大阪市住吉区・住之江区の学習塾『創心館』のブログ

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2021.07.08
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今回は7月号の創心ジャーナルに載せた文章を

一部修正して転載したいと思います。

いつものブログに比べてボリュームがありますが

ご興味ありましたら

最後までお読みいただけると

幸いです。





「自分の好きなこと」、皆さんありますか?

将来の夢と言われてもピンと来ないかもしれませんが、

好きなことだったらいくつか思いつくかと思います。

今回は、「自分の好きなこと」について考えてみたいと思います。



好きなことを仕事にしている人の例としてまず思い浮かぶのが、

スポーツ選手と呼ばれるアスリート、漫画家、歌手、

ゲームクリエイター、パティシエ・・・他にも色々あるかと思います。

これらの人に共通しているのは、

自分の好きなことを続けて収入を得ているという点です。

これらの職業に対してはときに、

「好きなことやってお金もらえて羨ましいね」と

言われることもありますが、

好きなことで生きていく(お金を稼ぐ)というのは

生易しいことではありません。

ましてや、職業につけるレベルに達するには

相当の時間と努力が必要になります。




世の中の職業には「援助職」と呼ばれる、

誰かを助けることを生業とするものが多数あります。

例えば、医師、弁護士、看護師、救急救命士、臨床検査技師、

歯科技工士、作業療法士、介護福祉士、カウンセラー、などです。

これらは先に述べた職業と違って、

もともと好きだったからという理由で選択される職ではないと思います。

これらの職業は、誰かを直接・間接的に援助するため、

人の役に立つ職業として周囲からも見られやすく、

大変ではありますがやりがいもある仕事と言えます。




では、「自分の好きなこと」を仕事にしたら、

それは人の役に立つ職業にならないのでしょうか。

もちろんそんなことはありません。

「人の役に立つ」というのは誰かを助けることだけでなく

誰かを幸せにすることも含み、一括りに言えば

「誰かが求めているモノや価値を提供すること」

と言えるでしょう。

先に挙げたアスリートは興奮や感動を与えてくれますし

漫画家を含むクリエイターは余暇を楽しませてくれるだけでなく

文化・芸術的価値も提供してくれることがあります。



ところで、私は今回の記事を書くにあたって、

真っ先に浮かんだのが「さかなクン」でした。

ご存知かと思いますが、彼(実は45歳!)は

子どもの頃からとにかく魚が大好きで、魚博士でした。

そこまで一つのことに熱中できるのはもはや才能と呼べるかもしれませんが、

さかなクンも今では大学教授になっています。

大学教授になれたということは、彼の持つ知識を大学側が必要としたからで、

その知識を学生に学んでもらいたいと思ったからでしょう。

つまり、さかなクンは「魚」という自分の好きなことに関する知識を、

誰かに教えるという形で人の役に立っているわけです。




他にも身近な例で言えば、私たちは仕事でPCを使用していますが、

ことPCに関しては専門外です。ましてやプリンターが不調になったときや、

Wi -Fi が不調になったときは、業者を呼ばないと手も足もでません。

そんなOA機器に関するトラブルを、ほんの数分で解決してくれたときには、

「この人マジ神」と思いましたね。

これがもし、OA機器を扱う職業についていなくても

その分野に詳しい人であれば、困った人にとっては十分役に立てるわけですね。




というわけで、私は是が非でも「自分の好きなことを仕事にすればいい」

とは考えていません。実際、好きなことだからこそ、

仕事にはしたくないと考える人もいます。

自分の好きなことで人の役に立つには、やはり好きなことを突き詰め、

それを続けていくことだと思います。

それが将来の仕事になってもならなくても、

何かの分野に精通している人は何らかの形で

誰かの役に立つことができると思います。




ただし、自分の好きなことに夢中になりすぎて

迷惑行為や犯罪にまでなってしまうのは

もちろんご法度です。

また、自分の好きなことと

今やらなければならないことの

バランスを取ることも大切です。



しかしながら

学校へ行けない・体が思うように動かない状態など

やらなければいけないと頭で分かっていても

できない状態のときは周囲の目も気になって

義務を果たせない自分を責めがちです。



そんなときはまず

「自分の好きなこと」に目を向けて欲しいものです。

自分の好きなことでできることがあるのなら

義務は置いておいて、まずはそれからやってみるように

周囲は暖かい目で促してみるのも一つです。

「自分の好きなこと」を周囲に受け入れてもらうことで

自己肯定感が戻ることだってあるのです。


文責:垣内





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最終更新日  2021.07.08 21:36:46
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