛と息もつかせません。この第4部でストーリーは完結を見たわけですが、もう一度はじめから間を切ることなく通読してみようと思っています。きっと第4部の表紙に書かれている主人公杉本萌のような表情で本に向かうことになること間違いありません。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年07月07日
今読んでいる本「包丁人事件帳 料理番子守唄」(小早川 涼著 学研文庫)包丁人事件帳シリーズ第3作、御広敷御膳所台所人鮎川惣介と幼なじみの御広敷添番片桐隼人が、大奥で起こった些細な事件の背後に大きな陰謀がうごめいていることに気づく。第1作「将軍の料理番」と第2作「大奥と料理番」から続く一連のストーリーが本編で完結します。史実に裏打ちされたストーリー展開の面白さはもちろんのこと、時代考証に合致した衣食住にかかわる風俗を存分に散りばめた舞台設定は、筆者ならではのものとほとほと感心します。さらに筆者の強い工夫が感じられるのは、将軍の描き方。主人公の料理番鮎川惣介が作る料理を食べる将軍は誰かといえば、11代将軍家斉。後々の歴史家の間で何かと物議をかもしたこの将軍をこのような描き方で書かれているのは、珍しいのではないか?将軍に目どおりもかなわぬ下級御家人の料理番を将軍と会わせることにより、二人の会話を通じて家斉を人間味あふれる将軍に仕立て上げている。ストーリは完結したというものの、新しいストーリー展開で、やはり台所人鮎川惣介と御広敷添番片桐隼人の活躍(新作)を期待しています。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年07月03日
NHKのラジオ放送で「新聞を読んで」という番組があったのをご存知でしょうか。確か日曜の朝早く放送していたと思います。よく車の中で聞きました。著名人に読売・朝日・毎日・日本経済・産経の5紙に東京新聞を入れた6紙を1週間読んでもらい、その間の世相を新聞各紙の論調の違いを紹介しつつ論じてもらうという内容の10分あまりの番組だったと思います。最近では私の車の運転する時間と時間帯が合わなくなったのでしょうか、しばらく聞いていません。この番組で取り上げられていた新聞は、おそらく発行部数の多いもの6紙ということなんでしょうけれど、いわゆる全国紙といわれるこれらの新聞に広告を掲載するとどのくらいかかるのかなと、本日の日経を見て思ったのです。本日の日経は、28面・29面が見開きで全面広告となっています。本日は1面から最終面の文化欄まで全40ページですから、そのうちの5%の紙面を広告に使ったら、広告料はいったいいくらになるのだろうと思った次第。その広告とは「現代を代表する時代小説作家インタビューシリーズ」第一弾。人気時代小説作家上田秀人氏へのインタビューと、その作品群の紹介が、出版元の講談社文庫、光文社文庫、中央公論社、徳間文庫からされています。それと三省堂書店本店からは、2Fの上田秀人氏著作の常設棚の紹介がされています。これだけの紙面を費やせば、400万とか500万とかいった広告料になるんじゃないかと、別段自分が払うわけじゃないのに、いらぬ心配が先に立ってしまうのは、貧乏人の悲しさと言われても仕方ありませんね。でも講談社文庫の「奥祐筆秘帳」シリーズだけでも文庫本で45万部売れているとか。売上げにするとこのシリーズだけで3億突破してしまいますから、私の心配なぞ、文字通りいらぬ心配ということになりましょう。ところでこの広告欄に紹介されていた上田秀人の著作は、新刊の「奥祐筆秘帳 秘闘」を入れて28冊。私の本棚にないのは、単行本の「孤闘 橘宗重」のみ。今新刊の「奥祐筆秘帳」シリーズ第6作「秘闘」を読破中です。さて、上田秀人氏のインタビューから。上田氏曰く、「歴史小説が実在した人物など歴史的事実を曲げられない制約があるのに対し、時代小説は基本的には自由な発想で物語を書くことができます。例えば歴史小説では、本能寺の変で織田信長は打たれなければなりませんが、時代小説は本能寺の変という事実に即しながら『あったかもしれない出来事』を描くことができます。・・・その歴史に沿ったリアリティーさと、エンターテインメントとしての自由な発想の同居」が時代小説ならではの面白さだと。私は何気に「時代小説が好き!」と19回もタイトルに書いてきましたが、時代小説と歴史小説の違いを知らずに使っていました。それが、・・・たまたま正解だったというわけ。(笑!どちらにしても、面白いものは面白いのです。上田秀人の時代小説まだの方へ。私のオススメは、「目付(めつけ)鷹垣隼人正(たかがきはやとのしょう)裏録」シリーズ。他のシリーズが長編なのに比べて、「神君の遺品」、「錯綜の系譜」の全2巻で完結していますから入りやすい。神君家康は、はたして誰に何を残そうとしたのか?徳川幕府の根幹を覆してしまう秘密とは何か?目付鷹垣は「錯綜の系譜」の終章で「神君の遺品」の驚愕の秘密をあざやかに暴きます。上田秀人の卓越したストーリー展開と驚愕の結末に、我を忘れること間違いありません。ぜひご一読を。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年06月21日
今読んでいる本将軍の料理番(小早川 涼著 学研文庫)時は11代将軍家斉の治世、お目見え以下の身分でありながら、家斉から料理にお褒めの言葉を賜ったのがきっかけで、月に一度か二度の割りで、何か旨いものを将軍の御座所まで持って参じることを命じられた御広敷御膳所台所人鮎川惣介が、幼なじみの御広敷添番片桐隼人と大奥で起こった盗難事件を調べていくうちに、深い陰謀に巻き込まれていく・・・。表装のカバーには、うどん屋の店内が描かれている。店先で麺棒をあやつり、うどんを打っている精悍な表情の男が、主人公の鮎川惣介かと思いきや、店先に立ってなんとも間の抜けた顔でうどんが出来上がるのを待っている中年の侍の方であった・・・。本を開いて直ぐに展開されているうどん屋の光景のことだなと分かります。なんとも頼り無い風体の台所人鮎川惣介の活躍を描いた時代推理小説。当時の上は将軍から下は下級御家人まで、食べ物、暮らし、生活振りが謎解きと一緒に味わえます。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年06月15日
今読んでいる本上田秀人著、闕所物(けっしょもの)裏帳合シリーズ第2弾「蛮社始末(ばんしゃしまつ)」(中公文庫)待ちに待ったシリーズ第2弾です。前作「御免状始末」で上田秀人が登場させた新しいヒーロー闕所物奉行榊扇太郎。今回は、天保10年(1839年)に幕府が蘭学者にくわえた言論弾圧事件「蛮社の獄」を舞台にして、主人公榊扇太郎の八面六臂の活躍を描きます。血沸き肉が踊る痛快時代小説です。そもそも「闕所」とは何ぞや?テレビの時代劇などで奉行所の白州に引き出された下手人に、「ケッショのうえ遠島申しつくるものなり」と奉行が沙汰を下す場面がよくあります。遠島はわかるのですが、ケッショの意味がわからなかった。その前に「闕所」という漢字を当てることさえ知らなかったのですから。奉行所の「闕所」の沙汰が下された瞬間から、闕所物奉行の出番が始まるのです。罪人の財産一切を幕府が没収することを「闕所」といい、その財産一切を管理し最後は競売に掛けて売り払い、その代金を勘定奉行に渡すまでが闕所物奉行の仕事。今第1章を読み終えたところ。闕所物奉行榊扇太郎の日常の仕事振りが書かれていて、その仕事ぶりを通して、実在した闕所物奉行の役務について知ることができます。いよいよ第2章からは、「蛮社の獄」事件に絡むストーリーが展開されます。今日は幸いにも土曜日、夜更かし覚悟で一気に読みきろうと思っています。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年06月05日
今読んでいる本「鏡の武将黒田官兵衛」(上田秀人著 徳間文庫)半兵衛(竹中半兵衛)、官兵衛と並び賞される秀吉の懐刀、官兵衛の働きなくば秀吉の天下統一は叶わなかったであろうと言われていますね。あまりにも有名な言葉「ご運の開け給わるときでござる。よくなされたまえ」"本能寺"以降の秀吉と官兵衛が書かれております。"中国大返し"を行い、"山崎"、"賤ヶ岳"に勝利し、秀吉が次の天下人と目されるようになってから、両者の間に微妙に隙間が生じて来るさまが、巧みに描かれています。この本単独でも十分堪能できますが、秀吉と官兵衛の「微妙な隙間」を読み取るには、前編といえる「月の武将黒田官兵衛」から通して読んだ方が断然面白い。江戸幕府の権力闘争を主人公の剣士の活躍を通して描いた作品が多い上田秀人にしては、異色ともいえる戦国武将もの、読み応え十分の本格的歴史小説です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年05月08日
今読んでいる本「斬馬衆お止め記 破矛(はぼう)」(上田秀人著 徳間文庫)上田秀人にはまって半年、「竜門の衛」に始まる三田村元八郎シリーズ全6作、織江緋之助見参○○の太刀シリーズ全7作、奥右筆秘帳シリーズ全5作、勘定吟味役異聞シリーズ全8作、目付鷹垣隼人正裏録シリーズ「神君の遺品」「錯綜の系譜」2作、闕所物奉行裏帳合シリーズは「御免状始末」の1作、そして単作「幻影の天守閣」と読破して来ました。「斬馬衆お止め記 破矛(はぼう)」は、前作「斬馬衆お止め記 御盾(みたて)」に続くシリーズ第2作になります。先にあげた上田秀人のシリーズは、すべて徳川幕府の役人となる直参旗本を主人公にしたものですが、この「斬馬衆お止め記」は、信州松代真田藩の斬馬衆(ざんばしゅう)仁木伊織(にきいおり)の活躍を描きます。斬馬衆とは読んで字のごとく、戦場で見方の本陣に切り込んで来る敵の騎馬武者を馬ごと斬リ倒すことだけを任とした戦国武将真田昌幸が創出した真田藩に伝わる武将のこと。時は3代将軍家光の治世、もはや戦のない時代に、刃渡り3メートル、重さ20キロ以上にも及ぶ大太刀は、文字通り無用の長物。その斬馬衆仁木伊織が、真田藩取り潰しを狙う時の老中土井利勝が放つ幕府隠密に見事その大太刀を振るう痛快時代小説です。読者はすでにお気づきだと思いますが、1作目「御盾」、2作目「破矛」とあるように無用の長物とかした斬馬の大太刀は、果たして盾(たて)なのか矛(ほこ)なのか、いかなる矛盾が隠されているのか、筆者上田秀人の筆さばきにまたまた酔いしれることになりそうです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年04月28日
ウエブトピックスより配信されてきたこの画像をぜひ見ていただきたいと思います。私服の警察官が、刃物を持った男に棒を振り下ろした瞬間の写真。棒がしなっていますね。後方で不測の事態に備える警察官の腰の据わった構えからも、緊迫した状況が伝わってきます。刃物3本31歳男、路上で大捕り物 警察官を切りつけ当然のことかもしれませんが、この大捕り物を演じた警察官は、なかなか武道に習熟しているんじゃないかと思ったのは、今はまっている「織江緋之介見参」シリーズ(上田秀人著 徳間書店)の所為。この「散華の太刀」は、シリーズ4作目。将軍家指南役小野派一刀流小野次郎衛門忠常が末子小野友悟が世を偲んで名乗る「織江緋之介(おりえひのすけ)」の活躍を描く痛快時代小説。何しろこの小説には、太刀の間合い、脇差の間合い、槍の間合いといった具合に「間合い」がやたらと出てくるのです。冒頭の捕り物の写真にもどって、犯人一人に警察官が一人で臨んで、もう一人は絶妙の間合いを保ちながら不測の事態に備えているというのが、上田秀人の描く「織江緋之介見参」シリーズに出てくる場面といっしょだな、いかにも「時代劇」っぽいなと感心したのです。このシリーズは7作まであるので、読みごたえ十分。当分何を見ても、時代劇に見えてきそうで困ります・・・・。(爆笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年04月05日
今読んでいる本「蜻蛉剣」(上田秀人 徳間文庫)「竜門の衛」でスタートしたこのシリーズ、2作目からは「○○剣」と名を変えての最終作が、6作目のこの本「蜻蛉剣」。各シリーズごとに当時起こった歴史上の事件を登場させ、その隠された謎ときに時の権力者の陰謀を絡ませる筆者の筆さばきに、毎回のめりこむことになる。今回は、幕藩体制の動揺にともなう尊王論の台頭の一因となった「宝暦事件」がキーポイント。あわせて百万石の外様大名加賀藩の隠された秘密。将軍家見聞役三田村元八郎の宝蔵院一刀流の太刀捌きから目が離せません。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年03月07日
今手元に2冊の本があります。一つは「波濤剣(はとうけん)」(上田秀人著 徳間文庫)、もう一つは「江戸切絵図散歩」(池波正太郎 新潮文庫)「波濤剣」は「龍門の衛」から始まり、「孤狼剣」「無影剣」に続くシリーズ第4作。南町奉行所同心から将軍家(九代家重)見聞役に転じた三田村元八郎の八面六臂の活躍を描く痛快時代小説。上田秀人の作品の醍醐味は、書くときりがないので、興味のある方はカテゴリーの「本」をみていただくとして、今日は別の味わい方をご紹介したいと思います。江戸切絵図散歩は、ご存知大御所池波正太郎の作品と切っても切れない江戸の街並みについて書かれているユニークなエッセイ。これに当時の江戸の切絵図、今風に言えば東京区分地図が書かれている。幕府御家人でありながら下級役人である三田村元八郎は、日本橋平松町に長屋住まい。大家は富沢町の履物問屋但馬屋(たじまや)。第一章に間借り住まいから小石川伝通院裏にある亡き父の残した隠居所に引っ越すくだりがある。「富沢町の前、大門通りを北にすすみ、和泉橋で神田川を渡って川沿いを左に進めば、林大学頭(はやしだいがくのかみ)の屋敷が右手に見えてくる。湯島聖堂、昌平坂学問所と一つになった幕府の官学である。・・・さらに川沿いを進むと前方にひときわ大きな屋敷が見えてくる。十万坪という広大な敷地をもつその屋敷の主は水戸徳川三十五万石の上屋敷である。・・・その水戸家の上屋敷にそって曲がれば、かって順斎(元八郎の父親)が隠居後の生活の場として建てた家までは近い。」こういうところを「江戸切絵図散歩」にある切絵図でなぞってみるのである。すると上田秀人が書くとおり、富沢町、大門通り、和泉橋、神田川と目印をなぞることができ、水戸殿と書かれた大きな屋敷にたどり着くことができる。宝蔵院一刀流の達人、将軍家見聞役三田村元八郎になった気分にひたれるのである。時代小説の醍醐味、こんな味わい方もできますね。時代小説ファンの方、試してみられたらいかがでしょう。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年02月28日
今読んでいる本目付(めつけ)鷹垣隼人正(たかがきはやとのしょう)裏録シリーズの第2作目「錯綜の系譜」(上田秀人著 光文社)第1作の「神君の遺品」を書店で何気に立ち読みして、すっかり上田秀人ファンになってしまったのでした。以来どっぷり上田秀人の作品にはまっています。時は5代将軍綱吉の治世、綱吉直々の声がかりにより異例の大抜擢を受け目付けに就任した直参旗本鷹垣暁(たかがきあきら)と、友人で義兄でもある無役の貧乏旗本五百旗平太郎(いおきへいたろう)の活躍を描く時代(推理)小説。神君家康は、はたして誰に何を残そうとしたのか?徳川幕府の根幹を覆してしまう秘密とは何か?目付鷹垣は「錯綜の系譜」の終章で「神君の遺品」の驚愕の秘密をあざやかに暴きます。(ヒント・・・家康は錯綜した系譜を嫡流に戻そうとしたのだと作者は主張しています)歴史好きの方、推理小説好きの方、見逃せない一冊です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年02月16日
今読んでいる本「ブータンに魅せられて」(今枝由郎 岩波新書)きっかけは、知人の高校一年になられるお嬢さんが書いたこの本の読書感想文が、第55回青少年読書感想文全国コンクール県代表に選ばれたことを聞き、ブータンというヒマラヤの麓にある立憲君主国に興味を持ったからです。ヒマラヤの山麓に位置する最貧国ブータンを語るとき、この国の第4代国王ジクメ・センゲ・ワンチェック抜きには語れない。この国王が、「GNP(国民総生産)ではなくGNH(国民総幸福)こそが目標」と語ったのは、1976年の第五回非同盟諸国首脳会議後の記者会見でのこと。このとき国王は即位後間もない若干21歳であったというのです。そこでGNHで検索してみると、「国民の幸福度」順位表というおもしろい資料に出会いました。そもそも国民の幸福度をどうやって数値化するのか良く分かりませんが、この資料によると、ブータンは8位、日本は90位ということです。この資料を見るまでもなく、戦後経済成長一点張りで突き進んできた日本は、はたして富める国、豊かな国といえるのかという疑念がささやかれて久しいです。「経済成長は幸せを求めるために必要な数多い手段のうちのひとつでしかない。目標は国民の幸せであって、経済成長自体が国家の目標であってはならない。富の増加が幸福に直接つながると考えるのは間違いである。」「どうすれば他者を苦しみから救うことができるのか、どうすればよりよい心の平安が得られるのかを考え、自らが行動する。そうして得られた他者の幸せはやがて自らの喜びとなって戻ってくる。」このようなチベット仏教の根本にある教えに基づいて、国王が提唱するブータンの国家戦略の先見性は、その後30年経過した今、年率平均7%前後の高度経済成長を持続させていることで立証されているといえるのではないか。「よりよく生きるとは?」「より人間的であるとは?」を深く考えさせられる本です。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年02月07日
今読んでいる本「斬馬衆お止め記 御盾(みたて)」(上田秀人著 徳間文庫)上田秀人は、「竜門の衛」を書店で何気に立ち読みしたのがきっかけで、どっぷり嵌まってしまった。「勘定吟味役異聞」シリーズ全8作、「奥右筆秘帳」シリーズが今のところ第5作まで、それに新シリーズ「目付鷹垣隼人正裏録」と「闕所物(けっしょもの)奉行裏帳合」各1作づつ、16冊を半年の間に読みました。シリーズすべて、異聞とか秘帳、裏録や裏帳合とつきますから、ご想像がつくでしょう。この上なくおもしろい。時代背景はすべて江戸時代の作品ばかり。江戸時代といえば、老中、若年寄、江戸町奉行程度ならよく耳にしますが、「目付け」の役目とは何かとか、右筆に奥右筆と表右筆があること、それに「闕所物(けっしょもの)」という奉行職があったことなど、当時の江戸幕府の官僚組織が垣間見れて、それだけでもひじょうにおもしろい。今回の「斬馬衆お止め記 御盾(みたて)」は、幕府の官僚に主人公を求めず、信州松代藩真田家の斬馬衆(ざんばしゅう)にそれを求めています。そもそも斬馬衆とは、読んで字のごとく、戦国の世、戦に明け暮れていた時代、本陣の大将の脇を一時も離れることなく、万が一敵の武者が馬を駆って本陣深く攻め入ってきた時、その騎馬武者の跨る馬を斬り殺すことだけを任とした侍のこと。表紙に物干し竿のように長い大太刀を構えている侍が描かれているでしょう。これが主人公の斬馬衆仁旗伊織(にきいおり)なのです。時は3代家光の治世、戦がなくなって存在価値などどこにも無くなってしまった信州松代藩斬馬衆仁旗伊織に、次の藩主真田信政が命じた密命とは何か?またまた、上田秀人の巧みな筆さばきに酔いしれることになります。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年02月03日
今読んでいる本「勘定吟味役異聞5 地の業火」業火とは地獄の罪人を苦しめる猛火のことですから、これほど時代小説に適した副題はないでしょう。第4部「相剋の渦」は、昨日夜なべして読破。楽天ブックスに「相剋の渦」のカバー写真が載っていないので、主人公勘定吟味役水城聡四郎の剣を振るっている姿をお見せできないのが残念。時は6代将軍家宣が逝去し、わずか5歳の幼君家継を擁立した幕府、家宣に懐刀として重用された新井白石の肝いりで勘定吟味役に抜擢された主人公水城聡四郎の活躍を痛快に描く時代小説がこの勘定吟味役異聞シリーズの第4弾、5弾。幼君の守り役として老中をも壟断する権勢をほこる間部越前守詮房と、将軍学問役としてかろうじて幕かくに残った白石との確執、次期将軍を目指して暗躍する御三家筆頭尾張藩、そしてその尾張藩の藩主吉通の毒殺に端を発したお家騒動の裏側。幼き7代将軍家継を巡り、混迷を深める幕府と御三家の争いは、ほんとうにこうだったのではないかと思える時代考証の的確さと、本業は歯科医でありながら、剣の達人ではないかと勘違いするほどに剣法に精通した筆者の筆の巧みさには、ほとほと感心させられます。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年01月17日
今読んでいる本『勘定吟味役異聞(ニ) 「熾火(おきび)」』 (光文社 上田秀人著)本業が歯医者という異色の作家上田秀人にはまったのは、書店で「竜門の衛」を何気に立ち読みしてから。たちまちの内に奥右筆秘帳シリーズを読破して、この勘定吟味役異聞シリーズにたどり着いたというわけ。時は六代将軍家宣の治世、将軍肝いりの新井白石により無益の小普請組から、勘定吟味役に抜擢された水城聡四郎が繰り広げる快刀乱麻、第一作「破斬(はざん)」に続く勘定吟味役異聞シリーズの二作目。聞きなれない言葉「熾火」とは、辞書で調べると「火勢が盛んで赤く熱した炭火。おこし火」とあります。第一作では、五代将軍綱吉の時より16年もの長きにわたって勘定奉行の座にあった荻原近江守重秀が行った小判改鋳にからむ疑惑を 剣一筋で勘定方にはまったく不得手な主人公水城聡四郎が白日にさらすというストーリー。天下随一とうたわれた豪商紀伊国屋文左衛門と、金座支配後藤庄三郎光富の係わり、暗躍する先の大老柳沢吉保を向うに回し、そのたくらみを見事「破斬(はざん)」した水城聡四郎が、火勢盛んな炭火のごとく熾(おこ)る先はどこか!?この土日でいっきに読破したいと思っています。この勘定吟味役異聞シリーズは、第八作までありますので手ごたえ十分、先が楽しみです。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2010年01月02日
今読んでいる本『奥右筆秘帳 「簒奪」』(講談社文庫 上田秀人著)「簒奪」(さんだつ)ということば、普段めったに使わぬことばですが、時代小説の副題としては、これほどピッタリなことばはないでしょう。「簒」も「奪」も同じような意味合いを持つ文字を二つ重ねて、より意味合いを大きくしていますね。このような用法は、すぐれた日本語の特徴の一つでもありますね。大辞林によれば、「帝王の位、政治の実権などを奪い取ること」とあります。大阪で歯科医院を開業する現役の歯科医師でもある上田秀人の人気沸騰シリーズ「奥右筆秘帳」、「密封」「国禁」「浸蝕」「継承」に続く第五弾作。11代将軍家斉の治世、太平の世の裏側にうごめく暗闘、「簒奪」を画するは、何たることかその将軍の実父一橋治済(はるさだ)と御三家の一角水戸徳川家。史実に即したストーリー展開に、作者快心の主人公、奥右筆組頭(おくゆうひつくみがしら)立花併右衛門(たちばなへいえもん)と貧乏旗本の次男坊・柊衛悟(ひいらぎえいご)の活躍が、見逃せません。◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2009年12月23日
ウエブトピックスより3時間も叱られたらかなわないなぁ~。。。金総書記、側近を3時間叱責か=韓国との首脳会談交渉不調で南と北に分かれているとはいえ、儒教の影響が色濃く残っている同胞の国同士なのだから、韓国からの支援が欲しいのなら、膝を折り頭を低くして援助を乞うのが、礼を重んじる国の指導者たるもののすること。首脳会談の交渉に対して、どのような指示が出してあったのか、交渉に当たった側近の労働党統一戦線部長にしてみれば、支援を取るか対面を保つのか、はっきりと指示をして欲しかったと弁解したいところでしょうが、そんなことを言えば、家族もろとも収容所送りとなるのは間違いないでしょうから、口が裂けても言えません。「南朝鮮が、我が共和国と偉大なわが国の領導者様を屈辱するような発言をしたので、即刻椅子を蹴って退席してきました」とでも繕えば、収容所送りはまぬがれましょう。そのかわり3時間の立ちんぼうが待っていたということ。そもそも南北首脳会談の交渉に、労働党統一戦線の責任者を立てるということがおかしいと思いませんか?南北を労働党に統一することを使命とする機関のトップという肩書き出されて、韓国が気分良いわけがない。信頼できる側近とはいえ、もっと別の肩書きにして送り出すべきでしたね。それにしても、3時間説教をする方も並々ならぬ体力を消耗しますぞ。かの人は、それほどまでに回復したのだろうか?17日に発売になった「新日本朝鮮戦争第3部」(徳間書店 森 詠著)を19日の土曜に夜なべして読破したところだったので、第3部のストーリーが重なって、一段と興味深くトピックスを読んだ次第です。第3部では、すい臓がんが肺に転移し重篤な状態に陥ったかの人が、肺炎を併発して息を引き取る描写がリアルに書かれていた・・・・。側近を3時間も説教するなんていうシチュエーション、さすがの森詠さんも思いつかなかったでしょう。ストーリーは、北が電離層で爆発させた核ミサイルの影響で、米韓の最新鋭の防衛システムは無力化され、北の破竹の進撃を許すことになる。その一方で、三男・ジョンウンと長男・正男がついに衝突、内戦の様相を呈する。サリンを弾頭に積んだミサイルの攻撃で甚大な被害を被った日本政府は遂に自衛隊の参戦を決定。さらに、北朝鮮国内で蔓延した新型ウイルスは自然発生したものではない疑いが浮上・・。息も注がせぬ展開に、3時間あまりでいっきに読み終えました。・・・!。 こちらの3時間は、あっという間でしたね。北朝鮮労働党統一戦線部長にとっては、3時間はどうだったのでしょうか。。。(笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2009年12月21日
知らない町を 歩いてみたいどこか遠くへ 行きたい永 六輔ならずともまだ見ぬ町を歩いてみたいと誰しも思うもの。しかし、まだ見ぬ町には違いないのですが、名前が少々変わっている町ばかり13年間にわたって100カ所も訪れるというもの好きな人がいるって聞いたら、皆さん、驚きませんか?世界でもっとも阿呆な旅(安居 良基 幻冬舎)本当に驚くのは、13年に100カ所という忍耐のいる旅をしたことではなく、訪れた町の名前。今からその町の名前をお知らせしますから、心を落ち着かせて読んでください。先ずは、海外編から、スケベニンゲン(Scheveningen)エロマンガ (Eromanga)アホ (Ajo)シリフケ (Silifke)シリブリ (Silinri)パンティ(Panti)オナラスカ (Onalaska)マルデアホ (Mar de Ajo)断っておきますが、決してふざけているのでありませんよ。カッコの中にアルファベットで表記したように実在する地名なんです。著者はごく普通のサラリーマンなんですが、会社のまとまった休みはすべて珍地名の歴訪に費やしてきたという変わり者。この本、前書きからしておもしろい。「高校の地理の試験に出題された島の名前が分からなくて、『エロマンガ島』と答えた。戻された答案には赤い字で『ふざけるな!』と書いてあったので、地理の先生のところに行き、実在する島であることを地図帳を見せて説明したところ、先生はなぜか感心しておられた・・・。」しかもこの本はただ単に面白いだけでなく、現地の風物の紹介や人との出会い、写真も満載ですから、旅好きにとってはたまらないノンフィクションの旅行記となっています。・・・かなうものなら、いつか私も行ってみたいものですな、スケベニンゲン!(笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**
2009年11月25日
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