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2022.04.19
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テーマ: 読書(8559)

本のタイトル・作者



山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る (講談社+α新書) [ 山中 伸弥 ]

本の目次・あらすじ


第一章 「ほったらかし」が子どもを伸ばす
第二章 親子で「ええかっこしい」をやめる
第三章 良い習慣が脳を育てる
第四章 常識を疑える子どもに育てる
第五章 レジリエンスを身につけさせる
第六章 しぶとい子どもは目線が違う

引用



山中 なるほど。障害がなくても「できないこと」はあるし、「できない時」もあるよね。僕らみんな常に心も身体も元気だとは限らない。


感想


2022年093冊目
★★★

神戸大学の医学部で同窓生だった二人のリモート対談。


ふとしたときに学生時代に戻るような、関西弁が出てしまうような、そんな関係性がとても良かった。
短いし、文章量もすくない本なのだけど、なかなか興味深かった。
ただし、本人の「子育て」というよりは、「自分がどう育ってきたか」がメインな感じ。
二人とも塾に行かずに神戸大やからね…元々かしこ(賢い子)やねんな…。
「問いを立てる力」が必要、というのは納得。

成田さんは、15歳の時に「大草原の小さな家」のドラマからアメリカに憧れ、原作も原著で読み、英語でドラマを見ていたそう。アメリカ留学した時は英語にほぼ困らなかったそうだ。すごい。
成田さんが仰るには、脳を育てるには「早寝早起き朝ごはん」(文科省のスローガンやん)が大事らしい。
うちの子、既に早寝早起きが出来ていない…。

引用部の、「助けてと言えることが自立である」というの、ああそうかと思った。
私、たとえばものすごく重い荷物を持っていたり、ひとりでは大変な出来事があっても、「自分が我慢してひとりで頑張ればいい」という思考なんですよ。
誰かに「助けて」「荷物を持って」って言えない。

夫と付き合い始めた時、たくさん買い物をした時に荷物を持ってくれようとするので、「なんで?!」ってなりましたもん。
「お前に持ってもらう筋合いないけど?!」笑

でも夫に言わせると、「どうして?重そうだから持つよ」っていう、それだけ。
「重いんだったら言えばいいのに」って言われて、目から鱗がぽろぽろ落ちた。
逆に夫も「持って」とか普通に言って来る。

それから結婚して、いっぱい「助けてを言えない状況」に爆発して、もう今はだいぶ「助けて」を(というよりは「やって」を)言えるようになりました。
逆に、「どうしてそんなこと言うの?嫌なんだけど」とかもね。
ずーっと、そういうことは言ってはいけないのだと思っていた。
私、自立してなかったんだなあ。

本の中では、続けて

「助けて」を言える力を育てるには、周囲が「いつでも助けるよ、大丈夫だよ」って周囲が伝えることです


と成田さんが仰っていて、「ああこれ、『 我は、おばさん 』の「おばちゃんのアメちゃん」で言ってたことと同じだ!」と気付いた。

私はここにいる。あなたに気付いている。
あなたが助けを求めたら、いつでも出来ることをしてあげる。
出来ないことは、他の人を呼んできてあげる。
主体的になることって、他者の「自立」を支えることだったのかー。

成田さんはお母さんとの間でかなり葛藤や軋轢があって、ご自身が子どもを育てる時には、「してもらって良かったことをして、嫌だったことはせずにしてほしかったことをする」を心がけていたそう。
なかなか難しいよね…。気付くと親と同じことをしているもの。そしてそのことに気づいてぞっとする。
いつまでやり直しがきくのか、もう私はやり直しがきかないのか、と思ったりする。
それでも、過去は変えられない。変えられるのは未来だけだ。
未来は今の積み重ね。




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最終更新日  2022.12.04 00:22:28
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