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売国的なTPP参加が条約国から承認されたが・・・参加しないのがベストだったけど、ほんとに安部政権の短慮にはあきれるのです。こうなれば不利益が避けられない場合はTPPから離脱することが肝要ではないでしょうか。(状況が変わったので、タイトルを参加反対から、交渉反対に変えました)日本は遺伝子組み換え作物の世界最大の輸入国であり、役所はダダもれで承認中であるが、日本のマスコミはこの問題にほぼ完黙。この国は植民地か?大手メディアは自民党、財務省、経産省、米国金融、経団連、穀物メジャー、モンサント、対中国抑止力etcの相関を解明する気があるんだろうか?TPP交渉反対ツイートを5/25~5/31のツイッタ-に見てみましょう。【5月31日】市民のためのTPP情報@citizen_tpp:昨日の国際シンポジウムでジェーン・ケルシーさんが、重要な指摘をしていた。日本がTPPに参加する前に、現参加国で多くを決めてしまおうと、もう1回追加で会合を開こうという動きがあるという。「安倍首相には申し訳ないが、日本が交渉力を発揮できるというのは全く不可能」と何回も繰り返し強調。 Mドングリ@mdonguri: 要拡散 ISD条項は 『市場奴隷制』ー弁護士の論証です http://politiceconomy.blog28.fc2.com/blog-entry-225.html…ISD条項の怖さがよくわかります。Mドングリ@mdonguri: TPP交渉でアメリカが日本のGM食品表示義務を撤廃させる?(週プレNEWS) http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=2013527-00000353-playboyz-soci…GM食品表示の惨状がよくわかります。K.Kengo@KKnagomi:このロクでもない思想との全面対決。「TPPはFTAの1つの種類だが、従来にはない規制緩和の徹底を目指し、99%の人々が損失を被っても、1%の富の増加によって総計としての富が増加していれば効率だという乱暴な論理」鈴木宣弘http://kknagomi.blog.fc2.com/blog-entry-3.hml…【5月29日】斉羽@bianconoce:【住友化学 「EUのネオニコ規制は行き過ぎ」と反論】経団連・凡倉会長の会社=モンサントの舎弟 TPP参加後に 日本で同じ事をやったら… ISD条項発動 莫大な賠償金が… http://bit.ly/18u9ysM @iwakamiyasumi @hamemen有機農業ニュース・クリップ@OrganicNewsClip:【GM】ハンガリーはこのほど、国内の500ヘクタール以上の違法栽培の #遺伝子組み換え トウモロコシを焼却処分したとの報。 http://www.gmwatch.org/index.php?optin=com_content&view=article&id=14865:hungary-destroys-crops-from-monsantos-gm-seeds… /5月25日の反モンサント・デーを前に“報道管制”とのコメントも散見。nissy@n_i_s_h_i:TPPに一度引き込まれたら民主主義で誤った政策を変える事すら永久に不可能になる。民主主義的に選挙権を行使できる機会は、実質、7月の、あとたった一回しかない。RT @kobukishinichi:「TPP交渉に引き込まれる直前の総選挙」などもう二度とない。そのまま批准まで行く。【5月28日】印鑰智哉@tomo_nada:世界で行われた #MarchAgainstMonsanto の中でベストなパフォーマンスだという評価を受け始めたのはなんと日本! コメントには「リハーサルやってるよね」と。いやうちは役者が違うんだよ。いきなり世界レベル http://ow.ly/lp1TIHEAT@HEAT2009:金子勝「あるいは、保険の問題でも、かんぽのガン保険参入を自ら投げ捨てましたし、BSE絡みの牛肉輸入の20カ月以下という条件もやめてきたし、危険部位もOKになった。これから日本で売られる牛丼は“狂牛丼”という名前に変わるだろうと思います」。※この表現(狂牛丼)はダメだと思う。HEAT@HEAT2009:金子勝「日本の競争は決して審査期間が長いからではなく開発やグローバルな戦略がないからなのであって、そこに殆どメスを入れないまま審査基準を米国並みに緩めていくということは、米国の機械がたくさん入ってくるということだと思います。米国の数少ない競争産業は、医薬品と医療器械です」。HEAT@HEAT2009:金子勝「私たちの国は、ISDで、事実上、世界銀行の中にある裁判所で、米国の思うがままに我々の安全基準やその他のルールを決められてしまい、この国の国民のためにまずは優先しなければいけない法律が米国の投資家に訴えられないそういう法律作りに変わっていくわくです」。【5月25日】Mドングリ@mdonguri: アベノミクスは日本をアメリカや国際金融組織に売ることだ | Seetell.jp http://seetell.jp/29201あとで、読もう。Mドングリ@mdonguri: TPP自由貿易協定 オーストラリア、海外企業の特権的権利にNO 日本はどうする? | Seetell.jp http://seetell.jp/25841ISD条項の怖さが載っています。日米の役所の基本的スタンスが業界寄りとなっているところが、消費者軽視につながっているようですね。日米では「実質的同等性」という大ざっぱな考え方が大手をふっている。5/27TPP交渉でアメリカが日本のGM食品表示義務を撤廃させる?より では、GM作物輸出大国のアメリカの場合はというと、日本のような表示義務は一切ない。というのも、アメリカにはかねて、元の作物とGM作物が姿形、主要栄養素などが実質的に変わらないと見なされた場合、安全性は元の作物と同じとする「実質的同等性」という大ざっぱな考え方があるからだ。 一方、EU(ヨーロッパ連合)はアメリカとは正反対。疑いがあるものはすべて表示せよという「予防原則」の立場をとり、GM成分が全体の重量の0.9%を超える場合はあらゆる食品、飼料、レストランのメニューに至るまで詳細な成分表示が義務づけられている。 市民バイオテクノロジー情報室の天笠啓祐代表が解説する。「ヨーロッパの表示は消費者のため、アメリカや日本の表示は業界のためにあると言っていいでしょう。表示の基準が低ければ低いほど、食品メーカーも農薬メーカーもビジネスをしやすい。以前、表示制度を担当した農水省の役人と話していたら『だって、穀物の輸入をアメリカから止めたら大変なことになる。表示を厳しくしたら穀物が足りなくなって、困るのはあなた方ですよ!』と言い返されたことがあります。なるほど、表向きは表示を義務づけておいて、裏で政府はGM産業を半ば国策として推進しているアメリカの事情に配慮してるんだな、と感じましたね」5/27住友化学、「EUのネオニコ規制は行き過ぎ」と反論より EUがネオニコチノイド系農薬3物質の暫定使用禁止を決定したことに対して、住友化学は27日、「EUの規制措置は行き過ぎ」と反論する文書を発表した。同社はネオニコチノイド系農薬を製造する企業の1つ。 EUは24日、ネオニコチノイド系農薬3物質(クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム)について、ハチを誘引する植物および穀物への種子処理、土壌散布、および葉面散布について、一部の例外を除き2013年12月から禁止することを決定。同措置はこれらの農薬への新しい知見が得られれば2年以内に見直される。 これに対して、クロチアニジン系農薬「ダントツ」を製造している住友化学は27日、「ミツバチの大量死、大量失踪とネオニコチノイド剤の因果関係が認められないにもかかわらず、予防的措置の考え方の下に使用規制するものだ」と文書で反論。取材に対して同社広報部は「米国などEU以外の地域では使用制限されておらず、行き過ぎた予防的措置だ」とEUの決定を批判した。反TPPの一環で「堤未果のブログ」からコーポラティズムという流れを紹介します。 3/17NHK「奪われたアメリカンドリーム~デトロイトロケ~」より Q. 今回の番組で、ただ貧困の実態を見るだけではなく、 どうして貧困が起こったのかというプロセスを探っていった理由は?A:貧困の現場をいくらTVでみても、どこか他人事に感じたり、その時は心を痛めても、多くの人は忙しい日常の中で忘れてしまう。他国の貧困ならなおさらです。 けれど貧困は「結果」です。 現象だけでなくその根幹にある原因を探っていくと、グローバル化やIT革命、そして1%が政治にまで影響力を拡大しつつある「コーポラティズム」という、国を超えた共通項がみえてくる。 レポートの中では「国内雇用が戻ってきた」とさかんに強調されていますが、今先進国で貧困を生む大きな原因の一つである「価格競争」の中で戻ってきただけなので、以前よりずっと条件は悪化している事をよく見て下さい。 企業に後押しされたアメリカ政府が自国民にしている事を、次にTPPなどの国際条約を通して、日本をはじめとする他国にしてくるからです。 今後日本の「貧困政策」は、グローバル化とコーポラティズムによって世界で加速するこの流れをしっかり視野に入れて作る必要があります。 単に企業=悪という従来の善悪図や、アメリカ一国の「陰謀論」という狭い見方ではなく、この新しい流れの中でどうしたら民を守り世界と対峙できるかを真剣に考えなければなりません。ISD条項で紛争となった場合、世界銀行で仲裁するとのことであるが、世界銀行はアメリカが牛耳っている組織である。3/6TPP自由貿易協定 オーストラリア、海外企業の特権的権利にNO 日本はどうする?より アメリカが過去の自由貿易協定で利用してきた自由貿易の側面の一つ、それはある国の政府がある法案を通し、その法案が、どこかの海外企業のその国での経済活動に悪影響を与えたり、企業の権利を侵害した時に、政府を訴える手段である。現在、そういったケースとしてタバコ会社のフィリップ・モリスがオーストラリア政府を訴えている。 世界的なタバコ会社、フィリップ・モリスは、3月5日(月)、すべてのタバコのパッケージを簡易な(プレーンな)ものにするよう求めるオーストラリア政府の新しい法案に対し、訴えを起こしたと発表した。 オーストラリア政府は3月5日、TPPの下でより強力な法的権利を求めるアメリカの強力な企業ロビーによる圧力を拒否する、と発表した。ビジネス団体らは、貿易協定に違反するかもしれない国家に対して対抗できる法的安定性が、この法的優越によって増すことになると主張している。だがオーストラリアは、法的優越を許せば海外企業に対して国内企業よりも強力な法的権利を与えることになると考えている。また、企業は他国でビジネスをする際には、それなりのリスク評価を自ら行うべきだ、とも。反TPPの核心TPP交渉反対の輪32TPP参加反対の輪31これらもTPPで頭悪すぎ包囲網を敷く7に収録し、保存します。
2013.05.31
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朝日新聞に読書欄に「カラオケ化する世界」という本があったので、紹介します。神戸の場末の酒場でカラオケ誕生のシーンに立会い、カラオケとともに育ってきた大使としては・・・見過ごすことができない本でんがな♪(笑)カラオケ化する世界より<アメリカ化を超える世界化は可能か:北田暁大(東京大学准教授)> 北京を訪れた際、「カ拉OK」「KTV」の文字が街中に溢れていることに軽い驚きを覚えたものだ。前者は「カラオケ」、後者は「カラオケTV」のこと。中国人の学生たちに聞くと、彼らも何かの折によく利用しているらしい。またソウルでのシンポジウムに参加したときには、打ち上げの場で延々とカラオケに興じることとなった。アジアの近隣国において、カラオケはすでに日常生活の中に溶け込んでいる。それが日本発かどうかを問うのも意味をなさないほどにグローバルな文化装置=メディアとなっているのである。 本書は、日本で生まれた(とされる)カラオケというメディア・テクノロジーが、アジアや南北のアメリカ大陸、ヨーロッパなどでどのように受け止められ、生活文化の中に息づいているかを、比較文化論的な視点から概観するものである。 とかくグローバリゼーションというとアメリカニゼーション(アメリカ化)のことを意味するものであるが、カラオケの場合は事情が多少異なっているようだ。 アメリカニゼーションを超えるグローバリゼーションは可能か……そうした射程の長い問いが、本書を通底しているように思える。 ◇シュン・ジョウ著、青土社 、2008年刊<「BOOK」データベース>より絶唱の陶酔から、予期せぬ全く新しい文化と習慣が全世界を席捲し始めた。日本がカラオケ発祥地なら、韓国ではカラオケは国技、フィリピンにとっては国家の威信。そしてアメリカは、ブラジルは…。誰をも一夜の主役に仕立て、音楽を失うなら魂も失われるとするカラオケ文化の多彩極まる表情を、縦横に徹底的に論じ尽くす現代社会文化論。<読む前の大使寸評>評者は、日本で生まれた(とされる)カラオケと書いているが、もちろん日本生まれのカラオケである。なにしろ、8トラックカセットの頃からカラオケの進化に接してきた大使が、それを証明いたします(笑)rakutenカラオケ化する世界また、カラオケ起源の本としては「カラオケ、海を渡る」という本があるので紹介します。「カラオケ化する世界」よりも10年ほど先行してカラオケ化する世界を調べ上げた渾身のレポートになっています。【カラオケ、海を渡る】大竹昭子著、筑摩書房、1997年刊<目次より>プロローグ 人はこんなにも歌好きだったのか!台湾 カラオケボックスの来歴・謎のKTV酒店香港 突然はじまったカラオケブーム中国 西側から来た高級娯楽・カラオケと歌謡界ベトナム 愛すべきローテクカラオケ・歌における北と南韓国 国産カラオケの誕生沖縄 ジュークボックス王国・生オケ対カラオケ東京 なぜ日本だったのかエピローグ カラオケよ、どこへ行く<大使寸評> この本はあの探偵ナイトスプークの「アホ、バカ分布図」を海外に広げたような、渾身のフィールド・レポートになっているといえば褒めすぎか。 今ではカラオケは海を渡り世界中に普及しているが、カラオケ黎明期にスナックで身銭をきって自意識と格闘していた大使にとっては、隔世の感を禁じ得ないのでおます。Amazonカラオケ、海を渡る この本は1997年刊なので、その後のカラオケシーンは書かれていないのだが、カラオケはまだまだ進化をとげつつあります。・・・ということで、カラオケ大好きの大使が、この本のエッセンスを紹介します。<プロローグ>p12~15 中学高校はキリスト教系の音楽教育に熱心な学校で、クラス対抗の合唱コンクールがあったりと、歌を歌う機会は多かった。中学3年生のときは学園祭でミュージカル版「シンデレラ」の王子様役をやったりした。私は母ほど美声ではないが、声の通りはいいし、内心まんざらでもないと思っている。おいそれとはカラオケに行けないのは、この自意識がだいぶあるように思う。 よくカラオケはストレス解消になるというが、この考えにも抵抗があり、書き手ならばそれを表現のエネルギーに転化すべきではないか、とまあ肩に力が入ったふうなことを考えるのだ。こんなふうにカラオケについてあれこれ言う私は、きっとつっぱりすぎに違いない。 (中略) 初期の頃はスナックやバーなどに置かれ、中年のサラリーマン層が酒を飲みながら歌うものだったが、カラオケボックスができてから酒を飲まないローティーンや女性に親しまれ、利用者層が一気に拡大した。 カラオケは初めて、ふつうの生活者が酒抜きで人前で歌うことを可能にした。カラオケに出会わなければ、一生、声を出して歌う歓びを知らずに終わったかもしれない人々を、歌う側に引き込んだのである。歌う人と聴く人の境界はとりのぞかれ、聴き手と歌い手が随時入れ替わる環境が生みだされた。それまで聴かれる一方だった歌は、歌われるものに変った。プロに独占されていた歌がアマチュアにも開放されたのだった。<日本>p215~217 関西の人間は利に聡く、商売になると分かるとすぐに取り入れる合理性があるといわれるが、流しの形式にもそれが見て取れる。客が歌いたいならば、それに応えようというわけだった。この関西式流しの、歌いやすくアレンジして歌い手を心地よくさせることを、人に代わって機械にさせたのが、カラオケというメディアだったのである。 井上はバンド仲間6人で会社を起こし、カーステレオを改造し、自分たちで演奏した8トラックのカラオケテープを入れ、機械とセットで店にリースした。1972年のことである。 ここで注目したいのは、ハードにカーステレオが利用されたということだ。カーステレオに使われるのは八つのトラックを持つカートリッジテープで、70年頃まで種類別テープ(8トラック、カセット、オープンリール)生産比の8割から9割を占めるほど生産量が多かった。曲を並列して入れられるので、直列に入っているカセットテープと違って曲の頭出しが簡単でエンドレスに再生できるところがカーステレオに向いていた。このテープの頭出しのしやすさがカラオケソフトにも利用されたのである。<台湾>p28~45 日本にカラオケボックスが登場したのは1985年、岡山にできたものが最初だと言われている。カラオケ喫茶をやっていた妻が事故で入院し、閉店しているあいだ、歌いたいという常連客のためにうどん屋を経営している夫が、トラックのコンテナを外してカラオケセットを入れ、店のとなりに置いて勝手に歌ってもらうようにしたという。 また、同じ頃、滋賀県の高速道路インターチェンジの自動販売機コーナーにも、同じようなボックス型カラオケ空間があらわれた。このように、機械さえあれば無人で営業できるオートチェンジャーシステムによって日本のカラオケボックスは可能になったのである。同時期にパイオニアもボーリング場の一角で、待ち時間の利用を見込んでボックス状のカラオケをはじめた。 KTVの前身である台湾のMTVは84年に始まっているから、個室型の娯楽空間という発想は日本より先んじていたわけである。それがカラオケのための空間になったのは80年代の終わりで、日本と同じ時期だ。日本のカラオケ関係者が台湾を真似たのかどうかは分からない。元祖探しがテーマではないので、その問いはひとまず置こう。 注目したいのは、どちらも最初から大成功したことである。身内だけでくつろげる、マイクを他人に渡さずに済む空間を、双方とも求めていたということだ。個室という形式をもたなければ、日本でも台湾でもこれほどカラオケがブームになることはなかっただろうから、これは重要なターニングポイントではないだろうか。(中略)<韓国>p147~162 韓国のカラオケには、大まかに言って三種類あるという。ひとつは接待用の高級店、ふたつ目は「ノレバン」という日本でいうカラオケボックスのようなところ、もうひとつはふたつの中間にある居酒屋のような店で、ダンランチュージョム(団欒酒店)といい、個室とホールから成る。ノレバンとダンランチュージョムの違いは、前者では酒が出ないが、後者では飲みながら歌える点だ。ノレバンの料金は安く1時間約1万ウォン(1300円)で、利用者はほとんど学生。ダンランチュージョムのほうは料金が高めなので勤め人が多いという。ノレバンのノレは歌、バンは房ですなわち「歌の部屋」の意。チュージョムとは酒店で、ダンランとは団欒のことらしい。(中略) このようにレノバンで大流行したのは、国産カラオケの価格がレーザーカラオケに比べて圧倒的に安かったことが大きい。末端価格はおよそ60万ウォン(約7万8千円)。本体だけで10万円以上し、加えてソフトが必要なレーザーカラオケに比べると、はるかに安価だった。千曲入っているレーザーカラオケに換算すれば約五分の一以下の値段である。こうして安い機械を使った破格料金のカラオケ店に、ティーンエイジャーがいちはやく群がったのだった。 日本でもカラオケ層が拡大したのは、ボックスができてティーンエイジャーが行くようになってからである。若者のニーズに見合った場ができたときに、カラオケは夜の娯楽というイメージを脱して地上に躍り出た。 と同時に、密室空間が非行の温床になるのではないかという懸念も生じた。日本ではドアをガラス張りにするのを義務づけるなど、大きな事故が起きる前にカラオケ業者が自主規制したが、韓国でもノレバンが広がるとともにそれを問題視する声が上がり、92年6月にノレバンを規制する法律が定められ、18歳未満の利用の禁止と、酒を出さないことが決められた。こうして、ノレバンは歌うのみの空間となったのである。<カラオケよ、どこへ行く>p230~238 カラオケはこれからどこへ行くのか、多くの予想を超える事態に接したいまは、おいそれとは答えられなくなっている。ただ明らかなことは、パソコン通信、ケーブルテレビ、衛星チャンネル、光ファイバー、デジタルビデオディスクなど、ニューメディアが出ればかならずカラオケが付いてまわるということ、カラオケ機能の無いメディアはもはや考えられないということである。(中略) ときおりふと、人類が破滅して廃墟となった地球に、ほかの星からだれか訪ねてきたら、何に一番首を傾げるだろうと考えることがある。ビルの中に作られた小部屋や、街の各所にあるデータベースや、家庭の居間にあるマイク付き機械などのカラオケの残骸に、頭を悩ますのではないか。もしそれが歌うための設備だと知ったら、彼らはいったい何を思うだろう。不気味な人たちだと恐れるだろうか。それとも滑稽な連中だと笑うだろうか。
2013.05.30
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日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。・・・・で、今回のお奨めです。・アマン伝説 ・カラオケ化する世界この2冊に見られる共通の視点であるが・・・・日本文化ビジネスにおいて日本は乗り遅れたようですね。お役所主導によるクールジャパンが喧しいが、若干遅かったのでは。さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。********************************************************************************アマン伝説より<格差をビジネス化、悲しき成功:隈研吾(建築家・東京大学教授) > アジアン・リゾート・ブームの仕掛け人である、現代のホテル王のノンフィクションにもかかわらず、華やかな成功譚というより、壮大な悲劇的神話に似ていた。タイトルは、さしずめ「悲しき熱帯」。 登場人物のほとんどは、西欧とアジアの間を漂う。無国籍、多国籍な「ヒッピー」である。彼らこそ、20世紀の西欧中心的な工業社会の限界に気づき、アジアの「気持ちよさ」に最も早く気づいた、繊細で感性豊かな人々であった。その「気持ちよさ」をビジネスにつなげることに最も長けていたのが主人公、アマンホテルのエイドリアン・ゼッカである。 なぜ、アジアン・リゾートがビジネスになったか。格差が存在するからである。人件費の安さ、土地の安さ、建設費の安さ。それゆえにアジアン・リゾートは現在の経済と文化をリードする。かつて、その格差を「商品」を媒介として、ビジネスにしたのが、ヨーロッパ近代であった。今、ポスト近代の「ヒッピー」達は、「サービス」を媒介として植民地ビジネスを展開し、富を築いた。 アジアの最高の理解者である彼らが、格差を利用して富を築き、結果としてアジアを西欧化し、格差を平準化した。しかも、彼らは、自分が何をしているのか一番わかっている。だからこの物語は二重の意味で悲しい。 なかでも一番悲しく見えたのは、登場する日本人達であった。格差をビジネス化するに際し、日本の旅館的サービス、環境と融和する日本建築のデザインが大きな役割をはたした。ゼッカ達は、日本から大きなヒントをもらい、日本文化を最大限利用した。しかし当の日本人はゼッカ達のずっと後でビジネスに参入し、ばばをつかまされ続けた。登場する日本企業で破綻したものも少なくない。日本人は、日本に対して、自分の文化に対して自信がなく、乗り遅れた。リゾートに限らず、すべての領域での現代日本人の悲しさを感じて、つらくなった。 ◇山口由美著、文藝春秋、2013年刊<「BOOK」データベース>よりアマンの創業者ゼッカの軌跡を追って、インドネシア、タイ、スリランカ、香港、シンガポール、そして日本へ。リゾートホテルの変遷を通じてアジアの戦後史を捉え直す画期的ノンフィクション作品。【目次】ジャワ島・スカブミへ/スリランカ 兄弟の庭/サヌールの夜 タンジュンサリとバトゥジンバ/三浦半島 ミサキハウスの休日/リージェントの伝説 バブルの夢の結末/スズ鉱山の島からリゾートへ プーケットの躍進/バリの原風景 ウブドの魔性/ライフスタイルの創出とアマンジャンキー/孤島リゾートとホスピタリティ/アジアンリゾートブームの舞台裏/日本人とアマンの夢/アジアンリゾートの今、そして未来<読む前の大使寸評>アジアの「気持ちよさ」ですか♪西欧人に言われるまでもなく、わかっているとは思うが・・・日本人ヒッピーたちは事業化するまでの知恵は無かったということでしょうか。隈研吾さんの推す本なら、切り口が鋭い、面白い本かも知れないですね♪rakutenアマン伝説カラオケ化する世界より<アメリカ化を超える世界化は可能か:北田暁大(東京大学准教授)> 北京を訪れた際、「カ拉OK」「KTV」の文字が街中に溢れていることに軽い驚きを覚えたものだ。前者は「カラオケ」、後者は「カラオケTV」のこと。中国人の学生たちに聞くと、彼らも何かの折によく利用しているらしい。またソウルでのシンポジウムに参加したときには、打ち上げの場で延々とカラオケに興じることとなった。アジアの近隣国において、カラオケはすでに日常生活の中に溶け込んでいる。それが日本発かどうかを問うのも意味をなさないほどにグローバルな文化装置=メディアとなっているのである。 本書は、日本で生まれた(とされる)カラオケというメディア・テクノロジーが、アジアや南北のアメリカ大陸、ヨーロッパなどでどのように受け止められ、生活文化の中に息づいているかを、比較文化論的な視点から概観するものである。 とかくグローバリゼーションというとアメリカニゼーション(アメリカ化)のことを意味するものであるが、カラオケの場合は事情が多少異なっているようだ。 もちろんそこにグローバルな資本の関与がないわけではないが、「あらゆる場所でカラオケはそれ自身の文化を創り、同時にまた、より広い文化的時代精神を反映する」。 カラオケはときに、英語中心主義の媒介者(英語教育の教材)となったりもするが、マイノリティー文化を活性化させたり、海外滞在者たちの愛郷心を下支えしたりもする。グローバルとローカルのせめぎあいのなかにカラオケは位置しているのだ。 音楽、しかも各人が能動的にコミットする音楽技術を媒介としたグローバリゼーションは、市場のグローバル化とは異なる、独特の「グローカル」な複合文化を形成しつつある。その複雑な展開を著者は淡々とした筆致で描き出し、カラオケという「複雑な有機的システム」の実相に迫る。アメリカニゼーションを超えるグローバリゼーションは可能か……そうした射程の長い問いが、本書を通底しているように思える。 ◇シュン・ジョウ著、青土社 、2008年刊<「BOOK」データベース>より絶唱の陶酔から、予期せぬ全く新しい文化と習慣が全世界を席捲し始めた。日本がカラオケ発祥地なら、韓国ではカラオケは国技、フィリピンにとっては国家の威信。そしてアメリカは、ブラジルは…。誰をも一夜の主役に仕立て、音楽を失うなら魂も失われるとするカラオケ文化の多彩極まる表情を、縦横に徹底的に論じ尽くす現代社会文化論。【目次】1.誰がカラオケを発明したのか? 2.カラオケ・フィーヴァーー日本と韓国 3.カラオケ・ワンダーランドー東南アジア 4.カラオケ宮殿のディズニーランドー中国 5.魂のカラオケーカラオケと宗教 6.「全裸カラオケ」とカウボーイー北米 7.カラオケ人ー英国 8.「カラオケよ永遠に」-ヨーロッパ1.ブラジルのカラオケーニッケイジンの物語 9.カラオケ革命 10.カラオケ・テクノロジー *.エピローグ カラオケ最前線<読む前の大使寸評>評者は、日本で生まれた(とされる)カラオケと書いているが、もちろん日本生まれのカラオケである。なにしろ、8トラックカセットの頃からカラオケの進化に接してきた大使が、それを証明いたします(笑)また、この本がアメリカに言及しているところが反米の大使をそそるわけです。rakutenカラオケ化する世界***************************************************************<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読売れてる本(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)朝日デジタルの書評から(目録)
2013.05.30
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例年より10日ほど早く梅雨に突入したが・・・晴走雨読のロボジーにとって、この時期、本ばかり読むのも、なんかな~。柏葉アジサイこの時期は、楽しみといっても庭のアジサイをながめるくらいで、とかくテンションが落ちるわけですね。梅雨明けのカー!と照りつける日が待ち遠しいのである(イラチなもんで)・・・ということで、とりとめもなく、書き綴れば(季節外れの思秋期みたいなもんで)このほど、エベレストに登った三浦さんは、日頃出歩く際には足首に重りをつけて歩くそうですね。さすがに目的をもった老人のやることは、すご~い♪とにかく、やることなすこと全てが、歩くギネスブックのような老人だもんね。おまけのライターこれらが、新銘柄発売プロモーションの(おまけの)ライターです。健康のため、吸いすぎには注意しましょうね。
2013.05.29
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27日の朝ズバッ!では、みのさんが福一の現場に乗り込むレポートが放映された。 この時期に取材に応じた東電の思惑は定かでないが、みのさんの体を張ったレポートは見どころが多いものでした。 山を削って作ったG6エリアに汚染水タンクを増設するということであるが、福一内で増設できる場所には限りがあるわけで・・・巨大な問題がこの福一に屹立しているわけですね。 番組サイトより、その模様を紹介します。5/27みのもんたの朝ズバッ!より 福島第一原発の3号機と4号機の近くにある、ネズミの侵入で停電した仮設配電盤に向かう。みのもんたは仮設といっても立派という感想を述べた。ほかにも燃料プールの冷却がネズミの侵入により停止したこともあり、小動物の侵入対策が急がれる。3号機近くの取材中にも線量計の値が上がり、長居すると被曝限度値を超える危険が出たため、急ぎ足でバスに戻った。 スタジオトーク。みのもんたが、線量計の数値が200~300を超える限界ギリギリの区域で案内をしてもらったが、時々ドキッとするような雰囲気を味わったと述べた。また、汚染水を貯めておく直径12mの巨大なタンクのモデルをスタジオに用意。現地では林を伐採して設置したが、潮風などで腐食していくと説明。 福島第一原発敷地内の、汚染水を貯めておくタンクの建設現場を取材。この場所に取材カメラが入るのは初めてだという。現在、敷地内には大小合わせて約950基あり、貯蔵容量は約33万トン。東電のしさんでは来月4日にはタンク3つ半分しか余裕がなくなるとされ、タンクの増設を急いでいる。だが、これらのタンクはボルトで繋ぎ目を閉めるあくまで仮設のもので5年ほどの耐久力だという。 タンクに移送された汚染水はもともと地下貯水槽に貯められていたもの。初めに汚染水漏れが発覚した貯水槽1つでタンク10個以上の容量があり、増え続けるタンクの切り札となるはずだったが、汚染水漏れの原因は未だ調査中。すべての貯水槽を6月までに地上タンクに移送して空にする予定で、空になった貯水槽は、原因事象の検討ののちに対策をすることになっている。 東電では、建屋の山側に井戸を掘り、あらかじめ地下水を組み上げて海に捨てることで建屋に流入する量を減らす対策を取ろうとしている。しかし、地下水を汲み上げ過ぎると地下水の推移が下がり、汚染水が地下水に逆流する危険性がある。<「汚染水処理 大きな壁」> 地下水を海に流す意向の東電は、地下水に含まれる放射性物質の濃度は周辺の河川の値とほぼ同じだとして今月13日、漁業関係者に理解を求めた。しかし結論は先送りとなり、今月30日と来月7日に再度話し合いの場を持つ予定。 地下水を海に流す意向の東電は、地下水に含まれる放射性物質の濃度は周辺の河川の値とほぼ同じだとして今月13日、漁業関係者に理解を求めた。しかし結論は先送りとなり、今月30日と来月7日に再度話し合いの場を持つ予定。 福島の久之浜漁港から久之浜船曳網組合副会長の我妻正道さんが中継。「漁には出たいけれど出られない、毎週月曜日にサンプルを採って放射能の検査を行なっている。稼げないので若い人はアルバイトに行っている。安全だと分かったらいつでも漁にでる準備は整っている。仲間たちは1日も早く漁をしたいという気持ちでいっぱいだ」と話した。柿崎明二さんが我妻さんに質問、「魚のサンプルの濃度の推移は2年前と比べるとどうか?」「薄くはなっている。魚の種類によっては当時と同じ状態の魚もいる。」と話した。 みのが「福島原発の1から3号機の前の海が漁場になっている。だから魚や貝から放射能が必ず検出されてしまう。検出される量は薄くなったが種類は増えた、それが心配」と解説した。
2013.05.28
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この映画が日本で公開されるまで約2年待たされたということは、採算性なのか、霧社事件というセンシティブな事件のせいだったのか?大使としては、満を持して元町映画館に出かけて第一部を観たのです。元町映画館伝統的な出草(首刈り)にかける男としての誇りが執拗に描かれているが・・・民族の伝統を描くことに台湾人のアイデンティティを描きたいのかも知れないですね。一方で、漢人はずるくて心を許せる相手ではないものとして、わりとステロタイプで描かれています。日本人には傲慢な警官もいたが、住民の教育・治安維持などの行政を忠実に執行する生真面目な面が表れていて・・・・まかり間違っても、役人として私腹を肥やす現代の漢人とは違っていることがよく描かれています。その他の個人的な見どころとしては・・・・蜂起にあたって蛮族出身の警察官の逡巡が哀れである。・湿潤な台湾の森がきれいである・種田陽平の手になる霧社の街並みセット【セデック・バレ 第一部 太陽旗】ウェイ・ダーション監督、2011年台湾制作、2013年5/23観賞<Movie Walker映画解説>より1930年、日本統治下の台湾で起きた、原住民による抗日暴動“霧社事件”のいきさつを、『海角七号 君想う、国境の南』のウェイ・ダーション監督が、4時間36分の長編作として映画化し、2部作として上映。『第一部 太陽旗』では、原住民のセデック族が日本に対し武装蜂起するまでが描かれる。<大使寸評>伝統的な出草(首刈り)にかける男としての誇りが執拗に描かれているが・・・民族の伝統を描くことに台湾人のアイデンティティを描きたいのかも知れないですね。一方で、漢人はずるくて心を許せる相手ではないものとして、わりとステロタイプで描かれています。movie.walkerセデック・バレセデック・バレ予告編一部、二部仕立ての長編なので、二部については別の機会に観ることにしたのです。ここで、3年前に観た「海角七号」を紹介します。【海角七号/君想う、国境の南】ウェイ・ダーション監督、2008年台湾制作、H22年観賞<Movie Walker解説>よりミュージシャンの夢敗れ、台北から故郷の恒春に戻った青年アガは、郵便配達の仕事についたものの、無気力な日々を送っていた。そんな時、日本から中孝介を招いて行われる町おこしのライブに、前座バンドとして駆り出されることに。オーディションで集められたメンバーは寄せ集めで、練習もままならない状態。ひょんなことからマネージャーをする羽目になった日本人女性・友子とも、衝突してばかりだったが…。<大使寸評>台湾語と北京語の掛け合いの面白さは、日本人にとってはつんぼ桟敷でありわからないが、若しかしてそのあたりが台湾で受けた訳なのかもしれません。監督は霧社事件の映画が作りたいのだが、スポンサーがつかないので、先ずこの長編第一作「海角7号」で実績を上げるつもりだったようです。それが、歴代第一位のヒット作というがすごいですね。movie.walker海角七号/君想う、国境の南海角七号 byドングリフラガール、アリエッティ、キルビル、イノセンス等々をつなぐのは、美術監督としての種田陽平であるが・・・・セデック・バレの美術監督として種田陽平が参画しています。マジックアワーのセット賽徳克 巴莱 (セデックバレ)日本語公式サイトの「今日の仕事状況」で、美術監督のなんたるかがよくわかります。今日の仕事状況より 昨年マヘボ社での撮影最終日、月夜も静まる真夜中に戦場となったマヘボ社で最後の録音が終わった後、現場に残ったのは流木の燃えかすからかすかに聞こえる火の粉の音と崩れ落ちてゆく木々のくぐもり、ゆっくりと消えて行く音。そしてその場に立つスタッフの心に刻まれたなんとも表現しがたい複雑な気持ち、困難を乗り越えた達成感と同時に別れゆく友を見送るかのような...。 そのような思いを一つ一つの現場で重ねて行くうちに霧社街だけはどうしても残したい。 映画を見に来た人たちにも是非この地を訪れて何かを考える切っ掛けにそして、9月の映画公開前に当時の原住民の生活を体験したり文化や歴史などを学べる場所として、また映画を見た後に遊びに来れるようなそんな場所として残せればという思いからクランクアップから今までセットに手をつけずに保存をしてきました。 月日が経つごとに雨風により損傷が進む中各方面の関係者と協議を続けてきました。広大な土地に立つセットを維持するのは金銭的にも人資源的にも大変なことですが、現在私たちは文化と娯楽面を合わせ霧社街を文化園区として解放すると同時に、部落を一部分再現する事によって当時のセデック族の生活をかいま見れるような施設にするような方向で計画を立てています。
2013.05.27
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レース結果は去年よりは良かったが、2時間オーバーの平凡な結果で不満が残るのです。(気温が30℃を超えたせいか・・・と言い訳させてね)体育館でも気分的には、なんかゆったりと充実した1日であった。何故なのか?今日の時間配分を書いてみると・・・・ユースホステルから会場へ:約30分・受付、体育館で休養 :3時間・レース :約2時間 ・温泉、畳部屋で弁当、ビール:約2時間・マラソンバス :3時間半・神戸駅で買物後、帰宅 :約1時間何といってもレース後の温泉、畳部屋で弁当、ビールが素晴らしい♪カラオケがある部屋なので、地元の皆さんの歌うスキマで1曲歌ってしまったのです。(酔った勢いはこわいで♪、ちなみに1曲100円でおました)ちなみに、記録詳細です。60歳以上男子順位:80位台/200人(ラップタイム) (1K換算)スタート通過時に時計押し間違え1K 2’39 実際は5分くらい2K 7’54 5’163K 13’16 5’204K 18’38 5’215K 24’20 5’4210K 55’12 6’10折り返し 57’43 15K 85’34 6’0718K 104’13 6’13残2 113’00 残1 119’51 6’50ゴール 126’51 7’00(正式記録2時間9分台)サブツーを狙ったが、この結果には不満が残るのです。浜坂M結果2012【ご注意】今大会から、折り返しと15k付近に関門を設けたそうで、K7分ペースを守れない初心者には厳しくなっています。交通規制、あるいは運営コストのためと思われるが、やむを得ないのかも。
2013.05.26
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昨日(24日)に共通番号法が成立したようですね。2015年10月にはすべての国民にマイナンバーが届くようだが・・・お役所主導のこの日の丸システムは、人民解放軍ハッカー部隊の前にニンジンをぶら下げるようなもので、大使は不安を覚えるのです。行政が個人情報すべてを知っているということも、もちろん、怖~い気がするのです。(思いすごしか)アメリカでトラブルの絶えないマイナンバー、行政の利便性が優先されるこのマイナンバーの問題を見てみましょう。5/17マイナンバー、その「複雑さ」の真相より<「個人番号」では串刺し検索ができない>マイナンバー法案が、国会で審議中だ。システム調達は巨額で、特需が生じると分析する向きもあるが(関連記事)、システム調達費用が巨額になるのには、それなりに理由がある。マイナンバーはかなり複雑なシステムであり、要求要件が非常に難しいからだ。 本連載では、マイナンバーのシステムが抱える複雑さや、システムを開発する上での難しさを解説する。連載第1回である今回は、マイナンバーがどのような設計原理に基づいているのか。以下に示した図を基に、例を挙げて説明しよう。 <サーバーをまたいでの串刺し検索が許されていない>マイナンバーの特徴は、「個人番号を使ったサーバーをまたいでの串刺し検索が、一切できない」という点にある。例として、「ある人物の年金加入記録を郵送したところ、転居先不明で日本年金機構に戻ってきてしまった」という場合を考えてみよう。 マイナンバーを導入すると、日本年金機構は以下の手順で、転居先を調べることができるようになる。 まず日本年金機構は、この人物の利用番号Aに紐づけされている「符号A」を使って、「情報提供ネットワークシステム」(マイナンバーの中核システムであり、行政機関や自治体の間で利用者の個人情報を連携させるシステム)に対して、「符号Aの人物の住所を市区町村で調べたい」というクエリを送る。情報提供ネットワークシステムは「符号A」から「符号C」を導き出し、「符号C」のある市区町村(ここではC市とする)に対して、「日本年金機構が符号Cの人物の住所を知りたがっている」というクエリを送る。 C市は、このクエリに応答して良いと判断した場合に、アクセス・トークンと呼ばれる「招待状」を情報提供ネットワークシステムに返す。情報提供ネットワークシステムは、「招待状」に署名を付加して、C市のアクセスポイント(通常はIPアドレスとTCPポート番号)と共に、日本年金機構に返す。C市がクエリに応答したくないと判断した場合は、拒絶する旨を情報提供ネットワークシステムに返す。情報提供ネットワークシステムはその場合、どこに拒絶されたかすら明らかにせずに、日本年金機構に対して、クエリを拒絶する旨を返す。 「招待状」を受け取った日本年金機構は、次にC市に対して直接、「招待状」の処理を依頼するクエリを送る。これに対してC市は、「利用番号C」の住所だけを日本年金機構に返して、同時にこの「招待状」を破棄する。「招待状」には有効期限があって、有効期限を過ぎたクエリに対しては、返事を返してもらえない。もちろん「招待状」なしでは、何を聞いても、そもそも答えてすらもらえない。また、「招待状」の受け取りは、全て情報提供ネットワークシステムを経由しなければならず、それ以外の形で「招待状」を受け渡すことは禁止される。言うまでもなく、全ての通信は、十分に高い強度を持つ暗号で保護される。 このような手順となっているため、情報提供ネットワークシステム以外のサーバーは、各自が持つ「符号」同士の対応付けができないようになっている。一方、情報提供ネットワークシステムは、住所や氏名など情報そのもののやり取りには一切タッチできない。万が一、悪意のある者にどれかのサーバーが乗っ取られたり、サーバー自身が悪意を持ったとしても、その「悪意」のある者によって持ち出される情報の範囲を最小限にするという思想が、マイナンバーの設計原理の根底にあるからだ。その結果、各サーバーは最小限の情報しか持つことができないし、同時に、個人番号に関するクエリを許さない方式になっているのである。 串刺し検索が許されていないとのことで、これはセキュリティ上はいいことでしょうね。ところで、明日は待望の浜坂ハーフがあるので・・・11時神戸駅発のマラソンバスで1泊マラソンに出かけます。お昼の弁当を買い込んで、ルンルンで・・・行ってきま~す♪
2013.05.25
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慰安婦問題に対する不用意というしかない橋下発言があったが・・・さっそく韓国メディアから、次のような「神の懲罰」発言がありました。選挙前に右翼的な発言で物議をかもした橋下発言に、先ずイエローカードが出るでしょうが・・・韓国メディアの発言にも、あきれるというか、心痛むというか、腹立たしい思いがするのです。5/23「原爆投下、神の懲罰」と韓国・中央日報 「日本軍国主義へのアジア人の復讐」より【ソウル=加藤達也】韓国の中央日報が日本への原爆投下を「(神の)懲罰だ」とする記事を掲載し、在韓国日本大使館は22日、同紙に抗議した。 問題の記事は20日付で、安倍晋三首相が東日本大震災の被災地視察で航空自衛隊松島基地を訪問した際、操縦席に座った空自機の番号が「731」だったことを取り上げ、細菌兵器を研究したとされる旧日本陸軍の部隊名称と同一だとして非難し、日本の反省が足りないと主張する内容だ。 さらに、大規模空襲や原爆投下を神による「過酷な刑罰」としたうえで、第二次大戦末期のドイツ・ドレスデンへの空襲を「ユダヤ人の復讐だ」、広島、長崎への原爆投下については「日本軍国主義へのアジア人の復讐だった」と主張。非戦闘員への無警告、無差別の大規模殺傷という事実も「国家を改造して歴史を変えた」と支持している。 記事は、「日本に対する火雷(爆撃)が足りないと判断するのも、神の自由だ」と、日本への軍事攻撃を肯定する主張で締めくくられている。 執筆した同紙のキム・ジン論説委員(53)は過去に「大韓言論賞」の受賞歴もあり、韓国では優れたジャーナリストの一人とされている。鬱憤ばらしのようなこの論争を突き進めると、お互いに負のスパイラルに落ち込み、実りはないわけです。(更に言えば、声高で大陸的な論理を、日本側が言いくるめる勝算はないのです―笑)ナショナリズムを背景にした論争よりは、Win-Win関係を築くことが望まれているはずですけどね。そして…先日も『「近くて遠い国」でいい、日本と韓国』を読んで思ったのだが、この本が説く「近くて遠い国でいい」というスタンスが良いのではないかと思った次第です。呉善花さんはどんなかな?それにしても、橋下さんの今回の発言が解せないわけです。アメリカの国務省からは反発を食うし、アムネスティからも目をつけられて、まったくやぶ蛇状態です。選挙前に、右寄りの本性をちらつかせたのが、まずかったようですね。会見やツイッターで見られる弁論術は運動神経抜群だが、戦略性とかプリンシプルに関して疑問符が点いてしまったようです。米軍の無差別爆撃を非難するならまだしも「神の懲罰」だって?政治的に先鋭なはずの韓国メディアのレベルはこの程度のものだったのか?・・・と、だんだん、お付き合いする気も萎えるけど・・・まったく「江戸の敵を長崎で」、「メンツの為には論理も曲げる」という大陸的論理が見えるのです。では「大陸的メンツ」と「武士の名」とどう違うのか?と聞かれると、はたと悩んでしまうけど・・・もう感性の違いというしかないのかも(汗)
2013.05.24
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日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。・・・・で、今回のお奨めです。・「幸せ」の戦後史 ・資本主義はなぜ自壊したのか奇しくも、反米の2冊になったけど・・・さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。********************************************************************************「幸せ」の戦後史より<喪失感の中から生きた時代問う:田中優子(法政大学教授・近世比較文化)> 生まれて60年余り、日本は豊かになって来たはずなのだが、私は常に「失い続けている」という思いが消えなかった。それは個人的な事情ではなさそうだ。やはり、そのことに向き合わねばならないのだろう。本書を読みながらつくづくそう思った。 著者と私は同じ1952年に生まれた。本の冒頭に出て来るのは「社会意識とは何か」を問う章なのだが、いきなり歌の中に引き込まれる。ふるさとをテーマにした流行歌から明らかになるのは、60年代におけるふるさとの喪失である。地方から都市に出た人々のことだけではない。著者も私も都会の下町の生まれだが、親たちは団地にあこがれた。著者は団地に移り住み、私の家族は抽選から漏れて移り住めなかった。しかししょせん同じことで、下町は崩壊し郊外に出ることになった。至る所にふるさとの喪失はあったのだ。 高度経済成長と裏腹に、「喪失」は60~90年代の特徴である。本書は「壊れかけた労働社会」「家族の変容と個の漂流」「アメリカの夢と影」という三部から成っている。仕事、家族、価値観とライフスタイル、そのいずれにおいても日本人は深い喪失を体験し、それにかわる新しい仕事の仕組み、家族の関係、新時代の価値観を確立したとはとても言えない。しかしその時々に、その喜びも苦悩も矛盾も表現してきた。そのことが本書では、膨大な歌、映画、アニメ、書籍をもって語られる。 歌や映画はもちろん、オタクやエヴァンゲリオンやオウム真理教も、マーケティングと消費社会論も、テレビやロイヤルウエディングやスーパーとコンビニの出現も、同世代である村上龍や村上春樹の世界も、そして戦後日本のアメリカニズムも、それぞれ今までさんざん論じられてきたのだから、本書はその素材において目新しいものがあるわけではない。 にもかかわらず、読みながら心に深くこたえるのはなぜか。それは著者自身が、自ら読み、口ずさみ、リストラを体験し、そのただ中で「自分の生きてきたこの時代とは何だったか」を問い続けてきたからである。とりわけTPPから改憲まで噴き出した昨今は、「自分とこの時代にとってアメリカとは何か」を考え、その関係を自分のなかで再構成する作業に迫られている。本書では村上龍や村上春樹を、日本の中に深く食い込んだアメリカの問題として読み解いている。それはこの世代の精神的な根幹に関わっているのである。 著者は外から社会を分析しているのではない。仕事、家族、生活という自らの足もとを問い直しているのだ。同じ時代を生きてきた者にとって、自分を考える絶好の読書である。 ◇菊地史彦著、トランスビュー 、2013年刊<「BOOK」データベース>より敗戦から3・11まで、ふり向けばいつも上を向いて歩いてきた。豊かさと信じたものは、果たして何だったか。戦後、人は何を求め、生きてきたのか。家族・自己・労働に焦点を当て、歌、映画、小説から仕事、暮らし、性、さらには宗教、アニメまでを題材に、60余年の社会意識の変遷を追う。<読む前の大使寸評>著者は「自分とこの時代にとってアメリカとは何か」を考えてきたそうだが、この思いは反米の大使とて同じであり、避けて通れないわけです。それに田中教授がとりあげたということで、この本にそそられるのです。60~90年代の「喪失」が、歌、映画、アニメ、書籍をもって語られるとのこと。rakuten「幸せ」の戦後史2009年01月25日掲載とやや古い書評であるが、アメリカとは何かということで、この本を思い出したわけです。 資本主義はなぜ自壊したのかより<「転向」宣言し新自由主義経済を批判:天児慧(早稲田大学教授)> サブプライム問題が発生して以降、世界は金融恐慌の嵐に遭遇している。米国大手金融業界では大規模な倒産、解雇が相次ぎ、世界の金融経済を完全に狂わせてしまった。わが国でも不況は一挙に爆発し、輸出産業の急激な減速、従業員の大量解雇など深刻な経済危機に陥っている。さらに、格差拡大に伴う貧困化、医療など社会保険システムの弱体化、環境汚染、人間性荒廃など様々な経済社会問題が深刻化している。この状況の中で、90年代より市場開放・構造改革の急先鋒として経済政策に多大な影響を与えてきた著者が本書で、グローバル資本主義はこうした深い傷をつくり出す「モンスター」になったと断じ、それを支える新自由主義の考え方に決別、「転向」宣言を行ったのである。 本書の主張自体は、これまで新自由主義論や構造改革に反論・疑義をとなえてきた人々の見解に重なり、とくに目新しさは多くはないが以下の3点が特徴的である。第1に、感情論ではなく経済学のロジックから市場経済論、グローバル資本主義の欠陥を指摘したことである。「レバレッジ経営」による金融経済の飛躍的な成長と、歯車が逆方向に向かったときの巨大なバブル崩壊、「地産地消」のローカル資本主義に対して市場至上主義は必然的に大量の貧困層を生み出すと断じた。 第2に、米国の特徴を論じ、これに日本の伝統的な思想・文化を対照させることで、日本独自の未来を描こうとしたことである。米国はそもそも自然や特殊性を排除する傾向の強い宗教・理念国家である。近年は「豊かさ」を支えていた大多数の中間層の没落によって超リッチ層と圧倒的多数の貧困層に分断された社会となった。日本には「自然との共生観」、長期互恵を基盤とした「安心・安全の社会観」、日本的経営を支える「商人道」、労使協調の哲学がある。それらを日本自身はもっと重視すべきであると説く。 第3に、しかしその日本もOECDに属する先進国中で米国に次ぐ高い「貧困率」に苦しみ、08年の国際競争力は総合で9位、IT部門で19位と経済大国として不本意な評価を受ける国になった。当面の日本再生のカギは、適切な所得の再分配による貧困層の減少を図る税制改革を断行すること、特に「還付金付き消費税」方式の導入を提案している。またデンマークなど北欧での「大きな政府」が経済を活性化させるメカニズム、国民を支える地域社会の活力を紹介し、同時に歴史や文化の伝統から日本は「環境保護の超先進国」を目指すべきだと説いている。 ただ、最後に今こそ「モンスター」に鎖をつけ、自由の抑制が必要だとしているが、それは我々自らが欲望を抑制することだと精神論で締めているのはいささか拍子抜けであった。 しかし、本書は社会的影響力のある筆者による新自由主義経済論への徹底批判という衝撃の書であり、直面している世界や日本の状況を念頭に置きながら本書を読めばかなりの説得力を持つ。特に「構造改革」を推進してきたブレーンや、迷走している政治家の皆さんが真剣に読まれることをお勧めする。 ◇中谷巌著、集英社、2008年刊<「BOOK」データベース>より IT革命に支えられた「新自由主義経済」は人類を幸福に導くはずだった。だが、その結果、起きているのは世界的な格差の広がり、止めどもない環境破壊、激化する資源獲得競争など悲惨の連続である。マーケット・メカニズムは社会を解体し、自然を破壊し、人類を滅亡の淵に追いやっていると言っても過言ではない。かつてはボーダレス経済を礼賛した著者が語った「市場原理主義の大いなる罪」とは。<大使寸評>福岡博士と同様にアメリカからカミングアウトした中谷さんが説く著書だけに、反米の大使にはすんなりと響くわけです。本屋には経済書が溢れ百家争鳴状態であるが、5年前くらいの本が、雑音に耐えていていいのかも。rakuten資本主義はなぜ自壊したのかこの本を蔵書録より紹介します。【資本主義はなぜ自壊したのか】中谷巌著、集英社、2008年刊<「BOOK」データベースより>リーマン・ショック、格差社会、無差別殺人、医療の崩壊、食品偽装。すべての元凶は「市場原理」だった!構造改革の急先鋒であった著者が記す「懴悔の書」。 <大使寸評>中谷さんのこの読みやすい本で、かなり頭の整理がついたと思うのですが・・・・・読みやすいと感じたのは、中谷さんの文章が明晰であることは勿論で、私のアメリカ憎しの思いがうまくマッチしたのかもしれません。Amazon資本主義はなぜ自壊したのか「資本主義はなぜ自壊したのか」byドングリ***************************************************************<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読売れてる本(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)朝日デジタルの書評から(目録)
2013.05.23
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トップにコメツブツメクサの写真を掲げているが、ドングリ国では今、三色の牧草が花盛りです。・・・で、以前の日記を復刻してみます。 <三色の牧草> この時期に裏山で白、ピンク、黄色の三色の牧草が見られます。クローバー(白爪草、白詰草)、アカツメクサ(赤爪草)それとコメツブツメクサ(米粒詰草)です。コメツブツメクサは花の時期を過ぎようとしているけど、群落の黄色が気持ちいいですね。コメツブツメクサアカツメクサところで、花びらが爪のようなので爪草と書かれることが多いけど、爪草は誤字らしく、正しくは「詰草」のようです。(どうでもいいけど)江戸時代、日本はオランダからガラス製品などを輸入していましたが、壊れやすいガラス製品を納めた箱の中に「緩衝材」として詰められていた草が「シロツメクサ(白詰草)」だったそうです。シロツメクサはアイルランドの国花としても、知られていますね。
2013.05.22
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寒かった春も過ぎて、今年も暑い季節となってきたが…暑い日のレースはわりと好きなロボジーである。と言っても体がまだ慣れていないので、26日の浜坂ハーフではかなり苦労するかも?でも、今年の練習はかなり順調なので、好結果が期待できるのです。去年の記録を浜坂ハーフマラソンの結果に見てみると2時間20分か・・・・今年は練習が足りているし、去年以上の結果を出すのは、まあ楽勝やなぁ♪(この楽観も度が過ぎると、痛い目に遭うのだが)ところでこの大会パンフによれば、制限時間が2時間30分だって?…けっこうきついやんけ、去年はこの制限を見落としていたけど厳しかったわけですね(汗)でも多分、制限といっても完走記録がないだけで関門はないんじゃないかな?第25回麒麟獅子マラソン大会結果今日は気温が高くなるので、午前中早い時間帯に練習するつもりです。
2013.05.22
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今回借りた6冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば「ムック本」でしょうか。なお、「峠」1は前回からの延長借り出しです。(7回延長したが、遅々として進んでいます)<市立図書館>・センセイの書斎・ブナ・ナラ・クリ(木の文化5)・柳宗悦の世界・「峠」1<大学図書館>・通天閣・司馬遼太郎がわかる(AERA Mook)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)*************************************************************【センセイの書斎】内澤旬子著、 幻戯書房、2006年刊<内容説明>より南伸坊、森まゆみ、養老孟司、津野海太郎、佐高信、上野千鶴子……。細密なイラストと文章で明らかにする、31の「本が生まれる場所」。それぞれの書斎は、その持ち主と共に生きている。解説=角田光代。<大使寸評>「世界屠畜紀行」の著者ならではの拘り、好奇心が垣間見られるのです。もちろん、著者お得意のイラスト満載となっています。Amazonセンセイの書斎松岡正剛さんのセンセイの書斎で、内澤旬子さんのイラストや、その他の書斎の写真が見られます。ラブレーな本棚【ブナ・ナラ・クリ(木の文化5)】ムック、新建新聞社出版部、2006年刊<「MARC」データベースより>ブナ・ナラ・クリを中心に、広葉樹の建築と職人、広葉樹の歴史、山林に学ぶ、山麓の暮らし・里山の自然など、幅広い観点から広葉樹にまつわる日本の文化を紹介する。全国の巨木や、ブナ・ナラ・クリの基礎知識なども収録。 <読む前の大使寸評>ブナ・ナラ・クリといえば・・・日本ではありふれたというか、代表的な落葉広葉樹であり、大使のツボをつくわけです。Amazonブナ・ナラ・クリ(木の文化5)【柳宗悦の世界】ムック、平凡社、2006年刊<「MARC」データベースより>利休以上の眼をもつといわれた柳宗悦が蒐集した品物は、名もなき工人たちの手によって生まれた民衆的工芸、すなわち「民芸」であった。美しいものが生まれる土壌である「民芸」を中心に、柳宗悦の眼と思想に迫る。 <読む前の大使寸評>李朝の美をも見いだした柳宗悦がすごいと思うのだが、個人的には朝鮮の民画と木工が気になるのです。Amazon柳宗悦の世界以前の日記より、民画のあたりを紹介します。 <韓国の民芸> 柳宗悦を検索していたら山神図という民画に行き当たったのです。山神図虎とカササギという題材は、韓国では繰り返し出てくるので・・・・以前の日記で取り上げた木彫りの虎を思いだしました。 韓国の民芸に見られる日本で見かけないパワー溢れるセンスに圧倒されますね。とにかく、ケンチャナヨというか「これがいいのだ」というセンスには・・・カルチャーショックを受けるのです。韓国の民芸、民画を初めて日本に紹介した柳宗悦ならずとも、「これはすごい♪」と感嘆してしまいますね。高麗磁器や調度品に洗練されたセンスを感じるが・・・・民画に表れる一見稚拙なそしてパワフルな感じは、これが高麗磁器を造った同じ民族なのか?と思うほどである。若しかして、両班と庶民というふたつの階級のセンスが、この違いとなって表れるのかも知れないが・・・・・まったく、宗像志向もぶっ飛ぶような元気の良さですね。ともあれ、興味が尽きない民族ではあると思うのです。【「峠」1】司馬遼太郎著、文藝春秋、1972年刊<「BOOK」データベースより>古書につき、データ無し。<読む前の大使寸評>司馬遼太郎の紀行文などはよく読んだが、大作小説を読むのは、「竜馬がゆく」以来で約半世紀ぶりではないだろうか(そんな大仰な)Amazon「峠」1【通天閣】西加奈子著、筑摩書房 、2006年刊<「BOOK」データベースより>どうしようもない人々が醸し出す、得体の知れないエネルギーが溢れている大阪ミナミ。社会の底辺でうごめく人々の愚かなる振る舞いや、おかしな言動が町を彩っている。主人公は、夢を失いつつ町工場で働く中年男と恋人に見捨てられそうになりながらスナックで働く若い女。八方ふさがりに見える二人は、周りの喧噪をよそに、さらに追い込まれていく。ところが、冬のある夜、通天閣を舞台に起こった大騒動が二人の運命を変えることに…。<読む前の大使寸評>初めて西さんの作品を読むのだが、帰国子女の見るミナミはどんなかな?と思うわけです。また、東京スカイツリーにはおよびもないが通天閣のレトロもええでぇ♪というやや屈折した思いもあるのです。rakuten通天閣【司馬遼太郎がわかる(AERA Mook)】ムック、朝日新聞社、2000年刊<「MARC」データベースより>司馬遼太郎作品の広がりを様々な角度から考察。司馬文学の魅力、グローバルな視点、日本への愛着、多彩な学問の世界に迫る。巻末に地球全土にわたる膨大な作品群の舞台や年表を含む資料編を収録。<読む前の大使寸評>「峠」読書中、「八重の桜」鑑賞中ということで、司馬遼太郎を再認識中の大使でおます。Amazon司馬遼太郎がわかる(AERA Mook)*************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き(目録)
2013.05.21
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昨夜のNHKスペシャル「病の起源、がん」を、注目したのです・・・というのは、元がん患者の大使にとって、がんは切実な関心事なんですね。病の起源1:がんより日本人の死亡原因としてがんが30%、チンパンジーのそれは2%がんは、多細胞生物に宿命の病と言われてきましたが、自然界の動物では、ほとんど見つからず、進化の隣人チンパンジーでさえ、“がん”で死ぬ個体は極めてまれです。この番組を見ながら、以下のとおりメモしたわけだが・・・人類のライフスタイルを昔にもどすことはできないので、がんは人類病という側面を持ってしまったようです。・人類はチンパンジーと違い、いつも発情し精子を準備できたが、精子増殖と癌細胞増殖は同じメカニズム・脳の肥大がFASを増やした・ビタミンDと癌の発症率:高緯度地域では紫外線により癌発症率が高い・近代化によって、アスベスト、タバコ、アレルゲンなど発癌物質が増えた・夜間活動の増加で発症率が約3倍上がった:血中のメラトニン含有率、メラトニンが癌増殖を抑制している。・ライフスタイルの変化が発症リスクを高めた・FASをブロックする物質:FAS阻害薬このあとアポトーシス(細胞の自然死)について読んでみます。
2013.05.20
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2週間ごとの図書館通いのついでに神戸まつりを見たロボジーは、あいにくの雨のなかでも踊りまわるサンバチームの色香に圧倒されて・・・まるで、神通力を失う久米の仙人状態でおま♪<徒然草 第八段 世の人>世の人の心惑はす事、色欲には如かず。もの洗ふ女の脛の白きを見て、通を失ひけんは、まことに、手足・はだへなどのきよらに、肥え、あぶらづきたらんは…。
2013.05.19
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図書館で借りた日経ビジネス2/18号(中国と生きる道)によれば・・・「撤退ならいつでもできる」それぐらいの姿勢なしに、もう中国で事業はできないと述べています。その一部を引用します。<沈黙していては事態は改善しない>p41 もちろん政治の世界ではそうはいかない。2月5日、日本政府は中国海軍が東シナ海の公海上で、中国海軍が射撃の際に使う火器官制レーダーを、海上自衛隊の護衛艦に照射したと発表した。日中の政治的な関係は、これからも一進一退を繰り返すだろう。その中で、経済関係をどうやって深めていけるのか。 多くの日本企業は今、中国側の反日意識を刺激することを恐れるかのように、沈黙を守ろうとしている。だが、主張すべき点は主張し、行動すべき時には行動しなければ、事態は一向に改善しない。 例えば、事業している都市の政府が反日デモ対策に消極的な場合、沈黙するのではなく、撤退や親日都市への移転を示唆し、揺さぶってみる。今の中国で事業するには、そのくらいの姿勢が求められる。 日本製だからと不買運動に遭っても、中国で暮らす普通の人のニーズを採り、商品開発を続ければよい。食の安全から環境汚染、急速な社会の高齢化まで、社会問題は日本以上に山積している。技術力を駆使し、そうした中国のアキレス腱を支える力を持つ新商品を開発すれば、黙っていても向こうから買いに来るはずだ。 “厄介な隣人”であってもしたたかにつき合い、その中から利益を勝ち取るのが真のグローバル力。その意味で、政治の関係が悪化する中でも、日本企業が中国で事業を拡大できるか否かは、これまで進めてきたグローバル化が本物に近づきつつあるかを見る試金石にもなる。【日経ビジネス2/18号(中国と生きる道)】週刊誌、日経BP社、2013年刊<中国特集目次>より[反日]中国と生きる道5つの「切り札」でしたたかに勝つ「攻め」の切り札心の壁、こう突き崩すこの切り札で攻めよ(1)土着化で「日本色」を消す小澤秀樹 キヤノン中国社長に聞く土着化できない日本人は即刻帰国この切り札で攻めよ(2)アキレス腱をつかめ 「守り」の切り札反日リスクのかわし方この切り札で守る(1)親日都市を選べこの切り札で守る(2)「いつでも撤退」に備えよ日上正之 アウトバウンド・マネジメント社長に聞くスムーズに撤退するコツはこの切り札で守る(3)進出せず、実だけ取る鈴木護 東芝テック社長に聞く中国でこれ以上、持たない 中国主要12都市・反日度定点調査不買意識、4カ月で改善10%強 深まる相互依存もっと強気でいい <大使寸評>日中間にきしむ領土問題があっても、経済的な相互依存は依然として深いわけで…進出企業はしたたかに生きていくしかないようです。大使ならさっさと、撤退するのだが・・・・この厄介な隣人と共に生きていくには、我慢が必要なんでしょう。nikkeibp日経ビジネス2/18号(中国と生きる道)
2013.05.19
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暇な大使が、本屋を覗いてみたら…ドングリ国の名誉市民でもある西原の「スナックさいばら。おんなのけものみち」が平積みになって売られていました。メジャーになったもんやで♪いちおう、くだんの読書カードを作ってみるか。【スナックさいばら。おんなのけものみち】西原理恵子著、角川書店、2013年刊<「BOOK」データベースより>仕事に、人間関係に、肩肘はってムリしてませんか?そんなときは我慢しないで、自分をちょっと逃がしてあげたらいいー自由と孤独を引き受けながら今日も頑張る貴女におくる“バックレ”のススメ。69人のセキララ人生てんこ盛りー身にしみわたるおんなの人生指南本。<読む前の大使寸評>メジャーになったもんやで♪いちおう、くだんの読書カードを作ってみるか。rakutenスナックさいばら。おんなのけものみち宣伝コピーも作ってみるか。5/16スナックさいばら。おんなのけものみちよりオバチャン人生。残り人生消化試合中、、そこからまたやらかす、やらかす、こんな歳こいて、まだコケる。けど、オバチャンは転び慣れてるから、立ち直るんも、早いでー!
2013.05.18
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メタンハイドレートの開発は基本的には日本にとって良いこととは思うのだが…ロングスパンのエネルギー問題ということでも、親方日の丸ということでも、原子力ムラの影がよぎるわけですね。(熱物に懲りている大使である)メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムという組織があるので、やや斜に構えて見てみましょう。メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムより<メタンハイドレート開発のイメージ>メタンハイドレート開発はまだ商業的開発の段階ではありませんが、開発対象となるメタンハイドレート層の賦存状況、そして、課題となっている生産手法が分かってきたことから、開発のイメージが見えてきました。開発対象となるメタンハイドレート層は「砂質層孔隙充填型メタンハイドレート層」で構成される「メタンハイドレート濃集帯」です。また、生産手法は「減圧法を主体とする生産手法」です。メタンハイドレート濃集帯の賦存状況は、石油・天然ガス鉱床の賦存状況に似ています。石油や天然ガスの賦存状況は様々ありますが、メインとなって開発されている鉱床はメタンハイドレート濃集帯と同じく砂層の砂粒と砂粒の間に存在する石油や天然ガスです。すなわち、孔隙充填型です。石油や天然ガスは地下の空洞の中にプールの水のように存在していると考えている方もいらっしゃいますが、これは違います。減圧法についてはメタンハイドレート特有の生産手法と間違えられることが多いのですが、石油・天然ガスの生産手法も基本的には減圧法です。石油・天然ガスは深部に存在しており、上に存在する地層の重さをうけて高圧化しています。そこに井戸を掘るため石油や天然ガスのような流体は井戸を通って陸上や海上まであがってくるのです。これを自噴といいます。例えるならば、炭酸清涼飲料水の缶を開けたときに炭酸ガスが噴き出してくるのと同じです。缶の中は周りの圧力より少しだけ高圧化させているため、缶を開けるだけで減圧され、炭酸ガスが噴き出してくるのです。石油・天然ガスの場合も井戸を掘っただけで減圧法になっているのです。加えて、石油・天然ガスの場合、生産効率を向上させるために、人工的に少しだけ減圧を行ってあげます。その減圧の度合い(ドローダウン率)はせいぜい10-20%程度です。しかし、メタンハイドレートの場合、ドローダウン率を60-70%以上にしなければなりません。したがって、メタンハイドレート生産における減圧法を厳密に言えば「強減圧法」になります。開発対象となるメタンハイドレートの賦存状況、そして、生産手法が同じということで、生産にかかる施設・機器(開発システム)は既存のシステムの適用および少しの改良で対応可能であることが分かってきました。開発システムが既存のシステムで対応可能であるということは、メタンハイドレートの生産とは、メタンハイドレートが地層中で分解した後は石油・天然ガスの開発とほぼ同じということになります。コンソーシアム体制 この説明を読むかぎりでは、まだ商業化には時間がかかるようで・・・今後も厳しい目でフォローする必要があるようです。メタンハイドレートからメタンガスを取り出すには、減圧の度合いを60-70%に上げて生産する必用があるようだが…取出ガス費と生産費用の対比が商業化の目処となるわけで、コンソーシアムには生産施設の改良・実用化が委ねられているようです。それを税金で運用するわけだから、納税者としてはコンソーシアムに誤魔化されないようチェックする必要があるわけですね。(経産省に対して疑い深い大使である)大使が斜に構えるわけなんですが・・・ロングスパンで予算をつけられる開発といえば、お役所にとっては美味しい事案なんですね。それは原子力発電を見ればわかるが、開発結果の良し悪しにかかわらずである。さらに言えば原子力発電には廃炉というロングスパンの難問があるので最強の御馳走ともいえるわけです。(大使 お役所をそこまで嫌うか)
2013.05.17
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だいたい2本立て館に通っている大使としては、封切館は異例となるが・・・原作も読んでいるし、同県人というよしみもあるし「県庁おもてなし課」を封切館に観に行ったのです。それにしても、「図書館戦争」も同時に封切りとなっているが、有川浩の売れっぷりがすごいではないか♪さて、この映画の感想なんだが・・・映画ファンにはわりと好評のようだが、大使としては、可もなく不可もなくという感じなんですね。県内各地の自然はきれいで良かったのだが、人間がからむ映画となるとその魅力がもうひとつ感じられないのです。つまるところ、原作の面白さが映画では表れてないということか?(同県人の眼は厳しいのか)【県庁おもてなし課】三宅喜重監督、2013年制作<movie.walker解説>より「図書館戦争」「フリーター、家を買う。」の有川浩の同名作を、錦戸亮を主演、堀北真希をヒロインにむかえて映画化したハートフルストーリー。とある県庁にできた新部署“おもてなし課”の職員たちが、観光立県を目指して奮闘する姿が描かれる。監督は『阪急電車 片道15分の奇跡』でも有川作品を手がけた三宅喜重。<大使寸評>映画ファンにはわりと好評のようだが、大使としては、可もなく不可もなくという感じなんですね。県内各地の自然はきれいで良かったのだが、人間がからむ映画となるとその魅力がもうひとつ感じられないのです。つまるところ、原作の面白さが映画では表れてないということか?(同県人の眼は厳しいのか)movie.walker県庁おもてなし課県庁おもてなし課公式サイトなんか、映画評としては芳しくないが、先日テレビで観た『阪急電車 片道15分の奇跡』はそれなりに良かったし、この監督に恨みもないわけです(笑)そこで、大使が得た教訓なんですが・・・・「原作を先に読んでいる映画は期待できない」ということ、言い替えると「映画を楽しむには原作は後で読め」ということになります。辛口映画評としては、なんか物足りないな~「民間人感覚の足りないお役所仕事を改革する様が良く描かれています」とでも。小説と映画がタイアップすることは有りだとしても…あまりに度が過ぎるのは、映画にとって良いことかと危惧するんですが(大使の機嫌は良くないのです)
2013.05.16
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えらいこっちゃ!HDDからカリカリと音がして、エラー表示が出るようになったのだ。つまり…愛機(アスースのネットブックEeePC1000H)が寿命を迎えているので、パソコンの乗り換え、買い替えが必要になったのです。EeePC1000Hいつ突然死となるかもしれないので、存命中の作業として以下にとりかかる予定です。●ブログで予告(今 この記事で予告)●神戸マラソンのエントリー(20日まで)●次のパソコン発注 (デルのウルトラブック5万程度がいいかも)●愛機のデータを、他機へ移転、保存ところでパソコンの寿命は4、5年と言われているが、2009年3月に買ったこの愛機は4歳ちょっとになります。安くて丈夫で、わりと長持ちしたので…性能、コストパフォーマンスとも、申し分なかったが・・・・これ以上長生きしてくれたら、余命を全うしてくれることになります♪この愛機購入にはネットブックを買ってしまったに書いたように思い入れが深いのです♪
2013.05.15
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図書館で借りた「ハーモニー」を読んでいるのだが・・・・この本を借りる前に「The Indifference Engine」という本を読んだ経緯を40年ぶりのSF熱かに書いています。ま~暇になった昨今は、まるでSF熱にかかった様でおま♪【ハーモニー】伊藤計劃著、早川書房、2010/年刊<内容紹介より>ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品 21世紀後半、〈大災禍〉と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は見せかけの優しさと倫理が支配する“ユートピア”を築いていた。そんな社会に抵抗するため、3人の少女は餓死することを選択した……。 それから13年後。死ねなかった少女・霧慧トァンは、医療社会に襲いかかった未曾有の危機に、ただひとり死んだはずだった友人の影を見る――『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。日本SF大賞受賞作。 <読む前の大使寸評>数々の文芸大賞を受賞したその年に亡くなるとは、まったくもって惜しいのです。享年35歳か…若いな~ジェームス・ディーンのようだ(例えが良くなかったかも)「大災禍」のあとには、いじめ問題も無くなったとか…興味深いですね。とにかく、紹介文に“ユートピアの臨界点”とあるが、哲学的な読み方もできるかも。なお、この本は図書館に借り出し予約し、10日ほど順番待ちして借りたのです。amazonハーモニーこの本の一部を紹介します。慈母によるファシズム…なんか凄いコピーであるが、伊藤の描くこの世界は徹底的に優しくなっていたようです。(p46~47) 「生府。正確に言うところの医療合意共同体。提供される医療システムについて一定の合意に至った人々の集まり。調和者(ハーモニクス)たち。そりゃ、生府にも評議員はいるけど、昔の政府の議員とはぜんぜん違う。評議員連中やコミッショナーあたりに、王様や政府ほどの権力は集中してない。なぜって、みんなに力を細かく割って配りすぎた結果、何もできなくなってしまったから。生府を攻撃しよう。って言ったところで、わたしたちには昔の学生みたいに火炎瓶を叩きつける国会議事堂もありゃしない」 キアンはそこで不安を感じたのか、かすかに眉を寄せ、「だから自殺するっていうの…。攻撃の一環として自分で死を選ぶわけ…」 ミァハはあっきらかんとキアンにうなずいてみせ、「わたしたちが奴らにとって大事だから、わたしたちの将来の可能性が奴らにとって貴重だから。わたしたち自身が奴らのインフラだから。だから、奴らの財産となってしまったこの身体を奪い去ってやるの。この身体はわたし自身のものなんだって、セカイに宣言するために。奴らのインフラを傷つけようとしたら、それがたまたまこのカラダだった、ただそれだけよ」 ミァハはそう言って、キアンの不安に答えた。 もちろん、わたしとキアン、ふたりだけのカリスマ。 あまりに多くのことを知りすぎていて、あまりに多くのことを憎みすぎているこのイデオローグ。 あの選択が自由意志だったなんて、さすがに今は思っていない。けれど、ミァハは賢すぎて、用意周到すぎて、いつだって確かなやり方を心得すぎていた。だから、今回もきっと確かな手段を用意してくれてるに違いない、とあのときのわたしは考えてた。ミァハはポケットから握りしめた手を出すと、わたしたちの前でそっと指を開き、わたしたちにとってたったひとつの冴えたやりかたを提示してみせる。「これ、錠剤。1日1回飲むだけ。それで胃から腸に至るまで全部の消化器官が、口から入れた食べ物をシカトしてくれる」(p139) わたしは、ミァハが誰にも語らない―わたしたちにすら語らない、深い闇を抱えていたことをはじめて知った。そんな地獄のような場所から命からがら逃げてきたというのに、御冷ミァハはそれでもこの天国のような生府世界―天国の紛い物のような世界を憎んだのだ。(p362~363) システムに完全に準拠した現在の人類にとって、旧人類がヒーローや神と呼んでいたいたようなアイコンは不必要だが、それを知っておくことも無駄ではない。 かつて、御冷ミァハと霧彗トァンという女性がいた。彼女たちこそ、我々の「わたし」の最後の弔い手。 「さようなら、わたし。 さようなら、たましい。 もう二度と会うことはないでしょう。」 それは、WatchMeがオンラインになり、無意識が「降ってくる」直前、トァンがつぶやいた最後の言葉。これから失われる、数十億の魂に向けられた鎮魂のことばだった。最近読んだ日本のSFと言えば、村上龍の「歌うクジラ」と小松左京の「日本沈没 第二部」くらいで・・・・SFマガジンを読むほどのファンではないが、日本SFへの関心は途切れていないわけです。なお、これまで読んだ日本SFでは「日本アパッチ族」が衝撃的だったので、「アパッチ族」アンソロジーとしてまとめています。ニューウェーブと言っても何を指すかピンとくる人も少ないかも知れない。一時期、SFばかり読んでいた時期がある。クレメント、ブラッドベリ、クラークなどの50年代SFに続いて、ニューウェーブと呼ばれた60年代SFが登場した。バラード、オールディス、ディック、レム・・・ここまでは 良く読んだけど、私のSF熱は それ以降 ハシカのように冷めてしまった。どうも それ以降にSFが隆盛を極めているという噂を聞かないので、私のSF熱は SFの幸せな隆盛期に感染していたようである。SF映画にしても クラーク原作の「2001年宇宙の旅」、ディック原作の「ブレードランナー」を越える映画が現われていないようだ。(以上、昔の日記より転載)
2013.05.14
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昨夜は政策編ということで、2夜連続の『メイドインジャパン逆襲のシナリオ』を満を持して観たのです。だけど…政策競争の時代だそうだが、番組を見ると台湾や韓国の企業支援が素晴らしく、日本の後追い政策が色褪せるほどでした。ルネサスエレクトロニクスへの官民ファンド支援などピリっとしないが、逐次投入のガダルカナル作戦を彷彿とするわけです。この転進に参謀は責任をとってなかったのでは?番組内容は…・政策競争の時代・中国が3Dプリンター活用センター計画・日米の半導体交渉のスキマで韓台が伸びた。・ルネサスエレクトロニクスへの官民ファンド支援、自動車用マイコン・介護支援ロボットなどの市場を作れ、国の基準作成加速・台湾のイトリITRIがベンチャー企業育成、研究開発への支援・JICAが日本の中小企業をアジアを紹介、ODAを企業進出に使う・ODAの信頼ネットワークをインフラ以外にも活用・JAXAが3Dプリンター活用を視野に中小企業に発注などであったが、役人嫌いの大使にはあまり響かず、大丈夫かな~と不安を感じたのです。なにより、通産官僚出身のコメンテーターの役人顔が気に入らないのだ(コレ、コレ)「すべてが予算獲得の言い訳、失政があっても首にならない」と感じてしまうが、これは大使のバイアスかもしれないな~。メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ2より グローバル競争が激しくなる中、企業の競争力を高める支援を国がいかに行うか、そのあり方が極めて重要になっている。それを物語るひとつの例が、かつて「産業のコメ」と言われた半導体産業だ。世界に負けない高い技術力を誇っていた日本メーカーに対し、アメリカ、韓国、台湾は独自の政策で対抗し、日本の競争力を奪ってきた。 こうした中、経済産業省では「この5年が最後のチャンス」と危機感を強め、3Dプリンターや介護・医療ロボットなど「成長分野」の戦略立案に走っている。いずれも欧米の企業が国の政策の後押しを受け、攻勢をかけているものだ。 さらに、日本の強さを支える中小企業の海外展開も支援しているが、「中小企業の成長」に力を入れる韓国との競争が激しくなっている。日本企業が「新日本型経営」による逆襲を模索する中、国はそれをどう後押しすればいいのか、考える。「オール日本」と言いながら、多分、縦割りの壁をくずすのは不可能でしょう。信頼をつないだJICAの地味な貢献など、部分的には評価できるんですけどね。
2013.05.13
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昨晩のNHK特集『メイドインジャパン逆襲のシナリオ1』は刺激的でした。フォックスコンやサムスンが牽引するコモディティ化に叩きのめされた日本の電機産業であったが…その傷も癒えて反攻の兆しが見えつつあるようです。マツダCX-5番組内容は…・パナソニックやソニーの一括事業部制復活・アメーバ経営(京セラ):チャレンジを引き出す組織・中小企業連合で物づくり:京都試作ネット:試作バレー・日立、日輝、グランパによる植物工場・2%シェアを狙うディーゼル・スポーツカー(マツダCX-5)・中小企業は自信を持って値付けをetcなどであったが、大使がこの番組で感じたのは職人の反乱、ガラパゴスの復権、コモディティ化に抗う意気であり、ブランドの本質は拘りにたち返ることであり、まさに日本人の得意技なんですね♪そして・・・元プラントエンジニアの大使としては、日輝の植物工場が特に関心があるわけです。オイルダラーに目をつけて、砂漠に植物工場を売り込む戦術はかなりいけるかも♪*******************************************************************<日揮が植物工場に乗り出すんだって♪>あの日揮が植物工場に乗り出すんだって♪サウジで苦労した元プラント・エンジニアの大使にとって、このニュースに感慨をおぼえる訳です。プレスリリースを見てみましょう。農業分野にも投資・参画を進める日揮がエアドーム型の植物工場を運営するグランパに出資。国内外での事業展開を計画より 日揮株式会社は、植物工場システムの開発・販売ならびに農産物の生産・販売を手掛ける株式会社グランパの株式18%を第三者割当増資により、2月23日付で取得した。日揮の出資金額は約1億円で、同社に取締役(非常勤)1名を派遣する予定。今回の出資により、同社は農業分野に初めて参画することになる。以下、プレスリリースより*************************************************************** 近年、新興国を中心とした人口増加に伴い、世界的に食糧不足が懸念されており、日本国内においても天候不順による不作が問題となっているなど、安全かつ安定的な農産物生産のニーズが高まってきています。また、近い将来、先進国を中心に都市部における人口の過密化や高齢化により、農地の確保や農業従事者の減少といった課題への対応も必要になることが予想されます。こうした環境下、IT技術やロボットなどの先端技術を活用した植物工場システムの導入が、安全かつ安定的な農産物生産に向けた解決策として注目を浴びています。 グランパは、現在、神奈川県藤沢市ならびに秦野市で、ドーム販売事業(植物工場システムの開発・実用化・販売)および野菜販売事業(農産物の生産・販売等)を手掛けています。同社が独自に開発したエアドーム型ハウスは、農作物の成長に合わせて回転・スライドする自動スペーシング技術により、従来型のガラスハウスによる栽培と比較して単位面積当たり2倍以上の生産能力を持つなど、植物工場システム分野において高い技術力を保有しています。 同時に、一般的に行われている露地栽培と比較して農薬や化学肥料の使用量の大幅な削減を可能とし、生産した農作物を洗浄せずにそのまま食することができるなど、消費者にとって最も関心の高い「食の安全性」という観点においても、優れた特性を有しています。 日揮は、2011年度からスタートした中期経営計画の施策の一つとして投資事業の拡大を掲げ、水や電力などのインフラ分野、資源開発分野、再生可能エネルギー・環境分野のほか、農業分野などの新規分野への投資・参画も積極的に進める計画にあり、その一環として今回の出資に至ったものです。 日揮は、今後、同社とともにエアドーム型ハウスをさらに改良し、植物工場による「農業の工業化」の実現、普及・拡大を目指します。また、この技術を活用し、東北地方において農業分野での震災復興にも貢献して行く予定です。さらに、将来的には必要な技術をパッケージ化し、中東、アフリカなどの乾燥地域やロシアなどの寒冷地などにおける農産物の生産や、さらには中国の都市部での安心・安全な農産物の提供など、海外への展開も視野に入れています。なお、5/10エコニュースによれば、日立製作所が加わるようです。日立製作所、植物工場開発ベンチャーに出資して農業関連ビジネスを両社共同で推進だけど…しっかり腰を据えてかからないと米金融界の陰謀やTPPに負けてしまうおそれもあるのです。アベノミクスに浮かれている場合でもないのかも?メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオより第1回のテーマは、「新日本型経営」製造業の現場を支えてきた、上司と部下が一体となったチーム力や課題をクリアするまであきらめない技術者魂…。そうした日本の強みであった「現場力」を1990年代以降失ってしまったという反省から、「日本型経営」を再び見直そうという動き出始めている。さらに、環境や研究開発の分野においては、かつて大企業を下から支えてきた存在だった中堅・中小企業が、様々な業種の大企業と結びついて「ケイレツ」に変わる新しい企業ネットワークを築き上げようとしている。日本の強さを最大限引き出すためリーダーは何をすべきなのか、どんな組織が求められているか、自信を失った現場の人たち自身はどう変わるべきか、21世紀に勝ち残る「新日本型経営」とは何かを提示する。
2013.05.12
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購入して5日たつが、『「近くて遠い国」でいい、日本と韓国』を読み終わりました。で、この本から興味深いところを紹介します。呉さんが韓国語における日本語の痕跡を指摘してるが…まさか訓読みの日本語が、音読みを通じて韓国語に生きているとは驚きました。呉さん談(p80~81) 韓国では日本語のように、漢字の音読みと訓読みの二通りを使い分けることもないし、西洋渡来の言葉をカタカナで表し、固有語ひらがなで表すようなこともできません。また漢字語とは言っても、中国語だけではなく日本語が相当に多く含まれてもいます。和製漢語(漢語には存在しない西洋の事物を翻訳するために数多く創造された)がずいぶん多いのです。 そういう言葉もみんなハングルで音読みされますから、使っている韓国人のほうでは、どれが中国から来たものなのか、日本から来たものなのか、西洋から来たものなのか、あるいは本々の固有語なのか、だんだんと区別がつかなくなってしまうのです。「割引」は和製漢語ですが、これを音読みすれば「カツイン」となります。そんな言葉は日本語にはないですが、韓国ではこれを音読みして「ファリン」として導入しています。多くの韓国人はそれを固有語だと思っていて、まさか和製漢語だとは知らないのです。 また「大売出」が韓国語に入るときには「おおうりだし」で入るのではなく、「ダイバイシュツ」の韓国式の発音で「テメチュル」と入るわけです。なぜ安売りセールのことを「テメチュル」と言うのか、私にしてもそれが「大売出」の音読みだとは、考ええたこともありませんでした。その由来も知らずに使っているわけです。 また、渡辺さんが「かくて歴史は始まる」(クレスト社)で指摘された、日本人が作った西洋語の訳語である「哲学」も「科学」も「資本主義」も「共産主義」も「帝国主義」も、みんな韓国で使われています。呉さんは、4月発刊のこの本の「あとがき」で朴クネ大統領の反日スタンスを見定めています。そこまで言って良いんかい?と心配するほどであるが・・・・呉さんのあとがき(p282~283)より 2013年3月、韓国では朴クネ政権が発足した。韓国が今後、どのような政策運営を行うかはいまだ不明だが、日本のメディアのほとんどは朴クネの大統領就任を好意的にみた。「日韓関係は改善が期待できるに違いない」と。 その大きな要因は、父親の朴チョンヒ元大統領が、日本の陸軍士官学校を卒業しており、63年に大統領に就任後、65年には日韓基本条約を締結して日本との国交回復を果たしたことにあるだろう。この経験から、父親は「親日的だろう」とイメージし、娘の朴クネにそれを重ねて期待するのだと思う。 だが、これは大きな勘違いである。朴元大統領は16年ものあいだ政権を握り、いわば独裁主義を採ってきたが、韓国ではこの時代に最も強烈な反日教育が行われたのである。たしかに朴元大統領は、個人的には日本が好きだったかもしれない。だが、国内では反日教育を徹底させ、それによって、韓国人の反日感情をが確固たるものとなり、現在に至っているのである。娘ということをいうならば、彼女は当時の一般の韓国人同様に、朴政権による強固な反日教育を受けた世代の一人である。これまでの発言からしても、独自の思想性はまるで見ることができない。そのことをはっきりと押さえ、今後の日韓関係を見定めていかなくてはならないだろう。 ところで、7日のオバマ大統領との会談で、朴クネ大統領は日本の歴史認識について言及し、米からの圧力に期待する旨、表明しましたね。安部さんの突出する歴史認識もやや危ない感じがするが、禁じ手を弄するような朴クネ大統領にも驚いた次第です。首相歴史認識 米が懸念 「東アジア混乱」「米国益害する」に見られるように、情報戦に関しては韓国に遅れをとった感があります。日本の7倍にも達する韓国のロビー活動が米マスコミや米議会を動かしているのかもしれませんね。【「近くて遠い国」でいい、日本と韓国】渡部昇一×呉善花著、ワック文庫 、2013年刊<「BOOK」データベースより>そうだったのか、韓国人の反日感情。日本は無理して韓国と仲良くしなくてもいい。“君子の交わりは水の如し”、淡々とむしろ突き放したような関係でよい。【目次】第1章 日本と韓国は「近くて遠い国」が健全な関係だー中国を父、日本を弟と思っている韓国人/第2章 韓国と韓国人はどこまで変わっていけるのかー反日教育がもたらした大きな弊害/第3章 日本と韓国の決定的な差はどこにあるかー王家が絶えていない国と絶えた国/第4章 「呉善花非実在説」のミステリーーインテリならば母国を非難しない/第5章 古代史論争の最重要ポイントを点検するー「古代日本人の90%以上が韓半島人」という主張/第6章「積み重なる文化」と「古いものを捨て去る文化」-アイデンティティが揺るがないからルーツが語れる日本人/第7章 ウリ民族の排他的な集団主義ーアメリカで分散する日本人と集中する韓国人/第8章 原始の尻尾がついている日本の自然主義ー韓国で見えにくくなった美学が日本で生きている<読む前の大使寸評>これでもか!とばかり刊行される嫌韓本の1冊かなと思い、本屋で立ち読みしたのだが・・・仕事柄、韓国と関わってきた大使としても、お二人が説く「近くて遠い国でいい」というスタンスが良いのではないかと思った次第です。rakuten 「近くて遠い国」でいい、日本と韓国呉善花さんはどんなかな?1<補足説明>韓国における漢字追放の経緯について韓国が漢字を復活できない理由より引用します。<朴正熙は、なぜ漢字追放に踏み切ったのか>p52~54 ここで、ハングル派の言い分にも、耳を傾けてみよう。たしかに、ハングル派の努力によって、ハングルは、韓国社会に定着している。韓国は、日本と同様、識字率の高い国だが、日本時代の初等教育の普及と、ハングル教育に負うところが少なくない。ハングル派の言い分は、要約すれば、漢字論者への反論である。「ハングルは、韓国語の表記に適している。また、文字の機械化にも適している。それにもかかわらず、せっかく定着しているハングルに、漢字表記を加えることは、歴史の歯車を元に戻すようなものである」と、言うのだ。 これに対して、漢字混用論者は、こう主張する。まるで人体実験のように、韓国語の70%を占める漢字語を排斥した結果、相当数の教養欠落者を出した。教育効果を増進する漢字を、ただちに復活すべきである。 その後も、折に触れて、日本時代の教養を有する知識人たちは、ハングル至上主義による知識、教養の低下を憂え、漢字復活を建議し続けた。中には、漢字復活を訴え、ハングル至上の国粋派の指弾を受けて、大学の職を追われた教授すらあった。 韓国中興の祖とされる朴正熙大統領は、いわゆる第三共和国の一時期(1968~72年)、教育カリキュラムから、漢字を追放した。大邸師範学校を卒業した朴大統領自身は、必ずしもハングル至上主義ではなかったのだが、日本統治時代に奨励された漢字・ハングル混じり文が、いわゆる日帝のシンボルとして槍玉に挙げられたのである。 朴大統領は、日本の軍歴を持ち、日本寄りと見做されることも少なくなかった。朴大統領は、国民の大反対を押し切って、日韓基本条約を締結した。国民のポピュリズムに迎合しない姿勢は、高く評価されるべきだが、その代償のように漢字がスケープゴートにされたわけである。
2013.05.11
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1ドルが101円と、円安が進行していますね。このところの円安を韓国はどう見ているか、韓国のメディアをのぞいてみました。。韓国旅行するとき、気になるのは物価であるが・・・・円安後のソルロンタンとスターバックスの値段はどんなかな?5/6韓日の物価逆転、いよいよ本格化より 日本の代表的な牛丼チェーン「吉野屋」の牛丼は17年前(1996年)に400円だった。ところで今は280円まで下がっている。日本経済のデフレーション(物価下落)とランチ市場をめぐる牛丼チェーンの激しい価格競争がもたらした、劇的な値下げの賜物だ。 韓国のソルロンタンの場合、その逆で粘り強く値上げの道を歩んできた。ある大型店の17年前のソルロンタンの値段は3500ウォンだった。その後、値下げが行われたことは1度もない。そして現在、同店のソルロンタンの値段は9000ウォン。17年にわたって日本の牛丼の値段は30%下がったが、韓国のソルロンタンの値段は150%引き上げられたというわけだ。キムチの材料である白菜の値上げや、口蹄疫発生の影響で牛肉の値段が上がるたびに、ソルロンタンの値段を引き上げてきたためだ。韓国のスターバックスは2006年に3800ウォンだったカプチーノの値段を2度引き上げ、7年後の現在は4400ウォンとなっている。引き上げ率は16%だ。日本スターバックスは同品目の価格を1度引き上げ、現在380円(韓国では4180ウォン)で販売されている。こちらは引き上げ率が12%だ。2012年に値上げしたとき、スターバックスは「大幅に上昇した牛乳、コーヒー豆、人件費、賃貸料など、各種の直間接的な運営コストを反映し、値段を調整した」と説明した。なるほど、大使の認識ではソルロンタンは6000W、スターバックスは4000Wであったが、その後値上がりしているようですね。日本人が抱く割安感は過去のものになったのかも。次に日韓の企業に与える影響であるが・・・韓国のメディアはわりと冷静に報道しています。5/8円安効果でトヨタに恩恵、強くなった日本企業より 円安で最も恩恵を受ける自動車だけでなく、鉄鋼、機械部品も腕まくりをして「これで韓国と渡り合える」と戦意を燃やしている。日本の証券各社は、日本企業は円高で鍛えられているため、円相場が100円で推移すれば、経常利益が前期比で30-40%増加するとの予想を相次いで示している。しかし、日本企業は円安による好況に沸き立たず、むしろ手綱を締め直している。今回のチャンスを確実に生かし、再び訪れるかもしれない円高局面に備えようという考えがあるからだ。<韓国に対抗するため経営統合> これまで日本の国内市場で激しい競争を展開してきた日本企業は、経営統廃合などにより、海外進出を目指している。鉄鋼業界最大手の新日本製鉄と3位の住友金属が昨年合併した。両社が手を携え、海外に進出することが狙いだった。ユニバーサル造船とIHIマリンユナイテッドが統合したのに続き、造船・重機で業界2位の川崎重工業と5位の三井造船も合併交渉を進めている。読売新聞は両社の合併理由を「コスト削減で韓国企業に対抗するため」と伝えた。日立、東芝、ソニーが小型液晶パネル事業を統合したのも、韓国企業に対抗するためだった。<官民合同で輸出支援> 日本政府が韓国を参考にした「官民合同」の支援体制により、企業の新興国進出が加速しそうだ。日本政府は今年2月、内閣官房に「健康・医療戦略室」を設置し、日本企業の医療関連設備・サービスの輸出を全面的に支援することを決めた。日本は官民合同のインフラ受注でも韓国をモデルにした。最近トルコが発注した原発の受注競争でも日本のコンソーシアムが韓国と中国の企業を破り、最終交渉対象者に選ばれた。韓国が2009年にアラブ首長国連邦(UAE)の原発を受注したことに衝撃を受けた日本は、大統領まで乗り出して総力戦を展開した韓国の戦略に及ばなかったと判断し、日本企業の原発輸出を政府が全面的に支援してきた。日立はリトアニアで、東芝はフィンランドでそれぞれ原発受注に向けた大詰めの交渉を行っている。 安倍晋三首相は先月29-30日にロシアを訪問した際、企業関係者50-60人を同行させた。日本企業のロシア進出を支援するためだ。韓国では見慣れた光景だが、日本では異例のことだ。日本が韓国を研究し、ベンチマーキング(他の優れた点を学び、それを基準に業務などを改革する手法)した結果だ。アベノミクスが図ったかどうか定かではないが・・・・・このところの円安は脆弱な韓国経済を直撃しているはずだが、韓国のメディアはわりと冷静に報道してますね。
2013.05.11
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今回借りた7冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば「絵本&雑誌」でしょうか。なお、「峠」1は前回からの延長借り出しです。(6回延長したが、遅々として進んでいます)<大学図書館>・ヤモリの指から不思議なテープ・視覚のいたずら<市立図書館>・ハーモニー・「峠」1・WEDGE4月号(コンテンツはもっと世界で売れる)・日経ビジネス2/18号(中国と生きる道)・週間金曜日4/12号(希望はTPPなのか)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)*************************************************************【ヤモリの指から不思議なテープ】松田素子文、江口絵理編、アリス館 、2011年刊<「BOOK」データベースより>自然にひそむあたりまえをなぜだろうと思う力、驚く力が、人類と地球の未来をつくるすごい技術につながっている。蝶の羽、蜂の巣…生物の知恵を借りると、地球に優しく、かつ画期的なモノができる。新視点の科学本。【目次】・ヤモリすごい!・ハスすごい!・蚊すごい!・ひっつき虫すごい!・ハコフグすごい!・フクロウとカワセミすごい!・カタツムリすごい!・自然の折り紙すごい!・フナクイムシすごい!・蛾すごい!・モルフォチョウ・タコとイヌ・ヘビ・イルカ・シロアリ・ハチ<大使寸評> サブタイトルが「自然に学んだすごい技術」となっているが、一見レトロのようで、最先端の技術が図解で見られる本なので・・・・読む前から、そそられる絵本のような本でおま♪ ヤモリの足の裏の細かい毛には分子間力(ファンデルワース力)が働いているんだって、しかも足の裏には自浄作用があるんだって…畏れ入りました。 この本から不思議な機構と開発商品などをメモしておきます。・ヤモリの足の毛の分子間力:ヤモリ・テープ試作品(日東電工)・ハスの葉の撥水性:超撥水スプレー、撥水雨具・蚊の針:直径50μmの痛くない注射針(マイクロ針)・ひっつき虫(オナモミの実):面ファスナー、マジックテープ、・ハコフグの骨格:空気抵抗の小さい車体、バイオニック・カー・フクロウとカワセミ:新幹線のパンタグラフ、先頭車両・カタツムリの殻の親水性:汚れないタイル、マイクロガード・葉っぱの折り方:ミウラ折りは地図、イカロスの帆・フナクイムシは穴を内張りして補強;トンネル掘削機・夜飛ぶ蛾の眼:無反射フィルム、三菱レイヨンのモスアイフィルム・モルフォチョウの染めない着色、構造色:落ちない、あせない「色」・タコの吸盤:バスケットシューズ、イヌの足裏:デッキシューズ・ヘビの推進:どこでもロボット・イルカの能力:種類もわかる魚群探知機・シロアリ塚:エアコンいらずの建物・蜂の巣のハニカム構造:六角形は無駄なし、スキマ無し、強い構造的にあるいはナノサイズで生物の構造を模倣することを生物模倣(バイオミメティクス)というんだそうです。このテクニックは物理学あるいは工学の領域なんでしょうね。rakutenヤモリの指から不思議なテープ【視覚のいたずら】長尾みのる著、小学館、1999年刊<「BOOK」データベースより>パッと見たらすぐ理解したいというイライラ感いっぱいの現代人のために、イラストレーターの著者が視覚上の要点やこころで視る機能を鋭く指摘。新作イラストを多数収録し、文章も加筆した増補版。専門的ではないが不思議に面白い長尾ワールド。 <大使寸評>講釈つきの大人の絵本とでも、挿絵画家として成功した著者のエッセイとでもいう本であり、写真、画像が半分ほど占めていて読みやすい本になっている。約1時間で読破したので、いかに読みやすいか、わかっていただけると思う。(これって褒め言葉になっているかな?)なお、図書館で借りたのはダイヤモンド社のハードカバー(1980年刊)です。Amazon視覚のいたずら長尾みのるの『遠近・複眼メガネ』【ハーモニー】伊藤計劃著、早川書房、2010/年刊<内容紹介より>ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品 21世紀後半、〈大災禍〉と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は見せかけの優しさと倫理が支配する“ユートピア”を築いていた。そんな社会に抵抗するため、3人の少女は餓死することを選択した……。 それから13年後。死ねなかった少女・霧慧トァンは、医療社会に襲いかかった未曾有の危機に、ただひとり死んだはずだった友人の影を見る――『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。日本SF大賞受賞作。 <読む前の大使寸評>数々の文芸大賞を受賞したその年に亡くなるとは、まったくもって惜しいのです。享年35歳か…若いな~ジェームス・ディーンのようだ(例えが良くなかったかも)「大災禍」のあとには、いじめ問題も無くなったとか…興味深いですね。とにかく、紹介文に“ユートピアの臨界点”とあるが、哲学的な読み方もできるかも。なお、この本は図書館に借り出し予約し、10日ほど順番待ちして借りたのです。amazonハーモニー【「峠」1】司馬遼太郎著、文藝春秋、1972年刊<「BOOK」データベースより>古書につき、データ無し。<読む前の大使寸評>司馬遼太郎の紀行文などはよく読んだが、大作小説を読むのは、「竜馬がゆく」以来で約半世紀ぶりではないだろうか(そんな大仰な)Amazon「峠」1コンテンツはもっと世界で売れるbyドングリ日経ビジネス(中国と生きる道)によればbyドングリ今回は雑誌3冊を借りたが、大使の関心は依然として中国、TPP、空洞化あたりである。リタイアした老人としては、こんなに事にカリカリするよりは年金、消費税あたりに眼を向けるのが本筋かもしれないのだが。*************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き(目録)
2013.05.10
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胃を全摘した大使にとって、癌治療は切実な関心事でもあるわけで・・・5月7日放映番組「ガイアの夜明け」で癌治療の最前線を注視したわけです。番組を見ながら、以下のとおりツイッターでメモしました。●脳腫瘍や皮膚癌に有効なBNCT療法(ホウ素、中性子線療法)がすごい。癌細胞をピンポイントで叩くようです。●癌治療用サイバーナイフがすごい。米国製の照射用ロボットなんですが。今のところ対象が静止している場合に有効で、数センチ動く呼吸器には難しいとのこと。でも性能は改善中とのこと。●癌治療用ウィルス薬HF10がすごい。タカラバイオは2018年商品化を目指すとのこと。進行癌に有効とのこと。藁をもすがりたい癌患者にとっては、高額医療という問題があるにしろ、希望の持てる癌治療のようですね。で、番組アーカイブを覗いてみました。5/7治せなかった"がん"に挑む!より 日本人の死亡原因第1位「がん」。医療技術の進歩で早期発見できれば、治療して完治も夢ではなくなってきた。しかし、がんが進行した場合や再発した場合は別だ。手術や抗がん剤、放射線治療などを組み合わせて治療を行うが、治すのは難しい。これまで"治せなかったがん"に最新の技術と治療法で立ち向かう人々がいる。誰もが気になるがん治療、その最前線を取材する。 <がん細胞だけを叩く!最新治療を一人でも多くの人に・・・> 進行がんの新しい治療法として「中性子線」と呼ばれる放射線を使った治療がある。京都大学原子炉実験所の小野公二教授が研究するBNCT(ホウ素中性子補足療法)という治療法だ。 これまでの放射線治療では、がん細胞の周りにある正常な細胞も攻撃してしまうという欠点があったが、この治療は、がん細胞だけに集まる薬剤(ホウ素化合物)を体に投与し、そこに原子炉で作った「中性子線」を照射する。すると、がんに集まった薬剤が核反応を起こしてがん細胞だけを死滅させることができるのだ。1回の照射で済むケースが多く、治療時間も1時間程度と短い。このBNCTに望みを託す女性患者がいた。10年以上前に手術した悪性の脳腫瘍が去年再発。腫瘍が脳を圧迫し、日常生活ができなくなってしまった。再治療をあきらめていた患者だったが、藁をもすがる思いでこの治療を受けることにした。照射から2か月後に待っていた結果は・・・。 一方、長年BNCTを研究してきた小野教授。実は今年3月いっぱいで教授としての定年を迎えた。小野さんは20年以上の研究の集大成として、この療法を広めたいと、実用化に向けて動き始めていた。これまで「中性子線」は、巨大な原子炉でしか作り出せなかった。そこで、住友重機と共同で「加速器(サイクロトロン)」と呼ばれる小型の装置を開発。これで原子炉がなくても中性子線を生み出せるようになった。「加速器」が普及すれば、全国の病院で多くの患者の命を救うことができるようになる。小野さんの第二の挑戦を追う。 石を投げれば癌患者に当るという噂は、自分が癌にかかったことで実感したわけで(笑)…癌治療は、大使にとっていやおう無く関心があるのです。昨今では、MRIなど高度な検査でも保健がきくようになり技術革新の恩恵をうけていますね。加速器(サイクロトロン)は現状では実用化、商業化の一歩手前であるが・・・高額治療という問題はあるにしろ、小野教授やメーカーの頑張りで世に普及することを切望する次第でおます。
2013.05.09
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仕事柄、韓国と関わってきた大使には、愛憎あいなかばする想いがあるわけで…韓国といっても一言で形容し難いのです。韓国関連の蔵書にもそれが表れていて、嫌韓本も少なからずあり、怒りに任せて衝動買いをすると、韓国本が増えて収まりがつかないわけで・・・渡部昇一×呉善花という日韓スペシャリストによる対論形式の本を買い求めて、収拾を図りたいと思ったわけです。(できれば、この本で打ち止めとしたいのだが)これから読むところだが、このお二人からは日本寄りの結果が予想されます。(だいたいワック文庫自体が右寄りだもんね)さて呉善花さんの意見はどんなかな?【「近くて遠い国」でいい、日本と韓国】渡部昇一×呉善花著、ワック文庫 、2013年刊<「BOOK」データベースより>そうだったのか、韓国人の反日感情。日本は無理して韓国と仲良くしなくてもいい。“君子の交わりは水の如し”、淡々とむしろ突き放したような関係でよい。【目次】第1章 日本と韓国は「近くて遠い国」が健全な関係だー中国を父、日本を弟と思っている韓国人/第2章 韓国と韓国人はどこまで変わっていけるのかー反日教育がもたらした大きな弊害/第3章 日本と韓国の決定的な差はどこにあるかー王家が絶えていない国と絶えた国/第4章 「呉善花非実在説」のミステリーーインテリならば母国を非難しない/第5章 古代史論争の最重要ポイントを点検するー「古代日本人の90%以上が韓半島人」という主張/第6章「積み重なる文化」と「古いものを捨て去る文化」-アイデンティティが揺るがないからルーツが語れる日本人/第7章 ウリ民族の排他的な集団主義ーアメリカで分散する日本人と集中する韓国人/第8章 原始の尻尾がついている日本の自然主義ー韓国で見えにくくなった美学が日本で生きている<読む前の大使寸評>これでもか!とばかり刊行される嫌韓本の1冊かなと思い、本屋で立ち読みしたのだが・・・仕事柄、韓国と関わってきた大使としても、お二人が説く「近くて遠い国でいい」というスタンスが良いのではないかと思った次第です。rakuten 「近くて遠い国」でいい、日本と韓国呉善花さんは、韓流ブーム以前に刊行された「スカートの風」の著者として知られています。その本にも表れているが、素直な物言いが災いして母国にいられなくなり、日本に帰化したそうです。今では大学教授と著作を生業にしているようだが…それで食っていけるなら幸せというしかないのかも。まだ、この本を読み終えていないけど、気に入ったところを紹介します。渡辺さん談(p99~100) 呉さんが書かれた「スカートの風」に、呉さんがどのようにして日本の生活に慣れ親しんでいったかということが書かれていますが、そのプロセスが非常によかったですね。最初は日本に来て日本人が掴みどころがなくてノイローゼみたいになり・・・・。 初めのうちは憧れて行ったものですから1年ほどはいいんですが、2年目くらいから何だか嫌になってしまう。そして、もう少し居ると次第に良さがわかってくるんですね。その間の心のプロセスがとても正直に描かれているように思いました。「うん、うん、よくわかる」といった具合に、相手のことがわかれば仲良くなれるというもんじゃないんですよ。そうならば、ユダヤ人もとっくにヨーロッパに溶け込んでいるはずですから。しかし、「わからない、どうも違う」というその「違い」がわかれば、それできちんとスタンスがとれるんです。呉さんの本はそのへんがいいんですね。 ところで、このところ発表された日韓共同世論調査では日韓関係の世論は悪化しているようです。(韓国側がより悪化)5/7日韓世論調査「関係悪い」50%超により 日本と韓国の民間団体による共同世論調査の結果が公表され、現在の日韓関係について、「悪い」と答えた人が両国で50%を超えるとともに、この1年間で悪化したと考えている人が多数を占め、竹島などの問題を巡って日韓関係が行き詰まっていることが浮き彫りになりました。 それによりますと、日本側の韓国に対する印象は、「良くない」「どちらかと言えば良くない」が合わせて37%で、「良い」「どちらかと言えば良い」の31%を上回りました。一方、韓国側の日本に対する印象は「良くない」「どちらかと言えば良くない」が合わせて77%で、回答者の8割近くが日本に良くない印象を持っていることが分かりました。日韓共同世論調査 日韓世論比較分析結果韓国は、民族のアイデンティティを抗日に掲げているようなお国柄なので、事あるたびにそのナショナリズムが噴出するようです。それが歴史認識というものかもしれないが・・・・その頑なな認識に対しては、この本が説く冷めた認識が、案外と望まれているのかもしれないですね。
2013.05.08
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ドングリ国の造成地では、斜面(法面)のほぼ全面をクロバナエンジュ(イタチハギ)が覆っていました。花期は5月末頃?なのだが、咲けばこんな感じになります。クロバナエンジュこの斜面は、土木エンジニアが周到な法面緑化に取り組んでいたようで・・・・大使がドングリ国を打ち立てた頃(土地抽選に当った頃)には、斜面は格子状の補強、排水溝、クロバナエンジュの組合わせが、そのまま見える状態でした。それから15年ちかくも経つと、今ではクロバナエンジュより背の高い樹種が覆い被ってきているのです。日照を奪われたクロバナエンジュは、役目を終えて枯れてしまう運命が待っているのでしょうね。昨今では、この斜面が人工であったというより、元から山であったという感じに様変わりしていて…土木エンジニアの目論みは見事に達成されたということでしょう。何でこの記事を書いたのかと問われたら、森の再生を見ているように思ったわけで・・・人が関わることでわりと短期間に、植生の遷移を見られることが嬉しいわけです。(わかってもらえるでしょうか)ドングリ国では森の再生が身近に見られるわけですよ。<技術用語の捕捉説明>工事中法面緑化について法面緑化資材クロバナエンジュが優先する法面の植生管理技術の検討連想検索里山へ行こう!~ひょうごの里山林の紹介~
2013.05.07
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フェルメール、ラ・ツール、カラバッジョ…いずれも光の画家として知られているが・・・・暗い背景のなかで、対象を光で浮き立たせる技法に大使は惹かれるのです。・・・ということで、光の画家を集めてみます。・ゆれる炎のあるマグダラのマリア・フェルメールの眼・カラヴァッジョも光の画家<ゆれる炎のあるマグダラのマリア>フェルメールが光の画家として評価されるが・・・・ラ・トゥールというフランス古典主義の画家も光を描いて素晴らしいのです。悔悛するマグダラのマリア(ゆれる炎のあるマグダラのマリア) より フランス古典主義を代表する巨匠ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの現存する作品の中で、最も多い主題のひとつ『悔悛するマグダラのマリア』。本作は繊細で丁寧な油彩描写や滑沢な絵肌などの特徴から、複数枚確認されているラ・トゥールが手がけたマグダラのマリア作品の中でも最初期に分類され、グラスでゆれる蝋燭の炎の神秘的な印象から、別名『ゆれる炎のあるマグダラのマリア』とも呼ばれている。 ルーヴル美術館に所蔵される『悔悛するマグダラのマリア(聖なる炎の前のマグダラのマリア)』とほぼ同一の構図、構成である本作に描かれる主題≪悔悛するマグダラのマリア≫は、新約聖書ルカ福音書などに記される、主イエスの足下で泣き、己の涙で濡らした後、御足に接吻して香油を塗り、自らの髪でそれを拭ったとされる罪深き女で、しばしばマルタの妹でラザロの蘇生を目撃したマリア、悪霊憑きのマグダラの女と混同されているも、17世紀フランスでは最も好まれ描かれた主題のひとつであり、同時代に活躍したシモン・ヴーエを始めル・ナン三兄弟、フィリップ・ド・シャンパーニュ、ル・ブランなど様々な古典主義時代のフランス人画家が手がけている。 暗闇の中に灯される蝋燭の炎を見つめるマグダラのマリアの思想的な表情や、蝋燭の炎がつくり出す、マグダラのマリアの上半身前部と頭蓋骨、机上の書物の深く対比の大きい明暗は、このラ・トゥール独特の夜の情景の表現との相乗的な効果によって観る者により一層、神秘的で幻想的な印象を与えている。<フェルメールの眼>図書館で借りた「フェルメールの眼」という本を紹介します。【フェルメールの眼】赤瀬川原平編、講談社、2012年刊<副題より>フェルメールの眼新装版 赤瀬川原平が読み解く全作品<大使寸評>路上観察学会を主催する赤瀬川原平氏であるが・・・「フェルメールの眼」にそそぐその拘りの観察眼は鋭いのです(笑)rakutenフェルメールの眼この本の一部を紹介します。赤瀬川原平さんの観察眼が、ええでぇ♪恋文:p14~16 見上げる視線と見下す視線。そこにはもう身分とは別の、情報を握ったものの優位さがあらわれている。見事な構図だ。召使いはその仕事の上でも実力のある人なんでしょう。「見たんじゃないでしょうね」と奥方が言っているかどうかは知らないが、この場では召使いが完全に主導権を握っている。 (ふ、ふ、やるじゃない) と、身分上、口に出しては言えないけれど、内情を知る召使いは階級差を超える優位に立った上で、情事の論評ができるのである。<むすび>p109より フェルメールの絵と、現代のスーパーリアリズムを比べればよくわかる。フェルメールの絵には人間が人間のままで人間を超える緊張感があふれている。一方、現代のスーパーリアリズムには、人間を超えたはずの科学が、技術となって人間の位置に没してしまった倦怠があふれている。 ぼくはフェルメールの絵の静かな緊張が好きだ。人間を超えるものとして科学があった時代の、科学による神秘体験が描かれている。それが、ぼくらがフェルメールの絵を見るときの、フェルメールのリアリズムの嬉しさである。婦人と召使い:p22 これも見つめ合う視線の絵であるが、この二人の瞬間があまりにも写真である。それも名写真というのではなく、週刊誌にぽいと載った写真のような。絵としての重厚さはないけれど、それだけにフェルメールの写真性が露骨なまでに定着されている。だから風俗は昔でも描きとめられた瞬間は現代みたいで、婦人の手にしているのがボールペンに見えるほどだ。ところで、「フェルメール光の王国展」がいま神戸で開催中であるが・・・・会期内(~6/2)には、いかなあかんな~ と思っています。<カラヴァッジョも光の画家>この作品を見ると、カラヴァッジョも光の画家なんですね♪アレクサンドリアの聖カタリナ 波乱に満ちたカラヴァッジョの人生がすごい。血の気の多い画家だったようです。カラヴァッジョCaravaggioより 徹底した写実性と劇的な明暗対比や感情表現で、後にあらゆるバロック期の画家に多大な影響を与えたと言われるイタリアバロック絵画最大の巨匠(本名はミケランジェロ・メリージ Michelangelo Merisi)。しかしその強烈すぎた表現は品位に欠けるとして非難を浴びることも多々あった。また画家として名声を得ていたカラヴァッジョは1606年、35歳の時に喧嘩で一人の男と決闘、相手を刺し殺しローマから逃亡。殺人犯として追われる身となったが、逃亡先のマルタ共和国で『洗礼者聖ヨハネの斬首』を描き、これが認められ教皇より免罪される。しかし一年も経たずして再度些細なことで決闘し投獄される。一度は脱走を試みるも、数日後に逮捕、同作品の目前で斬首刑を宣告される。享年38歳。
2013.05.06
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日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。・・・・で、今回のお奨めです。・昨日までの世界(上・下)―文明の源流と人類の未来 ・オラン・ペンデクの復讐さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。********************************************************************************昨日までの世界(上・下)―文明の源流と人類の未来より<風土と環境因重視、叡智をたどり直す:福岡伸一(青山学院大学・生物学)> 朝日新聞が、識者アンケートによるゼロ年代の書物50冊を選んだ際、1位に輝いたのが著者の『銃・病原菌・鉄』だった。その彼が満を持して書いた新刊が本書である。テーマは「昨日までの世界」の叡智をいま一度たどり直し、現代の工業化社会に生かすことができないかを模索すること。 「今日の世界」とは、ヨーロッパ化された世界のことである。『銃・病原菌・鉄』ではその理由が問われた。アフリカに起源を持つ人類のうち、ヨーロッパに旅立った一握りの白い人々が今日、政治、経済、文化、あらゆる面で世界を制覇している。白人が生物学的に優れていたからではない。ささいな環境要因の偶発的な差がそれを可能にした。穀物の元になる植物の自生。家畜化に適した動物。動物との接触がもたらした感染症ですら彼らを利した。しかし、成功を収めたはずの私たちの社会は今、新しい課題を抱え行き詰まっている。人間関係と経済、戦争と平和、子育て、高齢者、宗教…。 700万年にも及ぶ人類史全体から見ると、私たちの文明は、今しがた出来たものにすぎない。それよりも「昨日までの世界」を知った方がよい。人類はこれらの問題群とずっと取り組んできた。昨日まで、とはいえそれは農耕が始まる前、1万年以前のことである。著者はニューギニア、アフリカ、南米に散在する「伝統的社会」の中に「昨日」の名残を見いだせるという。伝統的社会は、問題に対する巧みな解決策を持っている。その叡智に学ばない手はない。 例えば今、日本で問題の体罰。ほとんどの伝統的社会ではいわゆる「体罰」は行わないという。アフリカのアカ・ピグミー族は子どもを絶対に叩かない。ニューギニアのある部族に至っては、赤ん坊がナイフを振り回しても叱ることさえしない。放任主義の中で子どもが自律的に学んでいくことに委ねる。日本のように「他人に迷惑をかけてはいけない」という規範を教育の徳目に掲げる集団もほとんど存在しない。他人のことよりまず自分の生存を優先させる。 一方、農耕民の社会はある程度、体罰を行い、牧畜民の集団は体罰を行う傾向が強いように見受けられる。これは集団の生業形態に関係するのではないか。価値の高いものを所有する集団ほど体罰をし、教育を強化する傾向がある。 一言でいえば、著者の立場は、発展史観ではなく生態史観を採るということ。遺伝的決定論や適応度の物語にも取り込まれない。その意味で、風土と環境因を重視した和辻哲郎や梅棹忠夫にも通じる。ドグマやイデオロギーによらない公平さ、自由さが持ち味。そのスタンスは一貫している。ダイアモンド文明論の決定版的集大成。 ◇ジャレド・ダイアモンド著、日本経済新聞出版社、2013年刊<「BOOK」データベース>より現代の工業化社会=西洋社会と伝統的社会の違いを浮き彫りにし、そこから判明する叡知をどのようにわれわれの人生や生活に取り入れ、さらに社会全体に影響を与える政策に反映させるかについて解説。世界的大ベストセラー『銃・病原菌・鉄』の著者、ピュリツァー賞受賞者が人類の未来を予見する。<読む前の大使寸評>『銃・病原菌・鉄』の著者と福岡博士の書評という取り合わせが、すでに見過ごすことができないわけです。おお♪ 福岡博士が梅棹忠夫の生態史観を引き合いに出すあたり、我が意を得たりと思ったりする。で、図書館で先ず『銃・病原菌・鉄』を借りて読もうと思っています。rakuten昨日までの世界(上・下)―文明の源流と人類の未来オラン・ペンデクの復讐より<幼時の「わくわく」思い出す:佐野史郎(俳優)> 香山滋は、戦後、「宝石」の第1回の懸賞小説に当選した新人作家の一人で、江戸川乱歩が評価していました。「オラン・ペンデクの復讐」は、その時の作品です。書店の教養文庫の棚に並んでいたのがずっと気になってはいたんですが、読んだのは20代半ばになってから。これはすごい、と子どもみたいに引き込まれました。スマトラの未開の地で新種の人類「オラン・ペンデク(小さな人)」を発見した博士の学会発表から始まるんですが、理科系の探偵小説の高揚感がのっけから全開で、理科実験室とか博物館に足を踏み入れた小学生の時のわくわく感が、よみがえってくるようでした。 怪奇幻想文学や怪獣映画がもともと好きでした。秘境探検ものとかね。子どものころ、水を入れたビール瓶を背負って、突っ込んだゴムホースから口で空気を入れてボコボコ音をさせ、林の中を海の底に見立ててさまよう遊びなんかしていました。香山さんの作品世界は、そんな少年の心を持ち続けている。科学的知識に裏付けられながらもロマンや幻想に満ち、しかも妙にリアルな肌触りや質感がある。 映画「ゴジラ」第1作の原作者でもある。「モスラ」は中村真一郎、堀田善衛、福永武彦の3人が原作者ですが、多分に香山さんの世界観を踏襲していると思います。「密林の小美人」なんてね。怪獣映画には「宝石」周辺の探偵小説作家が少なからずかかわっていて、映画と探偵小説が密接だと知ったのは1980年代半ばでした。僕の映画デビュー作「夢みるように眠りたい」(86年)の林海象監督や、ドラマでお世話になったTBSのディレクターたちなど、映像の世界に「香山滋が好き」という人が当時周りにいた。呼び合ったのですかね? 女性では「好きだ」という人にあまり会ったことないですけど。 ライフワークとして自分でシナリオを構成して小泉八雲の朗読を続けているのですが、それも「怪奇幻想」好きの延長です。大人になってからの自分が幼少期の感覚と一気につながれる、風穴のような一作が「オラン・ペンデク」ですね。迷ってもここに戻ればいい、という。時空を超えた救いがここにはあると思えるんですよ。 最近、ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」で乱歩ファンの古書店主を演じたばかりなので、乱歩が見いだした香山滋のことを思い返していたのかもしれません。香山滋の作品を演じるのが夢です。いや、出演しなくてもいい、何かの形でかかわりたい。読んでいると、次々に映像が浮かんでくるんですよ。 ◇香山滋著、現代教養文庫・絶版、1977年刊<商品の説明>より古書につき、内容説明なし中古品の最安値4,800円より<読む前の大使寸評>佐野史郎さんお奨めの本であるが・・・・・この本の著者が「ゴジラ」第1作の原作者とのことで、そそられるのです。amazonオラン・ペンデクの復讐***************************************************************<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読売れてる本(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)朝日デジタルの書評から14朝日デジタルの書評から13
2013.05.05
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図書館で「和紙と暮らす」という本を借りたが・・・この本から故郷土佐の楮・三椏栽培のあたりを紹介します。大使が和紙に描くイメージは、森林に寄り添う産業という感じで、何と言うかエコロジーそのものなんですよ。(過酷な作業が見えないところが、極楽トンボなんですが)<楮・三椏栽培>p37~39 高知県の山あいの農家では、昭和30年ごろまで、県内では最高品質の赤楮(あかそ)と呼ばれる楮が生産されていた。現在はユズやお茶などの栽培に変わり、楮の姿を見かけることは少ない。それでも今なお、雪の残る山道で、畑で刈り取った重い楮の束を担いで釜床まで運ぶ姿を目にする。 楮は鎌で一本一本刈り取られる。枝を払い、4尺2寸(125センチ)の長さにきっちり揃える。蒸し器である甑の寸法に合わせたサイズだ。それを40本から60本くらい束ね、しっかり縛り、釜場まで運ぶ。釜場のある農家の庭先や山の斜面などでは、甑の径に合わせてさらに大きな束になった楮が、ごろんと横たわる。 いよいよ楮を蒸す段になると、村の集落は朝から活気づく。一家総出あるいは、昔から「結い」を結成している里では、近所の皆が手伝いに集まる。早朝3時頃より釜を焚いて、甑で楮を一度蒸すのに3時間は燃やし続ける。厳冬の甑上げでは、もうもうと上がる真っ白な蒸気は、向こうの山も周囲の物も甑自体をも包み消してしまう。 蒸しあがった束には総出で水をかける。水をかけ急激に冷やすことで、楮が収縮し、皮が剥ぎやすくなるという。 三椏は沈丁花科の落葉木で、苗を植えてから成木になり、刈り取るまでに3年かかる。3年ごとに収穫された三椏は、大蔵省印刷局に納入され日本銀行券となって日本全国に出回る。子どもの頃、楮は和紙に、三椏はお札になると親から教えられたものである。次に楮や三椏の生産者について、ネットで探してみました。楮農家の紹介より土佐和紙の原点は、楮。楮には、様々な種類があるが、農家さんたちは、ひっくるめて「梶」と呼んでいます。楮は、山間に建つ野村家の裏山や、清らかな清流を挟んだ向かい側の斜面で育てられています。日当たり抜群です。 楮原料の多くはタイなどからの輸入品に置き換わって、楮畑や甑上げなどが少なくなったそうだが、その生々しい実態までは知りません。 和紙は耐久性に優れる。繊維が長いため、しなやかで丈夫。高知県産の極薄和紙が、欧米の書籍修復に重宝されているそうです。透けるような紙なので、上から貼っても文字や絵がみえる。日本の刷毛とのりと和紙は修復家の羨望の的だとか。「かみこや」というサイトを知ったけど、オランダ人が三椏、和紙の生産に着目したことに・・・・逆に惹かれるわけです。和紙を作ること自体が、心和む普遍性を持っているんではないでしょうか。かみこやより四国カルストの風を受け、四万十川源流の水で暮らす。標高650Mの高台で99%緑に包まれた「かみこや」オーナーはオランダ人和紙作家で土佐の匠でもあるロギール・アウテンボーガルト。和紙の原料から育て、昔ながらの紙を漉き、作った和紙の優しさを製品にしています。 かみこやではロギールの手ほどきで紙漉き体験もできます。灯り・障子・襖に壁紙と和紙に囲まれた民宿のゲストルームは、1日1組~2組。暖かいおもてなしを心がけています。先日(4月4日)京都府立植物園で見た三椏です。ミツマタの花は黄色と白のツートンカラーだったんですね♪<本美濃紙>p52 最高の和紙として美濃の名を決定づけたのが、書院紙と呼ばれた障子紙の品質および江戸幕府の御用紙の指定だった。 薄く、均一、かつ強靭。障子を通過する光は技の冴えを際立たせる。 本美濃紙保存会会長を務める澤村正さんは話しはじめた。正倉院に残る現存最古の戸籍用紙(702年)から、少なく見積もっても1300年という歴史が導き出されること。平安時代には日本最大の産地になり、紙市場が開催されるようになった15世紀、書院紙(障子紙)で名声を獲得。その後も江戸幕府の御用紙に指定されるなど、美濃紙は常にトップの道を歩んできた。【和紙と暮らす(別冊太陽)】増田勝彦著、平凡社 、2004年刊<「BOOK」データベースより>データが見つからず。<大使寸評>昭和30年代までは、故郷のわが町でも楮の蒸し上げ作業を行っていて、幼い大使もかすかに覚えているのです。それだけ和紙作りが身近にあったわけで、里山では楮、三椏の循環生産を行っていたんでしょうね。和紙と森林の関わりが気になって、この本を借りたのです。rakuten和紙と暮らす(別冊太陽)
2013.05.04
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図書館で借りた「フェルメールの眼」という本を紹介します。【フェルメールの眼】赤瀬川原平編、講談社、2012年刊<副題より>フェルメールの眼新装版 赤瀬川原平が読み解く全作品<大使寸評>路上観察学会を主催する赤瀬川原平氏であるが・・・「フェルメールの眼」にそそぐその拘りの観察眼は鋭いのです(笑)rakutenフェルメールの眼この本の一部を紹介します。赤瀬川原平さんの観察眼が、ええでぇ♪恋文:p14~16 見上げる視線と見下す視線。そこにはもう身分とは別の、情報を握ったものの優位さがあらわれている。見事な構図だ。召使いはその仕事の上でも実力のある人なんでしょう。「見たんじゃないでしょうね」と奥方が言っているかどうかは知らないが、この場では召使いが完全に主導権を握っている。 (ふ、ふ、やるじゃない) と、身分上、口に出しては言えないけれど、内情を知る召使いは階級差を超える優位に立った上で、情事の論評ができるのである。<むすび>p109より フェルメールの絵と、現代のスーパーリアリズムを比べればよくわかる。フェルメールの絵には人間が人間のままで人間を超える緊張感があふれている。一方、現代のスーパーリアリズムには、人間を超えたはずの科学が、技術となって人間の位置に没してしまった倦怠があふれている。 ぼくはフェルメールの絵の静かな緊張が好きだ。人間を超えるものとして科学があった時代の、科学による神秘体験が描かれている。それが、ぼくらがフェルメールの絵を見るときの、フェルメールのリアリズムの嬉しさである。婦人と召使い:p22 これも見つめ合う視線の絵であるが、この二人の瞬間があまりにも写真である。それも名写真というのではなく、週刊誌にぽいと載った写真のような。絵としての重厚さはないけれど、それだけにフェルメールの写真性が露骨なまでに定着されている。だから風俗は昔でも描きとめられた瞬間は現代みたいで、婦人の手にしているのがボールペンに見えるほどだ。ところで、「フェルメール光の王国展」がいま神戸で開催中であるが・・・・会期内(~6/2)には、いかなあかんな~ と思っています。
2013.05.03
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お天気は5月にしては、記録的な寒さらしいけど、今日はお出かけやでぇ♪今年のGWは高近短が流行りだそうであるが、大使の場合は例年どおり安近短である。・・・ということで、ドングリ国からの国外にはなるが、超安近短の横尾忠則現代美術館にでかけたのです。今回は開館記念展2で「ワード・イン・アート」という企画でした。そのポスターです。1階のオブジェには落書きOKという、いかにも現代アートの、粋なはからいがありました。美術館のある通りではカナメモチが咲いてました。ちょっと早いのでは。GWは、人出を避けて、安近短の穴場狙いの大使であるが・・・館内のお客はまばらで、狙いは当たりでおま♪横尾忠則現代美術館によれば、この企画展は6月30日まで、となっています。ちなみに、去年の安近短です。
2013.05.02
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楽天ブログがAmazonデータを受け付けなくなったので、大使はしかたなく楽天ブックスのデータを使っている。楽天ブックスはカバー範囲が狭い(ロングテールの尾っぽが短い)のが難点であるが、ただ一つ良い点があるのだ♪ それは・・・楽天ブログの片隅でチラチラしている書籍紹介欄の8割がたが、大使が選んだ本となり、エロ本を凌駕したことでないでしょうか。一部の方はご不満かもしれないが…知的でもあり、上品となり、いいではないか♪この記事もいちおうアマゾンvs楽天の戦いに入れておきます。***********************************************************************<追記>管理画面のアフェリエイト枠で、まだエロ画像がチラチラしているが…いらつく大使は、以下の要領でエロ画像を駆逐(非表示)いたしました♪(ヤレヤレ)CRITEOの広告表示方法について より<CRITEOはプライバシーを尊重します>CRITEOは個人を特定できる情報は収集していません。CRITEOのプライバシーポリシーはこちらからご覧ください。CRITEOのゴールは、広告をお客様にとってより便利で関心の関連性の高いものにすることです。このためにCRITEOはお客様の閲覧履歴に基づいて、お客様ごとに広告の内容をカスタマイズしています。 <あなたのブラウザでは一時的に楽天市場の広告が非表示に設定されています><CRITEOからの全てのバナー広告を表示しないようにするには?> これらの全てのバナー広告の配信を停止することもできます。CRITEOからのリターゲティングバナーを完全に非表示にするには こちら をクリックしてください。 この設定により、CRITEOが配信するリターゲティングバナーは非表示となりますが、他社が提供する広告を非表示にすることはできません。 ご注意: CRITEO以外にもこうしたリターゲティングバナーのサービスを提供する企業があります。具体的にどのような企業がリターゲティングバナーを提供しているか、等の詳細はこちらこちらからご確認ください。 ご注意: この非表示設定はクッキーに依存します。クッキーを全て削除した場合、非表示設定をしたかどうかを確認することもできなくなります。あなたのブラウザにCRITEOのバナーが表示されないようにするには、こちらから設定方法をご確認ください。
2013.05.01
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杉浦日向子さんの作品などについて、集めてみました。・百日紅(下)・娘を化十(ばけじゅう)と呼ぶ・東京という夢 YASUJIと杉浦日向子・いしかわじゅんの『百物語』評・コメディーお江戸でござる杉浦日向子さんの本 <百日紅(下)>図書館で百日紅(下)という本を借りたので紹介します。日向子さんは46歳で惜しまれながら世を去ったが…「もう、日向子さんのマンガは見えないのか」と、この本を読んでつくづく、そう思ったのです。【百日紅(下)】杉浦日向子著、筑摩書房 、1996年刊<レビューより>おそるべき描写力であることは本書にとどまらないが、なおかつ長編としての構成力も見せてくれたのはこれが最初で(残念ながら)最後である。もっと多くのテーマが待っていたのに、実に惜しい。生前すでに「漫画」系については“断筆”する旨の表明があったのは、やはり病のためなのか。<大使寸評>まんが作家としても、秀逸だった杉浦日向子である。この本にも、ゾクッとする筆致が見られるが・・・日向子さんの夭折が、つくづく惜しまれるのです。rakuten百日紅(下)杉浦日向子『百日紅』********************************************************************* <娘を化十(ばけじゅう)と呼ぶ>東京なんて、仕事でもないかぎり、あんな成り上りの街は敬して近づかないのがいちばんと思う大使であるが・・・・東京で会う人のてまえ口には出さないけど、実は密かに東下りと思っているのです。でも、杉浦日向子が描きだす江戸は話は別です。杉浦日向子の漫画『百日紅(上)』を図書館で借りたけど、これが大当たりでした。NHKの「コメディーお江戸でござる」のコメンテーターとして、その膨大な時代考証を披露していたときは、その博識にただ唖然としたが、彼女の漫画を手にしたのは初めてでした。人三化七(にんさんばけひち)とは、まずい女を表す非情な形容なんですが・・・・・・アゴ(アゴというのは北斎が娘のお栄を呼ぶときのあだ名です)を、時に「化け十」と実も蓋もなく呼ぶ北斎である。この漫画には、父と娘の浮世離れした生活が描かれるが・・・・いい味出ています♪お栄をアゴと呼ぶのは、芸術家の不器用な愛情表現と言えなくもないのですが、北斎は娘の画力を案外と買っているのです。アゴお栄には、杉浦日向子自身が投影されているようですが・・・・やや物憂げな顔とうらはらに、一晩で龍の絵を描ききるというガムシャラなところがある・・・やはり、芸術家肌なんですね♪杉浦日向子は見てきたように江戸のイメージを構築するクリエーターでしたが、上方に住む大使としても・・・・・東京は好きになれないが、日向子ワールドのお江戸が好きなんです。ところで、日向子さんはリドリースコットを高くかっていたようですが、時代考証に拘る日向子さんならではでしたね。「エイリアン」がショックだったのは、宇宙船が、油まみれで汚れ、あたかも東名高速を地ひびきをたてて走る輸送トラックのようなリアリティだったからです。リドリー・スコットは、だから、エライ。「ブレード・ランナー」も、未来都市のごちゃごちゃが、ヒドク、リアルでスゴかったです。荒唐無稽な「レイダース」がオモシロイのも、小道具やセットが限りなく本物っぽいからなのです。『大江戸観光』p65*********************************************************************【東京という夢 YASUJIと杉浦日向子】より井上安治の絵7年前46歳で惜しまれながら世を去った漫画家・杉浦日向子。「百日紅」、「百物語」など江戸を見てきたように描き、その土地の地霊に深く共振し、数々の忘れがたい名作を残した。その杉浦がとりわけ傾倒した浮世絵師が、明治初期に活躍した井上安治であった。安治は25年という短い生涯の間に、百数十枚の江戸名所絵を残した。〈浅草橋夕景〉〈蛎殻町川岸の図〉・・・・・・隅田川沿いの暮れゆく町のゆったりしたたたずまい、静まりかえったたそがれが小さな画面の中に奇跡のように描かれている。1988年に出版された漫画「YASUJI 東京」で、杉浦は切々と安治への思いを語り、安治の版画絵を透かしてその向こう側に明治の東京を、さらにそのずっと昔の武蔵野の原野を幻視した。杉浦は思う「東京はいつでも原野に戻る用意があるように思われる」江戸のたび重なる大火、明治以来の近代化、大震災と東京大空襲と焼け跡からの復興。常に死と再生、破壊と刷新を繰り返してきた東京という土地、東京という現象。杉浦日向子が想いをはせた東京のはるかな夢の記憶、そして私たちも「東京という夢」を生きているのかも知れない。この番組を見たあなたは、どんな夢を見ますか?********************************************************************* <いしかわじゅんの『百物語』評>「漫画の時間」から『百物語』のいしかわじゅん評を紹介します。【本当に怖いもの】「漫画の時間:いしかわじゅん」p275~276より さあて、今回はなにを紹介しようか、と思って、各種単行本が山積みになっている仕事場を見回したら、杉浦日向子が目についた。 彼女をご存じだろうか。時々テレビにも出ているので、きっと顔くらいは見たことがあるだろう。世間では美人ということになっているが、まあそのへんは、趣味の問題もあるので、ここで深くは追求しないが。いや、ぼくはもちろん、なかなか可愛いと思っているのである。 彼女の本職は、時代考証家だ。それと同時に、漫画家でもある。時代考証家のほうは、彼女がどのくらい偉いのか全然わからないが、漫画のほうは、断言できる。 杉浦日向子は、面白い。そして、怖い。『百物語』というのが、今回ご紹介する漫画だ。これは、ほんとに面白い。出版元が新潮社なのが、ちょっとネックではある。いや、別に新潮社の社風に問題があるという意味ではない。ただここは、漫画をあまり出していない。活字の山が中心だ。だから、漫画を売るノウハウがあまりない。実はぼくも、『約束の地・憂国』という単行本を、ここから出したのだが、残念なことにさほど売れなかった。でもまあ、その代わり、きちんとしたいいい本を作ってくれたので、いいのである。彼女の本も、たぶんそこそこは売れているとは思うが、その面白さを考えれば、ベストセラーリストに登場してもいいところである。もったいないのである。 さて『百物語』だ。これは、『小説新潮』に連載されたものだ。1回8ページだから、ごく短い。その短さが、内容にぴったりだ。 どんな内容なのかというと、ごく簡単ないいかたをしてしまえば、怪異譚だ。江戸時代、どこどこでこんな出来事があった。不思議なことがあった。それだけなのだ。それ以上のことは描いてないし、描こうともしていない。それなのに、そこにはそこには人間の心の恐ろしさや理不尽さ、このうつし世の不思議さや怖さが、充分に描かれている。今もいくつかを読み返して、ぞっとしたばかりだ。決して最近流行のホラーではない。死体も内臓も生首も出てこないし、斧やチェーンソーを持って追いかけてくる怪人もいない。しかし、怖さは天下一品である。それは、杉浦が、死人の思い出や物の怪のことを描いていながら、その実、本当に描いているのは生きている人間のことだからだ。本当に怖いのは、実は人間なのである。 この話に、元ネタがあるのかどうか、ぼくは知らない。ベースにした怪異譚があるのかどうか、そちら方面に造詣が深くないので、ぼくには判断ができない。似た話をどこかで読んだことがあるような気もする。すべてが彼女が創り上げたフィクションであると考えるには、その恐ろしさに、あまりにもリアリティがありすぎるのだ。しかし、元ネタがあろうとなかろうと、その面白さに変わりはない。恐ろしさに変わりはない。その面白さ恐ろしさこそが、杉浦日向子のオリジナリティなのだ。********************************************************************* <コメディーお江戸でござる>東京嫌いの大使も、このコメディーの江戸情緒にはわりと惹かれていたんです♪wikipediaコメディーお江戸でござるより『コメディーお江戸でござる』は、1995年3月30日から2004年にNHK総合・NHK-BSで放送されていた、江戸時代の江戸を舞台とし、町人の生活をコミカルに描いた喜劇を中心に据えたバラエティ番組。番組構成は、演劇(4幕)、歌、「杉浦日向子のおもしろ江戸ばなし」の3部構成であった。<杉浦日向子のおもしろ江戸ばなし> 江戸風俗研究家の杉浦日向子が、演劇に出てきた場所や職業、物や流行など、江戸の町人文化を紹介するコーナー。進行はその時の座長格の出演者が務めた。 コーナーの冒頭には、まず、座長が「今日のお芝居に間違いはありましたでしょうか。」と杉浦に評価を求める。そして、杉浦が笑顔で演劇コーナーの考証の誤りを指摘したり、逆に良かった点(特に小物や演者の言葉遣い)を褒めたりする。番組初期には間違いが多く指摘されたが、滝大作が脚色を担当するようになってからは、それもほとんど無くなった。この杉浦の指摘はともすると「江戸マニアの粗探し」とも受け取れそうだが、様々な制約(例として江戸の長屋の井戸は地下水道から長柄杓で水を汲み上げる形が主流だったが、スタジオに長柄杓を入れられるだけの穴を掘れないため地下まで掘られているように見える釣瓶井戸に変えられている点。杉浦の指摘を受け番組中では後に水道井戸が再現された)から事実とは異なっている時代劇や舞台における江戸の情景が一般に事実と誤認されつつある傾向への警鐘でもあり、視聴者が江戸の世界をより深く楽しむための教養度の高いコーナーであった。
2013.05.01
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