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ダイヤモンド・コレクション第9回目、今回はラインの2回目「レフト・ウイスクの仲間」のご紹介です。1. レフト・ウイスクとその仲間 レフト・ウイスクの発展形にヒンジがあり、ヒンジはヒンジ・オン・ライト・サイドと関連しています。 (1) レフト・ウイスク クローズド・ポジションから、男性は左へ女性は右へステップして、お互いにローテーションを用いて左へ回転、女性は男性の右サイドから左サイドへ転がって行きます。 男性は、クローズド・ポジションから、左足を左へステップすると共にヒップを強く左へ回転させます。その時、左足を越えて重心の移動を行い、左足の後ろに右足を交差して右足に体重を移して、レフト・ウイスクのポジションとなります。男性は円の中心(軸)となり、女性は円の円周上を左回転しながらの移動となります。 女性は、右足を右へステップした後、左足を右足の後ろに交差しながら、男性を円の中心として、男性の右サイドから左サイドへ円周上を回転しながら移動します。左足を右足の後ろに交差して体重を移し終わったら、右足を前方へ、頭から右足先まで一直線になるように伸ばします。(左足に乗った後、右足を左足の前に交差するウイスク・アクションで終わる方法もあります)。 スピードをつけて踊る場合、男性はカウンターバランスを用いてリードします(右足を左足の後ろへ交差する途中、頭をセンターよりも少し早目に止めることで、カウンターバランスとなり、バランスよく楽に止まれます)。※1 : オーバーターンの強いローテーションが、女性に体重を乗せかえさせてスローアウェイにならない様にします(スローアウェイもレフト・ウイスクも同じ左回転で、女性が男性の右から左へ移動しますが、女性は、スローアウェイの場合、右足に乗ったままその足の上で回転しながら移動しますが、レフト・ウイスクは右足に乗った後、回転を継続して、左足を右足の後ろに交差し、左足に乗せかえての移動となります)。※2 : オーバーターンした後のレフト・ウイスク完了後、女性のコンタクト・ポジションは、女性の右ヒップが男性の左ヒップの内側(男性前面の左サイド)となります。またこの時、女性の左サイドはオープンしている様に見えますが、左サイドが男性の右ヒップの方を向いて、コントロールを失わないことが大切。※3 : この動きの中で、女性の後頭部と男性の後頭部の距離が変わらないことも、重要なポイントです。これを意識することで、二人のセンターの繋がりを感じ易くなります。そして二人のセンターとバランスを意識して、踊ります。 ※4 女性が、この動きの終了時に右足を前方へ伸ばして一直線にバランスよく形作れるのは、レフト・ウイスク開始時のクローズド・ポジションの時点で「たん田→胸の中心→喉仏」のラインを垂直に、頭よりも少し前の位置にバランスよく一直線になるように保ちます。この準備できているからこそ、レフト・ウイスク完了時にラインを決めることができるのです。ラインは、常に背骨や腕などの継続した動きから成り立ち、最後に完成するものですから一連の関連した動きを理解しておくことが必要です。※5 リバース・ウイスクへの入り方の一例として、リバースターン456から入る方法があります。 (2) ヒンジ レフト・ウイスクの発展形、ヒンジの紹介です。ヒンジとは蝶番のこと。女性が、男性の右サイドから左サイドへ開くという意味があり、ドアが開くのと同様のイメージです。動きはレフト・ウイスクと非常によく似ていますが、その違いは、男性が左足横へステップした後、右足は同じポジションのまま動かしません(レフト・ウイスクは左足の後ろへ右足を交差します)。 男性は、左足を横へステップした後、右足はポジションを変えずに、脚を長く伸ばしながら左回転をフォローします。したがって、レフト・ウイスクよりも華やかな動きとなります。オーバーターンの強いローテーションを伴うヒップの左回転「ヒンジ・アクション」を起こして、これにより女性の足を乗せ換えさせます。この動きを素早く踊る時、男性は頭の位置を大きく変えずに、頭を安定させて前に動かさないようにして頭のウェイトを使って、カウンターバランスを用いてヒンジを踊ります。 女性は、右足を右へステップした後、左足を右足の後ろに交差しながら、男性を円の中心として男性の右サイドから左サイドへ円周上を回転しながら移動します。左足を右足の後ろに交差して移動し終わった後右足を前方へ伸ばし、頭から右足までが一直線の男性の右足のラインと重なるラインが作られます。(左足に乗った後、右足を左足の前に交差するウイスク・アクションで終わる方法があるのは、レフト・ウイスクと同じです)。 (3) ヒンジ・オン・ライト・サイド(ヒンジORS) ヒンジは、男性の左ヒップの内側(前面左サイド)に女性が右ヒップをコンタクトするポジションとなりますが、ヒンジ・オン・ライト・サイドは、ヒンジを鏡に映したような対照的な形となり、男性の右ヒップの内側(前面右サイド)に女性が左ヒップをコンタクトします。 右回転することと左足を前方へ伸ばすことを除いては、基本的な動きの注意点はヒンジと同じです。練習方法としては、ヒンジの形を作った後に、女性が右方向へ回転して、ヒンジ・オン・ライト・サイドを踊って男性の前面右サイドへ左ヒップをコンタクトします。そして、左足を前方へ伸ばして、頭から左足まで一直線のラインになります。 (4) ヒンジを使ったアマルガメーションの紹介 クイックオープンリバース、リバースピボット、ベニーズクロスターン、ヒンジ、ルドルフロンデ(女性が向きを変えて、しばらくロンデのままでいて、次いで女性が男性に向き合いクローズド・ポジションになってからスリップピボットに入ります。
2012.03.28
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ダイヤモンド・コレクション第8回目、今回はラインです。ラインは、大きく分けると次の6種類があります。 1. オーバースウェイとその仲間 2. レフトウイスクとその仲間 3. ランジとその仲間 4. コントラチェックとその仲間 5. ホバーコルテとその仲間 6. チェアーとその仲間 その中から、今回はオーバースウェイとその仲間のご紹介です。 1. オーバースウェイとその仲間 オーバースウェイは、スローアウェイと関連があり、スローアウェイはXライン、Xラインやオーバースウェイはドラグタイプのアクションと関連しています。 (1) オーバースウェイ クローズド・ポジションから、男性は左へ女性は右へステップして、身体の中心をステップした方向へスイングして、左へ1/8回転、バランスよく形をつくります。 男性は、左へステップしながら身体の中心を左へスイング、左膝をゆるめて左へ1/8回転すると共に、左足に体重を掛けてオーバースウェイの形となります。 女性は、右へステップしながら身体の中心を右へスイング、ホールドの基本ポジションを維持しながら、右膝をゆるめて左へ1/8回転すると共に、右足に体重を掛けてオーバースウェイの形となります。 (2) スローアウェイ・オーバースウェイ これはフランス語でジュテラインと呼ばれ、ジュテとは投げ捨てるという意味。 男性は、左へステップしてオーバースウェイの体勢となり、その後回転を継続させるアクションを行い、オーバーターンして女性の脚部を放り投げます。その時の回転の中心は、女性の右足となります。 その後男性は、回転し過ぎないようにお互いのバランス良い状態をキープしてスローアウェイの形となり、女性は男性の左サイドに位置するポジションとなります。 女性は、オーバースウェイのポジションになった後、床上で右足(軸足)が円の中心となる円 弧を描きながら(左足が円の円周上を左へ移動)、左回転のスイブル「回転のスイング」を行いスローアウェイの形になります。 この時、女性は右足(軸足)でその上の右ボディを垂直に保ちつつ、ホールドをバランスよく保ちながら自分で立つことが重要です。 (3) Xライン スローアウェイは、女性が男性の左へ位置するポジションでしたが、Xラインの女性の位置は反対側で、スローアウェイを鏡に写したような形となり、女性が男性の右側に位置するRSP(ライト・サイド・ポジション)となります。 練習方法としては、女性が男性の左サイドでスローアウェイの形をつくった後、ホールドした手を離さないまま、女性が男性の反対側(RSP)へ移動することで容易に行うことができます。 (4) ドラグ ドラグはオーバースウェイ(左への回転)の動きと非常によく似ていますが、ドラグは「一旦、右への回転」を開始した後にオーバースウェイの「左への回転」を行います。 クローズド・ポジションからオーバースウェイの動作に入る直前に「男性は、左足を横へステップして、一旦その方向へ後退して右への回転を開始」した後にオーバースウェイの左回転へ、「女性は、右足を横へステップして、一旦その方向へ前進して右への回転を開始」した後にオーバースウェイの動きに入り左回転します。 ※ 顔の向きは、クローズド・ポジションの左からドラグの右(右回転)、次いで左(左回転)となります(更に、お互いに左を向いた後、右へ向き合い女性が男性の顔を挑戦的眼差しで見つめるポーズとなることが出来ます)。 ※ 女性は腕をリラックスさせて、男性のリードに素早く反応することが大切です。 リラックスすることは、どの種目も同様ですが、活き活きと踊るチャンスが広がりダイナミックに踊る可能性を秘めています。 (5) (1)~(4)を使ったアマルガメーションの紹介 ・フォーラウェイR&スリップピボット、リバースターン、オーバースウェイ・スローアウェ イ、Xライン、ドラグ
2012.03.22
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ダイヤモンド・コレクション第7回目、今回はタンゴです。1. タンゴでは、身体の4つのブロック『脚部・骨盤・胸部・頭』を常に床に垂直に保ち、バランス良く立つ事が基本となります。これは、全てのベーシックフィギュアにおいて守るべき重要なポイントとなります。 ・ 4つのブロックを積み木を積み上げるように、床に垂直に立ちます。このため、立つだけ であれば、あまり力は要りません。 ・ グラビティライン「重力のライン」を保ち、重力に逆らわずに立ちます。 ・ スウェイやスイングはありません。 ・ 送り足で送りません。2. レフレックス・パワー(Reflex Power、反動・反射作用の力)によるローテーションの利用。 * スイングの無いタンゴのエネルギーの源は、ローテーションとなります。 ・ この力を出すことができる『タンゴのホールド・お互いの良好な位置関係』を保つことが重要。 (『女性の右膝が男性の右ヒップのライン上』お互いの脚部で、このコネクションを保ちます。 ・ 重心は足の中心に保ちます。3. 男性の右手は、女性の背骨を越えた位置に置き、テコの原理の支点とします。 * ヒップや脚部のパワーを、テコの原理を用いて伝えるための支点となるので、大変重要な 位置関係となります。4. その他 ・ 女性のホールドは、背中を男性の右腕前腕に平行に保つことが重要。 ・ 常に膝が前にあります。そして、前進は前足で引きます。 ・ 前進の時、後ろ足で送らないこと(送るとスイングが起こり、女性のバランスを崩してしまいま す。したがって、ドライブはありません)。 ・ リンクは、脚部とヒップのローテーションがら起こします。この時、女性右ヒップは円運動とな ります。 ・ ピボットは、引きながらローテーションを利用します。 ・ タンゴでは、引きながらローテーションを利用するため、ホールドは中心に近づけるように、 コンパクトに行います。 ・ ビックトップも、後退しながら引く力を利用します。 ・ 力を抜いてスピードを、ストップはテンションをかけて筋肉を収縮させます。 ・ 垂直なポジションから力強いタンゴの動きをつくるエネルギーの源はローテーションです。 ・ 他のダンスよりも、脚部を少し低く膝を前に保ち、適度に大きな歩幅は安定性に役立ちます。<スイングダンスとタンゴの違い>※ 例えば、男性左足前進ウォークSの場合、音楽の許す限り後ろ足に体重を残したまま、左足をCBMPに出してSの終わりに前足で引きながら右足をわずかに持ち上げて素早く左足の横に置きます(他のスイングダンスのように足を滑るようには動かしません)。(後退も同様で)この時、女性は右足後退となりますが、女性も音楽の許す限り左足に体重を残したまま、右足後退となります。このタイミング(女性が左足に体重を残した状態)で、男性が送り足を使うと女性の左足(体重の乗った軸足)を押してしまう結果となり、バランスを崩して女性を押し倒してしまうことになります。<同時掲載> yahooブログ へ
2012.03.11
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ダイヤモンド・コレクション第6回目、今回は、ダンスにおける物理学についてのご紹介です。1. ムーブメントにおけるバランスの原理 回転する時、ゆっくり回るか、或いはカウンターバランス を使って早く回るか二つの方法があります。 例えば、ナチュラル・ターンを踊る時、スピードを落としてバランスをコントロールして回るか、 或いはカウンターバランス(スウェイ等)を使ってコントロールして回るかのどちらかとなります。 テクニック・ブックでは、ナチュラルターンはスウェイが必要となっていますので、スピードを上 げてスウェイを用いて回ることになります。 1の終わりにスイングの最下点、次いでクローズ、ライズ開始、次いで素早く回転、 足を横へ、スイング継続、スウェイへと継続した動きとなります。 自転車に乗ってカーブを曲がる時、ゆっくり曲がるか 車体を傾けて早く曲がるかと同じ考え方です。2. ムーブメントにおけるバランスの安定性と柔軟性 ボディを低く歩幅を大きくして重心を低くすると、安定した動きが保たれます。 *タンゴやスローフォックストロットに用いられます。 、ボディを高く歩幅を狭くして重心を高くすると、柔軟なしなやかな動きができます。 *クイック・ステップの動きに代表されます。3.スウィング 『垂直・回転・スウェイ』の各々にスイングがあります。 (1)自由 スイングは自由でなければなりませんし、自由でなければスイングではありません。 自由が動きを滑らかにするコツです。腕や肩、筋肉も自由でなければなりません。 スローアウェイも、スイブルしながらのスイングで、継続した動きです。 タンゴは違います。スイングではありません。腕にはトーンがあり、アクションを止め て、スタッカートを表現できるようにしています。 (2)固定点、 正しいスイングには、必ず固定した点があります。 (3)加速 スイングは継続した動きであり、そして、第1歩目に代表されるドライブのように、加速 するポイントが必ずあります。4. 回転の原理 回転は、回転の直径が大きくなるほどスピードが早くなります。 ムーブメントには、直線・カーブ・回転があり、そして回転にはピボットやスタン ディングスピンなどがあります。 お互いのトップを大きくすることで直径が大きくなり、スピードアップできます。 女性、スローのリバースターンで、ヒールターンの時、頭を円を描くように円周上を左へ 引っ張られながら回転するとスピードアップできます(求心力を感じながらのターン)。5.勢い、運動量の原理 体重をスピードに載せてパワーを生み出そう。 ○ 無駄な力を節約して、そのエネルギーを有効に利用します。 ・力んでしまって、全身に力を入れ過ぎると力を有効に生かせず、また無駄に疲れ てしまいます。 ・必要な筋肉を必要なタイミングで有効に使いましょう。 ○ 例えば、タンゴのリンク 1Qで身体を絞ってエネルギーを溜め、2Qでスピードに体重を載せて 脚部→ヒップ→上半身へとパワーを生み出します。 ※ トッププロの選手ほど、もの凄いパワーで踊っているもの。力は有効に使いましょう。 6.フォースの種類 (1) 筋力(脚・ヒップ等) (2) 重力 (3) 遠心力(外回りの時の女性の頭の遠心力利用等) (4) 求心力(オープンインピタンスやスタンディングスピン等、内回りで引く力) ※ 修正がありましたので再続お願いしま~す♪<同時掲載> yahooブログ へ
2012.03.08
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