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2015.01.11
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カテゴリ: 文芸

 不勉強な私は、著者の 西部邁 さんも 佐高信 さんも知らなかったし、
 「 西部邁・佐高信の学問のすゝめ 」も見たことがありませんでした。
 それでも、本著を読んでみようと思ったのです。

 それは、本著で扱っているのが、私が読んだことのあるものが多かったから。
 勝間さんの 『断る力』 『1Q84』 、内田先生の 『街場のメディア論』
 竹中さんの『「改革」はどこへ行った?』、塩野さんの 『日本人へ リーダー篇』
『日本人へ 国家と歴史篇』 、稲盛さんの 『生き方』 が、二人の対談のターゲット。

竹中さんの著作は 他のもの しか読んだことがなかったけれど、
他の方々の著作は、全て読んでいたので、どんなことが書かれているか興味がありました。
もちろん、副題が「妙な本が売れる変な日本」ですから、


   ***

全ての著書について記していくと、膨大な量になってしまいそうなので、
今回は、塩野さんの2冊の著作についての、お二人の対談についてのみ、
私が思ったこと、感じた事を書いてみたいと思います。

  佐高 非常に僭越な言い方をすれば、帝王たるものは、

  西部 シーッ(笑)。 (p.163)

なるほど、佐高さんと西部さんは、こういう感覚をお持ちの方なのですね。

  佐高 だから、私も世評高い 『ローマ人の物語』 など読んでないし……。
  西部 (ヒソヒソと)大きい声で言ったらダメですよ。
  佐高 いや、読む気もしないというのは、
     つまり、この西部さんが指摘された
     女の嫉妬はすごいということしか書いていないことから推察すると
     ローマ人の本もたいしたことないと思ってしまう。(p.168)

そうか、佐高さんは読んでないんですね。
西部さんもかな?

  西部 例えばこういうセリフがあります。
     アレキサンダー大王とカエサルが偉かったのは、
     主観的大義を客観的正義に変えたからだという。
     大義とは大いなる正義のことね。
     それはその通りだった。
     でも、われわれが論じてほしいと思うのは、
     どうして自分が思ったサブジェクティブな正義が
     オブジェクティブな正義に変わったのかということですよ。(p.174)

「われわれ」というのは、西部さんと佐高さんのこと?
歴史学者でも社会学者でもない筆者が書かれた週刊誌のエッセーに、
そういった一歩踏み込んだ学術的内容(?)までを欲し、
それに相応しい内容が書かれていないと、途端に欲求不満に陥る方もおられるのですね。

  西部 パクス・ロマーナとは何か。
     この本にはこういう説明があります。
     パクス・ロマーナの根本は、要するに敗者をしっかりとローマに同化させたことだと。
     でも、同化しきれないからこそ滅びたのではないか。
     塩野さんの他の本によれば、ローマの版図が広がるにつれて
     ラテン語がものすごく低俗化していったという。
     それはそうだと思う。
     ちょうどアメリカが世界支配を拡大化するにつれて、
     実験国家アメリカは非常に人工的になってくると同時に、
     ジャパニーズ・イングリッシュなどが発生して、
     どんどん英語の表現が平板になるのと同じです。
     ローマの精神そのものが、バルガーな、低俗なものになったことがあるのではないか。
  佐高 だから、この本を読んで、それ以外のものを読む気にはならないですね。
  西部 小さい声で。
  佐高 小さい声で言わなくても、優等生じゃないんだからいいじゃない(笑)。
     つまり、彼女は平定される者の立場には、ぜんぜん立たない人ですよ。(p.176)

パクスロマーナや帝国の滅亡についての諸々は、
週刊誌のエッセーでは、もちろん、その都度説明するわけにはいきませんが、
『ローマ人の物語』には、もちろん書かれています。
まぁ、読む気にもならないと言って、読んでおられないのですから、どうしようもないです。

  西部 せっかくローマの偉大な帝王の群れを扱っているんですから、
     もう少し突っ込んでほしいと言いながらも、
     ローマの本をしっかり読めば、
     そういうことも書いてあるのかもしれませんけどね。
     古代ローマ後半の ネロ とか、ローマの五賢帝の最期の皇帝、 マルクス・アウレリウス
     不肖の息子 コンモドゥス の狂気とかを読むと、
     このエッセイに基づく私の批判がいささか色褪せるかもしれない……。
  佐高 西部さん、最期日和っちゃった(笑)。(p.189)

さすがに、読んでないのに、
あれこれ言うのは「ちょっとマズイかも……」とは、気づかれたようですね。  





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Last updated  2015.01.11 13:10:13 コメントを書く


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