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先日、華南虎の話題を取り上げましたが、25日に、陝西省林業庁の副庁長が「もし写真がニセモノだったら自分は引責辞職する」と言い出しましたから、この論争はまだまだ続きそうでどんな結末になるか見当がつきません。 今日はある新聞の社説です。11月18日付けですから、年画が出てきて、一件落着のムードの頃の話です。民衆の言論が政府の権威を倒したなどというムードが広がれば、共産党独裁体制にとっては困ったことですが、地方の主流でない官庁での話ですから、それほど大層なことではないでしょう。が、このように政治、言論の自由を求める声もあることをご紹介します。 華南虎事件では、重要な証拠が劇的に出現したことに、多くの「観衆」も愉快さを感じた。一部慎重な人もいるが、多数の人々にとって、事情はすでに明白であり、結論が出ているといえる。 虎の写真は陝西省林業庁が正式に発表したものだったから、最初に疑問を出した人は非常に大胆だったといえる。もし写真の虎がニセモノだったら、林業庁のチェックに誤りがあったか、あるいは知っていてわざと欺いたかということになる。 だから写真の真偽は、省庁クラスの権威を疑う問題であった。我々が政府部門を信じるのは、政府は自分自身の信用を大事にするだろうと思い込み、また我々に盲信する惰性があったからである。 でも幸いにもとことん真実を突き詰める人が出てきて、彼らは自分の知識と理性、自分の目を信じて、自分の判断を出そうとした。だから今回の論争は非常に我々を元気付ける出来事であった。 政府が言うことを民衆が盲信する時代は終ったのだ。民衆が政府の言葉に疑いを持っても、発言の場がなく、質すことができなかったり、そうした声を徹底的に禁止できる時代は終ったのである。 今回の長い論争での人々の態度もよかった。インターネットの論戦では、過激な人身攻撃がつきものだが、今回は肝心な時点で、論理、理性、科学的に真実を追究しようとする態度が働いた。 写真の虎と木の葉の大きさの割合が不自然、虎の目の質感がないなど、ニセモノ派は常に論拠を示した。本物派も、その論拠に疑問を出し、本当の答を追求しようと、詳細な論争をしたことは誇ってよい。民衆の目は透徹しており、民衆の智慧は限りがないことを証明した。 最後は劇的で、一枚の年画を見つけ、そこに描かれた虎が陝西省林業庁が華南虎存在の証拠とした写真の虎と瓜二つだったことである。写真を撮り、アップロードし、対比図を作り、年画のメーカを探し・・・、こうしたネット市民の情熱と効率は人に感染する力を持っている。 インターネットの開放的で信用できる方式は、人々の力を集めて、驚くほどのことを成し遂げた。だが、勝利というには早い。これは小さな事件に過ぎず、言論が完全に自由で、行政が権力を発揮できなかったための勝利に過ぎない。この結論を大きな事件にも応用できるかといえば、遺憾ながらまだ十分ではない。
2007年11月30日
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具体的な内容が書いてありませんが、「給料立法」は給料決定に強く関与する法律のようです。いくらなんでもこんな法律ができるとは思えませんが、こんなことを考えるのは「社会主義国家」だからでしょう。 日本よりも社会主義的でない面もある中国で格差が大きくなるのは必然かもしれませんが、具合が悪いところは公権力で抑え込めると思っているんでしょうかね。 住宅価格、石油価格、ガス価格、糧食価格、肉類の価格・・・みんな上がったのに、給料だけは上がらない。広東省労働と社会保障庁給料処処長陳斯毅が、最低賃金標準制度と企業の給料指導ラインの他に、政府と学術界は「給料立法」の問題を研究しており、強制的な立法で市場の分配体系に介入する希望を持っていると述べた。 報道によると、10月の全国CPIは6.5%上昇し、低収入者だけでなく、中高収入の家庭でも日常生活が影響を受けている。ジニ係数は上昇の傾向にあり、学者の中にはこれは工業化の過程での一般的な規律だという人がいるが、ジニ係数の上昇により、消費が萎縮し、内需不足を招き、経済発展の力を失い、社会の不安定要素を増加するのを軽視することはできない。 労働者の収入を高めることは、経済転換期に彼らが社会に貢献したことを認めるだけでなく、より重要なことは、社会の収入分配構造を公平、調和的にし、社会全体のメンバーが発展の成果を享受することを保証するからである。 現在のアメリカ人は50年前の人より多くの物質を享受しているが、しかし以前のような幸福感、安全感、自信がない。アメリカの作家ロングワースが「国際的搾取:第一世界国家に忍び寄る危機」という本を書き、グローバル化がアメリカの中産階級に与える衝撃を論じた。 これを裏付けるのが、日本の消費社会研究家三浦展の予言で、社会が上流下流に分かれ、財富が上流に集中し、日本社会の貧富両極化が激しくなり、長い時間が経つと、グローバル化の害を受ける人の方が、その利益を受ける人よりはるかに多くなるという。 国民の収入格差が過大になると、社会の財富の集中と消費需要の矛盾が激しくなり、経済、社会危機をもたらす。現実には、多くの国家が政府の収入格差調節の作用を重視するようになり、収入格差を管理し、また平均主義ではなく、中等収入群が総人口の中で多数を占めるように努力している。このような上下が小さく、中間が大きいラグビーボール型の構造が理想的な収入分配の姿である。 問題のキーは、政府がどのように十分な基盤を提供し、低収入群の人々に社会経済の発展成果を享受させるようにするかである。現在政府と学界が研究している「給料立法」は十分期待に値する措置である。
2007年11月29日
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「かぐや」が月の映像を送ってきてだいぶん立ちましたが、中国の「嫦娥一号」も月面画像を送ってきました。日本ではあまりニュース価値がないのか、新聞にも取り上げられていないようです。「かぐや」の「地球の出」に比べると地味ですが、中国では大きく報道されました。 やはり打上げの時と同じように、プロジェクト成功を祝って、温家宝総理がコントロールセンターへわざわざ出かけてきました。画像の除幕式とまでは言いませんが、日本でも首相がもっと喜びを国民に語りかけてもいいんじゃないでしょうか。巨額の国費を使っているのですから。 2007年11月26日、国家航天局が嫦娥一号からのデータに基づき、完成した最初の月面画像が正式発表され、中国の最初の月探査プロジェクトが「円満成功」を収めたことを示した。最初の人工衛星を打上げてから37年、中国の宇宙技術はまた大きな進歩を遂げた。 この日午前9時、温家宝総理一行は北京宇宙飛行コントロールセンターへ到着、月探査プロジェクト報告会に出席した。10月24日、嫦娥一号の打上げに成功、11月7日、月への接近制動を順調に行い、月の200キロ、周期127分の軌道に乗せ、科学探査を開始することに成功した。 総理は衛星からの音声と音楽を聴き、最初の月面写真の序幕を行い、満場の拍手が起きた。写真は月の高地を写し、大小さまざまのクレータが見える。総理は党中央、国務院、中央軍事委員会を代表して、月探査プロジェクトの関係者全員に熱烈な祝賀を表した。 総理は講演で、月探査プロジェクトの成功は、月へ行きたいと願った中華民族の1,000年の思いが現実になったことを意味し、また中国人は志気があり、自信があり、現代科学技術のピークに到達する能力があることを再び雄弁に世に示し、中華民族は世界の先進民族の中に屹立できることを示したと述べた。儀式が終った後、室内の人々と握手し、記念撮影を行った。 発表されたこの月面画像は、嫦娥一号に搭載したCCD立体カメラがリニアアレイ・プッシュブルーム方式で撮影したもので、軌道高度は200キロ、撮影幅は60キロ、分解率は120メートル。11月20日から送られてきたデータを技術処理し、19軌道の画像をつなぎ合わせて作った画像である。写真:http://www.jfdaily.com.cn/gb/jfxww/shouye/pic/userobject1ai1864407.html
2007年11月28日
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京都大学の山中教授の「万能細胞」のニュースは大きく報道されましたが、すごいことができるようになったものです。ウィスコンシン大学でも同時に発表しましたが、その研究の中心になっていたのが中国人の女性だとは知りませんでした。 この研究はノーベル賞に値すると思われますが、もしそうなったとして、受賞者は教授になるのでしょうか、この女性になるのでしょうか? まだノーベル賞受賞者を出していない中国では、非常に期待が高いのではと思われます。 アメリカと日本の大学の研究者がそれぞれ論文を発表、人体の皮膚組織から胚胎幹細胞のような「万能細胞」を作るのに成功したと宣言した。その内アメリカで研究をリードしたのは北京大学を卒業した中国の女性科学者だった。 ウィスコンシン大学ジェームス・トムソン研究室の研究発表は雑誌サイエンスに発表され、研究グループは中国人科学者●君英がリードした。日本の京都大学の山中伸弥教授のグループは雑誌・細胞に発表した。(●は愈の上だけ) 山中教授は声明の中で、「人類の卵子や胚胎を必要としないで、病人に用いる特定幹細胞を作り出す可能性がある。こうした細胞は病理メカニズムを解明し、有効で安全な薬物を探し、細胞療法で病人の治療をするのに役立つ」と述べた。 トムソン教授も同じように、「人体の胚胎細胞に似て、この種人体万能細胞は人体組織形成と機能の研究に応用でき、新薬の発見と試験、移植医療に応用できる」と述べた。 ●君英は北京大学を卒業後、1997年にペンシルバニア大学へ留学、2003年に卒業後、トムソン研究室でこの新しいテーマの研究をスタートした。研究グループには他の中国人研究者もいる。 彼女は2005年から人体の皮膚を幹細胞に変化させる研究を始めた。「私は、幹細胞の研究でブレークスルーがあるとすれば、他の細胞を改造することからはじめるべきだと考えました」 2006年に日本でもこの研究をしていることを知り、時間との競争をしていた時、1台の細胞培養器が突然故障し、それまでに培養した幹細胞が使えなくなった。「もし事故がなければ、日本よりも数ヶ月早く発表できたかもしれないけど、研究の事情は誰にも分らないわ。日本の研究グループだって同じような事故があったかもしれないし」 現在の技術にはまだ潜在的な副作用があり、彼女は、続いて他の転化方法を利用して、病毒を持たない万能細胞を作り出そうとしている。それに成功すれば、この万能細胞は人類の生命の最初の段階の胚胎幹細胞と完全に同じものになるという。 韓国ソウル大学のファン・ウソク元教授の論文捏造問題以来、人々は科学研究成果の発表に慎重になっているが、彼女は非常な自信を示した。また、日米のグループが同時に似たような発表をしたことから、この技術は「千一夜物語」ではなく、何ら疑問の声は上がっていないと、彼女は補足した。 記者がこの成果でノーベル賞が取れるかと聞くと、笑い始め、「もし技術が成功すれば、ノーベル賞になるかもしれないわね。でも誰にも分らないわ」
2007年11月27日
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大きな事故が起きました。これほどの長距離バスは寝台バスですから、まだ寝ていた人もいたに違いありません。起きていても同じことで、何も分らないままあの世へ行ったのでしょう。中国の山間部をバスで走っていると、怖いなと思うことはしょっちゅうです。 この事故の原因は、雨水が山にしみこんで緩んだためと書かれていますが、下の写真で、左の方に見えるのがおそらく工事中のトンネルだと思うのですが、そうだとしたら、先ずこの工事が疑われます。でも、国有の工事会社の責任を問うことにはならないでしょう。 11月20日午前8時ごろ、湖北省宜昌-重慶市万州間で岩崩れがあり、上海を出発して湖北省利川市へ向かったバスが運悪く遭難した。23日早朝、捜索隊員が現場でこのバスを発見、車上の31人は全員が死亡した。 岩崩れが起きた現場は、トンネル工事中で、施工していた中鉄隧道集団は300人と土木機械を出して現場で発掘作業に当っている。国道318号は迂回が行われ、交通がストップになってはいない。 現場では、崩落した部分を爆破し、4回目の爆破でバスの頭部を発見したが、巨石によりつぶされていた。その後バスの残骸を全部掘出したが、乗員が生還する可能性はない。 崩れた岩の下からは3台のバイクを掘り出し、さらに他の車両を発見する可能性もある。警察犬を使って、その他の車輌の生存者を捜索しているが、今までのところ確認されていない。全ての作業が26日には完了し、318号国道の通行が回復する。 トンネル会社によると、トンネルの下方の318国道の上には、6メートル幅、高さ36メートルの鉄筋防護棚を作り落石を防止していた。だが、100トン程度の岩石を想定、今回の最大900立方米、2,000トンには対応できなかった。 崩落の原因は、山中へ浸水したことが関係している可能性がある。最近、この地区では降雨が頻繁で、水位が上がっており、これが地盤を緩め崩壊を引起した可能性が高いと発表されている。写真:http://hi.baidu.com/hsh83419791/blog/item/c0521b0ec0b66ac97bcbe1de.html
2007年11月26日
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中国人の海外旅行が増えるにつれ、海外各地でそのマナーの悪さが指摘されることも増えてきました。日本人もかつて「農協さんのツアー」など色々言われたことがありましたから、中国が何十年か遅れで、その時期を迎えているのかもしれません。 株式市場では相場上昇が続くのを「ブルマーケット」と言いますから、ウォール街に牛の銅像があるのでしょうが、中国語でも「牛」は頑固、傲慢、さらにはすごいという意味がありますから、牛に乗ってみようという気になったのでしょう。 北京テレビのキャスター王芳が最近ニューヨークへ観光に行った時、ウォール街で一群の内地からの観光客に出会った。彼らは有名な雄牛の銅像の前で様々な非文明的な行動をし、外国人はそれを取り巻いて、なんたることと頭を振りながら、騒ぎを見ていた。中には回り道をして避ける人もいた。 王芳がこの「奇観」を撮影し、それをブログに載せたので、再び内地の観光客の質の問題に対する論議が始まった。 その日、彼ら内地からの観光客は我先にと牛の銅像に飛び乗り、女性さえも後れをとらなかった。この牛は高さが非常に高いので、一人では簡単に登れず、誰かに下で支えてもらってやっと上がることができ、その様子がとても可笑しかった。 その場にいたアメリカ人は「あなた方は中国人、それとも日本人?」と聞いた。すると、その中のリーダーらしき男がが誇らしげに「中国人だよ」と答えた。周囲の人が「団長、早く登りなさいよ、あなたなら牛よりすごいんだから」と叫んだ。 彼らの行為はすぐに、各国からの大勢の観光客の注視の的となった。付近にいた清掃人夫さえよってきて騒ぎを見て「わしはここで働いてもう2年になるけど、牛に登った人を見るのは始めてだよ」。彼らがはしゃいで次々と記念写真をするので、他の観光客は後ろへ回って、牛のお尻と記念撮影するしかなかった。写真:http://www.bjd.com.cn/zttp/200711/t20071120_385078.htm
2007年11月25日
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絶滅したとされる野生華南虎を発見した写真が陝西省鎮坪県林業局から発表され、学術雑誌「サイエンス」に載りましたが、間もなく、写真はニセモノだという声が出て、大論争になりました。 真贋論争が1ヶ月あまり、ニセモノ派も本物派も決め手がないままでしたが、11月16日、一枚の虎の年画(春節に飾る絵)がインターネットで公開され、本物とされた写真の虎の顔や縞模様とほとんど同じだったのです。(下の写真上が「本物」、下が年画をコピー)写真:http://www.nanfangdaily.com.cn/southnews/jwxy/200711230599.asp それでニセモノ派はすでに勝利の声を上げましたが、林業局は21日に写真はやはり本物だと声明を出し、まだ決着はついていません。ニセモノと認めると、誰かが責任を取らねばなりません。 これに関し連日多くの記事が出ました。高名な植物学者が、写真に写っている木の葉から見てニセモノだと断じ、首をかけるとまで言いました。そうした中から、今日は野生動物保護担当の役人の話を取り上げます。野生動物保護に熱心ですが、役所ではエラクはなれそうにありません。 「年画虎」の発見で、「ニセモノ派」では華南虎事件は終わりに近づき、総括が始まり、中には「ニセモノ退治最大の英雄」の称号を、役人側で唯一写真に疑問を示した県林業局野生動物管理所の長、李評に与えるという人もいるが、今後苦しい立場に立たされるのではないかと心配もされている。 李評がいる野生動物管理所は1992年にでき、2006年末までは彼一人だけだった。彼は野生動物の保護活動に長年従事し、撮影の経験も20年を超える。「見たとたんおかしいと思った。光源が、虎の身体は順光なのに、環境の光は上からの光だ、こんなことはありえない」 上役、林業局の幹部に、写真はニセモノだと言ったが、何の反応もなかった。10月12日の林業局のニュース発表の後、副局長に呼びとめられ「これから写真がニセモノだと言っちゃいけないよ、専門家が本物だと鑑定したんだから」 中央テレビの取材に自分の本当の意見を述べた後、例の副局長が来て、「もうこれに介入するな、良いことはないぞ」と告げられた。これで幹部の意図が分ったので、自分から病気休暇を申請、職場を離れた。 李評から見ると、県は野生動物保護の観点から華南虎に注目しているのではなく、経済発展しか考えていない。鎮坪には野生の華南虎が存在している可能性はあるが、華南虎が機能的絶滅をしているのは科学的な結論であり、たとえ数頭の華南虎を発見しても大して意義はないと思っている。 「どうしてみんなが精力を華南虎に向けるのか理解できない。鎮坪の野生動物保護では、もう一種の絶滅の危機にある林麝の保護に力を入れるべきなのに」 林麝も国家一級保護動物で、まだ救える可能性がある。李評は2000年から野生林麝保護のために、科学的考察を行い、考察報告は林業庁の鑑定をパスしたが、その後何の指示もない。
2007年11月24日
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韓国のテレビスターは日本でも人気がありましたが、最近はそれほど騒がれないので、落ち着いてきたのでしょうか。中国でも、「韓流」は人気がありますが、それはここ数年のことです。30年間で中国に影響を与えたということでは、例えば、テレサテンの方がはるかに大きいでしょう。 山口百恵さんも候補に挙がっていますが、今の若い人は知らないでしょうし、古い人も忘れているかもしれません。彼女が活躍した日中国交回復当時なら、トップになっていたかもしれませんが、今の日中関係では上位に入るのは難しいでしょうね。 CHANNEL YOUNG 2007 ライカ流行大典で、この30年間の流行に、大きく寄与した30人の選出が先月から行われている。成績は段階的に発表されるが、11月15日、第2回目のニュース発表が行われた。 この初期段階でのインターネット投票の成績では、意外なことに、韓流スター、ペ・ヨンジュンとRAINが、他の40人余りの候補に大差をつけた。主催者側は、今回の成績表は最終ではないと強調した。 この30人の選出活動は、中国のここ30年の生活の変遷の中で、大衆の観念、生活方式、生活態度に影響を与えた代表的な人物を選ぶもので、国内外の芸能スターの他、金庸、三毛、劉翔など文化、スポーツ界の有名人も候補に挙がっている。 現在のところ、トップテンは、5位の劉翔以外は全て芸能スターが占めている。その中で、韓国のペ・ヨンジュンが40.13%の絶対優位でトップにあり、続くRAINも韓国で、3位の梅艶芳ははるか後ろに置き去りにされている。テレサテン、張国栄、山口百恵、Beyond、林青霞、小虎隊が続いている。文化領域で最高は伝奇女性作家三毛で、11位。 50人の候補者の中で、韓国人はペ・ヨンジュンとRAINだけだが、二人ははるか上位にいる、韓流文化が本当に30年間で中国人に最も深い文化的な影響を与えたのだろうか? ある評論家は、韓流は30年の文化潮流の中の一つの支流に過ぎず、現在のランキングは真実の状況を示していないという。現在のランキングはインターネット投票によるもので、年齢層が比較的若く、それにここ数年韓流文化は確かに勢いがすごいので、このような結果になったのだろうという。最終的にどの30人が選ばれるかは、専門家、メディアなど多方面の論証を経ることになる。 主催者側は、中国の社会生活に影響したのは芸能界のスターだけではなく、このため最終的に30人の中には、文化、スポーツやその他の領域の有名人が入るだろうという。 12月9日の表彰式には、選ばれた人の一部を現場へ招待し、また別に、30年間、30人を反映したドキュメンタリーをテレビで紹介する。
2007年11月23日
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中国で個人から所得税を取り始めた歴史は浅く、最初は高給の外国人にしか関係ありませんでした。2005年秋、個人所得税法が改正され、所得税の控除額が1,600元に引き上げられ、この時は非常な議論がありました。 サラリーマンは日本と同じように、勤務先が天引きしますが、芸能界やスポーツ界のスター、大学教授の講演料など把握しにくいものがたくさんありますから、年間所得12万元以上の人は、天引きされていても、別に所得を自主申告しなければならなくなりました。 もちろん、虚偽申告すると罰しますよと脅して、税務機関が把握できていない所得も申告させようとする狙いです。それから、今は株のもうけは非課税ですが、これだけ株が値上りして大もうけしている人がいるのですから、このままでは済まないでしょう。 2007年度の年間所得が12万元以上ある人の個人所得税の自主申告が、2008年1月1日から3月31日まで行われる。 国税総局が発表した新しい申告表では、財産譲渡所得の欄がさらに詳細になり、「株式譲渡所得」「個人住宅譲渡所得」に分けてそれぞれ記入しなければならなくなった。 このことに外界は敏感に注目した。この規定が、再び個人の株式譲渡所得に課税することになるのかどうか、が注目の焦点である。 国税総局所得税管理司に問い合わせると、「単に申告方法を変更し、詳細に記入してもらうようにしただけで、税金を取るとはいっていない」と、株式譲渡所得の免税がまだ継続すると答えた。 国税総局は、株式譲渡所得税について語る場合、いつも「暫定的に免除」という言葉を使っている。「暫定的に免除ということは、時期が来れば徴税するという意味で、早晩のことだ」というのが、市場での共通の認識となっている。 そして多くの人が来年には徴税が始まる可能性があると見ている。高収入者の徴税を強化し、収入分配の不公平の問題を緩和するのに役立つと見られている。また、住宅譲渡所得も、単独で申告することになったことに対し、外界は資本所得税を導入しようとしているのではないかと見ている。データ 今年4月2日までで、全国各地の税務機関は1,628,706人から自己申告書を受け付けた。平均申告額は316,227元になった。広東省の申告者が最も多く27.5万人、4つの直轄市では、北京が25.5万人、上海が23.8万人、天津が3.1万人、重慶が1万人余りだった。
2007年11月22日
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中国は大学の数も教職員の数も多いですから、発表する論文の数が多くて当たり前です。論文は数が多ければいいというものではなく、質だと思いますが、先ずは論文を書いて、発表する必要があります。 私は何十年か前に、ある国際会議で中国の論文をレビューしたことがありましたが、当時は、内容もたいしたことはなく、それより英語のできがよくなくて読むのに苦労したことがありました。 しかし今は格段にレベルアップしているはずで、数が多いということは、すばらしい論文も増えているのだろうと思います。 2006年、我国の国際発表された科学技術論文の総数が再び記録を塗り替え、アメリカに次いで世界第2位になった。これは中国科学技術情報研究所が11月15日に開いた「2006年中国科技論文統計結果発表会」で示されたもの。 統計によれば、2006年の我国の作者が国際的な主要科学技術刊行物と会議で発表した論文が合計17.2万編で、世界の論文総数の8.4%と、2005年の15.3万編から12.4%増加した。その内、大学の国際論文が14.4万編で、全体の83.7%を占め、2005年よりも1.7%増えた。 2006年の国際論文で引用数が最も多かった大学は、清華大学、北京大学、浙江大学、中国科学技術大学、南京大学、復旦大学、上海交通大学、吉林大学、武漢大学、山東大学の順だった。 2006年のSCI収録論文の多かった大学は、浙江大学、清華大学、上海交通大学、北京大学、復旦大学、中国科学技術大学、南京大学、吉林大学、華中科技大学、武漢大学だった。 この他、清華大学は、「2006年度EI収録論文数」「2006年度科学技術会議録索引(ISTP)収録論文数」「1997-2006年SCI収録論文累積の被引用数」でトップとなった。浙江大学も負けておらず、「2006年度国内論文被引用回数」「2006年度アメリカ医学検索(MEDLINE)収録論文数」「2006年度国内、国際論文総数」でトップとなった。 基礎研究の状況を反映するSCIが収録する中国の論文は7.1万編で、2005年よりも4.3%増加し、世界5位になった。科学研究の状況を反映するEIが収録する中国の論文は6.5万編と、アメリカに次いで2位となった。 その他発表会では、2006年国際社会科学索引システムが収録した文献数は164,793編で、我国は1,965編、世界9位であったと発表された。国内で自然科学と社会科学が交叉する領域に発表した論文数が最も多いのは中国人民大学であった。
2007年11月21日
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以前、重慶の立退き拒否のニュースを取り上げたことがありますが、今度は湖南省の長沙で、商業ビルがオープンしたのにまだ頑張っている例が報道されました。これは目立ちます。 農村ではひどい土地収用がまかり通っているけど、都会だとあまり無茶はできないんでしょうね。 10月26日、湖南省長沙市の最も繁華な南門口に22,000平米の大型商業ビル新大陸・銀座が華やかに開店した。だが、そばには古い建物3つがポツンと立ち、非常に似つかわしくない。 それらの建物では小さな店がまだ営業しており、「最後の二日、激安」などの広告が見える。2005年に立退きが始まってすでに3年、これら住宅はまだ取り壊されていない。インターネットで熱烈討論 「不動産価格評価会社の評価価格の数倍、平米当り30万元もの値を示したが、立退きを拒否した」とインターネットに書かれ、熱烈な討論が始まった。だが重慶でのように立退き拒否に対する圧倒的な支持はなく、さっさとつぶしてしまえという書き込みすらある。店はなお商売継続 建物を借りて店を経営している主人は「以前からすぐにもつぶすといわれてきたけど、まだ大丈夫、商売を続けるよ」。だが、いつでも商売をやめる準備ができているという。建物の持主 「値段など関係ない、代りの店が欲しいだけだ」と、持主の一人周さんは言う。彼の建物は十字路に面し、最も値段が高い。「今はわずか月6,000元だが、高い時には1万元で貸していたんだよ」 この面積わずか12.84平米の2階建ての小屋が彼の主な収入源で「私の母や兄弟姉妹6家族15人がこの金で生活しているんだ」。みんな下崗されていて、仕事がない。 「建物の評価額は平米わずか14,690元で、1年間の賃貸収入程度しかないんだ。だから開発業者にはこのあたりの別の店と交換してくれと要求している。以前紹介されたのは辺鄙な場所で、月300元でも借り手がないんだよ」開発業者 「周さんの使用面積はわずか8平米、我々の新大陸・銀座での店は少なくとも数10平米はあり、交換するには数10万元の差額を払ってもらわねばならないが、彼らは同意しない」写真:http://www.nanfangdaily.com.cn/southnews/jwxy/200711130891.asp
2007年11月20日
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今、世界の強国といえば、ほとんどの人がアメリカをあげるでしょうね。でも、第二位となれば、非常に迷うのではないでしょうか。私は現在、中国を第二と言う人がそんなに多いとは思えないのですが、将来はそうなる可能性が高いと思います。 中国は早くアメリカと肩を並べる大国、強国になりたい強い願望を持っていると私には思えます。この作者は言っていませんが、他に、武力が強国の大きな要素で、中国はその資格があります。 10月中旬、調査会社ハリスがドイツ、フランス、スペイン、イタリア、イギリス、アメリカで意識調査を行った結果、フランス人の98%、イタリア人の97%、アメリカ人の96%、その他絶対多数が、アメリカは世界のナンバーワンの強国だと認めた。 そして、世界第二の強国と認められたのは中国であった。この結果を、筆者は意外と思わない。 国土面積は、ロシア、カナダに次ぎ3位、経済力は、去年のGDP総額はアメリカ、日本、ドイツに次ぎ4位だった。現在の経済成長速度から見て、今年ドイツを追い抜く可能性がある。 国土面積でも経済力でも世界第二ではないのに、なぜ欧米の意識調査で、中国が第二の強国と見られたのであろうか? その重要な要素は、中国が世界一の人口大国だということである。もちろん、世界の強国となるには、人口が多いことは必要条件ではあるが、十分条件ではないのだが。 オーストラリアは国土面積は大きく、経済も発達しているが、人口が2,000万人しかないため、大国だと見る人は多くない。 インドの国土面積はオーストラリアの半分もなく、経済も比較的遅れているが、世界第二の人口大国だから、多くの人がインドを大国だと見る。もしインドとオーストラリアが同時に国連安全保障理事会の常任理事国に立候補すれば、インドが当選する確率が高いだろう。 16世紀、17世紀、ポルトガル、スペイン、オランダが相次いで世界の強国となったが、すぐに衰えた。その原因の一つが、これら3国の人口が少なく、世界に拡大する能力がなかったことである。 現在、アメリカが世界で最も発達した国で、同時に、先進国の中で人口が最も多い。もしアメリカの人口が5,000万人しかなかったら、たとえアメリカ人の平均GDPが現在の2倍だとしても、世界第一の強国にはなれないだろう。 目下、ほとんどの先進国の出生率は、人口再生産のレベルよりはるかに低い。ただアメリカだけが例外で、人口再生産のレベルに達している。比較的高い出生率と移民によって、安定的な人口成長を続けることができており、これがアメリカが振興した一つの重要な要素なのである。
2007年11月19日
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これまでも中国の神童を取り上げたことがありましたが、今度はシンガポールの子供です。7歳で大学とはいくらなんでも早すぎるように思います。この子は化学の知識が飛びぬけているようですが、他の学科はどのくらいできるんでしょうね。 これに関する記事を私は日本の新聞では見ていないのですが、中国と関心の持ち方が違うのですね。 化学方面に天賦の才を持ち、6歳の時にすでに高校卒業試験レベルの化学の問題を全て正解し、今は7歳になった子供が、大学入学の準備をしている。 父母は世界中からこの子供を受入れてくれる大学を探しているが、教育界の一部から、正常な童年生活を放棄させることになり、神童の未来を壊すのではないかと疑問の声が上がっている。 子供の父親は英国生れで、創作に従事し、母親はシンガポール生れの芸術家。父親によればこの子は、よちよち歩きの頃から科学関係の本に夢中になり、3、4歳で幾何学に興味を持ち、平面上に物体の影を描いたという。 6歳でO級(OrdinaryLevel)の化学問題を全部正解した。彼はインターネットで化学を自学し、さらにA級(Advanced Level)の問題に取組むのを見て、父母は大学へやることに決定した。同年齢の子供の教育では不適当で、この子の頭脳をよく鍛えるには大学しかないと考えたのだ。 シンガポールの南洋理工大学のライト教授がこの子供と面会、確かに化学の天才だと賞賛した。だが、南洋理工大学は受入れを決めていない。同教授は「彼の化学知識はすばらしい。だが、7歳の子供では実験室の椅子が高すぎ、計器の棚にも届かず、容器が重すぎる」という。 教授は、「化学は実験科学で、研究者には一定の条件の制限がある。数学や芸術の領域では、そうした制限がないのでうまく伸びることができるだろう。もし、この子が環境の制約で、最終的に科学への情熱をなくすとしたら、非常な損失だ」という。 イギリスのミドルセックス大学の教育心理学教授は、子供の父母の考えに絶対反対で、この決定は恐ろしい誤りだという。「7歳の子供を大学へ行かせるのは、その子を一人の人間でなく、ショーをするサルのようにするようなものだ」 ヒマな時には、この子は絵を描いたり、テレビの「ミスター・ビーンズ」を見たり、同年齢の子供と違いはない。
2007年11月18日
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なんでも規模が大きい中国にまた巨大な本のセンターができました。人口も多いですから、このくらい大きくする必要があるのでしょうね。「世界一」と呼ぶのが好きな中国のニュースで、「中国で規模が最大」と控え目に表現されているのは、もっと大きな施設がどこかにあるからでしょうか。 北京出版発行物流中心が11月8日に開業、これは目下、中国で規模が最大、出版物の種類が最も豊富、機能、サービスが最高の出版物の集散センターである。北京-瀋陽高速道路の台湖出口から10分足らずのところに巨大な建築物あり、屋上には「北京国際図書城」と赤字で書かれすぐ分る。 ここはサッカー場42個分、占有面積30ヘクタール、入口に面積8万平米の北京国際図書城、その左側に4.5万平米の付属サービスセンターがあり、奥には12.5万平米の物流配送センターがある。 国際出版社図書展示販売区には約300社の海外出版社の展示があり、科学技術、教育、人文、社会科学、少年児童、芸術などの外国語原版出版物が揃い、ペンギン、ハーパーコリンズなど世界的に有名な出版集団とその鮮やかな展示設計が独特の景観をかもし出している。 国内出版社の図書展示区も全く新しくなった。従来の書店は、一般に社会科学、科学技術、少年児童ものなどの分類毎に展示していたが、ここはほとんどの出版社とその図書の展示場所を集積したものとなっている。常に最近3年間に出版した30万種類以上を展示し、全国からの卸、小売の需要に応えられ、365日閉幕することのない図書博覧会のようである。 4、5階は新しい本を買える大ホールで、各出版社が最近出版した10万種類のサンプルを全部そろえ、何軒もの書店を回って探さねばならなかった問題を解決した。本を見て、買い、配送、決算が全てここでできる。 この他、古い本、特価の本の専売展示区には14万種類の図書、AV製品があり、面積は5,000平米もある。また3階には中国図書文化展覧館がある。 この国際図書城を出ると、全長470メートル、幅170メートルの巨大な建物がある。これが全国最大の図書保管物流配送センターで、自動的に本を選び出し指定位置へ送ることができる。 ここには50万種類、1,500万冊が保管され、24時間配送が可能で、従来の手作業による方法を徹底的になくした。年間の図書発送設計能力は80億元あり、これから1-3年で、物流センターの取扱高を50億元以上にする予定である。
2007年11月17日
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中国の会社の有給休暇制度など、関心を持ったこともなかったのですが、これまではなかったのですね。でも制度ができても、零細企業、街にたくさんある小さな店での実行はなかなかできないでしょうね。 国務院は「有給休暇規定(草案)」について、11月16日まで意見を聴取する。これは国家機関、団体、企業、民間の個体工商戸まで、従業員が同一職場で連続1年以上働けば、有給休暇をとる権利ができ、職場はそれを保証しなければならないと規定している。 有給休暇は、仕事の具体的な状況と、本人の希望を考慮し、総合的に決定する。従業員は、正常な仕事の時と同じ給料、福利待遇を受ける。勤続1年以上10年未満は年間5日、10年以上20年未満は10日、20年以上は15日とし、法定祝日、休息日は年休には含めない。 有給休暇を休まなかったら金を払うのか? この有給休暇規定(草案)は零細企業にも適用され、多くの市民が歓迎しているが、本当に効力を持つのか疑問視する声もある。地方政府の関係部門が、ものすごい数のある個人営業の店まで本当に監視できるだろうか?出稼ぎ工:親方が休暇をくれなければどうにもならない 李さんは広州の肉まん屋で出稼ぎをしているが、新しい規定に期待していない。「うちの休みは、週末の半日と春節の10日だけ。毎日10時間働いて、何もかもあわせて月1,400元。農村から出稼ぎに来ている者には、飯が食えればそれでいい、休暇など必要ないよ」 隣の小売店で働いている広西出身の女の子は「そんなことできっこない、親方が休みなんかくれるものですか! 毎日12時間働いて、食住付きで月800元、休みなんてほとんどない。仕事が苦しいから本当は休みは欲しいわ」 食堂で働いている女性は「有給休暇があればいいけど、親方が休暇をくれなくても政府へ訴える人なんかいないわ、今は仕事を探すのが大変なんですもん」国有企業社員:だれが自発残業をさせているのか? 李さんは広州の国有企業の技術者で、月収は1万元程度。会社にはしっかりした規定があるが、「仕事が多く、どうしても自分がやらなきゃならない。国慶節の連休にも出勤した同僚がいたが、会社は3倍の割増金などくれないよ。みんな口では文句を言うけど、会社と戦う人などいない。誰が自発残業をさせているんだろうね?」企業主:現実には大変難しい 「法律法規は弱者に味方し、それはいいことだが、小企業の経営は非常に苦しい。社会保険も、毎月一人に400-500元、このコストを消化するのさえ難しい。17%の付加価値税も多くの企業が逃げている。個人経営の零細企業がこんなにたくさんあり、政府部門はとても手が回らないだろう」
2007年11月16日
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日本の南極観測船「しらせ」が南極へ最後の航海に出たとのニュースを見ました。この次は新しい船になり、その名前を募集したのですが、やはり「しらせ」がいいという意見もあり、まだ決まっていないようです。 南極へ出かけるには適当な時期があるようですから、中国の観測船もほとんど同じ時期に出航しました。こちらは大幅改造で性能をアップさせたとのことです。真っ赤な船体は中国人の好きな色です。 中国は南極にすでに二つの基地を持っていますが、さらに内陸にも建設するようです。 我国の第24回南極観測隊が上海外高橋の中国極地観測国内基地の埠頭から出発、現代的に改装された「雪龍」号に乗って南極へ行く。2008年4月に上海へ帰港する予定である。 今回は188人の隊員で構成され、1984年に初めて観測を始めて以来、最大の人員となった。今回は、南極内陸に基地建設をするための場所選定、国際極地年の中国のアクション計画実施、基地考察“十五”能力建設現場実施をメインとし、その他いくつもの項目がある。 特に中山基地から内陸のアイスドームA地区を総合考察し、南極考察をさらに発展するための基礎を作る。これは内地基地の場所選定の重要な根拠となり、次年度に建設するための基礎となる。氷河、氷の下の地形考察も実施する。 「雪龍」号は7ヶ月かけて全面的に改造した。二つの南極基地へ750トンの燃料と食料を輸送し、長城基地へは25トンクレーン、ローダー、掘削機、ジープを運び、中山基地へは9台の雪上車、ローダー、掘削機、生活棟、2つの居住棟、発電棟を運ぶ。写真:http://www.jfdaily.com/gb/jfxww/jishibb/node34972/userobject1ai1848322.html
2007年11月15日
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去年は北京大学が14位と、東京大学を抜いていたのですが、今年は大幅にランクを落としました。みな大きな大学ばかりで、実質がそれほど変わるわけはないと思うのですが、なぜこんなに大きく変動するのか、ランキングそのものに問題がありそうに思えます。でも、大学関係者はこれに一喜一憂するのでしょうね。 タイムズ紙高等教育版が最新の世界の大学ランキングを発表、ハーバード大学がトップをキープ、オックスフォード、エール、ケンブリッジ大学が同率2位となった。同紙責任者は、このランキングは大学、雇用主、各領域の専門家数千人の意見を求めて、半年かけて完成したもので、学生が大学を選ぶ際の参考にするものだという。 同紙は2004年から毎年世界の大学ランキングを発表、今年は5,101人の学者と1,482の会社の意見を参考にしたという。ランキングで考慮される要素は、科学研究能力(40%)、雇い主と会社の学生に対する満足度(10%)、大学の教師学生の比率(20%)、論文の被引用率(20%)、国際学生の比率(5%)と国際教師の比率(5%)である。英国の大学が米国との差を詰めている イギリスの大学は今年は、トップ10の中に4つ入り、オックスフォード大学は去年の3位から2位に、ロンドン大学インペリアルカレッジも、9位から5位に上がった。2位になったオックスフォード大学とハーバード大学の差は、去年の3.2点から2.4点に縮まった。 トップ200大学は28の国にわたり、トップ100大学では北米地区に43校と去年よりも6校増えた。ヨーロッパ地区は35校で、去年より6校減った。東京大学がアジアでトップ 中国内地と香港地区の多くの大学がランキング入りしたが、内地の大学はほぼみんなランキングを下げた。トップ100にはアジア地区で13大学が入り、去年より1校増えた。アジアでトップは東京大学で、世界ランキングは17位だった。 内地の大学では、北京大学が去年の14位から今年は36位、清華大学も28位から40位に落ちた。同紙責任者は「毎年の統計データは変化するが、多くの学者の北京大学と清華大学の評価はよく、中国の大学の国際化の程度は高まっているので、将来、さらによくなるだろう」 香港の大学では、香港大学が最もよく、去年の33位から18位に上がり、シンガポール国立大学を超えてアジア2位となった。香港中文大学も大幅に上昇し、去年の50位から今年は38位になった。世界の大学ランキング1 ハーバード大学、2 ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、エール大学、5 インペリアルカレッジ、6 プリンストン大学、7 Caltech、シカゴ大学、9 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、10 MIT、17 東京大学、18 香港大学、19 スタンフォード大学、21 コーネル大学、35 シンガポール国立大学、36 北京大学、38 香港中文大学、40 清華大学
2007年11月14日
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11月11日は、1が4つ“1111”並ぶので、きちんと整列している様子を連想して、バスや地下鉄の乗車、駅や公園などで整列して切符を買いましょうという「整列運動」の日になっています。 バスに乗るときは、人々がワッと詰め掛け、早くから並んでいても乗れないことさえありました。オリンピックまでによくしようと運動を続けていますが、もう1年を切っており、どうなるでしょう? “1111”にはもう一つ意味があり、それぞれの1がポツンと立っているように見えることから、「チョンガーの日」とも呼ばれています。目ざとい商売人がこれに目をつけ、色々な行事を催して、相手探しの若者を集めています。「整列運動」の日 昨日は北京市の第10回整列運動の日で、多彩な活動が展開され、10万人以上のボランティアが公共の場所で、100万市民を整列活動に参加するよう導いた。また、これまで整列日活動を行ったバス、病院、マーケット、学校、公園などはそれぞれ成果を展示した。 市内のバス停には「オリンピックを迎え、文明を重視し、新風を樹立する」「共に文明秩序を樹立しよう」などの幕が張られ、4,000人以上の青色の作業服を着た乗車監督員が持ち場についた。 日曜日で乗客は多くなかったが、自発的に整列した。活動期間中、市民に「文明的な北京人になろう」という小冊子10万冊、痰袋20万枚を渡し、自分で整列した市民1万人に絹のハンカチを贈った。独身男女が街に出て相手探し 11月11日には、1,000人近くの独身男女が東直門銀座モールで、「独身者の街をぶらつく日」の活動に参加した。街を歩きながら気楽に交流でき、伝統的なお見合いの気まずさをなくしたもの。 午後2時、サービスカウンターで受取ったきれいな「独身マーク」を胸に着け、心に適ったベターハーフが見つかることを期待した若者がモールをぶらついた。マークを見れば独身者と分り、話しかけられる。主催者は、異性のカードを集めればプレゼントを提供しますと、交流の活発化を図った。 主催者側の従業員がキューピッドとなり、恥ずかしくて女の子に話しかけられない男の子に代って気持ちを伝え、仲立ちをしたりしたもした。愛情運動会に3,000人の独身男女 朝陽体育館に集まった独身男女は少しも孤独ではなかった。「目隠しした男性が女性を背負い、ゴールへ着くまでに障害物を避け、バラを拾い、風船をふみつぶさなければなりません」と、係員が大声で男女青年にルールを説明した。 主催者は、運動やゲームの方式を用いることで、相手探しの気まずさを忘れさせることができ、これから流行るだろうと言う。昨日の活動でも場内は笑い、拍手、声援に包まれ、楽しい雰囲気だった。
2007年11月13日
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新しい労働契約法が2008年1月1日から実施されることになっています。その中には「10年以上勤続の社員は期限のない労働契約を結ぶことができる」という規定があります。 最近、華為という会社が勤続8年以上の社員をいったん自発的に辞職させ、再雇用しようとしているのは、この規定を逃れるためではないかと、議論が賑やかになっています。 華為というのは広東省にある通信機器の会社で、中国では非常に有名です。以前、華為公司の「マットレス文化=残業文化」で過労死で猛烈な働き振りを紹介したことがあります。 昨日のニュースで、広東省総労働組合の責任者が華為の副総裁と会見し、従業員の権利保護についていくつかの協定を結び、華為はこの辞職・再雇用を中止とありましたが、まだ詳しいことは分りません。 今年9月末から、華為は8年以上勤続している社員7,000人に辞職願いを出させ始めた。辞職後に再びポストにつく競争に加わることができ、採用されれば、職位と待遇は基本的に変わらないが、改めて労働契約を結び、勤務年限がここから新しくなる。 社員は辞職すれば、全員が補償を受けることができ、その総額は10億元に達するという。辞職再契約の作業は、労働契約法が施行される2008年1月1日までに終らせることにしている。 辞職補償は、仕事の年数に応じ、Nを勤続年数とし、ある社員の月給が5,000元、年間のボーナスが6万元、月に均すと5,000元、8年働いたとすると、補償額は(月間収入)*(N+1)で、10,000元*9=90,000元となる。 彼ら古い社員が辞職すると、華為の古い社員番号はなくなり、ある程度等級を表示していた社員番号制度が取消され、新しい体系となる。総裁、副総裁などもいったん辞職して、再び職位につくことになっている。集団辞職しても法律を回避できない 法律関係者は、今回の華為のやり方では、いったん辞職しても、本当に華為を離れるわけではなく、継続して仕事をするので、勤続年数は連続して計算する必要があるという。 外界の沸騰した議論に、華為は先日、「今回のことは、労働契約法の10年の年限を避けるためではなく、会社の正常な人事調整である」と発表した。
2007年11月12日
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5月の連休ができたのは私が北京の大学へ留学中のことで、急遽、承徳への旅行を申し込みました。出発時間が早かったので、早起きして出かけましたが、タクシーがなかなか来ず焦りました。 あの時は、事前の予告がなく、突然決まったので、大学も対応にあわてましたが、今回は半年前ですから、だいぶんましです。でも、今は中国の大都会では結婚式場の予約をずい分早くからしなければならないので、新婚さんは大変です。 それから今は春秋のゴールデンウィークの旅行がすっかり定着しているので、これがどうなるか気がかりです。中国へ遊びに出かける時期に影響が出そうです。 国家発展改革委員会は11月9日にゴールデンウィークの新しい案を出し、11月15日まで民意を聞くことにしている。この案では、5月連休の3日間の休みを1日だけにし、春節の3日の休暇は大晦日から始まるようにする、清明、端午、中秋をそれぞれ1日ずつ休みにし、年間の休みは元の10日から、11日に増やすというもの。 今後は、週末を振り替え、7日間のゴールデンウィークを2回(春節と国慶節)、3日連休を5回(元旦、清明、メーデー、端午、中秋)設け、休日の分布をより合理的にできると説明している。来年の5月ゴールデンウィークの結婚式に異変 5月のゴールデンウィークが来年から取消されるとの情報が早くも上海のブライダルマーケットを混乱させている。休日になると思っていたのに、取消されることになると、結婚式を計画していたカップルも計画変更せざるを得ない。 来年5月6日に結婚式を挙げる予定だった安さんは、今年の4月にはホテルへ予約金を払った。この日を選んだのは、ゴールデンウィークの終わりに近く、遊びに出かける友人たちも帰ってきて、式に出席してくれると考えたからだ。 もし休みでなくなると非常な影響を受けるので、彼女はホテルと交渉し、結婚式を来年6月7日に延期した。ホテル関係者によると、特に影響を受けるのは5月5-7日に結婚を予定していた人だと言う。結婚写真、結婚式用の車、結婚式など全て影響を受けるが、特に結婚式の影響が大きい。すでに多くの予約があり、前後の土日はすでに予約でいっぱいで、時間変更も容易でない。 休日の変更は同様に旅行市場にも影響を与えている。上海の旅行社の責任者は、ゴールデンウィーク期間中はどこも客がいっぱいでサービスが悪くなるので、ゴールデンウィークをなくし、細く長く続くようになるのはいいことだと賛成する。 だが、同時に有給休暇制度を実行するなどしないと、今後はさらに国慶節と春節の休みに客がよけいに殺到し、混乱がひどくなるだろうという。
2007年11月11日
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中国には偽札が多いとよく聞かされました。以前、特に50元札が危ないといわれたことを覚えています。しかし、偽札をどうやって見分けたらいいのかも分らないので、運を天に任せていました。 これまでは幸いに偽札に出会ったことはありません。もしかしたら偽札をつかんでも、無事に使えていただけかもしれませんが・・・。中国人の中には、受取ったお札を光にかざしたり、手でパンパンと引っ張って感触を確かめている人もいます。そうした人の参考になるのでしょう、この記事の最後には偽札の見分け方が書いてありました。 それにしても、20元札という低額の紙幣に偽札が作られるとは驚きです。やはり警戒されることが少ないからでしょうね。いずれ流通量の多い10元札にも偽札がでるのでしょうか。 今年6月、広東省公安庁は、珠海市に偽札印刷所を作ろうとしている動きを発見、珠海市公安局が直ちに偵察を始め、犯罪容疑者に狙いをつけ、24時間見張りを続けた。7月20日ごろ、印刷した偽札を運び出そうとすることをつきとめ、摘発した。 印刷所は200平米ほどで、仕切られた80平米の部屋の中では、2台の印刷機が轟音を立てて運転し、印刷の終った半製品の山があった。警察は直ちに犯罪容疑者を逮捕した。 容疑者朱某、張某は珠海に印刷所を持っており、今年5月、容疑者呉某を通して二人は広州の偽札販売グループの責任者と知り合った。広州側が提供する印刷設備と原料を使って150万枚の20元札を印刷すれば、その後設備は朱某、張某のものとなることになっていた。20元札にはニセモノが多く、一部の店は受取り拒否 第5代目人民元紙幣は2000年から発行されたが、20元、50元札の偽札が出回っており、20元札のニセモノが特に多い。偽造技術が高まるに連れ、紙質、色、感触など本物に近づき、多くの市民が損害を蒙った。警察は強力に取締っているが、偽札が次々と出てきて、ますます識別が困難になっている。最近は20元紙幣を受取らない店も増えてきた。 偽札の見分け方は、先ず光にかざして透かしを見ることで、蓮の花の線がはっきりし、花弁に立体感があるのが本物、次に正面左下隅の紙幣ナンバーの下に「20」と書いた白い透かしがある。3番目は安全線で、偽札は直接表面に印刷され、ボンヤリしている。4番目は正面右上の「20」の数字の下の装飾図案で、正面に目を近づけて傾斜させて見ると、図案の中に「20」の字が隠されている。この他5元以上は凹版印刷で、点字部分、「中国人民銀行」の文字、人の像などを手で触ると凹凸感がある。これまでの偽札はオフセット印刷で、平滑で、凹凸感がない。
2007年11月10日
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中国の若い人は、日本とは比べものにならないくらい転職をするようです。大学の新卒者の就職はとても厳しい状況にあるのですが、職務経験がある人が転職するのは割りに簡単なようです。日本だと新卒が圧倒的に有利なのに、ずい分違います。 だから少しでも不満があると、次の仕事を見つけようとするのですが、今の若い人は一人っ子で育っていますから、我慢することを知らないのかもしれません。 なお、ポスト80というのは、80年代以降に生れた人のことです。 1年で3回転職、このように頻繁に転職することがポスト80では当たり前になっている。11月3日に上海体育館で開かれた中高級人材募集会で、よりよい転職の機会を求めた彼らは、豊富すぎる履歴があだになり、忠誠度の欠如が問題にされ、採用側の会社から冷遇される原因となった。 「どうして1年間に3回も転職したの?」、去年上海の某大学を卒業した張さんは、各会社のブースで疑わしそうな声でこのように聞かれた。「短期間にこんなに転職するのは、彼の能力か忠誠度を疑わざるを得ない」と採用の面接官が語った。 張さんは卒業してすぐに上海のインターネット会社で編集の仕事をしたが、面白くなかったので、去年末に南京のメディアへ転職した。5ヶ月経ち、新しい上司と合わなかったので、今度はスポーツ用品の会社へ転職した。そして数日前に、やはり上海で働くのが将来的に有利だろうと辞職したという。 彼は卒業したての幼い頃に比べると、1年の間に3社で働いた経験があるので、自分では就職の選択が広がるはずと考えたのだが、それがかえって重石になったのだ。 ポスト80では転職が普通になっている。上海のある大学のクラスの卒業生では、この1年で3分の1以上が転職し、2回以上転職した人もいる。彼らは仕事の待遇が悪い、会社の環境がよくない、同僚の素質が低いなどの理由で転職するが、新しい仕事でも同じような不満を持っている。 このような転職族に対して、募集側は危惧を持っている。たとえその応募者が非常な才能を持っているとしても、数ヶ月で転職されては、会社に長期的な利益をもたらさないからである。 あるキャリアコンサルタントは、目先の利益にとらわれて、すぐに転職するのではキャリア目標があいまいになるのでよくないという。職場を選ぶ時に慎重にし、長い時間その職場で職業能力を積んで、長期的に発展できるエネルギーを蓄えるべきで、一時的な利益得失に惑わされて転職を繰り返すべきではないと忠告している。
2007年11月09日
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ホワイトカラーかどうかは給料で決まるんじゃないと思うんですが、こんな記事が波紋を広げています。社会科学院はこんなレポートを出していないと声明を出しました。私もそうだろうと思いますが、こんないい加減なことが堂々と報道されるんです。でも各地の物価レベルをかなり正確に反映しているような気がします。 社会科学院が2007年の全国主要都市のホワイトカラー給料標準を、各都市の物価水準、居住コスト、交通コスト、都市の現代化などの各種要素を含めて7ランクに分けて発表した。(単位は元/月)1:香港 18,500元、マカオ 8,900元2:上海 5,350、深セン 5,280、温州 5,020、北京 5,0003:杭州 4,980、広州 4,750、蘇州 4,300、厦門 4,100、青島 4,0004:南京 3,780、福州 3,380、無錫 3,200、天津 3,150、済南 3,120、大連 3,0005:鄭州 2,880、昆明 2,800、武漢 2,680、海口 2,600、長沙 2,480、三亜 2,360、 重慶 2,250、瀋陽 2,100、ウルムチ 2,100、西安 2,0806:成都 1,900、ハルピン 1,700、フフホト 1,700、貴州(貴陽?)1,600、 長春 1,500、蘭州 1,500、銀川 1,100、西寧 1,0007:ラサ 900 これには異論続出です。一例を挙げると、インターネット上で「ホワイトカラーの給料標準、あなたはこれを標準と思いますか?」という調査が行われ、次のような回答がありました。低すぎる■北京で月給5,000元のホワイトカラーだと、建築面積100平米の住宅を買うのに、飲まず食わずで20-30年かかる。■マカオで8,900元のホワイトカラーは飯が食えない。建築工でも平均日給は550元、月25日で11,000元になる。8,900元はどうやって計算したのか?適当だ■これだけの給料があればホワイトカラーといえる。利益のよくない当地の国有企業と比べると給料が3倍はある。大きな住宅を買ったり、車は買えないが、そこそこやっていける。■誰と比較するかが問題だ。貧しい大部分の人と比べたら、ずい分高いが、先進国と比べると、我々のホワイトカラーは、仕事は厳しく、保障もない。ホワイトカラーは給料じゃない■ゴールドカラー、ホワイトカラー、ブルーカラーは、仕事の性質によるもので、収入とは関係がない。ゴールドカラーは指導管理層、ホワイトカラーは頭脳労働者、ブルーカラーは技能工員、グレーカラーは体力工員だ。■考えが間違っている。ホワイトカラーは単に体力仕事でないだけだ。ブルーカラーでもホワイトカラーでも、よく稼ぐのがグッドカラーだ。
2007年11月08日
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11月5日には、中国の月探査衛星が月周回軌道への軌道修正に成功しました。最近の中国の新聞はこのニュースで持ち切りです。今は日本の「かぐや」と中国の「嫦娥一号」、二つの衛星が月を回っています。 どちらも月軌道に乗るのに成功したのはいいですが、両国の反応はだいぶん違います。もちろん日本でも大きく報道されたのですが、中国のほうが報道により熱が入っているように見えます。決定的に違うのは、中国では胡錦涛総書記と温家宝総理がどちらも関係者に祝電を打ちました。 日本では、首相が祝電を打ったという報道は見ませんでしたし、大臣が関係者に何かねぎらいの言葉をかけたという報道すら見ませんでした。もしかしたら私が見落しているのかもしれませんが・・・。 胡錦涛総書記は「嫦娥一号が月軌道への制動に成功し、月周回軌道に乗ったと聞き喜んでいます。私は嫦娥一号の研究開発、指揮、観測制御などに関わった全ての人に祝賀と心からのねぎらいを送ります。さらに月周回探査の新しい勝利を希望します」と祝電を打った。 国務院総理温家宝の祝電は「プロジェクトに参与した全ての人々に祝賀と心からのねぎらいを送ります。皆さんが高い要求に答えて、一糸乱れず、協力して、着実に仕事をし、月探査プロジェクトの円満な成功をすることを希望します」 中国は宇宙開発を国威発揚に利用し、ロケット発射を有料で見物させるとか、「嫦娥一号」は音楽を月周回軌道から地球に向けて放送するなど、国民にアピールしようと必死です。貧困や環境問題を抱えながら巨額の資金を投入するのですから、当然のことかもしれません。 どうも日本と中国では月探査に対する姿勢が相当違うようです。日本の月探査の主要な目的は「月の起源や進化の秘密に迫る」ことで、その他に「将来の月面基地や資源利用に向けた情報収集」も行うのだそうです。 一方、中国は「最終的には人間を月面に送り込み、将来のエネルギー源と期待される核融合発電の燃料となるヘリウム3の採掘を目指す」という遠大な目標を持って、その第一ステップという位置づけをしています。 第二ステップは2012年前後に、月への軟着陸船を発射し、月面車を送り、その付近の探査を行う、第三ステップは2020年前後に、月面に探査機を着陸させ、サンプル採取と分析をし、さらにサンプルを持ち帰って詳細に研究をするとしています。 日本も「かぐや」の成功後に、次は2010年代に月面着陸する探査機「セレーネ2」の構想を 宇宙航空研究開発機構が発表しましたが、長期的な目標があるのかどうかもはっきりしません。 このままでは、日本が何もしなかった間に尖閣列島の天然ガスが採掘されているように、何十年か先には月の資源も取られてしまうのかもしれません。
2007年11月07日
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最近の経済絶好調を反映して、中国では富豪が激増しています。元々飛びぬけた富豪が少ない上に、株式も不動産も低迷している日本は、富豪ランキングでも蚊帳の外になっています。 なお、トップの人は父親から譲渡を受けてこんな財産を持ち、6位の人は今年株式をアメリカで上場し、非常な資産家になったものです。 フォーブス中国語版が2007年の中国富豪ランキングを発表した。「今年2月の株価で計算すると、10億米ドルを越えた富豪は、アメリカで415人、ドイツ55人、ロシア53人、インド36人、イギリス29人だ」とランキング制作の範魯賢はいう。 「2桁の経済成長と株式市場の繁栄により、かつてない富の増加があり、2007年、トップ400ランキングに上がった富豪の財富総計は2,800億米ドルと、去年よりも1,640億元増えた。10億米ドルを越えた富豪も去年の15人から一気に66人に増え、世界で富豪が最も多い国の一つになった」 「ほとんど全ての富豪の財富は国内あるいは海外の資本市場を通して獲得したもので、このため統計がより透明さを増し、数年前と違ってこれらの財富は公開されている」 「中国の富豪400人とアメリカの富豪400人を比較すると、中国は平均年齢が46歳と若いが、アメリカの平均年齢は64歳であること、富豪の中で自主創業した人はアメリカが67%であるのに対し、中国では99%に達していることが分った」 「大勢の新しい富豪が現れたことも今年の特徴で、400人の中で146人は新人で、トップ40人の中にも9人が入った。住宅、不動産投資の上昇のために、今年のランク入りした中で不動産業が異彩を放った。地区別に見ると、広東が富豪が最も集中し79人、次が北京で49人、3位は浙江で46人」2007フォーブス富豪ランキング(トップ10位) 順位 姓名 性別 年齢 財富(億元) 会社名 本社所在地 主要産業 1 楊惠妍 女 26 1211.5 碧桂園 広東佛山 不動産 2 許栄茂 男 57 544.3 世茂集団 上海/香港 不動産 3 郭広昌 男 40 362.3 複星国際 上海 鉄鋼、不動産など 4 張 力 男 54 358.8 富力集団 広東広州 不動産 5 張近東 男 44 336.1 蘇寧電器 江蘇南京 家電小売 6 彭小峰 男 32 286.6 賽維LDK太陽能 江西新余 太陽エネルギー 7 張 欣 女 42 285.3 SOHO 北京 不動産 8 廬志強 男 56 279.8 中国泛海控股集団 北京 金融、不動産 9 栄智健 男 65 272.2 中信泰富 香港 建設、特殊鋼等 10 黄光裕 男 38 271.5 鵬潤投資 北京 家電小売
2007年11月06日
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「この紋所が眼に入らぬか!」と水戸黄門の印籠をかざすのと同じ効果があるのですね。中国の観光地へ行くと、共産党、政府首脳の写真や直筆の書がたくさん掲げられていますが、こんな意味があったとは考えませんでした。 観光地での揮毫、学校からの手紙に対する当たり障りのない返事は簡単に書けますが、中国に多い深刻な問題については、そう簡単に返事することはできません。 また学校の教師と生徒が温家宝総理に手紙を書き、また総理が自筆で返事した。最新の手紙は福州市延安中学の教師と生徒が9月25日に総理に宛てたもので、5日後に総理からの返事があった。 その全文は「福州市政府が延安中学全体の先生と生徒に伝言ください。手紙を読みました。学校が光栄ある伝統を発揚し、さらなる進歩を遂げるよう期待します」という簡単なものだった。 この学校が総理に出した手紙は、非常に吟味して書かれていたが、何か具体的な問題を解決したいとか、特に報告するような内容はない。それは(1)総理が教育を重視していることへの感謝、(2)自分の学校の成績の自賛、(3)今後も人材を育成するという決心の表明である。 ここ2年来、しばしばこのような手紙が出され、総理からの返事があった。どの手紙も内容は大同小異で、感謝から始まり、決心で終る。総理は短いが、励ましの返事を毛筆で真面目に書いた。 彼らはなぜ総理に手紙を書くのだろうか? という疑問がどうしても生れる。それで筆者は延安中学の校長を訪問した。彼は「手紙を書いた目的は非常に単純で、学校の創立記念日に、総理に学校へ来て欲しいからだ」という。だが、そんなことは手紙の中には直接書かれていない。 私は彼らの感謝の気持ちや決心が本心からだということを否定するものではない。しかし、それらの美しい言葉の後ろに隠された意図を掘り下げて考えてみたい。 先ず、これは安価で効率のよい宣伝の策略である。どんなに無名の学校でも、総理からの返事があれば、メディアが殺到しすぐに有名になる。 次に、指導者の視察や自筆文書は非常な力を持つ。延安中学もきっとこの手紙を表装して適当な場所に掲げ、視察、参観に来る人はみんなその下に恭しく立ち、畏敬の念を持つだろう。そして地方政府も文句をつけにくくなり、教育経費を滞らすことができなくなるだろう。 名所旧跡には指導者が視察したときの写真や彼らの書がかけられているが、同じ理屈である。 私は新聞社に長く勤務し、無実を訴え、腐敗を暴く無数の手紙を見てきた。これらは同時に関係幹部へも送られている。もしメディアが総理の返書だけを追い求め、これら処理のしにくい、重苦しい手紙をなおざりにすれば、間違ったメッセージを発することになるのではないだろうか。
2007年11月05日
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しばらく前にダライラマがドイツ、続いてアメリカを訪問し、それぞれ首相、大統領と会談しました。ダライラマは、チベット独立を主張しているように言われることもありますが、そうではないのです。 少数民族が多く住んでいる地域も、今は漢族が実質支配していますが、もっと少数民族自身に管理させるようにしたいという希望は、当然のように思えます。 チベットの精神的指導者ダライラマが、ワシントンを去る前に中国人記者との記者会見を行い、初めて「自分は中国人だ」と述べ、「中国とチベットの大団結」を主張した。 ダライラマは「もしチベットが独立すると、弱くて貧しい国になってしまう。中国の中に留まってこそ繁栄できる」と強調した。彼は「チベット独立を主張したわけではなく、自治を求めたが中共に受入れられなかった」と述べた。 彼は本当の自治、すなわち教育、文化、宗教、経済、環境などをチベット人が管理することを希望し、自治は大チベット区、すなわち雲南、四川、甘粛、青海などのチベット人の区域にも拡大されるべきだと主張。 「あなたは中国人だと思いますか」との質問に対し、ダライラマは「そうです。私は独立を求めたことはありません。だから当然中華人民共和国の国民です。でも、実際は私は難民です。世界中が私はチベット独立を主張していないことを知っています」 いつ台湾を再訪するかについて、彼は「今は北京が台湾訪問を許してくれません」と答えた。彼は非常に訪問したいと思っており、中国政府が了解すれば、すぐに行きたいという。 彼が97年に初めて台湾訪問をしたとき、民進党幹部に対し、自分はチベット独立を主張していない、台湾も中共と緊密で独特の関係を発展させることが実際的だと助言した、という。 彼は、1974年から独立を放棄し、「中間的」な妥協の道に入ったと繰り返して述べ、ただそれが実質的な結果をもたらさなかったことが、一部のチベット人を独立路線に追いやったことを認めた。 中共がチベットを支配することに、チベット人の95%は不満を持っている。問題があれば解決すべきで、そうしなければチベット人にも中国人にも不利だと述べ、ブッシュ政権も米国議会も完全に彼の「中間的な道」を支持していることを強調した。 大陸訪問の強い希望を述べたが、自分の訪問が大陸にけんかを売ることになるのは望まず、正面からきっちり訪問したいという。
2007年11月04日
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指紋博物館ができたということですが、警察学校の生徒に見せるにはいいでしょうが、一般の人にはあまり面白そうにありません。公開してもお客さんはくるのでしょうかね。 指紋の形によって、頭がいいとか悪いとかということが言われることがありますが、どうでしょうか。私は余り関係なさそうな感じがするのですが・・・。 中華指紋博物館が江蘇省警官学院の中に完成し、今年末あるいは来年初めから試験的に開放する。これは国内唯一の指紋博物館であり、指紋の神秘から応用、歴史から現代までの指紋技術の発展に関して展示する。 指紋博物館が収集した1,000余りの指紋の実物の中には、清代中末期から民国時代の契約、文書が最も多い。その中には光緒26年9月14日の革命党の人の尋問記録に残された左手の全部の指紋もある。 「渦巻き指紋」について民間には多くの言い伝えがある。例えば、「一つは貧乏、二つは富、三つ四つは豆腐売り、五つ六つは質屋業、七つ八つは座ってやれる(官吏になる)、九つ十は苦労がない」、だが専門家は何ら科学的根拠がないという。 指紋は凹凸があるため立体感を持ち、凸部を乳突線、凹部を小犁溝と呼び、指紋は中心の模様と三角の形状で、およそ「弓」「箕(ひずめ型、ちりとり型)」「斗(渦巻き型)」の3種に大別できる。ある学者は、「弓」から「斗」に向かって図案構造が複雑になり、知能指数が高くなることがあるという。 民間には、指紋の中で、同心円の「斗」は「愚紋」だという説がある。ある調査によると、この種の指紋は中国科技大学少年クラスの学生では、一般の人より少なかった。また左利きは知能指数が通常高いといわれているが、調査の結果、同心円の「斗」の発生確率は一般の人より低かった。 指紋の専門家によると、古代中国の指紋の運用は四大発明に劣らなかったという。新石器時代に我らの祖先が製陶技術を発明してから、指紋は意識的、無意識的に陶器に留められてきた。 博物館の収集責任者沈国文は、5000年以上前の内蒙古紅山の遺跡から出土した陶器に指紋画があるという。過去の考古学者は普通の幾何模様だと考えていたが、指紋の専門家が注意を向けるようになって、指紋の型を鑑別し、指紋画であることが分った。 科学技術の発展で、指紋にはさらに応用範囲が広まっている。1936年に中央警察学校が南京馬群に設立され、現代的な意義の警察教育が始まった。指紋鑑定はすでに正式の課目に入れられている。指紋博物館にはこうした関連の資料が多数収集されている。
2007年11月03日
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間もなく来年卒業する学生の就職シーズンが到来します。これまでは大学院への進学を希望する人が多かったのですが、大学院進学への疑問が高まっているようです。 ここ数年の大学生、大学院生の数が非常に増えたことにより、就職が厳しくなり、初任給も下がり、大学院進学は値打ちがあるのか? と思い始めたためです。 北京大学卒、現在清華大学でパブリック・リレーションズの修士課程で勉強中の女性、張さんが大学院をやめて西湖・六和塔のスポークスマンに就職したことも、この議論に熱を加えています。彼女の写真もありましたが、とてもきれいな人です。杭州へ行けば会えるかも? 最近、「保研(大学院へ無試験推薦の資格)」という言葉を、卒業クラスの学生からよく聞く。大学院進学は本当に値打ちがあるのか? 大学4年生が悩み始めた。「保研を選ぶべきか?仕事を選ぶべきか?悩んでいる大4学生です。ご意見をください」と、あるBBSに書込みがあった。 以前は必死で手に入れようとした保研の枠だが、現在はそれほど喜ばれない。中にはせっかく資格を獲得していたのに、最終的に放棄した学生もいる。文科、商科などの専攻の学生に多い。 一般に9月中旬から10月末にかけ、大学4年生の中から、主に学習成績によって保研生を選ぶ。大学院のある大学では保研生枠は本科卒業生の15%、大学院がない「211工程」大学は5%程度。 浙江大学のマスコミ専攻の女子学生は、以前は大学院進学を希望していたが、報道機関で実習して考えが変り、就職希望になった。彼女の見るところ、ほとんどの会社が重視するのは能力であり、学歴ではない。今の大学院の課程は社会の需要に合わず、大学院が大学5年生、6年生になってしまっている。さらに就職の時のメリットもどんどん減っているという。 数年間20%以上で大学院受験生が増えたが、去年突然減速し、わずか0.5%の伸びとなった。冒頭の4年生に対する回答は「大学院進学のチャンスがあるなら逃すべきでない」「自分の具体的な状況を考えよ」「よい仕事が見つかれば大学院へ行く必要はない、大学院へ行くのはよい仕事のためだろ?」など色々。 大学生が大学院進学を考え直し始めたのは、いいことかもしれない。以前の受験熱を冷静に考え始めたからである。大4学生は自分の状況から理性的に、大学院か就職かを考えるべきである。
2007年11月02日
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しばらく留守にしましたが、昨日帰って来ました。車窓から見る秋の山陽路はもうほとんどの田で稲の収穫が終わっていました。それにしても昔に比べると、田んぼの減ったこと、これでも米が余るというのですから、おかしなことだなと思います。 中国では共産党大会が終わり、あまり大きなニュースもないようです。昨日は月探査衛星「嫦娥一号」がいよいよ月へ向かう軌道にうまく乗りました。それからオリンピックの入場券の予約受付で、申込者が多すぎてインターネットの回線がパンクして、組織委員会が珍しく謝罪したというニュースもありました。 その他、北京-上海高速鉄道建設の指導者グループというのができ、いよいよ具体化に向けて動き出しました。このような新しい建設が進む反面、広東省では高速道路の補修の時期に入ったという記事もありました。これは広東省だけではなく、全国どこも同じことで、これからはインフラの維持費用が大きな負担としてのしかかってくるでしょう。 これからまた、こうしたニュースの中から、いくつかをご紹介するつもりです。
2007年11月01日
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