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昨日からの続きを。5本目のワインからです。キャンティ・クラシコ[2004]/クエルチャベッラ非常に美しいキャンティ・クラッシコです。その均整とれたプロポーションは実にセクシーです。でも4本目のようなあからさまなセクシーさではなく、どこかしら奥ゆかしさも感じさせる真にエレガントなセクシーさです。色はそれほど国内ですが、凝縮感、熟成の色合いは出ています。香りは、甘みがあって、美味しいフルーツの香りがスパイシーさに押されるような形で存在していますが、これがウィンクして向かってくるようなことはありません。奥のほうで静かに、その綺麗な香りを「見つける」ような印象です。このあたりがこのワインのスタイルの素晴らしいところですね。受講生の方からは、香りからこのワインにフランスブドウが入っている!とずばり予想された人もいらっしゃいましたが、僕にはその印象はありませんでした。全体のコンパクトに締まった体つきの美しさに少し「フランスブドウの助けが必要だったか?」と思わせる節がありましたが、今回のテイスティングの中では強く「フランス」をイメージさせるものはありませんでした。この辺もこのワインの素晴らしいところではないかと思います。つまり品種構成よりもテロワールや独自のスタイルを前面に出している・・・。6本目はコレです。サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ・キャンティ・クラッシコ 2004年「オヤ?」というほどに、色の濃さはありません。「薄い」といっても過言ではありませんが、グラスの中心部に凝縮した色調がわずかにありません。これは、5同様に、奥ゆかしい香りですね。チェリー、プラム・・・昔懐かしいサンジョヴェーゼ的な香りがありながらも、香りにきっぱりとした、それでいてクリーンな熟れた果実を感じさせます。チョコやバニラという感じは微塵もありませんが、若干のスパイシーさが果実を押し出しています。口に含んだときにわずかな「落胆」を感じます。最後に押し上げてくる酸を感じつつもフレーヴァーの「甘さ」がやや浮いた印象にあります。果実の凝縮とバニラのような樽熟の香りがかなりあからさまに出ていて、目⇒鼻と来た印象を鼻⇒口で、がらりとストーリー展開する、もっと言えば、「大どんでん返し」のようなイメージがあります。僕は、サン・ジュストのワインにそういうイメージは持っていませんでしたが、この辺りは良いヴィンテージであるが故の若さの象徴かもしれません。やや甘みと酸の質感の乖離を感じました。最後のワインはコレです。【蔵出し限定ご予約品】バディア・コルティブオーノ キャンティ・クラシコ・レゼルヴァ 1971年上の写真は、もちろんテイスティングワインではないです。ノーマルキャンティ・クラッシコが楽天に出展されていないのは不思議ですし、実に残念です。これは見事なキャンティ・クラッシコです。1のバランスと風格2のカジュアルな甘み3のクラッシカルな軽さ4のモダンな凝縮5のインターナショナルクラスのエレガント6のクラッシカルな洗練と定義づけるとしたら、7は、クラッシカルな壮麗さとでも言いましょうか、果実は2のような小さな果実、凝縮した果実を思わせるのですが、2の甘みと違って、ここにあるのは苦味のあるミネラル感、いぶした葉であったり、リコリスのような凝縮した苦味です。インターナショナルというよりは南イタリアを彷彿とさせるような大きなボディです。感動は口に含んで更に広がります。圧倒的なタンニンの存在感!まだ若いヴィンテージなのでかなり強烈であることは確かです。まだまだ歯茎を締め付ける力があります。それでも味わいのなめからさと一体化したこのタンニンは、この日テイスティングしたワインの中では最も迫力があり、印象が強いものでした。バディア・ア・コルティブオーノのワインは、テクニカル部分では最先端のものですし、その作りには洗練されたものを感じさせますが、キャンティ・クラッシコの固有ブドウといえるサンジョヴェーゼのポリフェノールという世界でも最高レベルの要素を最大に引き出した感が強いです。ということで、北から南に並べ替えてみるというテーマの正解は・・・・ 北(サン・カシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザ) ⇒ 2 レ・コルティ 3 マキャヴェッリ 中部(グレーヴェ・イン・キャンティ) ⇒ 5 クエルチャベッラ 中南部(バルベリーノ・ヴァル・デルサ・カステッリーナ・イン・キャンティ) ⇒ 1 カーサ・エンマ 南部(ガイオーレ・イン・キャンティ) ⇒ 6 サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ 7 バディア・ア・コルティブオーノ 最南部(カステルヌオーヴォ・ベラルデンガ) ⇒ 4 ポッジョ・ボネッリつまり、 (23)51(67)4 の順番になりますが・・・・( )内順逆可)それぞれの参加者の印象とは違っていたかもしれませんね。僕も、6は軽くエレガントな印象でしたし、5はもっとヘビーな印象もあります。ただ、薄く、旧来の凝縮感を引き継いだ感の強い3が北、圧倒的な色の濃さと果実の凝縮を前面に出した4が南という部分には納得がいきました。最後に「この経験をしっかりとお客様に伝えてください。伝えない限りはこの経験、時間はゴミ箱に捨てているのも同じです!」という言葉で締めくくりました。ワインは、感性であり、霊感であり、コミュニケーションの飲み物です。プロとしての流儀は、ソムリエ的に分析して分かったか分からなかったではなく、感じたままの感動をお客様に伝えることだと思います。それが根本にないとこれからの時代を生き抜くことも難しい。時間配分、テイスティングの進め方など、反省材料のかなり多い会になってしまいました。特に、グループ討論の時間を設けたのですが、やはり初対面同士でワインについての議論をするのはなかなか厳しいものがあり、非常に寒い空気を流してしまったことは否めません(^^;)しっかりとした飲み込みとマクロとミクロのスムースな解説、滞らない流れなどなど・・・反省材料を元にこれからもしっかりとワインと接していきたいと思いました。ご参加くださった皆様、そして、会を開いてくださったクラブ・アイス・ジャパン関西支部代表の石垣さん(OPIUMソムリエール)、会場の設営などでご尽力くださったスタッフの皆様、およびエノテーカ・ビアンキの丸谷さん、そしてワインをご提供くださったインポーターさんの方々に心からお礼申し上げます!!
2007/05/31
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クラブ・アイス・ジャパン関西支部の勉強会でキャンティ・クラッシコについての講習会を開いてきました。参加者は、プロの方が50人ほどいらしていただいて、少々緊張いたしました(^^;)インポーターさんにご協力いただき、2004年のスタンダードラインを7アイテムもそろえることができました!地域的にも北から南までを散らしてのテイスティングです。まず講習で短くお話したことは・・・1.ピエモンテワインとトスカーナワインの二言論があるが、両者を同じレベルで捕らえてはいけない。歴史的にはピエモンテは古代の蛮族、トスカーナは古代のエトルリア文明。これが歴史の流れの中でそれぞれのワイン文明に影響を及ぼしながら、変貌している。2.トスカーナでは戦後の大量生産ワインが質的な全体像を極めて低下させることになるが、その影響は左翼系の協同組合ワイナリーの影響が濃い。3.質的な低下は危機状態を招いたが、そこに北部イタリア系のコンサルタントが入ることにより、キャンティ・クラッシコは数十年の間で、イタリアワイン界の最低ラインから最高クラスに駆け上がった。4.味わいの傾向としては「北の軽めのエレガントなタイプ、南の重厚なタイプ」とよく言われるが、これはあくまでも一般的な土壌の傾向から示されたもので、キャンティ・クラッシコにおいては、その標高や、特にワイナリーのスタイル、醸造家の持ち味などが優先される傾向がある。テイスティングのテーマは、ブラインドテイスティングで、特に4について検証してみました。 軽めのエレガントに感じたワインから重めの力強いタイプに並べてみる。 結果は北⇒南となるか。軽めの印象は与える(決してエレガントという印象のない)マキャヴェッリ社のキャンティは傾向として北のサン・カシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザのワイン、そして最も色が濃くスパイシーさ、果実の甘みを香り、味わいともに出していたポッジョ・ボネッリのワインを南のカステルヌオーヴォ・ベラルデンガ産の傾向がある、と評価しました。確かに、その通りだったのですが、それ以外のワインに関しては、あまりにも醸造テクニックが前面に出ていて、「軽い⇒重い」 = 「北 ⇒ 南」とは言い難い印象があります。それよりもポッジョ・ボネッリとファットリア・レ・コルティで感じた甘さと果実の凝縮、ワインを知らない人でもひきつけるような親しみやすさに同じ醸造家、あるいはワイナリーのスタイルを読み取る方が簡単だと思います。カルロ・フェッリーニのスタイルです。もう一つのテーマに「フランスブドウをブレンドしたワインを探そう」と言うものがありました。カベルネ、メルロー、あるいはシラーなどがブレンドされているワインは、5本目にテイスティングしたクエルチャベッラ社のキャンティ・クラッシコ、そしてデータとしては得られなかったのですが、最も重厚感のあったポッジョ・ボネッリのワインにその傾向が強い。双方に言えることは、実の小さな、森の果実系のフルーツが感じられること。味わいの余韻に行き過ぎた酸やタンニンを感じにくい、という傾向があると思います。僕としては、「これが北の傾向の味わいである。これが南の傾向の味わいである」「これがフランスブドウの傾向である」と言う事は簡単なのですが、それがテイスティングする個々で感じるものに響いているかどうかというのが一番大切な部分だと思いますので、あいまいなままにしてしまった部分をとても反省しています。テイスティングのテーマやブラインドの後のまとめの部分でちゃんとしたコメントを述べなかったのもいけなくて、「答え合わせ」の中の復習はしっかりすべきであった、それが参加者の皆さんには消化不良を起こさせたかな、という不安が残りました。個々のワインへのコメントを書きます。カーサ・エンマキャンティ・クラシコ [2004] 赤モダンなサンジョヴェーゼの典型的な香り。ブラックチェリー、プラム、ミネラル。凝縮感があって、パワフルでもある、タンニンはやや粗い印象。二本目のワインはファットリア・レ・コルティ・キャンティ・クラッシコ 2004年凝縮感はありながらも、明るい色調。香りはイチゴや木苺を思わせるもの。甘みが非常に強く、フルーツの香りがキャンディーのような印象を与える。ミネラルもしっかり、爽やかで綺麗な酸が持続する。3本目のワインは・・・マキャヴェッリ・ソラティオ・デル・ターニ・キャンティ・クラッシコ 2004年2本目と3本目は好対照で面白いのではないでしょうか。果実のあり方が2本目は小さな果実、3本目は大きな果実、プラムやチェリーの印象。これが現代的なキャンティかそうでないかの部分ではないかと思います。いまや3本目はある種の郷愁すら起こさせるような味わい。決して嫌いではないです。つまり、昔の「不味い」キャンティではなく、ボディのまとまり、口に含んでからのヴォリューム感で「大量生産」を思わせる「薄さ」は感じさせません。4本目は・・・キャンティ・クラッシコ[2004]ポッジョ・ボネッリ色の濃さ、香りの凝縮感、味わいのヴォリュームともに、今回のラインナップの中では一番分かりやすい「濃さ」を持ったワインだと思います。香りがボルドー系に変わります。ブルーベリーとブラックチェリー、カカオやバニラのニュアンスも感じます。これでもか!と言わんばかりの自己主張を感じさせます。もちろん、それは「甘み」の主張あので、こちらは非常に心地よく、すぐに好きになることができます。味わいの佇まいが非常に至近距離といいましょうか。こちら側が向かっていかなくても来てくれるワインです。長くなるので続きは明日に!
2007/05/30
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昨日に続いて「美郷」について書きます。メインのお料理からでした。まずお魚料理。気仙沼産もどりかつおのロースト、ビーツ、インカの目覚め、新玉ねぎ添え。食材に拘る毛利さんらしい一品。かつおは比較的火がしっかりと通っているのですが、やや残ったレア感と野菜とのハーモニーを楽しみます。「インカの目覚め」というのは如何にも変なセンスの名前ですが、ポテトの原種だということです。じゃがいもとサツマイモを足して2で割ったような、甘みの凝縮感はサツマイモ、食感のホクホク感はじゃがいものようなオレンジ色鮮やかな芋でした。ビーツの色も爽やかなシチリアオレンジ色で、色調が明るくてハーブの緑とも調和が取れていました。このときに開けたワインがコレです。持込をさせていただいたワイン。シチリアツアーの帰り道、ミラノでMさんが購入したこのワインです。cool便・トレッビアーノ・ダブルッツォ [2001] エドアルド・ヴァレンティーニ2003年ヴィンテージです。果実と樽香のハーモニーに尋常ならぬ個性を感じさせるワイン。根本的に昨今のワインとは一線を画すような、凛とした存在感のある味わい。焼きバナナ、カリン、火打石、柑橘系の果物、水道水、カルキ・・・・・・こうした描写がこのワインをどれだけイメージさせるか分かりませんがヴァレンティーニを飲む時は、それだけで充実した時間が流れます。美味しさに感動するだけじゃなく、 美術品を前にしたような厳格で生々しいアートに出会った時のようなのです。果実がグローバリズムの中で均一化していく中で、ヴァレンティーニの果実は土と天候、そして彼自身の英知となんら均衡を崩すことなく、ただそこに存在しているだけ、といったようなおおらかな自然の佇まいを持っています。Mさん、本当にありがとうございました!!不思議ともどり鰹の旨みにもぴたりと来ました。ヴァレンティーニの味わいは、一見シャバシャバの薄いワインにも似てどの料理をも犯さない味わいの優しさ、柔らかさがあって、それでいて味わいの個性もしっかりとあるところが面白い。レモンのシャーベットの後にメインの肉料理です。子羊のロースト、なると金時、夏大根のミルフィーユ仕立て、アスパラ・ソパージュ添え、そして黒オリーブのソースとなすのピュレソースがちりばめられています。子羊は久しぶりにいただきましたが、本当にある種のクセを含めて高貴な肉だなと思いました。このコースの最後を飾るにふさわしい質感です。目に楽しいだけではなく、一品一品に気が配られ、そして全体の一体感で楽しめる料理でした。デザートでいただいたバルサミコ酢のクレーマ・カタラーナが実に印象的でした。甘みとバルサミコの果実と酸、そしてスパイシーさ、キャラメルの苦味、クレーマのまったりとした食感・・・味覚のプロポーションがユニークです。食後のコーヒーは、となりのソファのある部屋に移動してのまたまたゆったりタイムでした。そこで毛利シェフと久しぶりにお会いできておしゃべりできたことが嬉しかった!いつもながら謙虚で、そして理想を追い求めながら今を大切にされているお人柄には本当に職人としての誇りとリーダーとしての強い自覚が感じられ、自分自身への刺激にもなりました。あまりにも、あまりにもゆっくりとした時間の流れを堪能できましたね。これこそイタリアン・リストランテ真髄です!!お店を出る頃は、まだ夕日はありませんでしたが、夕暮れ前の光が京都の古い路地に漂っていました。毛利シェフ、サービスの岡田さんがいつまでもいつまでも我々を見送ってくださいました。
2007/05/28
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京都の新進気鋭のイタリアン「美郷」にお邪魔してきました。ごいっしょしたのは昨年の「シチリアツアー」のメンバー。久しぶりの同窓会という感じですが、まだ一年も経っていませんし、しかもメンバーとは色々な機会にいつもお会いしていると言う感じなんですが、気さくな仲間なので何かとイベントがあります(^^)京都の美郷はご存知でしょうか。元「レプロット」のシェフ、毛利さんがシェフ&プロデュースする町屋のイタリア料理店です。京都ではとてもこのスタイルが流行っているようですね。でも、毛利さんのお店は外からイタリアの旗も立っていませんし、本当に周りの景観、雰囲気も大切にされています。歩いて近づいていくと、京都らしい古い民家が沢山あって、様式とかは分かりませんが、格子戸の向こうに長い廊下があって、いくつかの民家が寄り添っている感じは、バジリカータのマテーラの民家を思い出させました。中に入ると初老の方々の団体が静かに盛り上がっていました。とても良い雰囲気で客室の良さも居心地の良さの一つに入っているのでしょうね。二階に通されたのですが、やや熱い外気と暫く歩いて来た事もあって、少し汗ばむ感じなのですが、安易に空調がかかっていることなく、外からの涼しい風にゆっくりとクールダウンする気持ち良さも心が落ち着く感じがしました。窓からは京都の古い屋根の景色が楽しめます。静かな古い住宅地の真ん中にあるので、空間すべてで落ち着けます。オーダーの前にプロセッコをいただきました。泡の細やかさ、ムースの立ち具合に驚かされます。きっちりと冷えていると非常にフルーティーで良質のプロセッコに感じられるクリーンな洋ナシの香りがチャーミングに出ていて、ほっこりします。これを飲みながらメニューを選んだのですが、実にゆっくりと時間をかけました。イタリアの高級レストランに行ったときのような感じです(^^)一般的なランチにしようと思っていたのですが、好奇心から「おまかせコース」の内容を聞いてしまい、そのラインナップがさらに全員の生唾を誘って、あえて「時間のかかる」コースをオーダーしました。サービスの岡田さんがてきぱきと、そしてはきはきと、非常にはつらつと働いてらっしゃいます。行き過ぎた洗練や奇の衒いもなく、お店の雰囲気に自然に溶け込んでらっしゃっていい感じです。最初の料理は、付きだしで「気仙沼産のホタテの燻製、赤ピーマンと新玉ねぎのまりね添え」です。ホタテの強くて綺麗な甘みとスモーキーな香りは、プロセッコのフルーツの香りと優しい酸に上手く押し出されて、更なる深みを増していました。次のお皿は、姫ニンジンの冷製ポタージュにプーリア産のブッラータチーズをあしらったもの。ニンジンポタージュの甘みにブッラーターチーズ(モッツァレッラの中にバターのような生クリームを詰め込んだチーズ)の酸味が完璧にあってましたね。野菜とブイヨンの、ほのかで繊細な甘みにモッツァレッラのピチピチした酸が綺麗に重なり合って、クリームによるコクを出す。これはもう芸術的としか言いようのない料理です。温かい前菜は茶美豚バラ肉で茗荷のコンフィ添え。水菜やトレビス、ルコラなどの野菜がちりばめられています。ばら肉の脂身の食感、そして脂の香りは豚ちゃんの食材としての魅力をこれ以上ないほどに表現しています。そのモチモチ感とアニマルな香りとは対照的な植物的な香りと添えられた野菜のバリバリ、パリパリの食感と香りがバランス良く、なにかしら聡明な気持ちになるような、心地よい緊張感を感じさせてくれます。パスタ料理は手打ちのトレネッテです。フェットゥッチーネを少し細く、太くしたようなパスタですが、乾麺とは全く違った次元でのアル・デンテ感がとても僕の好みにぴったりでした。ソースはウォッカ風味のウニ!!ウニが実にフルーティーで美味しかった(^^)素材の質、鮮度には本当に安心していられるお店ですね、美郷さんは。ワインは二本目のワインです。パーリ社のエンテマーリ。サルデーニャ島の白ワインです。フルーティーさとどことなく素朴さを感じさせるワインですが、かといって、田舎臭い感じはありません。つまり非常に高い精度で作られた白ワインという感じです。シャルドネとヴェルメンティーノ、マルヴァジア・ディ・サルデーニャ。毛利さんの綺麗で深みのある料理、そして町屋の昼下がりの雰囲気にはとてもぴったりと来たワインだと思いました。ちょっと長くなったので明日また書きます!
2007/05/27
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ローマのワインほど親しみの湧くものはないです。気取りがなく、主張が強くなく、どんな料理とでも合う。個性を主張し、味わいの特徴を前面に出すと、料理との相性も幅を狭め、なにやら窮屈な感覚を感じさせます。ローマのフラスカーティには、確かに確固としたフラスカーティ像が存在するのだけど、シャープな酸にはさほどのポテンシャルもなく、一見トロトロとした液体も、酸との結びつきがイマイチで、その繋ぎ役が全体を酸と同じぐらいのレベルで覆いつくす苦味と来ている。ワインの苦味にも色々あるけれど、それはナッツ系のほろ苦さでも、バニラ系の甘さを伴った苦さでもなく、それはまさに種を噛み潰してしまった時のような苦味で、余韻もこの苦味で終わる。まさにフラスカーティにおけるラストシーンは、苦虫を潰したような様相を呈します。リーズナブルで毎日のワインにしたいのがこのワイン。フラスカティ・スーペリオーレ・セッコ2005フォンタナカンディダクリーンなりんごや洋ナシの香り。わらのような穀物の草の香り。味わいは酸がシャープで、温度が上がると苦味が強く出る。この苦味とわずかな果実の香りが料理との相性をベストなものにしてくれる。安いながら、フラスカーティの特徴があって、素晴らしいと思う。カステッロ・デ・パオリスカンポ・ヴェッキオ・ビアンコ [2004] 白フォンターナ・カンディダがラツィオワイン、いや、ローマ近郊のカステッリ・ロマーニ地区の親分格的なワイナリーなら、このカンポ・ヴェッキオのパステル・デ・パオリスはローマ県で初めてともいえる厳しいグリーンピッキングを行ったブティックワイナリー。彼らが初めて間引きを農民達にさせたときに、「もったいない!」と涙を流して抵抗された、というエピソードがあります。つい10数年前の話です。色、香り、味わいともに、フラスカーティを凝縮したイメージです。面白いことに、クリーンに口当たりが良いのはむしろフラスカーティで、カンポ・ヴェッキオは旨みと同時に「くせ」も強調されている「個性」があって、モダンと呼ばれる生産者も単純に「口当たりのよさ」「美味しさ」を追求しているのではなく、あくまでも品種や土壌、気候の「翻訳」に徹しているのだという思いを持ちました。カンティーナ・チェルヴェテリTertium Rossoテルティウム・ロッソ2003赤ワインは、チェリヴェーテリ協同組合ワイナリーのテルティウムです。モンテプルチャーノ種、サンジョヴェーゼ種主体。しっかりとした凝縮のあるルビー色。香りにサンジョヴェゼやモンテプルチャーノに良くある強い酸の香りがあります。プラムやチェリー。オーク。酸とタンニンは強く、特にタンニンは縛り付けるようで、質もやや洗い印象です。ワインとしての洗練度はあまり感じられませんが、ブドウの迫力を感じさせるワインです。それだけに料理との相性では「ひっかかり」ができて活躍しそうです。一方、次のワインは、白と同じワイナリーの赤バージョンなのですが、とても洗練された味わいでした。カステッロ・デ・パオリスカンポ・ヴェッキオ・ロッソ [2003] 赤色は全然濃くないのですが、香りから味わいへ緩やかなクレッシェンドとなって、綺麗なストーリーを描きます。ブルーベリー、ブラックチェリー、カシス、オークやクミンの香り。お客様からは「けずりぶし」という意見も。「けずりぶし」は日本人がもっとワインの表現として使っていいヴォキャブラリーだと思います。ミネラルや果実味、そして内部をローストしたフレンチオークの香りがあれば、そういう印象をうけても全く可笑しくありません。味わいは実に綺麗な甘いフルーツの香りが口蓋で広がると同時に細やかでシルクのようなタンニンがその粒子を刻印します。余韻のバニラ香もほのかでエレガントです。あれ~、僕って、わりとこのワイナリーのこと、「モダン」だけで済まして部分もあったんだけど、とても良いですね。決してフラスカーティのようにやっすいワインではありませんが、コストパフォーマンスは十分にあると思いますし、決して「売れ線」だけを狙った軽薄なワインを造っていない。ローマのお料理は、山岳系農民料理、ユダヤ料理、臓物料理の3つに分けることができるでしょう。その代表格としてジーラソーレの土屋シェフにはトリッパ・アッラ・ロマーナを作っていただきました。いわば第二胃=はちのすのトマト煮込み・ミント風味です。(ローマでは自生の「メントゥッチャ」を使いますが、日本にはないので「ペパーミント」を使われていました。強い芳香性が必要なんですね)相性としては、フラスカーティが料理全体の風味をぐんと持ち上げたのに対して、カンポ・ヴェッキオの方は味わいが綺麗に重なりました。前者はクセを強調し、後者はクセをコーティングします。赤のほうは、質感として、そのやや荒っぽい味わいがトリッパの佇まいにとてもよく合うと思います。余韻のマリアージュが一番良かったのもテルティウムです。一方カンポ・ヴェッキオの方はワインがエレガントすぎて、相殺しあうような印象を持ちます。個人的にはやはりフラスカーティとトリッパの相性が好きですね。ミントの香りも生き続けますし、何も隠すことなく、フワッと膨らませる・・・ワインのささやかな力に愛着を覚えます。あ~~~、ローマでまっずいカステッリ・ロマーニのワインが飲みたくなってきました!(^^;)新しいお客様も一部混じりながら、とても楽しい時間を過ごしましたね。ご参加くださった皆様、ありがとうございました!!次回は、6月8日(金)フィレンツェですよ!!
2007/05/25
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会場に入ると、向かって左にヴィットリオ・フィオーレさん、右に息子のユーリ・フィオーレさん、そして真ん中には・・・・「あれ、林さんじゃん!お~~い!!」と、もう10年以上ぶりかもしれない、懐かしい人が通訳としていらっしゃったので、まずびっくりしました。実は、僕のソムリエ時代のお客様・・・全く違った仕事をされてたのに、いまやフィレンツェと日本を往復生活をされ、ワイン界で大活躍されているてる(あの林茂さんではない、両方かっこ良いね^^)さて、セミナーのほうは、イル・カルボナイオーネのヴァーティカル。28日(月) 9:59までポイント5倍 イル カルボナイオーネ [2002] ポッジョ スカレッティ春第3弾52004、2003、1999、1993の4種類が並ばせていましたが、もっぱらフィオーレさんの人生とイタリアワイン醸造界の近現代史を同時進行に語っていくような非常に内容の濃いセミナーでした。ただ醸造家の方といっしょにテイスティングして、コメントをうかがいたかったですが。イタリアワイン界を大きく前進させた偉大なワインメーカーの一人がヴィットリオ・フィオーレさんなのですが、やはり、60年代にボルドーやカリフォルニア、あるいは南アフリカやチリの生産地を訪ねた、その経験がものを言っていますね。自分を見つめなおすためには、自らの外に出て、他者を知り、客観性から自らを評価し、勇気を持って行動する以外にないのです。セミナーの後に、個人的に少しお話ができました。サンジョヴェーゼのマロラクティック発酵について興味深い話を伺いました。ポリフェノールという色素とタンニンを司る要素が、このイル・カルボナイオーネのクローンがキャンティ・クラッシコゾーンの中でも最高値だとことなのですが、ポリフェノールが多ければ多いほど、マロラクティック発酵がなかなかスタートしない、という難点がある、ということでした。彼は、マロラクティック発酵(簡単に言うと、アルコール発酵に続く、酸を和らげるための二次発酵)が始まる(「出発する」という表現を使われていました)5つの条件を挙げた後に、こう言われました。「例えば女性でも、なかなか妊娠できない女性もいらっしゃるでしょ?色んな検診をしたりしても全く妊娠しなくて・・・で、諦めた頃に、ある日突然妊娠したりする・・・。サンジョヴェーゼのマロラクティック発酵はそんな具合なのです。もちろん春には確実にスタートしてくれるのですが、秋から春までの期間、何も起こらないのは、生産者としては非常に不安なのです。ワインの劣化に繋がる危険性がありますから」「酵母の世界は非常に研究されてよく分かっているのですが、バクテリアの世界はまだわからないことが多いのです。」「このマロラクティック発酵の特徴はカベルネにもメルローにも現れないもの。サンジョヴェーゼ独特の醸造的な特徴なんです。」テクニカルな話をされるときの彼は情熱的そのもので、老齢ながらまだまだ迫力がありますが、どっしりとした趣の中にも、夫として、また父、祖父としての、実に家庭的な柔和さも兼ね備えてらっしゃって、とても好感が持てました。ワイナリーを継いでらっしゃる息子さんと奥様の常に近くにいて、イタリア的家庭的な雰囲気が素敵でした。ヴァーティカルの方ですが、その凝縮感は素晴らしいものでした。2004年はまだリリースされていないこともあり、まだまだ樽香が浮いていました。ポテンシャルは素晴らしいです。2003年は、強烈な熟度をその果実味に感じつつも、サンジョヴェーゼ的なつっぱった酸とのバランスに何かぎこちなさを感じました。1999年がおそらく最高クラスなんだと思います。果実と樽のバランスが完璧に備わった傑作中の傑作でしょう。ここには「樽」は存在せず、ワインの神がかり的な複雑性を持った調和がありました。しかも、「これでもか!」という強引な押しが全体に感じられないところにもこのワインの持つエレガントさが十二分に出ているのではないかと思います。1993年は、もはや酸化香と果実香のバランスがやや崩れた感じが否めませんでした。ただこのあたりは好き好きといったレベルだと思います。シガーやなめし皮、スモーキーさとミネラル感が合体していて、やや粗いタンニンさえなければ僕はかなり好きなワインだと思いました。数々の偉大なキャンティ・クラッシコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを育て上げてきた御大が夢見た自らのワイナリーの作品を彼と共に一堂に会してテイスティングできた幸せは、これからの人生で、もうないのかもしれません。輸入もとのモトックスさん、貴重な時間を本当にありがとうございました!!ポッジオ・スカレッティイル・カルボナイオーネ [2003] 赤
2007/05/24
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「日本におけるイタリア2007・春」プリマヴェーラ・イタリアーナの一環で来日しているネゴシアン「エンプソン」の生産者が大挙してやってくると聞いて、本町の「オピウム」にお邪魔してきました。何種類飲んだかな・・・・1,2,3・・・全部で9種類。何よりも嬉しい、というか、光栄だったのは、ピエモンテのバローロ生産社「マルカリーニ」の当主であるマヌエーレさんと同席できたことです。興味深い話をいくつも伺いましたが、僕自身が聞けて「やった!」と思ったことについて書きます。ピエモンテ人の気質について、個々のワインについて、最近のヴィンテージについてなど伺っていたのですが、話がバローロ地区におけるグローバリズムの話になったときにマヌエーレさんがこう言ったんです。「何度も、何度もスタイルを変えてインターナショナルな味わいのバローロをつくろうかと悩みました。もちろんフレンチオークの樽も小さいものから大きなものまで色々と試験をしました。でも、やはり"ジャーナリズムに好かれるワイン”"誰かに好まれるために作るワイン”はやめようと思ったんです。自分の土地を素直に表現するワイン、土地へのリスペクトを感じさせるワインを造ろうと決心しました」おそらくは、ほとんどの生産者がこの「迷い」を越えてフレンチオーク=売れるワイン(売りやすいワイン)を作る方向に転換しています。迷いがあったとき、人は選択をするわけですが、新しい道を選ぶ側、伝統的な道を選ぶ側、それぞれに悩みながら前進しているんだな、と思いました。そしてバリバリの伝統派であるマルカリーニのような生産者がこれからも長く行き続けてくれれば、嬉しいなあと。革新派の先鋒だったジャコモ・タキスは「伝統は怠惰」と言い放ちましたが、時代がめまぐるしく移り変わって「モダンは安易」ということにも、これからはなるのではないかと思います。ネッビオーロ・デッレ・ランゲ・ラサリン[2005] マルカリーニ「ネッビオーロ」ってどんなワイン?と聞かれたら、「じゃあマルカリーニのラサリンを試しなよ」と言ってあげます(^^)フルーツとミネラルが綺麗に寄り添いあってる。酸とタンニンは強烈ですが、引きは強くなく、酸のしっかりとした赤い果実の余韻がわずかな唾液の分泌とともに残ります。果実の凝縮は、モダン派じゃないのでありません。そこには、土とブドウと農民の生活がにじみ出たような素朴なネッビオーロが何の気取りもなくたたずんでいます(マルカリーニ社では100%自社畑のブドウを使用。他者から購入することはありません)オピウムさんの豚のラグーのパッパルデッレと合わせましたが、絶妙でした。この手のワインの素晴らしさは繊細な料理の邪魔をしないことですね。ドルチェット・ダルバ・ボスキ・ディ・ベッリ[2005] マルカリーニこのワインには、正直とても感動しました。ピエモンテワインのエレガントさの極致にあるワイン。実は畑は0,5ヘクタールにも満たないフィロキセラの難を逃れた畑で、つまり、アメリカ系の台木に接木されていないドルチェットを使用しています。マヌエーレさんに聞いた話には、自然と言うものの凄みを感じずにはおれませんでした。曰く「不思議なことなんだけど、このボスキ・ディ・ベッリだけが発酵温度が28度で人的介入をしなくて済むんです。他のワインは、30度以上になって低音に下げる必要がでるのですが・・・でも何故かはわからないんです。おそらく、ピエモンテの自然の摂理と関係があるのかもしれません・・・」発酵期間も全く同じなのに、このボスキ・ディ・ベッリのみ低音での発酵を全く自然のままで他のワインと同じ速さで終える。色は凝縮したルビー色ですが、押しもなければ引きもない、実に綺麗な凝縮間を呈しています。香りは、果実と熟成香が圧倒的なバランスで配置されていて、えもいえぬ複雑味、実に繊細な複雑味を持っています。ステンレスのみの熟成なのにね・・・。味わいも強くアピールするものはないのですが、逆に言えば、実に静的な落ち着き払った印象を受けるのです。酸もタンニンも綺麗ですが、味わいの全体像は優美で、中間的なボディーなのですが、奥行きが出ています。液体の滑らかさも「これでもか!」という動的なイメージはなく、綺麗な酸に実に上手く乗っています。「一体感」、または「ハーモニー」が秀逸なのです。本当に綺麗なワインです。イタリアワインに興味がある人なら必ず買って試すべきです。そのワインの佇まいは、なかなか稀有なものだと思います。最終電車に間に合わないので、足早にオピウムを後にしてしまいました。とても残念!他のワインについてはまた書きます。メルマガもご登録下さい!http://www.mag2.com/m/0000134052.html
2007/05/23
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「DS買って!!」友達の家に遊びに行くと、かならずDSに夢中になる息子。プレイステーションとか、いろんなタイプがあるらしいが、親はちゃんと把握していない。「なあ、DS買うてえなあ!!」その攻勢は日に日に増していった。自分がそういうものに夢中になったことが皆無なわけじゃないし、ゲームが面白いことも分かる。ゲームをすると馬鹿になるわけじゃないし、そういうものに夢中になる人でめちゃくちゃ賢い人もいることを知っている。それにしても、世の中には無数の価値観があり、無数の事象があって、費やす時間への選択肢も星の数ほどあるはずなのに、どうして一人でチマチマやるようなものが憧れになるんだろうね。とにかく、親父の独り言を書いたところで、息子の意志には変わりないし、意味もない。では、買ってあげるために何ができる?あるいは、何を彼はクリアーするべきか、を考えた。では、次のことを365日クリアーできたら、DSを買ってあげよう。1. 帰宅後は速やかに宿題を完了すること2. 学校などからの連絡事項は必ず所定の場所に置いておく事3. 毎日音読すること4. 明日の学校の準備をすること1~4が済ませるまで、テレビを見ることはできない。5. 例外の日を除いて、テレビを見る時間は7時までとする。6. 夕食のためのテーブルセッティングをすること7. 夕食が終われば、お皿等を流し台に片付けること (6,7は、場合によって息子が親に手伝わせることもできる。)8. 寝る前に歯磨き&仕上げ磨きをすること(させること)以上が毎日すること、そして以下に毎週することが続く。1. 毎週一回、晩御飯作りを手伝う2. 毎週一回、皿洗いを手伝う3. 土日で、場所を決めて、掃除をすること4. 自分で決めた分だけ、自由読書することなどなど、色んなクリアーすべき事項を決めて、チェック表を作って、実行に移している。何も大げさなものはない。ただいつもやっていることをコンスタンスに、確実にやるクセをつけるための決まり事にした。もちろん、チェック事項に×が○○個以上、一週間でついたり、一ヶ月で○○個以上ついた場合は、DS購入のタイミングを一ヶ月延ばすとかの決まりごともあるし、父母ともに、彼が目標を達成するために協力することも明記した。最後に「ぜったいにゲットするぞ!」と直筆で紙に書かせて、それを表紙にしてクリアファイルを作った。がんばれるかな。彼はもう、あたかもDSが手に入ったかのごとく、ウキウキしている。自分を自分に従わせることほど難しいことはないよ!いちいちチェックするのは、実は親もめんどくさいし、コチラの首を絞めるようなものでもあるのだけど、親自身もちゃんと家事をするように、自戒も含めて息子といっしょにチェックしていこうと思う。息子のことはとりあえずこれで良い。同じように自分のこともがんばんなきゃね。
2007/05/22
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「これ、読んで!」と、本棚にぎっしり並んだ雑誌や単行本の中から、夜寝る前に3歳の娘が指差した本がコレでした。定本育児の百科赤ちゃんの写真に惹かれたのでしょう。これは、子育ての「バイブル」と言って良い本です。実は、一人目が生まれたときに友人からプレゼントしてもらった本ですが(あまらおさん、ありがとう!)これほど、子育ての局面局面で、親に寄り添って、元気付けてくれる本はないのではないか。一人目の息子の時にはそれこそ、毎日のように読み、年齢が上になるにしたがって、頻度は減ったが、子育てに行き詰ったり、悩んだりするような場面に出会うと必ずこの本を開いた。月齢に応じた育て方から、排泄、夜鳴き、高熱、下痢から、目やに、散発、好き嫌い、オモチャ、部屋の中での事故など、また体重が増えない、ミルクを飲まない、あるいは様々な病気に至るまでの悩みや「子供が自慰を始めた」時の対処や考え方まで!を、優しく、時に厳しく述べてくれている。子供を持つ親は必読です。久しぶりに開いてみて、懐かしい思いがしました。子育てにすっかり慣れてしまった感覚になって、二人目のこの娘にはほとんど開いてやらかなかった本。「私のためにも読んでよ!」娘がそう言っているようにも思えました。もう一度、しっかり読もうと思います。初版刊行以来、150万読者とともにそだった育児書のベストセラー[定本]育児の百科
2007/05/21
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昨日はワインについて書いたので今日はチーズについて。ロンバルディア州(州都ミラノ)は、イタリア1の都会だけに洗練されたモダンな雰囲気を感じやすいですよね。例えば、フランチャコルタなど資本も必要で、しかも洗練された味わいのワインでなければならない類のワインなんかもミラノ近郊(ブレーシャ県)のものとして有名。あまり経験値ののないチーズに関して「洗練」というのは何なのかな、ワインの世界にも伝統とモダンがあるようにチーズの世界でもあるはずなんだけど、イマイチ、ピンとこない。でも、ゴルゴンゾーラのピッカンテはそれこそ伝統的な味わいと言えるでしょうし、ドルチェの方はクリームたっぷりで現代人の嗜好に合っている(実際80%の生産がドルチェだそうです)。そう考えると「クリーミーさ」がワインにおける「果実味」ということがいえるのかな、と言う風に思います。ただ、ワインでもそう一筋縄にはいかないように、クリーミーさの中にも千差万別と申しましょうか、様々なレベルのクリーミーさが存在しているでしょうし、星の数ほどあるイタリアチーズをそう簡単に理解しようなどと思わないほうが良いのかもしれませんね。粛々とテイスティングしていきましょう(^^)さて、ロンバルディアからは二つのチーズ。一つは、「クアルティローロ・ロンバルド」で、牛乳を使用した短期熟成のウォッシュチーズです。「クアルト=4番目の」と「タッリオ=切り込み」、つまり「牧草の収穫」を意味しているそうで、4番目の牧草の収穫のある9月、10月のチーズが一番美味しいことからついた名前だそうです。非常にミルキーで、ピチピチした酸があります。干草の香りがほのかにして、コンパクトにまとまって、ややホロホロとした生地が特徴的です。表皮はややピンク色が買った薄いオレンジ色。綺麗な酸味とミルキーな香り、わずかな草やナッツの香りが余韻に残ります。昨日の4種類のワインの中では、3番目のリパッソと非常に良い相性でした。チーズの酸とミルクの濃い香りとワインのバニラやメイプルシロップ的な甘さのハーモニーがとてもシンプルに「美味しい」相性でした。二つ目もロンバルディアチーズは、その代表格でしょう「タレッジョ」です。【毎週金曜日発送】タレッジョ約300g(7.5円/g)イタリア代表するウォッシュチーズですね。どうしてこう危険な香りを漂わすのでしょう。顰蹙を買うのを恐れずに表現すると、「足の爪にたまった垢」「夏にしばらく洗い忘れたいた臍」(本当にごめんなさい!実際に口に出してはよう言いません!いえ、こういうことは二度と書きません!!!!)ウエップ!本当にえげつない香りなのですが、口に含んだときのネットリした素晴らしいクリーミーさと言ったら、極上の幸せですね。チーズの素晴らしさを感じさせてくれる味わいです。ワインとの相性は、こういうクセのある香りには、アルコール度が高くて、比較的酸の柔らかい、できれば甘いワインを合わせるのが良いことを考慮すると、アマローネに行き着きますね。ワインの果実味と複雑味がチーズのネットリしたクリーミーさと交じり合って、恍惚とした世界になります。個人的にはパワフルな白ワインも素敵な相性だと思います。三つ目のチーズは、ヴェネト地方(州都ヴェネツィア)の代表チーズ「アジアーゴ・プレッサート」です。バッサーノ・デル・グラッパ近郊にあるアジアゴ高原のチーズですが、短期熟成型のアジアーゴ・プレッサートは平地で大量に作られることが多いようです。甘いミルク、干草の香り、後味に残る苦味と甘みのハーモニーが軽くて、食べやすいチーズです。やや味わい的に弱いので、テイスティングした赤ワイン3本とはバランスが合いにくい。少しワインの量を少なめにして合わせてみると、ヴァルテッリーナとよく合いました。軽いミルクと軽い果実・・・やはりバランスは大切です。四つ目のチーズはアジアーゴの熟成バージョン「アジアゴ・ストラヴェッキオ」です。濃縮したミルクの濃い香り、牧草や、ヘーゼルナッツの香り、本当に素晴らしいチーズです。この濃厚さは、ハード系の王様「パルミジャーノ・レッジャーノ」よりはやや劣るかもしれませんが、その個性とチーズとしての品格は、全く劣るものではない。むしろ、個性を評価すると圧倒的に素晴らしいチーズと言って良いのではないでしょうか。良質のチョコレートのような食感、余韻の長さ、心地よさは、チーズ真髄といった風情です。相性を訪ねるとき、その余韻を忘れることはできません。そのマリアージュのフィナーレを同迎えるか。これは実際の我々の結婚や人生とまるで同じなのですが、やはり最後は穏やかに、素敵な最後を飾りたいものです。この場合、熟成したハード系のチーズの余韻はワインとの比較にならないくらいに長いのです。そうすると必然的にしっかりとしたワインを用意する必要がある。今回の場合は、アマローネ以外にありません。アマローネの持つクリーンで深みのある果実味とアジアーゴ・ストラヴェッキオの凝縮したミルクと熟成香のハーモニーは余韻にも常に寄り添っている。そういうマリアージュの理想系を示したのがこの相性になるでしょう。最後の5番目のチーズは、なんとアマローネに漬け込んだチーズ。「ウブリアコ・アッラマローネ」です。「ディ・アマローネ」という言い方もするそうです。ウブリアーコは、「酔っ払い」という意味ですね。ワインやその絞り粕に漬け込んだチーズをイタリアでは「ウビリアーコ」と表現するようです。もちろん、そのワインの香りがしっかりとついていますから、他のチーズとは全く違った香りを呈します。驚きなのは、作りがとてもきれいと言うか、ミルキーな香りに、ワインの果実香がついて、実に綺麗なフルーツの香りがするのです。それはバナナのようであり、マンゴのようであり、オレンジのようでもある。わあ!!フルーティー!と驚いていると次の香りがやってきます。それはウニのような、磯の香りが凝縮したものです。前回4月に挑戦したテストゥム・アル・バローロというピエモンテのウブリアーコでは、糠のような香りが絢爛としたものですが、このチーズは実にフルーティーで、想像しているよりはとても「食べやすく」、想像通りにワインのフルーツ感が加わって、味わい深いものになっています。僕はもちろんアマローネとの相性は素晴らしいと思いましたが、ヴァルテッリーナとの相性も気に入りました。アマローネとの相性は、いわば「似たもの同士」の相性ですが、ヴァルテッリーナは、やや異質な者同士、しかもワインのほうがパワフルさにおいては、非常に弱い。この弱さが良いのです。滅私奉公的に、チーズに尽くす、と申しましょうか。チーズの旨みを更に膨らませてくれるワインです。様々な相性の世界が無限に存在しますが、チーズとワインの相性ほど、ヨーロッパの食文化をストレートに味わう相性はないのではないでしょうか。本当に素晴らしい時間をありがとう!!と、チーズたち、ワインたちに言いたい!!そして、その時間を共有できた参加者の皆様にも心からお礼を申し上げます!!次回は、更にすごい世界を味わうことになります。一度おいでよ!!アマローネの生産者別テイスティングとパルミジャーノの熟成別、牛品種別テイスティングです。これば逃しちゃいかん!!(^^)http://viteitalia.com/subframe06.html
2007/05/20
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第3土曜日は、チーズとワインを楽しむ会です。(初めてお越しくださった方が「まじめに勉強する会だったのでびっくりしました」とおっしゃっていました。まじめに勉強する=めちゃくちゃ楽しい!・・・僕の主催する会はそういう質感でありたいと思います)ロンバルディア州とヴェネト州の特集でした。完璧なコントロールで最良のワイン造り[1999] ヴァルッテリーナ スペリオーレ リゼルヴァ ...残念ながらいきなり重度のコルク臭でした。コルク臭に犯されてしまったワインは、コルク臭を差し引いてテイスティングすれば良い、という問題じゃなくて、どこかしら他の箇所も損ねている場合が多いように思います。特に酸にいやらしい酸化した酢酸系の匂いを感じるのは僕だけでしょうか。それともたまたまそういうワインに遭遇してきただけでしょうか・・・。気にせずに飲める人がほとんどかもしれません(^^;)2本目は、ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リセルヴァ グルメッロ 99素朴で落ち着きのある良いワインですね。とてもネッビオーロとは思えませんが、強いて言えば「果実味があまりないところ」でしょうか(^^;)それでもドライフルーツや花、スパイスの香りもありますし、ミネラル分も豊富ですからワインの質からするととても高いものだと思いました。ただピエモンテのネッビオーロに比べると、酸とタンニンが穏やかで味わいのバランスが「従順」といいましょうか、猛々しさを感じない分、やや魅力に欠けるように思えてしまいましたが、チーズとの相性で彼は本領を発揮してくれました。3本目はこのワインです。ヴァルポリチェッラ・クラッシコ・スペリオーレ・カンポリエティリパッソ[2004]ルイジ・リゲ...アマローネの弟分のようなワインです。レーズンの絞り粕が漬け込まれたワインですから、その香りの甘さ、あるいは樽熟成によってプラスされた甘い香りがあいまって、まるでチョコレートのような甘い香りを放っています。そして鼻で感じるよりは、味わいは意外に辛口。酸、タンニン共に比較的落ち着いて、飲みやすさと飲み心地のよさ、味わい深さを感じさせる良質のワインですね!4つ目のワインはこれ!アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ[2002]ルイジ・リゲッティブドウを陰干しして作る、究極のパワフル赤ワインです。コレを読んでいるあなた。もし、一度もアマローネを飲んだことがないとしたら、是非このアマローネでその味わいを実感してください!!4本のワインを飲み比べて思ったのですが、また昨日のアリアニコのテイスティングを含めて感じるのですが、やはりワインの品格と言いましょうか、レベルの高さは、やはり「果実」の香りの出方である程度決まってくるのではないかという事です。もちろん、ワインとはじっくりゆっくり深く付き合っていくものですが、まず第一印象で判断される果実味が出ないと評価しにくい。そしてそのときにでるクリーンな果実の香りがいかに他の香りと共存しながら綺麗に出るかどうかが、そのワインの質に最も強く繋がっているという風に思います。このアマローネの香りにあるクリーンなフルーティーさには心が揺れました。クリーンと言っても勿論熟成タイプなのですから、シナモンとかレザー系の奥の深い香りがあるわけですが、共存しているフルーツが実に綺麗なんです。それは弟分のリパッソのフルーティーさよりも甘く、酸が強く、香りが強く、そして雑味のない凝縮したフルーツを感じるのです。昨日のアリアニコでも、レ・クエルチェ社のワインにあるフルーツは、極めて上質の果実です。それがこの価格で味わえる。ユーロがどんどんと高くなる昨今では、ホッとする価格です。しかもイタリアワインの最高峰クラスアマローネですからね。もちろん、このアマローネは最上級のアマローネとは違います。品格はありますが、よりカジュアルでもある。チーズについては明日書きます。
2007/05/19
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イタリアワイン講座中級編「超モダンな古典ワイン」と題して、南イタリアの代表的赤ワイン「アリアニコ・デル・ヴルトゥレDOC」4種プラス1をブラインドでテイスティングして見ました。テーマは3つ。A. 1本だけカンパーニアのアリアニコ(仲間はずれはどれ?)B. 残り3本中1本だけ別ワイナリーのアリアニコ・デル・ヴルトゥレ(それはどれ?)C. 1本だけ価格が他のワインのほぼ2倍(どのワイン?)1.色はあまり濃くない。香りははじめ閉じていて分かりづらく、やや酸のツンとくる香りがあった。時間と共にブラックチェリーや木苺の香り、スミレやバラ、オーク、バニラ、コショウ。お客様からは、カシス、リコリス、チェリー、赤い果実、プラム、などの意見。時間がたつとオレンジピーるの酔うな香りも。フルーティーさが前面に出てきて心地よかった。味わいは、中強から強で、やや若い酸が際立つが全体のバランスは良い。フルーツの香りが時間と共に個性的になってきて面白い。2.濃いルビーにオレンジ色とわずかな紫香りはブラックチェリーのスピリッツ漬け、強いアルコール臭が複雑な香りに溶け込んでいる。ミネラル、焼けたゴム、チョーク、リコリス、ドライフラワー、鉄、レザーのニュアンス、スモーク。非常に複雑で雄大さのある香り。味わいはアタックの滑らかさが心を打つ。酸がヴォリュームの割りに非常に滑らかに美味しく感じられ、縛り付けるようなタンニンも細やかで甘く、持続する。アルコールから来る滑らかさは、赤ワインとしての最高レベルじゃないか。余韻も心地よくほろ苦く、長く持続する。3. 1⇒2よりも更に濃いルビー色でオレンジと紫の反射。香りはブラックチェリーとブラックベリー、アルコール臭も強い。スミレ、ミネラル、丁子、仁丹、オーク、バニラ、リコリス、時間と共に埃のような香りと動物的な香りで「剣道の防具」を思い出す。スモーク、sottobosco(森の下生え)、シガーのニュアンス。お客様からはセミドライのイチジクという意見⇒素晴らしい表現!!味わいはbomba(爆弾)!迫力的には2と同じぐらいなのだが、口に含んだときの香りのヴォリュームは尋常じゃない。2の比較的おとなしく感じた酸がぐんぐん伸びる。そしてタンニンの決めの細かさ、刻印する楔の深さ・・・素晴らしいストラクチャー。アルコールのふくよかさとの一体感も良い。ポテンシャルは最高クラスでしょう。まだまだ成長します、このワイン。4. 1⇒2⇒3よりも更に濃いルビー。ブラックチェリー。やや酸化香。花、乾燥ハーブ、樽香、ミネラル、土、ハッカ、オーク、なめし皮、丁子、シナモン、バニラ酸とタンニンがアルコール感をリードして旨みを表現する非常にすぐれたボディ。3と非常に似通った趣があるが、4の方がややこじんまりとした体格で、完成度としても最高潮に近い。ということで、ざっとレベルの高い赤ワインをテイスティングしましたが、特に2と3のアルコールのふくよかさと酸、タンニン、ミネラルのバランス感覚にワインの個性を見ました。2は、酸がやや落ち着いていて、アルコールの甘みを感じた分、パワフルで重厚感のある趣ですが、3、あるいは4は、アルコールの厚みがありながらも、酸とタンニンのパワーが勝っています。香りの凝縮したフルーツを表現するあたりも、3,4が非常に洗練されていて、モダンなイメージですが、アリアニコの潜在能力と言う観点からも3,4が素晴らしかったと思います。ということで、ブラインドを解いて、種明かしです(実は種明かしなしでテイスティングを終えると言う方法もあります。中身をどう評価するかを重要視するなら、そのワインの名前は2の次なんです^^;)1のコンパクトにまとまった綺麗なフルーツを表現したワインはコレ!サラエ・ドミニ [2003] カッジャーノ2のパワフルさと複雑さの奥行きの素晴らしさを表現した、どこかしら素朴さも感じさせる秀逸ワインは・・・カンティーナ・デル・ノタイオアリアニコ・デル・ヴルトゥレ・ラ・フィルマ [2001] 赤3のアルコールの力強さとストラクチャーの完璧な一体感、香りの洗練を示したアリアニコの究極の世界を表現したワインは・・・ヴィーニャ・デッラ・コロナ[2001]テヌータ・レ・クエルチェ 750ml4の複雑さとストラクチャーによって全体の旨みを引き出す良質のワインは・・・ロッソ・ディ・コスタンツァ[2001]/テヌータ・レ・クエルチェということで、テーマAのカンパーニアのアリアニコは、アントニオ・カッジャーノの「サラエ・ドミニ」、テーマBのアリアニコ・デル・ヴルトゥレの一つだけ違うワイナリーは、カンティーネ・デル・ノタイオのアリアニコ「ラ・フィルマ」、そしてテーマCの一つだけ2倍する価格のワインは、3のテヌータ・レ・クエルチェ「ヴィーニャ・デッラ・コローナ」でした。1は、モダンでユニーク、2は、南イタリアらしさの究極的な洗練、3,4は、アリアニコのポテンシャルをよりモダンな形で表現したワイン、、、ということがいえると思います。特に、2,4は価格的にも今が買いでしょう。多分、数年後には手の届きにくい価格になると思います。実際に1と3は、すでにそういう傾向にあります。いや~~、素晴らしいレベルでの比較ブラインドテイスティングでした。僕は特に3が気に入りました。テイスティングしている間中、こみ上げてくる笑いをこらえるので必死でした。大笑いできるくらいの美味しさだと思います。これも、ワインとの面白いめぐり合わせ打と思います(^^)
2007/05/18
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神戸ワインで芽かきをしてきました。イタリアにおいてはどんな作業をするのでしょうかね。おそらく梅雨のない乾いたイタリアでは、これほどまで入念な芽かきはしないんじゃないかな。南イタリア、特にシチリアなんて、草ボーボーでもOKだもんね(^^;)というか、そのほうが焼け付く太陽を遮られる。詳しくは是非、HPをご覧下さい。写真もたっぷりあります。カベルネ・ソーヴィニョンの蕾がかわいいよ!http://viteitalia.com/allaVignaMaggio2007.htm昼は、京都のお客様に誘われてブドウ畑でピクニックをしました。皆さん、僕の活動を7年以上前から支えてくださる友人です。心地よい風が吹いていて、この世の天国のようでしたよ。でも、その後の「芽かき」があるからほとんど飲めませんでしたが(でも、結構赤くなってた僕^^;)神戸ワイナリーでは新しいお客様にもお越しいただきました。近所にお住まいのSさんは、オーナーズクラブでいつもいらっしゃっているにも関わらず「良い出会いでした!」とお越しくださいました。家でのブドウ栽培を始めたというご家族連れのMさんファミリー、またドイツで、なんと、醸造の勉強をしているというTさんにもお越しいただきました(ドイツとの栽培の違いにかなり驚かれていたそうです)。神戸ワイナリーでの作業&テイスティングが終わってから、例によって月見山のテゾーロにお邪魔して、昨年ピエモンテ旅行に行ったメンバーの関西組で久々の(?)同窓会をしました(ほとんどの人とはしょっちゅう会ってるんですけど・・・)。金丸シェフの料理は、今回も素晴らしかったですよ。さすがプロ!といえば失礼かもしれませんが、基本と創作のバランスがとても良いですね。「奇を衒う」んじゃなく、素材と伝統を中心にすえて、少し遊ぶ、という感じでしょうか。ソムリエの笹山さんはピエモンテツアーのメンバーでもあります。お二人の作り出す空気はとてもライトですぐに馴染んでしまう、心地よい香りがします。そんなお二人に、「芽かき」作業で取ってきたカベルネ・ソーヴィニョンとグルナッシュ、ピノ・ノワールとシラーの芽をそれぞれフライにしていただいて、フリット・ミストも前菜でいただきました。(無理言ってごめんなさい!)それぞれに食感の違い、そして面白いことに酸味の出方が違っていて、楽しいテイスティングでした。もちろん、何がどう、というわけじゃないんですけど(^^;)一つ一つが貴重で良い出会いがありました。幸せな日曜日でした。帰りが遅くなって、小さな子供達が待ちくたびれて待ってくれていたのには、大反省しましたが、「たまには許せよ!」という感じですね(^^)
2007/05/13
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イタリアワイン講座基本編のカンパーニア。カンパーニアだと分かりにくいでしょうが、「ナポリ」のある州です。南イタリアの代表的な都市はほぼ皆ギリシャ起源なのですが、その中でも最大でギリシャの街を基盤に今の町があるのがナポリ。地下はギリシャなのですよ。旧市街にあるナポリ東洋大学に行ったことがありますが、地下の講義室はガラス張りでその外にはギリシャ遺跡が講義室を取り囲んでいました。圧巻と言うか、唖然と言うか・・・2000年以上も前という時間と密な関係を今も保っているナポリ。そのカンパーニア州だから土着ブドウのほとんどはギリシャ起源です(というかイタリア全体がギリシャ起源のブドウに覆われていますが)。ヴェゼーヴォ・サンニオ・ファランギーナ 2005年サンニオDOC ファランギーナ。サンニオとは、ベネヴェントからアヴェッリーノの内陸部のこと。ローマ時代以前の「サムニウム族」が語源でしょうか。山岳民族として、また好戦的な民族として有名でしたがローマに吸収されていった民族です。ファランギーナ種。ファランガというブドウ畑に「杭」として打ち込まれたのが語源と聞くと歴史の中で見放されてきたブドウという感じがしますが、ローマ時代に「ファレルヌム」のブドウとして愛されていたことは確か。クリーンなフルーツ香。りんご、桃、時間と共にトロピカル。酸はまだ「とげ」がありますがアルコールの滑らかさが出ていますのでフレッシュ&フルーティーなワインとしては上出来です。温度が上がると花や草の香りが出ますが、同時にやや苦味が増えます。最近、非常に人気が高まっているのもうなずけます。綺麗にフルーティーさが出ていて、南イタリアらしい個性が感じられます。地中海系、トマト系の料理なら何でもあわせられるような陽気なワインです。二つ目のワインは、フィアノ・ディ・アヴェッリーノ DOCG。これだけ素晴らしいワインが楽天が扱われていないのが残念です。香りは、まず蜂蜜やミネラルの香りが鼻に入ってきます。時間と共に注意深く嗅ぐと、りんごジャムやパイナップルの香りが徐々に高まってきます。酸、アルコールの滑らかさ共に高いレベルです。色が濃く、香りにあまり酸が感じられないので、もっと「鈍い」酸を想像していましたが、やはりそこはフィアーノ種です。南イタリアを代表する白ブドウの酸のポテンシャルはしっかりしています。もちろんファランギーナよりも、こなれた滑らかな酸。それでいてヴォリューム的にも大きい。余韻に樽起源ではない、ブドウそのものから来るナッツの香りがほのかに残ります。優美なワインです。赤ワインは、やはりベースとしてもアリアニコが来ます。ヴェゼーヴォ・ヴェネヴェンターノ・アリアニコ 2004年ベネヴェンターノ IGT アリアニコ。ベネヴェンターノとは、カンパーニアの北部内陸のベネヴェントを生産地区にしていると言う意味です。カゼルタの王宮は世界遺産・・・必ず一度行きたい!確かTORRONE=ヌガーの起源もベネヴェントです。どんぐりの類は、カンパーニア内陸部の特産品です。若々しいぴちぴちのアリアニコですね。ヌーヴォーでよく感じられる発酵香が絢爛です。アルコール臭がやや浮いて感じられるのが宜しくありませんが、果実=ブラックチェリー、プラム、ザクロの香りと複雑味としてのミネラル、ミント、土しょうがのような香りもあり、華やかな印象です。味わいは、やや粗いタンニンがしっかりしていますが、全体的にバランスは優れています。辛口感があるといいましょうか、後味はサッと去ります。ルイジ マッフィーニ クレオス パエストゥム ロッソ最後のワインは、南カンパーニア、チレント地区の新興ワイナリールイージ・マッフィニのパエストゥムIGT クレオスです。パエストゥムも腰を抜かさんばかりのギリシャ神殿群が横たわった畏れ多いところですね、もちろん世界遺産。アリアニコ主体、そこにピエディロッソ種、微量のバルベーラが入ります。これは異色のワインです。つくりはとても綺麗なのですが、香りの開き具合がやや鈍く、最初はなかなか香りが分かりませんでした。色は非常に淡くて、香りが出ない、となると評価がしにくいのですが味わいには酸と上質のタンニンがあります。時間と共にすみれ、ストロベリー、木苺、オーク、ナッツの香りが出てきますが、凝縮した果実というよりは、果実と複雑味がおしとやかに存在していて、こちら側に強いものをアピールしてきません。このワインは、最後の料理とのマリアージュで本領を発揮しました。もちろん、カンパーニア料理の代表ということで「溺れダコ」をジラソーレの土屋シェフにお願いしておりました。タコをじっくりとトマトやにんにくで煮込んだもので、いたってシンプルな料理です。タコにレモンをふりかける感覚ではファランギーナが良。料理の味わい全体の甘み、コクであわせるならフィアーノ。ワインの果実味がややタコとトマトを凌駕してしまったベネヴェンターノ。果実味が前面に出ないクレオスは、トマトとタコの甘いフレーヴァーと実に良いバランスを保ち、全体的にも甘さとコクが酸とタンニンによってまた別のフレーヴァーに昇華する、面白い体験が味わえました。アーモンドなどのナッツ類、あるいはカカオのニュアンスがでるようなそんな香りが生まれるのです。「溺れダコ」は、白、赤ともに合いますね。トマトは白かロゼが合うように思うのですが、よく煮込んで凝縮した味になると赤とも合うようになる。ナポリのワインとナポリの料理で楽しんだ夜でした。ということで、あ~、また最終電車になってしまいました!ご参加くださった皆さん、楽しかったですね。ありがとうございました!!
2007/05/11
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マヤ・サンサ/夜よ、こんにちはどうしてこのような映画が今頃、、、、という風に思う。イタリア70年代後半の「鉛の時代」。共産党とキリスト教民主党による「歴史的妥協」の産物としてのテロリズム。赤い旅団によるアルド・モーロ首相誘拐殺人事件。映画は赤い旅団の誘拐グループの女性を主人公にそのグループの人間模様と彼女を取り巻く家族や職場、そして当時の実写ニュースなどを描きながら、イタリアという現在にスポットを当てているように見える。「暗いイタリア」う~~!僕の大好きな世界だったりして!しかし監督のマルコ・ベッロッキオという人は凄いです。説明がなく、淡々とひたすら、そして真摯に秘めた情熱を込めて映像を作っている。そう、人間を描ききるとか、個人を深く描写するのではなく、ひたすらに絵、舞台装置、小道具を説明的な描写なしに時間のなかれ中にさりげなく配置している。それは意味不明であったり、ある程度イタリアの近現代史を知らないと分からないシーンであったりするのだけど、分からなくても、知らなくても、何かしら人間の業というか、性というか、矛盾に満ちた人間の何かを映像で描いているのだと思う。それが伝わってきます。彼らのアジトであり、モーロ首相の監禁場所であるアパートメントの中での光と影の戯れの美しさはどうだ。アルド・モーロ役の役者は誰?素晴らしいね。彼の存在感がなければこの映画は成功していないな。マルコ・ベッロッキオという人は政治、セックス、そして精神病であったりが重いテーマとして常にその表現の中心点にある映画を作る人ですが、今回も興業的には失敗だったんだろうなあ・・・(^^;)マヤ・サンサ、ルイージ・ロ・カシオ・・・相当な大器、俳優としてのレベルも最高の役者が揃って、それでいてテーマがあまりにも暗くて、難しくて、分かりにくい。ハリウッド的感性から最も遠い映画なのかもしれない。でも、そんなことはどうでもよく、この映画の映像、演出、そして役者の総合力のポテンシャルは凄い。見る価値がある。6時間の超大作「輝ける青春」の時も思ったが、こういう映画を重厚に作ってしまうイタリアってやっぱりすごいなあ!一昔前、イタリア滞在時代、「ベッロッキオが好き」なんていうと、一般にはあまり知られていないし、知っている人なら僕を変人のように見た。「日本人のお前に何が分かる?」そんな意地悪な目で見る人もいた。確かにそうだ。重苦しいテーマで、くそまじめに素晴らしいエンターテイメント作品をつくっちゃう。ベッロッキオの真骨頂でしょう。マヤ・サンサ/夜よ、こんにちは
2007/05/07
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家族と比叡山延暦寺に遠足に出かけました。ロテル・ド・比叡でのランチは残念ながら満席で叶わずでした。変わりに展望台的な食堂で遅めの昼ごはんを食べましたが、炊き込みご飯が「ブショネ」で閉口しました(^^;)そのとき、急に雲が立ち込めて大雨となり稲光も続いたので、このまま帰ろうかとも思いましたが、待ち続けていると、また晴れ間がやってきたので無事延暦寺(延暦寺というお寺は存在しないとの事、比叡山全体の仏閣を指して延暦寺と呼ぶそうです)を散策することができました。国宝でもある「根本中堂」の中の雰囲気にはただならぬものを感じました。小さめの薬師如来が内陣の、我々から見ても同じ高さにあって、薄暗闇の中、三つの吊灯篭の後ろに控えています。本当に広く深い闇の世界から小さな光の世界が浮き上がっているかのようでした。この辺り、見上げるような奈良の大仏さんなどとは非常に対照的です。全然神聖さが格上です。中日の落合監督を10歳ぐらい老けさせたような僧侶が団体客向けに簡単レクチャーを施していましたので盗み聞きしておりました。それによると、薬師如来は、薬壷を左手に持って、右手の薬指で、人々を病から救う仏で、「薬指」という名前の語源でもあるそうです。またちょっと感動したのは、その薬師如来の前にある、薄いシルエットに揺れた吊灯篭は、なんと最澄の時代に灯されてから1200年間絶やさず、朝夕に一度ずつ、油を流し入れ、すすを取り払う作業が連綿と繰り返されているという事でした。いわゆる「不滅の法灯」です。そしてうっかりと油を注ぎ忘れるとその火が絶やされることから「油断」という言葉が生まれたそうです。信長の焼き討ちを代表として延暦寺は歴史上一大権力を持った寺院ですから、何度も部分的、全面的に消失しているはずなので、「1200年絶やしたことがない」と言われても、にわかに信じられないのですが、それでもシンプルに人間の明るい心を信じて、火を灯し続ける尊さ、根本中堂の深い暗がりにコントラストをはっきりとさせて暖かく灯る火の美しさに感動しました。奈良仏教に背を向けて、緑深い比叡山で一人修行をした最澄に惹かれるように多くの僧が集まり、想像を超えたパワーを持つに至った、その宗教を取り巻く図式は、自然とアッシジのサン・フランチェスコのことを思い起こさせました。時代的には最澄のほうが数世紀先なんですけど。それにしても・・・・大講堂に掲げられている法然、日蓮、道元、親鸞、栄西の肖像画を見て「何で彼らがここにいる?」と分からなかった自分の無知には言葉がありませんでした(^^;)彼らは皆、比叡山で修行し、自らの宗派を築いた人たちなんですね。いわば延暦寺は中世の日本の総合大学だった。しかし、道路も車もエネルギー源も何もなかった時代にこんな高いところに何を建てるか!と帰り道に寄った展望台から下界を見下ろして思いました。「人間に優しい」という感覚はルネッサンス以降の感覚だったんだろうと思います。
2007/05/03
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