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2024.03.19
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テーマ: 読書感想文(636)
カテゴリ: 本のこと

人々の「幸せ」のために、教育にお金をかけるなら、就学前の乳幼児期が圧倒的に効果的であること、それは、就学前の教育が「非認知的な能力」を育むからだ、というものです。(中略)幼稚園に通えた子どもも、通えなかった子どもも、九歳の時点でIQの差は見られなくなっていました。しかし、四〇歳の時点での暮らしぶりは、大きく違っていたのです。


「アタッチメントがわかる本」 遠藤利彦 監修 講談社


​子育てに生きるかな??と思ったのと
保育士の資格を取るうえで勉強したいな、と思ったのと
自分自身を見つめなおすために、読みました。


乳幼児期のアタッチメントの重要性から
思春期や大人になってからのことまで
人生において幅広く大切なことが書かれています。


最初は「育児のために」って思いながら読みましたが

自分が表に出さずとも落ち込みやすい性格の側面もあるので
後半は内省的に読めました。
アタッチメントに関する心当たりある人も、一般的に多いと思いますなぁ。




そもそも
アタッチメントは「愛着」と訳されることもありますが、

愛情とは違う概念で、スキンシップとは別物で、
親子関係とぴったり重なるものでもありません。



怖くなったり、不安になったときに
「気持ちのくっつき」や「特定の誰かにくっつく」ことを
通して安心感を得たり、不安を解消したりすることです。


まずは、当然そのアタッチメントが乳幼児期においては
重要で、その後の人生への影響も大きいこと。

それがどんな仕組みで影響があるのか
どのような能力に繋がったり、
行動変容を起こすのかが
具体的に第1章では述べられています。


第2章では、個人差や障害についての説明と
虐待がいかに子どもにとって
「解決できないパラドクス」であるか。

なんとなく、感じていたことも
こうして文章化されて具体化されて
頭に入ると、
自分の行動を意識しやすくなりますね。


第3章では「基地」である大人の役割について。

子どものシグナルと
大人の読み取りを適切に行うことが大事だということです。

例えば「泣かせない」育児がいいわけではないという話。
大人の先読み・先回り育児で
子どもは泣かないけど
「泣いたら状況を変えることが出来る!」
というような自己効力感は得にくくなるので
心の力が育ちにくくなるそうです。


また、何も発していないときにやりすぎても
必要のない押しつけになるので
「侵害しない」ことも重要だそうです。

正直、勉強や家事をしていると
子どもの反応に答えるのに遅くなることはあっても
関わりすぎることはないけどなぁ…笑

自分だって本読んだり
矯正中だから歯の手入れしたりと
1人でしたいこともありますしね。

でも、静かなときはイタズラしていることもあるし
安心と言うことはまったくなく、
常に目は話せないですけどね


また、くっついてきたときに
「怖かったね」「寂しかったね」「びっくりしたね」
と声をかけると
感情がラベリングされて自分の状態に気付きやすくなるため
感情の調整や人に相談をしやすくなるそうです。

今からでも実践できますね

第4章は保育・教育の場でのかかわり方、
第5章は大人にとってのアタッチメントです。

「子どものころの経験がすべて」ではないということ、
自分を知ること、親と子で対応の型は似やすいが、絶対ではないということです。

例えば、自分が虐待されていても
アタッチメントの型の一致率は5~7割だそうです。

パートナーの支えや、様々な相談窓口などの利用などで
変わるし、ライフイベントなどでも
大人のアタッチメントも安定化するきっかけはいくらでもあるということです。


ただこういう知識をあるかどうかって
認知を変える意味で大切だなと思います。

意志も大事です。


「私は子どものころにつらい経験があるから
今後もそれを引きずるしかないんだ」とか

「自分は虐待されたいたから、子どもができたら虐待しちゃう」
という思い込みを強く持っていれば

それはそんな未来を引き寄せる可能性は高まるだろうし
変わる余地もなくなることも想像できます。

せっかく生まれたんだから
積極的に幸せにならねば。

最後にはそう感じる本でした。

イラスト図解の本だったので
とてもわかりやすく、
サクサク読めました。


なんとなく大事だってわかっているってことでも
言語化されるとより記憶に残りますね。


勉強になりました。







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最終更新日  2024.03.19 10:27:45
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