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『百姓貴族(1)』荒川弘いやいや予想に違わぬ、いんや予想以上の面白さ。久しぶりに読んだ「ウンポコ」最終号(実質の休刊号)で初めて読んで、ええっ、ハガレンの人だよねっとびっくりして、その後、リニューアルした「Wings」でも継続していて、そもそもこういうのは大好きなので、単行本になるのを心待ちにしていた。もう目からボロボロうろこが落ちたよ。「動物のお医者さん」は所詮フィクションだったなーと、リアル酪農業のたくましさを垣間見た気がした。有事が起きたら生き残るのはこういう人たちなんだな。いろいろ人生におけるサバイバルのスキルが都会生活者とは天と地ほど違う。米農家は父方の実家がそもそも代々農業だったし、いまでも親戚が何件か農業やっているので、多少はその暮らしぶりを知っているつもりだったが、酪農農家は全然違っていた。いろいろ国の思索への皮肉も交えつつ、あれだけ体を使って労働して、それでもカツカツというのは解せない。日々の食費がゼロだとしても、子供5人を育てるためには収入は必要だ。1日8時間だけ働いて給料が保障される給与所得者と、自営業という自由度はあれども早朝から夜遅くまで休日もなく働き続け、しかも時には自然を相手に敗北する職種じゃ、なんか精神力の強さで都会モノは最初から負けている気がする。ラクじゃない生き方でも、生まれ育った環境がそうだと、しかも荒川さんの場合、親世代が開拓民3代目という筋金入りの酪農家に育っているので、何の気負いもなくそれを受け入れて成長するのね。すごいよ。荒川さんって、最初に女性だと知ったときにも驚いたが(中村光が女性だと知った以上の驚きだった)、こういう氏素性で、一体いつどうやってあれだけの漫画の能力を磨いたんだろう。このエッセイではほとんど語られなくて残念。あ、そうそう。農業高校の生活というのも、グレる余裕もないほどシビアなもので、やっぱり生き物相手って大変なんだなあと実感。ある種、自衛隊と同様の厳しさと「すべきこと」を迷いもなく受け入れる素直さが必要な生活だ。せめてニワトリぐらい自分で捌けるようになりたいものだが、きっと無理だな。ゆえに見果てぬ夢として憧れる。酪農業ならではの名言。「水がないなら牛乳を飲めばいいのに」「牛肉がないなら羊を食べればいいのに」はけだし名言。そして北海道が独立して農産物を本州以南に流さなくなれば、食料自給率は軽く200%を超える(日高地方に限って言えば1000%とか)という事実に愕然。いいなあ北海道。でも肉体を使う仕事はできないっぽいから役立たずだな、きっと。そして、手をかけ愛情を注いで育てても消費動物(家畜)は病気になれば処分される運命。そこがせつない。
2009.12.31
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腐売り場に行けるのは年内最後かなと思って、昨日、仕事が終わってから書店に立ち寄って、なんかいろいろ新刊どっさり。和泉桂さんの新刊(上下巻)、木原さんの新刊(上下巻)、BL漫画5冊、青年漫画3冊、雑誌4冊。お、重くて帰りはタクシー使ってしまった。少女漫画雑誌の表紙を眺めていたら、プリンセスゴールドの表紙がやじきたの二人だったのでびっくりして買ってしまう。あわわ、プリンセスゴールドなんて20年ぶりくらいだよ。そしたら中身は20年以上前から書いている作家さんでびっしりだった。なんか70~80年代で時が止まっているよこの雑誌!なにしろ20年近く続きがストップしたままだった「やじきた学園道中記」、東西冷戦がなくなって、これまた終わったものと思っていた「エロイカより愛を込めて」、中山星香さんやら河村理恵さんやら、懐かしすぎて涙が出るよ。ボニータも作家さんがベテラン揃いだけど、このプリンセスゴールドの作家群の平均年齢たるや、すごいことになっていそう。いや、懐かしくていいんだけどさ。あ、岩崎陽子さんがいないな。この人の陰陽師もの(言わずと知れた安倍晴明)は、世の中に流行りだすよりずっと早かったように思う。好きだったなあ。で、もう一冊。「恋JUNE」というのを初めて買ってみた。DVDが目当てではないよ、栗本薫の追悼特集が載っていたから。歴代の小説道場のお弟子さんたちによる追悼文と、78年の創刊時に掲載された中島梓名義の「少年派宣言」が再録されていた。追悼文は英田サキさん、秋月こおさん、榎田尤利さん、江森備さん、尾鮭あさみさん、鹿住槙さん、金丸マキさん、鹿乃しうこさん、佐々木禎子さん、ささやななえこさん、定広美香さん、須和雪里さん、竹宮惠子さん、吉田秋生さんというそうそうたる顔ぶれ。でもたった5ページだった。どうせなら1人1ページくらいは読みたかったなあ。それにしても「恋JUNE」って漫画誌なのか。初めて知った。本のタイトル上のキャッチがすごいね。「恋に淫する夢に溺れる、私たちの耽美解放区!」・・・。ちょっ、恥ずかしい。そして、昔の作品を復刻と称して2本再録している。それでこの値段(980円)はちと阿漕な気がするが。JUNE創刊当初って、記憶にはあるんだけど、読んでいなかったのかな。表紙を見たら覚えているけど、当時は創作系ではなくアートや演劇分野で少年愛やフォモにこだわっていた「ペーパームーン」の読者だったからなあ。「耽美」は好きだったけど、それが小説ではなく世紀末芸術とか漫画のほうに指向性があったんだろうな。
2009.12.30
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『Life,Love(2)』西田東1巻を読んだのがちょうど1年前くらいなので、当然のごとくディテールなんて覚えていなかった。でも誘拐されて南米だかに拉致られた政治家の息子と、その見張りのチンピラができちゃう話(なんかミもフタもないあらすじ)だったよなと思って読み始めたら、いきなりチンピラが日本に来ていた。そうか、強弱の立場を入れ替えたのね。西田さんのリーマンもの、オヤジモノは、他に類がないのでいつも楽しく読んでいるけど、今回のは、比較的若い二人で職業が異質な点が変わっている。かたや政治家2世のスポイルされたボンで、こなた文字も読めないギャングの使い走り。この格差愛。しかも言葉も通じない、暴力も使えない日本にやってきて、頼れるのはボンだけなのに放置プレイ。そーかよそーかよとグレるチンピラ。でも決して泣き言は言わない。そしてなによりサバイバルに長けているから、あっという間に言葉も覚えて仕事も始める。ボンはここを読み間違った。そして怪しげな同居人たち、ショッキングなボンの親父の投身自殺。いやはや、口絵のカラーに主役でもない(ラブもない)アブラギッシュな親父を描くBL作家なんて、西田さんくらいだ。お話としては、自分的には今ひとつ盛り上がらなかったけど、いつもながら結構ギリギリの命がけの愛でよかった。こないだ読んだ歴史モノは今ひとつだったので、余計にそう思うわ。
2009.12.29
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『まほろ駅前多田便利軒』山田ユギ+三浦しをん連載していた「ピアニッシモ」があっという間に休刊になり、続きはどこで引き受けるんだろうと思ったら、やっぱり「メロディ」なのか。白泉社、タナボタだったな。ポプラ社は紺野キタさんとか、どのカテゴリーにもフィットしない貴重な作家さんを大事にしていたし、コミックスだってそこそこ棚を取れるようにはなっていたと思う。あそこのアイデアマン社長の経歴はずっと日経で読んでいたので、児童書の老舗が少女文学から少女漫画までテリトリーを広げてきたなと楽しみにしていたのに、残念だった。こんなに不景気じゃなければ、ポプラ社の方向は間違っていなかったと思っている。で、三浦しをんさんの直木賞受賞作かあ。エッセイはほとんど読んでいるけど、小説はトリックがないとなかなか手に取れないので読んでいなかった。あ、コバルトに載っていた老人BLとエッセイに収載していたBLは読んだ(笑)。そして直木賞をとったのはこの作品でなく駅伝のほうかと思っていた。いろいろ誤解だらけだった。で、まほろ駅前の便利屋の話だけど。不思議な話だなあ。そして三浦さん、やっぱり頭の中が中年だよ(笑)。エッセイを最初に読んだとき、自分より上かと思ったほど老成しているというか、笑いのセンスが古いというか高齢者にもウケる普遍性(笑)があるし、ミーハーチックなシュミも一回りほど上の年齢の人たちと合致するんだよなあ。エッセイからだけでも、なにやら自分ん知らない世代や時代への憧憬が見られたけど、それが小説になるとこうなるのか。なんだろ、これ。昭和中期の無頼派の人たちのような。破滅的な部分はいまどきらしく、無味と虚無と脱力感に満ちているけど、なんかトリックも今風の設定もなく、ユギさんがコミカライズしていることもあって、ひたすらBL臭がする(笑)。本当にこういう話なの?それにしても、まほろ=町田なのは明らかだし、あの駅前付近はよく行ってたので、神奈川県と間違われたり、二つの路線が交差していて、方向にいよってかなり街の表情が違ったり、「都会の辺境」っぽいしなびた感じがするところ(かつては川崎もそうだった)が良く伝わってくるけど、まさかタチンボがいるとは。裁断機で自分の小指を切っちゃう高校生とか、コロンビア人娼婦のルルちゃんとか、小さすぎて今ひとつ愛情が移らないチワワをムサいおっさんが面倒みているとか、若い女性が書く話にしては(そしてドロドロはしない話にしては)選ぶ素材が予測不可能だなあ。出てくる人も、メインの2人以外は子供から老人、そして娼婦までと幅広すぎるし、どういう読者を狙っているんだろう。ああそういえば三浦さんは文楽で卒論書いたんだっけ。そしてお父さんは古典の専門家だよな。だったら古い文芸に造詣が深いのもわかる。プロフィールの「綿埃と一緒に東京郊外在住」というのは、エッセイを読んでいないと、彼女がどんな生活をしているのか知らないから、絶対そういう名前の男子と同棲していると誤解する女子がいそうだ(笑)。その前に地震で倒れてきた本で圧死しそうだよ、三浦さん。私もこないだ遊びに来た女子二人に本気で心配されたので人ごとではないのだが。
2009.12.28
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ちょっと前にネタにした、本の内容は無関係で、タイトルだけで面白さを競う「日本タイトルだけ大賞」の結果が出ていた。そういえば昔、「本の雑誌」かなにかで毎年、腰巻大賞というのをやっていて、これは本の帯のデザインやコピーの面白さを競うもので、楽しかった。今でもあるのかな。結果には私も一瞬笑った本も数冊入っていた。残念賞は、男のセックスアピールは乳首にあり、セーカンタイとしての乳首の鍛え方、とかいう内容で、なんかBL好き腐女子狙いの妙な一冊だった。それにしても○○賞の冠の人たちが、小飼さん以外誰なのか、さっぱりわからないんだが。以下、引用。図に乗ってトップ3は画像も貼ってみる。あーでも新書だと表紙はつまんないなー。「今年一番“凄い”本のタイトルは『ヘッテルとフエーテル』! 『日本タイトルだけ大賞2009』 結果発表 2009年に出版された書籍の中で、最も優れたタイトルを表彰する『日本タイトルだけ大賞2009』(日本タイトルだけ大賞実行委員会主催)の大賞が決定致しました。 Twitterを利用した一般投票による一次審査、一般公開の選考会による最終審査の結果、各賞が決定致しました。●大賞 『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』 経済界 マネー・ヘッタ・チャン(著)●山田真哉賞 『31年ぶりにムショを出た―私と過ごした1000人の殺人者たち』 宝島社 金原 龍一(著)●上田渉賞 『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』 毎日コミュニケーションズ 齊藤 正明(著) ●ヨシナガ賞 『メキシコ人はなぜハゲないし、死なないのか』 晶文社 明川 哲也(著)●土井英司賞 『「1秒!」で財務諸表を読む方法』 東洋経済新報社 小宮 一慶(著)●斎藤広達賞 『女装する女』 新潮社 湯山 玲子(著)●小飼弾賞 『ババア・ウォーズ 新たなる美貌』 文藝春秋 中村うさぎ(著)●残念賞 『できる男は乳首で決まる』 幻冬舎ルネッサンス 松屋 壮(著)公式サイト: http://www.sinkan.jp/special/title-only/index.html」
2009.12.27
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イブの日に女友達とペニンシュラで飲茶をした。今年は隣の電気ビルにしょっちゅう通っていたので、その都度ランチを目論んでいたのになかなか実現せず、年末ぎりぎりにお誘いがかかって、アフタヌーンティーではないが、2階の広東料理の「ヘイヴンテラス」に行ってみた。ランチは予約を取らないのかとおもったら、簡単に取れて、行ってみたらけっこう空いていた。なんだよ。それともスタッフのローテに合わせて予約を調整しているのかな。ところで、香港のペニンシュラの広東料理の店とは店名の名前が違うような気がする。いや、昔のことなのであんまり記憶にないけど。欧米人が喜びそうなお金のかかったオリエンタルな内装、すばらしいサービススタッフの対応は変わらない。でも東京の店は晴海通りに面していて排気ガスが上がってきそうなロケーションなのでスクリーンカーテンで半分隠されていて、なんだか昼なのに異様に薄暗い。リゾート系のホテルって、暗くすると涼しさを演出できると思っているのか、こういう暗さのところが多いな。昔は気にならなかったけど、年をとって目が弱ってくると文句を言いたくなる。暗い=貧乏という昭和の子だからさ。周囲のお客が割とビジネスマンっぽいのと、それなりにセミフォーマルな格好している人たちばかりだったので、写メはやっぱり撮れなかった。うーん。帆船を象った立体的な箸置きがすばらしかったのに(笑)。メニューはクリスマス時期のみの限定飲茶コース。まずくるみをキャラメリゼしたスナック登場。激うま。で、八寸皿のようなスクエアの平皿にオードブル4品。くらげ(これも普段なら刺身のツマ的おまけなのに存在感ありすぎ)、大根のピクルス、サトイモかタロイモの中になんか詰めたもの、そして小さなパイ。一番おいしいのがクラゲって問題だろう。ついで点心はホタテの貝柱が丸ごと入った翡翠餃子とキノコ類の詰まった米粉で半透明の餃子の蒸篭蒸し。味がついているのでそのままいただく。これも普通。メインは鴨肉の蓮包みちまき。これはおいしかった。色は濃いのにしょっぱくない。お米はタイ米っぽいのにパサパサはしていない。中国風というよりもっと南のベトナムとかラオスのちまきに似ている。最期に芝海老が丸ごと入った水餃子が2個泳いでいるスープ。これは金華ハムの出汁だった。そしてデザートが、例のマンゴーとタピオカのフルフルのやつ(名まえは知らない)。これはペニンシュラの中国料理のラストを飾る名物らしくて、香港でも食べていたく感動した記憶がある。昼だし、連れのYちゃんは下戸なので、ワインリストのごとき種類がある中国茶から2種類選択。知らない名前のものも多くて、スタッフにたずねると、思わず「じゃあそれ」といいたくなるほど上手に解説してくれる。二人とも高地でつくる色の薄い一番茶を頼んだので(高い!)、美味しいんだけど、料理と合わせていただくと、もっとパンチのある色の濃い系でもよかったね、とちょっと後悔した。でも中国式に煎じてサーブしてくれる、そのタイミングがすばらしい。小さな茶器で5、6煎は飲めた。素材は上等のものを使っているけど、メニューの内容も量もお上品すぎて、なんとなく平凡ではあった。蓮のちまきが印象に残ったけど、わざわざまた食べに来たいというほどの印象はない。この店は飲茶よりちゃんとした広東料理を食べに来たほうがいいかもしれない。ホテル全体は、「丁寧なおもてなし」に命かけてる様子は伝わった。エントラスのドアマンからポーター、コンシェルジュに至るまで、かなり距離があっても目を合わせて、にっこり「いらっしゃいませ」というのは、気持ちがいい。ホテルの接客はリッツカールトンが有名だけど、おそらくペニンシュラも人を人種や見かけで区別はしない。見習えよホテルオークラ(笑)。でもやっぱり狭いね。香港のペニンシュラは最初に行ったとき、ロールスロイスのリムジンがズラッと並んでいて引いたけど、こっちはなにしろ周囲がビッグカメラだっりするからなあ。21世紀になってからできた黒船高級ホテルは、かろうじて日本橋のマンダリンオリエンタルはゴージャスな感じがするけど(ビル自体と周辺環境のせいかな)あとはグランドハイアットもシャングリラも、海外ではそれなりの雰囲気がある高級ホテルなのに、日本だと矮小な気する。ロビーとかの面積が狭いせいかな。リッツカールトンは大阪しか知らないけど、どうなんだろう。画像がなくて寂しいので、火曜のランチ。5、6年ぶりの神保町のメナムのほとり。トムヤムクンからグリーンカレーまでタイ料理名物てんこ盛りランチプレート。1155円也。昔より安くなってるような気がする。早々、岩波ビルの地下にあったタイすきの店がなくなって、メナムのほとりの2階にあったブラジル料理の店もなかった。時は移る。
2009.12.26
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『華の涙』剛しいらイラストが「コルせーア」の人だったので、なんとなくジャケ買い。そして剛さんは、これまで2冊くらいは読んでいるが、ベテランなのと多作家なので、もはやどういう芸風なのか見極めもできず、選べないので近づかなかったけど、あとがきでのご本人曰く「今回はメロドラマ」だそうである。本当にそのとおりだった。そしてプラチナ文庫にしてえろ薄めな気がする(笑)。とっても大雑把であらすじだけみたいなストーリーだったけど、これはこれでありなんだろう。こういう、サラッと2時間足らずで読めてしまうのも、BLならでは。読んでいる最中は夢中だけど、後を濁さないというか、まったく記憶に残らないというか。あまりに手馴れた感じなので、大雑把さが気にならないんな、きっと。お話は、関東大震災で孤児になった小間物屋のぼっちゃんが、人買いに売られて苦労し、そこの長男といい仲になる、と。これがメインのストーリー。面白かったのは、売られた先には、体が弱くてほぼ放置の軟禁状態で、ちょっと精神を病んでいる弟がいて、わがままし放題なんだが、こいつが兄への妄執と受の自分への従属を望んでいて、自分の身代わりを演じさせたりする。精神分析にこういう例はあったよなとか思いながらも、ちょっと怖い。でも可愛そうな弟は、後半、病が悪化して死んでしまう。なんか、きれいなレールに乗ったストーリーという感じで、古今東西の可愛そうなメロドラマのつぎはぎ、いや、いいとこどりで出来上がっているようなお話だった。周囲の大人たちの類型化されたパターンに、これはいくらなんでも大人の腐女子は笑っちゃうだろうとか。一度別れてから5年とか10年経っていて、互いを忘れられず、その間何もなかったとか。そういう細かいところが気になる自分は剛さんに向かない読者なんだろう。何ら新しい情報はないし、時を経て立場が逆転して再び出会った二人は、もう昭和なのになんかまだ大正っぽいたたずまい。昭和初期って、かなりモダンなはずなんだけどな。大震災時に浅草で暮らしていたって、沢村貞子さんの少女時代と重なるし、鳥人ヒロミさんの「彩おとこ」だって似たような時代だけど、この作品がいちばん古臭く感じる。森茉莉なんてフランスから帰国した直後だったりして、「千葉の別荘に行く途中で両国橋の上だった」というようなことだったように記憶している。でも多分、書かれて読まれているものが時代の最先端だったので、一般庶民レベルは、この本にある程度の風俗習慣だったのかも。剛さんって、あまりディテールにこだわる人じゃないんだな。造形とか身なりとか、ほとんど印象に残っていない。ラストのラストで、「二人をお星様が見守っていた」みたいな表現に吹いた。
2009.12.25
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昨日は夕方から女3人集まって我が家で先走りクリスマス会をした。「毎年のことだけど、これっていわゆるガールズトークだよね」と言ったら、「そりゃ本物のガールズに対して失礼だわ。でも我々、マダムじゃないし、ウイメンズトークじゃビジネスっぽいしねえ。エルダーガールズ?」とか、自分たちの立ち位置のあいまいさに自虐ツッコミを入れつつ、シャンパンで始まり、チキンとサラダとパスタの後、たこ焼きを作り始め、最後は久々のこってりバタークリームのスクエアケーキでお開きとなった。見た目のきれいなオードヴルとウニとカニの生クリームソースという金のかかったパスタは写メなんて思い出す間もなく胃袋に収まり、残ったのはこんな。 ケーキのオーナメントを流用してたこ焼きに飾る頃には、3人ともいい加減できあがっている。ケーキは子供の頃以来のバタークリームだった。黒猫がおいしそうにクリームをなめていた。あっ、ろうそくを立てるの忘れたわ!私が作ったのはアボカドとサーモン、カマンベールと生ハムのオードブルだけで、あとは友達が手際よくサラダを作り、たこ焼きの材料を揃え、チキンを皿に並べて温めてくれた。そしてやっぱり、30センチ大のシンプルな平皿が要ると思った。ドンと盛るにも、おしゃれに盛り付けるにも、皿自体に余裕がないと美しく盛り付けられない。サラダ用の浅いボウル状の皿は大きいのがあるけど、平皿は凝ったものしかないので料理を選んでしまう。ボーンチャイナの大きな平皿の購入は、実は以前から考えていて、ロイヤルコペンかスポードあたりの頑丈なのをと思って調べてみると、いまや欧州の名窯も東南アジアで焼かせているらしく、1万足らずで買える。うーん悩む。普段使いだからこだわらなくてもと思うけど、裏のサインはどうなってるんだろう。ブルーフルーテドのシリーズはハンドドローイングが命なのに、東南アジア人の職人さんのサインが入っているのかな。日本の百貨店にこの手の廉価品は置いてあるんだろうか。今年の友の会の積み立てで買おうかな。春になれば伊勢丹でも使えるから、選択肢は広がるな。普段使いにちょうどいいよなあ。欲しい。本当に欲しいのはこっち。でもさすがに手が出ない。
2009.12.24
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『Scarlet』斑目ヒロ最近お気に入りになった漫画家さんのデビュー作。2006年かあ。まだ商業デビュー3年目なんだ。それにしちゃ絵が達者すぎる。「かわいい悪魔」「いとしい悪魔」は思いっきりギャグなセンスとお耽美系の絵とのギャップが楽しかったけど、デビューコミックスは思いっきりシリアスだった。むしろこっちが素の作風なのかな。表題作は、一枚絵でも鑑賞できるほどの美形が信じられないほどのバカ犬で、あ、これは実際にいたらえらい迷惑だわと思わざるを得ないほどのウジウジくんだった。しかも女にもだらしなくて(というか自分の中身がないので流されるタイプ)、果ては好きな男を刺しちゃうという刃傷沙汰。イタタ。これは一片たりともギャグ絵の入り込む隙がないと思ったのに、ちゃんとあるし(笑)。えっと、なつかれたほうの受に別れろと迫ってくる女が、いわゆる「猛禽」系(by江古田ちゃん)でイラッとする。全然関係ないけど、最近自分の精神状態が不安定なのは面倒見ている新卒の子が猛禽だからということに気づいた。もう、ぐねぐねしていて、何言ってんのか全然わかんない。イラッとしすぎて知らないうちにストレス溜まって不眠になってんのかも。なんでわかったかというと、営業の部長から「ちゃんと日本語で話せ」と言われてもウフフとかニヤついていたから。一生懸命なのか演技なのか読めない。話し方がだらしないのが、仕事だとこんなにイラつかせるものだとは思わなかったよ。自分もいい加減了見が狭いな。閑話休題。表題のスカーレットというのは、ホーソンの緋文字にかけてるのかな? 刺した時の血の直喩? ファンシーな少女漫画でもいいような雰囲気だけど、受が普通の男子で攻がおバカで一方的に襲うというのは、ちょっとおつむ弱い系に思えてしんどい。他の2作は、夜は豹変しちゃうメガネ男子とか、美形×平凡君とか、割とフツーのBLだけど、全体に湿り気多めな感じ。ちょっとメンタル面が弱そうな男子、というのが得意なのかも。斑目さんのこのキラキラ絵の美形で、パーフェクトに見えてどこか欠けていて、それを補完する相手と番う話が読みたいな。ファンタジーでもいけるだろう。これだけ絵が特徴的だと、中身合わせるのが大変そうだ。だからギャグに走っちゃうのか。小説の挿絵もありそうだけど、絵柄的に華藤えれなさんあたりの作風に合っちゃうから、ちょっと苦手になっちゃうかもな。ありえなさすぎなハーレクインBLロマンスになっちゃう。
2009.12.23
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『千流のねがい』玄上八絹子供にケモ耳という自分にとってのBL2代NGワードが出ていたので、ずっと避けていたけど、偏見もってて悪かった! これもいい作品だった。「しもべと犬」に連なる作品(ていうか、この本のほうが先に出てる)で、またもやこってり玄上節の文章満載だったけど、一気に読んだ。楓太という、サッカー好きのごく普通の少年と、神の依代としての「きつね」が主人公。あとは神主と科学者。もうね、この作家さんは、私の好きな言葉をつむぐ。こう、心にビンビン訴える定型詩かと思えるほど形の美しい文章をつづる。「犬」よりさらに独特の体言止めが多くて、ああこういう表現は、普通の小説ではきっとNGだろうと心配してしまうほどだが、なんか一部だけ切り取って飾りたいほど美しいと思う。ストーリーの流れを止めてでも、これが書きたい、という言葉がある人なんだなあ。で、お話には、お気に入りの一水先生が出てきた。「きつね」は「犬」と同じ研究所で作られた作り物だった。しかも100年続く契約のもとに。そして冒頭は、先代のきつねが寿命を終えるところから始まる。もうすでにここからして切ない。「もの」だからして「死」ではないのに、人の死以上に切ない。感覚としては六青みつみさんのせつなさと相通じるものがある。六青さんはさ、けなげ受がひどい目にあうという人物設定で切なくさせるけど、玄上さんは詩のような言葉を重ねることで心に迫ってくる。言葉の使い方がずっと自分の好みだわ。こういう文章だと、紙面の下半分が白くても許せる気がする(笑)。地域の人々に愛される古い神社、作務衣姿のストイックな神主(後でストイックじゃなかったことが知れるけど、この人も好み)、神道信仰(稲荷信仰?)と一生働いても買えない超高額な生物機械というミスマッチが不思議と違和感がない。時代がいつだとか、全然特定したいと思わない。そして楓太が12歳くらいの時に出会った二人は、10数年のときを経て、時代も変わり、禁忌ともいえる掟を犯して一緒になる。なんか、「犬」シリーズ以上に、ところどころにクスッと笑える遊びをちりばめているのも好きだ。練りきりとか水羊羹(あ、ちがったかも)をねだるきつねの可愛さとか、二人が初めて睦みあった後、二人とも本気で子供ができると思って、「お父さん」こと飼い主の神主に報告に行くところとか、日常にもありがちな勘違いで笑いを誘うセンスがとても好み。なんか、すべてが上質な感じがする。でも、「しもべと犬」と「茨姫は犬の夢を見るか」の犬たちは、命を張ったアクティブさでテロ事件やら生臭い事件で活躍したけれど、この「きつね」は本当に何もしないのね。おなじ作り物でありながら、かたや静的、こなた動的で、その差異にも驚かされた。どっちかっていうと犬のほうが好みかな。しかし、この作家さんはデビュー作の灯台という逃げ場のない密室といい、このアンドロイドめいた設定といい、ものすごく特殊な状況下で、だからこそ人は生き物は愛情を求めるとか、刹那的な色恋じゃなくて本質的なところをツンツン攻めてくるなあ。ともすると書き慣れてしまって、あらすじだけみたいなお話も多いBLだからこそ、すごく丁寧に書かれているのがわかるのはうれしい。もう一作読んでいないのがあるけど、普通の現代モノっぽいので、失望するのが怖くて読めない(笑)。
2009.12.22
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『いとしい悪魔』斑目ヒロ一作目が超面白かったので、早速11月に出たばかりの続きを読む。ついでにデビュー作も買っちゃった。絵がめっちゃ好みなので、とりあえずまだ発行点数が少ないうちにカバーしようと思って。あの超へんてこりんな二人のその後と、攻の強烈な兄ちゃんズ登場! これまた続きが気になる展開だった。手間のかかった作画に目がくらむ。あの攻の髪の毛なんて、扇ゆずはさんあたりもよく描くけど、時間かかりそうだよな。ましてやこの人、PC使ってないっぽい。カラーも手塗りで円陣さんみたいな、にじみをうまく利用した塗りが美しい。リンクスって妙なところで作家育成に力が入っているなあ。で、お話は二人ともそろって大学生になっていた。相変わらず勘違いな受くんは、やっと目覚めて(なにしろドーテーくんだし)合コンに走るし、ヘンなライバルは登場するし、見ているこっちいは、攻められているときの受くんの表情が妙に初々しくて胸キュンものだった(笑)。そしてなんかヘンタイ入ってきたぞ。社会規範にあわせて生きてきた受くんはさ、愛だの恋だのを知らないできたマニュアル男だから、攻の激しさが恋情ゆえだってことに気づかない。ここがもどかしい。でもどっちもジコチューオレサマだから、本音は明かさない。ここがおかしい。そしてそして、最初の本から攻にひっつきっぱなしの、コワモテの乙女くんのお話もあって、超笑えた。なにしろ攻の兄だ!兄は兄だけにさらに強烈だった。なにあのキラキラした造形は! そしてすこしずつモノで洗脳して懐柔して手懐けていく手法が腹黒くてらぶりー。 しかしもっと気になるのはドーテーの長兄。彼の話はまだかー!本編とは別のお話も入っていて、これもリブレの不細工特集に載っていたらブレイクしたかもという超美形×平凡顔の組み合わせ。しかも最初は受が襲ってた(笑)。なんか笑いのセンスが好みな作家さん。デビュー作も続けて読むぞ。
2009.12.21
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【送料無料】ショパン:マズルカ集(全51曲) / ルービンシュタイン ショパン:10のマズルカ土曜は夜、今年最後のピアノのレッスン日。もういいかげん飽きてきた20番の4声フーガの最終チャレンジ。相変わらず満足いく出来にはならなかったが、エモーショナルさが微塵も入り込む隙のない理詰めの数学みたいな音楽はお腹いっぱい。バッハを突き詰めると、つくづく数学だと思う。お次は楽しいショパンのプレリュード。13-16番は16番だけが左手が壊滅状態だったけど、なんとなく形にはなってきた。 「これ弾けたら10-4のエチュードも弾けるわよ」「ホントですか? んじゃがんばる」「本来、エチュードのほうが先なのにねえ……」と先生を呆れさせ、でもプレリュードのほうが短いしパターンは同じだし、要はスピードと正確さだけの問題なんだ。しかし年をとるといろいろ身体機能が落ちてくるんだよなあ(笑)。 あとはほぼ初めてみてもらうマズルカ。先生はきっと本気では見てくれないだろう。でもこれなら人前で演奏したいと思う。昔は全然理解不能だった不思議なリズム感といい、繊細さと激しさが交互に出てくるところといい、多分ポーランドの民族舞踊なんて自分のDNAとはもっとかけ離れたところにあるんだろうけど、ここ数年好きで好きで仕方がない。でもって、なんとかモノにしたい。なにしろ1曲が短い(これ大事!)。そして50曲以上あるが、とりあえずは大方初見でも弾けるレベル。そんでもってえろいほどの半音階で下降しながら転調するパターンが頻出する(大好きだ)。 とりあえず59-2、3(37、38番)と41番を持っていく。なんか、ショパンのなかで苦労しないで自分の楽しみのために弾ける曲集って、ワルツ、マズルカ、ノクターンぐらいなんだよな。実は日曜も夕方からずうっとノクターンを弾き始めて、あまり手がけてこなかった後半をゆっくりゆっくり弾いていると、脱力とはなんぞや、弛緩とはなんぞやということがあらためてよくわかる。今頃気づいてどうするよという気もするけど、これがわかるかわからないかでは、表現に大きな違いが生まれるはずだ。しかしレッスンでは全体に力入りすぎて、「これじゃ踊れないわ」といわれる。「見たこともないんですよ。マズルカなんて。どうやってリズム感を身につけたら?」「そうねえ。ひたすらプロの演奏を聞くしかないかもね」「もってないんですよ、CD」「あるはずよ。もってく?」(と探す)おおお~ルービンシュタインのがあった。ところがケースの中はカラだったよ(涙)。「ごめんねえ。よくあるのよ、こういうことが。探しておくわ」 多分アテにはできないな。自分で探そう。あっ、ミケランジェリが弾いているじゃないか! これ、家にあった! 聴かなくちゃ。あ、でも抜粋かあ・・・。
2009.12.20
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金曜は6時近くまで小石川の某研修センターでシンポジウムを取材した後、夜は半蔵門のホテルでパーティーだった。ビジネススーツからパーティー仕様にどうチェンジするか迷って、ジャケットの下だけ露出系のパーティー着にして行った。立食ではないというので、楽しみにしていたが、出てくるのはオードブルみたいなのばばっかりでちょっとがっかり。でも、半蔵門と聞いて、そそくさとシェカザマに立ち寄ってパンを買ってからホテルに行くことは忘れない(笑)。ああ~ここのパン買うの2年ぶりくらいかも。7時を過ぎていたので残念ながらイギリス風朝食を楽しむための10枚切り角食はなかったけど、プルミエとイギリスパンを買う。冷凍しながら今年いっぱいはおいしいパンが食べられる~。そしてクロークにコートと一緒に食パンを預ける(笑)。ここのプルミエは半斤(6枚)500円だけど、考えたらいつも買っている会社の近くのリトルマーメイドの小ぶりのイギリスパンは3枚で180円だから、これだって安くはない。でも米とパンはおいしいものしか食べたくないから仕方がない。主食がおいしければおかずは要らない武士は食わねど高楊枝(ちょっと違う)。まあ、この立地でパン屋だけでやっていくには価格にも反映されるだろうとは思う。斜め前に新築マンションが建っていてモデルルームを公開中だったが、今住んでいるところと同じ面積で価格は倍以上だった。さすが。この辺は大きなスーパーも公園もないし、住むにはどうかと思うが、一番町あたりは白洲正子さんが幼少時に住んでいたり、もともと武家屋敷街だもんな。今も古い民家がひっそりあったりするしねえ。固定資産税はいかばかりであろうか。小石川植物園へ連なる桜並木がパープルのイルミネーションだったこれは水曜のランチ。1年ぶりくらいのシンプルなラーメン。650円で、翌日反動が来て寿司を食べにいくなり。節約の道はきびしい
2009.12.19
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『スフィンクス』萩尾望都帯に「デビュー40周年」とあった。そうか。24年組は今年そろって還暦なんだな。萩尾さんが40周年なら、里中満智子さんや青池保子さんはもっと経っているし、大和和紀さんとか一条ゆかりさんとか、私が読んで育ってきた漫画家さんたちも、みんな40年選手だ。すごいなあ。萩尾さんは今も絵が崩れないという点ですごいし、漫画としてもどんどん進化している(もう昔のファンはついていけない、って意味もある)点でも恐るべき人ではある。でも私には萩尾さんのSF作品は今ひとつ理解しにくいので、ファンではあるけれど、すべてが好きというわけではない。で、表題作はソフォクレスのオイディプスを真正面から描いていた。なんで今ごろ?萩尾さんは演劇好きなんだっけ? 文学少女なら誰でも知っている古典中の古典のギリシャ悲劇を、これまた舞台劇のような空間表現で読ませてくれた。でもなあ。すでに80年代ころの山岸涼子さんが、当時としては斬新な手法でギリシャ悲劇を神話素だけ使って現代に置き換えて漫画化していたような。ほかの作家や漫画家さんも(たとえば阿刀田さんとか)がやっているかもしれないけど、山岸さんは急激に絵柄を変えたころだったので、少女漫画しか知らなかった当時の自分には十分エロチックで刺激的だった。原作だと、預言者の存在が大きかったような記憶があるけど、この漫画では時間の切り取り方を前後させていた。なんか消化不良なのはイオカステが自害する経緯が描かれていないからかな。彼女はどの時点で自分の息子が夫だと気づいたのかがわからない。短編の、自分は人魚姫だと思っている女の子の話は、萩尾さんならではの寓話だけど、たしか半身とか、同系列の作品がいくつか思い出せるけど、私にはピンとこない。大島弓子さんのわかりにくさとはまた違ったもどかしさで、こういうナイーブな少女時代をすごしてこなかった自分は、イライラするばかり。もしかしたら主人公はあの勝手にモテちゃう男のほうなのかも。人の多様性を見せているんだなというのは感じた。でも勝手に美化して片思いしていたのを、勇気を出して告白したらロクでもない男だとわかって、それでもなんかいいところを見つけて歩み寄る、という隔靴掻痒ラブはもうおなかいっぱい。少女漫画だ。最後のお話も、「残酷な神が支配する」の後半はもうついていけなかった自分には、つらいものがあった。90代の女流画家と30半ばのニートっぽい美青年が中心で、ほとんどが中高年という登場人物たちは、少女漫画としてはどうなのよと思うけど、言いたいことは少女漫画なんだな。戦前から現代に至る、昔の里中満智子さんが描きそうな題材だけど、ドロドロしないところはさすが萩尾さん。年をとらないっぽい美青年のシルエットとかポーズが、憧れてやまなかった往年の萩尾さんの少年のシルエットと同じで、ちょっとうるっとした。本当にこういう造形は、この人にしか描けないよなあと思う。表紙の絵、色使いがすごい。リバティーパターンというかモリスパターンというか、そういうファブリック的な色に見える。なんかこういうタペストリーがありそうな。
2009.12.18
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今年も23日の祝日は、売れ残り女子3人で我が家でクリスマスとも思えないたこ焼きパーティーをすることになった。なんか去年とまったく同じなような……。ぎっくり腰のことを話したら、長時間キッチンに立たなくても済むよう「私が早めに行って材料切って準備するから。チキンも買ってくね」と若いHちゃん(シングルマザー)が言えば、「じゃあ私はケーキ買ってく。ついでにシャンパンも」とTちゃん。う、うれしいが、メインディッシュがたこ焼きでいいのか?家に人が集まるときは猫の手が要る。こんなのが。で、Tちゃんと電話で近況を伝えあいながら、とうとう羽毛布団買っちゃったという話をしていたら、「あんたはさー、絵だの家具だの鍋だの布団だの、そういう所帯じみた高額商品を買うのが好きだよねー。なのに嫁に行けないのはどういわけー?」とか言うから、「おしゃれでかわいくて(マジで一回りサバ読める)、金のかからない女のあんたも嫁にいけないじゃいのさー」と互いに墓穴を掘りあう。だからさ、そういう趣味志向の問題じゃないんだってばー。家政婦ならほしいが、いまさら「家の女」になんかなりたくないんだよー。ブランドを買いあさるくらいなら、リビング用品買っちゃうほうが好きなんだよー。流行追わないから10年も20年ももっちゃうんだよーこれぞエコじゃね?一方Tちゃんは鬼のような洋服好きだが、一般的な流行とはズレているので(あ、そういえば今年流行した森ガールの元祖っぽい。「ガール」じゃないけどな)、これまた多くの賛同を得られない服ばかり着ている。こないだなんて、拾ってきたザルのようなカゴバッグを持っていたので「東南アジアの少数民族が編んだみやげ物?」と聞いたら、おされなせレクトショップでよんまんえんもする代物だったよ。価値観違うって一般には親和性がないから近づかないが、長い付き合いの友人だと、互いにけなしあいながら自虐の波に溺れる楽しみというのもあるな。んふふ。そしてイブのランチはやっと念願のペニンシュラの席が取れた! 無論仕事日なのだが、打ち合わせ打ち合わせ(笑)。お供は香港フリークのYさん。東京ペニンシュラにもしょっちゅう一人で来ているらしかったが、「さすがに一人飲茶はさびしいから、助かるわ~。夜でもいいけど女二人で銀座イブってなんか心が折れそうじゃない?」とかね。いや別に。女同士で銀座からどんどん撤退していくハイエンドブランドのウインドウショッピングでもよろしくてよ? そういう時はメイクから足の先までなめられない格好していくからさ(笑)。夜、10万くらいの食事をして、チェックにきたボーイを前に、二人してどこぞのゴールドカードを手に「ここは私が」「あら、今回は私が」「いえいえそんな」「どうせカードだし」とかいう恥ずかしいシーンを演じてみたいなー(←バカである)。ギンレンカードはないけどさ。
2009.12.17
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『月下の縁』水原とほるなんか異様に読み終わるのに時間がかかってしまったけど、面白かったから結果オーライだった。水原さんこだわりの横浜中華街もの(すでに彼女の作品群のなかでは1ジャンルを形成しているらしい)の中でも、悠久さと痛さでは白眉かも。中国および横浜中華街華僑の近現代史なんて全然知らなかったから、BLで学んじゃったよ(笑)。さすがに作者の中華街への愛情があふれているというか、よく調べているし、そんなに詳しくない自分も、あああの辺だとか、結構リアルに場所を特定できた。そしてラブも、主人公の日本人(受)には台湾系の大事にしてくれる恋人がいて、彼とは子供のころからのつきあいでと、なにやら幼馴染じみものと思わせておいて、めっちゃ強力なダークホースが船に乗って登場し、受は痛さの限りを尽くされるというのに、結局心で理解してそっちいっちゃう。あわれ台湾系の攻。大陸系・台湾系の勢力抗争というのは、外部(日本人)からはなかなか伺いしれない確執だよな。台湾のほうが侵略されたという意識が希薄なせいか、日本に溶け込んでいるし成功者も多いというイメージだけど、それは単に大陸の歴史が短期間で激変しているからなんだろうか。戦後も続々移民がやってきて、中村橋近くに上陸していたなんて冗談のようだ。時代は昭和中期だけど、登場人物はいずれも戦前生まれ。日本人である受の生い立ちや幼馴染の台湾系華僑の家業とか実に丁寧に描かれる。彼らは商売で成功しようとしているので、そこに異国に暮らすことへの疎外感とかはまるでないのがさすがというかたくましいというか。文化的なセンチメンタリズムが皆無なんだ。で、お話の中心は60年代前半で、日本はまだまだ戦後の傷跡から完全には脱していない感じ。高度経済成長期開始直後か。お隣の東京では東京オリンピックのために高速だの東京タワーだの新幹線だのが計画され実行に移されかかっているのに、なんか全然のどかでダークで貧乏くさい横浜中華街。そのギャップがいいと思った。便利なものが何一つ登場しない。途中、水原さんお得意の拉致監禁拷問陵辱というイタタなシーンが続くけど、こういう表現は現代ものだからこそ生きてくる設定なのかと思っていたのに、こういうレトロな時代でも案外しっくりくることがわかった。まあ、男女だろうが男男だろうが、性愛の営みは時代も国籍も関係ないわけで、やるときゃやるわけで。もっとも原始的な営みだからして、古臭さも感じない。相当痛い目に遭わされているのに、受があっさり大陸系に乗り換えたのは驚いたし、アメリカへ渡る二人を見送りに、いや受を取り戻しにきた台湾系の幼馴染じみがその後どうなったかが一切書かれていないのが不満だし、最後は1970年代まで描かれているけど、その視点というか語り手が、「え? こんなやついた?」ってほど全然重要人物じゃなかったので、なんか「風の便り」風な状況説明になっていたのが残念だったけど、こういう「その後の二人」というのは、泣かせのツボだった。しっかり楽しませてもらった。水原さん、やっぱりやるときゃやるのね。こういう濃厚なのをもっと読みたい。
2009.12.16
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『かわいい悪魔』斑目ヒロどれひとつとして売れているようすのないリンクスのコミックスで、1年で7刷のコミックスだった。コミックリンクスって、自分的に知っている作家さんがほとんどいなくて、「非メジャー」の感が否めないしさー。小説リンクスのほうは、結構読者の設定年齢高そうだけど、コミックスはどこ目指しているのか今ひとつ方向性が見えないしさー。いいのは表紙のデザインだけだなーと思っていたけど、この本はなかなか評判が良いのだろうとおそるおそる読んでみた。そして今まで知らなかったことを激しく後悔した。この本はイイ! なんだこのおもしろさ。ストーリーは言ってみりゃコメディの王道なんだよね。だけど絵柄と設定がそれを裏切る。いやあバスタブ浸かって読んでいて笑いすぎて湯船に落としそうになった。ほとんど知らない作家さんだけど、絵はわたなべあじあさんみたいな煙るマツゲにキラキラおメメ。おおう美しいお耽美! なのにドギャグ。カラーの塗りは、ああ見たことあるぞと思ったら高久尚子さんとそっくり。なのにドギャグ。滑ったコマの三頭身キャラはなつかしい戸山奥さんのギャグ絵を思い出す。そういやギャグセンスはフェザーンBANDAIに似てるかも。そ、そんな昔から描いている人ではないと思うんだが>斑目さん。設定はいろいろ裏切ってくれていて、言ってみればそれが面白さのすべてといってもいいかも。なにしろ胸キュンもののド美少年が最初から攻だったり(普通はせいぜい誘い受なのに)、受けるほうもかなりな美少年でナル入っているから勘違いが激しい優等生だったり、攻にいつもくっついているいかにもなボディガードが実は乙女だったり。このハズした笑いのセンスはいいなあ。絵柄とのギャップもいいよいいよ。で、可愛かった攻は夏休みが終わったら急激に成長してやんちゃなヤローになっていた(笑)。あるある。1年に20センチとか延びて骨が伸びる音がするとかいうやつね。普通のBLの美少年は成長しないから、おおうちゃんと成長期がある! と、母はうれしくなったぞ。で、自分のほうが高身長なことぐらいしか、もはや上回る点がなかった受はあっという間に見下ろされる立場に。こういう関係って、頭脳の良し悪しは一切関係ないところがいいよね。あ、これ最近続き出てるんだな。買ってこなくちゃ!
2009.12.15
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今日は元同僚で今はライター仕事をお願いしているHちゃんと浅草橋でランチ。彼女の家が柳橋だから、チャリでツイーッと浅草橋まで出かけて、「油やご飯」さんオススメのフーシャンに初トライ。竹藪風のファサードの奥はなんつうかモダン系チャイニーズ。夜のメニューはヌーベルシノワぽい。そして昨日の夜、牡蠣ご飯を食べたばかりなのに、またもや牡蠣そばをオーダー。どんだけ牡蠣好きなんだ。彼女はポークソテーにこってりしたソースがかかっていて、ナイフとフォークでいただく、ほとんど洋食のようなメインディッシュ。んーなんか味は普通だなあ。プチデザートのジャスミンティーのゼリーはうまかった。クロスがかかっていて、象嵌装飾の椅子でインテリアはいいけど、お茶はポットで出ないし、スタッフの対応はちょっと気に障る。この界隈にしては夜は強気の値段なのに全体にサービスがイマイチだった。そしてケータイ忘れて写メ撮れず。なので、先週行った小川町のBENE BENEのパスタランチ。どうやらシェフが変わってしまったらしく、今年に入ってからガクッと質が落ちていて、いや気のせいかもと3度目のトライだが、やっぱりオードブルもパスタももうだめだった。しばらく食べに来るのを辞めよう。 シュゼット風のロースハムにライスコロッケのオードブル。こんなつまんないの出す店じゃなかった。パスタは海老とアンチョビのペペロンチーノ。辛さは十分だったがおいしくない。こんなシンプルなのをつまんなくつくれる腕というのもたいしたものだ。なんつうかオイリーじゃないんだよ。パスタの質が落ちたのかな。最近、ランチが充実していない。欲求不満だ。なので今年中になんとかデザイナーのYちゃんと広尾か銀座でランチを目論むも、今年の平日ってあと何日さ……。ところで最近、ランチに読んでる小説が、ちょっと前の水原さんの作品がなんか全然前に進まなくて止まったままだ。木原さんの新作も、今回つかみがなじまなくて20ページ目くらいで止まっている。雑誌も3冊、漫画は非BLばかり、小説はあと6冊新刊がリビングのテーブルに投げ出してある。ついでに玄上さんの同人誌を一気に6冊買ってそろそろ届くのに、全然読める気がしない…。どうもパ○シル飲みはじめたら、妄想活動がストップして、掃除洗濯料理と家事仕事に邁進し出した。さぼりっぱなしのピアノもガツガツ弾ける。どんどん弾ける。体が動くのは喜ばしいが、自分的には本が読めないのはうれしくない。どうしよう。セロトニン再取り込みを阻害するとこういうことになるのか(笑)。
2009.12.14
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土曜も朝から用事があって早起きして4時間しか眠れなかったので、今日こそはと、無理やり二度寝してみた。そしたら7時間眠れて、今日は体がよく動く。金・土と夜が外食だったので、飲んだり食べたりしすぎて、今日は全然おなかがすかないけど、近頃まともな料理もしていないので(毎日、白菜と蕪と大根のどれかのスープとサラダだった)、ちゃんとした和食を作ろうと思い立つ。ところが今日は午後からハウスクリーニングが来る日で、レンジフードを分解するので午後はキッチンが使えない。ならばと午前中のうちに家にある食材を確認し、生鮮を買いに、最近近所にできたスーパーへと走る。そしてがんばって下ごしらえをし、レンジフードがきれいになったら即、調理開始の段取りにして待った。牡蠣ご飯なめた鰈の煮付け大根と牛肉の煮物蓮の塩きんぴら豆腐と小松菜の味噌汁材料吟味したので、安くは上がらなかったけど、どれも大好物。まさか東京でなめた鰈が買えるとは思わなかった。もう何年も食べていないけど、実家のあたりのお正月にはなくてはならない魚だった。正確には大晦日に食べるんだっけ? 実家には神棚があったので、大晦日にはタイのお頭を祭壇に捧げて、家族でなめた鰈の煮つけを食べた。ところがいつのころからか高級魚になって、10年くらい前で1切れ5000円以上とかしてた。子供のころは高級魚だなんて知らないからさ、しょっちゅうなめた鰈をねだったものだけど、考えたら実家は料理屋みたいなもんだから、魚に関しては贅沢していたのかもしれない。えんがわ丼とか時期になると土曜のお昼だったし、本マグロの中落ちは自分でスプーン持って板場に行って、巨大な中骨に付いた身を梳いていた。「なめた」というのは、「のどぐろ」みたいな地方独特の魚なのかな。関東の料理屋では見たことがないし、東北だって年末年始の短い期間限定の魚だ。漁獲が制限されているのか、そもそも希少なのかよくわからないけど。そういえば目抜けというのも、西京焼きとか、どんな焼き魚より好物だけど、関東では見ない。あれはアラ煮にしても絶品のダシがとれるのになあ。写メは食べ終わってから気づいた(馬鹿~!)寂しいので、先週あたりの浜町公園の銀杏銀杏は遠目にはきれいだけど、落ちた葉っぱの清掃は大変だな。だからどんどんスズカケノキ(プラタナス)に変わっていくのか。
2009.12.13
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『坂道のアポロン(1)』小玉ユキ小玉さん初の長期連載もの。もう4巻まで出ているのかな。これまで3冊出ている短編集はどれもストライクで自分好みだったのに、どうしてこの作品をチェックし忘れていたのか。いつも非BL以外は決まった作家さんか続きものしか読まないうえに、いつも行っている書店の女子向けコミック売り場はBLが主役で普通の少女漫画系が不当に軽視されているので、なかなか目に付かないんだよね。で、これも面白かった。1巻しか買ってこなかったのを後悔するほど。小学館系で、比較的最近の作家さんでは、この小玉さんと岩本ナオさんが昭和の時代の少女漫画育ちの自分でも楽しく読めるけど、小玉さんは特に特異な感じがする。だってデビューコミックの「光の海」が非常にとんがっていて、いわゆるサブカル系だった。サブカル系を志向する人は、メジャー・非メジャー関係なく、自分が描きたい衝動のままに作品を発表するのかと思っていたけど(いや、本来プロならガロの時代から、そんなこたあるわけないんだが)、小玉さんはなぜかうまく少女漫画にスイッチしてきた。せっかくの個性は薄れたけど、ストーリー手リングのうまさや、漫画としての構成のうまさなんかは、ずっと磨かれてきたと思う。これは編集者のアドバイスの賜物なのかな。少年誌ではいろいろ叩かれているけど、少女誌にはまだいい編集がいるってことか。でもどんなに編集者がいいアドバイスをしても、それを自分の中で消化して作品に昇華できないとだめなわけで、小玉さんはうまくキャッチできたんだろう。頭のいい人だよね。この作品の舞台は、児玉さんの故郷でもある長崎。岩本ナオさんも自分の故郷周辺を舞台にして、非常に良質の作品を送り出しているけど、子供のころの記憶が鮮明で、それをうまく創作にとりれられるのも才能だろう。しかも、1966年の高校生で、ジャズを介して友情(腐要素も濃い)がはぐくまれるという設定。東京から転校してきた主人公と、一見不良のクラスメート、その幼馴染のレコード店の看板娘の3人が、今後どうなっていくのか気になる。この時代設定は、作者の親の青春時代なんだろうなあ。ロックやエレキギターがまだ不良のもので、自由な音楽はジャズだった時代。そこにクラシックピアノを弾いている高校生が苦労してセッションに加わる。メガネの転校生が、正統派の意地にかけてジャズのシンコペーションをマスターしようとするシーンは人ごとじゃなくて、まったく同じ苦労を自分もした。結局は、いまだに自由なセッションなんかはできなくて、楽譜ありきの人間なので、半分クラシック・半分ジャズみたいなカプースチンですらモノにできない自分は、不良の子がめちゃくちゃにぶっ叩いているドラムスには「ふーん」て印象だったけど、隣の家のおにいさんが帰ってきて、レコード店の親父さんがやおらウッドベースを取り出したあたりから、非常に自分好みになってきた。うーん。なんか雑誌も本も溜まりに溜まっているから、続き読むのは年末年始かなあ。
2009.12.12
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1日おいて、今度は製薬会社主催のプレスセミナー。○ァイザー、エー○イ独壇場の塩酸ドネペジルのお話。場所はホテルシャングリラのとなりだったので、早めに行ってランチでもと思ったら、気軽に入れるところがない! 時間を気にしながらアフタヌーンティーなんぞ食ってられっか! 部屋は広いと聞いているけど、ラウンジとかは狭いなー。そして、自分的にはお堀端でリゾートホテルっつってもなー。セミナーは始まってみると医事ライターさんとか報道も科学班の連中が多いせいか、重箱の隅状態の質疑応答が長い。ゴミみたいな失言を見逃さずつっこむと、医者は医者同士でかばいあうんだよね。警察内犯罪のごとく。きもちわるい。アルツハイマー治療薬(治るわけではないけど)が1種類しか認可されていないのは、日本だけ? 韓国でも東南アジアでも複数あると聞いて、認可が遅れているのは製薬会社が厚労省に圧力かけてる図(接待とか接待とか接待とか。どんな接待ももちろん違法)が思い浮かんだ。技官はともかく、医薬食品局の事務次官あたりは非常に怪しい。でも想像で記事はかけない。ところで最近、錠剤タイプ→口腔崩壊錠にスイッチする薬剤が増えてきた。確かに錠剤やカプセルは嚥下障害のある高齢者の中には飲めない人もいるし、水なしでガリガリ噛み砕くピルイーターには便利。でも日本は口腔崩壊錠の導入が遅れているから、なじみのない人にとっては、たとえ苦さがなくてもイヤかもしれない。粉剤が飲めない自分もそうだけど。昔のアルカセルツァーみたいに、水に溶かして飲める胃薬や頭痛薬があると便利なのに。今はないのかな? や、そもそも日本じゃ売ってないのか。口腔崩壊錠は口の中で溶けちゃうので水が要らないで、アリセプトには最近、ゼリータイプ「はちみつレモン味」なんてのが出た。これは飲んでみたい(笑)。そうそう、ろくに診察しないで風邪薬を出す内科に見切りをつけて、眠れないのをなんとかしたくて会社近くの神経科に行ってみた。そこで延々、現状のSSRIの話をして盛り上がり(笑)、「以前飲んだことがあって効果があったならまた飲んでみては?」といわれてしまった。パキシルは初めてだが、離脱症状がひどいという話もあるしなあ。ああだめだ。だんだんメンヘル患者になっていく。ここらでなんとかしなくちゃ。まずは体をリセットしに整体に行こう(笑)。
2009.12.11
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シビックホール25階の展望ラウンジから見下ろす小石川後楽園と東京ドームの端っこ。銀杏並木がおもちゃみたいでかわいい。この一体は、お子さんは後楽園ゆうえんちで、パパは東京ドームで、ジジババは庭園散策で時間を潰せる、文京区きっての行楽エリアだが、住みやすく地価も高い文京区のど真ん中にはこんな回遊式庭園があるのね。しかも面積2万坪!創建者は水戸のご老公さまであらせられる。今日は26階のホールでMSWのインタビュー技術と記録技術の講義を受けたあと、俄かソーシャルワーカーとなり二人一組でワークショップを行った。一人がMSW、一人が患者になって面接ごっこをするんだけど、これが楽しい。日ごろ、ありえない波乱万丈ストーリーのBLとかばっかり読んでるもんだから、特殊事例がどんどん思いつきすぎて困る。そんな患者いねーよ、みたいなのばっか(笑)。現状、大病院でのMSWは、いかに患者に早く退院してもらうかが仕事になっている。診療報酬包括化のおかげというか、諸悪の根源というか、どんな大病でもさっさと検査してさっさと手術してさっさと退院していただかなくちゃ、病院が儲からない仕組みになっている。でも本来、MSWは人の心までは預かり知らぬドクターや忙しすぎて相手にしてくれないナースの代わりに患者の話を聞くべきだ。しかもその技術がかなり科学的(というか統計学的)に確立されていて、単なる傾聴とは違うことを今回知る。ジェノグラムやエコマップを使う方法はおもしろかった。別にMSWになろうとしているわけではないが(私なんかがなったら患者もその家族も不幸になること間違いない)、講師の「専門職は一生勉強です」という言葉を聞いて、そんなこたわかってるけど、福祉職同様、仕事の対価が不当に安いと思うんだ。介護なんてその典型で心の弱い(というかやさしい)人間が志すケースが多く、そういう人は人の役にたつだけで満足していて給与の安さを甘んじて受けているからなあ。まあ、仕事も経済効果が計れない内容だし(でも本当はしなくちゃいけない)、国家資格でありながらロースペックな「専門職」のなんと多いことか。まあ比較の問題だが、スペックで見ちゃうのは自分の悪い癖だ。
2009.12.10
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『欲望と純潔のオマージュ』華藤えれなあら、最初リンクスに発表したのに収載はダリア文庫なのね。幻冬舎からは出せなかったのかしらん。相変わらず正統派ハーレクインBLロマンスなのだった。タイトルとイラストと表4のあらすじでおおよそ予想がついたのに、つい読んでしまった。いや別に後悔はしていないけど。できすぎのストーリー、素材、設定。どれもこれも昭和の時代の少女マンガで育ってそのまんま年とった女子のハートをわしづかみ!なんか量産された50年代のハリウッドの悲恋もののような。読み始めて5分でたやすくヒロイン(だろ。どうみても)に感情移入or自己投影できそうな。そんな、美しくて儚い夢や憧れが凝縮されたお話だった。こんな俗っぽい(でも決して安っぽくはない)お話にだまされてたまるもんかと思いつつ、いつも泣かされて「罠にはまった」と後悔するハリウッド映画のようなうまさとあざとさがあるよなあ、華藤さんの作品って。えーっと、とりあえずザッとメモっておくと、不義の子、精神を病み狂気に走る母親、経済的に恵まれた階層、芸術家一族、古い伝統を誇る異国からやってきた王子様(美形+天才+自己中オレさま体質)、日本とチェコの古都の風景、季節感、いとしい人のかたしろをつくる石膏プレイ(これがツボ。でもかなり危険)、不治の病、失明・失聴の危機……。ね? ひとつだけでも十分ドラマにできるのに、盛りに盛ったりという感じ。ここまでやられるといっそ気持ちいいよな。でも今時、こういうロマンティックネタに踊らされる少女がそう多くいるとも思えない。こうなると予想したとおりのストーリーで、でも最後はちゃんと耽美ではなくてBLで、つまりハッピーエンドで、自分的には書き下ろしは不要だった。そういや医療ネタも多いな華藤さん。今回、あまりに日本語に長けた攻がありえなくて、「こんなのありえねー」とか思いつつ泣かされたのは自分だ(笑)。イラストはカラーは雰囲気あるのに、モノクロになると途端に子供っぽくて、自意識過剰の大人同士なのに中学生くらいにみえて残念。
2009.12.09
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ここ数年、羽毛布団の買い替えを検討していて、なかなか果たせないでいた。長年愛用していたデンマークで買った羽毛布団が20年目に突入しようとしていて、無論、何回か洗浄消毒やダウンの追加はしたけど、いくらなんでも物持ち良すぎるだろ! と買い替えを決心して、去年、某家具屋で運命の出会いをした。その後いろいろ調べて、百貨店も専門店も通販も探しまくって、実際に触ってみたりしながら検討した結果、結局振り出しに戻った。ドイツ製 ポーリッシュグースダウン97% TUV規格他品質規格4個取得 かさ高21cm もちろん野生のガチョウのダウンをポーランドのおばさんたちが手で拾い集めた貴重なダウンが詰まってる。側は目の詰まった光沢のあるベルギーリネン。北欧製が欲しかったけど関税が高いのか、扱いがなかった。ドルはこんなに安いのにユーロは高止まりしているから、値が下がらない。でも、軽さと側生地の滑らかな手触りとやわらかさと、日本製では似たものがない独特の立体キルティングは、ついに同じものが見つからなかった。一年悩んで決めたんだから、浪費の神様も目をつぶってくださるだろうて。で、日曜に届いた。せっかくだからと3万くらいのカバーも2枚新調した。これで今年の物欲は満たされた。で、使ってみた。暑い(笑)綿毛布と羽毛布団だけなのに、深夜暑くて目が覚めた。これ、もっと寒い季節になったら、きっと朝、ベッドから出られなくなる。これもって網走にでも嫁に行けそう。最強。確か去年、こんな最強のダウン、東京の冬には必要ないとか思ったんだっけ。でもすんごく気持ちいい。だって重さを感じない。ちなみに100%ダウンが存在しないのは、適度にフェザーを混ぜないと軽すぎて布団の用を成さないのと、中で撚れてしまうからだそうだ。なるほど。で情報収集の過程で、去年知った最高のアイダーダウンの15倍すごいのを見つけた。しかも楽天で売ってる(笑)。世界最高峰アイダー羽毛&チンチラ布団【お見積もり可能/送料無料】チンチラ&アイダーダック世界最高級の羽毛掛け布団アイダーダウン95%、側生地はチンチラ160匹分!チンチラの毛布の間に最高峰のダウンが詰まっている布団だった。そのお値段 30,000,000円掛け布団がさんぜんまんえん!これはもう、珍奇なものを見るような感覚だなあ。アラブの王様用ですか?これ見ちゃうと、去年見た200万のアイダーダウンのドイツ製がすんごく安い布団のように思えてくる。この布団があれば真冬の北極で野宿できそう。でもなんかやだ。ダウンは野鳥が落としていったものを拾うから殺生はしてないかもしれないけど、チンチラ160匹は殺してるんだよね? そんな布団かぶって寝たらのろわれそうなんですけど。(買えない庶民の僻み)でもチンチラかあ……いいんだよなあ。こないだ吊るしのチンチラコートをジョークで羽織ってみたが、極上の手触りだった。ミンクよりはるかに上等な感じがした。買えないけど。東京じゃ必要ないけど。動物愛護派だから羽織ってみただけだけど(しつこい)。
2009.12.08
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『AMETORA―雨寅―』依田沙江美わっかりにくい話だなー。そしてこんなドシリアスな依田さんのマンガは初めて読んだ。依田さんの絵柄で「魔性系」はちょっとムリがあるよなーというのはさておき、フラッシュバック的に挿入される、顔の見えない男はつまりは誰なんだ? 失恋した男・自傷癖のある男・母親にいたずらされる子供・少年にいいようにされるさらに年下の少年というのは、同一人物の過去だよね?とにかく魔性の青年と数学オタクの青年という主人公格の二人以外に3人の男が出てきて、彼らと魔性青年との関係性がはっきりしないので(そっちの関係という以外になんかあるだろ、一緒にオタクな旅行をするんだからっ!)、どうにもすっきりしなかった。丸坊主の青年が眉まで剃るのはなんで? 自傷は母親との関係のPTSD後遺症? 見た目マトモだけど一番怪しい男が執拗に魔性青年の過去を数学オタクに吹聴するのは嫉妬から? 人畜無害っぽいデザイナーというのは何のために登場したの? ダムといいのめりこむと周囲が見えなくなるひらめき型研究者といい、構成要素はどれも面白いんだけど、なんでこんなに盛り上がりに欠けるのか。いんや、依田さんのマンガは私の中ではハズレがないので、ザッと飛ばして読みすぎたのかもしれない。も一回読もう(どこまでも好意的)。
2009.12.07
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『作品ナンバー20』えすとえむマンガでは珍しく表紙買い。マットでペンティメントまではっきりわかる油彩画のような絵。うっわー好みと思って読めば、マンガとしては微妙な作品。絵柄はめっちゃ好みなんだけどなー。この作家さんの作品は、2、3年前に「ショーが跳ねたら逢いましょう」とかいうのを読んだ。絵は好きだったけど、ストーリーはなにやらかなり私小説的だった印象しか残っていない。バックステージもの?その後、マタドールものとか描いていて、絵柄によく合う題材で描いているらしいのは知っていた。今回は画家とモデルの過去時制と、一枚の絵が発見される現代時制との二つの物語があって、絵の中の人物が現代で現実の人物として登場する、というもの。こういうファンタジーな設定は既視感あるけど好きだ。18~19世紀の裸婦像のモデルの多くが娼婦だったというのは周知の事実だけど、この絵のモデルは男性で、男娼だと思われていた。でも違った。このモデルの青年の憂いを帯びた天然パーマは、萩尾さんの「ランプトンの肖像」(ポーの一族)を彷彿とさせるし、絵の作者とサインが違うというのもミステリネタとしては面白い。絵はデッサンの延長みたいなあっさりした大人絵だし、モノクロームのコントラストが美しくて好きだけど、マンガ的ではないよね。そこがいいんだけど。絵から飛び出してきた青年の目なんて、眉上隆起の碧眼西洋人そのものだし、よくここまで描くなあと思うけど、お話があっさりしすぎていて残念。もっとページがあって、ストーリーを掘り下げられればよかったのになあ。ほかには、ファドのダンサーの話と、来ない恋人を待ち続ける認知症の老人のお話。後者は最後にどんでん返しがあって面白かったけど、画面の白っぽさと飾り気がなさすぎるところは、エンタメとしてのBLを求める層には受け入れられないかもなあ。描きたいものがはっきりしているのはいいけど、こういうサブカル系がメジャーになる日は来ない気がする。
2009.12.06
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先週、痛い思いをして採血してもらった甲状腺機能検査はオールクリアーだった。オマケについてくる血算・生化学検査の値もすべて標準値で、医師から「血液サラッッサラですねー、きれいなもんですよ」とホめられる。……信用できない。私の血液じゃないんじゃなの? 自慢じゃないが、血算・生化学検査はオールクリアーだったことがない。ヘマトと白血球はいつも極端に低くて、カリウム値がゼロ、鉄分も値が出ないこともあるのに。なんで血液だけがこんなに健康なんだ?まあ、なんか見つかるよりはよしとしなくちゃ。それより、金曜の夜に楽しく飲んで食事して、ヘロヘロになって帰ってきて、マイスリー飲むのを忘れたら、朝まで一睡もできずに、飲みすぎによる気持ち悪さと戦うハメになった。そんなときに限ってソルマックもキャベ2も買い置きがなく、ポカリもなく、記憶を頼りに砂糖と塩でなんちゃって電解質をつくって飲む。まっずー。飲む前にも飲んだ後にも効くのは肝臓水解物だと薬剤師から教えてもらったので、今度はちゃんと常備しよう。ところで検査結果とマイスリーの追加をもらうついでに、風邪気味なので薬をもらおうと、症状を訴えたら、問診だけで一切診察をせずに薬を出してくれた。これって医師法違反なんじゃ? 風邪だって言ってるんだから、せめて呼吸音くらい聴けよ!そりゃツーカーの中の主治医だったら、患者の既往症は知っているから、特に新しい症状でもなければ、すぐに薬だけ出してくれることもあるけど、このクリニック、まだ3回目なんだけどなあ。帰り道、運河に並んだユリカモメくんたち発見河口から5,6キロあるのに、ここまでなにしに来たんだか
2009.12.05
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ずっと眠りが浅いうえに、4時ころ寝付いて6時に起きる生活が続いていて、おかしくなりそうだったので、先週の土曜にとりあえずマイスリーを処方してもらい、ついでに採血してもらって甲状腺の値を調べてもらうことに。今回のナースはひじの内側からの採血を早々にあきらめ、さっさと手の甲から採りやがったけど、3日たっても内出血の跡が消えないよ~。そしてなんか痛いし。ちょうど点滴痛に似た痛み。へたくそ~!で、寝る30分前にマイスリーを飲むとちゃんと眠れて、ここ数日は4~5時間眠れているんだけど、薬に頼っているとどこかで無理がくるのか、木曜は朝から頭痛がする。偏頭痛とは違う痛みなので、食欲ないのに無理やりトースト一枚詰め込んで、アスピリン飲んで出勤。ところが2時間足らずでどんどん熱っぽくなって、なのに悪寒がしてヘンな咳が出てきた。ありゃりゃ風邪? こんな短時間で悪化するなんて、たいしたウイルス(または細菌)だな。ちょっともう仕事に集中できないので、午後休もらって早退。やっと腰が少し楽になったと思ったのに、今度は風邪ですか。ハアーもうヘナチョコにもほどがある。幸い熱は7度台なのでインフルではないと勝手に判断し、家にある抗生物質2種と葛根湯エキス飲んで3時過ぎから7時頃まで惰眠をむさぼる。熱は下がってないけど頭痛は去った。まあ今日は寒かったからなあ。そうえいば、まだ家では暖房使ってないと言ったら同僚に驚かれたが、今年って暖かいよね? ネコ用のホットカーペットしか暖房器具は使ってないけど、そろそろエアコン入れようかなあ。金曜は夜、今年最後のジビエを食べに行く約束が入っているし、もう忘年会が3件入っているというのに。早く体調直したい。
2009.12.04
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『放水開始!~許可証をください!(6)』烏城あきらまってたよー許可証シリーズ最新作!あまりに久しぶりで、前作までの展開をすっかり忘れていたんだが、読み始めたら前回取り組んでいたISO認証取得プロジェクトがまだ終わっていなかった(笑)。業種は全然違うけど、サービス業のISO取得までの経緯は知っているので、それが製造業になるとどういうことになるのか、手に取るようにわかって面白かった。この作品は本当に突っ込みどころがないなあ。二人の性格がほんとうによく作りこまれているし、合わない二人が互いを受け入れ尊重し合って、愛し合うまでになっている。そしてラブのほうはどこまでいってもなんとまじめな二人なことか! ちゃんと親まで説得しようとしているとは。なんだかどこまで本気なカップルなのか、普段の生活や仕事に対してはごくまっとうに真摯に取り組んでいるのに、ラブになると二人は世間の常識との温度差がありすぎて笑える。攻が受を征服するでも一方的に襲うでもなく、受も本来の性質は潔癖症っぽいのに、攻の熱の高さには絶対抵抗できない(笑)。そこがまた超面白い。そして前原、お前のせまり方はスケベオヤジと同じアプローチだぞ!脇キャラも、すぐに全員思い出せた。そうそう、あんな上司、こんな工場長、そんな後輩、いたいた~って、それぞれ育ちも性格も違う社員たちの人生まで見えてくるようだ。そして今回の白眉は、なんといっても双方の母親!弘のママン最強! そしてパパも素敵! こんなに夫婦仲がいいと、子供はわがまま言えずに一歩引いちゃうよね。だから弘はさっさとひとり立ちして、立派な大人になりました(笑)。佐和子さんも、いい人だよな~。この親子は逆境のなかで苦労しているのに、こんなにもまっすぐでいい親子関係を築いている。いいなあ・・とまるでリアルに存在する人たちのようにあこがれてしまう。ホワイトカラーとブルーカラーを同じ土俵に並べて見せて、こんなにも魅力的に書けるBL作家さんを、ほかに知らない(って、経験値低すぎる自分が言っても全然説得力ないが)。ともかく、これは本当によいBL。
2009.12.03
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くりっくして値段をみるがよい平山郁夫さんが亡くなった。12年くらい前、一度だけ鎌倉のご自宅にお邪魔して、取材させていただいたことがある。当時、情報誌に現代アートと写真家を紹介するコラムをもっていて、大学の先輩でもある鎌倉在住の画家(というか装丁家)の紹介で、当時とっくに大御所だった平山さんに会わせていただいた。鎌倉文化人人脈というものを肌で感じたのはこの時で、画家、作家、評論家、医者、研究者と、ジャンルを超越したいろんなジャンルの大物が既知の間柄であるらしかった。掲載誌をお送りした後、平山さんからはご丁寧に年賀状までいただいた。この年代の方が律儀なのか、本人の気質の問題なのか。『女性の品格』にも「お礼状」について言及されていたが、万年暇なしライターで、人の縁に無頓着だった当時の自分は、お礼状も年賀状も書いたことがなかったので、大御所からのお礼の賀状にむしろびっくりした。さらっと簡潔な絵に署名があったのを覚えている。まだ家のどこかにあるはずだ。今となってはお宝だな。作品群では、有名なシルクロードのシリーズよりは奈良の名刹を描いたシリーズが好きだった。彼のおかげで水彩市場は価格が高騰した。というか、平山さんの水彩画だけが抜きん出て高額だった。そういえば現在月1でセミナーに通っている九段会館には、そこいらじゅう平山さんの絵が架けてあったな。複製だろうけど、今月行ったらじっくり見て帰ろう。合掌あ・・・鎌倉にロースとビーフを食べに行きたくなった。なんだっけ、お店の名前。専門店があったような。
2009.12.02
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『誰も寝てはならぬ(12)』サラ・イネス今回も『とりぱん』と同時発売だったので、早速ゲット。もう12巻目かあ。本当に「大阪豆ごはん」を抜いちゃったなあ。今回は内容的にはそれほど刺激的じゃなかったけど、表紙が!なつかしのラリーイストのレーシングスーツ!「豆ごはん」の頃は、必ず柱にラリーネタがあって楽しかった。ラリーって、今も熱狂的なファンに支えられているんだろうか。イネスさんはトイボネンのファンで、今もキャラに投影させているけど、私がラリーにはまったころは、もうトイボネンはこの世の人ではなかった。カンクネンも全盛期を過ぎていて、サインツの天下だったな。その後、マクレー時代がやってきて、当時の彼と二人でスバルを転がすマクレーをおっかけたこともあったな。そのマクレーも若くして亡くなったと知ったのは、割と最近のことだ。スバルインプレッサが輝いていた時代。サインツが鼻毛が飛び出していてもかっこよく見えた時代。ランチア全盛期はリアルタイムでは知らないけど、あのダメダメなイタ車が強かった時代すらあった。F1よりもシンプルで男くさくてほこりっぽいラリー(WRCに限る)が大好きだった。考えたら、スポーツはやるのも観るのも全然関心のない自分が、唯一はまったのがモータースポーツだったかも。てなことを思い巡らしながら読んだ。今回、うまずい連の食材がリコリスキャンデーだけだったのは残念。自分的にはベジマイトも推薦したい。そして、ゴロちゃんみたいなのは実際に周囲にいるから、自分はずっとハルキちゃんが好みだと思っていたけど(ネコ好き草食男子クリエイター)、どうやら自分の理想はヤーマダくんではないかと最近気がついた。銀座のど真ん中で汚いかっこしてニワトリにエサをやっている姿にキュンとした(爆)。
2009.12.01
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