ニーハオ中国

ニーハオ中国

2006/12/19
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カテゴリ: 考えごと・所感
週末、「硫黄島からの手紙」を見に行った。

この映画の新鮮なところは、
何といってもこれがアメリカ人が作った
映画だということ。

徹底的に日本側の視点に立った描き方は、
日本人の監督ならある意味当たり前の視点だが、
アメリカ人監督が、ここまで相手側の立場で
物語を描き切るというのは、なかなかできることでは
ないだろう。

投降し捕虜になった日本兵を
アメリカ兵が殺してしまうところなど、
普通だったら、自国のことを美化して、
なかなかこういう場面は描きたがらないものだと思うが、
全くにパラダイムの変換が成し遂げられていて、感心した。
そして、イーストウッド監督は
お国のために散っていった日本人の大和魂、
その一人一人に大切な家族があり、
国や家族を守るために必死に戦ったことなど、
ここまで日本の立場を理解してくれてるんだ、
と、好意を持った。

さすがアメリカ、懐が深い。

日本にこれと同じことができるだろうか。
南京大虐殺を、日本人監督が、
徹底的に中国人の視点で描き切ることができれば、
中国人は、「日本人は自分たちの痛みを理解してくれている」と、
好意を持つのではないだろうか。


先日読んだ「7つの習慣」という本の中には、

「理解してから理解される」

という原則が書いてあった。

美しい国、日本の立場を理解してほしい、と
いろいろアピールすればするほど、
相手の国も、自国の立場を理解してほしい、と
強く主張するだろう。
これでは平行線だ。

日本人が自分の国をかわいいと思うのと同じく、
相手の国の人も、自分の国をかわいいと思っている。
それをまず、認識しなければならない。

「理解してから、理解される」のだ。
相手のことを一生懸命理解しようと努力すれば、
相手のほうもこちらを理解しようという気持ちになる。

こちらの立場を分かってよ!
と先に自分の立場ばかりを押し付けると、
相手の反発は避けられないだろう。

これは国と国との間だけではなく、個人対個人の関係にも
応用できる法則だ。

「硫黄島からの手紙」を見て、
イーストウッド氏の、日本の立場を理解しようとする
姿勢に、頭が下がる思いがした。





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Last updated  2006/12/20 01:34:57 AM
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