星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2024.04.08
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カテゴリ: 本帰国で再発見!
 「北海道立近代美術館」で日曜日(不定期)に開催している学芸員による30分間の「ミュージアム・トーク」に初めて参加しました。1年間の美術館パスを購入したので何回でも参加出来るのが何より嬉しいです。 昨日は現在開催中の「パスキン展」に合わせて同時代に活躍した「エコール・ド・パリ」の画家「藤田嗣治」がテーマでした。藤田嗣治の自画像が展示されている近くに椅子(定員は一応15名)が用意され、学芸員から「本日は戦前・戦中・戦後の作品、主に戦争画の紹介です」とまず説明がありました。

藤田嗣治と言えば2006年に訪れた「パリ市立近代美術館」で見た「寝室の裸婦キキ」の大きさと「魅惑の乳白色」と言われる唯一無二の白色が私には一番印象的で、そういえば藤田嗣治の戦争画って見た事がないという事に気が付きました。


「12月8日の真珠湾」

パネルに映し出される「12月8日の真珠湾」「アッツ島の玉砕」「サイパン玉砕」「シンガポール  ブキ・ティマ攻略」等など主に「東京国立美術館」所蔵の戦争画はこれが藤田嗣治の絵かと思うほど茶色や暗い色が多く使われ、更に軍の命令によって国威発揚のため負け戦さでも勝利しているようにと描き直しを強要された物もあるそうです。戦時中、帰国を余儀なくされ日本人画家として最多の150点ほどの戦争画を描いた事と当時パリでの藤田嗣治の名声が日本で妬まれていた事もあり「戦争責任」を問われる事態にもなったようです。

 終戦後のGHQの聴取や日本の状況に嫌気がさし1949年にパリへ戻り洗礼を受けてクリスチャンとしてその後の人生を送った所謂「戦争に翻弄された一人」の人生にはしみじみするものがあります。


​「Chapelle Foujita」への道案内      5番目の 妻「君代さん」と共に眠る​

 2014年にシャンパンメーカーを訪ねるためランスを訪れた際に「藤田嗣治がプロデュースした教会」がある事を知り、立ち寄った事を懐かしく思い返しました。教会の真ん前にあるシャンパンメーカーの支援で建てられた教会で何と言ってもステンドグラスの美しさに魅了され教会内の椅子に座ってしばらく見惚れていた事もミュージアム・トークのお陰で昨日の事のように思い出しました。

 因みに次回のミュージアム・トークは4月下旬の「ユトリロ」に参加予定です。





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最終更新日  2024.04.08 13:03:41
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