フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記
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勝ったと思っただろうな~・・・2017四大陸選手権での羽生選手。FS演技終了直後の彼の顏は勝利を確信したものだった。いつもなら、それで間違いなかった。勝利は間違いなく羽生選手の物だった筈だ。それが・・・ネイサン・チェン。彼は余りにも、いや余りにも、なんて言葉では表現し尽くせない程、「異次元」の存在だった。鮮やかに決める4Lz-3T、4F。最も難度の低いジャンプが3Lzという、規格外のジャンプ構成。もうもう、言葉を失う、絶句してしまう演技構成。それも、これらのジャンプを何とか跳ぶ、何とか決めるというレベルではない。素晴らしい加点付きで跳べてしまえるのだ。4Lz-3Tといえばボーヤン・ジン選手の代名詞でもあるけれども、ここまでの加点は貰えてはいなかったと思うし(確認していないので間違っていたらすみません)、ルッツが得意な選手の常として?フリップはそこまで得意ではないのか、流石に4Fを跳べてはいないようだ。それがネイサンときたら、4Lz、4F共にあれだけの質のものを見事に決めてしまえるのだから、もう脱帽するしかないよ。羽生選手は天才だけど、ネイサンときたら、果たして一体何と形容したらよいのだろう?宇宙人とか怪物とか、色々言われているんだろうけど、それにしてもとにかく凄すぎて。その驚異的な演技を見ていて、ふとウサイン・ボルトの走りを思い起こしてしまった。人類の限界、これ以上は望めないものを見たという、ボルトの走りを見ている時に感じる感覚と似た感覚、それを味わわせてくれたのが今回の4大陸でのネイサンの演技だった。そう言う意味では、スポーツとしてのフィギュアスケートの魅力を、これ以上は望めないというレベルで私たちに見せてくれる人が現れた、と言っていいのかも知れない。北京五輪でボルトから受けた衝撃と、今回の4大陸でネイサンから受けた衝撃は、同質のものだもの。しかもネイサンはまだ17歳。伸び代で一杯だし、今回これだけのレベルの演技をしていても、彼からはまだ「余裕」を感じた。それも「かなりの」余裕を。羽生選手が一杯一杯、必死に、それこそ命を賭けて、という位のレベルで演技しておられたのとは(あくまで主観ですが)対照的だ。羽生選手は恐らくこれ以上、「もの凄く」伸びるという事は難しいのでは?殆ど「限界」なのでは?と思えるのだけれど、ネイサンは違うと思う。何とも涼やかな顔で、余裕綽綽。ジャンプ以外の要素も、これからどんどん伸びて行かれると思うし、一年後、平昌五輪はもしかしたら「主役」「金メダル最有力候補」として迎える事になるのかも知れない。楽しみな様な、怖いような、何とも複雑な心境だわ。私は今回、ネイサンの演技に本当にワクワクさせられたし、一種の陶酔(ボルトの走りに感じる様な)さえも味わわせて貰ったので、彼の事は決して嫌いではない、どころかむしろ凄く好きなんだけど、平昌ではやっぱり羽生選手か宇野選手に金メダルを獲って貰いたい、って感じてしまうので。今回の4大陸、宇野選手も素晴らしかった!初挑戦の4Lo成功、しかも見事な質で!は言うまでもない事なんだけど(今回、SPでの3Aは私にとっては宇野選手のこれまで見て来たジャンプの中で最高の出来だった、あの飛距離、あの流れ、ため息ものです!)、FSの「ブエノスアイレス午前零時」、見ていて鳥肌が立ちましたよ。あの難しそうな曲をあれだけのレベルで表現出来てしまえる宇野選手、彼も紛う事無き天才ですね。今大会でのFSの演技は、正に出色。耳障りすれすれとも言える大迫力のボーカルにも全く負けていない。音楽と彼との凄まじい駆け引きを見る様でした。対照的に優美な「ヴァイオリンと管弦楽の為のファンタジア」も好きだなぁ。要は、宇野選手の演技なら殆ど何でも好き、って事なんですが(笑)。ネイサンが「スポーツ」としてのフィギュアを堪能させてくれるのであれば、宇野選手はスポーツと芸術との融合としてのフィギュアを堪能させてくれる。二人ともに、本当に素晴らし過ぎて・・・そして、羽生選手は一体何だろう?私にとって彼は一体何なんだろう?宇野選手ともネイサンとも、他の誰とも違う、独自の次元で輝いている存在みたいです。
2017年02月23日
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