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息子たちのお迎えの時間に外へ出ると、雲が薄く黒くなっていて、今にも降り出しそうなじめっとした空気に包まれていました。今日は、義母がいないので車がなく、自転車でまず娘のお迎えに行きます。わずか5,6分で八幡山の麓の保育園に到着。娘と外に出ると、もう雨はしっかりと降り始めていて、竹林をさらさらとたたいていました。「砂場で遊ぶ!!」って、あんた、そんな無茶いうたらアカン、とべそかいた娘を抱っこして雨の中をスリップしないようにゆっくりと帰宅して、今度は自転車を置いて、傘を持って、歩いて息子のいる学童保育に娘と向かいえに行きます。傘をさして娘を抱っこして、というのはまあそう楽でもないですよ(^^;)途中肉屋さんで、コロッケを注文しておいて、息子をピックアップして、帰りにコロッケをもらい、八百屋さんで、野菜を買って土砂降りの中を帰ろうとしたときに、店先に小エビが蠢いているのが見えました。なんでも、琵琶湖で取れたものを時々漁師さんが持ってくるそうです。子供たちも興味深そうに凝視しています。ちょっと貰ろて帰ろか、と200gほどすくってもらって、また長い帰路に着きました。あたりは真っ暗、雨は激しく降って、僕の靴はずぶぬれでした。そして、娘は「だっこ!」攻撃に入り、こちらもへばりかけたのですが、救いは息子が荷物を持ってくれたことです。自分から言い出すことはまだありませんが、頼むといやな顔ひとつせず(いや、ちょっとするかな・・・)引き受けてくれる息子には最近本当に頼もしく思えるときが増えました。帰宅して、えびを覗いてみると、キャベツの下敷きになって、全員死亡の絶望的な状況と思われたのですが、ガラスのボウルにあけてみると、数十匹がぴんぴんとはねだしたではありませんか。息子と娘の目が光りました。水槽に入れてみる?と息子に問うと、もちろん首を縦に振って、早速以前金魚を飼っていたときの水槽を取ってきました。そこに丁寧に一匹ずつすくっていくと、大体30匹ぐらいも生存していたのです。残りのほとんどの、すでに死亡していた海老はかき揚げにして食べました。水槽が食卓の横にあり、食卓でその海老のかき揚げを食べている光景はなんだか滑稽でしたが、息子も娘も小エビのちょっとしたトゲがひっかかるのか、あまり積極的に食べようとはせず、その前に買ってあったコロッケをバクバクと食べていました(^^;)食後、息子の今日の宿題は作文だったので、「琵琶湖のえび」というタイトルで集中して書いていました。露骨に覗き込むのははばかられたので、書いた後に、最後にどんな事書いたん?、と聞くとちょっと照れくさそうに、「”ず~~っと、生きますように”って書いたん」と答えてくれました。
2007/02/27
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娘の保育園で、息子の学童で、年度末を向かえて「文集製作をします!」と寄稿の依頼が来る。メンドクサイ気持ちが先立つが(^^;)、いざ書き出すと、自分の日常生活の良い反省になったりする。例えば、この1年を通して、娘はどんな成長をしたのか、息子はどんなことが苦手で何を得意とするのか、また保育園や学童に望むこと、足りないこと、素晴らしいことなど、普段明確に考えていなかったことを整理して考える機会になる。息子の文章にはこんなことを書いた(製作委員の方から提出期限が切れて催促の電話をもらっていた^^;)-----------------------------------------我が家は父親が主夫で家にいて母親が仕事で家にいない、そんなサイクルだが、これを息子はどう受け止めるだろうか。そろそろ「他の家に比べて」とか「なんでだ?」という疑問が浮かんでくる年頃だろう。 ↓息子との日常では二つのことを共通の楽しみにしている。ひとつは、キャッチボールで、もうひとつは自宅映画鑑賞。キャッチボールは、高いフライや速球を捕球できた時の息子の表情は感動的に素晴らしいこと、映画鑑賞は感想文を書かせていて、これはなかなかはかどらないが、食事中によくしゃべってくれるので、意味が分からないことが多いがテーブルはいつも楽しいこと。 ↓学校でいろいろとトラブルもあったりして息子には受難の2年生だったが、学童保育の存在は、家でもなく、学校でもない場所として、心のクッションになってくれたのではないか。それに気づいたとき、何気ない幸せの家庭風景は学童保育のおかげで存在していることに思い当たったこと。--------------------------------------------------学童が心のクッションというのは、ある意味当たり前の認識なのかもしれませんが、こういうことに気づいたのは文章を書きながらだったので、人間の脳は面白い回路をしているなと思いました。言葉が言葉を生み、また新しい気づきが生まれる。それは色んな香りの要素がグラスの中でぶつかり合って、複雑で、心地よい新しい香りを生むのに良く似ていると思いました。因みに、娘の文章にはまだタッチしていません。提出期限がいつだったかも記憶にありません。いや・・・まだ寄稿の依頼もなかったかな・・・(^^;)
2007/02/26
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ワインをテイスティングしたり、料理と楽しんだりというのはワインの愉しみの中でもかなり優雅というか、贅沢な体験だと思います。この楽しみは直球ストライク、誰もそれを否定することさえ意識しないほど当たり前の楽しみでしょう。ヴィーテ・イタリアは、もうちっとラディカルで泥臭い楽しみも提案したいと思います。それが、「農業のワインを知る、体感する」ということです。イタリアのワイナリーの生産者たち、またジャーナリズムが口がすっぱくなるほどアナウンスし続けていること、しかもそれでいて、消費者からは比較的軽く見られていることがあるように思います。それは「ワインは畑でできる」ということです。ワイン生産者は醸造技術を語るよりも、自らの畑について語っているときのほうがうんと表情が活き活きして、情熱家然としています。僕は何かと理解が遅かったり、できなかったりすることが日常多々あるのですが(^^;)そんな僕でも畑に赴き、そこに流れている空気を体感することができる。そして、それがワインの味わいにどんな影響を与えるかを感じたり、また自分がワインを味わうときのいわば「モーター」のような役割をしているように感じることがあります。畑を知っているワインとまったく知らないワインを飲んだときに覚える感動とか、ちょっとした感性の違いにそれが現れたりします。ワインを感じるときの自分のセンスとか感受性に何かポシティブな影響を与えているように思えます。ということで、次回の「ブドウ畑へ!」は3月4日(日) 10時~13時ごろテーマは「接木と剪定」です。「農業のワイン」・・・あなたも体感しませんか?詳しくはコチラヘ!写真つきのレポートがいっぱいあります(^^)http://viteitalia.com/AllaVignaKobeInvito.htmワインが大好きなあなたならめちゃくちゃ楽しめますよ。僕はずっと通い続けます(って頻繁には無理だけどね・・・)。長いスパンで楽しみ、学んで、ワインに近づけていけたらと思っています。神戸ワイナリーのスタッフの皆様も、そういうあなたのお越しを待っています(^^)
2007/02/26
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ヴァッレ・ダオスタの続きです。このワインをプレミアム編でいただきました。シャルドネ×バリックですから味わいのプロフィールは大体分かるでしょ?おそらくは、そんなモダンタイプのワインの中でもっともブルゴーニュ偉大な白に近いワインじゃないかと思います。全体を覆いつくすミネラリーな香り、味わいとか、果実と樽香の融合具合とか。レ・クレーテシャルドネ・キュベ・ボア [2004] 白香りの描写で僕はこう書きました。ミネラル⇒火打石、パイン(きれいな酸)、りんご(おいしい!)、黄色い花、ミネラル(苦味)、バニラ、バター!ワインの香りは、ブドウそのものから発酵、熟成によって広がる果実味の世界と、樽熟成、瓶熟成によってのみ得られる複雑味の世界があると思うのですが、このワインは果実味と複雑味が良いバランスで共存しながらも後者の複雑味が果実味を心地よく支えながら、押し出すような印象をあたえます。ヘビー系の「これでもか!」系統の白バリックワインは、この果実味の出方があからさまというか、遠慮がないというか、やっぱりマッチョな男の体を想像させます。一方こういうエレガントなワインの場合のボディーというのは、う~~ん、誰だろう(^^;)ふくよかとか豊饒といった言葉は女性の体を想像させますが、このワインは僕にとってはしなやかな男性の体ですね。けっして弱弱しくなく、骨太でもなく、繊細で柔軟で、しっかりと引き締まった感じのボディです。高級ワインの格とワインとしての粋が感じられる秀逸なワイン。静かな夜に静かな音楽と共にチーズとちびりちびりとやるのもいいかもしれない。
2007/02/25
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トッレッテ 2005 レ・クレーテ「チェリー、プラム」「レーズン」「スモーキー」「しそジュース」「ローズマリー」これは生徒さんから出た香りの描写。チェリーやプラム香はある。レーズンやスモークは感じなかったが、凝縮した甘さと果実香が重なればそういうニュアンスは出る。しそジュースやローズマリーというのはハーブ系の香りがあるということだし、プラム→梅干→しそ、という関連からの脳が反応しているのかもしれない。またジュースというのは、やはり香りに甘さがしっかりと出ているということだと思う。僕の第一印象は、「たくあん」(^^;)・・・発酵香が軽く出ていて、軽やかな酸を感じさせるプラム系の果実。花のような香りは、バラだろうか。そして面白いのはとても凝縮した甘さをしっかりと感じさせること。僕は黒糖をイメージしました。味わいは、それほど大きなボディを感じさせません。酸の強さはやや際立ちますが、それでも白ワイン同様に、このワイナリーの液体そのものの滑らかさの出し方は秀逸で、全体像につっぱったものは感じさせません。ピノ・ノワール 2004 レ・クレーテ残念ながらここでは売り切れていますが、ユニークなピノ・ノワールでした。色は、うっすいうっすいですし、「まあ、ピノ・ノワールだからしゃーないなぁ・・・」ぐらいの気持ちで、香りを嗅ぐと、これはなかなか!素晴らしい香りです。イチゴ、野いちご、スミレ、ミネラル、ややスパイシーさベリー系のきれいな香りが第一印象としてスッと入ってくるのです。しかも甘さダラダラの香りではなく、花やミネラル、スパイスの絶妙の配合が果実の甘い香りを引き締めているので、凛とした印象を与えます。味わいは、トッレッテ同様に酸の強さはそれほど強くなく、タンニンがやや強く感じますが、ボディーそのものは中強ぐらい、そして例によって、液体の滑らかさはきっちりとでてワインとしての格の高さを示しています。これがシンプルにステンレスで醸しただけのワインと知ると、赤ワインのステンレス熟成の可能性について、また明るい未来をみるような気がします。大げさに複雑ではないにしても、料理とともに味わえ、しかも深みも楽しめ、産地の特性も知ることができる・・・豊かなことではありませんか。極上の白については明日書きます!
2007/02/24
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ついに、全20州の最後の州までたどり着きました。これも、受講生の皆さん、まね日の教室さん、そして高岡を支えてくださった多くの方のおかげです。どうも、ありがとうございました!!というわけで、最後は「ヴァッレ・ダオスタ州」です。ここは、ヴァッレ=渓谷という言葉が示すとおり、100%アルプス山中なんですね。皆さんが「モン・ブラン」と呼んでいる山(ケーキの名前でもありますな)はイタリア語では「モンテ・ビアンコ」で「白山」という意味で、これは実はヴァッレ・ダオスタにあるんですね。険しい渓谷の地ですから、ローマの帝政時代の遺跡が実によく残っている。2000年も昔に、リヨンまで続く道路を建設したというのですから、ローマというのは本当にすごいと思います。一般的にはリゾート地、ウィンタースポーツの地として有名です。トリノオリンピックの時の、確かスキーの開催地も、クールマイヨールというフランス国境近くのヴァッレ・ダオスタの町でした。という本当に寒いところで高地ですから、ワインの産地としてはとても難しくて、うまくブドウを熟れさせることができれば、寒暖の差によって酸は保持されますから、見事なワインができるわけです。テイスティングした3つのワインはどれも傑出していました。シャルドネ 2005 レ・クレーテこれは、香りを嗅いだときに、フリウリの優秀なシャルドネを思わせる香りを放っていました。例えばコレ!イエルマンChardonnayシャルドネ2004バナナやパイナップルの香りに活き活きとした緑のハーブ系の香りが隠し味を利かせています。全体を覆うミネラルな香りはブルゴーニュをシャルドネを彷彿とさせます。滑らかな液体は、きれいに伸びのある酸を巻き込むように覆って、一体感を演出しています。古典的なシャルドネの王道のようなワインです。素晴らしいの一言、文句の付け所のない完成度です。次はヴァッレ・ダオスタの土着ブドウをシャルドネと比較テイスティングしてみました。ペティ アルヴィン 2004 レ・クレーテプティ・アルヴァンフランス語なのでいろんな表記が可能でしょう。プティットゥ・アルヴィーヌ、ペティ・アルヴィン・・・・本当に発音がややこしい言語です!色は、シャルドネより淡くて、果実よりも草や野菜の香り(アスパラやキャベツ)が前面に出て、奥に果実香を感じます。味わいはミネラル分が非常に高く、酸を凌駕する勢いすら感じます。とても個性的。液体の柔らかさもきっちり出ているのですが、余韻の残り方が、シャルドネに比べると完成度が足りず(といっても、これが"個性"だとは思います)、シャープで苦味を伴った酸味がきっちりと出ています。料理にあわせる範囲はプティ・アルヴァンの方があるでしょうね。それにしてもこのワイナリー、レ・クレーテ社の傑出した醸造技術には驚きを禁じえません。標高500m以上の畑で、これだけの柔らかさがきっちりと出せて、しかも酸の強さをきれいにコーティングし、味わい全体の強度、一体感を高いレベルでキープする。素晴らしいワイナリーとの出会いを体感しました。明日は、赤とプレミアムな白について書きます。
2007/02/23
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極北イタリアの中ではもっとも標高の高い生産地であり、その狭さからもイタリアでもっとも生産量の少ない州、ヴァッレ・ダオスタ。クールマイヨールとか、トリノオリンピックのときの舞台になってましたよね。ローマ時代からその発展の基礎があって、当時からリヨンにつながる執政官街道があったというから驚きです。またワインの歴史では19世紀末にフィロキセラ禍が全ヨーロッパを襲いましたが、標高が高かったためその難を免れることになったブラン・ドゥ・モルジェというブドウ品種もあったりします。州民の半数がフランス語、半数がイタリア語を話しますが、そのフランス語もかなり訛のきつい方言だそうで、高地ではサヴォア地方の方言が残っていたり、なぜかドイツ語を話す集落もあるといいます。そして比較的低い山岳地(ヴァッレ・ダオスタはヴァッレ=渓谷なので100%山岳地なのです^^;)が東にあって、そこはピエモンテ方言が話されるそうだ。なんてったってフォンティーナですよね。この州が燦然と輝く地位を持っているとしたら、それはチーズ世界の地位でしょう。搾乳2時間以内の新鮮なミルクのみで作られる【フォンティーナ(100g)】DOPワインはこれで止めを刺したい!!レ・クレーテシャルドネ・キュベ・ボア [2004] 白バリック(一部アメリカンオークも)を使用したブルゴーニュタイプのイタリアを代表するワイン。標高500m以上の高地、モン・ブランの麓に吹きすさぶ風を受けたブドウの真価を皆で問いましょう!!ワイン講座は23日(金) 19:30~ 大阪吹田 まねびの教室 ついに最終回です!!http://viteitalia.com/Manebi.htm#invernoもちろんヴィジター参加もOKです(^^)
2007/02/20
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週に一回、子供達とTSUTAYAにビデオを借りに行きます。息子は「しんのすけ」を、娘は「ノンタン」を借りるのがここ数ヶ月の慣わしになっています(^^;)息子には、見た後、専用のノートに感想など映画について書くことを義務付けています。息子はしぶしぶと色んなことを書いてくれ、僕も一緒に見れる範囲で書くようにしています。娘には特に義務的なものはないのですが、ここのところ、ビデオ鑑賞の精神安定剤的役割(激務の母親になかなか会えないので)が麻薬的なものになってしまい、ほとんど依存症で、「ノンタン」を見ないと保育園にもいけない、ベッドにも入れないという状況になってしまいました(^^;)もちろんその分就寝時間が遅れて、起床時間が遅れ、当然保育園に行く時間も遅れる。このままではイカン!ということで、ビデオからベッドでの絵本読み聞かせにシフトしようとしたのですが、まあ泣くわ泣くわ・・・・泣いた勢いでお漏らしはするわで、大変でした。子どもとのリズム作りでは少々ルーズだったので、これから少しずつサイクルを早めたいと思う。そのためにはこちらのリズムをちゃんと整えないとね(^。^;)
2007/02/19
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安土町の国際交流事業部に勤めるパオラの任期があともう少しということで、懇意にしている人たちとのお別れ会に参加させてもらいました。若桑みどりさんとの1ヶ月に及ぶヴァチカン滞在で、信長の安土城を描いた狩野永徳の屏風絵のありかをリサーチした壮絶な体験を聞いて、たった1ヶ月で成果を挙げてきた若桑みどり先生とパオラ、そしてローマ留学中の教え子さんの3人のチームには脱帽するしかないのですが、その歴史的快挙は、今後国を挙げての事業として推進するべきだという意見で皆が盛り上がりました。ただそれをどう継続していくかという部分については、たちまち白紙状態であると言うことが残念でなりません。安土町のイニシアチブに期待したいですし、僕としても何かできないのか、という熱い思いにさせられました(町の役人の方もいらっしゃったのですが、素晴らしいお人柄と熱意が伝わってきました)そんな夕食に僕が持っていったワインがこれです。ジュゼッペ・ラットドルチェット・ディ・オヴァダ・トリオンゼ [2001] 赤すべてのラインが見事に売り切れ状態の知る人ぞ知るワインでしょう。普通、若いピチピチした状態で頂くのがドルチェットですが、このワインのエレガントさはブルゴーニュのピノ・ノワールを彷彿とさせるものがあり、かといって、ボディは実にスレンダー。グラスも持ち込ませてもらったのですが、香りを嗅いだ人たちからは溜息とも歓声とも取れる声が上がりました。熟れたフランボワーズ、ストロベリー、野いちご。そこにわずかな土の香りとハーブの香りが一体化していました。優しくエレガントな香りは、まさしく稀有なもので、ドルチェットがこのような香りを放っている現実をにわかに受け入れることができなかったのですが、周りの絶賛の空気と、和やかな会話の雰囲気が、僕を優しく素直にしてくれて、心地よく飲むことができました。感謝の気持ちを伝えたり、労苦をねぎらうにはうってつけのワインだと思いました。とにかくエレガントで優しい味わいが気持ちと身体を和らげてくれます。ジュゼッペ・ラットさんのワイン、ひとつだけありました。ドルチェット・ディ・オヴァダ ジリ・スカルシ[2003] ジュゼッペ・ラット一度お試しください。
2007/02/18
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白ワインの3本をアルネイス種、コルテーゼ種、シャルドネ種でまとめて、赤ワインは直球ストライク、ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロと並べました。ただ、プレミアム編をバルベーラにしたところがやや変化球ではありましたが・・・。[2005] ドルチェット・ダルバ ピアーニ・ノーチェ パルッソステンレスのみでシンプルに仕上げるドルチェット。「飲みやすさこそ偉大さだ」と主張するアルマンド・パルッソさんの言葉を100%体現したようなワイン。香りは、まずブラックベリーやプラムの心地よく甘い香りとハーブ系の香りと湿った土や鉄の香りが交じり合い、そこにドルチェットの専売特許ともいうべき「発酵香」がほのかに香る。味わいは、実に柔らか。もちろんランゲの土壌を繁栄したしっかりとしたストラクチャーを持ちながらも良く熟れた上質のブドウからできたことをうかがわせる滑らかさも兼ね備えている。素直に作られていながらも、香りの優美さと、味わいのバランス感覚の中ににテロワールを見事に表現している品格は素晴らしい。特に香りのエレガントさはドルチェットとしては傑出していると思う。ネッビオーロのスタンダードラインとしてテイスティングしたワインはパルッソ社のネッビオーロ。ランゲ ネッビオーロ 2004生産地区はランゲ地方全体に広がったDOCだが、ガイアの元バローロもこのカテゴリーに属しているくらいだから侮ってはいけない。それにイタリアワインファンならワインのソウルミュージック「ランゲ」と聞いただけでも涙を流せなくちゃいけない(^^;)冗談はさておき・・・色はドルチェットよりも薄くなるがオレンジ色の反射が現れる。香りはアマレーナ=ブラックチェリーのスピリッツ漬け。カカオやミネラル。珍しいことだが、マンゴのようなトロピカルフルーツのニュアンスもあった。味わいはやはりネッビオーロ。ドルチェットよりもランクの高い酸の存在とバリック熟成によって洗練化した密で深いタンニンの存在が際立ちながらも、テクスチャーとの一体感もしっかりあって、フレーヴァーは長く持続する。酸とタンニンによって味わい全体を締め付け、凝縮させるような緊迫感と香りの甘さとスパイシーさのバランスは素晴らしい。同じワイナリーのものだけあって、品種の特性の差異は際立っていて有効な比較テイスティングでした。プレミアム編として選んだのはコレ。ヴィエッティバルベラ ダルバ スカローネ 03750mlムフフなワインです(^^;)思い出しただけでも鼻の穴が広がります。凝縮した黒い色合いは、バルベーラそのもの。そして香りはグラスを鼻に近づけるごとに、言葉の花を咲かせてくれるように、実に感じよく佇んでいて、それでいて押し付けがましい甘さ、強さは控えられています。ドライプラム。ドライイチジク。マニキュア、リコリス、鉄、黒砂糖、オーク、カカオ、コーヒー、バニラ。酸は飛び上がるような強さを持ちながらも、自己コントロールができる良質の酸で、しっかりとしたアルコールから飛びぬけた存在ながらも決して浮いた用でもなく、味わい全体を引き締めながら、引き出すような存在です。タンニンは樽熟から来る実に細やかな良質なタンニンなのですが、ネッビオーロのそれほどに深く口蓋に刻印を押すものではありません。余韻に残る心地良いほろ苦さの持続性は、上質のワインでしか味わえない格別なものがあります。ピエモンテはアルプス山脈とアペニン山脈から挟まれたような地勢にある産地なので、「地中海的」ワインとは全く違います。一方で地中海に突き出した産地が大半を占める中で、ピエモンテワインをイタリアワインと呼んでも良いのかという気もします。最もイタリアらしくない産地がイタリアワインの中心地とも呼べる・・・このパラドクスはイタリアワインの面白さなのだと思います。
2007/02/17
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イタリアで最もヴァラエティーに富み、また土着ブドウに対する信仰が強く、家族経営のワイナリーが主体となって、ブドウとワインとの歴史を牽引してきたワインの聖地ともいうべき産地がピエモンテということができないでしょうか。DOCG,DOCの数は全イタリア323のうち、イタリア最多の45。DOCGは、全イタリア35のうち、9を占めます。もちろん、ワイン法はイタリアでは政治的な色彩が濃厚なので、それが個性や質に直結するとは言いがたい面もあるのですが、中南部のDOCと違う点は、その名前にほとんどが産地名と品種名がペアとなって現れている点です。これは、北東部に見られるような大きなDOCの中に品種名を独立して冠するやり方(例えば「アルト・アディジェDOC シャルドネ」)というのとも全くコンセプトが違う。つまり、複雑に入り組んだ丘陵地と複雑に耕作地を選ぶブドウ品種のペアが、極限られたスペースで人間によって発見され、育まれた歴史を表現するのではないでしょうか。とはいえ、すべてのマイナーな品種を集めることもここでは難しいから、ピエモンテの「代表的」ブドウを選別して、テイスティングをしました。まずはロエロ・アルネイスDOCG。これも、ロエロという生産地区とアルネイスというブドウ品種のペアとなる名前。カッッシーナ・キッコ・ロエロ・アルネイス・アンテリージオ 2004年フルーツと草の香り。緑のハーブ系の軽やかさと苦味の香りが心地よく、フルーツは柑橘系で酸が鋭いフレッシュさを感じされる。面白いのは、味わいに移った瞬間に、香りの印象とは反対に、とても丸い印象を受けます。液体の柔らかさが秀逸で、綺麗な酸味を上手くコーティングして、優しくも滑らかな味わいになります。このあたりのまとめ具合が、DOCGとしての「格」なのでしょう。次はコレ。ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ2005 ヴィッラスパリーナシンプルなイタリアの白ワインの中でも、傑出した果実味と味わいの個性を持ったワインだと思います。ロエロよりも熟れたフルーツが前面に出てきますし、その凝縮感はステンレス熟成にもかかわらず、樽香的なニュアンス=ナッツ系の香りすらわずかに感じさせます。味わいは、これもロエロとは対照的に、酸の存在感がしっかりと出ているのですが、かといって「酸っぱさ」は微塵も感じさせるものではなく、テクスチャーとまとった綺麗な酸が持続します。余韻に残るブドウそのものから来るほろ苦さ=アーモンド香やミネラル感はガヴィの真骨頂ともいえるできばえだと思います。プレミアム編の白ワインはこのワインを提案します。◆【3月29日より出荷】リディア シャルドネ[2003]スピネッタ(白ワイン)人気のワイナリー。モダン派筆頭のワイナリー。その樽熟タイプのシャルドネです。ただ、ニューワールド系のマッチョな感じは想像しないほうが良い。確かに、鋭い酸とバリックの熟成香はまだこなれた印象を与えないのですが、時間と共に優美な香りを表現します。トロピカルフルーツに柑橘系、桃や杏の香り。そしてバニラやナッツの香りと、全体に漂うミネラルの香り。「これでもどうだ!」的な強い印象よりも、むしろ果実味は落ち着き払って、悠然と構えている感じがします。酸の綺麗さは前述の通り若々しさが際立っていますが、時間と共に全体のまとめ役として一体感を演出します。サービス前にデキャンタージュしても面白いワインだと思う。大き目のグラスの中に極少量のリディアを残して、赤の2本をテイスティングして、その後(おそらく15分前後)、またリディアに戻った時の香りは、思わず「抱きしめたくなる」香りで、やはりフランスのブルゴーニュを意識した、そしてそれに近い味わいを出したワインだと思いました。ピエモンテにはそれができるのです。
2007/02/16
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エリン・ブロコビッチ(期間限定)まあ典型的な「ヤンママ」の成功物語ですね。観ていて痛快、とても良くできた映画だと思う。ファーストシーンから最初の5分ぐらいで、エリン・ブロコヴィッチという主人公の性格や境遇、そして次なるストーリーへの流れがとてもスマートに表現されていて俄然乗った。主人公のエリン(ジュリア・ロバーツ)は、産婦人科と思われる開業医での面接試験ででたらめなことを言って、その場で断られ、次なる面接の場に向かおうとした矢先に車に追突されて頸にギブスを巻く羽目になります。その事故シーンも見事に我々の視線になって、遠目からワンカットで取られているのですが、どう考えても青信号の交差点で追突されて相手が悪いことが分かる。そしてその裁判で、罵倒を繰り返して陪審員の反感を買って勝てないのですが、それにしても弁護士もヘボだということが分かる。怪我を負いながらも就職活動を続けるエリンだが、一向にダメで、電気代などの請求書や督促状の山が築かれる。彼女がとった最後の手段が、このヘボ弁護士の事務所で無許可で働くことだったのですが、これを契機に、お蔵入りになりかけているような公害訴訟を担当したことで、彼女が自らのアイデンティティに目覚めていく、といったストーリーです。アメリカ史上最高の賠償額を出すことよりも、民事裁判に勝って被害者の気持ちに添い、応援しようというエリンの根性は最後に実を結ぶことになるのですが、映画は裁判の進行にはほとんど目もくれずに、彼女と被害者の関係のあり方にスポットを当てて、この根性=コミュニケーションへの意志を描き続けます。残された家族といえば、未婚の夫(コイツもマッチョで刺青入れたヤンキー)が炊事洗濯、子どもの面倒をすべて見る。この男が頼りないんだか頼りあるんだか良く分からん感じでとても好感が持てたのですが、あまりに家族に縛られすぎて、大好きなハーレーに乗れず、口を開けてバイクの集団が行き過ぎるのを見ているシーンに僕はジーンと来てしまいました。また、夜の帰り道に疲れ果てたエリンが車中から家に電話をかけるとこの男(結婚していないから「男」としか書けない。名前は忘れた^^;)が、ベッドで寝ぼけ眼ながら「今日初めて○○(6ヶ月になる娘、名前忘れた^^;)がしゃべったぞ。 "ボール"って。生まれてからずぅ~~っとボールを見続けて、今日初めて"ボール”って言ったんだ。感動したぜ・・・」などと話すのですが、僕は車の中のエリンと一緒に泣きました。最後に、この裁判の大勝利の引き金になる証人がエリンの目の前に現われるのですが、これが何度か伏線として、エリンをナンパしたがる「キショイおやじ」として登場していたのですが、ナンパの褒め言葉が最後にエリンへの心からの賞賛の言葉だって事が分かるんですね。この当たりの脚本もとても上手いなと思いましたし、あのおやじ役の俳優は素晴らしい。エリンがヤンママのままでハッピーエンドを迎えることができるのは、ひとえに何事にも諦めずに正義を貫こうとする姿勢のためです。ヤンママというのはフリーターというのと同じぐらいにどうでもいいことだということ、その女性像を鮮明に描ききった良品でした。上司の弁護士役のアルバート・フィニも「ビッグ・フィッシュ」同様に快演でした。エリン・ブロコビッチ(期間限定)
2007/02/15
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例によって妻は仕事であるから、子供達を隣町の温水プールに連れて行った。真冬だからか、いつも混雑しているプールは意外にすいていた。ようやく一人にさせても安心していられる息子は、まだちゃんとした泳ぎ方を教えていないのもあって、平泳ぎともクロールとも犬掻きとも取れるひどい泳ぎ方で、それでも久しぶりに水と戯れる喜びからか、終始ニコニコして、こちらを和ませてくれた。一方、まだ水に顔すらつけられないもうすぐ2歳になる娘は、最初腕にはめる浮き輪(名前忘れた)をつけてくれたものの、一度取ってからは二度とつけてくれず、僕は最初から最後まで彼女と密着することになってしまった。「バタバタしゅる!!」とうつ伏せになったり、背泳ぎにひっくり返らせたりして、バタ足のバリエーションを楽しませてあげた。水に触れているときの子どものリラックスした表情は、まさに水に抱かれる胎児の如きで、親に幸せをもたらす。と、一瞬だけ目が離れた隙に、浅いプールで足を滑らせ、目の前で頭が全部水に浸かった。おそらく彼女にとっては初めての恐怖体験だったと思う。2秒ぐらいはあっただろうか・・・(^^;)慌てて抱き上げてあげると、何が起こったのか分からないとでもいうような唖然とした表情と恐怖とが入り混じった顔になり、泣き声はその沈黙の後に怒涛の如く湧き上がり、その声のでかさはプールにいる人皆がこちらをチラリと見るほどだった。親としての幸せを感じつつも、水が相手の時は緊張感を途切れさせると大変なことになる(^^;)最後に息子は、25mをでたらめ泳ぎで完泳!しかも45秒と言う速さ!「うお~、すげえ!なかなかやるやん!」と褒めると調子に乗って、もう一度挑戦。今度は、1分15秒。息が上がってしまった。それでも完泳だから大したものだ。プールの後はシャワーを浴びて、お決まりのアイスクリームタイム。と、そこに見事なタイミングで仕事を終えた妻がお迎えに来てくれた。こういう何気ない休日が一番幸せなんだろうと思う。
2007/02/12
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インポーターのオーデックスさんの試飲会に行ってきました。今回は、アブルッツォの巨星ともいえるジャンニ・マシャレッリ氏ご本人が来られると言う事で心躍る気分で堺町筋にある「堺町倶楽部」に行ってまいりました。最初スペインのエルカヴィオ社の女性当主(?)のお話を伺いました。できればスペイン語のちょっとしわがれた声のきっぱりとしたトーンを聞いて、ペドロ・アルモドヴァルの映画でも観ている気分に浸れたら良かったのですが、お話は英語で進められたので、すごくすごく残念でした(^^;)エルカヴィオ社はラ・マンチャの生産者ですが、同じテンプラニーリョでも、ラ・マンチャとリオハではミクロクリマや土壌がまるで違うので全く別物になるということ。しかし有機的な栽培で自然酵母しか使わないようなしっかりとしたワインを造りながらもこのコストパフォーマンスは素晴らしいね。【マス・ケ・ヴィノス】 エルカヴィオ・ロブレ 200430分ほどのお話の後に、ジャンニ・マシャレッリさんが登場しました。今ちょうど、塩野七生さんの「ローマ人の物語」を読んでいる僕にとっては、彼が話を始めたとたんに元老院にでもいるような気分になりました。彼はさしずめカエサルかキケロ。とにかく鋭い眼光で雄弁に、しかも簡潔に自らの、アブルッツォのそしてワインのストーリーをまさに"弁じた”という感じでした。ワインを話をする前にアブルッツォの話を、「絶対に欠かせないベースの話」として展開されたのですが、面白かったのは、アブルッツォの地勢と気候を語るにはベストのエピソード。「2003年のことですが、5月1日に私たち家族は午前中に山にスキーに行ったんですよ」アブルッツォはまさにイタリアの背骨ともいえるアペニン山脈の3000m級の山を二つも抱えるのだからそれはもしかしたら珍しくないことかもと思う。「そして、午後には海のほうに海水浴に行ったんです。これがアブルッツォのユニークなところ。そしてこの気候、寒暖の差がワインに偉大なストラクチャーと酸のみならず香りをも与えてくれることになるのです」ヴィッラ・ジェンマのモンテプルチャーノ・ダブルッツォですが、この醸造がこれも実に凄い。大樽で発酵マセレーションを3ヶ月行い、2月に澱引き、普通ならそこでバリックとかで熟成させるのですが、彼はそれをしないどもう一度大樽に戻し一年熟成させます。その後、これは僕も初めて聞いたのですが、ステンレスタンクに移して一年寝かせ、またバリックに移して18ヶ月熟成させる。最後にリリースまで8ヶ月ほど瓶熟させるという、醸造法。モンテプルチアーノ ダブルッツォ ヴィッラ ジェンマ2003 マシャレッリ最後にテイスティングしました。その縛り付けるようなタンニンの有様は尋常ではありませんでした。これ以上ない、というぐらいに、タンニンの粒子が細やかで、まだやや尖りが残っているにせよ、あまりにも密に詰まっていて、それでいて、アルコール感がしっかりとあって、「巻き込む」ようでもありました。もちろんそれはネッビオーロの味わいとはまるで違うものです。酸の穏やかさは南イタリアのものです。あまりの素晴らしいタンニンに僕はしばらく呆然としてしまいました。「我々が何かを”発明する”ことなんかありえないんですよ。すべて今までの歴史の中に先人たちが答えを残してくれているんですから。我々はそれを真摯に取捨選択するだけです。実験なんかしているわけじゃありません。経験から何かを得ているにすぎないのです」アブルッツォのカエサルは、僕に熱弁を振るってくれました。マシャレッリのワインを飲む時間には、常に意味がある。無駄に過ごす、ということがありません。有意義です。マリナチヴェティック トレッビアーノ ダブルッツォ 2004 マシャレッリマリナ チヴェティックモンテプルチアーノ ダブルッツォ2004マシャレッリモンテプルチアーノ ダブルッツォ2005マシャレッリヴィッラ ジェンマ ビアンコ2006マシャレッリ
2007/02/09
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インポーター"モトックス”の試飲会に出かけてきました。場所は、大阪のホテル・モントレです。大宴会場がいっぱいいっぱいになるような凄い盛り上がりの中でのテイスティングでしたのでなかなか思い通りには動けませんでしたが、それでも久しぶりの知人ともお話できましたし、ワインも比較的じっくりとテイスティングすることができました。とてもユニークで興味を引いたワインはマルヴァジーア・セッコ/カステッリ・デル・ドゥーカ価格からすれば「安モンか!?」ということになりますが(^^;)、このワインはマルヴァジア種の魅力を結構ちゃんと伝えてくれるように思います。黄色い花や蜂蜜のような甘い香り、苦味を伴った柑橘系の香り、空気と触れさせるとトロピカルなニュアンスが出ます。果実味は良く出ていて、この手の安物にありがちな「安物臭さ^^;)」がありません。安物臭さは果実香が薄くて、おそらくは炭酸ガスの臭いや、酸化防止剤の香りが交じり合うメルカプタン系の香り、あるいは薬品的な苦味が出ます。一方、味わいの無垢で素朴な姿には思わず微笑んでしまうような純粋な味わいがあります。まさか泡の滑らかさは求めようがありません(フリッツァンテなので泡があります・・・という程度です)。尖ったつっけんどんな酸と甘みは共存こそせよ、一体感は出ていません。その間の架け橋になる液体の滑らかさやしっかりとしたストラクチャーが感じられません。やや空虚な感じは否めません。でも口の中でも香りは絢爛と出ます。余韻にもマルヴァジアらしい優しい苦味とともに華やかとも形容できる花の香りが意外に長く残るのです。こういうのを生ハムとかサラミで頂いたら最高ですよね。ダメですよ!日本のスーパーマーケット生ハムとか添加物中毒になるサラミは!!「原材料名: 豚、塩」 これだけです、必要かつ十分なのは。できればアウトドアなんかで、パニーノなんて作りながらね!!コストパフォーマンス十分!!素晴らしいワインです。後、思わずガッツポーズをとりたくなったワインがこれです。ロッソ・ディ・モンタルチーノ 2004 コッレルチェート何と言うストラクチャーの素晴らしさ!!トスカーナの優雅な丘陵地の頂にある素朴でおしゃれなヴィッラ(別荘)を想像して見ましょうか。そこに突然大地震が来ます。おそらく普通の家ならすぐにでも倒壊してしまうんでしょうが、このヴィッラは揺れても揺れても壊れません。ちょうどサザエさんの最後の歌で一家が唄いながら一列になって、家に入っていくと、なんとその家が大きく左右に揺れて元通りになるじゃありませんか?心地よいリコーダーかフルートかが鳴ってるんですけど、家に入るとその左右の揺れにシンクロさせてパーカッションが威勢良く鳴る。このワインは、そういうワインなんです(どんなワインやねん!)つまり地震を起こすというのは、テイスティングする時に口の中でグチュグチュするんですね。タンニンやフレーヴァーや液体の滑らかさをより明確に感じるためなんですが、普通のワインはどこかしら、そのグチュグチュ中に崩れるんです。まあ倒壊というのは大げさな表現ですが、激しくグチュグチュして初めてそのストラクチャーのしっかり度とか、テクスチャーの滑らか度が良く分かる時がある。口蓋の中のコンディションにもよるかもしれませんが・・・。またトスカーナのサンジョヴェーゼらしい酸の強いプラム系の香りとモダンな凝縮感が実にバランス良く交じり合っていて、ワインとしての土着ソウルとエンターテイメント性の理想的なバランスを感じました。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2001 コッレルチェートもちろん帝王ブルネッロも素晴らしい。ミネラルたっぷり、そしてレザー、タバコの葉の香り・・・・迫力十分です。テイスティング会も終わる頃、ワインをこの日ここでテイスティングできて、幸せな気分に包まれました。テイスティングした35種類のワインすべてに感謝しました。他のテイスティングした色んなワインについて書きたい気分ですが・・・また近々に触れていきます。
2007/02/08
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これが昨日書いた、4日(日)に行ったテゾーロの鶏ミンチのスパゲッティです!おいしそうでしょ?そのすばらしさについては詳しく昨日書きました。今日は、メインについて書きます。牛頬肉の煮込みにスタンダードがあるかどうかは知りませんが、僕の経験から言うとやはりかなり濃厚に煮込んだこってり系の黒々したソース、というかシチュー状態になっているのが普通だと思うのですが(いわゆる日本のシチューではなく、もっと水気の少ないもの)、金丸シェフのこのお料理は、もちろん頬はトロトロ状態に煮込まれていてすこぶる柔らかく、かつ独特のネットリ感があってたまらないのですが、そこに意外にも緑の野菜を付け合せて、シチューも軽めのものが絡められている。一見相性的にはどうなんだろう?と思う。ネットリした食感のトロトロの頬肉に時にカカオまで利かせるくらいに甘みと苦味、そして旨みを凝縮させたソースで深みと味の引き締めをするのが常套手段ですが、ここでは緑の野菜のイキイキトした食感とその軽やかな香りが頬肉のネットリ感の引き締め役になっている、というわけです。それに頬肉の香りも前面に出ていて、ある種のクセを出す料理は隠そうとするものよりも僕は好きです。とても新しい発見をして何だか嬉しい気分になりました(^^)それからソムリエの笹山さんが勧めてくださったヴァルディ・コルニアDOCのロッソ(グアド・デル・レ社)も面白かった。香りではサンジョヴェーゼらしいやや酸のしっかりとした果実味が際立っていてやや軽い印象なのですが、口の中に入るといきなり果実味を凝縮させて、珈琲やチョコのような香りが広がり始めるのです。頬肉の煮込みにカカオを入れたりするくらいだから、赤ワインのこの熟成香は本当に良く合いました。緑の野菜がちょっと阻害された感もありますが、肉との相性では抜群でしたから全然気になりませんでした。太陽が燦燦と心地よく入るお店でのランチタイムは、神戸での講習の後でしたので遅めになって金丸さんと笹山さんには申し訳なかったのですが、とても気持ちよくサービスしてくださって嬉しかったです。また行きたいと思います(^^)
2007/02/07
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日曜日、神戸ワインへアッサンブラージュの勉強をしに行った帰りに月見山の「テゾーロ」へ伺いました。オーナーシェフの金丸さんとソムリエの笹山さんが頑張ってらっしゃるお店。いくつか新しい発見があったので書き記したいと思います。プリモ(第一のお皿=イタリア料理では主にパスタやスープになる)では、鳥のラグーでインゲン豆をあしらったトマトソースのスパゲッティが出てきました。ラグーというのは、いわゆるミートソースなので普通なら牛肉や合挽きのミンチを使うところでしょうけど、金丸さんは鶏のミンチを使われていた。ラグーと言うのは実は非常に時間のかかる料理でイタリアの伝統的マンマなら一晩は煮込んでソースの旨みを引き出すといわれています。ところが、そういう時間はなかなかないので即席的に牛ミンチで僕なんかは作ってしまうのですが、いかんせん、トマトがきっちりと煮込まれていないので牛の濃い味わいに絡んでくるソースがなかなかできない。中途半端に仕上げて、違和感や不完全燃焼を感じてしまう。金丸さんは、トマトのイキイキした酸味のソースにあっさりとした鶏のミンチでソースを作っていらして、これがソースとしても実にバランスが良くできていて、つまり、トマトの酸味のしっかりとしたフレッシュ感と鶏肉の淡白な軽い味わいが上手く絡み合ってて、また、スパゲッティとの相性もすこぶる良くて、僕は目からウロコの状態になってしまったのです。金丸さん曰く「鶏のフリカッセをセコンド(メインディッシュ)で作ってたんですけど、賄いの時に試しに作ってみたら凄く良かったんで、お客様にもお出ししようと、笹山さんと決めたんです」良いお店は賄いでの発見が次々に出てきますよね!それにしても、家ではやはりスパゲッティが時間もかからないし、メーカーの選択肢も多いから使う頻度も高いと思うのですが、ミートソースは僕に言わせるとそれほどスパゲッティと相性は良くない。ソースとの絡みもそうだし、ずっしりと来るソースはスパゲッティの軽妙な食感よりも手打ちのパスタのしっかりとした強い味わいのほうが断然相性が良い。ところが、金丸シェフ考案による「鶏のラグースパゲッティ」なら、フレッシュトマトでも鶏との相性が良くなるし、同時にスパゲッティとも綺麗に絡んでくるというまさに一石二鳥のソースとなる。インゲン豆と加えること、ハーブを加えること、鶏ミンチをやや大きめに残すこと・・・これらも料理全体を楽しむ上での助演賞を与えたくなる小さくて、大きなニュアンスとなって面白かった。セコンドについては、また明日書きます(^^)テゾーロのHPはコチラ!http://blog.livedoor.jp/tesoro_vino/
2007/02/06
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実家から牡蠣を大量に買い込んだという知らせを受け、「ラジャー!」とばかりにスパークリングワインを買い込んで、夕刻子供たちと父母の元に帰った。殻から身を取り出す作業で親指の付け根から出血しながら完了して、いざ生牡蠣から!鼻の穴が膨らむような甘み!!そしてじわじわと突き上げ持続する磯の凝縮した香り!!リカーマウンテンで買った廉価なフランス製ヴァン・ムスーシャルドネを口に注ぎ込む。?!?!?!?!?!?!牡蠣さん、ごめんなさい!!せめてプロセッコとかもう少しキャラクターの出たワインと交わらせてあげるべきだった!このワインは、すでによろしくない酸化臭が果実味を凌駕しているような香りで、時間と共にそのクセは大げさになり、牡蠣のヨード香とはどうも口論したり、無視しあったりと冷ややかな関係に陥ってしまった。特に余韻の不協和音は、完全にワインのせいで、牡蠣には本当にすまないことをしたと誤りたい気持ちになった。それでもわずかにある柑橘系の果実の香りと酸は、牡蠣の香味を引き締めて、旨みを凝縮して感じさせてくれた。牡蠣は余韻の香りが素晴らしい食材です。だから余韻の長い、綺麗なワインじゃないと合わない!「生牡蠣にはシャブリ」という言葉を聞いたことがありますが、シンプルなつくりの余韻の酸が綺麗な、あまり果実味の凝縮したワインでなければ全般的に良く合うと思う。素材のプレステージの高さに応じて、ワインのキャラクターの格も上げるべきでしょう。やはりスタンダードなシャンパーニュクラスは、欲しい。おそらくイタリアなら・・・・[2002] フランチャコルタ “グラン・キュヴェ・ブリュット” / ベラヴィスタ イタリア ロンバ...これは本当に素晴らしいフランチャコルタなので、素晴らしいオリーブオイルと牡蠣で楽しむと最高だと思うけど・・・・価格的に難しければ・・・フェッラーリ・ブリュット N.V. 750ml スプマンテやはり泡の立ち上げが細やかなほど、牡蠣のネットリ感とも綺麗に合う。一期一会・・・・食材とワインも同じことが言えると思うのですが、今回は仲人としてちょっと恥ずかしい思いをしました。反省!!
2007/02/05
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いやぁ~、おもしろかった!A.カベルネ・ソーヴィニョン 06(マロラクティック発酵終了) B.メルロー 06(マロラクティック発酵終了)C.カベルネ・ソーヴィニョン 06(樽発酵)この3種類をアッサンブラージュ(ブレンド、イタリア語で”アッサンブラッジョ”と言ったりしますが、伊製フランス語系伊語かもしれない・・・)して、飲み飽きのしない、ずっしり来るよりもエレガントで、余韻にしっかりとした印象を残すワインを造る、というミッションでグループワークをしました。最初、A.B.Cそれぞれをテイスティングして、性格を確かめてから、ABCをそれぞれを1:1:1の比率で混ぜてみました。やはり樽発酵したワインの芳香、特に樽香やある種の重い果実味が強すぎて、AとBの持つフルーティーさの軽さが打ち砕かれる印象なので、次に、ABだけをそれぞれ7:3ぐらいの比率でまぜて、味わいの全体像を整えてから、Cを弱冠量加えることにしました。そして、完成作品をそれぞれのグループで、100ccつくり、それぞれの作品を全員がテイスティングして、最も美味しいものを投票して決めるという流れでした。くわしくはメルマガとHPで語ることにしたいと思いますが、ブレンドというものがいかに難しいもので、微妙なもので、経験が必要なものであるかを実感しました。最後に、醸造課長の高坂さんが、二つのグラスに作った1等賞のワインに、2000ヴィンテージの同じラインのワイン"ノーブル”をたった1%だけ加えて、何も加えなかったグラスと比較するように言われました。たった1%ですよ!そんなん、変わるわけない!というか、分かるわけない!と思うのですが実際にテイスティングしてみて、全く違った印象のワインになったのには本当に驚きました。高坂さん曰く「金賞ワインを造ろうと思ったら、タンクの中にリシュブールを1本注いでやれば、金賞が取れるんですわ。それほどブレンドは何をブレンドするかによって別物に化ける。でも、うちでは絶対そういうことをしない!神戸らしいワインを造ることが目的ですから」今回は、僕の二度目の経験だったのですが、去年の時よりは、少し”腑に落ちた”感じはありましたが、また分からないことも増えたような気がします(^^;)いずれにしましても、日常的にワインと接し、ワインを創造されている神戸ワインスタッフと時間を共にできる機会は本当に貴重なものだと思いました。神戸ワインの高坂課長、そして栽培担当の安居さん、どうもありがとうございました!!参加くださった皆さんも、有難うございました!!次回は、3月4日(日) 10時~13時 テーマは、「剪定と接木」です。くわしくはHPを覗いてください。 http://viteitalia.com です。
2007/02/04
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ローマ人の物語(4)ついに英語でジュリアス・シーザー、ドイツ語でユリウス・カエサル、イタリア語でジュリオ・チェーザレ、共和制ローマ最大の人物が登場する時代まで読んできた。塩野七生さんの筆もさることながら、古代文学の最高峰とさえいわれる本人の著作「ガリア戦記」と政治的なライバルであり友人でもあったキケロの書簡など、イキイキとしたしかも整然とした文体の引用が多いためか、グイグイと歴史絵巻の中に引き込まれていく。面白い!しかし、兵士の数が圧倒的多数であるなら、勝敗もそれに順ずるような時代にあって、数的劣勢を明晰な頭脳と兵士たちのモチベーションの高揚によって、不敗伝説を築き上げていくカエサルの、人間力というか、力量(塩野さんはヴィルトゥ=人徳をこのように訳される)の壮大さは、近代のいかなる人物をも凌駕して、滅茶苦茶に魅力的です。また、虚栄心ではなく、野心を持って、目的を達成するために手練手管を冷徹に駆使して、”スマート”としか言いようのない人心術で、敵からも(寝取られた男を含む)、浮気相手からも嫌われなかったという様々なエピソードも印象的でした。またローマの遺跡に・・・それは4年間僕が日常的に目にしてきて、時にガイドまでしたことのある風景でしたがそれ以上のものではなかったのです・・・今度戻る時は、この本にえがかれている史実とつながる遺跡と戯れたいという気持ちが高まります。放蕩と借金にまみれた30代から栄光の40代へと突き進んだカエサルに自分の年齢や人生を重ねながら読めたことも、ひとつの出会い、楽しい出会いの時間でした。これからも大切にしたいと思います。しかし、イギリスもフランスも、ドイツも、みんなカエサルが「発見」し、歴史が始まることになるんですね。その当たりの各国民のコンプレックスの持ち方の違いを説明した塩野さんの文も堪能できました。ローマ人の物語(4)
2007/02/03
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